JP2002197614A - 垂直磁気記録ヘッド及びその製造方法 - Google Patents

垂直磁気記録ヘッド及びその製造方法

Info

Publication number
JP2002197614A
JP2002197614A JP2000394641A JP2000394641A JP2002197614A JP 2002197614 A JP2002197614 A JP 2002197614A JP 2000394641 A JP2000394641 A JP 2000394641A JP 2000394641 A JP2000394641 A JP 2000394641A JP 2002197614 A JP2002197614 A JP 2002197614A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
layer
pole layer
main
recording head
magnetic pole
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2000394641A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3866512B2 (ja
Inventor
Kiyoshi Sato
清 佐藤
Toshinori Watanabe
利徳 渡辺
Hidenori Gocho
英紀 牛膓
Hisayuki Yazawa
久幸 矢澤
Kiyoshi Kobayashi
潔 小林
Teru Koyama
輝 児山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Alps Alpine Co Ltd
Original Assignee
Alps Electric Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Alps Electric Co Ltd filed Critical Alps Electric Co Ltd
Priority to JP2000394641A priority Critical patent/JP3866512B2/ja
Priority to US10/024,965 priority patent/US6697221B2/en
Publication of JP2002197614A publication Critical patent/JP2002197614A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3866512B2 publication Critical patent/JP3866512B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11BINFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
    • G11B5/00Recording by magnetisation or demagnetisation of a record carrier; Reproducing by magnetic means; Record carriers therefor
    • G11B5/127Structure or manufacture of heads, e.g. inductive
    • G11B5/1278Structure or manufacture of heads, e.g. inductive specially adapted for magnetisations perpendicular to the surface of the record carrier
    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11BINFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
    • G11B5/00Recording by magnetisation or demagnetisation of a record carrier; Reproducing by magnetic means; Record carriers therefor
    • G11B5/127Structure or manufacture of heads, e.g. inductive
    • G11B5/31Structure or manufacture of heads, e.g. inductive using thin films
    • G11B5/3109Details
    • G11B5/3116Shaping of layers, poles or gaps for improving the form of the electrical signal transduced, e.g. for shielding, contour effect, equalizing, side flux fringing, cross talk reduction between heads or between heads and information tracks
    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11BINFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
    • G11B5/00Recording by magnetisation or demagnetisation of a record carrier; Reproducing by magnetic means; Record carriers therefor
    • G11B5/127Structure or manufacture of heads, e.g. inductive
    • G11B5/31Structure or manufacture of heads, e.g. inductive using thin films
    • G11B5/3163Fabrication methods or processes specially adapted for a particular head structure, e.g. using base layers for electroplating, using functional layers for masking, using energy or particle beams for shaping the structure or modifying the properties of the basic layers
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y10TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC
    • Y10STECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y10S977/00Nanotechnology
    • Y10S977/902Specified use of nanostructure
    • Y10S977/932Specified use of nanostructure for electronic or optoelectronic application
    • Y10S977/933Spintronics or quantum computing
    • Y10S977/934Giant magnetoresistance, GMR

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Magnetic Heads (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来の垂直記録型の垂直磁気記録ヘッドで
は、スキュー角が発生したときにサイドフリンジングが
発生していた。 【解決手段】主磁極層24の記録媒体との対向面での正
面形状を略逆台形にすることにより、スキュー角が発生
しても側辺24f1がトラックの幅方向にはみ出すこと
が防止でき、サイドフリンジングを抑えることができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えばハード膜を
有するディスクなどの記録媒体に対して垂直磁界を与え
て記録を行う垂直磁気記録ヘッド及びその製造方法に係
り、特に記録パターンにフリンジングが発生するのを抑
制し、高記録密度化に対応可能な垂直磁気記録ヘッドお
よびその製造方法を提供することを目的としている。
【0002】
【従来の技術】ディスクなどの記録媒体に磁気データを
高密度で記録する装置として垂直磁気記録方式がある。
図27は前記垂直磁気記録方式の装置に使用される垂直
磁気記録ヘッドの一般的な構造を示す断面図である。
【0003】図27に示すように、垂直磁気記録方式の
垂直磁気記録ヘッドHは、記録媒体上を浮上して移動し
または摺動するスライダ1のトレーリング側端面に設け
られるものであり、例えばスライダ1のトレーリング側
端面1aにおいて、前記垂直磁気記録ヘッドHは、非磁
性膜2と、非磁性の被覆膜3との間に配置される。
【0004】前記垂直磁気記録ヘッドHは、強磁性材料
で形成された補助磁極層4と、前記補助磁極層4の上に
間隔を開けて形成された同じく強磁性材料で形成された
主磁極層5とを有しており、前記補助磁極層4の端面4
aと前記主磁極層5の端面5aとが、記録媒体Mdとの
対向面Haに現れている。前記対向面Haよりも奥側に
おいて、前記補助磁極層4と前記主磁極層5は、磁気接
続部6において磁気的に接続されている。
【0005】前記補助磁極層4と前記主磁極層5との間
にはAl23、SiO2などの無機材料による非磁性絶
縁層7が位置しており、前記対向面Haでは、この非磁
性絶縁層7の端面7aが、前記補助磁極層4の端面4a
と前記主磁極層5の端面5aとの間に現れている。
【0006】そして、前記非磁性絶縁層7内には、Cu
などの導電性材料で形成されたコイル層8が埋設されて
いる。
【0007】図27に示すように、主磁極層5の端面5
aの厚みhwは、補助磁極層4の端面4aの厚みhrよ
りも小さくなっている。また前記主磁極層5のトラック
幅方向(図示X方向)の端面5aの幅寸法はトラック幅
Twであり、この幅寸法は、前記補助磁極層4のトラッ
ク幅方向の端面4aの幅寸法よりも十分に小さくなって
いる。
【0008】前記垂直磁気記録ヘッドHにより磁気記録
が行われる記録媒体Mdは、垂直磁気記録ヘッドHに対
してY方向へ移動するものであり、その表面にハード膜
Maが内方にソフト膜Mbが設けられている。
【0009】前記コイル層8に通電されることにより補
助磁極層4と主磁極層5とに記録磁界が誘導されると、
補助磁極層4の端面4aと、主磁極層5の端面5aとの
間での漏れ記録磁界が、記録媒体Mdのハード膜Maを
垂直に通過し、ソフト膜Mbを通る。ここで、前記のよ
うに主磁極層5の端面5aの面積が、補助磁極層4の端
面4aでの面積よりも十分に小さくなっているため、主
磁極層5の端面5aの対向部分で磁束φが集中し、端面
5aが対向する部分での前記ハード膜Maに対し、前記
磁束φにより磁気データが記録される。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】図28は図27の垂直
磁気記録ヘッドを記録媒体との対向面側から見た部分正
面図である。図27及び図28の垂直磁気記録ヘッドの
主磁極層5は、磁性材料からなるメッキ下地層5b上
に、磁性材料を用いてメッキ形成されている。メッキ形
成された主磁極層5は上面5cが凸状に湾曲した曲面に
なる。また、従来の垂直磁気記録ヘッドでは主磁極層5
の側辺5d,5dがトラック幅方向(図示X方向)に対
する垂直面となっている。
【0011】図29は、図27及び図28に示された垂
直磁気記録ヘッドによって信号が記録された記録媒体上
の記録トラックの平面図である。
【0012】スライダ1がディスク状の記録媒体Mdの
外周と内周との間を移動する際に、記録媒体Mdの回転
接線方向(図示Y方向)に対して前記主磁極層5の側辺
5d,5dが傾くスキュー角が発生することがある。こ
こで図28に示すように主磁極層5の側辺5d,5dが
トラック幅方向に対する垂直面であると、主磁極層5の
側辺5d,5dが記録媒体の移動接線方向(図示Y方
向)に対してスキュー角を有するときに、破線で示すよ
うに主磁極層の側辺5d,5dがトラック幅Twの外側
に斜めの漏れ磁界を与えてフリンジングFが発生し、オ
フトラック性能の低下を招く。
【0013】また、主磁極層5の上面5cが凸状に湾曲
した曲面であると、記録トラック上の磁区境界Bが湾曲
し、再生波形のパルス幅が広くなり高記録密度化を進め
ると鮮明な記録磁化分布が得られなくなる。従って、記
録トラックの長さ方向(図示A方向)の記録密度を上げ
ることが難しくなる。
【0014】本発明は、上記従来の課題を解決するため
のものであり、記録パターンにフリンジングが発生する
のを抑制できオフトラック性能の向上を図ることが可能
であり、また、記録トラックの長さ方向の記録密度を向
上させることのできる垂直磁気記録ヘッド及びその製造
方法を提供することを目的としている。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明は、記録媒体との
対向面に、補助磁極層と主磁極層とが間隔を開けて位置
し、前記対向面よりも奥側に前記補助磁極層と前記主磁
極層とに記録磁界を与えるコイル層が設けられ、前記主
磁極層に集中する前記記録媒体平面に対する垂直方向磁
界によって、前記記録媒体に磁気データを記録する垂直
磁気記録ヘッドにおいて、前記対向面よりも奥側では前
記補助磁極層から立ち上がる接続層が設けられて、前記
主磁極層と前記接続層が直接に、又は前記主磁極層の上
と前記接続層の上に形成されたヨーク層によって、磁気
的に接続されており、前記対向面では、前記補助磁極層
上に絶縁層を介して積層された前記主磁極層のトラック
幅方向の内幅寸法が、前記補助磁極層から離れるにした
がって徐々に広くなるように、前記主磁極層の前記補助
磁極層側の端辺よりも上辺(トレーリング側の端辺)が
幅広とされていることを特徴とするものである。
【0016】本発明では、前記対向面で、前記主磁極層
のトラック幅方向の内幅寸法が、前記補助磁極層から離
れるにしたがって徐々に広くなるように、前記主磁極層
の前記補助磁極層側の端辺よりも上辺が幅広とされてい
る。すなわち前記対向面において前記主磁極層の正面形
状が略逆台形になっている。
【0017】従って、記録媒体に記録を行うとき、前記
主磁極層の側辺が記録媒体の移動接線方向に対してスキ
ュー角を生じても、前記側辺が記録トラックの外にはみ
出すことを防ぐことができ、フリンジングを防止できる
ようになり、オフトラック性能の向上を図ることができ
る。
【0018】また、本発明では、前記対向面において、
前記主磁極層の前記上辺が直線形状にされていることが
好ましい。
【0019】前記記録媒体は、垂直磁気記録ヘッドの前
記補助磁極層側からヨーク層側に向かう方向に走行す
る。従って、前記記録媒体上の記録トラックの磁区境界
の形状は、前記主磁極層の上辺の形状によって決まる。
【0020】前記主磁極層の前記上辺が直線形状にされ
ていると前記記録トラックの磁区境界も直線形状とな
り、記録トラックの長さ方向の記録密度を上げても鮮明
な記録磁化分布を得ることができ、良好な記録再生特性
を得ることができる。
【0021】また、本発明では前記主磁極層が非磁性金
属材料からなるメッキ下地層上にメッキ形成されたもの
とすることができる。
【0022】メッキ下地層が非磁性金属材料を用いて形
成されたときには、メッキ下地層のトラック幅方向の幅
寸法が、前記主磁極層の底面のトラック幅方向の幅寸法
よりも大きくなってもよい。
【0023】また、本発明では、前記主磁極層は磁性材
料からなるメッキ下地層上に形成され、このメッキ下地
層のトラック幅方向における両側端面の少なくとも一部
は、前記主磁極層の前記補助磁極層側の端辺のトラック
幅方向の端部よりもトラック幅方向へはみ出して形成さ
れており、そのはみ出し量は、記録媒体への記録時にス
キュー角が生じたときに、前記記録媒体に記録される記
録トラック幅Tw1からはみ出さない長さであってもよ
い。
【0024】なお、前記主磁極層が磁性材料からなるメ
ッキ下地層上に形成されるときには、このメッキ下地層
のトラック幅方向の幅寸法が、前記主磁極層の前記補助
磁極層側の端辺のトラック幅方向の幅寸法より小さいこ
とが好ましい。
【0025】前記メッキ下地層のトラック幅方向の幅寸
法が上述した範囲であると、記録媒体に記録を行うと
き、前記主磁極層の側辺が記録媒体の移動接線方向に対
してスキュー角を生じても、前記メッキ下地層が記録ト
ラックの外にはみ出すことを防ぐことができ、フリンジ
ングを防止できる。
【0026】なお、本発明では、前記対向面に現れてい
る前記補助磁極層の端面の面積よりも、前記対向面に現
れている前記主磁極層の端面の面積が十分に小さく、且
つ前記対向面と平行な断面での、前記主磁極層の断面積
が、前記ヨーク層の断面積よりも小さいものとすること
が好ましい。
【0027】また、前記主磁極層の飽和磁束密度が、前
記ヨーク層の飽和磁束密度よりも高いものとして構成す
ることが可能である。
【0028】なお、前記ヨーク層の前端面は、前記対向
面よりも奥側に位置していることが好ましい。
【0029】また、本発明の垂直磁気記録ヘッドの製造
方法は、以下の工程を有するものである。 (a)磁性材料で補助磁極層を形成する工程、(b)記
録媒体との対向面となる面よりも奥側で、前記補助磁極
層の上に磁性材料で接続層を形成する工程、(c)前記
記録媒体との対向面となる面よりも奥側の領域にコイル
層を形成する工程、(d)前記補助磁極層上に絶縁層を
積層し、この絶縁層上にメッキ下地層を成膜する工程、
(e)前記メッキ下地層の上にレジスト層を形成して、
前記対向面となる部分で、前記レジスト層に、トラック
幅方向の内幅寸法が、補助磁極層から離れるにしたがっ
て徐々に広がり、且つ前記対向面から奥側へ所定の奥行
きを有する溝を形成する工程、(f)前記溝内で、主磁
極層をメッキで形成し、その後に前記レジスト層を除去
する工程、(g)前記主磁極層と前記接続層を、直接又
は前記主磁極層の上と前記接続層の上にヨーク層を形成
して、磁気的に接続する工程、本発明の垂直磁気記録ヘ
ッドの製造方法では、前記(e)の工程において、前記
レジスト層に、トラック幅方向の内幅寸法が、補助磁極
層から離れるにしたがって徐々に広がり、且つ前記対向
面から奥側へ所定の奥行きを有する溝を形成し、前記
(f)の工程において、前記溝内で主磁極層をメッキ形
成する。
【0030】すなわち、得られた垂直磁気記録ヘッドの
主磁極層は、前記対向面でトラック幅方向の内幅寸法
が、前記補助磁極層から離れるにしたがって徐々に広く
なるように、前記主磁極層の前記補助磁極層側の端辺よ
りも上辺が幅広とされている。すなわち前記対向面にお
いて前記主磁極層の正面形状が略逆台形になっている。
【0031】前記(e)の工程において、前記レジスト
層にトラック幅方向の内幅寸法が、補助磁極層から離れ
るにしたがって徐々に広がる溝を形成するためには、前
記(e)の工程で、前記メッキ下地層の上にレジスト層
を形成しこのレジスト層に溝をパターン形成した後、前
記レジスト層を熱処理する方法を使用することができ
る。
【0032】または、前記(e)の工程で、前記メッキ
下地層の上にレジスト層を形成しこのレジスト層のパタ
ーニング精度を調節することにより、トラック幅方向の
内幅寸法が補助磁極層から離れるにしたがって徐々に広
がる溝をパターン形成することができる。
【0033】本発明では、前記(f)の工程と前記
(g)の工程の間に、(h)前記主磁極層の中心線に対
して所定の角度だけ傾いた方向からミリング粒子を入射
させるミリングで、前記主磁極層の上面を平坦化させる
工程を有することが好ましい。、前記主磁極層の上面を
平坦化させることにより、前記対向面において前記主磁
極層の前記上辺を直線形状にすることができる。
【0034】また、前記(f)の工程と前記(g)の工
程の間に、(i)前記主磁極層の中心線に対して所定の
角度だけ傾いた方向からミリング粒子を入射させるミリ
ングで、前記主磁極層の側面を削り、前記主磁極層のト
ラック幅方向の幅寸法を設定する工程を有してもよい。
【0035】さらに、前記(f)の工程と前記(g)の
工程の間に、(j)前記主磁極層の中心線に対して所定
の角度だけ傾いた方向からミリング粒子を入射させるミ
リングで、前記主磁極層以外の領域で前記メッキ下地層
を除去し、さらに前記主磁極層の側辺に付着した前記メ
ッキ下地層の材料を前記ミリングで除去する工程を有し
てもよい。なお、本発明では、前記(f)の工程と前記
(g)の工程の間に、(k)前記主磁極層の中心線に対
して所定の角度だけ傾いた方向からミリング粒子を入射
させるミリングで、前記主磁極層の上面を平坦化させ、
さらに前記主磁極層以外の領域における前記メッキ下地
層の除去、前記主磁極層の側面に付着した前記メッキ下
地層の材料の除去、及び前記主磁極層の側面を削ること
による前記主磁極層のトラック幅方向の幅寸法の設定を
前記ミリングによって同時に行う工程を有することがて
きる。
【0036】前記(h)、(i)、(j)または(k)
の工程において、前記所定の角度を45°以上80°以
下とすることが好ましく、より好ましくは、前記所定の
角度を60°以上70°以下とすることである。
【0037】なお、前記(d)の工程において、前記メ
ッキ下地層を磁性材料を用いて形成してもよいし、前記
メッキ下地層を非磁性材料を用いて形成してもよい。
【0038】前記メッキ下地層を非磁性材料を用いて形
成した場合には、前記主磁極層の形成後余分な前記メッ
キ下地層を除去した後、前記主磁極層に重なる領域以外
の領域に前記メッキ下地層が残っても垂直磁気記録ヘッ
ドの記録特性に大きな影響を及ぼさないようにできる。
【0039】従って、前記メッキ下地層を非磁性材料を
用いて形成した場合には、前記(j)及び(k)の工程
において、前記主磁極層以外の領域で前記メッキ下地層
を除去するときに、前記メッキ下地層のトラック幅方向
の幅寸法を、前記主磁極層の底面のトラック幅方向の幅
寸法よりも大きくしてもよい。
【0040】
【発明の実施の形態】図1は本発明の第1実施形態の垂
直磁気記録ヘッドの構造を示す縦断面図である。図2は
垂直磁気記録ヘッドを記録媒体との対向面から見た部分
正面図である。
【0041】図1に示す垂直磁気記録ヘッドHvは記録
媒体Mdに垂直磁界を与え、記録媒体Mdのハード膜M
aを垂直方向に磁化させるものである。
【0042】記録媒体Mdはディスク状であり、その表
面に残留磁化の高いハード膜Maが、内方に磁気透過率
の高いソフト膜Mbを有しており、ディスクの中心が回
転軸中心となって回転させられる。
【0043】垂直磁気記録ヘッドHvのスライダ11は
Al23・TiCなどの非磁性材料で形成されており、
スライダ11の対向面11aが記録媒体Mdに対向し、
記録媒体Mdが回転すると、表面の空気流によりスライ
ダ11が記録媒体Mdの表面から浮上し、またはスライ
ダ11が記録媒体Mdに摺動する。垂直磁気記録ヘッド
はスライダ11のトレーリング側端面11b側に設けら
れている。図1においてスライダ11に対する記録媒体
Mdの移動方向は図示Z方向である。
【0044】スライダ11のトレーリング側端面11b
には、Al23またはSiO2などの無機材料による非
磁性絶縁層54が形成されて、この非磁性絶縁層の上に
読取り部HRが形成されている。
【0045】読取り部HRは、下から下部シールド層5
2、ギャップ層55、磁気抵抗効果素子53、および上
部シールド層51から成る。磁気抵抗効果素子53は、
異方性磁気抵抗効果(AMR)素子、巨大磁気抵抗効果
(GMR)素子、トンネル磁気抵抗効果(TMR)素子
などである。
【0046】上部シールド層51の上には、Al23
たはSiO2などの無機材料による非磁性絶縁層12が
形成されて、非磁性絶縁層12の上に本発明の記録用の
垂直磁気記録ヘッドHvが設けられている。そして垂直
磁気記録ヘッドHvは無機非磁性絶縁材料などで形成さ
れた保護層13により被覆されている。そして垂直磁気
記録ヘッドHvの記録媒体との対向面Hvaは、スライ
ダ11の対向面11aとほぼ同一面である。
【0047】垂直磁気記録ヘッドHvでは、パーマロイ
(Ni−Fe)などの強磁性材料がメッキされて補助磁
極層21が形成されている。補助磁極層21はいわゆる
リターンパス層である。非磁性絶縁層12は、補助磁極
層21の下(補助磁極層21とスライダ11のトレーリ
ング側端面11bとの間)および補助磁極層21の周囲
に形成されている。そして図1に示すように、補助磁極
層21の表面(上面)21aと非磁性絶縁層12の表面
(上面)12aとは同一の平面上に位置している。
【0048】図1に示すように、対向面Hvaよりも奥
側(ハイト方向、図示X方向)では、補助磁極層21の
表面21a上にNi−Feなどの接続層25が形成され
ている。
【0049】接続層25の周囲において、補助磁極層2
1の表面21aおよび非磁性絶縁層12の表面12a上
に、Al23などの非磁性絶縁層26が形成されて、こ
の非磁性絶縁層26の上にCuなどの導電性材料により
コイル層27が形成されている。このコイル層27はフ
レームメッキ法などで形成されたものであり、接続層2
5の周囲に所定の巻き数となるように螺旋状にパターン
形成されている。コイル層27の巻き中心側の接続端2
7a上には同じくCuなどの導電性材料で形成された底
上げ層31が形成されている。
【0050】コイル層27および底上げ層31は、レジ
スト材料などの有機材料の絶縁層32で被覆されてお
り、さらに絶縁層33で覆われている。
【0051】絶縁層33は無機絶縁材料で形成されるこ
とが好ましく、無機絶縁材料としては、AlO、Al2
3、SiO2、Ta25、TiO、AlN、AlSi
N、TiN、SiN、Si34、NiO、WO、W
3、BN、CrN、SiONのうち少なくとも1種以
上を選択できる。
【0052】そして接続層25の表面(上面)25a、
底上げ層31の表面(上面)31a、および絶縁層33
の表面(上面)33aは、同一面となるように加工され
ている。このような平坦化加工は後述の製造方法で説明
するように、CMP技術などを用いて行なわれる。
【0053】この第1実施形態では、絶縁層33の上
に、NiFeからなる主磁極層24が形成されており、
主磁極層24の前端面24aは、対向面Hvaと同一面
とされている。主磁極層24はNiFeからなるメッキ
下地層24b上にメッキ形成されている。
【0054】絶縁層33の上には、Al23からなる無
機絶縁層34を介して、NiFe合金などからなるヨー
ク層35が形成されている。ヨーク層35はNiFeか
らなるメッキ下地層35d上にメッキ形成されている。
図1では、主磁極層24の後方部24cとヨーク層35
の先部領域35bが磁気的に接続され、またヨーク層3
5の基端部35cは接続層25の上面25aに磁気的に
接続された状態になっている。
【0055】また、主磁極層24がハイト方向奥側に延
され、主磁極層24の後方部が接続層25の上面25a
に磁気的に接続され、主磁極層24の上層にヨーク層3
5が形成されてもよい。
【0056】またヨーク層35の前端面35aは、対向
面Hvaよりもハイト方向奥側に位置して保護層13内
に埋没しており、対向面Hvaには現れていない。
【0057】なお本実施の形態ではヨーク層35の膜厚
H2は、主磁極層24の膜厚H1よりも厚く形成され
る。
【0058】またヨーク層35の前端面35aは、ハイ
ト方向(図示X方向)に対する垂直面となっている。た
だし、ヨーク層35の前端面35aが下面から上面に向
けてハイト方向に傾く傾斜面あるいは湾曲面で形成され
てもよい。ヨーク層35の下に形成される主磁極層24
の上面とヨーク層35の前端面35a間の外角θ1は9
0°以上であることが好ましい。これによって主磁極層
24からヨーク層35に向けて漏れる磁界を少なくでき
主磁極層24により磁界を集中させることができるから
である。
【0059】また図1に示すように、底上げ層31の表
面31aにはリード層36が形成され、リード層36か
ら底上げ層31およびコイル層27に記録電流の供給が
可能となっている。なお、リード層36はヨーク層35
と同じ材料で形成でき、ヨーク層35とリード層36を
同時にメッキで形成することが可能である。そして、ヨ
ーク層35およびリード層36がAl23からなる保護
層13に覆われている。
【0060】図2に示すように、対向面Hvaに現れて
いる主磁極層24は、トラック幅方向(図示Y方向)の
内幅寸法が、補助磁極層21から離れるにしたがって徐
々に広くなるように、主磁極層24の補助磁極層21側
の端辺24dよりも上辺(トレーリング側の端辺)24
eが幅広とされている。すなわち対向面Hvaにおいて
主磁極層24の正面形状が略逆台形になっている。な
お、図2では主磁極層24の側辺24f1,24f1が
直線形状になっているが、側辺24f1,24f1が湾
曲していてもよい。主磁極層24の周囲は、無機絶縁層
34及び保護層13に覆われている。
【0061】図1及び図2に示された垂直磁気記録ヘッ
ドのトラック幅Twは上辺24eの内幅寸法によって規
制される。本発明では、トラック幅Twを0.5μm以
下、さらには0.3μm以下にできる。また、メッキ下
地層24bの高さ寸法と主磁極層24の高さ寸法を合わ
せたポール長Pは0.2〜0.45μmである。メッキ
下地層24bの厚さは15〜50nmである。
【0062】本実施の形態では、メッキ下地層24bは
NiFe,Niなどの磁性材料を用いて形成されてい
る。本実施の形態では、主磁極層24の側辺24f1,
24f1とメッキ下地層24bの側辺24b1,24b
1が連続した直線形状または曲線形状を構成している。
すなわち、メッキ下地層24bのトラック幅方向(図示
Y方向)の内幅寸法も、補助磁極層から離れるにしたが
って徐々に広くなっており、メッキ下地層24bと主磁
極層24とが一つの略逆台形を構成している。従って、
メッキ下地層24bが磁性材料を用いて形成された場合
でもメッキ下地層24から発生する漏れ磁界によって、
記録媒体上の記録トラックパターンが乱れることを防ぐ
ことができる。
【0063】メッキ下地層24bは、Cu,Au,P
d,Rh,Ru,Pt,NiLu,NiP,NiPd,
NiW,NiB,NiMo,Ir,NiCu,NiC
r,Cr,Tiなどの非磁性材料を用いて形成されても
よい。メッキ下地層24bが非磁性材料を用いて形成さ
れたときは、主磁極層24の側辺24f1,24f1と
メッキ下地層24bの側辺24b1,24b1が連続し
た直線形状または曲線形状を構成していなくとも、例え
ば、図22に示すように、主磁極層24の補助磁極層2
1側の端辺24dの内幅寸法(トラック幅方向の幅寸
法)W8よりも、メッキ下地層24bの内幅寸法(トラ
ック幅方向の幅寸法)W9の方が大きくなっても記録媒
体上の記録トラックパターンが乱れることを防ぐことが
できる。
【0064】また、本実施の形態では、対向面Hvaに
おいて、主磁極層24の上辺24eが直線形状にされて
いる。
【0065】なお、図2に示すように、主磁極層24の
下面両側に形成されている絶縁層33の上面33aは、
主磁極層24から離れるにしたがって下面方向へ傾斜し
ているが、これは、主磁極層24下以外の絶縁層33上
に形成された余分なメッキ下地層24bを除去する際の
エッチングの影響によるものである。絶縁層33の上面
33aは、主磁極層24から離れるにしたがって下面方
向へ湾曲してもよい。
【0066】なお、主磁極層24の上辺24eと側辺2
4f1がなす角θ2は、60°以上で90°未満である
ことが好ましく、より好ましくは、60°以上80°以
下である。
【0067】図3に示すように、ヨーク層35は奥側に
至るにしたがって幅寸法Wyが徐々に広がる形状であ
り、この幅寸法Wyが徐々に広がる部分のヨーク層35
が主磁極層24の上に重ねられている。
【0068】または、図4に示すように、ヨーク層35
は、対向面Hva側である先部領域35bでトラック幅
方向の幅寸法Wyが細くなり、後方領域35cでトラッ
ク幅方向の幅寸法が徐々に大きくなる平面形状であっ
て、先部領域35bが主磁極層24の上に重ねられてい
てもよい。
【0069】または図5に示すように、主磁極層25の
後方部24cが幅寸法が徐々に広がる形状であり、この
後方部24cにヨーク層35が重ねられていてもよい。
【0070】図5のように、主磁極層24の後方部24
cが徐々に幅広になる形状であると、ヨーク層35から
主磁極層24への磁束の通過効率が良くなって、オーバ
ーライト特性を向上できる。なお、図5のように、主磁
極層24の幅広の後方部24cがヨーク層35内に完全
に入り込んだ平面形状であると、後方部24cが、ヨー
ク層35から前方にはみ出ているものよりも、ヨーク層
35から主磁極層24への磁束の通過効率がよくなる。
なお、主磁極層24の後方部24cがハイト方向奥側に
延長され、図1の接続層25と主磁極層24とが直接磁
気的に接続され、ヨーク層35が形成されなくてもよ
い。
【0071】図3、図4、図5のいずれの構造において
も、対向面Hvaに現れている補助磁極層21の前端面
21bのトラック幅方向の幅寸法Wrよりも、対向面H
vaに現れている主磁極層24の前端面24aのトラッ
ク幅方向の幅寸法Twが十分に小さくなっている。また
図1に示すように、補助磁極層21の厚みH3よりも主
磁極層24の厚みH1が小さくなっている。よって、対
向面Hvaに現れている主磁極層24の前端面24aの
面積は、補助磁極層21の前端面21bの面積よりも十
分に小さくなっている。また、主磁極層24の厚みH1
は、ヨーク層35の厚みH2よりも小さい。
【0072】そして、対向面Hvaと平行な面で切断し
たときの断面で見たときに、主磁極層24の断面積は、
ヨーク層35の後方領域部分の断面積よりも小さくなっ
ている。
【0073】そして好ましくは、主磁極層24はヨーク
層35よりも飽和磁束密度Bsが高い磁性材料で形成さ
れている。
【0074】この垂直磁気記録ヘッドHvでは、リード
層36を介してコイル層27に記録電流が与えられる
と、コイル層27を流れる電流の電流磁界によって補助
磁極層21とヨーク層35に記録磁界が誘導される。図
1に示すように、対向面Hvaでは、主磁極層24の前
端面24aと補助磁極層21の前端面21bからの漏れ
記録磁界が、記録媒体Mdのハード膜Maを貫通しソフ
ト膜Mbを通過する。主磁極層24の前端面24aの面
積が補助磁極層21の前端面21bの面積よりも十分に
小さいために、主磁極層24の前端面24aに洩れ記録
磁界の磁束φが集中し、この集中している磁束φにより
ハード膜Maが垂直方向へ磁化されて、磁気データが記
録される。主磁極層24の前端面24aから発生する又
は吸収される洩れ記録磁界によってハード膜Maの磁束
密度は飽和し、補助磁極層21の前端面21bに吸収さ
れる又は発生する漏れ記録磁界によってはハード膜Ma
はほとんど磁化されない。
【0075】また、この垂直磁気記録ヘッドHvでは、
主磁極層24とヨーク層35とが別の層として形成され
ているため、主磁極層24のトラック幅方向の幅寸法T
wおよび厚みH1を、ヨーク層35の幅寸法Wyおよび
厚みH2と別のものとして設定することができる。した
がって、主磁極層24の幅寸法Twを小さくして、狭ト
ラックによる記録を可能にできる。しかもヨーク層35
を十分に大きな断面積となるように形成できるため、コ
イル層27で誘導された記録磁界の多くの磁束をヨーク
層35から主磁極層24へ導くことができる。
【0076】そして、主磁極層24をヨーク層35より
も飽和磁束密度の高い磁性材料で形成しておくと、幅寸
法Twと厚みH1の小さい主磁極層24からハード膜M
aに対して密度の高い磁束φを垂直方向へ与えることが
可能となり、オーバーライト特性が向上するようにな
る。
【0077】図6は、図1及び図2に示された垂直磁気
記録ヘッドによって信号が記録された記録媒体上の記録
トラックの平面図である。
【0078】スライダ11がディスク状の記録媒体Md
の外周と内周との間を移動する際に、記録媒体Mdの回
転接線方向(図示Z方向)に対して主磁極層24の側辺
24f1,24f1が傾くスキュー角が発生することが
ある。図2に示すように、対向面Hvaに現れている主
磁極層24は、トラック幅方向(図示Y方向)の内幅寸
法が、補助磁極層から離れるにしたがって徐々に広くな
るように、主磁極層24の補助磁極層21側の端辺24
dよりも上辺24eが幅広とされ、対向面Hvaにおい
て主磁極層24の正面形状が略逆台形になっている。
【0079】従って、主磁極層24の側辺24f1,2
4f1が記録媒体の移動接線方向(図示Z方向)に対し
てスキュー角を有するときに、破線で示すように側辺2
4f1が記録トラック幅Twから側方へ斜めに大きくは
み出すことがない。よって側辺24f1によるフリンジ
ングを防止できるようになり、オフトラック性能の向上
を図ることができる。
【0080】また、主磁極層24の上辺24eが直線形
状であるので、記録トラック上の磁区境界B1またはB
2も直線形状となり、再生波形のパルス幅が狭くなり高
記録密度化を進めたときでも鮮明な記録磁化分布が得ら
れる。従って、記録トラックの長さ方向(図示Z方向)
の記録密度を上げることが容易になる。
【0081】図1ないし図3に示された垂直磁気記録ヘ
ッドの製造方法について以下に説明する。図7から図1
0に示す一工程図は垂直磁気記録ヘッドの縦断面図を示
している。
【0082】図7に示す工程では、非磁性絶縁層12上
に磁性材料製の補助磁極層21を形成した後、補助磁極
層21のハイト方向後方も非磁性絶縁層12で埋め、さ
らに補助磁極層21および非磁性絶縁層12の上面をC
MP技術などを用いて平坦化加工する。
【0083】次に、図8に示すように、補助磁極層21
のハイト方向後方に、磁性材料製の接続層25をメッキ
形成する。なお、接続層25の形成は、後述するコイル
層27の形成後に行ってもよい。
【0084】次に、図9に示すように、補助磁極層21
上面21aから接続層25の上面にかけて無機絶縁材料
をスパッタして非磁性絶縁層26を形成する。さらに、
非磁性絶縁層26の上にフレームメッキ法を用いて、C
uなどの導電性材料により、コイル層27を形成し、底
上げ層31を同じくメッキにより形成する。このときコ
イル層27は、接続層25の高さよりも十分に低い位置
に形成する。そしてコイル層27と底上げ層31を有機
材料の絶縁層32で覆い、さらに、無機絶縁材料をスパ
ッタして、全ての層を覆う絶縁層33を形成する。
【0085】次に、図9の状態に成膜された各層に対し
て、図示上方からCMP技術などを用いて研磨加工を行
なう。この研磨加工は、絶縁層33、接続層25および
底上げ層31の全てを横断する水平面(L−L面)の位
置まで行なう。
【0086】研磨加工の結果、図10に示すように、接
続層25の表面25a、絶縁層33の表面33aおよび
底上げ層31の表面31aが全て同一面となるように加
工される。
【0087】次に図1ないし図3に示す垂直磁気記録ヘ
ッドの主磁極層の製造方法について説明する。図11及
び図12は製造方法を工程別に示したものであるが、各
図において(B)は製造過程にある垂直磁気記録ヘッド
の主磁極層24の形成部分周辺を上方向から見た部分平
面図、(A)は(B)のA−A矢視方向から見た部分断
面図である。
【0088】図11に示す工程では、まず絶縁層33の
上面33a、接続層25の上面25a、および底上げ層
31の上面31aの全体にメッキ下地層24bを成膜
し、メッキ下地層24bの上一面にレジスト層40を形
成し、露光現像により、記録媒体との対向面となる部分
に、前記対向面から奥側へ所定の奥行きを有し主磁極層
24の抜きパターンとなる溝40aを形成する。溝40
aは、図示左側に向かうに従って内幅方向(図示Y方
向)の寸法が大きくなるメッキ溜め溝40a2と内幅方
向の寸法が一定である磁極形成溝40a1からなる。な
お、レジスト層40の外側のメッキ下地層24bが露出
している部分は、後のメッキ形成の工程においてダミー
メッキを形成するためのダミー形成部41である。
【0089】メッキ下地層24bは、NiFeを用いて
t1=50nmの厚さで形成した。あるいは、Cr/C
uのメッキ下地層24bを形成してもよい。または、メ
ッキ下地層24bをNiなどの磁性材料またはCu,A
u,Pd,Rh,Ru,Pt,NiLu,NiP,Ni
Pd,NiW,NiB,NiMo,Ir,NiCu,N
iCr,Cr,Tiなどの非磁性材料を用いて形成して
もよい。
【0090】レジスト層40のレジスト厚(t2)は1
〜2μmである。なお、溝40aのトラック幅方向の幅
寸法W1は0.35〜0.6μmとした。
【0091】溝40aの形成後、レジスト層40を熱処
理して、溝40aの側面40b,40bを傾斜面或いは
湾曲面とする。すなわち、溝40aのトラック幅方向の
内幅寸法が、補助磁極層から離れるにしたがって徐々に
広がるようにする。図12(A)では、溝40aの側面
40b,40bを傾斜面としている。
【0092】熱処理後のメッキ下地層24bの表面とレ
ジスト層40の側面40bがなす角θ3を60°以上9
0°未満、より好ましくは、60°以上80°以下にす
る。本実施の形態ではθ3=65°としている。前記θ
3の大きさを規定することにより、形成される主磁極層
24の側面のテーパ角を規定することができる。なお、
溝40の底面40cのトラック幅方向寸法W3は0.3
5〜0.60μmである。
【0093】図13は、図12(A)に示した工程の
後、溝40内及びダミー形成部41上で、NiFeなど
の磁性材料を用いてメッキ形成した状態を示す断面図で
ある。溝40内には主磁極層24が形成され、ダミー形
成部41上にはダミーメッキ42が形成される。ダミー
メッキ42があると、メッキの品質を良くすることがで
きる。メッキの形成にはパルスメッキ法を用いる。な
お、ダミー形成部41及びダミーメッキ42は必ずしも
形成されなくてもよい。
【0094】主磁極層24及びダミーメッキ42を形成
した後、図14に示すごとくレジスト層40を除去す
る。次に、図15に示すように、主磁極層24をレジス
トで覆って保護し、ダミーメッキ42をエッチングによ
って除去する。ダミーメッキ42が除去された状態の主
磁極層24の形成部分周辺を上方向から見た部分平面図
が図16(B)、図16(B)をA−A矢視方向から見
た部分断面図が図16(A)である。図16では、メッ
キ形成された直後の主磁極層24の形状を示している。
メッキ形成された直後の主磁極層24は、内幅方向(図
示Y方向)の寸法が図示左方向に向かうに従って大きく
なるメッキ溜め部24gと内幅方向(図示Y方向)の寸
法が一定である磁極形成部24hからなっている。メッ
キ溜め部24gが形成されると主磁極層24をメッキ形
成するときに均一なメッキを形成することが容易にな
る。なお、メッキ溜め部24gは、後の製造工程におい
て研磨除去され、完成した垂直磁気記録ヘッドには存在
しない。すなわち、図16(B)に示される磁極形成部
24hのみが完成した垂直磁気記録ヘッドの主磁極層2
4になる。完成した垂直磁気記録ヘッドの記録媒体との
対向面は、A−A線で示される面になる。
【0095】メッキ形成直後の主磁極層24の磁極形成
部24hの補助磁極層側の端面24iの内幅方向の寸法
W4は0.60μm、上面24jの内幅方向の寸法W5
は0.96μm、高さ寸法t3は0.96μmである。
メッキ形成直後の上面24jは、図16(A)に示され
るように中央部分が盛り上がった湾曲面になっている。
【0096】なお、図16(A)に示される、主磁極層
24の側面24fとメッキ下地層24bとがなす角θ4
の大きさは、前述したレジスト層40の側面40bとメ
ッキ下地層24bとがなす角θ3の大きさに等しく、さ
らに図2に示された主磁極層24の上辺24eと側面2
4fとがなす角θ2(テーパ角)に等しい。
【0097】次に、図16(A)の図示上方向から主磁
極層24の縦方向の中心線Cに対して所定の角度θ5だ
け傾いた方向からミリング粒子Mを入射させる異方性イ
オンミリングを行う。
【0098】主磁極層24の縦方向の中心線Cに対する
斜め方向からのイオンミリングによって、主磁極層24
の上面24jを平坦化させること、主磁極層24以外の
領域におけるメッキ下地層24bの除去、メッキ下地層
24bの除去の際に主磁極層24の側面24f,24f
に付着したメッキ下地層24bの材料の除去、及び主磁
極層24の側面24f,24fを削ることによる主磁極
層24のトラック幅方向(内幅方向)の幅寸法の設定を
同時に行うことができる。
【0099】中心線Cに対する所定の角度θ5を45°
以上80°以下にすることが好ましく、より好ましくは
60°以上70°以下である。本実施の形態では、θ5
を70°に設定している。
【0100】図17は、イオンミリング後の主磁極層2
4の磁極形成部24hの断面図である。イオンミリング
後、主磁極層24の上面24jは平坦化され、直線形状
になっている。
【0101】また、主磁極層24以外の領域におけるメ
ッキ下地層24bは除去され、主磁極層24の側面24
f,24fとメッキ下地層24bの側辺24b1,24
b1が連続した直線形状または曲線形状を構成してい
る。すなわち、メッキ下地層24bのトラック幅方向
(図示Y方向)の内幅寸法も、補助磁極層から離れるに
したがって徐々に広くなっており、メッキ下地層24b
と主磁極層24とが一つの略逆台形を構成している。
【0102】なお、メッキ下地層24bの除去の際に主
磁極層24の側面24f,24fに付着したメッキ下地
層24bの材料も除去されている。
【0103】また、主磁極層24の側面24f,24f
が削られ、主磁極層24のトラック幅方向(内幅方向)
の幅寸法がメッキ形成直後より細くされている。
【0104】イオンミリング後の主磁極層24の磁極形
成部24hの補助磁極層側の端面24iの内幅方向の寸
法W6は0.19μm、上面24jの内幅方向の寸法W
7(トラック幅Tw)は0.49μm、高さ寸法t4は
0.33μmである。なお、補助磁極層側の端面24i
と側面24fとがなす角θ6(テーパ角)は65°であ
る。
【0105】イオンミリングにより、主磁極層24下以
外の絶縁層33上に形成された余分なメッキ下地層24
bを除去する際に、主磁極層24の下面両側に形成され
ている絶縁層33の上面33aも掘り込まれ、上面33
aが主磁極層24から離れるにしたがって下面方向へ傾
斜する。また、イオンミリング後、絶縁層33の上面が
点線33bで示されるように、主磁極層24から離れる
にしたがって下面方向へ湾曲してもよい。
【0106】図18は、図17に示される工程終了後の
垂直磁気記録ヘッドの縦断面図である。図18に示され
た垂直磁気記録ヘッドでは、主磁極層24の断面形状は
図17に示される略逆台形となっている。
【0107】次に、図19に示すように、主磁極層2
4、絶縁層33、接続層25、及び底上げ層31上に無
機絶縁材料の無機絶縁層34を成膜する。
【0108】なお、主磁極層24の上面24jを平坦化
させる方法として、上述したイオンミリングを用いる方
法の他に、主磁極層24を無機絶縁層34で覆った後、
CMP技術によって、上面24jを平坦化することもで
きる。その後、主磁極層24の後方部24c、接続層2
5の上面25a及び底上げ層31の上面31aが露出す
るように、絶縁層34に穴部34a、34b、34cを
形成する。穴部34a、34b、34cの形成後、少な
くとも主磁極層24の後方部24c上、絶縁層34上、
接続層25の上面25a上及び底上げ層31の上面31
a上にメッキ下地層35dを成膜する。
【0109】メッキ下地層35dは、Nife,Niな
どの磁性材料またはCu,Au,Pd,Rh,Ru,P
t,NiLu,NiP,NiPd,NiW,NiB,N
iMo,Ir,NiCu,NiCr,Cr,Tiなどの
非磁性材料を用いて形成する。
【0110】次に、図21の工程に示すように、主磁極
層24及び接続層25上に磁気的に接続されるヨーク層
35をメッキ形成する。このときヨーク層35のトラッ
ク幅方向における幅寸法が前記主磁極層24と重ねられ
た位置での前記主磁極層の幅寸法より幅広になる。
【0111】なお、主磁極層24の平面形状を図4また
は図5に示された形状にするには、図11に示す工程に
おいて、レジスト層40を露光現像するときの溝40a
の磁極形成溝40a1の抜き形状を、図4または図5に
示された主磁極層24の平面形状と同じ形状にすればよ
い。
【0112】ヨーク層35の先部領域の形状は、図3、
図4、または図5に示される形状で形成することがで
き、また主磁極層24上にヨーク層35を重ねるときに
は、図3、図4、図5に示されるような位置で重ねあわ
せる。
【0113】またヨーク層35の前端面35aは、対向
面となる面よりもハイト方向奥側に位置するように形成
される。
【0114】なお本実施の形態ではヨーク層35の膜厚
H2は、主磁極層24の膜厚H1よりも厚く形成され
る。
【0115】またヨーク層35の前端面35aは、ハイ
ト方向(図示X方向)に対する垂直面となっている。た
だし、ヨーク層35の前端面35aが下面から上面に向
けてハイト方向に傾く傾斜面あるいは湾曲面で形成され
てもよい。ヨーク層35の下に形成される主磁極層24
の上面とヨーク層35の前端面35a間の外角θ1は9
0°以上であることが好ましい。これによって主磁極層
24からヨーク層35に向けて漏れる磁界を少なくでき
主磁極層24により磁界を集中させることができるから
である。
【0116】なお、主磁極層24はヨーク層35よりも
飽和磁束密度Bsが高い磁性材料で形成されることが好
ましい。
【0117】次に底上げ層31と電気的に接続されるリ
ード層36を、底上げ層31上にCuなどの導電性材料
を用いてメッキ形成し、ヨーク層35及びリード層36
周辺の余分なメッキ下地層35dをイオンミリングによ
って除去する。
【0118】なお、前記ヨーク層35と同時に、磁性材
料を用いてリード層36を形成することも可能である。
【0119】次に、図1に示す保護層13を形成する。
さらに対向面Hvaを研磨して、対向面Hvaに、補助
磁極層21の前端面21b、絶縁層33の前端面33c
および主磁極層24の前端面24aを同一面となるよう
に露出させる。
【0120】また必要に応じて、図1に示すスライダ1
1の対向面11aと垂直磁気記録ヘッドHvの対向面H
vaとが、DLCなどのカーボンを主体とする耐摩耗性
の保護膜で覆われる。
【0121】また、図1ないし図5に示す完成した垂直
磁気記録ヘッドにおいて、対向面Hvaに現れている補
助磁極層21の前端面21bのトラック幅方向の幅寸法
Wrよりも、対向面Hvaに現れている主磁極層24の
前端面24aのトラック幅方向の幅寸法Twが十分に小
さくなるようにし、また図1に示すように、補助磁極層
21の厚みH3よりも主磁極層24の厚みH1が小さく
なるようにする。すなわち、対向面Hvaに現れている
主磁極層24の前端面24aの面積が、補助磁極層21
の前端面21bの面積よりも十分に小さくなるようにす
る。
【0122】また、主磁極層24の厚みH1は、ヨーク
層35の厚みH2よりも小さくなるようにする。そし
て、対向面Hvaと平行な面で切断したときの断面で見
たときに、主磁極層24の断面積が、ヨーク層35の後
方領域部分の断面積よりも小さくなるようにする。
【0123】本実施の形態では、図12に示す工程でレ
ジスト層40に形成された溝40aの側面40b,40
bを傾斜面とするために、熱処理を行う方法を示した。
レジスト層40に形成された溝40aの側面40b,4
0bを傾斜面または湾曲面とするための他の方法とし
て、レジスト層40の材料の露光感度を選択してパター
ニング精度を調節し、露光・現像の際にレジスト層の下
面側よりも上面側の内幅寸法が幅広となり、側面40
b,40bが傾斜面または湾曲面となる溝40aを形成
する方法がある。
【0124】なお、図11の工程において溝部40a
を、接続層25に重なる位置にまでハイト方向に延して
形成し、主磁極層24を接続層25と磁気的に接続させ
るようにしても良い。
【0125】なお、図11に示す工程において、メッキ
下地層24bが非磁性材料を用いて形成されたときは、
図16に示す工程において、主磁極層24以外の領域で
メッキ下地層24bが完全に除去されなくとも、磁気記
録特性が低下することを抑えることができる。
【0126】すなわち、主磁極層24の側面24f,2
4fとメッキ下地層24bの側辺24b1,24b1が
連続した直線形状または曲線形状を構成していなくと
も、例えば図22に示すように、主磁極層24の底面2
4dの内幅寸法(トラック幅方向の幅寸法)W8より
も、メッキ下地層24bの内幅寸法(トラック幅方向の
幅寸法)W9の方が大きくなっても記録媒体上の記録ト
ラックパターンが乱れることを防ぐことができる。
【0127】また、図1において上部シールド層51と
補助磁極層21を一体化して、ひとつの磁性層で前記上
部シールド層と補助磁極層の機能を発揮させてもよい。
【0128】なお、前記読取り部HRを設けず、スライ
ダ11のトレーリング側端部に前記垂直磁気記録用の垂
直磁気記録ヘッドHvのみを搭載してもよい。
【0129】
【実施例】図23は、前述した本発明の製造方法の実施
の形態中の図16に示された工程にある垂直磁気記録ヘ
ッドの主磁極層周辺の部分断面図である。
【0130】図23の図示上方向から主磁極層24の縦
方向の中心線Cに対して所定の角度θ5だけ傾いた方向
から異方的にミリング粒子を入射させるイオンミリング
を行っている。
【0131】図24は、主磁極層24の縦方向の中心線
Cに対するミリング角度とエッチング速度との関係を示
すグラフである。
【0132】(□)で表されるグラフ曲線は、主磁極層
24の高さ方向(図23に示すZ方向)のエッチング速
度である。主磁極層24の高さ方向のエッチング速度
は、中心線Cに対するミリング角度に依存している。グ
ラフより前記ミリング角度が約40度のとき、最もエッ
チング速度が大きくなっている。前記ミリング角度が約
40度より小さくなるにつれて、または約40度より大
きくなるにつれてエッチング速度は小さくなっていく。
特に前記ミリング角度が約70度前後のとき、前記ミリ
ング角度の変化量に対するエッチング速度の変化率が最
も大きくなっている。
【0133】図23に示されるように、主磁極層24の
上面24jは、中心部分が盛り上がった湾曲面となって
いるので、ミリング粒子が前記中心線Cに対して所定の
角度θ5だけ傾いた方向から異方的に入射する時、上面
24j上の各点の接平面の法線方向とミリング粒子の入
射方向との角度は前記各点ごとに異なる角度になる。
【0134】例えば、図23の点P1における接平面S
0の法線(中心線C)方向とミリング粒子M1の入射方
向との角度はθ5である。また、点P2における接平面
S1の法線V1方向とミリング粒子M2の入射方向との
角度をθ5aとし、点P3における接平面S2の法線V
2方向とミリング粒子M3の入射方向との角度をθ5b
とすると、θ5≠θ5a≠θ5bとなる。従って、主磁
極層24の上面24j上の各点における前記ミリング速
度に差が生じる。
【0135】本発明では、主磁極層24の上面24jを
イオンミリングによってエッチングしていくときに、前
記上面24j上の各点におけるエッチング速度に差を生
じさせることができ、しかも、エッチングの進行ととも
に、前記上面24j上におけるエッチング速度の速さの
分布が変化していくために、主磁極層24の上面24j
の湾曲が全体としてなだらかになっていき、最後には前
記上面24jを図17に示すように平坦面とすることが
できるのである。
【0136】なお、中心線Cに対して所定の角度θ5だ
け傾いた方向から異方的にミリング粒子を入射させるイ
オンミリングを行うことにより、主磁極層24の下層以
外の領域のメッキ下地層24bを除去し、同時に主磁極
層24の側面24f,24fを削り、主磁極層24のト
ラック幅方向(内幅方向:図示Y方向)の幅寸法をメッ
キ形成直後より細くすることができる。
【0137】しかし、(◇)で表される主磁極層24の
トラック幅方向のエッチング速度のグラフ曲線から読み
取れるように、角度θ5が小さくなると、エッチング速
度が負の値になる。すなわち、主磁極層24のトラック
幅方向(内幅方向:図示Y方向)の幅寸法がメッキ形成
直後より太くなる。これは、角度θ5が小さくなると、
除去されたメッキ下地層24bが側面24f,24fに
付着する率が高くなるためである。
【0138】メッキ下地層24bが側面24f,24f
に付着する率を低くして、主磁極層24のトラック幅方
向のエッチングを効率よく行うためには前記角度θ5を
45度以上にすることが好ましい。
【0139】また、主磁極層24の高さ方向のミリング
速度が遅すぎると、エッチング加工の効率が悪くなるの
で、前記角度θ5は80度以下であることが好ましい。
【0140】または、前記角度θ5が70度以下である
とより好ましい。ただし、主磁極層24の高さ方向のミ
リング速度が速すぎると、加工後の主磁極層24の体積
が小さくなり磁気記録特性が悪くなるので、前記角度θ
5は60度以上であることがより好ましい。
【0141】前記角度θ5が60度以上70度以下であ
れば、前記角度θ5の変化量に対するエッチング速度の
変化率を大きくでき、前記上面24j上の各点における
エッチング速度の差を大きくすることができ、前記上面
24jを効率よく平坦化することができる。
【0142】図25及び図26は、上述した垂直磁気記
録ヘッドの製造方法の実施の形態の図16に示す工程に
おいて、主磁極層24以外の領域でメッキ下地層24b
が完全に除去されなかったときに、メッキ下地層24b
が磁性材料を用いて形成された場合と非磁性材料を用い
て形成した場合とで、磁気記録特性が変化することを示
すグラフである。
【0143】図25は、メッキ下地層24bが磁性材料
を用いて形成され主磁極層24以外の領域にもメッキ下
地層24bが残存した垂直磁気記録ヘッドの磁気記録特
性をマイクロトラックプロファイル法によって測定した
結果を示している。
【0144】マイクロトラックプロファイル法とは、記
録媒体上に微小トラックである信号を記録しておき、磁
気抵抗効果素子などの再生素子を記録トラック上でトラ
ック幅方向に走査させて再生出力を読み取ることによ
り、記録トラック上のトラック幅方向の記録信号強度分
布を測定するものである。
【0145】図25に示されるように、磁性材料を用い
て形成されたメッキ下地層24bが主磁極層24以外の
領域に残存していると、記録トラック上には主信号Sm
のピーク以外にサイド信号Ssのピークが現れる。この
サイド信号Ssは、磁極層24以外の領域に残存したメ
ッキ下地層24bによって書き込まれたものであり、垂
直磁気記録ヘッドにスキュー角が生じたときに特に発生
しやすくなる。
【0146】図26は、メッキ下地層24bが非磁性材
料を用いて形成され主磁極層24以外の領域にもメッキ
下地層24bが残存した垂直磁気記録ヘッドの磁気記録
特性をマイクロトラックプロファイル法によって測定し
た結果を示している。
【0147】図26に示されるように、非磁性材料を用
いて形成されたメッキ下地層24bが主磁極層24以外
の領域に残存していても、記録トラック上には主信号S
mのピークのみが現れ、サイド信号Ssは検出されな
い。
【0148】すなわち、メッキ下地層24bが非磁性材
料を用いて形成された場合には、主磁極層24の側面2
4f,24fとメッキ下地層24bの側辺24b1,2
4b1が連続した直線形状または曲線形状を構成してい
なくとも、例えば図22に示すように、主磁極層24の
底面24dのトラック幅方向の幅寸法W8よりも、メッ
キ下地層24bトラック幅方向の幅寸法W9の方が大き
くなっても記録媒体上にサイド信号Ssが現れ、記録ト
ラックパターンが乱れることを防ぐことができることが
わかる。
【0149】従って、メッキ下地層24bが非磁性材料
を用いて形成することにより、垂直磁気記録へッドの高
記録密度化対応を容易にすることができる。
【0150】
【発明の効果】以上詳細に説明した本発明では、前記記
録媒体との対向面で、前記主磁極層のトラック幅方向の
内幅寸法が、前記補助磁極層から離れるにしたがって徐
々に広くなるように、前記主磁極層の前記補助磁極層側
の端辺よりも上辺が幅広とされている。すなわち前記対
向面において前記主磁極層の正面形状が略逆台形になっ
ている。
【0151】従って、記録媒体に記録を行うとき、前記
主磁極層の側辺が記録媒体の移動接線方向に対してスキ
ュー角を生じても、前記側辺が記録トラックの外にはみ
出すことを防ぐことができ、フリンジングを防止できる
ようになり、オフトラック性能の向上を図ることができ
る。
【0152】また、本発明では、前記対向面において、
前記主磁極層の前記上辺が直線形状にされている。
【0153】従って、前記記録トラックの磁区境界が直
線形状となり、記録トラックの長さ方向の記録密度を上
げても鮮明な記録磁化分布を得ることができ、良好な記
録再生特性を得ることができる。
【0154】また、本発明では、前記メッキ下地層の上
にレジスト層を形成しこのレジスト層に前記主磁極層を
形成するための溝をパターン形成した後、前記レジスト
層を熱処理する方法を使用すること、または、前記レジ
スト層のパターニング精度を調節することにより、トラ
ック幅方向の内幅寸法が補助磁極層から離れるにしたが
って徐々に広がる溝をパターン形成することができ、正
面から見た形状が略逆台形状の主磁極層を得ることがで
きる。
【0155】また、前記主磁極層の中心線に対して所定
の角度だけ傾いた方向からミリング粒子を入射させるミ
リングで、前記主磁極層の上面を平坦化させ、前記対向
面において前記主磁極層の前記上辺を直線形状にするこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の垂直磁気記録ヘッドが記
録媒体に対向している状態を示す断面図、
【図2】図1に示す垂直磁気記録ヘッドを記録媒体との
対向面から見た正面図、
【図3】図1のB矢視の平面図、
【図4】本発明の他の実施の形態の垂直磁気記録ヘッド
を上方向から見た平面図、
【図5】本発明の他の実施の形態の垂直磁気記録ヘッド
を上方向から見た平面図、
【図6】本発明の垂直磁気記録ヘッドにスキュー角が発
生した状態を示す説明図、
【図7】垂直磁気記録ヘッドの製造工程を説明する縦断
面図、
【図8】垂直磁気記録ヘッドの製造工程を説明する縦断
面図、
【図9】垂直磁気記録ヘッドの製造工程を説明する縦断
面図、
【図10】垂直磁気記録ヘッドの製造工程を説明する縦
断面図、
【図11】垂直磁気記録ヘッドの製造工程を説明するも
のであり、(A)は横断面図、(B)は垂直磁気記録ヘ
ッドの上方向から見た平面図、
【図12】垂直磁気記録ヘッドの製造工程を説明するも
のであり、(A)は横断面図、(B)は垂直磁気記録ヘ
ッドの上方向から見た平面図、
【図13】垂直磁気記録ヘッドの製造工程を説明する横
断面図、
【図14】垂直磁気記録ヘッドの製造工程を説明する横
断面図、
【図15】垂直磁気記録ヘッドの製造工程を説明する横
断面図、
【図16】垂直磁気記録ヘッドの製造工程を説明するも
のであり、(A)は横断面図、(B)は垂直磁気記録ヘ
ッドの上方向から見た平面図、
【図17】垂直磁気記録ヘッドの製造工程を説明する横
断面図、
【図18】垂直磁気記録ヘッドの製造工程を説明する縦
断面図、
【図19】垂直磁気記録ヘッドの製造工程を説明する縦
断面図、
【図20】垂直磁気記録ヘッドの製造工程を説明する縦
断面図、
【図21】垂直磁気記録ヘッドの製造工程を説明する縦
断面図、
【図22】本発明の他の実施の形態の垂直磁気記録ヘッ
ドを記録媒体との対向面から見た正面図、
【図23】イオンミリングにかけられている主磁極層の
横断面図、
【図24】イオンミリングのミリング角度と主磁極層の
エッチング速度の関係を示すグラフ、
【図25】主磁極層以外の領域に磁性材料からなるメッ
キ下地層が残存した垂直磁気記録ヘッドの磁気記録特
性、
【図26】主磁極層以外の領域に非磁性材料からなるメ
ッキ下地層が残存した垂直磁気記録ヘッドの磁気記録特
性、
【図27】従来の垂直磁気記録ヘッドを示す断面図、
【図28】従来の垂直磁気記録ヘッドの部分正面図、
【図29】従来の垂直磁気記録ヘッドにスキュー角が発
生した状態を示す説明図、
【符号の説明】
Hv 垂直磁気記録ヘッド Hva 対向面 M 記録媒体 Ma ハード膜 Mb ソフト膜 11 スライダ 12 非磁性絶縁層 13 保護層 21 補助磁極層 24 主磁極層 24b メッキ下地層 25 接続層 26 非磁性絶縁層 27 コイル層 31 底上げ層 32 有機材料の絶縁層 33 無機絶縁層 35 ヨーク層 36 リード層
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成14年2月15日(2002.2.1
5)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】変更
【補正内容】
【0007】図27に示すように、主磁極層5の端面5
aの厚みhwは、補助磁極層4の端面4aの厚みhrよ
りも小さくなっている。また前記主磁極層5のトラック
幅方向(図示方向)の端面5aの幅寸法はトラック幅
Twであり、この幅寸法は、前記補助磁極層4のトラッ
ク幅方向の端面4aの幅寸法よりも十分に小さくなって
いる。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】変更
【補正内容】
【0008】前記垂直磁気記録ヘッドHにより磁気記録
が行われる記録媒体Mdは、垂直磁気記録ヘッドHに対
して方向へ移動するものであり、その表面にハード膜
Maが内方にソフト膜Mbが設けられている。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0010
【補正方法】変更
【補正内容】
【0010】
【発明が解決しようとする課題】図28は図27の垂直
磁気記録ヘッドを記録媒体との対向面側から見た部分正
面図である。図27及び図28の垂直磁気記録ヘッドの
主磁極層5は、磁性材料からなるメッキ下地層5b上
に、磁性材料を用いてメッキ形成されている。メッキ形
成された主磁極層5は上面5cが凸状に湾曲した曲面に
なる。また、従来の垂直磁気記録ヘッドでは主磁極層5
の側辺5d,5dがトラック幅方向(図示方向)に対
する垂直面となっている。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0012
【補正方法】変更
【補正内容】
【0012】スライダ1がディスク状の記録媒体Mdの
外周と内周との間を移動する際に、記録媒体Mdの回転
接線方向(図示方向)に対して前記主磁極層5の側辺
5d,5dが傾くスキュー角が発生することがある。こ
こで図28に示すように主磁極層5の側辺5d,5dが
トラック幅方向に対する垂直面であると、主磁極層5の
側辺5d,5dが記録媒体の移動接線方向(図示
向)に対してスキュー角を有するときに、破線で示すよ
うに主磁極層の側辺5d,5dがトラック幅Twの外側
に斜めの漏れ磁界を与えてフリンジングFが発生し、オ
フトラック性能の低下を招く。
【手続補正5】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図1
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】
【手続補正6】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図11
【補正方法】変更
【補正内容】
【図11】
【手続補正7】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図17
【補正方法】変更
【補正内容】
【図17】
【手続補正8】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図27
【補正方法】変更
【補正内容】
【図27】
【手続補正9】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図28
【補正方法】変更
【補正内容】
【図28】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 牛膓 英紀 東京都大田区雪谷大塚町1番7号 アルプ ス電気株式会社内 (72)発明者 矢澤 久幸 東京都大田区雪谷大塚町1番7号 アルプ ス電気株式会社内 (72)発明者 小林 潔 東京都大田区雪谷大塚町1番7号 アルプ ス電気株式会社内 (72)発明者 児山 輝 東京都大田区雪谷大塚町1番7号 アルプ ス電気株式会社内 Fターム(参考) 5D033 AA05 BA01 BA08 BA12 CA02 DA01 DA04 DA07 DA08 DA31 5D111 AA08 AA11 AA24 BB09 GG16 JJ07 KK04

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 記録媒体との対向面に、補助磁極層と主
    磁極層とが間隔を開けて位置し、前記対向面よりも奥側
    に前記補助磁極層と前記主磁極層とに記録磁界を与える
    コイル層が設けられ、前記主磁極層に集中する前記記録
    媒体平面に対する垂直方向磁界によって、前記記録媒体
    に磁気データを記録する垂直磁気記録ヘッドにおいて、 前記対向面よりも奥側では前記補助磁極層から立ち上が
    る接続層が設けられて、前記主磁極層と前記接続層が直
    接に、又は前記主磁極層の上と前記接続層の上に形成さ
    れたヨーク層によって、磁気的に接続されており、 前記対向面では、前記補助磁極層上に絶縁層を介して積
    層された前記主磁極層のトラック幅方向の内幅寸法が、
    前記補助磁極層から離れるにしたがって徐々に広くなる
    ように、前記主磁極層の前記補助磁極層側の端辺よりも
    上辺が幅広とされていることを特徴とする垂直磁気記録
    ヘッド。
  2. 【請求項2】 前記対向面において、前記主磁極層の前
    記上辺が直線形状にされている請求項1記載の垂直磁気
    記録ヘッド。
  3. 【請求項3】 前記主磁極層が非磁性金属材料からなる
    メッキ下地層上にメッキ形成されたものである請求項1
    または2記載の垂直磁気記録ヘッド。
  4. 【請求項4】 前記非磁性金属材料からなるメッキ下地
    層のトラック幅方向の幅寸法が、前記主磁極層の底面の
    トラック幅方向の幅寸法よりも大きい請求項3に記載の
    垂直磁気記録ヘッド。
  5. 【請求項5】 前記主磁極層は磁性材料からなるメッキ
    下地層上に形成され、このメッキ下地層のトラック幅方
    向における両側端面の少なくとも一部は、前記主磁極層
    の前記補助磁極層側の端辺のトラック幅方向の端部より
    もトラック幅方向へはみ出して形成されており、そのは
    み出し量は、記録媒体への記録時にスキュー角が生じた
    ときに、前記記録媒体に記録される記録トラック幅Tw
    1からはみ出さない長さである請求項1または2記載の
    垂直磁気記録ヘッド。
  6. 【請求項6】 前記対向面に現れている前記補助磁極層
    の端面の面積よりも、前記対向面に現れている前記主磁
    極層の端面の面積が十分に小さく、且つ前記対向面と平
    行な断面での、前記主磁極層の断面積が、前記ヨーク層
    の断面積よりも小さい請求項1ないし5のいずれかに記
    載の垂直磁気記録ヘッド。
  7. 【請求項7】 前記主磁極層の飽和磁束密度が、前記ヨ
    ーク層の飽和磁束密度よりも高い請求項1ないし6のい
    ずれかに記載の垂直磁気記録ヘッド。
  8. 【請求項8】 前記ヨーク層の前端面は、前記対向面よ
    りも奥側に位置している請求項1ないし7のいずれかに
    記載の垂直磁気記録ヘッド。
  9. 【請求項9】 以下の工程を有することを特徴とする垂
    直磁気記録ヘッドの製造方法。 (a)磁性材料で補助磁極層を形成する工程、(b)記
    録媒体との対向面となる面よりも奥側で、前記補助磁極
    層の上に磁性材料で接続層を形成する工程、(c)前記
    記録媒体との対向面となる面よりも奥側の領域にコイル
    層を形成する工程、(d)前記補助磁極層上に絶縁層を
    積層し、この絶縁層上にメッキ下地層を成膜する工程、
    (e)前記メッキ下地層の上にレジスト層を形成して、
    前記対向面となる部分で、前記レジスト層に、トラック
    幅方向の内幅寸法が、補助磁極層から離れるにしたがっ
    て徐々に広がり、且つ前記対向面から奥側へ所定の奥行
    きを有する溝を形成する工程、(f)前記溝内で、主磁
    極層をメッキで形成し、その後に前記レジスト層を除去
    する工程、(g)前記主磁極層と前記接続層を、直接又
    は前記主磁極層の上と前記接続層の上にヨーク層を形成
    して、磁気的に接続する工程、
  10. 【請求項10】 前記(e)の工程で、前記メッキ下地
    層の上にレジスト層を形成しこのレジスト層に溝をパタ
    ーン形成した後、前記レジスト層を熱処理することによ
    り、前記溝のトラック幅方向の内幅寸法を補助磁極層か
    ら離れるにしたがって徐々に広がる形状にする請求項9
    記載の垂直磁気記録ヘッドの製造方法。
  11. 【請求項11】 前記(e)の工程で、前記メッキ下地
    層の上にレジスト層を形成しこのレジスト層のパターニ
    ング精度を調節することにより、トラック幅方向の内幅
    寸法が補助磁極層から離れるにしたがって徐々に広がる
    溝をパターン形成する請求項9記載の垂直磁気記録ヘッ
    ドの製造方法。
  12. 【請求項12】 前記(f)の工程と前記(g)の工程
    の間に、(h)前記主磁極層の中心線に対して所定の角
    度だけ傾いた方向からミリング粒子を入射させるミリン
    グで、前記主磁極層の上面を平坦化させる工程を有する
    請求項9ないし11のいずれかに記載の垂直磁気記録ヘ
    ッドの製造方法。
  13. 【請求項13】 前記(f)の工程と前記(g)の工程
    の間に、(i)前記主磁極層の中心線に対して所定の角
    度だけ傾いた方向からミリング粒子を入射させるミリン
    グで、前記主磁極層の側面を削り、前記主磁極層のトラ
    ック幅方向の幅寸法を設定する工程を有する請求項9な
    いし12のいずれかに記載の垂直磁気記録ヘッドの製造
    方法。
  14. 【請求項14】 前記(f)の工程と前記(g)の工程
    の間に、(j)前記主磁極層の中心線に対して所定の角
    度だけ傾いた方向からミリング粒子を入射させるミリン
    グで、前記主磁極層以外の領域で前記メッキ下地層を除
    去し、さらに前記主磁極層の側面に付着した前記メッキ
    下地層の材料を前記ミリングで除去する工程を有する請
    求項9ないし13のいずれかに記載の垂直磁気記録ヘッ
    ドの製造方法。
  15. 【請求項15】 前記(f)の工程と前記(g)の工程
    の間に、(k)前記主磁極層の中心線に対して所定の角
    度だけ傾いた方向からミリング粒子を入射させるミリン
    グで、前記主磁極層の上面を平坦化させ、さらに前記主
    磁極層以外の領域における前記メッキ下地層の除去、前
    記主磁極層の側面に付着した前記メッキ下地層の材料の
    除去、及び前記主磁極層の側面を削ることによる前記主
    磁極層のトラック幅方向の幅寸法の設定を、同時に行う
    工程を有する請求項9ないし11のいずれかに記載の垂
    直磁気記録ヘッドの製造方法。
  16. 【請求項16】 前記(h)、(i)、(j)または
    (k)の工程において、前記所定の角度を45°以上8
    0°以下とする請求項12ないし15のいずれかに記載
    の垂直磁気記録ヘッドの製造方法。
  17. 【請求項17】 前記(h)、(i)、(j)または
    (k)の工程において、前記所定の角度を60°以上7
    0°以下とする請求項12ないし15のいずれかに記載
    の垂直磁気記録ヘッドの製造方法。
  18. 【請求項18】 前記(d)の工程において、前記メッ
    キ下地層を磁性材料を用いて形成する請求項9ないし1
    7のいずれかに記載の垂直磁気記録ヘッドの製造方法。
  19. 【請求項19】 前記(d)の工程において、前記メッ
    キ下地層を非磁性材料を用いて形成する請求項9ないし
    17のいずれかに記載の垂直磁気記録ヘッドの製造方
    法。
  20. 【請求項20】 前記(j)または(k)の工程におい
    て、前記主磁極層以外の領域で前記メッキ下地層を除去
    するときに、前記メッキ下地層のトラック幅方向の幅寸
    法を、前記主磁極層の底面のトラック幅方向の幅寸法よ
    りも大きくする請求項19に記載の垂直磁気記録ヘッド
    の製造方法。
JP2000394641A 2000-12-26 2000-12-26 垂直磁気記録ヘッドの製造方法 Expired - Fee Related JP3866512B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000394641A JP3866512B2 (ja) 2000-12-26 2000-12-26 垂直磁気記録ヘッドの製造方法
US10/024,965 US6697221B2 (en) 2000-12-26 2001-12-18 Perpendicular magnetic recording head with inverted trapezoidal main magnetic pole layer

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000394641A JP3866512B2 (ja) 2000-12-26 2000-12-26 垂直磁気記録ヘッドの製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2002197614A true JP2002197614A (ja) 2002-07-12
JP3866512B2 JP3866512B2 (ja) 2007-01-10

Family

ID=18860240

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000394641A Expired - Fee Related JP3866512B2 (ja) 2000-12-26 2000-12-26 垂直磁気記録ヘッドの製造方法

Country Status (2)

Country Link
US (1) US6697221B2 (ja)
JP (1) JP3866512B2 (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6771464B2 (en) * 2001-10-19 2004-08-03 Seagate Technology Llc Perpendicular magnetic recording head with a laminated main write pole
US6775099B2 (en) * 2001-07-24 2004-08-10 Hitachi, Ltd. High gradient-field recording head for perpendicular magnetic recording
JP2008226431A (ja) * 2007-03-08 2008-09-25 Hitachi Global Storage Technologies Netherlands Bv 段状フレア構造を備えた垂直書き込みヘッド及びその製造方法
US7497009B2 (en) 2006-01-04 2009-03-03 Tdk Corporation Main pole forming method of perpendicular magnetic recording head
US20130010387A1 (en) * 2008-05-07 2013-01-10 Seagate Technology Llc Pole for magnetic recording

Families Citing this family (38)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3602038B2 (ja) * 2000-07-24 2004-12-15 株式会社日立グローバルストレージテクノロジーズ 磁気ヘッドおよび磁気記録再生装置
JP3593312B2 (ja) * 2000-12-26 2004-11-24 アルプス電気株式会社 垂直磁気記録ヘッドおよびその製造方法
US6809899B1 (en) * 2001-08-20 2004-10-26 Western Digital (Fremont), Inc. Magnetic heads for perpendicular recording with trapezoidal pole tips
JP4011355B2 (ja) * 2002-02-04 2007-11-21 富士通株式会社 軟磁性膜および薄膜磁気ヘッド
JP4088453B2 (ja) * 2002-02-14 2008-05-21 株式会社日立グローバルストレージテクノロジーズ 垂直記録用磁気ヘッド及びそれを搭載した磁気ディスク装置
US7132523B2 (en) * 2002-07-03 2006-11-07 Ortho-Mcneil Pharmaceutical, Inc. Human PRSS11-Like S2 serine protease and uses thereof
JP3735328B2 (ja) * 2002-08-19 2006-01-18 アルプス電気株式会社 垂直磁気記録薄膜ヘッドの主磁極の形成方法
JP2004094997A (ja) * 2002-08-29 2004-03-25 Tdk Corp 薄膜磁気ヘッドおよびその製造方法
JP3774446B2 (ja) * 2003-04-28 2006-05-17 株式会社東芝 垂直磁気記録ヘッドおよび磁気ディスク装置
US7969683B2 (en) * 2003-05-06 2011-06-28 Hitachi Global Storage Technologies Netherlands B.V. Write first design for a perpendicular thin film head
US7768742B2 (en) * 2003-05-07 2010-08-03 Hitachi Global Storage Technologies Netherlands B.V. Method and apparatus for providing a truncated profile probe for perpendicular recording
US7281316B2 (en) * 2004-02-23 2007-10-16 Hitachi Global Storage Technologies Netherlands B.V. Perpendicular pole structure and method of fabricating the same
JP4118246B2 (ja) * 2004-03-31 2008-07-16 Tdk株式会社 垂直磁気記録ヘッド及びその製造方法
US7248431B1 (en) * 2004-04-30 2007-07-24 Yinshi Liu Method of fabricating a perpendicular recording write head having a gap with two portions
JP2006127640A (ja) * 2004-10-28 2006-05-18 Hitachi Global Storage Technologies Netherlands Bv 磁気ヘッド及びその製造方法
US7253992B2 (en) * 2004-11-04 2007-08-07 Hitachi Global Storage Technologies Netherlands, B.V. Single-pole recording head having trapezoidal main pole and bevel angle promotion layer and methods of fabricating the same
JP3949149B2 (ja) * 2004-11-08 2007-07-25 Tdk株式会社 垂直磁気記録ヘッドおよび磁気記録装置
KR100682914B1 (ko) * 2005-01-11 2007-02-15 삼성전자주식회사 자기 기록헤드 및 그 제조 방법
US7903372B2 (en) * 2005-01-11 2011-03-08 Samsung Electronics Co., Ltd. Magnetic recording head and method of manufacturing the same
US7518824B2 (en) * 2005-03-07 2009-04-14 Headway Technologies, Inc. Magnetic head for perpendicular magnetic recording that has a pole layer having a shape for easy forming, reducing track width and improved writing characteristics
KR100634540B1 (ko) * 2005-03-24 2006-10-13 삼성전자주식회사 자기 기록 헤드 및 그 제조방법
JP2007035082A (ja) * 2005-07-22 2007-02-08 Hitachi Global Storage Technologies Netherlands Bv 垂直記録用磁気ヘッド及びその製造方法
US7455332B2 (en) * 2005-11-16 2008-11-25 Sae Magnetics (Hk) Ltd. Method for controlling overcoat recession in a magnetic thin film head
JP2007242132A (ja) * 2006-03-08 2007-09-20 Fujitsu Ltd 垂直磁気ヘッド
US7576951B2 (en) * 2006-04-25 2009-08-18 Hitachi Global Storage Technologies Netherlands B.V. Perpendicular magnetic write head having a magnetic write pole with a concave trailing edge
US7523550B2 (en) * 2006-04-25 2009-04-28 Hitachi Global Storage Technologies Netherlands B.V. Process to open connection vias on a planarized surface
US7911735B1 (en) * 2007-03-09 2011-03-22 Western Digital (Fremont), Llc Perpendicular magnetic recording head utilizing a nonmagnetic underlayer layer
US8243387B2 (en) * 2007-04-10 2012-08-14 Tdk Corporation Magnetic head with plated magnetic film formed on PdNi alloy electrode film
US8031434B2 (en) * 2007-12-28 2011-10-04 Hitachi Global Storage Technologies Netherlands B.V. Hybrid, self aligned magnetic write head with a partially plated pole and method of producing same
US20090195920A1 (en) * 2008-01-31 2009-08-06 Bonhote Christian R Main pole bridge structure
US8320076B1 (en) * 2008-06-26 2012-11-27 Western Digital (Fremont), Llc Method and system for providing a magnetic recording transducer including an assist pole having surfaces angled with respect to the ABS
JP2010250919A (ja) * 2009-04-20 2010-11-04 Toshiba Storage Device Corp 磁気記録ヘッドおよび磁気記憶装置
US8339737B2 (en) * 2009-06-12 2012-12-25 Sae Magnetics (H.K.) Ltd. Perpendicular magnetic recording head including non-magnetic protruding layer
JP2011123962A (ja) * 2009-12-11 2011-06-23 Hitachi Global Storage Technologies Netherlands Bv 磁気記録ヘッド及び磁気ディスク記憶装置
US8760805B2 (en) * 2011-07-05 2014-06-24 Tdk Corporation Thin film magnetic head, thin film magnetic head device, and magnetic recording/reproducing apparatus
US11021061B2 (en) 2011-10-18 2021-06-01 Amt, Inc. Power hybrid integrated management system
US9666212B2 (en) * 2012-12-05 2017-05-30 Seagate Technology Llc Writer with protruded section at trailing edge
US9767831B1 (en) 2015-12-01 2017-09-19 Western Digital (Fremont), Llc Magnetic writer having convex trailing surface pole and conformal write gap

Family Cites Families (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5225953A (en) * 1989-11-09 1993-07-06 Sumitomo Special Metal Co., Ltd. Magnetic thin film head of a single magnetic pole for perpendicular recording and reproduction
DE69117323T2 (de) * 1990-04-16 1996-07-11 Hitachi Ltd Dünnfilm-Magnetkopf mit schmaler Spurbreite und dessen Herstellungsverfahren
FR2676303B1 (fr) * 1991-05-07 1993-07-16 Commissariat Energie Atomique Tete magneto-optique integree de lecture et d'ecriture et procede de realisation.
CN1058799C (zh) * 1993-01-08 2000-11-22 国际商业机器公司 薄膜磁传感器和悬架组件及其制造方法以及磁盘驱动组件
JP3172000B2 (ja) * 1993-03-11 2001-06-04 株式会社東芝 磁気記録再生装置
JPH11149620A (ja) * 1997-09-10 1999-06-02 Toshiba Corp 磁気ヘッド
JPH11110717A (ja) * 1997-10-02 1999-04-23 Sony Corp 薄膜単磁極ヘッド
US6385008B1 (en) * 1999-12-16 2002-05-07 International Business Machines Corporation Reduction of magnetic side writing in thin film magnetic heads using negative profiled pole tips

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6775099B2 (en) * 2001-07-24 2004-08-10 Hitachi, Ltd. High gradient-field recording head for perpendicular magnetic recording
US7370405B2 (en) 2001-07-24 2008-05-13 Hitachi Global Storage Technologies Japan, Ltd. Fabrication method of a high gradient-field recording head for perpendicular magnetic recording
US6771464B2 (en) * 2001-10-19 2004-08-03 Seagate Technology Llc Perpendicular magnetic recording head with a laminated main write pole
US7497009B2 (en) 2006-01-04 2009-03-03 Tdk Corporation Main pole forming method of perpendicular magnetic recording head
JP2008226431A (ja) * 2007-03-08 2008-09-25 Hitachi Global Storage Technologies Netherlands Bv 段状フレア構造を備えた垂直書き込みヘッド及びその製造方法
US20130010387A1 (en) * 2008-05-07 2013-01-10 Seagate Technology Llc Pole for magnetic recording
US8848315B2 (en) * 2008-05-07 2014-09-30 Seagate Technology Llc Pole for magnetic recording

Also Published As

Publication number Publication date
JP3866512B2 (ja) 2007-01-10
US6697221B2 (en) 2004-02-24
US20020080523A1 (en) 2002-06-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3866512B2 (ja) 垂直磁気記録ヘッドの製造方法
JP3875020B2 (ja) 垂直磁気記録ヘッドの製造方法
JP3593312B2 (ja) 垂直磁気記録ヘッドおよびその製造方法
JP3889222B2 (ja) 垂直磁気記録ヘッドの製造方法
JP3875019B2 (ja) 垂直磁気記録ヘッドおよびその製造方法
US7328499B2 (en) Method of manufacturing a thin film magnetic head
US8018679B2 (en) Perpendicular magnetic recording write head with slanted magnetic write pole
US7920358B2 (en) Perpendicular magnetic recording write head with magnetic shields separated by nonmagnetic layers
US7643246B2 (en) Perpendicular magnetic recording head having a stepped portion and method of manufacturing the same
US7859791B2 (en) Perpendicular magnetic recording head having a main magnetic pole layer with a trapezoidally shaped flared part with a ratio of the length of the long base to that of the short base is equal to 1
JP2005293693A (ja) 垂直磁気記録ヘッド及びその製造方法
JP2008276817A (ja) 垂直磁気記録ヘッド
JP4181134B2 (ja) 垂直記録磁気ヘッド及びその製造方法
JP4646535B2 (ja) 磁気記録ヘッドおよびその製造方法
JP2006012378A (ja) 垂直磁気記録用磁気ヘッドおよびその製造方法
JP2008276816A (ja) 垂直磁気記録ヘッド
US7545603B2 (en) Magnetic head and manufacturing method thereof
JP3366256B2 (ja) 薄膜磁気ヘッド及びその製造方法
JP3593313B2 (ja) 垂直磁気記録ヘッドおよびその製造方法
JP2007184022A (ja) 垂直磁気記録ヘッドの主磁極形成方法
JP2007035165A (ja) 磁気ヘッドとその製造方法および磁気記録再生装置
JP3558997B2 (ja) 垂直磁気記録ヘッドおよびその製造方法
JP2005149682A (ja) 磁気ヘッドの製造方法
US7500303B2 (en) Method of fabricating a magnetic sensor on a wafer
JP2000339624A (ja) 薄膜磁気ヘッドの製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20040511

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20040518

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20040716

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20040810

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20041007

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20041101

A912 Re-examination (zenchi) completed and case transferred to appeal board

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A912

Effective date: 20041119

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20061005

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091013

Year of fee payment: 3

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091013

Year of fee payment: 3

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091013

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101013

Year of fee payment: 4

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees