JPH0779550A - スピンドルモータ組立方法 - Google Patents
スピンドルモータ組立方法Info
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- JPH0779550A JPH0779550A JP24741893A JP24741893A JPH0779550A JP H0779550 A JPH0779550 A JP H0779550A JP 24741893 A JP24741893 A JP 24741893A JP 24741893 A JP24741893 A JP 24741893A JP H0779550 A JPH0779550 A JP H0779550A
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- Japan
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- bearing
- adhesive
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 安価にアウトガス対策が図れると共に音不良
発生を防止できるスピンドルモータ組立方法を提供す
る。 【構成】 シャフト1の一端と、それに対応する一方の
ベアリング2の内輪2bとの間の部位を除いて、他の部
位を予め接着し、次に、スピンドルモータ全体を所定温
度に加熱して予め接着した部位からアウトガスを放出さ
せ、その後、一方のベアリング2の内輪2bとシャフト
1の一端の間に接着剤を外方から浸入させ、一方のベア
リング2の内輪2bを押圧して予圧を加えつつ、接着剤
を固化させる。
発生を防止できるスピンドルモータ組立方法を提供す
る。 【構成】 シャフト1の一端と、それに対応する一方の
ベアリング2の内輪2bとの間の部位を除いて、他の部
位を予め接着し、次に、スピンドルモータ全体を所定温
度に加熱して予め接着した部位からアウトガスを放出さ
せ、その後、一方のベアリング2の内輪2bとシャフト
1の一端の間に接着剤を外方から浸入させ、一方のベア
リング2の内輪2bを押圧して予圧を加えつつ、接着剤
を固化させる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はスピンドルモータ組立方
法に関する。
法に関する。
【0002】
【従来の技術】ハードディスクなどの記録ディスク装置
等に於て、その記録ディスクの回転駆動に用いられるス
ピンドルモータとしては、図4に例示するものがある。
このスピンドルモータは、記録ディスクを装着するロー
タ部aを、ステータcを取付けた固定シャフトdに、一
対のベアリングb,bを介して回転自在に枢着して構成
される。
等に於て、その記録ディスクの回転駆動に用いられるス
ピンドルモータとしては、図4に例示するものがある。
このスピンドルモータは、記録ディスクを装着するロー
タ部aを、ステータcを取付けた固定シャフトdに、一
対のベアリングb,bを介して回転自在に枢着して構成
される。
【0003】これらの各部品を組立てる際には、符号s
にて示す部位等に、多種多様の接着剤が用いられるが、
この接着剤からはアウトガスが放出されるため、そのア
ウトガスにより記録ディスク装置内部が汚染されて、例
えばデータの読み書き等に支障をきたす虞がある。
にて示す部位等に、多種多様の接着剤が用いられるが、
この接着剤からはアウトガスが放出されるため、そのア
ウトガスにより記録ディスク装置内部が汚染されて、例
えばデータの読み書き等に支障をきたす虞がある。
【0004】これを防止するために、従来、組立てられ
たスピンドルモータを、記録ディスク装置内部に装着す
る前に、いわゆるエージングと呼ばれる試験運転を行な
って、実際にモータを常温にて所定時間回転させること
により、アウトガスを事前に放出させるようにしてい
る。
たスピンドルモータを、記録ディスク装置内部に装着す
る前に、いわゆるエージングと呼ばれる試験運転を行な
って、実際にモータを常温にて所定時間回転させること
により、アウトガスを事前に放出させるようにしてい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな方法は、エージングのための設備並びに工数が甚大
となり、大幅なコストアップを招く結果となる。
うな方法は、エージングのための設備並びに工数が甚大
となり、大幅なコストアップを招く結果となる。
【0006】そのため、エージングに比べて設備及び工
数が少なくて済むアウトガス対策として、組立てられた
スピンドルモータを、記録ディスク装置内部に装着する
前に、回転を停止させた状態で加熱炉に入れて加熱し、
アウトガスの放出を促進させる方法が考えられる。
数が少なくて済むアウトガス対策として、組立てられた
スピンドルモータを、記録ディスク装置内部に装着する
前に、回転を停止させた状態で加熱炉に入れて加熱し、
アウトガスの放出を促進させる方法が考えられる。
【0007】ところが、スピンドルモータでは、通常、
ベアリングに予圧が与えられており、その予圧によっ
て、ベアリングの内外輪とボールとは相互に点接触する
ため、モータ回転停止状態で加熱を行うと、ベアリング
にストレスが加わり、回転時の異音発生等の不具合いを
招くことになる。
ベアリングに予圧が与えられており、その予圧によっ
て、ベアリングの内外輪とボールとは相互に点接触する
ため、モータ回転停止状態で加熱を行うと、ベアリング
にストレスが加わり、回転時の異音発生等の不具合いを
招くことになる。
【0008】また、図4のモータは、ステータcを間に
挟むようにして一対のベアリングb,bを配置した状態
で、シャフトdに固定したものであるが、これと異な
り、一対のベアリングを近接状に対向させた状態で、シ
ャフトに固定してなるモータを、通常、トップベアリン
グタイプと呼んでいる。
挟むようにして一対のベアリングb,bを配置した状態
で、シャフトdに固定したものであるが、これと異な
り、一対のベアリングを近接状に対向させた状態で、シ
ャフトに固定してなるモータを、通常、トップベアリン
グタイプと呼んでいる。
【0009】このトップベアリングタイプのモータで
は、従来、ハブの内周面に予め両ベアリングの外輪を接
着固定し、次に、シャフトの外周面に接着剤を塗布した
後、ハブに接着した両ベアリングを、シャフトに挿入し
て、ベアリングに予圧を与えて接着剤を固化させてい
た。
は、従来、ハブの内周面に予め両ベアリングの外輪を接
着固定し、次に、シャフトの外周面に接着剤を塗布した
後、ハブに接着した両ベアリングを、シャフトに挿入し
て、ベアリングに予圧を与えて接着剤を固化させてい
た。
【0010】しかし、この種のモータでは、上述の問題
に加えて、シャフトに塗布した接着剤が、ベアリング挿
入時に、該ベアリングの内輪によるシゴキにてかき出さ
れて、両ベアリングの間のシャフト外周面に残り、未固
化となる問題もある。
に加えて、シャフトに塗布した接着剤が、ベアリング挿
入時に、該ベアリングの内輪によるシゴキにてかき出さ
れて、両ベアリングの間のシャフト外周面に残り、未固
化となる問題もある。
【0011】そこで、本発明は従来のこのような問題点
を解決して、安価にアウトガス対策が図れると共に音不
良発生を防止でき、かつ、トップベアリングタイプのモ
ータに対しては、接着剤の未固化を確実に防止できるス
ピンドルモータ組立方法を提供することを目的とする。
を解決して、安価にアウトガス対策が図れると共に音不
良発生を防止でき、かつ、トップベアリングタイプのモ
ータに対しては、接着剤の未固化を確実に防止できるス
ピンドルモータ組立方法を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、シャフトの一端と、それに対応する一方のベアリン
グの内輪との間の部位を除いて、他の部位を予め接着
し、次に、スピンドルモータ全体を所定温度に加熱して
上記の予め接着した部位からアウトガスを放出させ、そ
の後、上記一方のベアリングの内輪と上記シャフトの一
端の間に接着剤を外方から浸入させ、該一方のベアリン
グの内輪を押圧して予圧を加えつつ、該接着剤を固化さ
せるものである。
に、シャフトの一端と、それに対応する一方のベアリン
グの内輪との間の部位を除いて、他の部位を予め接着
し、次に、スピンドルモータ全体を所定温度に加熱して
上記の予め接着した部位からアウトガスを放出させ、そ
の後、上記一方のベアリングの内輪と上記シャフトの一
端の間に接着剤を外方から浸入させ、該一方のベアリン
グの内輪を押圧して予圧を加えつつ、該接着剤を固化さ
せるものである。
【0013】
【作用】スピンドルモータ全体を所定温度に加熱する際
に、ベアリングには予圧が加えられていないので、ベア
リングにストレスが加わることがない。しかも、加熱に
よってアウトガス放出が促進されるので、従来のエージ
ングよりも効率良く短時間でアウトガスを十分に放出さ
せることができる。
に、ベアリングには予圧が加えられていないので、ベア
リングにストレスが加わることがない。しかも、加熱に
よってアウトガス放出が促進されるので、従来のエージ
ングよりも効率良く短時間でアウトガスを十分に放出さ
せることができる。
【0014】また、トップベアリングタイプのモータに
対しては、ベアリングを挿入する前に、シャフトの一端
外周面に接着剤を塗布する必要がなくなるので、ベアリ
ングのかき出しによる接着剤残りが無くなる。従って、
接着剤の未固化も発生しない。
対しては、ベアリングを挿入する前に、シャフトの一端
外周面に接着剤を塗布する必要がなくなるので、ベアリ
ングのかき出しによる接着剤残りが無くなる。従って、
接着剤の未固化も発生しない。
【0015】
【実施例】以下、実施例を示す図面に基づいて本発明を
詳説する。
詳説する。
【0016】図1は本発明の方法により組立てられたス
ピンドルモータの一実施例であり、このスピンドルモー
タは、固定のシャフト1と、転動体としてボール2a,
3aを用いた一対のベアリング2,3と、ベアリング
2,3を介してシャフト1に回転自在に枢着されるロー
タ部4と、ステータコア5にステータコイル6を巻設し
てなるステータ7と、を備えている。
ピンドルモータの一実施例であり、このスピンドルモー
タは、固定のシャフト1と、転動体としてボール2a,
3aを用いた一対のベアリング2,3と、ベアリング
2,3を介してシャフト1に回転自在に枢着されるロー
タ部4と、ステータコア5にステータコイル6を巻設し
てなるステータ7と、を備えている。
【0017】ステータ7は、シャフト1の軸心E方向中
間部に接着剤等にて外嵌状に固定されており、このステ
ータ7の両端面外方にベアリング2,3が夫々配置され
て、その内輪2b,3bがシャフト1の両端外周面に接
着剤にて接着固定される。
間部に接着剤等にて外嵌状に固定されており、このステ
ータ7の両端面外方にベアリング2,3が夫々配置され
て、その内輪2b,3bがシャフト1の両端外周面に接
着剤にて接着固定される。
【0018】両ベアリング2,3の内で、(同図上方側
の)ベアリング2に対応するシャフト1の一端外周面に
は、接着剤保持用の幅広の環状溝8が一本凹設される。
の)ベアリング2に対応するシャフト1の一端外周面に
は、接着剤保持用の幅広の環状溝8が一本凹設される。
【0019】環状溝8は、組立状態におけるベアリング
2の軸方向の中央乃至内方寄りに配設され、この環状溝
8には、ベアリング2の内輪2bとシャフト1の一端外
周面との間への接着剤の浸入(注入)を容易にする案内
溝9が、連通している。
2の軸方向の中央乃至内方寄りに配設され、この環状溝
8には、ベアリング2の内輪2bとシャフト1の一端外
周面との間への接着剤の浸入(注入)を容易にする案内
溝9が、連通している。
【0020】図例では、案内溝9は、シャフト1の一端
外周面に周方向へ所定ピッチで凹設した複数条の直線状
軸心方向小溝10…からなり、小溝10…の他端が環状溝8
に連通連結され、小溝10…の一端は、ベアリング2の軸
方向外方側端面(以下外端面という)よりも外方に位置
するように形成される。
外周面に周方向へ所定ピッチで凹設した複数条の直線状
軸心方向小溝10…からなり、小溝10…の他端が環状溝8
に連通連結され、小溝10…の一端は、ベアリング2の軸
方向外方側端面(以下外端面という)よりも外方に位置
するように形成される。
【0021】この小溝10…は、例えば、図2(A)に示
すように、ローレット加工等によりシャフト1の一端外
周面に軸心方向に延びる凹凸条11を形成し、その外周面
を一点鎖線Cで示す所定外径寸法まで研削等にて仕上げ
加工を行なって、同図(B)に示すように、その凹条残
部を小溝10…に形成する。
すように、ローレット加工等によりシャフト1の一端外
周面に軸心方向に延びる凹凸条11を形成し、その外周面
を一点鎖線Cで示す所定外径寸法まで研削等にて仕上げ
加工を行なって、同図(B)に示すように、その凹条残
部を小溝10…に形成する。
【0022】なお、図示省略するが、案内溝9を、一端
がベアリング2の外端面よりも外方に位置しかつ他端が
環状溝8に連通する複数条の螺旋状小溝や傾斜状小溝と
してもよい。
がベアリング2の外端面よりも外方に位置しかつ他端が
環状溝8に連通する複数条の螺旋状小溝や傾斜状小溝と
してもよい。
【0023】また、図1に示すように、シャフト1の他
端部には、浅皿状のベース部12が一体に形成される。な
お、シャフト1内部には、図示省略の孔部等が穿設され
て、ステータコイル6の引出線等がモータ外部へ導出さ
れる。
端部には、浅皿状のベース部12が一体に形成される。な
お、シャフト1内部には、図示省略の孔部等が穿設され
て、ステータコイル6の引出線等がモータ外部へ導出さ
れる。
【0024】次に、ロータ部4は、記録ディスク等が外
嵌状に装着される中間周壁部13を有する碗型ハブ14と、
円環状ラビリンスキャップ16と、中間周壁部13の内周面
に接着剤等にて固定される環状ヨーク17と、ヨーク17の
内周面に固着されてステータコア5の外周面と微小の所
定間隔をもって対面する環状ロータマグネット18と、環
状ブッシュ19と、からなる。
嵌状に装着される中間周壁部13を有する碗型ハブ14と、
円環状ラビリンスキャップ16と、中間周壁部13の内周面
に接着剤等にて固定される環状ヨーク17と、ヨーク17の
内周面に固着されてステータコア5の外周面と微小の所
定間隔をもって対面する環状ロータマグネット18と、環
状ブッシュ19と、からなる。
【0025】このハブ14のボス部15の内周面に、ベアリ
ング2の外輪2cが接着剤にて接着固定され、さらに、
ベアリング2の外端面側のボス部15の内周面に、ラビリ
ンスキャップ16が圧入等にて固定される。
ング2の外輪2cが接着剤にて接着固定され、さらに、
ベアリング2の外端面側のボス部15の内周面に、ラビリ
ンスキャップ16が圧入等にて固定される。
【0026】また、ヨーク17の(同図下方の)内周端縁
と、ベアリング3の外輪3cに、ブッシュ19が接着剤に
て接着固定される。
と、ベアリング3の外輪3cに、ブッシュ19が接着剤に
て接着固定される。
【0027】なお、ロータ部4の回転時のガタツキ(振
動)を防止するために、ベアリング2,3には予圧が付
与されている。
動)を防止するために、ベアリング2,3には予圧が付
与されている。
【0028】これにより、(同図上方の)ベアリング2
の内輪2bのボール軌道面と、ボール2aの外表面と、
外輪2cのボール軌道面と、が相互に点接触して、荷重
方向線G1 が軸心Eに対して斜めに交差し、かつ、(同
図下方の)ベアリング3の内輪3bのボール軌道面と、
ボール3aの外表面と、外輪3cのボール軌道面と、が
相互に点接触して、荷重方向線G2 が軸心Eに対して斜
めに交差する。
の内輪2bのボール軌道面と、ボール2aの外表面と、
外輪2cのボール軌道面と、が相互に点接触して、荷重
方向線G1 が軸心Eに対して斜めに交差し、かつ、(同
図下方の)ベアリング3の内輪3bのボール軌道面と、
ボール3aの外表面と、外輪3cのボール軌道面と、が
相互に点接触して、荷重方向線G2 が軸心Eに対して斜
めに交差する。
【0029】次に、本発明によるスピンドルモータの組
立方法を説明する。
立方法を説明する。
【0030】まず、ラビリンスキャップ16を残して図1
の状態に各部品を組付けて、ベアリング2,3に予圧を
加えない状態でもって、シャフト1の一端と、それに対
応する一方のベアリング2の内輪2bとの間の部位を除
いて、他の所定部位を予め接着剤にて接着固定する。
の状態に各部品を組付けて、ベアリング2,3に予圧を
加えない状態でもって、シャフト1の一端と、それに対
応する一方のベアリング2の内輪2bとの間の部位を除
いて、他の所定部位を予め接着剤にて接着固定する。
【0031】次に、この状態のスピンドルモータを図示
省略の加熱炉内に入れて、スピンドルモータ全体を所定
温度に加熱して、上記接着部位の接着剤から、アウトガ
スを放出させる。
省略の加熱炉内に入れて、スピンドルモータ全体を所定
温度に加熱して、上記接着部位の接着剤から、アウトガ
スを放出させる。
【0032】その後、ベアリング2の内輪2bと、シャ
フト1の一端外周面との間に、接着剤を、案内溝9の一
端(同図上側)より注入して外方から浸入させ、内輪2
bの外端面22を矢印F方向へ押圧して予圧を加えつつ、
接着剤を固化させる。そして、接着剤の固化後、ラビリ
ンスキャップ16をハブ14のボス部15に嵌着する。
フト1の一端外周面との間に、接着剤を、案内溝9の一
端(同図上側)より注入して外方から浸入させ、内輪2
bの外端面22を矢印F方向へ押圧して予圧を加えつつ、
接着剤を固化させる。そして、接着剤の固化後、ラビリ
ンスキャップ16をハブ14のボス部15に嵌着する。
【0033】なお、上記接着剤としては、例えば、嫌気
性接着剤、熱硬化性接着剤、この両者の機能を有する接
着剤、又は紫外線硬化性接着剤等を用いる。
性接着剤、熱硬化性接着剤、この両者の機能を有する接
着剤、又は紫外線硬化性接着剤等を用いる。
【0034】この組立方法によれば、スピンドルモータ
を加熱する際に、ベアリング2,3には予圧が加えられ
ていないので、ベアリング2,3にストレスが加わるこ
とがなくなり、音不良発生を防ぎ得る。しかも、加熱に
よってアウトガス放出が促進されるので、従来のエージ
ングよりも効率良く短時間でアウトガスを十分に放出さ
せることができる。
を加熱する際に、ベアリング2,3には予圧が加えられ
ていないので、ベアリング2,3にストレスが加わるこ
とがなくなり、音不良発生を防ぎ得る。しかも、加熱に
よってアウトガス放出が促進されるので、従来のエージ
ングよりも効率良く短時間でアウトガスを十分に放出さ
せることができる。
【0035】さらに、環状溝8により接着剤が保持され
てベアリング2の内輪2bの全周に行き渡るので、確実
に接着させることができる。
てベアリング2の内輪2bの全周に行き渡るので、確実
に接着させることができる。
【0036】なお、スピンドルモータの加熱終了後に、
ベアリング2の内輪2bとシャフト1の一端外周面との
間に注入された接着剤からアウトガスが放出されること
になるが、その放出量は極微量で、モータに使用される
全接着剤のアウトガス放出量と比べて微々たるものであ
り、記録ディスク装置内部が汚染される虞はない。
ベアリング2の内輪2bとシャフト1の一端外周面との
間に注入された接着剤からアウトガスが放出されること
になるが、その放出量は極微量で、モータに使用される
全接着剤のアウトガス放出量と比べて微々たるものであ
り、記録ディスク装置内部が汚染される虞はない。
【0037】次に、図3は、本発明の方法により組立て
られたトップベアリングタイプのスピンドルモータを例
示している。
られたトップベアリングタイプのスピンドルモータを例
示している。
【0038】このスピンドルモータでは、ベース部12に
円筒部20を立設して、該円筒部20の外周面にステータ7
を固定し、さらに、円筒部20内に、ハブ14のボス部21を
挿入して、一対のベアリング2,3を介してボス部21と
シャフト1を回転自在に枢着している。
円筒部20を立設して、該円筒部20の外周面にステータ7
を固定し、さらに、円筒部20内に、ハブ14のボス部21を
挿入して、一対のベアリング2,3を介してボス部21と
シャフト1を回転自在に枢着している。
【0039】この場合も前実施例と同様に、図3の状態
に各部品を組付けて、ベアリング2,3に予圧を加えな
い状態でもって、シャフト1の一端と、それに対応する
一方のベアリング2の内輪2bとの間の部位を除いて、
他の所定部位を予め接着剤にて接着固定し、次に、スピ
ンドルモータ全体を所定温度に加熱して、上記接着部位
の接着剤から、アウトガスを放出させる。
に各部品を組付けて、ベアリング2,3に予圧を加えな
い状態でもって、シャフト1の一端と、それに対応する
一方のベアリング2の内輪2bとの間の部位を除いて、
他の所定部位を予め接着剤にて接着固定し、次に、スピ
ンドルモータ全体を所定温度に加熱して、上記接着部位
の接着剤から、アウトガスを放出させる。
【0040】その後、ベアリング2の内輪2bと、シャ
フト1の一端外周面との間に、接着剤を、案内溝9の一
端(同図上側)より浸入させ、内輪2bの外端面22を矢
印F方法へ押圧して予圧を加えつつ、接着剤を固化させ
る。
フト1の一端外周面との間に、接着剤を、案内溝9の一
端(同図上側)より浸入させ、内輪2bの外端面22を矢
印F方法へ押圧して予圧を加えつつ、接着剤を固化させ
る。
【0041】このようにして、モータを組立てることに
より、安価にアウトガス対策が図れると共に音不良発生
を防止でき、しかも、シャフト1へベアリング2,3を
挿入する前に、シャフト1の(同図上側の)一端外周面
に接着剤を塗布する必要がなくなるので、ベアリング
2,3のかき出しによる範囲Hにおける接着剤残りを無
くして、接着剤の未固化の発生を確実に防止できる利点
もある。
より、安価にアウトガス対策が図れると共に音不良発生
を防止でき、しかも、シャフト1へベアリング2,3を
挿入する前に、シャフト1の(同図上側の)一端外周面
に接着剤を塗布する必要がなくなるので、ベアリング
2,3のかき出しによる範囲Hにおける接着剤残りを無
くして、接着剤の未固化の発生を確実に防止できる利点
もある。
【0042】特に、この実施例の場合、シャフト1の周
面を利用してロータ部4のアースをとるのに有益であ
る。すなわち、ベアリング2,3間におけるハブ14のボ
ス部21内周面に環状のマグネットを内嵌し、このマグネ
ットと磁性体シャフト1との間に磁性ボールを介在させ
てロータ部4をアースする場合、磁性ボールはシャフト
1の周面に確実に吸着しながら転動し、確実なアースが
可能となる。
面を利用してロータ部4のアースをとるのに有益であ
る。すなわち、ベアリング2,3間におけるハブ14のボ
ス部21内周面に環状のマグネットを内嵌し、このマグネ
ットと磁性体シャフト1との間に磁性ボールを介在させ
てロータ部4をアースする場合、磁性ボールはシャフト
1の周面に確実に吸着しながら転動し、確実なアースが
可能となる。
【0043】
【発明の効果】本発明は上述の如く構成されているの
で、次に記載するような著大な効果を奏する。
で、次に記載するような著大な効果を奏する。
【0044】加熱によって、モータ組立に使用された接
着剤からのアウトガス放出が促進されるので、従来のエ
ージングよりも効率良く短時間でアウトガスを十分に放
出させることができ、作業能率の向上が図れる。かつ、
加熱するだけで済むので設備の簡素化をも図り得る。
着剤からのアウトガス放出が促進されるので、従来のエ
ージングよりも効率良く短時間でアウトガスを十分に放
出させることができ、作業能率の向上が図れる。かつ、
加熱するだけで済むので設備の簡素化をも図り得る。
【0045】しかも、スピンドルモータを加熱する際
に、ベアリング2,3には予圧が加えられていないの
で、ベアリング2,3のボール3a,3bへ無理な力が
作用することが防止でき、予圧力の適正化が図れて、品
質が安定する。
に、ベアリング2,3には予圧が加えられていないの
で、ベアリング2,3のボール3a,3bへ無理な力が
作用することが防止でき、予圧力の適正化が図れて、品
質が安定する。
【0046】また、トップベアリングタイプのスピンド
ルモータでは、ベアリング2,3を挿入する前に、シャ
フト1の一端外周面に接着剤を塗布する必要がなくなる
ので、ベアリング2,3のかき出しによる接着剤残りが
無くなって、接着剤の未固化の発生を確実に防止でき
る。
ルモータでは、ベアリング2,3を挿入する前に、シャ
フト1の一端外周面に接着剤を塗布する必要がなくなる
ので、ベアリング2,3のかき出しによる接着剤残りが
無くなって、接着剤の未固化の発生を確実に防止でき
る。
【図1】本発明の方法により組立てられたスピンドルモ
ータの一実施例を示す断面正面図である。
ータの一実施例を示す断面正面図である。
【図2】案内溝の加工方法を説明するシャフトの断面平
面図である。
面図である。
【図3】本発明の方法により組立てられたスピンドルモ
ータの他の実施例を示す断面正面図である。
ータの他の実施例を示す断面正面図である。
【図4】従来の組立方法を説明する断面図である。
1 シャフト 2 ベアリング 2b 内輪
Claims (1)
- 【請求項1】 シャフト1の一端と、それに対応する一
方のベアリング2の内輪2bとの間の部位を除いて、他
の部位を予め接着し、次に、スピンドルモータ全体を所
定温度に加熱して上記の予め接着した部位からアウトガ
スを放出させ、その後、上記一方のベアリング2の内輪
2bと上記シャフト1の一端の間に接着剤を外方から浸
入させ、該一方のベアリング2の内輪2bを押圧して予
圧を加えつつ、該接着剤を固化させることを特徴とする
スピンドルモータ組立方法。
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Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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WO2013146164A1 (ja) * | 2012-03-30 | 2013-10-03 | カヤバ工業株式会社 | モータシャフト |
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- 1993-09-07 JP JP24741893A patent/JP3422823B2/ja not_active Expired - Fee Related
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