JP2002197625A - 回転ヘッド装置 - Google Patents
回転ヘッド装置Info
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- JP2002197625A JP2002197625A JP2000396362A JP2000396362A JP2002197625A JP 2002197625 A JP2002197625 A JP 2002197625A JP 2000396362 A JP2000396362 A JP 2000396362A JP 2000396362 A JP2000396362 A JP 2000396362A JP 2002197625 A JP2002197625 A JP 2002197625A
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- shaft
- bearings
- pair
- inner ring
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 接着剤の硬化や、異物付着の影響を受けるこ
となく、確実に軸受隙間の削除と予圧荷重の付加が行
え、しかも極めて高い歩留まりと信頼性を備えた回転ヘ
ッド装置を提供する。 【解決手段】 (a)に示す回転ドラム2と一対の軸受
9a,9bを(b)のようにセットし、シャフト8を一
対の軸受9a,9bの内輪転動面15に目的位置にまで
挿入し、この状態で同時に軸受隙間が小さくなるように
シャフト8に取り付けられた予圧重り22で予圧を印加
してシャフト8と一対の軸受9a,9bとを接着剤12
で接着する。
となく、確実に軸受隙間の削除と予圧荷重の付加が行
え、しかも極めて高い歩留まりと信頼性を備えた回転ヘ
ッド装置を提供する。 【解決手段】 (a)に示す回転ドラム2と一対の軸受
9a,9bを(b)のようにセットし、シャフト8を一
対の軸受9a,9bの内輪転動面15に目的位置にまで
挿入し、この状態で同時に軸受隙間が小さくなるように
シャフト8に取り付けられた予圧重り22で予圧を印加
してシャフト8と一対の軸受9a,9bとを接着剤12
で接着する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、回転ヘッド装置の
製造方法と回転ヘッド装置に関し、特に玉軸受とシャフ
トの取り付け構造に関するものである。
製造方法と回転ヘッド装置に関し、特に玉軸受とシャフ
トの取り付け構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ビデオテープレコーダ等の磁気記録再生
装置には、固定ドラムに支持されたシャフトに一対の玉
軸受を接着固定し、この一対の玉軸受を介して磁気ヘッ
ドを有する回転ドラムを回転自在に支持した回転ヘッド
装置が用いられている。
装置には、固定ドラムに支持されたシャフトに一対の玉
軸受を接着固定し、この一対の玉軸受を介して磁気ヘッ
ドを有する回転ドラムを回転自在に支持した回転ヘッド
装置が用いられている。
【0003】図8〜図10は、従来の回転ヘッド装置に
使用される軸受部の組立て工程を示す。図8(a)に示
すように、磁気ヘッドを有する回転ドラム2には、軸受
取付孔16の内周部に玉軸受9a,9bに対応した一対
の軸受保持部2aが形成されており、玉軸受9a,9b
は外輪13b端面が軸受保持部2aの外輪受け面2bに
当接する位置まで挿入され、焼き嵌めあるいは圧入等で
軸受保持部2aに取付けられる。
使用される軸受部の組立て工程を示す。図8(a)に示
すように、磁気ヘッドを有する回転ドラム2には、軸受
取付孔16の内周部に玉軸受9a,9bに対応した一対
の軸受保持部2aが形成されており、玉軸受9a,9b
は外輪13b端面が軸受保持部2aの外輪受け面2bに
当接する位置まで挿入され、焼き嵌めあるいは圧入等で
軸受保持部2aに取付けられる。
【0004】玉軸受9a,9bが挿入された回転ドラム
2は、図8(b)に示すように、ドラム受台24にセッ
トされる。24aは玉軸受9bの内輪13aを受ける内
輪受けリブであり、回転ドラム2は玉軸受9bの内輪1
3a端面が内輪受けリブ24aに当接することでドラム
受台24に保持される。
2は、図8(b)に示すように、ドラム受台24にセッ
トされる。24aは玉軸受9bの内輪13aを受ける内
輪受けリブであり、回転ドラム2は玉軸受9bの内輪1
3a端面が内輪受けリブ24aに当接することでドラム
受台24に保持される。
【0005】シャフト8の玉軸受9a,9bとの接着部
17には、接着剤12が所定量だけ塗布され、図9
(a)に示すように、玉軸受9a,9bの内輪接着面を
通過したシャフト8の基端部が、ドラム受台24の軸当
て面24bに当接するまで回転ドラム2に挿入される。
17には、接着剤12が所定量だけ塗布され、図9
(a)に示すように、玉軸受9a,9bの内輪接着面を
通過したシャフト8の基端部が、ドラム受台24の軸当
て面24bに当接するまで回転ドラム2に挿入される。
【0006】一般に玉軸受9a,9bには、内輪接着
面、ボール、外輪転動面の間に若干の隙間(以下、「軸
受隙間」と称す)、具体的にはラジアル方向で数十μm
程度の軸受隙間が設けられており、軸受機構として使用
する際には軸受隙間を無くすような機構が構成され、さ
らに軸受剛性を得る為に所定量の予圧を与えて使用され
る。軸受隙間を無くすとともに予圧を与えることは、玉
軸受9a,9bの内輪13aと外輪13bをシャフト8
に沿ってシャフト8のスラスト方向にずらすことで実現
できる。
面、ボール、外輪転動面の間に若干の隙間(以下、「軸
受隙間」と称す)、具体的にはラジアル方向で数十μm
程度の軸受隙間が設けられており、軸受機構として使用
する際には軸受隙間を無くすような機構が構成され、さ
らに軸受剛性を得る為に所定量の予圧を与えて使用され
る。軸受隙間を無くすとともに予圧を与えることは、玉
軸受9a,9bの内輪13aと外輪13bをシャフト8
に沿ってシャフト8のスラスト方向にずらすことで実現
できる。
【0007】そこで回転ドラム2に挿入されたシャフト
8には、玉軸受9a,9bに当接するよう予圧重り22
がセットされる。予圧重り22にはシャフト8の軸径よ
りも若干(0.01mmから0.10mm程度)大きめ
の孔径案内孔25bが形成されており、玉軸受9aの内
輪13aとの対向面には、玉軸受9aの内輪13aを押
圧する内輪押えリブ25aが設けられている。
8には、玉軸受9a,9bに当接するよう予圧重り22
がセットされる。予圧重り22にはシャフト8の軸径よ
りも若干(0.01mmから0.10mm程度)大きめ
の孔径案内孔25bが形成されており、玉軸受9aの内
輪13aとの対向面には、玉軸受9aの内輪13aを押
圧する内輪押えリブ25aが設けられている。
【0008】シャフト8に挿入された予圧重り22は、
図9(b)に示すように、その自重で内輪押えリブ25
aが玉軸受9aの内輪13a端面に当接するまでドラム
受台24の側に移動し、接着剤12が硬化するまでその
ままの状態で保持される。
図9(b)に示すように、その自重で内輪押えリブ25
aが玉軸受9aの内輪13a端面に当接するまでドラム
受台24の側に移動し、接着剤12が硬化するまでその
ままの状態で保持される。
【0009】この状態では、玉軸受9aの内輪13aは
予圧重り22の内輪押えリブ25aによってドラム受台
24の側に押圧され、玉軸受9bの内輪13aの端面
は、内輪受けリブ24aの反作用により相対的に予圧重
り22の側に押圧される。そのため一対の玉軸受9a,
9bの内輪13aは、外輪13bに対して軸受隙間を無
くす位置にシャフト8に沿って相対的に移動し、さらに
所定量の予圧を与えられた状態でシャフト8と接着固定
される。
予圧重り22の内輪押えリブ25aによってドラム受台
24の側に押圧され、玉軸受9bの内輪13aの端面
は、内輪受けリブ24aの反作用により相対的に予圧重
り22の側に押圧される。そのため一対の玉軸受9a,
9bの内輪13aは、外輪13bに対して軸受隙間を無
くす位置にシャフト8に沿って相対的に移動し、さらに
所定量の予圧を与えられた状態でシャフト8と接着固定
される。
【0010】接着剤12が硬化するとドラム受台24と
予圧重り22が取り去られ、図10(a)に示すよう
に、シャフト8に軸受隙間が小さくなるよう取り付けら
れた一対の玉軸受9a,9bを介して回転ドラム2が配
置された回転ドラムユニットが得られる。
予圧重り22が取り去られ、図10(a)に示すよう
に、シャフト8に軸受隙間が小さくなるよう取り付けら
れた一対の玉軸受9a,9bを介して回転ドラム2が配
置された回転ドラムユニットが得られる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】シャフト8と玉軸受9
a,9bとを接着する際には、上述のようにシャフト8
の位置決め工程と予圧荷重の印加工程とが行なわれてい
るが、接着剤12の種類によっては、シャフト8を玉軸
受9a,9bに挿入嵌合して予圧荷重の印加工程を行な
う前に塗布された接着剤12が硬化することがある。
a,9bとを接着する際には、上述のようにシャフト8
の位置決め工程と予圧荷重の印加工程とが行なわれてい
るが、接着剤12の種類によっては、シャフト8を玉軸
受9a,9bに挿入嵌合して予圧荷重の印加工程を行な
う前に塗布された接着剤12が硬化することがある。
【0012】特に、シャフト8と玉軸受9a,9bとの
嵌めあい(シャフト8の外周と玉軸受9a,9bの隙間
を0.001mm〜0.100mm程度とする)の接着
用として一般的に用いられる嫌気硬化型接着剤を使用す
る場合はこの現象が顕著であり、シャフト8を軸受に挿
入した後、数秒で接着剤12の硬化が認められる。
嵌めあい(シャフト8の外周と玉軸受9a,9bの隙間
を0.001mm〜0.100mm程度とする)の接着
用として一般的に用いられる嫌気硬化型接着剤を使用す
る場合はこの現象が顕著であり、シャフト8を軸受に挿
入した後、数秒で接着剤12の硬化が認められる。
【0013】玉軸受9a,9bに挿入嵌合した後のシャ
フト8は、上述のように軸受隙間を無くすとともに玉軸
受9a,9bの内輪13aを予圧重り22の自重でシャ
フト8のスラスト方向に相対的に移動させる必要がある
が、嫌気硬化型接着剤などではシャフト8を玉軸受9
a,9bに挿入嵌合した時から接着剤12の硬化が始ま
っているため、図9(a)の状態から図9(b)に示す
ように予圧重り22が所定位置に設置される間にも接着
剤12の硬化は進行する。
フト8は、上述のように軸受隙間を無くすとともに玉軸
受9a,9bの内輪13aを予圧重り22の自重でシャ
フト8のスラスト方向に相対的に移動させる必要がある
が、嫌気硬化型接着剤などではシャフト8を玉軸受9
a,9bに挿入嵌合した時から接着剤12の硬化が始ま
っているため、図9(a)の状態から図9(b)に示す
ように予圧重り22が所定位置に設置される間にも接着
剤12の硬化は進行する。
【0014】つまり、所定位置に設置された予圧重り2
2の自重で軸受隙間を無くし、予圧を得る量だけ内輪1
3aを移動させようとしても、硬化途中の接着剤12が
負荷となって所望の移動量が得られず、軸受隙間の残留
や予圧抜け、予圧荷重バラツキ等の不良現象が発生する
という問題がある。
2の自重で軸受隙間を無くし、予圧を得る量だけ内輪1
3aを移動させようとしても、硬化途中の接着剤12が
負荷となって所望の移動量が得られず、軸受隙間の残留
や予圧抜け、予圧荷重バラツキ等の不良現象が発生する
という問題がある。
【0015】また、シャフト8の外周面と玉軸受9a,
9bの内輪13aとの接着面に、異物が付着したり噛み
込んで、スムースな相対移動ができないという問題もあ
る。さらに、シャフト8と玉軸受9a,9bの嵌めあい
(軸と軸受の隙間を0.001mm〜0.100mm程
度とする)接着を行う際には、シャフト8に塗布される
接着剤12の量が多すぎると、このシャフト8を玉軸受
9a,9bに挿入嵌合する際に、図10(b)に示すよ
うに、余った接着剤12が軸受内輪13aで掻き取ら
れ、内輪13aの端面に溜まってしまう。
9bの内輪13aとの接着面に、異物が付着したり噛み
込んで、スムースな相対移動ができないという問題もあ
る。さらに、シャフト8と玉軸受9a,9bの嵌めあい
(軸と軸受の隙間を0.001mm〜0.100mm程
度とする)接着を行う際には、シャフト8に塗布される
接着剤12の量が多すぎると、このシャフト8を玉軸受
9a,9bに挿入嵌合する際に、図10(b)に示すよ
うに、余った接着剤12が軸受内輪13aで掻き取ら
れ、内輪13aの端面に溜まってしまう。
【0016】溜まった接着剤12は、軸受内部へ侵入し
たり、不要な部分へ付着したり、さらには未硬化接着剤
からはガスが発生するため、機器の信頼性が著しく損な
われる。この問題を解決するには、接着剤12の塗布量
の精密な管理や、不要な接着剤12のふき取り工程や硬
化工程が必要となり、製造工数が増加して歩留りが低下
する。
たり、不要な部分へ付着したり、さらには未硬化接着剤
からはガスが発生するため、機器の信頼性が著しく損な
われる。この問題を解決するには、接着剤12の塗布量
の精密な管理や、不要な接着剤12のふき取り工程や硬
化工程が必要となり、製造工数が増加して歩留りが低下
する。
【0017】本発明は前記問題点を解決し、接着剤の硬
化や、異物付着の影響を受けることなく、確実に軸受隙
間の削除と予圧荷重の付加が行え、しかも極めて高い歩
留まりと信頼性を備えた回転ヘッド装置を提供すること
を目的とする。
化や、異物付着の影響を受けることなく、確実に軸受隙
間の削除と予圧荷重の付加が行え、しかも極めて高い歩
留まりと信頼性を備えた回転ヘッド装置を提供すること
を目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明の回転ヘッド装置
の製造方法は、シャフトを一対の軸受の内輪接着面に目
的位置にまで挿入した状態で同時に軸受隙間が小さくな
るように予圧を印加してシャフトと一対の軸受とを接着
することを特徴とする。
の製造方法は、シャフトを一対の軸受の内輪接着面に目
的位置にまで挿入した状態で同時に軸受隙間が小さくな
るように予圧を印加してシャフトと一対の軸受とを接着
することを特徴とする。
【0019】この本発明によると、軸受隙間の削除と予
圧荷重の付加が確実に行なえ、歩留りの向上が図れる。
本発明の回転ヘッド装置は、シャフトの外周面に軸心方
向と交差する方向の溝が形成されていることを特徴とす
る。
圧荷重の付加が確実に行なえ、歩留りの向上が図れる。
本発明の回転ヘッド装置は、シャフトの外周面に軸心方
向と交差する方向の溝が形成されていることを特徴とす
る。
【0020】この本発明によると、接着剤の硬化や異物
の付着による影響を受けることのない信頼性の高い回転
ヘッド装置を実現できる。
の付着による影響を受けることのない信頼性の高い回転
ヘッド装置を実現できる。
【0021】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1記載の回転ヘッ
ド装置の製造方法は、固定ドラムに支持されたシャフト
に軸受隙間が小さくなるように一対の軸受を接着固定
し、この一対の軸受を介して磁気ヘッドを有する回転ド
ラムを回転自在に支持した回転ヘッド装置を製造するに
際し、回転ドラムに取り付けられた前記一対の軸受に対
してシャフトを接着する工程では、シャフトを前記一対
の軸受の内輪接着面に目的位置にまで挿入した状態で同
時に前記軸受隙間が小さくなるように予圧を印加してシ
ャフトと前記一対の軸受とを接着することを特徴とす
る。
ド装置の製造方法は、固定ドラムに支持されたシャフト
に軸受隙間が小さくなるように一対の軸受を接着固定
し、この一対の軸受を介して磁気ヘッドを有する回転ド
ラムを回転自在に支持した回転ヘッド装置を製造するに
際し、回転ドラムに取り付けられた前記一対の軸受に対
してシャフトを接着する工程では、シャフトを前記一対
の軸受の内輪接着面に目的位置にまで挿入した状態で同
時に前記軸受隙間が小さくなるように予圧を印加してシ
ャフトと前記一対の軸受とを接着することを特徴とす
る。
【0022】この構成によると、接着剤硬化の影響を受
けることなく確実に軸受隙間の削除と予圧荷重の付加を
実現できる。本発明の請求項2記載の回転ヘッド装置の
製造方法は、請求項1において、回転ドラムに取り付け
られた前記一対の軸受の一方を下側にしてドラム受台に
回転ドラムを載置して前記ドラム受台の内輪受けリブに
前記一方の軸受の内輪を当接させ、予圧重りが仮止めさ
れたシャフトを前記一対の軸受の他方から挿入してシャ
フトを前記一対の軸受の内輪接着面に目的位置にまで挿
入して予圧重りに形成された内輪押さえリブが前記他方
の軸受の内輪に前記予圧重りの自重で当接した状態でシ
ャフトと前記一対の軸受とを接着することを特徴とす
る。
けることなく確実に軸受隙間の削除と予圧荷重の付加を
実現できる。本発明の請求項2記載の回転ヘッド装置の
製造方法は、請求項1において、回転ドラムに取り付け
られた前記一対の軸受の一方を下側にしてドラム受台に
回転ドラムを載置して前記ドラム受台の内輪受けリブに
前記一方の軸受の内輪を当接させ、予圧重りが仮止めさ
れたシャフトを前記一対の軸受の他方から挿入してシャ
フトを前記一対の軸受の内輪接着面に目的位置にまで挿
入して予圧重りに形成された内輪押さえリブが前記他方
の軸受の内輪に前記予圧重りの自重で当接した状態でシ
ャフトと前記一対の軸受とを接着することを特徴とす
る。
【0023】この構成によると、部品寸法のバラツキや
環境の変化があっても、取付け精度を安定に維持でき
る。本発明の請求項3記載の回転ヘッド装置の製造方法
は、請求項1または請求項2において、軸心方向と交差
する方向の溝が形成されたシャフトの外周面に、組み立
てに使用する軸受の内輪接着面を通して相対移動させて
軸受の内輪接着面を整える前工程を実行することを特徴
とする。
環境の変化があっても、取付け精度を安定に維持でき
る。本発明の請求項3記載の回転ヘッド装置の製造方法
は、請求項1または請求項2において、軸心方向と交差
する方向の溝が形成されたシャフトの外周面に、組み立
てに使用する軸受の内輪接着面を通して相対移動させて
軸受の内輪接着面を整える前工程を実行することを特徴
とする。
【0024】この構成によると、軸や軸受の接着面の異
物を容易に除去でき、接着力の向上と安定化が図れる。
本発明の請求項4記載の回転ヘッド装置の製造方法は、
請求項1〜請求項3の何れかにおいて、軸心方向と交差
する方向の複数の溝が形成されたシャフトの外周面に、
前記複数の溝の少なくとも1つには接着剤を塗布しない
状態で前記一対の軸受の内輪接着面に目的位置にまで挿
入して余剰分の接着剤を接着剤を塗布しなかった前記溝
に収容することを特徴とする。
物を容易に除去でき、接着力の向上と安定化が図れる。
本発明の請求項4記載の回転ヘッド装置の製造方法は、
請求項1〜請求項3の何れかにおいて、軸心方向と交差
する方向の複数の溝が形成されたシャフトの外周面に、
前記複数の溝の少なくとも1つには接着剤を塗布しない
状態で前記一対の軸受の内輪接着面に目的位置にまで挿
入して余剰分の接着剤を接着剤を塗布しなかった前記溝
に収容することを特徴とする。
【0025】この構成によると、余分な接着剤のはみ出
しを防止して、不要な部分への接着剤の付着を抑制しす
るとともに未硬化の接着剤からのガスの発生を抑制で
き、さらに接着剤塗布量の精密な管理や不要な接着剤の
ふき取り工程および未硬化接着剤の硬化工程が不要とな
り、工程数の削減が図れる。
しを防止して、不要な部分への接着剤の付着を抑制しす
るとともに未硬化の接着剤からのガスの発生を抑制で
き、さらに接着剤塗布量の精密な管理や不要な接着剤の
ふき取り工程および未硬化接着剤の硬化工程が不要とな
り、工程数の削減が図れる。
【0026】本発明の請求項5記載の回転ヘッド装置
は、固定ドラムに支持されたシャフトに軸受隙間が小さ
くなるように一対の軸受を接着固定し、この一対の軸受
を介して磁気ヘッドを有する回転ドラムを回転自在に支
持した回転ヘッド装置であって、シャフトの外周面に軸
心方向と交差する方向の溝が形成されていることを特徴
とする。
は、固定ドラムに支持されたシャフトに軸受隙間が小さ
くなるように一対の軸受を接着固定し、この一対の軸受
を介して磁気ヘッドを有する回転ドラムを回転自在に支
持した回転ヘッド装置であって、シャフトの外周面に軸
心方向と交差する方向の溝が形成されていることを特徴
とする。
【0027】本発明の請求項6記載の回転ヘッド装置
は、請求項5において、シャフトの外周面には、一対の
軸受の内輪接着面に対向する位置に軸心方向と交差する
方向の溝が形成されていることを特徴とする。
は、請求項5において、シャフトの外周面には、一対の
軸受の内輪接着面に対向する位置に軸心方向と交差する
方向の溝が形成されていることを特徴とする。
【0028】本発明の請求項7記載の回転ヘッド装置
は、請求項5または請求項6において、前記溝が環状で
あることを特徴とする。以下、本発明の具体的な実施の
形態を図1〜図7を用いて説明する。
は、請求項5または請求項6において、前記溝が環状で
あることを特徴とする。以下、本発明の具体的な実施の
形態を図1〜図7を用いて説明する。
【0029】なお、従来例を示す図8〜図10と同様の
構成をなすものには、同一の符号を付けて説明する。こ
こでは、図1に示すように、固定ドラム1に支持された
シャフト8に軸受隙間が小さくなるように一対の玉軸受
9a,9bが接着剤12にて接着固定され、この一対の
玉軸受9a,9bを介して磁気ヘッド3を有する回転ド
ラム2が回転自在に支持された磁気記録再生用回転ヘッ
ド装置を例に挙げて説明する。
構成をなすものには、同一の符号を付けて説明する。こ
こでは、図1に示すように、固定ドラム1に支持された
シャフト8に軸受隙間が小さくなるように一対の玉軸受
9a,9bが接着剤12にて接着固定され、この一対の
玉軸受9a,9bを介して磁気ヘッド3を有する回転ド
ラム2が回転自在に支持された磁気記録再生用回転ヘッ
ド装置を例に挙げて説明する。
【0030】詳細には、シャフト8の基端部を支持する
固定ドラム1には、モータステータ6とロータプレート
7とが設けられている。回転ドラム2のモータステータ
6と対向する側には、回転ドラム2を駆動するロータマ
グネット4がビス5にて取り付けられており、他方には
ヘッド信号を伝達するロータリトランスロータ10が磁
気ヘッド3と電気的に接続された状態(図示せず)で取
り付けられている。ロータリトランスロータ10の対向
面には、僅かな隙間を介してロータリトランスステータ
11が取り付けられ、外部とヘッド信号の授受を行うよ
う構成されている。
固定ドラム1には、モータステータ6とロータプレート
7とが設けられている。回転ドラム2のモータステータ
6と対向する側には、回転ドラム2を駆動するロータマ
グネット4がビス5にて取り付けられており、他方には
ヘッド信号を伝達するロータリトランスロータ10が磁
気ヘッド3と電気的に接続された状態(図示せず)で取
り付けられている。ロータリトランスロータ10の対向
面には、僅かな隙間を介してロータリトランスステータ
11が取り付けられ、外部とヘッド信号の授受を行うよ
う構成されている。
【0031】シャフト8の先端部には、ロータリトラン
スステータ11の内周部と当接するように取付部材18
が側方から挿入されたビス19にて取り付けられてい
る。上記のように構成された回転ヘッド装置の軸受部
は、図2,図3に示すように製造される。
スステータ11の内周部と当接するように取付部材18
が側方から挿入されたビス19にて取り付けられてい
る。上記のように構成された回転ヘッド装置の軸受部
は、図2,図3に示すように製造される。
【0032】図2(a)に示すように、回転ドラム2の
内周面には一対の玉軸受9a,9bを配設保持する一対
の軸受保持部2aが形成されており、玉軸受9a,9b
は外輪13bの端面が軸受保持部2aの外輪受け面2b
に当接する位置まで挿入され、焼き嵌めあるいは圧入等
で軸受保持部2aに嵌め込まれる。
内周面には一対の玉軸受9a,9bを配設保持する一対
の軸受保持部2aが形成されており、玉軸受9a,9b
は外輪13bの端面が軸受保持部2aの外輪受け面2b
に当接する位置まで挿入され、焼き嵌めあるいは圧入等
で軸受保持部2aに嵌め込まれる。
【0033】玉軸受9a,9bが挿入された回転ドラム
2へのシャフト8の取り付け工程では、図2(b)に示
すように、一対の玉軸受9a,9bの一方、ここでは玉
軸受9a,9bを下側にして回転ドラム2がドラム受台
24にセットされる。15は玉軸受9a,9bの内輪接
着面である。
2へのシャフト8の取り付け工程では、図2(b)に示
すように、一対の玉軸受9a,9bの一方、ここでは玉
軸受9a,9bを下側にして回転ドラム2がドラム受台
24にセットされる。15は玉軸受9a,9bの内輪接
着面である。
【0034】ドラム受台24には、玉軸受9a,9bの
内輪13aを受ける内輪受けリブ24aが形成されてお
り、玉軸受9a,9bの内輪13aの端面を当接させる
ことで保持される。一方、シャフト8の玉軸受9a,9
bとの接着部17には、接着剤12が所定量塗布され、
シャフト8の先端部には予圧重り22が側方から挿入さ
れたビス23にて仮止めされる。
内輪13aを受ける内輪受けリブ24aが形成されてお
り、玉軸受9a,9bの内輪13aの端面を当接させる
ことで保持される。一方、シャフト8の玉軸受9a,9
bとの接着部17には、接着剤12が所定量塗布され、
シャフト8の先端部には予圧重り22が側方から挿入さ
れたビス23にて仮止めされる。
【0035】予圧重り22が取り付けられ、接着剤12
が塗布されたシャフト8は、玉軸受9aの側から挿入さ
れ、図3(a)に示すように玉軸受9a,9bの内輪接
着面15に目的位置にまで挿入されると、予圧重り22
に形成された内輪押さえリブ22aが玉軸受9a,9b
の内輪13aに予圧重り22の自重で当接した状態とな
り、シャフト8の位置決めが行われるとともに軸受隙間
が小さくなるように予圧が印加される。このとき玉軸受
9a,9bを貫通したシャフト8の先端部は、ドラム受
台24の案内孔24bに挿入される。なお、案内孔24
bの孔径は、シャフト8の軸径よりも若干(0.01m
mから0.10mm程度)大きくなっている。
が塗布されたシャフト8は、玉軸受9aの側から挿入さ
れ、図3(a)に示すように玉軸受9a,9bの内輪接
着面15に目的位置にまで挿入されると、予圧重り22
に形成された内輪押さえリブ22aが玉軸受9a,9b
の内輪13aに予圧重り22の自重で当接した状態とな
り、シャフト8の位置決めが行われるとともに軸受隙間
が小さくなるように予圧が印加される。このとき玉軸受
9a,9bを貫通したシャフト8の先端部は、ドラム受
台24の案内孔24bに挿入される。なお、案内孔24
bの孔径は、シャフト8の軸径よりも若干(0.01m
mから0.10mm程度)大きくなっている。
【0036】予圧を印加したの状態でしばらく保持する
と、接着剤12が硬化してシャフト8と玉軸受9a,9
bとが接着される。その後、ドラム受台24と予圧重り
22を取り去ると、図3(b)に示すように、回転ドラ
ム2に一対の玉軸受9a,9bを介してシャフト8が保
持された回転ドラムユニットが得られる。
と、接着剤12が硬化してシャフト8と玉軸受9a,9
bとが接着される。その後、ドラム受台24と予圧重り
22を取り去ると、図3(b)に示すように、回転ドラ
ム2に一対の玉軸受9a,9bを介してシャフト8が保
持された回転ドラムユニットが得られる。
【0037】そして、上記のように組立てられた回転ド
ラムユニットのシャフト8を、モータステータ6,ロー
タプレート7が配設された固定ドラム1に植設すること
で回転ヘッド装置が構成される。
ラムユニットのシャフト8を、モータステータ6,ロー
タプレート7が配設された固定ドラム1に植設すること
で回転ヘッド装置が構成される。
【0038】このようにシャフト8の位置決めと予圧荷
重の印加のタイムラグをなくして同時に行なうことで、
嫌気硬化型接着剤などの接着剤12を使用しても、接着
剤硬化の影響を受けることなく、確実に軸受隙間の削除
と予圧荷重の付加を実現できる。
重の印加のタイムラグをなくして同時に行なうことで、
嫌気硬化型接着剤などの接着剤12を使用しても、接着
剤硬化の影響を受けることなく、確実に軸受隙間の削除
と予圧荷重の付加を実現できる。
【0039】また、図4に示すように、シャフト8の外
周面に軸心方向と交差する方向の溝、具体的には円環状
の溝14を形成し、接着剤12を塗布する前に組み立て
に使用する玉軸受9a,9bをセットして、溝14が玉
軸受9a,9bの内輪接着面15を通過するようシャフ
ト8を矢印P方向に10回程度摺動させると、シャフト
8の外周面や玉軸受9a,9bの内周面にある金属バリ
やゴミ等の異物が、溝14の端面で削ぎ落とされて円環
溝14の中に堆積する。
周面に軸心方向と交差する方向の溝、具体的には円環状
の溝14を形成し、接着剤12を塗布する前に組み立て
に使用する玉軸受9a,9bをセットして、溝14が玉
軸受9a,9bの内輪接着面15を通過するようシャフ
ト8を矢印P方向に10回程度摺動させると、シャフト
8の外周面や玉軸受9a,9bの内周面にある金属バリ
やゴミ等の異物が、溝14の端面で削ぎ落とされて円環
溝14の中に堆積する。
【0040】このような前工程を実行して玉軸受9a,
9bの内輪接着面15を整えた後、シャフト8に接着剤
12を塗布して上記のようなシャフト8の組立て工程を
行なうと、シャフト8と玉軸受9a,9bの間に異物を
噛み込むことなくスムースな相対移動が可能となり、予
圧重り22の荷重をロスすることなく、確実な軸受隙間
の削除と予圧荷重の付加を実現することができる。この
構成は予圧荷重を小さく設定する(数百グラム程度)小
型玉軸受を用いる場合に、特に有効である。
9bの内輪接着面15を整えた後、シャフト8に接着剤
12を塗布して上記のようなシャフト8の組立て工程を
行なうと、シャフト8と玉軸受9a,9bの間に異物を
噛み込むことなくスムースな相対移動が可能となり、予
圧重り22の荷重をロスすることなく、確実な軸受隙間
の削除と予圧荷重の付加を実現することができる。この
構成は予圧荷重を小さく設定する(数百グラム程度)小
型玉軸受を用いる場合に、特に有効である。
【0041】また、円環状の溝14が一対の玉軸受9
a,9bの内輪接着面15に対向する位置に形成されて
いる、すなわち玉軸受9a,9bとシャフト8の接着部
17に溝14が形成されていると、下記のようにシャフ
ト8の回転ドラム2への取り付け工程が行われるため、
より好ましい。
a,9bの内輪接着面15に対向する位置に形成されて
いる、すなわち玉軸受9a,9bとシャフト8の接着部
17に溝14が形成されていると、下記のようにシャフ
ト8の回転ドラム2への取り付け工程が行われるため、
より好ましい。
【0042】図5,図6に示すように、図2,図3と同
様に構成されたシャフト8の回転ドラム2への取り付け
工程において、図5(b)のようにシャフト8の玉軸受
13a,13bとの接着部17にそれぞれ複数の円環状
の溝14が形成され、溝14に接着剤12が塗布され
る。
様に構成されたシャフト8の回転ドラム2への取り付け
工程において、図5(b)のようにシャフト8の玉軸受
13a,13bとの接着部17にそれぞれ複数の円環状
の溝14が形成され、溝14に接着剤12が塗布され
る。
【0043】このとき、余剰な接着剤12は溝14に充
填されるため、図6(a)に示すように、シャフト8と
玉軸受9a,9bを嵌合する際に接着剤12の保持が極
めて安定的になされ、接着力の向上と安定化が図れる。
填されるため、図6(a)に示すように、シャフト8と
玉軸受9a,9bを嵌合する際に接着剤12の保持が極
めて安定的になされ、接着力の向上と安定化が図れる。
【0044】さらに、図7(a)に示すように、シャフ
ト8の接着剤12の塗布領域に複数本形成された溝14
a,14bのうち、少なくとも一つの溝、ここでは溝1
4bには接着剤12を塗布せず、溝14aのみに接着剤
12を塗布するよう構成されたシャフト8を、一対の軸
受9a,9bの内輪接着面15に目的位置にまで挿入す
ると、余剰分の接着剤12は接着剤が塗布されていない
溝14bに収容されるためより好ましい。
ト8の接着剤12の塗布領域に複数本形成された溝14
a,14bのうち、少なくとも一つの溝、ここでは溝1
4bには接着剤12を塗布せず、溝14aのみに接着剤
12を塗布するよう構成されたシャフト8を、一対の軸
受9a,9bの内輪接着面15に目的位置にまで挿入す
ると、余剰分の接着剤12は接着剤が塗布されていない
溝14bに収容されるためより好ましい。
【0045】また、接着剤12の塗布の有無は、玉軸受
9a,9bに先行して進入する溝14aに接着剤12を
塗布して、後から玉軸受9a,9bに進入する溝14b
に接着剤12を塗布しないようにすると、シャフト8を
玉軸受9a,9bに挿入した際に、図7(b)に示すよ
うに、余分な接着剤12は玉軸受9a,9bの内輪13
aに掻き取られ接着剤12が塗布されていない溝14b
の中へ充填されやすくなる。
9a,9bに先行して進入する溝14aに接着剤12を
塗布して、後から玉軸受9a,9bに進入する溝14b
に接着剤12を塗布しないようにすると、シャフト8を
玉軸受9a,9bに挿入した際に、図7(b)に示すよ
うに、余分な接着剤12は玉軸受9a,9bの内輪13
aに掻き取られ接着剤12が塗布されていない溝14b
の中へ充填されやすくなる。
【0046】このような構成とすることで、余分な接着
剤12のはみ出しを防止でき、不要な部分への接着剤の
付着や未硬化接着剤からのガスの発生を低減でき、極め
て信頼性の高い回転ヘッド装置が実現できる。また、接
着剤12の塗布量の精密な管理や不要な接着剤12のふ
き取り工程、さらには未硬化の接着剤の硬化工程という
作業が不要となり、製造工程の簡略化が実現できる。
剤12のはみ出しを防止でき、不要な部分への接着剤の
付着や未硬化接着剤からのガスの発生を低減でき、極め
て信頼性の高い回転ヘッド装置が実現できる。また、接
着剤12の塗布量の精密な管理や不要な接着剤12のふ
き取り工程、さらには未硬化の接着剤の硬化工程という
作業が不要となり、製造工程の簡略化が実現できる。
【0047】なお、上記説明では、シャフト8の外周面
に円環状の溝14を形成してシャフト8の側を矢印P方
向に駆動させたが、シャフト8の外周面に形成される溝
の形状は限定されるものではなく、また、シャフト8と
玉軸受9a,9bとが相対移動するものであればどちら
を摺動させてもよい。
に円環状の溝14を形成してシャフト8の側を矢印P方
向に駆動させたが、シャフト8の外周面に形成される溝
の形状は限定されるものではなく、また、シャフト8と
玉軸受9a,9bとが相対移動するものであればどちら
を摺動させてもよい。
【0048】また、図中では、1箇所の接着部17に3
本の円環状の溝14を形成したが、溝の本数は特に限定
されるものではない。さらに、接着剤12を塗布しない
円環状の溝14bの位置は接着剤12を塗布した位置よ
り後から玉軸受9a,9bに進入する位置であればその
効果に変わりは無く、さらにその数も最低1本であれば
良く、複数個でも同様の効果が得られるものである。
本の円環状の溝14を形成したが、溝の本数は特に限定
されるものではない。さらに、接着剤12を塗布しない
円環状の溝14bの位置は接着剤12を塗布した位置よ
り後から玉軸受9a,9bに進入する位置であればその
効果に変わりは無く、さらにその数も最低1本であれば
良く、複数個でも同様の効果が得られるものである。
【0049】
【発明の効果】以上のように本発明の回転ヘッド装置の
製造方法によれば、固定ドラムに支持されたシャフトに
軸受隙間が小さくなるように一対の軸受を接着固定し、
この一対の軸受を介して磁気ヘッドを有する回転ドラム
を回転自在に支持した回転ヘッド装置を製造するに際
し、回転ドラムに取り付けられた前記一対の軸受に対し
てシャフトを接着する工程では、シャフトを前記一対の
軸受の内輪接着面に目的位置にまで挿入した状態で同時
に前記軸受隙間が小さくなるように予圧を印加してシャ
フトと前記一対の軸受とを接着することで、軸受隙間の
削除と予圧荷重の付加が同時に行なえ、取り付け精度の
良い回転ヘッド装置を高い歩留りで容易に製造できる。
製造方法によれば、固定ドラムに支持されたシャフトに
軸受隙間が小さくなるように一対の軸受を接着固定し、
この一対の軸受を介して磁気ヘッドを有する回転ドラム
を回転自在に支持した回転ヘッド装置を製造するに際
し、回転ドラムに取り付けられた前記一対の軸受に対し
てシャフトを接着する工程では、シャフトを前記一対の
軸受の内輪接着面に目的位置にまで挿入した状態で同時
に前記軸受隙間が小さくなるように予圧を印加してシャ
フトと前記一対の軸受とを接着することで、軸受隙間の
削除と予圧荷重の付加が同時に行なえ、取り付け精度の
良い回転ヘッド装置を高い歩留りで容易に製造できる。
【0050】また、シャフトの外周面に軸心方向と交差
する方向の溝が形成されていると、接着剤の硬化や、異
物の付着による影響を低減でき、信頼性の高い回転ヘッ
ド装置が実現できる。
する方向の溝が形成されていると、接着剤の硬化や、異
物の付着による影響を低減でき、信頼性の高い回転ヘッ
ド装置が実現できる。
【図1】本発明の実施の形態における回転ヘッド装置の
要部縦断面図
要部縦断面図
【図2】同実施の形態における回転ドラムへの玉軸受の
取り付け工程とシャフトの取り付け工程を説明する断面
図
取り付け工程とシャフトの取り付け工程を説明する断面
図
【図3】図2の後工程の断面図と仕上がり形状の断面図
【図4】同実施の形態におけるシャフトの拡大図
【図5】図4のシャフトを用いた回転ドラムへの玉軸受
の取り付け工程とシャフトの取り付け工程を説明する断
面図
の取り付け工程とシャフトの取り付け工程を説明する断
面図
【図6】図5の後工程の断面図と仕上がり形状の断面図
【図7】図5,図6とは接着剤の塗布状態が異なる回転
ドラムへのシャフトの取り付け工程を説明する断面図と
要部拡大図
ドラムへのシャフトの取り付け工程を説明する断面図と
要部拡大図
【図8】従来の回転ドラムへの玉軸受の取り付け工程と
シャフトの取り付け工程を説明する断面図
シャフトの取り付け工程を説明する断面図
【図9】図8の後工程の断面図
【図10】従来の仕上がり形状の断面図と問題点を説明
する模式図
する模式図
【符号の説明】 1 固定ドラム 2 回転ドラム 3 磁気ヘッド 8 シャフト 9a,9b 玉軸受 12 接着剤 13a 内輪 14a,14b 溝 15 内輪接着面 17 接着部 22 予圧重り 24 ドラム受台 24a 内輪受けリブ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 東原 徹也 香川県高松市古新町8番地の1 松下寿電 子工業株式会社内 Fターム(参考) 5D036 AA14 AA16 CC43 CC56 GG02
Claims (7)
- 【請求項1】固定ドラムに支持されたシャフトに軸受隙
間が小さくなるように一対の軸受を接着固定し、この一
対の軸受を介して磁気ヘッドを有する回転ドラムを回転
自在に支持した回転ヘッド装置を製造するに際し、 回転ドラムに取り付けられた前記一対の軸受に対してシ
ャフトを接着する工程では、 シャフトを前記一対の軸受の内輪接着面に目的位置にま
で挿入した状態で同時に前記軸受隙間が小さくなるよう
に予圧を印加してシャフトと前記一対の軸受とを接着す
る回転ヘッド装置の製造方法。 - 【請求項2】回転ドラムに取り付けられた前記一対の軸
受の一方を下側にしてドラム受台に回転ドラムを載置し
て前記ドラム受台の内輪受けリブに前記一方の軸受の内
輪を当接させ、 予圧重りが仮止めされたシャフトを前記一対の軸受の他
方から挿入してシャフトを前記一対の軸受の内輪接着面
に目的位置にまで挿入して予圧重りに形成された内輪押
さえリブが前記他方の軸受の内輪に前記予圧重りの自重
で当接した状態でシャフトと前記一対の軸受とを接着す
る請求項1記載の回転ヘッド装置の製造方法。 - 【請求項3】軸心方向と交差する方向の溝が形成された
シャフトの外周面に、組み立てに使用する軸受の内輪接
着面を通して相対移動させて軸受の内輪接着面を整える
前工程を実行する請求項1または請求項2記載の回転ヘ
ッド装置の製造方法。 - 【請求項4】軸心方向と交差する方向の複数の溝が形成
されたシャフトの外周面に、前記複数の溝の少なくとも
1つには接着剤を塗布しない状態で前記一対の軸受の内
輪接着面に目的位置にまで挿入して余剰分の接着剤を接
着剤を塗布しなかった前記溝に収容する請求項1〜請求
項3の何れかに記載の回転ヘッド装置の製造方法。 - 【請求項5】固定ドラムに支持されたシャフトに軸受隙
間が小さくなるように一対の軸受を接着固定し、この一
対の軸受を介して磁気ヘッドを有する回転ドラムを回転
自在に支持した回転ヘッド装置であって、 シャフトの外周面に軸心方向と交差する方向の溝が形成
されている回転ヘッド装置。 - 【請求項6】シャフトの外周面には、一対の軸受の内輪
接着面に対向する位置に軸心方向と交差する方向の溝が
形成されている請求項5記載の回転ヘッド装置。 - 【請求項7】前記溝が環状である請求項5または請求項
6記載の回転ヘッド装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000396362A JP2002197625A (ja) | 2000-12-27 | 2000-12-27 | 回転ヘッド装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000396362A JP2002197625A (ja) | 2000-12-27 | 2000-12-27 | 回転ヘッド装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002197625A true JP2002197625A (ja) | 2002-07-12 |
Family
ID=18861674
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000396362A Pending JP2002197625A (ja) | 2000-12-27 | 2000-12-27 | 回転ヘッド装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002197625A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7139155B2 (en) | 2002-10-07 | 2006-11-21 | Samsung Electronics Co., Ltd. | Head drum assembly of a tape recorder having a resilient body to preload bearings thereof |
-
2000
- 2000-12-27 JP JP2000396362A patent/JP2002197625A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7139155B2 (en) | 2002-10-07 | 2006-11-21 | Samsung Electronics Co., Ltd. | Head drum assembly of a tape recorder having a resilient body to preload bearings thereof |
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