JP2002212325A - スチレン系樹脂発泡体およびその製造方法 - Google Patents

スチレン系樹脂発泡体およびその製造方法

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JP2002212325A JP2001007927A JP2001007927A JP2002212325A JP 2002212325 A JP2002212325 A JP 2002212325A JP 2001007927 A JP2001007927 A JP 2001007927A JP 2001007927 A JP2001007927 A JP 2001007927A JP 2002212325 A JP2002212325 A JP 2002212325A
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foam
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resin
resin foam
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Shunji Kurihara
俊二 栗原
Kenkichi Tanaka
研吉 田中
Michio Komura
倫生 小村
Hiroyoshi Matsuyoshi
弘喜 松吉
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Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
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Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 室内にスチレンモノマーを放散しにくく、環
境衛生上非常に優れている建材用スチレン系樹脂発泡体
を得る。 【解決手段】 スチレン系樹脂を加熱溶融し、発泡剤を
注入し、これを押出発泡させてなるスチレン系樹脂発泡
体であって、発泡体中に残留しているスチレンモノマー
量が発泡体重量に対して500ppm以下である建材用
スチレン系樹脂発泡体及びその製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、室内にスチレンモ
ノマーを放散しにくく、環境衛生上非常に優れているス
チレン系樹脂発泡体およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、住宅の高気密化や化学物質を放散
する建材、内装材の使用により建築材料は要求性能とし
て人体や環境に対する安全性について重要視されてきて
いる。特に揮発性有機化合物についてはシックハウス症
候群の原因物質であるとされており、厚生省による室内
濃度指針値などが提示されてきている。
【0003】建材用途として多く使用されているスチレ
ン系樹脂発泡体についてもこれまで以上に安全性は重要
視されてきている。特にスチレン系樹脂から放散される
スチレンモノマーについては室内濃度指針値が設定され
ていることから、スチレンモノマー放散抑制などの対策
が必要不可欠となってきている。
【0004】従来より、基材樹脂となるスチレン系樹脂
においては、揮発成分を低減させ、造粒、成形時の悪臭
を低減させる方法(特開平08−318529、特開平
10−29238)などが提案されているが、これらは
成形後のスチレンモノマー放散まで検討されていないの
が現状である。
【0005】また、従来のスチレン系樹脂発泡体製造過
程においては、スチレン系樹脂を押出機内で加熱混練す
る過程でポリスチレンの熱分解が起こり、さらにハロゲ
ン系難燃剤などが同時に加熱混練されることで、ハロゲ
ン系難燃剤が熱分解によりラジカルを発生し、ポリスチ
レンの熱分解を促進することから押出工程中にスチレン
モノマーが発生し、スチレン系樹脂発泡体内にスチレン
モノマー量が残存する。これによりスチレン系樹脂発泡
体より室内に放散されるスチレンモノマー濃度が増加す
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、スチレン系
樹脂発泡体より放散されるスチレンモノマー量を著しく
低下させることによりシックハウス症候群の原因となり
うるスチレンモノマーの室内濃度を著しく低下できる衛
生上安全な建材用スチレン系樹脂発泡体を提供すること
を目的とする。
【0007】
【発明が解決するための手段】本発明者らは、前記課題
の解決のため鋭意研究の結果、製造工程でスチレン系樹
脂の揮発成分を脱揮させ、スチレン系樹脂発泡体内に残
留するスチレンモノマー量を規定することで、シックハ
ウス症候群の原因となりうるスチレンモノマーの室内濃
度を著しく低下できる衛生上安全な建材用スチレン系樹
脂発泡体が得られることを見出し、本発明に至った。
【0008】すなわち、本発明は、(1)スチレン系樹
脂を加熱溶融し、発泡剤を注入し、これを押出発泡させ
てなるスチレン系樹脂発泡体であって、発泡体中に残留
しているスチレンモノマー量が発泡体重量に対して50
0ppm以下であることを特徴とする建材用スチレン系
樹脂発泡体、(2)スチレン系樹脂を加熱溶融し、発泡
剤を注入し、これを押出発泡させてなるスチレン系樹脂
発泡体であって、発泡体中に残留しているスチレンモノ
マー量が発泡体重量に対して250ppm以下であるこ
とを特徴とする建材用スチレン系樹脂発泡体、(3)ス
チレン系樹脂を加熱溶融し、発泡剤を注入し、これを押
出発泡させてなるスチレン系樹脂発泡体であって、発泡
体中に残留しているスチレンモノマー量が発泡体重量に
対して100ppm以下であることを特徴とする建材用
スチレン系樹脂発泡体、(4)スチレン系樹脂を加熱溶
融し、発泡剤を注入し、これを押出発泡させてなるスチ
レン系樹脂発泡体製造において、スチレン系樹脂及び難
燃剤などの添加物を溶融混練後に1もしくは2つ以上の
ベントを有する押出装置をベント内圧力を絶対圧600
mmHg以下で通過させる前記(1)〜(3)のいずれ
か1項記載の建材用スチレン系樹脂発泡体の製造方法、
(5)ベント内圧力が絶対圧300mmHg以下である
前記(4)項記載の建材用スチレン系樹脂発泡体の製造
方法、(6)スチレン系樹脂内の残留しているスチレン
モノマー量が樹脂重量に対して300ppm以下である
スチレン系樹脂を使用することを特徴とする前記(4)
〜(5)のいずれか1項記載のスチレン系樹脂発泡体の
製造方法に関する。
【0009】
【発明の実施形態】本発明のスチレン系樹脂発泡体は、
スチレン系樹脂を押出機中などで加熱溶融させ、該スチ
レン系樹脂の加熱溶融の前或いは後に、後に説明するハ
ロゲン系難燃剤、ホウ酸金属塩、脂肪酸金属塩を添加し
て混練し、更に、非ハロゲン系発泡剤を該スチレン系樹
脂に注入して流動ゲルとなし、押出発泡に適する温度に
冷却し、該流動ゲルをダイを介して押出発泡して、スチ
レン系樹脂押出発泡体を形成することにより製造され
る。
【0010】スチレン系樹脂を加熱溶融する際の加熱温
度、溶融時間及び溶融手段については特に限定するもの
ではない。加熱温度は該スチレン系樹脂が溶融する温度
以上であればよく、例えば160〜230℃が選択し得
る。また溶融時間は、単位時間当たりの押出量、溶融手
段などによって異なるので一概には決定することができ
ないが、該スチレン系樹脂と発泡剤があるいは添加物が
均一に分散混合するのに要する時間が便宜選ばれる。
【0011】特に好ましくはスチレン系樹脂に難燃剤な
どの添加剤を混合して加熱溶融し、ベントを1又は2つ
以上有した押出装置を通過させ、連続的に高圧条件下で
発泡剤をスチレン系樹脂に注入し、流動ゲルとなし、押
出発泡に適する温度に冷却し、該流動ゲルをダイを介し
て低圧領域に押出発泡して発泡体を形成する方法であ
る。
【0012】このようにベントを通過させることで、ス
チレン系樹脂に難燃剤などの添加剤を混合して加熱溶融
した際に発生するスチレンモノマーを脱揮する事が可能
となり、発泡体内のスチレンモノマー残存量をより低下
することが可能となる。
【0013】スチレン系樹脂中に残存しているスチレン
モノマーを脱揮するためのベント内圧力は絶対圧600
mmHg以下であり、特に好ましくは300mmHg以
下である。これらの設定によって、スチレン系樹脂発泡
体内に残存しているスチレンモノマー量を減少させ、調
整することができる。
【0014】発泡剤を注入する際の圧力は、特に制限す
るものではなく、押出機などの内圧力よりも高い圧力で
あればよい。
【0015】これらの製造方法で得られるスチレン系樹
脂発泡体中に残存するスチレンモノマー量は500pp
m以下となる。この値は、上記ベント内圧力及びベント
の数によって調整され、好ましくは300ppm以下、
更に好ましくは100ppm以下である。
【0016】残存するスチレンモノマー量が500pp
mより大きい場合には、住宅などに施工した後の室内ス
チレンモノマー量が高濃度となり不適切となる。500
ppm以下である場合、室内スチレンモノマー濃度は施
工直後でも100μg/m3以下と十分低く安全な値と
なる。
【0017】本発明で用いられるスチレン系樹脂は特に
限定されるものではなく、スチレン単量体のみから得ら
れるポリスチレンホモポリマー、スチレン単量体とスチ
レンと共重合可能な単量体あるいはその誘導体から得ら
れるランダム、ブロックあるいはグラフト共重合体、後
臭素化ポリスチレン、ゴム強化ポリスチレンなどの変性
ポリスチレンなどが挙げられる。
【0018】スチレンと共重合可能な単量体としては、
メチルスチレン、ジメチルスチレン、エチルスチレン、
ジエチルスチレン、イソプロピルスチレン、ブロモスチ
レン、ジブロモスチレン、トリブロモスチレン、クロロ
スチレンジクロロスチレン、トリクロロスチレンなどの
スチレン誘導体、ビニルトルエン、ビニルキシレン、ジ
ビニルベンゼンなどのビニル化合物、アクリル酸、メタ
クリル酸、アクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、ア
クリル酸エチル、メタクリル酸エチル、ブタジエン、ア
クリロニトリルなどの不飽和化合物あるいはその誘導
体、無水マレイン酸、無水イタコン酸などが挙げられ
る。これらは単独あるいは2種以上混合して使用するこ
とができる。
【0019】スチレン系樹脂では、ポリスチレンホモポ
リマーが特に好ましい。さらに好ましくは、スチレン系
樹脂に残存しているスチレンモノマー量が300ppm
以下のポリスチレンホモポリマーである。
【0020】本発明で用いられる発泡剤は特に限定され
るものではない。例えばHCFC22、HCFC12
3、HCFC124、HCFC141b、HCFC14
2bなどのハイドロクロロフルオロカーボン類、HFC
134a、HFC152a、HFC125、HFC3
2,HFC143a、HFC245fa、HFC236
eaなどのハイドロフルオロカーボン類、プロパン、n
−ブタン、i−ブタン、n−ペンタン、i−ペンタン、
ネオペンタンなどの炭素数3〜5の飽和炭化水素、塩化
メチル、塩化エチル、塩化メチレンなどの塩化アルキル
類、ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、メチルエチ
ルエーテル、イソプロピルエーテル、n−ブチルエーテ
ル、ジイソプロピルエーテル、フラン、フルフラール、
2−メチルフラン、テトラヒドロフラン、テトラヒドロ
ピランなどのエーテル類、ジメチルケトン、メチルエチ
ルケトン、ジエチルケトン、メチルn−プロピルケト
ン、メチルn−ブチルケトン、メチルi−ブチルケト
ン、メチルn−アミルケトン、メチルn−ヘキシルケト
ン、エチルn−プロピルケトン、エチルn−ブチルケト
ンに例示されるケトン類、メタノール、エタノール、プ
ロピルアルコール、i−プロピルアルコール、ブチルア
ルコール、i−ブチルアルコール、t−ブチルアルコー
ルに例示されるアルコール類、蟻酸メチルエステル、蟻
酸エチルエステル、蟻酸プロピルエステル、蟻酸ブチル
エステル、蟻酸アミルエステル、プロピオン酸メチルエ
ステル、プロピオン酸エチルエステルに例示されるカル
ボン酸エステル類などの有機発泡剤、例えば水、炭酸ガ
ス、窒素などの無機発泡剤、例えばアゾ化合物などの化
学発泡剤などを用いることができる。これらは単独又は
2種以上混合して使用することができる。
【0021】本発明で用いられる難燃剤については特に
限定するものはなく、例えばハロゲン系難燃剤が挙げら
れる。
【0022】該ハロゲン系難燃剤としては、熱可塑性樹
脂に通常使用される難燃剤を特別に限定することなく使
用することができる。例えば、ヘキサブロモシクロドデ
カンなどの脂肪族あるいは脂環族炭化水素の臭素化物、
ヘキサブロモベンゼン、エチレンビスペンタブロモジフ
ェニル、デカブロモジフェニルエーテル、オクタブロモ
ジフェニルエーテル、2,3−ジブロモプロピルペンタ
ブロモフェニルエーテルなどの芳香族化合物の臭素化
物、テトラブロモビスフェノールA、テトラブロモビス
フェノールAビス(2,3−ジブロモプロピルエーテ
ル)、テトラブロモビスフェノールA(2−ブロモエチ
ルエーテル)、テトラブロモビスフェノールAジグリシ
ジルエーテル、テトラブロモビスフェノールAジグリシ
ジルエーテルとトリブロモフェノール付加物などの臭素
化ビスフェノール類およびその誘導体、テトラブロモビ
スフェノールAポリカーボネートオリゴマー、テトラブ
ロモビスフェノールAジグリシジルエーテルとブロモ化
ビスフェノール付加物エポキシオリゴマーなどの臭素化
ビスフェノール類誘導体オリゴマー、エチレンビステト
ラブロモフタルイミド、エチレンビスジブロモノルボル
ナンジカルボキシイミド、ビス(2,4,6ートリブロ
モフェノキシ)エタン、臭素化アクリル系樹脂などの臭
素系芳香族化合物、塩素化パラフィン、塩素化ナフタレ
ン、パークロロペンタデカン、塩素化芳香族化合物、塩
素化脂環状化合物などが挙げられる。これら化合物は単
独または2種以上を混合して使用できる。
【0023】また、必要に応じて難燃性能を向上させる
ために、例えば分子中に窒素原子を有するリン系難燃
剤、テトラゾール化合物、窒素含有化合物、ホウ酸金属
塩、酸化ホウ素、リン酸エステル系化合物よりなる群か
ら選ばれる少なくとも1種の化合物を難燃助剤として添
加しても良い。添加量は、スチレン系樹脂100重量部
に対して、0.1〜10重量部であり、好ましくは、
0.3〜9重量部、さらに好ましくは、0.5〜8重量
部である。
【0024】また本発明においては、必要に応じて本発
明の効果を阻害しない範囲でシリカ、タルク、ケイ酸カ
ルシウム、ワラストナイト、カオリン、クレイ、マイ
カ、酸化亜鉛、酸化チタン、炭酸カルシウム、ベントナ
イト、ラポナイト、膨潤性フッ素雲母などの無機化合
物、ステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸マグネシウ
ム、ステアリン酸バリウム、流動パラフィン、オレフィ
ン系ワックス、ステアリルアミド系化合物などの加工助
剤、フェノール系抗酸化剤、リン系安定剤、ベンゾトリ
アゾール類、ヒンダードアミン類などの耐光性安定剤、
帯電防止剤、吸水性高分子ポリマーなどの吸水媒体、顔
料などの着色剤などの添加剤を含有させることができ
る。
【0025】次に本発明の熱可塑性樹脂押出発泡体の製
造方法を実施例に基づいてさらに詳細に説明するが、本
発明はかかる実施例のみに制限されるものではない。な
お、特に断らない限り「部」は重量部を、「%」は重量
%を表す。
【0026】以下に示す実施例1〜4、比較例1〜7の
方法で得られた発泡体の特性として発泡体中に残存して
いるスチレンモノマー量とスチレンモノマー放散量を下
記の方法にしたがって調べた。 1)発泡体中に残存しているスチレンモノマー量:製造
1日後の発泡体0.5gをメチルエチルケトン20ml
に溶解し得られた溶液をガスクロマトグラフ(島津製作
所(株)製GC―14B)にて定量、単位重量あたりの
スチレンモノマー残存量(ppm)を求めた。 2)スチレンモノマー放散量:上記発泡体(200mm
*100mm*25mm)を体積0.5m3のチャンバ
ー内に入れ、換気回数0.5回/Hにて48時間放置し
定常状態とする。その後0.5L/minで3時間、活
性炭にて揮発分を捕集し、ガスクロマトグラフ(島津製
作所(株)製GC―14B)にて定量、単位体積あたり
のスチレンモノマー濃度(ppm)を求めた。
【0027】
【実施例】実施例1 ポリスチレン樹脂(A&Mスチレン(株)製、商品名:
スタイロンG9401、メルトインデックス(MI):
2.0、スチレンモノマー量390ppm)100部に
対して、造核剤としてタルク0.5部、ハロゲン系難燃
剤としてヘキサブロモシクロドデカン(HBCDと略
す)3.0部、ステアリン酸バリウム0.25部をドラ
イブレンドし、得られた樹脂混合物を口径65mmと口
径90mmのものを縦に連結した押出機へ約40kg/
hrの割合で供給した。前記1段目の口径65mmの押
出機に供給した樹脂混合物を、200℃に加熱して溶融
ないし可塑化、混練した。この時口径65mmの押出機
の先端付近へ、発泡剤としてi−ブタン50%、ジメチ
ルエーテル50%からなる発泡剤をポリスチレン樹脂1
00部に対して8部となるように、それぞれ別のライン
から前記樹脂中に圧入した。
【0028】これに連結された口径90mmの押出機で
樹脂温度を120℃に冷却し、口径90mmの押出機の
先端に設けた厚さ方向2mm、幅方向50mmの長方形
断面の口金より大気中へ押し出し、直方体状の押出発泡
体を得た。このとき。得られた発泡体の特性を表1に示
す。 実施例2 ポリスチレン樹脂(A&Mスチレン(株)製、商品名:
スタイロンG9401、メルトインデックス(MI):
2.0、スチレンモノマー量390ppm)100部に
対して、造核剤としてタルク0.5部、ハロゲン系難燃
剤としてヘキサブロモシクロドデカン(HBCDと略
す)3.0部、ステアリン酸バリウム0.25部をドラ
イブレンドし、得られた樹脂混合物を口径65mmのベ
ント付押出機と口径65mmのベント無しの押出機と口
径90mmのベント無しの押出機を連結した押出装置へ
約40kg/hrの割合で供給した。前記1段目の口径
65mmのベント付押出機に供給した樹脂混合物を、2
00℃に加熱して溶融ないし可塑化、混練し、ベントに
てベント内圧を絶対圧600mmHgで脱揮した後、こ
れに連結された前記2段目の口径65mmの押出機の先
端付近へ、発泡剤としてi−ブタン50%、ジメチルエ
ーテル50%からなる発泡剤をポリスチレン樹脂100
部に対して8部となるように、それぞれ別のラインから
前記樹脂中に圧入した。
【0029】更に、これに連結された口径90mmの押
出機で樹脂温度を120℃に冷却し、口径90mmの押
出機の先端に設けた厚さ方向2mm、幅方向50mmの
長方形断面の口金より大気中へ押し出し、直方体状の押
出発泡体を得た。このとき。得られた発泡体の特性を表
1に示す 実施例3 ベント内圧力を絶対圧300mmHgとした以外は実施
例2と同様の条件で押出発泡体を得た。得られた発泡体
の特性を表1に示す。 実施例4 ポリスチレン樹脂(鐘淵化学工業(株)製、商品名:F
−PS1、メルトインデックス(MI):2.8、スチ
レンモノマー量2600ppm)100部とした以外
は、実施例2と同様の条件で押出発泡体を得た。得られ
た発泡体の特性を表1に示す 実施例5 ベント内圧力を絶対圧300mmHgとした以外は実施
例3と同様の条件で押出発泡体を得た。得られた発泡体
の特性を表1に示す。 比較例1 ポリスチレン樹脂(鐘淵化学工業(株)製、商品名:F
−PS1、メルトインデックス(MI):2.8、スチ
レンモノマー量2600ppm)100部とした以外
は、実施例1と同様の条件で押出発泡体を得た。得られ
た発泡体の特性を表1に示す
【0030】
【表1】 この表から判るように、本願発明によればスチレン系樹
脂発泡体中に残存するスチレンモノマーの量は500p
pm以下となり、建材用として使用した場合のスチレン
モノマー放散量が少なくなることが明らかであり、厚生
省による室内濃度指針値を満足するものとなる。
【0031】スチレン系樹脂発泡体は建材用断熱板とし
て多用されているものではあるが、原料の段階から残留
スチレンモノマー量の少ないものを選択したり、及び/
又は押出装置内で特定の条件でベント処理をすることに
より、建材用としてより一層適したスチレン系樹脂発泡
体とすることができる。
【0032】
【発明の効果】本発明によれば、室内にスチレンモノマ
ーを放散しにくく、環境衛生上非常に優れている建材用
スチレン系樹脂発泡体を製造することが可能となる。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08L 25:04 C08L 25:04 Fターム(参考) 4F074 AA32 BA02 BA12 BA31 BA34 BA42 BA53 BA72 DA24 4F207 AA13 AB02 AR02 KA01 KA11 KF01 KF02

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スチレン系樹脂を加熱溶融し、発泡剤を
    注入し、これを押出発泡させてなるスチレン系樹脂発泡
    体であって、発泡体中に残留しているスチレンモノマー
    量が発泡体重量に対して500ppm以下であることを
    特徴とする建材用スチレン系樹脂発泡体。
  2. 【請求項2】 スチレン系樹脂を加熱溶融し、発泡剤を
    注入し、これを押出発泡させてなるスチレン系樹脂発泡
    体であって、発泡体中に残留しているスチレンモノマー
    量が発泡体重量に対して250ppm以下であることを
    特徴とする建材用スチレン系樹脂発泡体。
  3. 【請求項3】 スチレン系樹脂を加熱溶融し、発泡剤を
    注入し、これを押出発泡させてなるスチレン系樹脂発泡
    体であって、発泡体中に残留しているスチレンモノマー
    量が発泡体重量に対して100ppm以下であることを
    特徴とする建材用スチレン系樹脂発泡体。
  4. 【請求項4】 スチレン系樹脂を加熱溶融し、発泡剤を
    注入し、これを押出発泡させてなるスチレン系樹脂発泡
    体製造において、スチレン系樹脂及び難燃剤などの添加
    物を溶融混練後に1もしくは2つ以上のベントを有する
    押出装置をベント内圧力を絶対圧600mmHg以下で
    通過させる請求項1〜3記載のいずれか1項記載の建材
    用スチレン系樹脂発泡体の製造方法。
  5. 【請求項5】 ベント内圧力が絶対圧300mmHg以
    下である請求項4記載の建材用スチレン系樹脂発泡体の
    製造方法。
  6. 【請求項6】 原料であるスチレン系樹脂内に残留して
    いるスチレンモノマー量が樹脂重量に対して500pp
    m以下であるスチレン系樹脂を使用することを特徴とす
    る請求項4〜5のいずれか1項記載のスチレン系樹脂発
    泡体の製造方法。
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