JP2015092828A - ロータ及びモータ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】複数の第1爪状磁極20を有した第1ロータコア21と複数の第2爪状磁極30を有した第2ロータコア31との間に環状磁石を配置した状態で、第1ロータコア21に対して、第2ロータコア31を、各第2爪状磁極30をそれぞれ対応する各第1爪状磁極20間に配置する。第1爪状磁極20と第2爪状磁極30との間には、第1及び第2爪状磁極20,30と同極極となるように磁化された第1及び第2極間磁石43,44を設けた。これによって、第1ロータコア21の各第1爪状磁極20と第2ロータコア31の各第2爪状磁極30との間の漏れ磁束が、第1及び第2極間磁石43,44によって減らすことができ、環状磁石の磁束をモータの出力に有効に利用することができる。
【選択図】図2
Description
同構成によれば、第1及び第2背面補助磁石の起磁力を、極間磁石よりも起磁力を大きくすることで、コストを抑えながら出力に寄与する磁束量を増やすことができる。
同構成によれば、漏れ磁束を減らすだけの極間磁石の起磁力を、磁石の起磁力よりも小さくすることで、低コスト化が図れる。
同構成によれば、磁石の内周側に補助磁石を設けた場合には、磁石の内径側を経由する短絡磁束が減少し、磁束を有効利用でき、モータの出力を向上させることができる。また、磁石の外周側に補助磁石を設けた場合には、磁石の外径側を経由する短絡磁束が減少し、磁束を有効利用でき、モータの出力を向上させることができる。
同構成によれば、補助磁石の磁束を出力に有効に利用することができるとともに、磁石の短絡磁束を抑制することができる。
同構成によれば、第1及び第2爪状磁極の製法が簡単で短時間で製作でき、コストの低減を図ることができる。
同構成によれば、第1ロータコア及び第2ロータコアの設計の自由度が高くなり、製造プロセスが非常に簡単になるとともに、第1及び第2ロータコアの磁気抵抗を小さくできる。
上記ロータを、2組又は3組で構成した。
上記課題を解決するモータは、上記ロータを備えた。
以下、本発明の第1実施形態について図1〜図6に従って説明する。
図1に示すように、ブラシレスモータ1のモータケース2は、有底筒状に形成されたケースハウジング3と、同ケースハウジング3のフロント側の開口部を閉塞するフロントカバー4とを有している。ケースハウジング3の内周面にはステータ5が固定されている。ステータ5のステータコア6は、鋼板よりなるステータコア片6aを複数積層して形成されている。
第1ロータコア21は、図3に示すように、鋼板よりなるロータコア片PC1(図1、2、4においては図示略)が複数積層されて形成された第1コアベース22を有し、回転軸10に固着されている。
第2ロータコア31は、図3に示すように、第1ロータコア21と同一形状であって、鋼板よりなるロータコア片PC2(図1、2、4においては図示略)が複数積層されて形成された第2コアベース32を有し、回転軸10に固着されている。
図3及び図5に示すように、第1ロータコア21と第2ロータコア31の間に挟持された環状磁石41は、軸方向の両側面41a,41bが第1及び第2コアベース22,32の対向面22b,32bに当接されている。環状磁石41の外周面41cは、第1及び第2コアベース22,32の外周面22a,32aと中心軸線Cを中心とした同心円で形成され、その環状磁石41の外径は第1及び第2コアベース22,32の外径と同一となるように形成されている。
第1爪状磁極20の第1側面20cと第2爪状磁極30の第1側面30cとの間には、軸方向に長い四角柱状の第1極間磁石43がそれぞれ挟持固着されている。各第1極間磁石43は、周方向に磁化され、N極として機能している第1爪状磁極20側を同極のN極となるように、また、S極として機能している第2爪状磁極30側を同極のS極となるようにそれぞれ磁化されている。
(内側補助磁石46)
環状磁石41の内側には、図3及び図5に示すように、円筒形状の内側補助磁石46が設けられている。内側補助磁石46は、外周面46aが環状磁石41の内周面41dに固着されているとともに、内周面46bが回転軸10に固着されている。内側補助磁石46は、軸方向が環状磁石41よりも長く、第1及び第2コアベース22,32の対向面22b,32bの軸芯側に形成した環状凹部H1,H2に嵌合固着されている。内側補助磁石46は、軸方向に磁化され、第1ロータコア21(第1コアベース22)側をN極、第2ロータコア31(第2コアベース32)をS極となるように磁化されている。
環状磁石41の外周面41cと、第1及び第2爪状磁極20,30の内周面20b,30bの基端部との間には、図3及び図5に示すように、同環状磁石41の軸方向の長さと同じに形成されたリング形状の外側補助磁石47が設けられている。外側補助磁石47は、外周面47aが第1及び第2爪状磁極20,30の内周面20b,30bと固着されているとともに、内周面47bが環状磁石41の外周面41cと固着されている。
(1)上記実施形態によれば、複数の第1爪状磁極20を有した第1ロータコア21と複数の第2爪状磁極30を有した第2ロータコア31との間に環状磁石41を配置した状態で、第1ロータコア21に対して、第2ロータコア31を、各第2爪状磁極30をそれぞれ対応する各第1爪状磁極20間に配置した。そして、第1爪状磁極20と第2爪状磁極30との間に、第1及び第2爪状磁極20,30と同極極となるように磁化された第1及び第2極間磁石43,44を設けた。
(3)上記実施形態によれば、環状磁石41の外周面41cと第1及び第2爪状磁極20,30の基端内周面20b,30bとの間に、第1及び第2アーム部23,33を覆うように、第1ロータコア21側をN極に第2ロータコア31側をS極に磁化した外側補助磁石47を設けた。従って、環状磁石41の外径側の第1コアベース22から第2コアベース32を経由する図6に示す短絡磁束φ2(トルクを発生させない軸方向短絡磁束)が、この外側補助磁石47によって減少し、磁束を有効利用することができ、ブラシレスモータ1の出力を向上させることができる。
(5)また、上記実施形態によれば、第1及び第2極間磁石43,44を、例えばフェライト磁石で形成し、環状磁石41を、例えばネオジ磁石で形成して、漏れ磁束を減らすだけの第1及び第2極間磁石43,44の起磁力を、環状磁石41の起磁力よりも小さくすることで、低コスト化が図れる。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態を図7、図8に従って説明する。
(1)上記実施形態によれば、環状磁石41の外周側に、周方向にN極、S極が交互に磁化された環状の外側補助磁石50を設置した。
(2)また、上記第2実施形態によれば、第1実施形態の作用効果で説明した(1)(2)(4)〜(6)と同様な作用効果を得ることができる。
次に、本発明の第3実施形態を図9〜図12に従って説明する。
本実施形態は、第1実施形態で示した第1及び第2極間磁石43,44と外側補助磁石47の構成が相違する。そのため、説明の便宜上、相違する第1及び第2極間磁石と外側補助磁石の部分について詳細に説明し、その他、第1実施形態と共通部分は符号を同じにして詳細な説明は省略する。
(1)上記実施形態によれば、第2爪状磁極30、第2アーム部33、環状磁石41、第1コアベース22、第1及び第2極間磁石43,44にて囲まれ、第1ロータコア21側が開口した空間を形成し、その空間に、第1背面補助磁石61を嵌合固着した。第1背面補助磁石61は、径方向に磁化され、第2爪状磁極30に当接する側を、同第2爪状磁極30と同極のS極に、第1コアベース22に当接する側を同第1コアベース22と同極のN極となるように径方向に磁化した。
また、第1及び第2背面補助磁石61,62を、例えばネオジ磁石で形成し、第1及び第2極間磁石43,44を、例えばフェライト磁石で形成して、第1及び第2背面補助磁石61,62の起磁力を、第1及び第2極間磁石43,44よりも起磁力を大きくすることで、コストを抑えながら効果的に出力に寄与する磁束量を増やして出力を向上させることができる。
(第4実施形態)
次に、本発明の第4実施形態を図13、図14に従って説明する。
(1)上記実施形態によれば、2つのロータ71,72を合わせることによって、より高トルクを発生させるロータにでき、さらに軸方向のアンバランスをキャンセルできる。しかも、ロータ71,72は、同じ構造なので、部品点数を減すことができるとともに、製作が容易で、低コスト化が図れる。
(第5実施形態)
次に、本発明の第5実施形態を図15〜図17に従って説明する。
(1)上記実施形態によれば、第1コアベース22の反対向面22c側に第1軸側補助磁石81を固着し被覆した。そして、第1軸側補助磁石81の第1コアベース22側を、同第1コアベース22と同極のN極になるように磁化した。
(2)上記実施形態によれば、第2コアベース32の反対向面32c側に第2軸側補助磁石82を固着し被覆した。そして、第2軸側補助磁石82の第2コアベース32側を、同第2コアベース32と同極のS極になるように磁化した。
(3)また、上記第5実施形態によれば、第1実施形態の作用効果で説明した(1)(2)(4)〜(6)と同様な作用効果を得ることができる。
・上記第1〜第5実施形態では、内側補助磁石46を設けたが、この内側補助磁石46を省略してもよい。この場合、環状磁石41が回転軸10まで達し、第1及び第2ロータコア21,31に形成した環状凹部H1,H2が省略されることになる。
・上記第4実施形態では、第3実施形態のロータ8を2組用意し、これを層構造に、1層目のロータ71と、2層目のロータ71として、互いに重ねて1つのロータ70を構成した。これを、第3実施形態のロータ8を3組用意し、3層構造にして実施してもよい。
・上記第4実施形態では、重なり合うロータ71,72の同極の第1及び第2極間磁石43,44を一体化して1つの磁石で兼用したが、それぞれ、別々の第1及び第2極間磁石43,44を使用して実施することは勿論可能である。
・ロータは、第1コアベースの外周部に、等間隔に複数の第1爪状磁極を軸方向に延出形成した第1ロータコアと、第2コアベースの外周部に、等間隔に複数の第2爪状磁極を軸方向に延出形成し、前記各第2爪状磁極をそれぞれ対応する前記第1ロータコアの各第1爪状磁極間に配置した第2ロータコアと、前記第1ロータコアと第2ロータコアとの間に配置され、前記軸方向に磁化され、前記第1爪状磁極を第1の磁極として機能させ、前記第2爪状磁極を第2の磁極として機能させる環状磁石と、前記第1爪状磁極と前記第2爪状磁極との間に配置され、前記第1及び第2爪状磁極と同極極となるように磁化された極間磁石とを備えた。
Claims (13)
- 第1コアベースの外周部に、等間隔に複数の第1爪状磁極を軸方向に延出形成した第1ロータコアと、
第2コアベースの外周部に、等間隔に複数の第2爪状磁極を軸方向に延出形成し、前記各第2爪状磁極をそれぞれ対応する前記第1ロータコアの各第1爪状磁極間に配置した第2ロータコアと、
前記第1ロータコアと第2ロータコアとの間に配置され、軸方向に磁化され、前記第1爪状磁極をN極として機能させ、前記第2爪状磁極をS極として機能させる磁石と、
前記第2爪状磁極の背面に配置され同第2爪状磁極と前記第1コアベースのそれぞれに固着され、同第2爪状磁極をS極として機能させる第1背面補助磁石と、
前記第1爪状磁極の背面に配置され同第1爪状磁極と前記第2コアベースのそれぞれに固着され、同第1爪状磁極をN極として機能させる第2背面補助磁石と
を備えたことを特徴とするロータ。 - 請求項1に記載のロータにおいて、
前記第1爪状磁極と前記第2爪状磁極との間には極間磁石が配置され、前記極間磁石は前記第1爪状磁極と前記第2爪状磁極のそれぞれに固着されており、
前記第1爪状磁極は、同第1爪状磁極の背面の前記第2背面補助磁石と同第1爪状磁極の両隣の前記極間磁石にて囲まれ、
前記第2爪状磁極は、同第2爪状磁極の背面の前記第1背面補助磁石と同第2爪状磁極の両隣の前記極間磁石にて囲まれていることを特徴とするロータ。 - 請求項2に記載のロータにおいて、
前記第1及び第2爪状磁極の背面に設けた前記第2及び第1背面補助磁石の起磁力は、前記極間磁石の起磁力よりも大きくしたこと特徴とするロータ。 - 請求項2又は3に記載のロータにおいて、
前記極間磁石の起磁力は、前記磁石の起磁力よりも小さくしたことを特徴とするロータ。 - 請求項2〜4のいずれか1項に記載のロータにおいて、
前記極間磁石は、その極間磁石と隣り合う前記第1爪状磁極及び前記第2爪状磁極の延出方向に沿って両爪状磁極の先端から基端まで延びるように設けたことを特徴とするロータ。 - 請求項1〜5のいずれか1項に記載のロータにおいて、
前記磁石の内周側又は外周側の少なくともどちらか一方に、前記磁石と同方向に磁極を配置した環状の補助磁石を設置したことを特徴とするロータ。 - 請求項1〜6のいずれか1項に記載のロータにおいて、
前記磁石の外周側に、前記第1及び第2爪状磁極と同極となるように径方向に磁極を配置した環状の補助磁石を設置したことを特徴とするロータ。 - 請求項1〜7のいずれか1項に記載のロータにおいて、
前記第1及び第2爪状磁極は、板材を折り曲げて形成したこと特徴とするロータ。 - 請求項1〜8のいずれか1項に記載のロータにおいて、
前記第1及び第2ロータコアは、圧粉磁心で構成されたことを特徴とするロータ。 - 請求項1〜9のいずれか1項に記載のロータにおいて、
前記第1及び第2爪状磁極は、径方向から見て軸方向に長い略長方形状としたことを特徴とするロータ。 - 請求項1〜10のいずれか1項に記載のロータを、2組又は3組で構成したことを特徴とするロータ。
- 請求項11に記載のロータにおいて、
前記第1爪状磁極と前記第2爪状磁極との間には極間磁石が配置されており、
前記各ロータの第1及び第2爪状磁極は、径方向から見て軸方向に長い略長方形状であって、第1及び第2爪状磁極間に配置される極間磁石は、各ロータの極間磁石を兼用したことを特徴とするロータ。 - 請求項1〜12のいずれか1項に記載のロータを備えたことを特徴とするモータ。
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