JP2002199678A - 高出力ロータアセンブリ - Google Patents

高出力ロータアセンブリ

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JP2002199678A
JP2002199678A JP2001345064A JP2001345064A JP2002199678A JP 2002199678 A JP2002199678 A JP 2002199678A JP 2001345064 A JP2001345064 A JP 2001345064A JP 2001345064 A JP2001345064 A JP 2001345064A JP 2002199678 A JP2002199678 A JP 2002199678A
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shaped magnetic
rotor
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Michael Timothy York
ティモシー ヨーク ミカエル
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Visteon Global Technologies Inc
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    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02KDYNAMO-ELECTRIC MACHINES
    • H02K1/00Details of the magnetic circuit
    • H02K1/06Details of the magnetic circuit characterised by the shape, form or construction
    • H02K1/22Rotating parts of the magnetic circuit
    • H02K1/24Rotor cores with salient poles ; Variable reluctance rotors
    • H02K1/243Rotor cores with salient poles ; Variable reluctance rotors of the claw-pole type

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Power Engineering (AREA)
  • Iron Core Of Rotating Electric Machines (AREA)
  • Synchronous Machinery (AREA)
  • Manufacture Of Motors, Generators (AREA)
  • Permanent Field Magnets Of Synchronous Machinery (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 発電機用の軸方向に回転可能なロータを
提供する。 【解決手段】 本発明において、ロータはロータコイル
(22)と2つの磁極片部材(18、20)を有してい
る。ロータコイル(22)は2つの磁極片部材(18、
20)間に収容されており、2つの磁極片部材(18、
20)はその平底面(28、36)から伸びる複数のフ
ランジ状磁極(30)をそれぞれ有している。各フラン
ジ状磁極(30)は平底面(28、36)と対向する側
の末端(34)に保持構造を有している。この保持機構
として部分フランジ(32)が形成されている。2つの
磁極片部材(18、20)をロータコイル(22)の周
りで互いに噛み合わせ、各磁極片部材(18、20)の
部分フランジ(32)を対向する磁極片部材の平底面を
超えて突出させることにより、リングまたは他の固定手
段が部分フランジ(32)上に配置されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は発電機及び電動機に
使用されるロータの分野に主に関する。特に、本発明は
複数の磁極を有する発電機用ロータアセンブリに関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来のロータには、三角形状で且つ交互
に噛み合わされた2つの磁極片からなる界磁コアアセン
ブリが用いられてきた。この界磁コアアセンブリはロー
タコイルを覆っており、ロータコイルに電流が流れると
磁束が生じる。磁束を生じる界磁でロータが回転する
間、ステータとステータコイルは交流電流を発生する。
ステータは、ロータとステータとの間の径方向に空間的
間隙が存在するよう配置されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】当業者にはよく知られ
ているように、ロータとステータとの間の空間的間隙を
出来る限り小さく抑えることが、発電機から電気出力を
得る上で有益である。しかしながら、ロータの回転中に
磁極片にかかる磁力及び遠心力は、磁極片を外向きに変
形させやすい。このため、磁極片がステータと接触し、
ロータとステータとの間の空間的間隙が埋められてしま
う可能性がある。磁極片とステータの接触は、ロータの
回転を妨げるとともに、ステータ、磁極片の一方または
両方を損傷することがあるため不都合である。たとえ僅
かな損傷によっても、ロータの回転バランスは損なわれ
ることがあり、そのような場合、振動や他の調和的に誘
導された様々な力が生じて、ロータ及びその周辺部品が
さらに損傷される可能性がある。しかし、このような問
題を引き起こす磁極片とロータとの接触を避けるために
両者間の空間的間隙を大きくすると、発電機等の電気機
械の出力は減少してしまう。
【0004】米国特許5903084号に開示されてい
る発明では、この問題を解決するため、隣接する三角形
状の磁極間に磁石を配置して漏れ磁束をある程度防ぎ、
非磁気性のテープまたはバンドをロータアセンブリの外
周に配置している。しかし、このような解決手段におい
ても、磁極片の変形が依然としてある程度生じてしまう
という欠点がある。また、ロータアセンブリにおいて対
向する磁極片からの漏れ磁束を防止するため、上述のよ
うに配置されるテープまたはバンドは、高価な非磁気性
の材料により構成されていなければならない。さらに、
ロータの外周には別の材料が配置されており、この材料
は全ての磁極片に形成された溝に嵌着されている。この
溝がロータとステータとの間の間隙に加えられている結
果として、発電機などの電気機械の出力の低減を招いて
いる。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、ある実施形態
において、発電機用の軸方向に回転可能なロータを提供
する。上記ロータはロータコイルと2つの磁極片部材を
有している。上記ロータコイルは上記2つの磁極片部材
間に収容されており、該2つの磁極片部材はその平底面
から伸びる複数のフランジ状磁極をそれぞれ有してい
る。上記各フランジ状磁極は平底面と対向する側の末端
に保持構造を有している。本発明の好適な実施形態で
は、この保持機構として、上記フランジ状磁極に部分フ
ランジが形成されている。上記2つの磁極片部材を上記
ロータコイルの周りで互いに噛み合わせ、該各磁極片部
材の部分フランジを対向する磁極片部材の平底面を超え
て突出させることにより、リングまたは他の固定手段を
該部分フランジ上に配置することが可能になる。本発明
の別の実施形態では、複数の永久磁石が少なくとも1つ
のフランジ状磁極に覆われるように配置されている。
【0006】本発明の他の実施形態では、1つの磁極片
部材のみが用いられ、この1つの磁極片部材だけで上記
ロータコイルを完全に収容する。
【0007】本発明は、ロータの回転中に磁極片部材の
フランジ状磁極が外向きに撓むことを防止する方法をさ
らに提供する。上記方法は、フランジ状磁極の末端に保
持構造を形成し、該保持構造に対してリング形状の固定
手段を取り付けることにより該フランジ状磁極を固定す
る工程を備えている。本発明の好適な実施形態では、上
記保持構造として、部分フランジが形成されている。上
記固定手段は締り金物またはブラケットであっても良
い。上記方法のさらに別の実施形態では、固定手段を部
分フランジに接着剤で接着しても良いし、部分フランジ
に溝を形成すること、または固定手段を部分フランジ上
に配置した後に部分フランジを曲げることにより、固定
手段を部分フランジの所定位置に取り付けて固定しても
良い。
【0008】本発明は従来技術を凌ぐ多くの利点をさら
に提供する。上記固定手段はロータの回転中にフランジ
状磁極が外向きに撓みことを防止する。これにより、上
記フランジ状磁極とステータとの接触が阻止される。上
記フランジ状磁極の外向きの撓みが実質的に低減される
ため、ロータの磁気を帯びた部分とステータとの間の径
方向に極めて小さい空間的間隙を有する発電機の構成が
可能となる。ロータとステータとの間の空間的間隙が縮
小される結果、発電機などの電気機械の出力は増加され
る。
【0009】本発明の好適な実施形態の別の利点は、上
記各固定手段が上記2つの磁極片部材のうち一方の磁極
片部材のみと接触していることである。これは上記各固
定手段が一方の磁極、すなわち北磁極または南磁極のど
ちらか一方とのみ接触していることを意味する。この特
徴により漏れ磁束は最小限に抑えられる。また、この特
徴により、上記固定手段の材料として磁気性及び非磁気
性の材料の両方を用いることが可能になり、使用者の材
料に関する選択の範囲が広くなる。さらに、本発明によ
ると、従来技術よりも容易にロータを製造することがで
きる。
【0010】本発明のさらに他の実施形態では、各固定
手段はロータ及びステータ間の空間的間隙の外側に配置
される。これにより、ロータの外周に溝を形成し、ロー
タとステータとの間の間隙を拡大することによって電気
機械の出力を低減してしまうという従来技術の問題を避
けることができる。
【0011】前述の解決手段及び以下に詳述する内容は
両方とも例示的であり且つ説明的であることを意図して
いるとともに、本発明の特許請求の範囲をより詳しく説
明することを意図していることを理解されたい。添付の
図面を参照した以下の詳細な説明を読むことは、本発明
を理解する上で最良である。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明の利点は、図面を参照した
以下の説明を読むことでより一層明白となる。
【0013】図1は、従来技術において知られている標
準的な磁極片10を示す。図13はこの標準的な磁極片
10が用いられた従来のロータを示しており、ロータの
外周にはカーボン系のテープ11が巻かれている。回転
中、ロータ14の磁極片10とステータ112との間に
は磁引力が生じている。この磁引力は、回転により生じ
る遠心力と共に磁極片10を図1の線16で示す外向き
の方向に、ステータ12へ向けて変形させる。そして、
磁極片10が外向きに変形することにより、ロータ14
がステータ12と接触し、ロータ14とステータ12の
両方が損傷を受ける。このような接触を避けるため、図
1に示す磁極片10を用いたロータ構造においては、空
間的間隙19を十分に広くして、磁極片10が如何に外
向きに変形してもロータ14とステータ12が接触しな
いようにする必要がある。しかし、この空間的間隙19
の拡大の結果、発電機などの電気機械の出力は低減され
てしまう。
【0014】本発明の利点の1つは、固定手段を設ける
ことにより、ロータの回転中に線16に沿った磁極片1
0の外向きの変形を防止できることである。これによ
り、ロータ14とステータ12との間の空間的間隙19
がより小さい発電機の構成が可能になる。空間的間隙1
9が小さければ小さいほど、発電機などの電気機械の出
力は大きくなる。
【0015】図2は、組み立てられていない状態のロー
タ14の側面図である。同図において、第1の磁極片部
材18、第2の磁極片部材20、及び界磁コイル(ロー
タコイル)22も示されている。界磁コイル22は、好
ましくは、プラスチック性のボビン26に連続的に巻か
れた電線24からなる。第1の磁極片部材18は、好ま
しくは円形状で且つロータ14の回転軸38からほぼ径
方向に伸びた直径を有する平底面(基面)28を有して
いる。また、第1の磁極片部材18は、平底面28から
軸方向に伸びた複数のフランジ状磁極30Aを有してい
る。フランジ状磁極30Aの形状は三角形状であること
が好ましい。しかし、フランジ状磁極30Aの形状は必
要に応じて調整可能である。本発明の好適な実施形態で
は、フランジ状磁極30Aは、保持構造として末端34
に形成された部分フランジ32をそれぞれ有している。
第2の磁極片部材20は、好ましくは円形状で且つロー
タ14の回転軸38からほぼ径方向に伸びた直径を有す
る平底面(基面)36を有している。また、第2の磁極
片部材20は、平底面36から軸方向に伸びた複数のフ
ランジ状磁極30Bを有している。フランジ状磁極30
Bの形状も三角形状であることが好ましい。しかし、フ
ランジ状磁極30Bの形状も必要に応じて調整可能であ
る。本発明の好適な実施形態では、フランジ状磁極30
Bは、保持構造として末端34に形成された部分フラン
ジ32をそれぞれ有している。
【0016】図3は、フランジ状磁極30及びフランジ
状磁極30に形成された部分フランジ32の側面図であ
る。図4は、部分フランジ32が第1の磁極片部材18
または第2の磁極片部材20のどちらか一方のフランジ
状磁極30に形成された、本発明の好適な実施形態を示
す拡大斜視図である。部分フランジ32は、径方向外方
に面するレッジ40を形成する段部をそれぞれ有してい
ることが好ましい。また、部分フランジ32は各フラン
ジ状磁極30の本体42よりも低い位置にそれぞれ配置
されていることが好ましい。
【0017】図6及び図7は、組み立てられた状態のロ
ータアセンブリを示す。第1の磁極片部材18及び第2
の磁極片部材20は、界磁コイル22の周りにおいて互
いに噛み合わされている。第1の磁極片部材18及び第
2の磁極片部材20は軸44上に取り付けられており、
軸44は一方の先端にねじ山46を有しているととも
に、対向する他方の先端に第1のスリップリング48及
び第1のスリップリング48と隣接する第2のスリップ
リング50を有していることが好ましい。軸44内には
電線24用の溝52が形成されており、溝52は界磁コ
イル22から第1のスリップリング48へと伸びてい
る。電線24は図8において示されている。電線24を
通じて界磁コイル22に対して電力が供給され、電磁束
の界磁が生じる。
【0018】図6及び図7に示す本実施形態では、固定
手段として、第1のリング58及び第2のリング60が
フランジ状磁極30の末端34に取り付けられている。
特に、第1のリング58は、第2の磁極片部材20のフ
ランジ状磁極30に形成された部分フランジ32に固定
されていることが好ましい。第1のリング58は、第2
の磁極片部材20にのみ接触するように、第1の磁極片
部材18の平底面28よりもやや高い位置で取り付けら
れている。一方、第2のリング60は、第1の磁極片部
材18にのみ接触するように、第2の磁極片部材20の
平底面36よりもやや高い位置で取り付けられている。
第1及び第2のリング58、60と平底面28、36と
の間の空間は、第1及び第2のリング58、60と平底
面28、36との間における磁束の漏れを実質的に低減
する役割を果たす。また、ブラケット或いは締り金物な
ど別の型の固定手段を用いて、磁極片部材18、20の
どちらか一方または両方の各フランジ状磁極30を固く
固定することも可能である。
【0019】重要なこととして、磁極片部材18、20
の外向きの変形を阻止できるのであれば、固定手段の形
状は変更が可能であることに注意されたい。例えば、固
定手段として一連の弧状のリングを用いて、1つ以上の
フランジ状磁極30を別の1つ以上の磁極30に対して
固く固定することが可能である。このような固定は、磁
極片部材18、20の末端34の位置を規制するため、
遠心力及び磁力に起因するフランジ状磁極30の変形が
実質的に妨げられる。
【0020】図5は、固定手段として好適な形状を有す
るリング62を取り外された状態で示す図である。好適
な実施形態によるリング62は長さが異なる複数の平坦
部分を有している。短い平坦部分64は、磁極片部材1
8、20のどちらか一方のみのフランジ状磁極30の部
分フランジ32と接触するように配置される。長い平坦
部分66は、リング62が取り付けられる磁極片部材1
8、20の部分フランジ32の間に位置するように配置
される。重要なこととして、リング62は長い平坦部分
66を有する構成の代わりに、リング62の強度を犠牲
にした、弧状の長い部分を有する構成にすることも可能
であることに注意されたい。上述の好適な実施形態にお
いて、リング62は長い平坦部分66を有することによ
り、フランジ状磁極30を一層固く支持することができ
る。
【0021】本発明の好適な実施形態では、図3A、3
B及び3Cに示すように、様々な方法によってリング6
2を磁極片部材18、20に取り付けることができる。
図3Aは溝68が形成された部分フランジ32を示す。
明確化のため、図中リング62は取り外されているが、
溝68はリング62の幅に適合するように形成されてい
ることが好ましいことは容易に理解できる。リング62
は溝68内に配置された後、溶接をするか或いは接着剤
で接着すること、または単純に部分フランジ32の垂直
突出部70によりその位置を保持することが可能であ
る。また、磁極30をやや内側に曲げること及び/また
はリング62を引っぱり伸ばすことにより、リング62
が溝68の所定位置に嵌め込まれるようにリング62の
寸法を合わせることも可能である。そのような場合、磁
極30はリング62によりかかる位置の方へ偏るため、
リング62の位置を保持することが可能になる。
【0022】図3Bは、取り付け位置にあるリング62
を示す。同図に示す方法において、リング62は部分フ
ランジ32上に配置されている。リング62の配置後、
部分フランジ32の突出部72を符号74で示す方向に
変形させることにより、突出部72がリング62を部分
フランジ32上に固定している。図3Cにも同様の方法
が示されているが、同図はリング62の断面が矩形状で
ある必要がないことを例証している。図3Cは、円形状
の断面を有するリング62を示している。ただし、リン
グ62は如何なる断面形状を有していても良い。リング
62の断面形状に対応して、溝68の形状または部分フ
ランジ32の突出部72を変形させる程度が決まる。
【0023】図3Dは本発明の別の実施形態を示してお
り、リング62用の保持構造として、溝69がフランジ
状磁極30の末端34に直接形成されている。リング6
2は、図3A、3B及び3Cに関連して説明した方法と
同様の方法により、溝69に取り付けることが可能であ
る。この実施形態において重要なこととして、リング6
2及び溝69は依然としてロータ14とステータ12と
の間の空間的間隙19の外側に位置していることに注意
されたい。
【0024】図7は、複数の任意の永久磁石76が設け
られた本発明の別の実施形態を示す図である。これらの
永久磁石76は、第1の磁極片部材18または第2の磁
極片部材20のどちらか一方のフランジ状磁極30の内
面78に覆われるように配置されていても良い。永久磁
石76は一定方向に磁化されることにより、第1の磁極
片部材18のフランジ状磁極30から第2の磁極片部材
20への漏れ磁束を防止する。図10は、永久磁石76
が内面78に覆われるように配置されたフランジ状磁極
30の拡大斜視図である。
【0025】図8、9及び9Aは、組み立てた状態のロ
ータのそれぞれ異なる実施形態を示す断面図である。第
1の磁極片部材18と第2の磁極片部材20とは互いに
噛み合わされているとともに、軸44に取り付けられて
いる。界磁コイル22は、第1の磁極片部材18及び第
2の磁極片部材20の間に収容されていることが好まし
い。任意の永久磁石76は、第1の磁極片部材18の内
面78に覆われるように位置しているとともに、第2の
磁極片部材20に接触していることが好ましい。本発明
の好適な実施形態において、界磁コイル22は第1の先
端54と第2の先端56とを有する一本の電線24から
成る。界磁コイル22の第1の先端54は、第2の磁極
片部材20の平底面36に形成された溝80内を通り抜
け、続いて軸44上の溝52内を貫いていても良い。界
磁コイル22の第1の先端54は、第1のスリップリン
グ48と第2のスリップリング50が隣接している位置
82において第1のスリップリング48と溶接すること
が可能である。好ましくは、界磁コイル22の第2の先
端56は、第2の磁極片部材20の平底面36に形成さ
れた溝84内を通り抜け、続いて軸44上の溝86内を
貫いている。界磁コイル22の第2の先端56は、第2
のスリップリング50が第1のスリップリング48から
最も離れている位置88において第2のスリップリング
50と溶接することが可能である。第1の先端54及び
第2の先端56を通じて界磁コイル22に電力が供給さ
れることにより磁束が生じ、磁束は空間的間隙19を通
りこしてステータ12へ流れる。なお、空間的間隙19
及びステータ12は共に図11及び図12に示されてい
る。
【0026】図8には、第2の磁極片部材20のフラン
ジ状磁極30が示されている。本発明の好適な実施形態
では、部分フランジ32がフランジ状磁極30の末端3
4上に形成されている。また、図8は、固定手段が部分
フランジ32上の所定位置に配置されていない状態のロ
ータアセンブリを示している。
【0027】図9及び図9Aは、本発明の別の実施形態
における2種類の固定手段90、91、及び90A、9
1Aのそれぞれ異なる配置の仕方を示している。図9に
は、第1の磁極片部材18の平底面28に接触している
第1の固定手段90が示されている。同図中には、第2
の磁極片部材20の平底面36に接触した第2の固定手
段91も示されている。一方、図9Aには、第1の磁極
片部材18Aの平底面(基面)28Aに接触していない
第1の固定手段90A、及び第2の磁極片部材20Aの
平底面(基面)36Aに接触していない第2の固定手段
91Aが示されている。固定手段90A及び第1の磁極
片部材18Aにより、両者間の間隙92の範囲がおおよ
そ決まる。このような第1の固定手段90Aを第1の磁
極片部材18Aに接触させないとともに、第2の固定手
段91Aを第2の磁極片部材20Aに接触させない配置
においては、如何なる材料によっても固定手段90A、
91Aを構成することできる。その理由は、上述の配置
により、固定手段90A、91Aのどちらか一方を介し
た第1の磁極片部材18Aから第2の磁極片部材20A
への漏れ磁束の恐れが無くなるためである。一方、図9
に示す配置では、固定手段90、91と磁極片部材1
8、20との間の過度の漏れ磁束を防止するために、固
定手段90、91は非磁気性の材料から構成されていな
ければならない。なお、上述の両方の配置において、固
定手段90、91及び90A、91Aを図11及び図1
2に示す空間的間隙19の外側にそれぞれ取り付けるこ
とが可能である。その結果、ロータ14の磁極片部材1
8、20に溝を形成する必要が無くなり、空間的間隙1
9の拡大による電気機械の出力低減を避けることができ
る。
【0028】図11は、実施形態として、ロータアセン
ブリが用いられた液冷式交流発電機を示す。同図にはス
テータ12が示されているとともに、ロータ14とステ
ータ12との間の空間的間隙19が示されている。図1
2はロータ14とステータ12の配置、及び両者間の空
間的間隙19を示す拡大図である。ステータ12はロー
タ14の回転中に交流電流を発生する。
【0029】なお、上述の実施形態は広い範囲で変形及
び変更が可能である。特に、固定手段としてリングの代
わりにブラケットまたは締り金物を用いることも可能で
あり、固定手段用の保持構造は、図3Dに示したよう
に、部分フランジ以外の形状を有することも可能であ
る。また、本発明によるロータアセンブリは発電機また
は液冷式交流発電機以外の様々な装置に使用することも
できる。従って、上述の詳細な説明は制限的なものでは
なく例示的なものとして考慮されることを意図してお
り、全ての均等物を包含する冒頭の特許請求の範囲が本
発明の範囲を定義することを理解されたい。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来技術による磁極片の撓みを示す図。
【図2】本発明による磁極片と界磁コイルの組立前の状
態を示す側面図。
【図3】本発明の好適な実施形態によるフランジ状磁極
の拡大側面図。
【図3A】受入れ用の溝が形成された部分フランジの拡
大側面図。
【図3B】本発明の別の実施形態による部分フランジの
拡大側面図。
【図3C】本発明のさらに別の実施形態による部分フラ
ンジの拡大側面図。
【図3D】本発明に他の実施形態を示す拡大側面図。
【図4】本発明のフランジ状磁極及び部分フランジの拡
大斜視図。
【図5】取り外された状態の本発明のリング状固定手段
の実施形態を示す図。
【図6】取り付け位置における図5のリング状固定手段
の好適な実施形態を示す図。
【図7】任意の永久磁石が用いられた本発明の別の実施
形態を示す図。
【図8】固定手段が取り付けられていない本発明の別の
実施形態を示す断面図。
【図9】取り付けられた固定手段が両方の磁極片にそれ
ぞれ接触している本発明の実施形態を示す断面図。
【図9A】取り付けられた固定手段が一方の磁極片のみ
にそれぞれ接触している本発明の好適な実施形態を示す
断面図。
【図10】任意の永久磁石が所定位置に配置された本発
明の実施形態におけるフランジ状磁極の拡大斜視図。
【図11】本発明の実施形態における液冷式交流発電機
内部の断面図。
【図12】本発明の実施形態におけるロータとステータ
との間の空間的間隙を示す図。
【図13】テープが外周に巻かれた従来技術によるロー
タを示す図。
【符号の説明】
10 従来の磁極片 12 ステータ 14 ロータ 16 線 18、18A 第1の磁極片部材 20、20A 第2の磁極片部材 22 界磁コイル(ロータコイル) 24 電線 26 ボビン 28 平底面(基面) 30、30A、30B フランジ状磁極 32 部分フランジ 34 末端 36 平底面(基面) 38 回転軸 40 レッジ 42 フランジ状磁極30の本体 44 軸 46 ねじ山 48 第1のスリップリング 50 第2のスリップリング 52 溝 54 界磁コイル22の第1の先端 56 界磁コイル22の第2の先端 58 第1のリング 60 第2のリング 62 リング 64 リング62の短い平坦部分 66 リング62の長い平坦部分 68 溝 69 溝 70 部分フランジ32の垂直突出部 72 部分フランジ32の突出部 74 突出部72が変形する方向 76 永久磁石 78 フランジ状磁極30の内面 80 溝 82 第1のスリップリング48と第2のスリップリ
ング50が隣接している位置 84 溝 86 溝 88 第2のスリップリング50が第1のスリップリ
ング48から最も離れている位置 90、91、90A、91A 固定手段 92 間隙
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Claims (34)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 発電機用の軸方向に回転可能なロータで
    あって、 ロータコイルと、 複数のフランジ状磁極と該フランジ状磁極の末端に対し
    て軸方向反対側に位置する基面とをそれぞれ有する第1
    の磁極片部材と第2の磁極片部材とからなり、該両磁極
    片部材が互いのフランジ状磁極間で交互に噛み合うよう
    に配置されており、上記両磁極片部材間に上記ロータコ
    イルを収容している磁極片アセンブリと、 上記複数のフランジ状磁極を固定する固定手段とを備
    え、 上記複数のフランジ状磁極のうちの少なくとも2つのフ
    ランジ状磁極の末端には保持構造が形成されており、該
    保持構造を介して上記複数のフランジ状磁極が上記固定
    手段によって固定されていることを特徴とするロータ。
  2. 【請求項2】 上記保持構造は上記フランジ状磁極の末
    端に形成された部分フランジである請求項1記載のロー
    タ。
  3. 【請求項3】 上記部分フランジは径方向に面する段部
    を形成している請求項2記載のロータ。
  4. 【請求項4】 上記複数のフランジ状磁極を固定する固
    定手段は、上記保持構造が形成されたフランジ状磁極の
    末端と接触する剛性の連結手段である請求項3記載のロ
    ータ。
  5. 【請求項5】 上記連結手段はリングである請求項4記
    載のロータ。
  6. 【請求項6】 上記リングは金属製である請求項5記載
    のロータ。
  7. 【請求項7】 上記金属製リングは強磁性材料からなっ
    ている請求項6記載のロータ。
  8. 【請求項8】 上記金属製リングは上記フランジ状磁極
    の末端の上記部分フランジと嵌合するよう形成されてい
    る請求項6記載のロータ。
  9. 【請求項9】 上記リングは複数個設けられており、各
    リングは上記両磁極片部材のうちの一方の磁極片部材の
    フランジ状磁極にのみ接触し、他方の磁極片部材のフラ
    ンジ状磁極には接触しないように配置されている請求項
    8記載のロータ。
  10. 【請求項10】 上記フランジ状磁極の少なくとも2つ
    はブラケットによって締結されている請求項4記載のロ
    ータ。
  11. 【請求項11】 上記ブラケットは上記両磁極片部材の
    うちの一方の磁極片部材のフランジ状磁極にのみ接触す
    るように配置されている請求項10記載のロータ。
  12. 【請求項12】 上記フランジ状磁極の少なくとも2つ
    は締り金物によって締結されている請求項4記載のロー
    タ。
  13. 【請求項13】 上記締り金物は上記両磁極片部材のう
    ちの一方の磁極片部材のフランジ状磁極にのみ接触する
    ように配置されている請求項12記載のロータ。
  14. 【請求項14】 上記複数のフランジ状磁極のうちの少
    なくとも1つのフランジ状磁極に覆われるように永久磁
    石が配置されている請求項9記載のロータ。
  15. 【請求項15】 上記永久磁石は上記第2の磁極片部材
    と接触している請求項14記載のロータ。
  16. 【請求項16】 ロータコイルと、 上記ロータコイルを収容する複数のフランジ状磁極と該
    フランジ状磁極の末端に対して軸方向反対側に位置する
    基面とを有する磁極片と、 上記複数のフランジ状磁極を固定する固定手段とを備
    え、 上記複数のフランジ状磁極のうちの少なくとも2つのフ
    ランジ状磁極の末端には保持構造が形成されており、該
    保持構造を介して上記複数のフランジ状磁極が上記固定
    手段によって固定されていることを特徴とするロータ。
  17. 【請求項17】 上記保持構造は上記フランジ状磁極の
    末端に形成された部分フランジである請求項16記載の
    ロータ。
  18. 【請求項18】 上記部分フランジは径方向に面する段
    部を形成している請求項17記載のロータ。
  19. 【請求項19】 上記複数のフランジ状磁極を固定する
    固定手段は、上記保持構造が形成されたフランジ状磁極
    の末端と接触する剛性の連結手段である請求項18記載
    のロータ。
  20. 【請求項20】 上記連結手段は金属製リングである請
    求項19記載のロータ。
  21. 【請求項21】 上記金属製リングは強磁性材料からな
    っている請求項20記載のロータ。
  22. 【請求項22】 上記金属製リングは上記フランジ状磁
    極の末端の上記部分フランジと嵌合するよう形成されて
    いる請求項21記載のロータ。
  23. 【請求項23】 ロータを構成する磁極片の複数のフラ
    ンジ状磁極が外向きに撓むのを防止する方法であって、 上記複数のフランジ状磁極のうちの少なくとも2つのフ
    ランジ状磁極の末端を連結手段によって固定する工程を
    備えているロータ磁極の外向き撓み防止方法。
  24. 【請求項24】 上記固定工程は、上記磁極片を構成す
    る両磁極片部材の一方の磁極片部材の複数のフランジ状
    磁極のうち、少なくとも2つのフランジ状磁極の末端に
    対してリングを取り付けることによって実行される請求
    項23記載のロータ磁極の外向き撓み防止方法。
  25. 【請求項25】 上記固定工程は、上記磁極片を構成す
    る両磁極片部材の一方の磁極片部材の複数のフランジ状
    磁極のうち、少なくとも2つのフランジ状磁極の末端に
    対してブラケットまたは締り金物を取り付けることによ
    って実行される請求項23記載のロータ磁極の外向き撓
    み防止方法。
  26. 【請求項26】 ロータアセンブリの複数のフランジ状
    磁極の末端に、該フランジ状磁極の外向きの撓みを防止
    する締結手段を取り付ける方法であって、 上記複数のフランジ状磁極のうちの少なくとも2つのフ
    ランジ状磁極の末端の一部に上記締結手段の幅に相当す
    る受入れ用の溝を設ける工程と、 上記締結手段を上記溝に嵌着させる工程を備えている締
    結手段取付け方法。
  27. 【請求項27】 上記締結手段を接着剤で接着する工程
    をさらに備えている請求項26記載の締結手段取付け方
    法。
  28. 【請求項28】 ロータアセンブリの複数のフランジ状
    磁極の末端に、該フランジ状磁極の外向きの撓みを防止
    する締結手段を取り付ける方法であって、 上記複数のフランジ状磁極のうちの少なくとも2つのフ
    ランジ状磁極を上記締結手段の幅を超えて突出させる工
    程と、 上記締結手段を上記少なくとも2つのフランジ状磁極の
    末端の一部に接触するように置く工程と、 上記フランジ状磁極の突出部を上記締結手段を係止する
    よう変形させる工程を備えている締結手段取付け方法。
  29. 【請求項29】 ロータアセンブリの複数のフランジ状
    磁極の末端に、該フランジ状磁極の外向きの撓みを防止
    する締結手段を取り付ける方法であって、 上記複数のフランジ状磁極の末端に上記締結手段を置く
    工程と、 上記締結手段を上記フランジ状磁極の末端に接着剤で接
    着させる工程とを備えている締結手段取付け方法。
  30. 【請求項30】 ロータアセンブリの複数のフランジ状
    磁極の末端に、該フランジ状磁極の外向きの撓みを防止
    する締結手段を取り付ける方法であって、 上記複数のフランジ状磁極の末端に上記締結手段を置く
    工程と、 上記締結手段を上記フランジ状磁極の末端に溶接によっ
    て取り付ける工程を備えている締結手段取付け方法。
  31. 【請求項31】 発電機用の軸方向に回転可能なロータ
    アセンブリであって、 ロータコイルと、 それぞれ複数のフランジ状磁極を有する第1の磁極片部
    材と第2の磁極片部材とからなり、該両磁極片部材が互
    いのフランジ状磁極間で交互に噛み合うように配置され
    ており、上記両磁極片部材間に上記ロータコイルを収容
    している磁極片アセンブリと、 上記両磁極片部材にそれぞれ設けられ、上記ロータの回
    転中に径方向に変形しないよう末端で互いに取付け固定
    された複数の磁極を備えているロータ。
  32. 【請求項32】 上記磁極片部材はリングを有する固定
    手段により所定位置に取付け固定されている請求項31
    記載のロータアセンブリ。
  33. 【請求項33】 上記磁極片部材は保持ブラケットを有
    する固定手段により所定位置に取付け固定されている請
    求項31記載のロータアセンブリ。
  34. 【請求項34】 上記保持ブラケットは上記複数の磁極
    の末端に隣接する一方の磁極片部材の少なくとも一部を
    取り囲むリングである請求項33記載のロータアセンブ
    リ。
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