JP2002213066A - 畳用芯材、その製造方法及びそれを用いた畳床 - Google Patents

畳用芯材、その製造方法及びそれを用いた畳床

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JP2002213066A
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Hiroyoshi Matsuyoshi
弘喜 松吉
Michio Komura
倫生 小村
Shunji Kurihara
俊二 栗原
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 室内にスチレンモノマーを放散しにくく、環
境衛生上非常に優れている畳用芯材を得る。 【解決手段】 スチレン系樹脂を加熱溶融し、発泡剤を
注入し、これを押出発泡させてなる板状スチレン系樹脂
発泡体であって、発泡体中に残留しているスチレンモノ
マー量が発泡体重量に対して500ppm以下である畳
用芯材、その製造方法及びそれを用いた畳床。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、室内にスチレンモ
ノマーを放散しにくく、環境衛生上非常に優れている畳
用芯材、その製造方法及びそれを用いた畳床に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、住宅の高気密化や化学物質を放散
する建材、内装材の使用により建築材料は要求性能とし
て人体や環境に対する安全性について重要視されてきて
いる。特に揮発性有機化合物についてはシックハウス症
候群の原因物質であるとされており、厚生省による室内
濃度指針値などが提示されてきている。
【0003】建材用途として多く使用されているスチレ
ン系樹脂発泡体についてもこれまで以上に安全性につい
て重要視されてきている。特にスチレン系樹脂から放散
されるスチレンモノマーについては室内濃度指針値が設
定されていることから、スチレンモノマー放散抑制など
の対策が必要不可欠となってきている。
【0004】さらに、建材用途に使用されるスチレン系
樹脂発泡体の中でも、特に畳用芯材については、スチレ
ンモノマーが室内に向けて放散されやすいため、その放
散抑制対策が急がれている。
【0005】従来より、畳床に珪藻土を積層することに
よりガス吸着性能を持たせる方法(特開2000−27
4060)が提案されているが、この方法では、通常の
畳床構成部材に加えてガス吸着性能を持つ層を別途付加
する必要があるため、手間の増加、多大なコストアップ
が問題となっている。
【0006】また、基材樹脂となるスチレン系樹脂にお
いては、揮発成分を低減させ、造粒、成型時の悪臭を低
減させる方法(特開平08−318529、特開平10
−29238)などが提案されているが、これらは成形
後のスチレンモノマー放散まで検討されていないのが現
状である。
【0007】また、従来のスチレン系樹脂発泡体製造過
程においては、スチレン系樹脂を押出機内で加熱混練す
る課程でポリスチレンの熱分解が起こり、さらにハロゲ
ン系難燃剤などが同時に加熱混練されることで、ハロゲ
ン系難燃剤が熱分解によりラジカルを発生し、ポリスチ
レンの熱分解を促進することから押出工程中にスチレン
モノマーが発生し、スチレン系樹脂発泡体内にスチレン
モノマーが残存する。これによりスチレン系樹脂発泡体
より室内に放散されたスチレンモノマー濃度が増加す
る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、スチレン系
樹脂発泡体より放散されるスチレンモノマー量を著しく
低下させることによりシックハウス症候群の原因となり
うるスチレンモノマーの室内濃度を著しく低下できる衛
生上安全な畳用芯材を提供することを目的とする。
【0009】
【発明が解決するための手段】本発明者らは、前記課題
の解決のため鋭意研究の結果、製造工程でスチレン系樹
脂の揮発成分を脱揮させ、スチレン系樹脂発泡体内に残
留するスチレンモノマー量を規定することで、シックハ
ウス症候群の原因となりうるスチレンモノマーの室内濃
度を著しく低下できる衛生上安全な畳用芯材が得られる
ことを見出し、本発明に至った。
【0010】すなわち、本発明は、(1)スチレン系樹
脂を加熱溶融し、発泡剤を注入し、これを押出発泡させ
てなる板状スチレン系樹脂発泡体であって、発泡体中に
残留しているスチレンモノマー量が発泡体重量に対して
500ppm以下であることを特徴とする畳用芯材
(2)スチレン系樹脂を加熱溶融し、発泡剤を注入し、
これを押出発泡させてなる板状スチレン系樹脂発泡体で
あって、発泡体中に残留しているスチレンモノマー量が
発泡体重量に対して250ppm以下であることを特徴
とする畳用芯材,(3)スチレン系樹脂を加熱溶融し、
発泡剤を注入し、これを押出発泡させてなる板状スチレ
ン系樹脂発泡体であって、発泡体中に残留しているスチ
レンモノマー量が発泡体重量に対して100ppm以下
であることを特徴とする畳用芯材,(4)スチレン系樹
脂を加熱溶融し、発泡剤を注入し、これを押出発泡させ
てなる板状スチレン系樹脂発泡体製造において、スチレ
ン系樹脂及び難燃剤などの添加物を溶融混練後に1もし
くは2つ以上のベントを有する押出装置をベント内圧力
を絶対圧600mmHg以下で通過させる前記(1)〜
(3)のいずれか1項記載の畳用芯材の製造方法,
(5)ベント内圧力が絶対圧300mmHg以下である
前記(4)項記載の畳用芯材の製造方法,(6)スチレ
ン系樹脂内の残留しているスチレンモノマー量が樹脂重
量に対して300ppm以下であるスチレン系樹脂を使
用することを特徴とする前記(4)〜(5)のいずれか
1項記載の畳用芯材の製造方法,(7)請求項1〜3の
いずれか1項記載の畳用芯材を用いた畳床,に関する。
【0011】
【発明の実施形態】本発明の畳用芯材は、スチレン系樹
脂を押出機中などで加熱溶融させ、該スチレン系樹脂の
加熱溶融の前か後に、後に説明するハロゲン系難燃剤、
ホウ酸金属塩、脂肪酸金属塩を添加して混練し、更に非
ハロゲン系発泡剤を該スチレン系樹脂に注入して流動ゲ
ルとなし、押出発泡に適する温度に冷却し、該流動ゲル
をダイを通して押出発泡して、板状スチレン系樹脂押出
発泡体を形成することにより製造される。
【0012】スチレン系樹脂を加熱溶融する際の加熱温
度、溶融時間及び溶融手段については特に限定するもの
ではない。加熱温度は該スチレン系樹脂が溶融する温度
以上であればよく、例えば160〜230℃が選択し得
る。また溶融時間は、単位時間当たりの押出量、溶融手
段などによって異なるので一概には決定することができ
ないが、該スチレン系樹脂と発泡剤があるいは添加物が
均一に分散混合するのに要する時間が便宜選ばれる。
【0013】特に好ましくはスチレン系樹脂に難燃剤な
どの添加剤を混合して加熱溶融し、ベントを1又は2つ
以上有した押出装置を通過させ、連続的に高圧条件下で
発泡剤をスチレン系樹脂に注入し、流動ゲルとなし、押
出発泡に適する温度に冷却し、該流動ゲルをダイを通し
て低圧領域に押出発泡して板状発泡体を形成する方法で
ある。
【0014】このようにベントを通過させることで、ス
チレン系樹脂に難燃剤などの添加剤を混合して加熱溶融
した際に多量に発生するスチレンモノマーを脱揮する事
が可能となり、発泡体内のスチレンモノマー残存量をよ
り低下することが可能となる。
【0015】スチレン系樹脂中に残存しているスチレン
モノマーを脱揮するためのベント内圧力は絶対圧600
mmHg以下であり、特に好ましくは300mmHg以
下である。これらの設定によって、板状スチレン系樹脂
発泡体内に残存しているスチレンモノマー量を調整する
ことができる。
【0016】発泡剤を注入する際の圧力は、特に制限す
るものではなく、押出機などの内圧力よりも高い圧力で
あればよい。
【0017】これらの製造方法で得られる板状スチレン
系樹脂発泡体中に残存するスチレンモノマー量は500
ppm以下となる。この値は、上記ベント内圧力及びベ
ントの数によって調整され、好ましくは300ppm以
下、更に好ましくは100ppm以下である。
【0018】残存するスチレンモノマー量が500pp
mより大きい場合には、住宅などに畳を敷設した後の室
内スチレンモノマー量が高濃度となり不適切となる。5
00ppm以下である場合、室内スチレンモノマー濃度
は施工直後でも100μg/m3以下と十分低く安全な
値となる。
【0019】本発明で用いられるスチレン系樹脂は特に
限定されるものではなく、スチレン単量体のみから得ら
れるポリスチレンホモポリマー、スチレン単量体とスチ
レンと共重合可能な単量体あるいはその誘導体から得ら
れるランダム、ブロックあるいはグラフト共重合体、後
臭素化ポリスチレン、ゴム強化ポリスチレンなどの変性
ポリスチレンなどが挙げられる。
【0020】スチレンと共重合可能な単量体としては、
メチルスチレン、ジメチルスチレン、エチルスチレン、
ジエチルスチレン、イソプロピルスチレン、ブロモスチ
レン、ジブロモスチレン、トリブロモスチレン、クロロ
スチレンジクロロスチレン、トリクロロスチレンなどの
スチレン誘導体、ビニルトルエン、ビニルキシレン、ジ
ビニルベンゼンなどのビニル化合物、アクリル酸、メタ
クリル酸、アクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、ア
クリル酸エチル、メタクリル酸エチル、ブタジエン、ア
クリロニトリルなどの不飽和化合物あるいはその誘導
体、無水マレイン酸、無水イタコン酸などが挙げられ
る。これらは単独あるいは2種以上混合して使用するこ
とができる。
【0021】スチレン系樹脂では、ポリスチレンホモポ
リマーが特に好ましい。さらに好ましくは、スチレン系
樹脂に残存しているスチレンモノマー量が300ppm
以下のポリスチレンホモポリマーである。
【0022】本発明で用いられる発泡剤は特に限定され
るものではない。例えばHCFC22、HCFC12
3、HCFC124、HCFC141b、HCFC14
2bなどのハイドロクロロフルオロカーボン類、HFC
134a、HFC152a、HFC125、HFC3
2,HFC143a、HFC245fa、HFC236
eaなどのハイドロフルオロカーボン類、プロパン、n
−ブタン、i−ブタン、n−ペンタン、i−ペンタン、
ネオペンタンなどの炭素数3〜5の飽和炭化水素、塩化
メチル、塩化エチル、塩化メチレンなどの塩化アルキル
類、ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、メチルエチ
ルエーテル、イソプロピルエーテル、n−ブチルエーテ
ル、ジイソプロピルエーテル、フラン、フルフラール、
2−メチルフラン、テトラヒドロフラン、テトラヒドロ
ピランなどのエーテル類、ジメチルケトン、メチルエチ
ルケトン、ジエチルケトン、メチルn−プロピルケト
ン、メチルn−ブチルケトン、メチルi−ブチルケト
ン、メチルn−アミルケトン、メチルn−ヘキシルケト
ン、エチルn−プロピルケトン、エチルn−ブチルケト
ンに例示されるケトン類、メタノール、エタノール、プ
ロピルアルコール、i−プロピルアルコール、ブチルア
ルコール、i−ブチルアルコール、t−ブチルアルコー
ルに例示されるアルコール類、蟻酸メチルエステル、蟻
酸エチルエステル、蟻酸プロピルエステル、蟻酸ブチル
エステル、蟻酸アミルエステル、プロピオン酸メチルエ
ステル、プロピオン酸エチルエステルに例示されるカル
ボン酸エステル類などの有機発泡剤、例えば水、炭酸ガ
ス、窒素などの無機発泡剤、例えばアゾ化合物などの化
学発泡剤などを用いることができる。これらは単独又は
2種以上混合して使用することができる。
【0023】本発明で用いられる難燃剤については特に
限定するものはなく、例えばハロゲン系難燃剤が挙げら
れる。
【0024】本発明で使用される、ハロゲン系難燃剤と
しては、熱可塑性樹脂に通常使用される難燃剤を特別に
限定することなく使用することができる。例えば、ヘキ
サブロモシクロドデカンなどの脂肪族あるいは脂環族炭
化水素の臭素化物、ヘキサブロモベンゼン、エチレンビ
スペンタブロモジフェニル、デカブロモジフェニルエー
テル、オクタブロモジフェニルエーテル、2,3−ジブ
ロモプロピルペンタブロモフェニルエーテルなどの芳香
族化合物の臭素化物、テトラブロモビスフェノールA、
テトラブロモビスフェノールAビス(2,3−ジブロモ
プロピルエーテル)、テトラブロモビスフェノールA
(2−ブロモエチルエーテル)、テトラブロモビスフェ
ノールAジグリシジルエーテル、テトラブロモビスフェ
ノールAジグリシジルエーテルとトリブロモフェノール
付加物などの臭素化ビスフェノール類およびその誘導
体、テトラブロモビスフェノールAポリカーボネートオ
リゴマー、テトラブロモビスフェノールAジグリシジル
エーテルとブロモ化ビスフェノール付加物エポキシオリ
ゴマーなどの臭素化ビスフェノール類誘導体オリゴマ
ー、エチレンビステトラブロモフタルイミド、エチレン
ビスジブロモノルボルナンジカルボキシイミド、ビス
(2,4,6ートリブロモフェノキシ)エタン、臭素化
アクリル系樹脂などの臭素系芳香族化合物、塩素化パラ
フィン、塩素化ナフタレン、パークロロペンタデカン、
塩素化芳香族化合物、塩素化脂環状化合物などが挙げら
れる。これら化合物は単独または2種以上を混合して使
用できる。
【0025】また、必要に応じて難燃性能を向上させる
ために、例えば分子中に窒素原子を有するリン系難燃
剤、テトラゾール化合物、窒素含有化合物、ホウ酸金属
塩、酸化ホウ素、リン酸エステル系化合物よりなる群か
ら選ばれる少なくとも1種の化合物を難燃助剤として添
加しても良い。添加量は、スチレン系樹脂100重量部
に対して、0.1〜10重量部であり、好ましくは、
0.3〜9重量部、さらに好ましくは、0.5〜8重量
部である。
【0026】また本発明においては、必要に応じて本発
明の効果を阻害しない範囲でシリカ、タルク、ケイ酸カ
ルシウム、ワラストナイト、カオリン、クレイ、マイ
カ、酸化亜鉛、酸化チタン、炭酸カルシウム、ベントナ
イト、ラポナイト、膨潤性フッ素雲母などの無機化合
物、ステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸マグネシウ
ム、ステアリン酸バリウム、流動パラフィン、オレフィ
ン系ワックス、ステアリルアミド系化合物などの加工助
剤、フェノール系抗酸化剤、リン系安定剤、ベンゾトリ
アゾール類、ヒンダードアミン類などの耐光性安定剤、
帯電防止剤、吸水性高分子ポリマーなどの吸水媒体、顔
料などの着色剤などの添加剤を含有させることができ
る。
【0027】
【実施例】次に本発明の熱可塑性樹脂押出発泡体からな
る畳用芯材の製造方法を実施例に基づいてさらに詳細に
説明するが、本発明はかかる実施例のみに制限されるも
のではない。なお、特に断らない限り「部」は重量部
を、「%」は重量%を表す。
【0028】以下に示す実施例1〜4、比較例1〜7の
方法で得られた畳用芯材の特性として発泡体中に残存し
ているスチレンモノマー量とスチレンモノマー放散量を
下記の方法にしたがって調べた。
【0029】1)発泡体中に残存しているスチレンモノ
マー量:製造1日後の発泡体0.5gをメチルエチルケ
トン20mlに溶解し得られた溶液をガスクロマトグラ
フ(島津製作所(株)製GC―14B)にて定量、単位
重量あたりのスチレンモノマー残存量(ppm)を求め
た。
【0030】2)スチレンモノマー放散量:上記発泡体
(200mm*100mm*25mm)を体積0.5m
3のチャンバー内に入れ、換気回数0.5回/Hにて4
8時間放置し定常状態とする。その後0.5L/min
で3時間、活性炭にて揮発分を捕集し、ガスクロマトグ
ラフ(島津製作所(株)製GC―14B)にて定量、単
位体積あたりのスチレンモノマー濃度(ppm)を求め
た。
【0031】実施例1 ポリスチレン樹脂(A&Mスチレン(株)製、商品名:
スタイロンG9401、メルトインデックス(MI):
2.0、スチレンモノマー量390ppm)100部に
対して、造核剤としてタルク0.5部、ハロゲン系難燃
剤としてヘキサブロモシクロドデカン(HBCDと略
す)3.0部、ステアリン酸バリウム0.25部をドラ
イブレンドし、得られた樹脂混合物を2機連結した押出
機へ供給した。前記1機目の押出機に供給した樹脂混合
物を、200℃に加熱して溶融ないし可塑化、混練し
た。この時一機目押出機の先端付近へ、発泡剤としてi
−ブタン50%、ジメチルエーテル50%からなる発泡
剤をポリスチレン樹脂100部に対して8部となるよう
に、それぞれ別のラインから前記樹脂中に圧入した。
【0032】これに連結された二機目の押出機で樹脂温
度を120℃に冷却し、二機目の押出機の先端に設けた
厚さ方向5mm、幅方向500mmの長方形断面の口金
より大気中へ押し出し、板状の押出発泡体からなる厚さ
25mmの畳用芯材を得た。このとき。得られた畳用芯
材の特性を表1に示す。
【0033】実施例2 ポリスチレン樹脂(A&Mスチレン(株)製、商品名:
スタイロンG9401、メルトインデックス(MI):
2.0、スチレンモノマー量390ppm)100部に
対して、造核剤としてタルク0.5部、ハロゲン系難燃
剤としてヘキサブロモシクロドデカン(HBCDと略
す)3.0部、ステアリン酸バリウム0.25部をドラ
イブレンドし、得られた樹脂混合物を一機目のベント付
押出機と二機目のベント無しの押出機と三機目のベント
無しの押出機を連結した押出装置へ供給した。前記一機
目のベント付押出機に供給した樹脂混合物を、200℃
に加熱して溶融ないし可塑化、混練し、ベントにてベン
ト内圧を絶対圧600mmHgで脱揮した後、これに連
結された前記二機目の押出機の先端付近へ、発泡剤とし
てi−ブタン50%、ジメチルエーテル50%からなる
発泡剤をポリスチレン樹脂100部に対して8部となる
ように、それぞれ別のラインから前記樹脂中に圧入し
た。更に、これに連結された三機目の押出機で樹脂温度
を120℃に冷却し、三機目の押出機の先端に設けた厚
さ方向5mm、幅方向500mmの長方形断面の口金よ
り大気中へ押し出し、板状の押出発泡体からなる畳用芯
材を得た。このとき。得られた畳用芯材の特性を表1に
示す。
【0034】実施例3 ベント内圧力を絶対圧300mmHgとした以外は実施
例2と同様の条件で板状の押出発泡体からなる畳用芯材
を得た。得られた畳用芯材の特性を表1に示す。
【0035】実施例4 ポリスチレン樹脂(鐘淵化学工業(株)製、商品名:F
−PS1、メルトインデックス(MI):2.8、スチ
レンモノマー量2600ppm)100部とした以外
は、実施例2と同様の条件で板状の押出発泡体からなる
畳用芯材を得た。得られた畳用芯材の特性を表1に示
す。
【0036】実施例5 ベント内圧力を絶対圧300mmHgとした以外は実施
例3と同様の条件で板状の押出発泡体からなる畳用芯材
を得た。得られた畳用芯材の特性を表1に示す。
【0037】比較例1 ポリスチレン樹脂(鐘淵化学工業(株)製、商品名:F
−PS1、メルトインデックス(MI):2.8、スチ
レンモノマー量2600ppm)100部とした以外
は、実施例1と同様の条件で板状の押出発泡体からなる
畳用芯材を得た。得られた畳用芯材の特性を表1に示す
【0038】
【表1】 この表から判るように、本願発明によればスチレン系樹
脂発泡体中に残存するスチレンモノマーの量は500p
pm以下となり、建材用として使用した場合のスチレン
モノマー放散量が少なくなることは明らかであり、厚生
省による室内濃度指針値を満足するものとなる。
【0039】スチレン系樹脂発泡体は建材用断熱材とし
て多用されているものではあるが、原料の段階から残留
スチレンモノマー量の少ないものを選択したり、及び/
又は押出装置内で特定の条件でベント処理をすることに
より、建材用としてより一層適したスチレン系発泡体と
することができる。
【0040】
【発明の効果】本発明によれば、室内にスチレンモノマ
ーを放散しにくく、環境衛生上非常に優れている板状ス
チレン系樹脂発泡体からなる畳用芯材を製造することが
可能となる。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スチレン系樹脂を加熱溶融し、発泡剤を
    注入し、これを押出発泡させてなる板状スチレン系樹脂
    発泡体であって、発泡体中に残留しているスチレンモノ
    マー量が発泡体重量に対して500ppm以下であるこ
    とを特徴とする畳用芯材。
  2. 【請求項2】 スチレン系樹脂を加熱溶融し、発泡剤を
    注入し、これを押出発泡させてなる板状スチレン系樹脂
    発泡体であって、発泡体中に残留しているスチレンモノ
    マー量が発泡体重量に対して250ppm以下であるこ
    とを特徴とする畳用芯材。
  3. 【請求項3】 スチレン系樹脂を加熱溶融し、発泡剤を
    注入し、これを押出発泡させてなる板状スチレン系樹脂
    発泡体であって、発泡体中に残留しているスチレンモノ
    マー量が発泡体重量に対して100ppm以下であるこ
    とを特徴とする畳用芯材。
  4. 【請求項4】 スチレン系樹脂を加熱溶融し、発泡剤を
    注入し、これを押出発泡させてなる板状スチレン系樹脂
    発泡体製造において、スチレン系樹脂及び難燃剤などの
    添加物を溶融混練後に1もしくは2つ以上のベントを有
    する押出装置をベント内圧力を絶対圧600mmHg以
    下で通過させる請求項1〜3記載のいずれか1項記載の
    畳用芯材の製造方法。
  5. 【請求項5】 ベント内圧力が絶対圧300mmHg以
    下である請求項4記載の畳用芯材の製造方法。
  6. 【請求項6】 残留しているスチレンモノマー量が樹脂
    重量に対して300ppm以下であるスチレン系樹脂を
    使用することを特徴とする請求項4〜5のいずれか1項
    記載の畳用芯材及びその製造方法。
  7. 【請求項7】 請求項1〜3のいずれか1項記載の畳用
    芯材を用いた畳床。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008512514A (ja) * 2004-09-03 2008-04-24 パクティヴ・コーポレーション 蟻酸メチル系発泡剤で形成される断熱熱可塑性発泡体
JP2008512509A (ja) * 2004-09-03 2008-04-24 パクティヴ・コーポレーション ギ酸メチルをベースとする発泡剤を用いて製造された熱可塑性発泡体

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008512514A (ja) * 2004-09-03 2008-04-24 パクティヴ・コーポレーション 蟻酸メチル系発泡剤で形成される断熱熱可塑性発泡体
JP2008512509A (ja) * 2004-09-03 2008-04-24 パクティヴ・コーポレーション ギ酸メチルをベースとする発泡剤を用いて製造された熱可塑性発泡体

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