JP3866512B2 - 垂直磁気記録ヘッドの製造方法 - Google Patents

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    • Y10S977/933Spintronics or quantum computing
    • Y10S977/934Giant magnetoresistance, GMR

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えばハード膜を有するディスクなどの記録媒体に対して垂直磁界を与えて記録を行う垂直磁気記録ヘッドの製造方法に係り、特に記録パターンにフリンジングが発生するのを抑制し、高記録密度化に対応可能な垂直磁気記録ヘッドの製造方法を提供することを目的としている。
【0002】
【従来の技術】
ディスクなどの記録媒体に磁気データを高密度で記録する装置として垂直磁気記録方式がある。図27は前記垂直磁気記録方式の装置に使用される垂直磁気記録ヘッドの一般的な構造を示す断面図である。
【0003】
図27に示すように、垂直磁気記録方式の垂直磁気記録ヘッドHは、記録媒体上を浮上して移動しまたは摺動するスライダ1のトレーリング側端面に設けられるものであり、例えばスライダ1のトレーリング側端面1aにおいて、前記垂直磁気記録ヘッドHは、非磁性膜2と、非磁性の被覆膜3との間に配置される。
【0004】
前記垂直磁気記録ヘッドHは、強磁性材料で形成された補助磁極層4と、前記補助磁極層4の上に間隔を開けて形成された同じく強磁性材料で形成された主磁極層5とを有しており、前記補助磁極層4の端面4aと前記主磁極層5の端面5aとが、記録媒体Mdとの対向面Haに現れている。前記対向面Haよりも奥側において、前記補助磁極層4と前記主磁極層5は、磁気接続部6において磁気的に接続されている。
【0005】
前記補助磁極層4と前記主磁極層5との間にはAl23、SiO2などの無機材料による非磁性絶縁層7が位置しており、前記対向面Haでは、この非磁性絶縁層7の端面7aが、前記補助磁極層4の端面4aと前記主磁極層5の端面5aとの間に現れている。
【0006】
そして、前記非磁性絶縁層7内には、Cuなどの導電性材料で形成されたコイル層8が埋設されている。
【0007】
図27に示すように、主磁極層5の端面5aの厚みhwは、補助磁極層4の端面4aの厚みhrよりも小さくなっている。また前記主磁極層5のトラック幅方向(図示方向)の端面5aの幅寸法はトラック幅Twであり、この幅寸法は、前記補助磁極層4のトラック幅方向の端面4aの幅寸法よりも十分に小さくなっている。
【0008】
前記垂直磁気記録ヘッドHにより磁気記録が行われる記録媒体Mdは、垂直磁気記録ヘッドHに対して方向へ移動するものであり、その表面にハード膜Maが内方にソフト膜Mbが設けられている。
【0009】
前記コイル層8に通電されることにより補助磁極層4と主磁極層5とに記録磁界が誘導されると、補助磁極層4の端面4aと、主磁極層5の端面5aとの間での漏れ記録磁界が、記録媒体Mdのハード膜Maを垂直に通過し、ソフト膜Mbを通る。ここで、前記のように主磁極層5の端面5aの面積が、補助磁極層4の端面4aでの面積よりも十分に小さくなっているため、主磁極層5の端面5aの対向部分で磁束φが集中し、端面5aが対向する部分での前記ハード膜Maに対し、前記磁束φにより磁気データが記録される。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
図28は図27の垂直磁気記録ヘッドを記録媒体との対向面側から見た部分正面図である。図27及び図28の垂直磁気記録ヘッドの主磁極層5は、磁性材料からなるメッキ下地層5b上に、磁性材料を用いてメッキ形成されている。メッキ形成された主磁極層5は上面5cが凸状に湾曲した曲面になる。また、従来の垂直磁気記録ヘッドでは主磁極層5の側辺5d,5dがトラック幅方向(図示方向)に対する垂直面となっている。
【0011】
図29は、図27及び図28に示された垂直磁気記録ヘッドによって信号が記録された記録媒体上の記録トラックの平面図である。
【0012】
スライダ1がディスク状の記録媒体Mdの外周と内周との間を移動する際に、記録媒体Mdの回転接線方向(図示方向)に対して前記主磁極層5の側辺5d,5dが傾くスキュー角が発生することがある。ここで図28に示すように主磁極層5の側辺5d,5dがトラック幅方向に対する垂直面であると、主磁極層5の側辺5d,5dが記録媒体の移動接線方向(図示方向)に対してスキュー角を有するときに、破線で示すように主磁極層の側辺5d,5dがトラック幅Twの外側に斜めの漏れ磁界を与えてフリンジングFが発生し、オフトラック性能の低下を招く。
【0013】
また、主磁極層5の上面5cが凸状に湾曲した曲面であると、記録トラック上の磁区境界Bが湾曲し、再生波形のパルス幅が広くなり高記録密度化を進めると鮮明な記録磁化分布が得られなくなる。従って、記録トラックの長さ方向(図示A方向)の記録密度を上げることが難しくなる。
【0014】
本発明は、上記従来の課題を解決するためのものであり、記録パターンにフリンジングが発生するのを抑制できオフトラック性能の向上を図ることが可能であり、また、記録トラックの長さ方向の記録密度を向上させることのできる垂直磁気記録ヘッドの製造方法を提供することを目的としている。
【0029】
【課題を解決する手段】
発明の垂直磁気記録ヘッドの製造方法は、
(a)磁性材料で補助磁極層を形成する工程、
(b)記録媒体との対向面となる面よりも奥側で、前記補助磁極層の上に磁性材料で接続層を形成する工程、
(c)前記記録媒体との対向面となる面よりも奥側の領域にコイル層を形成する工程、
(d)前記補助磁極層上に絶縁層を積層し、この絶縁層上に非磁性材料を用いてメッキ下地層を成膜する工程、
(e)前記メッキ下地層の上にレジスト層を形成して、前記対向面となる部分で、前記レジスト層に、トラック幅方向の内幅寸法が、補助磁極層から離れるにしたがって徐々に広がり、且つ前記対向面から奥側へ所定の奥行きを有する溝を形成する工程、
(f)前記溝内で、主磁極層をメッキで形成し、その後に前記レジスト層を除去する工程、
(g)前記主磁極層と前記接続層を、直接又は前記主磁極層の上と前記接続層の上にヨーク層を形成して、磁気的に接続する工程、
を有し、前記(f)の工程と前記(g)の工程の間に、
)前記主磁極層の中心線に対して45°以上80°以下の角度だけ傾いた方向からミリング粒子を入射させるミリングで、前記主磁極層の上面を平坦化させ、さらに
前記主磁極層以外の領域における前記メッキ下地層の除去、前記主磁極層の側面に付着した前記メッキ下地層の材料の除去、及び前記主磁極層の側面を削ることによる前記主磁極層のトラック幅方向の幅寸法の設定を、同時に行う工程を有し、
前記()の工程において、前記主磁極層以外の領域で前記メッキ下地層を除去するときに、前記メッキ下地層のトラック幅方向の幅寸法を、前記主磁極層の底面のトラック幅方向の幅寸法よりも大きくすることを特徴とするものである。
または、本発明の垂直磁気記録磁気ヘッドは、
(i)磁性材料で補助磁極層を形成する工程、
(j)記録媒体との対向面となる面よりも奥側で、前記補助磁極層の上に磁性材料で接続層を形成する工程、
(k)前記記録媒体との対向面となる面よりも奥側の領域にコイル層を形成する工程、
(l)前記補助磁極層上に絶縁層を積層し、この絶縁層上に非磁性材料を用いてメッキ下地層を成膜する工程、
(m)前記メッキ下地層の上にレジスト層を形成して、前記対向面となる部分で、前記レジスト層に、トラック幅方向の内幅寸法が、補助磁極層から離れるにしたがって徐々に広がり、且つ前記対向面から奥側へ所定の奥行きを有する溝を形成する工程、
(n)前記溝内で、主磁極層をメッキで形成し、その後に前記レジスト層を除去する工程、
(o)前記主磁極層と前記接続層を、直接又は前記主磁極層の上と前記接続層の上にヨーク層を形成して、磁気的に接続する工程、
を有し、前記(n)の工程と前記(o)の工程の間に、
(p)前記主磁極層の中心線に対して60°以上70°以下の角度だけ傾いた方向からミリング粒子を入射させるミリングで、前記主磁極層の上面を平坦化させ、さらに
前記主磁極層以外の領域における前記メッキ下地層の除去、前記主磁極層の側面に付着した前記メッキ下地層の材料の除去、及び前記主磁極層の側面を削ることによる前記主磁極層のトラック幅方向の幅寸法の設定を、同時に行う工程を有し、
前記(p)の工程において、前記主磁極層以外の領域で前記メッキ下地層を除去するときに、前記メッキ下地層のトラック幅方向の幅寸法を、前記主磁極層の底面のトラック幅方向の幅寸法よりも大きくすることを特徴とするものである。
本発明の垂直磁気記録ヘッドの製造方法では、前記(e)または(m)の工程において、前記レジスト層に、トラック幅方向の内幅寸法が、補助磁極層から離れるにしたがって徐々に広がり、且つ前記対向面から奥側へ所定の奥行きを有する溝を形成し、前記(f)または(n)の工程において、前記溝内で主磁極層をメッキ形成する。
【0030】
すなわち、得られた垂直磁気記録ヘッドの主磁極層は、前記対向面でトラック幅方向の内幅寸法が、前記補助磁極層から離れるにしたがって徐々に広くなるように、前記主磁極層の前記補助磁極層側の端辺よりも上辺が幅広とされている。すなわち前記対向面において前記主磁極層の正面形状が略逆台形になっている
また本発明では、前記(f)の工程と前記(g)の工程の間に、(h)前記主磁極層の中心線に対して45°以上80°以下の角度だけ傾いた方向からミリング粒子を入射させるミリングで、前記主磁極層の上面を平坦化させる工程、または前記(n)の工程と前記(o)の工程の間に、(p)前記主磁極層の中心線に対して60°以上70°以下の角度だけ傾いた方向からミリング粒子を入射させるミリングで、前記主磁極層の上面を平坦化させる工程を有するため、前記主磁極層の上面を平坦化させることにより、前記対向面において前記主磁極層の前記上辺を直線形状にすることができる。
【0037】
なお、前記(d)の工程において、前記メッキ下地層非磁性材料を用いて形成される
【0038】
前記メッキ下地層を非磁性材料を用いて形成した場合には、前記主磁極層の形成後余分な前記メッキ下地層を除去した後、前記主磁極層に重なる領域以外の領域に前記メッキ下地層が残っても垂直磁気記録ヘッドの記録特性に大きな影響を及ぼさないようにできる。
【0039】
従って、前記メッキ下地層を非磁性材料を用いて形成した場合には、前記()または()の工程において、前記主磁極層以外の領域で前記メッキ下地層を除去するときに、前記メッキ下地層のトラック幅方向の幅寸法を、前記主磁極層の底面のトラック幅方向の幅寸法よりも大きくしてもよい。
【0040】
【発明の実施の形態】
図1は本発明の第1実施形態の垂直磁気記録ヘッドの構造を示す縦断面図である。図2は垂直磁気記録ヘッドを記録媒体との対向面から見た部分正面図である。
【0041】
図1に示す垂直磁気記録ヘッドHvは記録媒体Mdに垂直磁界を与え、記録媒体Mdのハード膜Maを垂直方向に磁化させるものである。
【0042】
記録媒体Mdはディスク状であり、その表面に残留磁化の高いハード膜Maが、内方に磁気透過率の高いソフト膜Mbを有しており、ディスクの中心が回転軸中心となって回転させられる。
【0043】
垂直磁気記録ヘッドHvのスライダ11はAl23・TiCなどの非磁性材料で形成されており、スライダ11の対向面11aが記録媒体Mdに対向し、記録媒体Mdが回転すると、表面の空気流によりスライダ11が記録媒体Mdの表面から浮上し、またはスライダ11が記録媒体Mdに摺動する。垂直磁気記録ヘッドはスライダ11のトレーリング側端面11b側に設けられている。図1においてスライダ11に対する記録媒体Mdの移動方向は図示Z方向である。
【0044】
スライダ11のトレーリング側端面11bには、Al23またはSiO2などの無機材料による非磁性絶縁層54が形成されて、この非磁性絶縁層の上に読取り部HRが形成されている。
【0045】
読取り部HRは、下から下部シールド層52、ギャップ層55、磁気抵抗効果素子53、および上部シールド層51から成る。磁気抵抗効果素子53は、異方性磁気抵抗効果(AMR)素子、巨大磁気抵抗効果(GMR)素子、トンネル磁気抵抗効果(TMR)素子などである。
【0046】
上部シールド層51の上には、Al23またはSiO2などの無機材料による非磁性絶縁層12が形成されて、非磁性絶縁層12の上に本発明の記録用の垂直磁気記録ヘッドHvが設けられている。そして垂直磁気記録ヘッドHvは無機非磁性絶縁材料などで形成された保護層13により被覆されている。そして垂直磁気記録ヘッドHvの記録媒体との対向面Hvaは、スライダ11の対向面11aとほぼ同一面である。
【0047】
垂直磁気記録ヘッドHvでは、パーマロイ(Ni−Fe)などの強磁性材料がメッキされて補助磁極層21が形成されている。補助磁極層21はいわゆるリターンパス層である。非磁性絶縁層12は、補助磁極層21の下(補助磁極層21とスライダ11のトレーリング側端面11bとの間)および補助磁極層21の周囲に形成されている。そして図1に示すように、補助磁極層21の表面(上面)21aと非磁性絶縁層12の表面(上面)12aとは同一の平面上に位置している。
【0048】
図1に示すように、対向面Hvaよりも奥側(ハイト方向、図示X方向)では、補助磁極層21の表面21a上にNi−Feなどの接続層25が形成されている。
【0049】
接続層25の周囲において、補助磁極層21の表面21aおよび非磁性絶縁層12の表面12a上に、Al23などの非磁性絶縁層26が形成されて、この非磁性絶縁層26の上にCuなどの導電性材料によりコイル層27が形成されている。このコイル層27はフレームメッキ法などで形成されたものであり、接続層25の周囲に所定の巻き数となるように螺旋状にパターン形成されている。コイル層27の巻き中心側の接続端27a上には同じくCuなどの導電性材料で形成された底上げ層31が形成されている。
【0050】
コイル層27および底上げ層31は、レジスト材料などの有機材料の絶縁層32で被覆されており、さらに絶縁層33で覆われている。
【0051】
絶縁層33は無機絶縁材料で形成されることが好ましく、無機絶縁材料としては、AlO、Al23、SiO2、Ta25、TiO、AlN、AlSiN、TiN、SiN、Si34、NiO、WO、WO3、BN、CrN、SiONのうち少なくとも1種以上を選択できる。
【0052】
そして接続層25の表面(上面)25a、底上げ層31の表面(上面)31a、および絶縁層33の表面(上面)33aは、同一面となるように加工されている。このような平坦化加工は後述の製造方法で説明するように、CMP技術などを用いて行なわれる。
【0053】
この第1実施形態では、絶縁層33の上に、NiFeからなる主磁極層24が形成されており、主磁極層24の前端面24aは、対向面Hvaと同一面とされている。主磁極層24はNiFeからなるメッキ下地層24b上にメッキ形成されている。
【0054】
絶縁層33の上には、Al23からなる無機絶縁層34を介して、NiFe合金などからなるヨーク層35が形成されている。ヨーク層35はNiFeからなるメッキ下地層35d上にメッキ形成されている。図1では、主磁極層24の後方部24cとヨーク層35の先部領域35bが磁気的に接続され、またヨーク層35の基端部35cは接続層25の上面25aに磁気的に接続された状態になっている。
【0055】
また、主磁極層24がハイト方向奥側に延され、主磁極層24の後方部が接続層25の上面25aに磁気的に接続され、主磁極層24の上層にヨーク層35が形成されてもよい。
【0056】
またヨーク層35の前端面35aは、対向面Hvaよりもハイト方向奥側に位置して保護層13内に埋没しており、対向面Hvaには現れていない。
【0057】
なお本実施の形態ではヨーク層35の膜厚H2は、主磁極層24の膜厚H1よりも厚く形成される。
【0058】
またヨーク層35の前端面35aは、ハイト方向(図示X方向)に対する垂直面となっている。ただし、ヨーク層35の前端面35aが下面から上面に向けてハイト方向に傾く傾斜面あるいは湾曲面で形成されてもよい。ヨーク層35の下に形成される主磁極層24の上面とヨーク層35の前端面35a間の外角θ1は90°以上であることが好ましい。これによって主磁極層24からヨーク層35に向けて漏れる磁界を少なくでき主磁極層24により磁界を集中させることができるからである。
【0059】
また図1に示すように、底上げ層31の表面31aにはリード層36が形成され、リード層36から底上げ層31およびコイル層27に記録電流の供給が可能となっている。なお、リード層36はヨーク層35と同じ材料で形成でき、ヨーク層35とリード層36を同時にメッキで形成することが可能である。そして、ヨーク層35およびリード層36がAl23からなる保護層13に覆われている。
【0060】
図2に示すように、対向面Hvaに現れている主磁極層24は、トラック幅方向(図示Y方向)の内幅寸法が、補助磁極層21から離れるにしたがって徐々に広くなるように、主磁極層24の補助磁極層21側の端辺24dよりも上辺(トレーリング側の端辺)24eが幅広とされている。すなわち対向面Hvaにおいて主磁極層24の正面形状が略逆台形になっている。なお、図2では主磁極層24の側辺24f1,24f1が直線形状になっているが、側辺24f1,24f1が湾曲していてもよい。
主磁極層24の周囲は、無機絶縁層34及び保護層13に覆われている。
【0061】
図1及び図2に示された垂直磁気記録ヘッドのトラック幅Twは上辺24eの内幅寸法によって規制される。本発明では、トラック幅Twを0.5μm以下、さらには0.3μm以下にできる。また、メッキ下地層24bの高さ寸法と主磁極層24の高さ寸法を合わせたポール長Pは0.2〜0.45μmである。メッキ下地層24bの厚さは15〜50nmである。
【0062】
本実施の形態では、メッキ下地層24bはNiFe,Niなどの磁性材料を用いて形成されている。本実施の形態では、主磁極層24の側辺24f1,24f1とメッキ下地層24bの側辺24b1,24b1が連続した直線形状または曲線形状を構成している。すなわち、メッキ下地層24bのトラック幅方向(図示Y方向)の内幅寸法も、補助磁極層から離れるにしたがって徐々に広くなっており、メッキ下地層24bと主磁極層24とが一つの略逆台形を構成している。従って、メッキ下地層24bが磁性材料を用いて形成された場合でもメッキ下地層24から発生する漏れ磁界によって、記録媒体上の記録トラックパターンが乱れることを防ぐことができる。
【0063】
メッキ下地層24bは、Cu,Au,Pd,Rh,Ru,Pt,NiLu,NiP,NiPd,NiW,NiB,NiMo,Ir,NiCu,NiCr,Cr,Tiなどの非磁性材料を用いて形成されてもよい。メッキ下地層24bが非磁性材料を用いて形成されたときは、主磁極層24の側辺24f1,24f1とメッキ下地層24bの側辺24b1,24b1が連続した直線形状または曲線形状を構成していなくとも、例えば、図22に示すように、主磁極層24の補助磁極層21側の端辺24dの内幅寸法(トラック幅方向の幅寸法)W8よりも、メッキ下地層24bの内幅寸法(トラック幅方向の幅寸法)W9の方が大きくなっても記録媒体上の記録トラックパターンが乱れることを防ぐことができる。
【0064】
また、本実施の形態では、対向面Hvaにおいて、主磁極層24の上辺24eが直線形状にされている。
【0065】
なお、図2に示すように、主磁極層24の下面両側に形成されている絶縁層33の上面33aは、主磁極層24から離れるにしたがって下面方向へ傾斜しているが、これは、主磁極層24下以外の絶縁層33上に形成された余分なメッキ下地層24bを除去する際のエッチングの影響によるものである。絶縁層33の上面33aは、主磁極層24から離れるにしたがって下面方向へ湾曲してもよい。
【0066】
なお、主磁極層24の上辺24eと側辺24f1がなす角θ2は、60°以上で90°未満であることが好ましく、より好ましくは、60°以上80°以下である。
【0067】
図3に示すように、ヨーク層35は奥側に至るにしたがって幅寸法Wyが徐々に広がる形状であり、この幅寸法Wyが徐々に広がる部分のヨーク層35が主磁極層24の上に重ねられている。
【0068】
または、図4に示すように、ヨーク層35は、対向面Hva側である先部領域35bでトラック幅方向の幅寸法Wyが細くなり、後方領域35cでトラック幅方向の幅寸法が徐々に大きくなる平面形状であって、先部領域35bが主磁極層24の上に重ねられていてもよい。
【0069】
または図5に示すように、主磁極層25の後方部24cが幅寸法が徐々に広がる形状であり、この後方部24cにヨーク層35が重ねられていてもよい。
【0070】
図5のように、主磁極層24の後方部24cが徐々に幅広になる形状であると、ヨーク層35から主磁極層24への磁束の通過効率が良くなって、オーバーライト特性を向上できる。なお、図5のように、主磁極層24の幅広の後方部24cがヨーク層35内に完全に入り込んだ平面形状であると、後方部24cが、ヨーク層35から前方にはみ出ているものよりも、ヨーク層35から主磁極層24への磁束の通過効率がよくなる。なお、主磁極層24の後方部24cがハイト方向奥側に延長され、図1の接続層25と主磁極層24とが直接磁気的に接続され、ヨーク層35が形成されなくてもよい。
【0071】
図3、図4、図5のいずれの構造においても、対向面Hvaに現れている補助磁極層21の前端面21bのトラック幅方向の幅寸法Wrよりも、対向面Hvaに現れている主磁極層24の前端面24aのトラック幅方向の幅寸法Twが十分に小さくなっている。また図1に示すように、補助磁極層21の厚みH3よりも主磁極層24の厚みH1が小さくなっている。よって、対向面Hvaに現れている主磁極層24の前端面24aの面積は、補助磁極層21の前端面21bの面積よりも十分に小さくなっている。また、主磁極層24の厚みH1は、ヨーク層35の厚みH2よりも小さい。
【0072】
そして、対向面Hvaと平行な面で切断したときの断面で見たときに、主磁極層24の断面積は、ヨーク層35の後方領域部分の断面積よりも小さくなっている。
【0073】
そして好ましくは、主磁極層24はヨーク層35よりも飽和磁束密度Bsが高い磁性材料で形成されている。
【0074】
この垂直磁気記録ヘッドHvでは、リード層36を介してコイル層27に記録電流が与えられると、コイル層27を流れる電流の電流磁界によって補助磁極層21とヨーク層35に記録磁界が誘導される。図1に示すように、対向面Hvaでは、主磁極層24の前端面24aと補助磁極層21の前端面21bからの漏れ記録磁界が、記録媒体Mdのハード膜Maを貫通しソフト膜Mbを通過する。主磁極層24の前端面24aの面積が補助磁極層21の前端面21bの面積よりも十分に小さいために、主磁極層24の前端面24aに洩れ記録磁界の磁束φが集中し、この集中している磁束φによりハード膜Maが垂直方向へ磁化されて、磁気データが記録される。主磁極層24の前端面24aから発生する又は吸収される洩れ記録磁界によってハード膜Maの磁束密度は飽和し、補助磁極層21の前端面21bに吸収される又は発生する漏れ記録磁界によってはハード膜Maはほとんど磁化されない。
【0075】
また、この垂直磁気記録ヘッドHvでは、主磁極層24とヨーク層35とが別の層として形成されているため、主磁極層24のトラック幅方向の幅寸法Twおよび厚みH1を、ヨーク層35の幅寸法Wyおよび厚みH2と別のものとして設定することができる。したがって、主磁極層24の幅寸法Twを小さくして、狭トラックによる記録を可能にできる。しかもヨーク層35を十分に大きな断面積となるように形成できるため、コイル層27で誘導された記録磁界の多くの磁束をヨーク層35から主磁極層24へ導くことができる。
【0076】
そして、主磁極層24をヨーク層35よりも飽和磁束密度の高い磁性材料で形成しておくと、幅寸法Twと厚みH1の小さい主磁極層24からハード膜Maに対して密度の高い磁束φを垂直方向へ与えることが可能となり、オーバーライト特性が向上するようになる。
【0077】
図6は、図1及び図2に示された垂直磁気記録ヘッドによって信号が記録された記録媒体上の記録トラックの平面図である。
【0078】
スライダ11がディスク状の記録媒体Mdの外周と内周との間を移動する際に、記録媒体Mdの回転接線方向(図示Z方向)に対して主磁極層24の側辺24f1,24f1が傾くスキュー角が発生することがある。図2に示すように、対向面Hvaに現れている主磁極層24は、トラック幅方向(図示Y方向)の内幅寸法が、補助磁極層から離れるにしたがって徐々に広くなるように、主磁極層24の補助磁極層21側の端辺24dよりも上辺24eが幅広とされ、対向面Hvaにおいて主磁極層24の正面形状が略逆台形になっている。
【0079】
従って、主磁極層24の側辺24f1,24f1が記録媒体の移動接線方向(図示Z方向)に対してスキュー角を有するときに、破線で示すように側辺24f1が記録トラック幅Twから側方へ斜めに大きくはみ出すことがない。よって側辺24f1によるフリンジングを防止できるようになり、オフトラック性能の向上を図ることができる。
【0080】
また、主磁極層24の上辺24eが直線形状であるので、記録トラック上の磁区境界B1またはB2も直線形状となり、再生波形のパルス幅が狭くなり高記録密度化を進めたときでも鮮明な記録磁化分布が得られる。従って、記録トラックの長さ方向(図示Z方向)の記録密度を上げることが容易になる。
【0081】
図1ないし図3に示された垂直磁気記録ヘッドの製造方法について以下に説明する。図7から図10に示す一工程図は垂直磁気記録ヘッドの縦断面図を示している。
【0082】
図7に示す工程では、非磁性絶縁層12上に磁性材料製の補助磁極層21を形成した後、補助磁極層21のハイト方向後方も非磁性絶縁層12で埋め、さらに補助磁極層21および非磁性絶縁層12の上面をCMP技術などを用いて平坦化加工する。
【0083】
次に、図8に示すように、補助磁極層21のハイト方向後方に、磁性材料製の接続層25をメッキ形成する。なお、接続層25の形成は、後述するコイル層27の形成後に行ってもよい。
【0084】
次に、図9に示すように、補助磁極層21上面21aから接続層25の上面にかけて無機絶縁材料をスパッタして非磁性絶縁層26を形成する。さらに、非磁性絶縁層26の上にフレームメッキ法を用いて、Cuなどの導電性材料により、コイル層27を形成し、底上げ層31を同じくメッキにより形成する。このときコイル層27は、接続層25の高さよりも十分に低い位置に形成する。そしてコイル層27と底上げ層31を有機材料の絶縁層32で覆い、さらに、無機絶縁材料をスパッタして、全ての層を覆う絶縁層33を形成する。
【0085】
次に、図9の状態に成膜された各層に対して、図示上方からCMP技術などを用いて研磨加工を行なう。この研磨加工は、絶縁層33、接続層25および底上げ層31の全てを横断する水平面(L−L面)の位置まで行なう。
【0086】
研磨加工の結果、図10に示すように、接続層25の表面25a、絶縁層33の表面33aおよび底上げ層31の表面31aが全て同一面となるように加工される。
【0087】
次に図1ないし図3に示す垂直磁気記録ヘッドの主磁極層の製造方法について説明する。図11及び図12は製造方法を工程別に示したものであるが、各図において(B)は製造過程にある垂直磁気記録ヘッドの主磁極層24の形成部分周辺を上方向から見た部分平面図、(A)は(B)のA−A矢視方向から見た部分断面図である。
【0088】
図11に示す工程では、まず絶縁層33の上面33a、接続層25の上面25a、および底上げ層31の上面31aの全体にメッキ下地層24bを成膜し、メッキ下地層24bの上一面にレジスト層40を形成し、露光現像により、記録媒体との対向面となる部分に、前記対向面から奥側へ所定の奥行きを有し主磁極層24の抜きパターンとなる溝40aを形成する。溝40aは、図示左側に向かうに従って内幅方向(図示Y方向)の寸法が大きくなるメッキ溜め溝40a2と内幅方向の寸法が一定である磁極形成溝40a1からなる。なお、レジスト層40の外側のメッキ下地層24bが露出している部分は、後のメッキ形成の工程においてダミーメッキを形成するためのダミー形成部41である。
【0089】
メッキ下地層24bは、NiFeを用いてt1=50nmの厚さで形成した。あるいは、Cr/Cuのメッキ下地層24bを形成してもよい。または、メッキ下地層24bをNiなどの磁性材料またはCu,Au,Pd,Rh,Ru,Pt,NiLu,NiP,NiPd,NiW,NiB,NiMo,Ir,NiCu,NiCr,Cr,Tiなどの非磁性材料を用いて形成してもよい。
【0090】
レジスト層40のレジスト厚(t2)は1〜2μmである。なお、溝40aのトラック幅方向の幅寸法W1は0.35〜0.6μmとした。
【0091】
溝40aの形成後、レジスト層40を熱処理して、溝40aの側面40b,40bを傾斜面或いは湾曲面とする。すなわち、溝40aのトラック幅方向の内幅寸法が、補助磁極層から離れるにしたがって徐々に広がるようにする。図12(A)では、溝40aの側面40b,40bを傾斜面としている。
【0092】
熱処理後のメッキ下地層24bの表面とレジスト層40の側面40bがなす角θ3を60°以上90°未満、より好ましくは、60°以上80°以下にする。本実施の形態ではθ3=65°としている。前記θ3の大きさを規定することにより、形成される主磁極層24の側面のテーパ角を規定することができる。
なお、溝40の底面40cのトラック幅方向寸法W3は0.35〜0.60μmである。
【0093】
図13は、図12(A)に示した工程の後、溝40内及びダミー形成部41上で、NiFeなどの磁性材料を用いてメッキ形成した状態を示す断面図である。溝40内には主磁極層24が形成され、ダミー形成部41上にはダミーメッキ42が形成される。ダミーメッキ42があると、メッキの品質を良くすることができる。メッキの形成にはパルスメッキ法を用いる。なお、ダミー形成部41及びダミーメッキ42は必ずしも形成されなくてもよい。
【0094】
主磁極層24及びダミーメッキ42を形成した後、図14に示すごとくレジスト層40を除去する。次に、図15に示すように、主磁極層24をレジストで覆って保護し、ダミーメッキ42をエッチングによって除去する。ダミーメッキ42が除去された状態の主磁極層24の形成部分周辺を上方向から見た部分平面図が図16(B)、図16(B)をA−A矢視方向から見た部分断面図が図16(A)である。図16では、メッキ形成された直後の主磁極層24の形状を示している。メッキ形成された直後の主磁極層24は、内幅方向(図示Y方向)の寸法が図示左方向に向かうに従って大きくなるメッキ溜め部24gと内幅方向(図示Y方向)の寸法が一定である磁極形成部24hからなっている。メッキ溜め部24gが形成されると主磁極層24をメッキ形成するときに均一なメッキを形成することが容易になる。なお、メッキ溜め部24gは、後の製造工程において研磨除去され、完成した垂直磁気記録ヘッドには存在しない。すなわち、図16(B)に示される磁極形成部24hのみが完成した垂直磁気記録ヘッドの主磁極層24になる。完成した垂直磁気記録ヘッドの記録媒体との対向面は、A−A線で示される面になる。
【0095】
メッキ形成直後の主磁極層24の磁極形成部24hの補助磁極層側の端面24iの内幅方向の寸法W4は0.60μm、上面24jの内幅方向の寸法W5は0.96μm、高さ寸法t3は0.96μmである。メッキ形成直後の上面24jは、図16(A)に示されるように中央部分が盛り上がった湾曲面になっている。
【0096】
なお、図16(A)に示される、主磁極層24の側面24fとメッキ下地層24bとがなす角θ4の大きさは、前述したレジスト層40の側面40bとメッキ下地層24bとがなす角θ3の大きさに等しく、さらに図2に示された主磁極層24の上辺24eと側面24fとがなす角θ2(テーパ角)に等しい。
【0097】
次に、図16(A)の図示上方向から主磁極層24の縦方向の中心線Cに対して所定の角度θ5だけ傾いた方向からミリング粒子Mを入射させる異方性イオンミリングを行う。
【0098】
主磁極層24の縦方向の中心線Cに対する斜め方向からのイオンミリングによって、主磁極層24の上面24jを平坦化させること、主磁極層24以外の領域におけるメッキ下地層24bの除去、メッキ下地層24bの除去の際に主磁極層24の側面24f,24fに付着したメッキ下地層24bの材料の除去、及び主磁極層24の側面24f,24fを削ることによる主磁極層24のトラック幅方向(内幅方向)の幅寸法の設定を同時に行うことができる。
【0099】
中心線Cに対する所定の角度θ5を45°以上80°以下にすることが好ましく、より好ましくは60°以上70°以下である。本実施の形態では、θ5を70°に設定している。
【0100】
図17は、イオンミリング後の主磁極層24の磁極形成部24hの断面図である。イオンミリング後、主磁極層24の上面24jは平坦化され、直線形状になっている。
【0101】
また、主磁極層24以外の領域におけるメッキ下地層24bは除去され、主磁極層24の側面24f,24fとメッキ下地層24bの側辺24b1,24b1が連続した直線形状または曲線形状を構成している。すなわち、メッキ下地層24bのトラック幅方向(図示Y方向)の内幅寸法も、補助磁極層から離れるにしたがって徐々に広くなっており、メッキ下地層24bと主磁極層24とが一つの略逆台形を構成している。
【0102】
なお、メッキ下地層24bの除去の際に主磁極層24の側面24f,24fに付着したメッキ下地層24bの材料も除去されている。
【0103】
また、主磁極層24の側面24f,24fが削られ、主磁極層24のトラック幅方向(内幅方向)の幅寸法がメッキ形成直後より細くされている。
【0104】
イオンミリング後の主磁極層24の磁極形成部24hの補助磁極層側の端面24iの内幅方向の寸法W6は0.19μm、上面24jの内幅方向の寸法W7(トラック幅Tw)は0.49μm、高さ寸法t4は0.33μmである。なお、補助磁極層側の端面24iと側面24fとがなす角θ6(テーパ角)は65°である。
【0105】
イオンミリングにより、主磁極層24下以外の絶縁層33上に形成された余分なメッキ下地層24bを除去する際に、主磁極層24の下面両側に形成されている絶縁層33の上面33aも掘り込まれ、上面33aが主磁極層24から離れるにしたがって下面方向へ傾斜する。また、イオンミリング後、絶縁層33の上面が点線33bで示されるように、主磁極層24から離れるにしたがって下面方向へ湾曲してもよい。
【0106】
図18は、図17に示される工程終了後の垂直磁気記録ヘッドの縦断面図である。図18に示された垂直磁気記録ヘッドでは、主磁極層24の断面形状は図17に示される略逆台形となっている。
【0107】
次に、図19に示すように、主磁極層24、絶縁層33、接続層25、及び底上げ層31上に無機絶縁材料の無機絶縁層34を成膜する。
【0108】
なお、主磁極層24の上面24jを平坦化させる方法として、上述したイオンミリングを用いる方法の他に、主磁極層24を無機絶縁層34で覆った後、CMP技術によって、上面24jを平坦化することもできる。
その後、主磁極層24の後方部24c、接続層25の上面25a及び底上げ層31の上面31aが露出するように、絶縁層34に穴部34a、34b、34cを形成する。穴部34a、34b、34cの形成後、少なくとも主磁極層24の後方部24c上、絶縁層34上、接続層25の上面25a上及び底上げ層31の上面31a上にメッキ下地層35dを成膜する。
【0109】
メッキ下地層35dは、Nife,Niなどの磁性材料またはCu,Au,Pd,Rh,Ru,Pt,NiLu,NiP,NiPd,NiW,NiB,NiMo,Ir,NiCu,NiCr,Cr,Tiなどの非磁性材料を用いて形成する。
【0110】
次に、図21の工程に示すように、主磁極層24及び接続層25上に磁気的に接続されるヨーク層35をメッキ形成する。このときヨーク層35のトラック幅方向における幅寸法が前記主磁極層24と重ねられた位置での前記主磁極層の幅寸法より幅広になる。
【0111】
なお、主磁極層24の平面形状を図4または図5に示された形状にするには、図11に示す工程において、レジスト層40を露光現像するときの溝40aの磁極形成溝40a1の抜き形状を、図4または図5に示された主磁極層24の平面形状と同じ形状にすればよい。
【0112】
ヨーク層35の先部領域の形状は、図3、図4、または図5に示される形状で形成することができ、また主磁極層24上にヨーク層35を重ねるときには、図3、図4、図5に示されるような位置で重ねあわせる。
【0113】
またヨーク層35の前端面35aは、対向面となる面よりもハイト方向奥側に位置するように形成される。
【0114】
なお本実施の形態ではヨーク層35の膜厚H2は、主磁極層24の膜厚H1よりも厚く形成される。
【0115】
またヨーク層35の前端面35aは、ハイト方向(図示X方向)に対する垂直面となっている。ただし、ヨーク層35の前端面35aが下面から上面に向けてハイト方向に傾く傾斜面あるいは湾曲面で形成されてもよい。ヨーク層35の下に形成される主磁極層24の上面とヨーク層35の前端面35a間の外角θ1は90°以上であることが好ましい。これによって主磁極層24からヨーク層35に向けて漏れる磁界を少なくでき主磁極層24により磁界を集中させることができるからである。
【0116】
なお、主磁極層24はヨーク層35よりも飽和磁束密度Bsが高い磁性材料で形成されることが好ましい。
【0117】
次に底上げ層31と電気的に接続されるリード層36を、底上げ層31上にCuなどの導電性材料を用いてメッキ形成し、ヨーク層35及びリード層36周辺の余分なメッキ下地層35dをイオンミリングによって除去する。
【0118】
なお、前記ヨーク層35と同時に、磁性材料を用いてリード層36を形成することも可能である。
【0119】
次に、図1に示す保護層13を形成する。さらに対向面Hvaを研磨して、対向面Hvaに、補助磁極層21の前端面21b、絶縁層33の前端面33cおよび主磁極層24の前端面24aを同一面となるように露出させる。
【0120】
また必要に応じて、図1に示すスライダ11の対向面11aと垂直磁気記録ヘッドHvの対向面Hvaとが、DLCなどのカーボンを主体とする耐摩耗性の保護膜で覆われる。
【0121】
また、図1ないし図5に示す完成した垂直磁気記録ヘッドにおいて、対向面Hvaに現れている補助磁極層21の前端面21bのトラック幅方向の幅寸法Wrよりも、対向面Hvaに現れている主磁極層24の前端面24aのトラック幅方向の幅寸法Twが十分に小さくなるようにし、また図1に示すように、補助磁極層21の厚みH3よりも主磁極層24の厚みH1が小さくなるようにする。すなわち、対向面Hvaに現れている主磁極層24の前端面24aの面積が、補助磁極層21の前端面21bの面積よりも十分に小さくなるようにする。
【0122】
また、主磁極層24の厚みH1は、ヨーク層35の厚みH2よりも小さくなるようにする。そして、対向面Hvaと平行な面で切断したときの断面で見たときに、主磁極層24の断面積が、ヨーク層35の後方領域部分の断面積よりも小さくなるようにする。
【0123】
本実施の形態では、図12に示す工程でレジスト層40に形成された溝40aの側面40b,40bを傾斜面とするために、熱処理を行う方法を示した。レジスト層40に形成された溝40aの側面40b,40bを傾斜面または湾曲面とするための他の方法として、レジスト層40の材料の露光感度を選択してパターニング精度を調節し、露光・現像の際にレジスト層の下面側よりも上面側の内幅寸法が幅広となり、側面40b,40bが傾斜面または湾曲面となる溝40aを形成する方法がある。
【0124】
なお、図11の工程において溝部40aを、接続層25に重なる位置にまでハイト方向に延して形成し、主磁極層24を接続層25と磁気的に接続させるようにしても良い。
【0125】
なお、図11に示す工程において、メッキ下地層24bが非磁性材料を用いて形成されたときは、図16に示す工程において、主磁極層24以外の領域でメッキ下地層24bが完全に除去されなくとも、磁気記録特性が低下することを抑えることができる。
【0126】
すなわち、主磁極層24の側面24f,24fとメッキ下地層24bの側辺24b1,24b1が連続した直線形状または曲線形状を構成していなくとも、例えば図22に示すように、主磁極層24の底面24dの内幅寸法(トラック幅方向の幅寸法)W8よりも、メッキ下地層24bの内幅寸法(トラック幅方向の幅寸法)W9の方が大きくなっても記録媒体上の記録トラックパターンが乱れることを防ぐことができる。
【0127】
また、図1において上部シールド層51と補助磁極層21を一体化して、ひとつの磁性層で前記上部シールド層と補助磁極層の機能を発揮させてもよい。
【0128】
なお、前記読取り部HRを設けず、スライダ11のトレーリング側端部に前記垂直磁気記録用の垂直磁気記録ヘッドHvのみを搭載してもよい。
【0129】
【実施例】
図23は、前述した本発明の製造方法の実施の形態中の図16に示された工程にある垂直磁気記録ヘッドの主磁極層周辺の部分断面図である。
【0130】
図23の図示上方向から主磁極層24の縦方向の中心線Cに対して所定の角度θ5だけ傾いた方向から異方的にミリング粒子を入射させるイオンミリングを行っている。
【0131】
図24は、主磁極層24の縦方向の中心線Cに対するミリング角度とエッチング速度との関係を示すグラフである。
【0132】
(□)で表されるグラフ曲線は、主磁極層24の高さ方向(図23に示すZ方向)のエッチング速度である。主磁極層24の高さ方向のエッチング速度は、中心線Cに対するミリング角度に依存している。グラフより前記ミリング角度が約40度のとき、最もエッチング速度が大きくなっている。前記ミリング角度が約40度より小さくなるにつれて、または約40度より大きくなるにつれてエッチング速度は小さくなっていく。特に前記ミリング角度が約70度前後のとき、前記ミリング角度の変化量に対するエッチング速度の変化率が最も大きくなっている。
【0133】
図23に示されるように、主磁極層24の上面24jは、中心部分が盛り上がった湾曲面となっているので、ミリング粒子が前記中心線Cに対して所定の角度θ5だけ傾いた方向から異方的に入射する時、上面24j上の各点の接平面の法線方向とミリング粒子の入射方向との角度は前記各点ごとに異なる角度になる。
【0134】
例えば、図23の点P1における接平面S0の法線(中心線C)方向とミリング粒子M1の入射方向との角度はθ5である。また、点P2における接平面S1の法線V1方向とミリング粒子M2の入射方向との角度をθ5aとし、点P3における接平面S2の法線V2方向とミリング粒子M3の入射方向との角度をθ5bとすると、θ5≠θ5a≠θ5bとなる。従って、主磁極層24の上面24j上の各点における前記ミリング速度に差が生じる。
【0135】
本発明では、主磁極層24の上面24jをイオンミリングによってエッチングしていくときに、前記上面24j上の各点におけるエッチング速度に差を生じさせることができ、しかも、エッチングの進行とともに、前記上面24j上におけるエッチング速度の速さの分布が変化していくために、主磁極層24の上面24jの湾曲が全体としてなだらかになっていき、最後には前記上面24jを図17に示すように平坦面とすることができるのである。
【0136】
なお、中心線Cに対して所定の角度θ5だけ傾いた方向から異方的にミリング粒子を入射させるイオンミリングを行うことにより、主磁極層24の下層以外の領域のメッキ下地層24bを除去し、同時に主磁極層24の側面24f,24fを削り、主磁極層24のトラック幅方向(内幅方向:図示Y方向)の幅寸法をメッキ形成直後より細くすることができる。
【0137】
しかし、(◇)で表される主磁極層24のトラック幅方向のエッチング速度のグラフ曲線から読み取れるように、角度θ5が小さくなると、エッチング速度が負の値になる。すなわち、主磁極層24のトラック幅方向(内幅方向:図示Y方向)の幅寸法がメッキ形成直後より太くなる。これは、角度θ5が小さくなると、除去されたメッキ下地層24bが側面24f,24fに付着する率が高くなるためである。
【0138】
メッキ下地層24bが側面24f,24fに付着する率を低くして、主磁極層24のトラック幅方向のエッチングを効率よく行うためには前記角度θ5を45度以上にすることが好ましい。
【0139】
また、主磁極層24の高さ方向のミリング速度が遅すぎると、エッチング加工の効率が悪くなるので、前記角度θ5は80度以下であることが好ましい。
【0140】
または、前記角度θ5が70度以下であるとより好ましい。ただし、主磁極層24の高さ方向のミリング速度が速すぎると、加工後の主磁極層24の体積が小さくなり磁気記録特性が悪くなるので、前記角度θ5は60度以上であることがより好ましい。
【0141】
前記角度θ5が60度以上70度以下であれば、前記角度θ5の変化量に対するエッチング速度の変化率を大きくでき、前記上面24j上の各点におけるエッチング速度の差を大きくすることができ、前記上面24jを効率よく平坦化することができる。
【0142】
図25及び図26は、上述した垂直磁気記録ヘッドの製造方法の実施の形態の図16に示す工程において、主磁極層24以外の領域でメッキ下地層24bが完全に除去されなかったときに、メッキ下地層24bが磁性材料を用いて形成された場合と非磁性材料を用いて形成した場合とで、磁気記録特性が変化することを示すグラフである。
【0143】
図25は、メッキ下地層24bが磁性材料を用いて形成され主磁極層24以外の領域にもメッキ下地層24bが残存した垂直磁気記録ヘッドの磁気記録特性をマイクロトラックプロファイル法によって測定した結果を示している。
【0144】
マイクロトラックプロファイル法とは、記録媒体上に微小トラックである信号を記録しておき、磁気抵抗効果素子などの再生素子を記録トラック上でトラック幅方向に走査させて再生出力を読み取ることにより、記録トラック上のトラック幅方向の記録信号強度分布を測定するものである。
【0145】
図25に示されるように、磁性材料を用いて形成されたメッキ下地層24bが主磁極層24以外の領域に残存していると、記録トラック上には主信号Smのピーク以外にサイド信号Ssのピークが現れる。このサイド信号Ssは、磁極層24以外の領域に残存したメッキ下地層24bによって書き込まれたものであり、垂直磁気記録ヘッドにスキュー角が生じたときに特に発生しやすくなる。
【0146】
図26は、メッキ下地層24bが非磁性材料を用いて形成され主磁極層24以外の領域にもメッキ下地層24bが残存した垂直磁気記録ヘッドの磁気記録特性をマイクロトラックプロファイル法によって測定した結果を示している。
【0147】
図26に示されるように、非磁性材料を用いて形成されたメッキ下地層24bが主磁極層24以外の領域に残存していても、記録トラック上には主信号Smのピークのみが現れ、サイド信号Ssは検出されない。
【0148】
すなわち、メッキ下地層24bが非磁性材料を用いて形成された場合には、主磁極層24の側面24f,24fとメッキ下地層24bの側辺24b1,24b1が連続した直線形状または曲線形状を構成していなくとも、例えば図22に示すように、主磁極層24の底面24dのトラック幅方向の幅寸法W8よりも、メッキ下地層24bトラック幅方向の幅寸法W9の方が大きくなっても記録媒体上にサイド信号Ssが現れ、記録トラックパターンが乱れることを防ぐことができることがわかる。
【0149】
従って、メッキ下地層24bが非磁性材料を用いて形成することにより、垂直磁気記録へッドの高記録密度化対応を容易にすることができる。
【0150】
【発明の効果】
以上詳細に説明した本発明では、前記記録媒体との対向面で、前記主磁極層のトラック幅方向の内幅寸法が、前記補助磁極層から離れるにしたがって徐々に広くなるように、前記主磁極層の前記補助磁極層側の端辺よりも上辺が幅広とされている。すなわち前記対向面において前記主磁極層の正面形状が略逆台形になっている。
【0151】
従って、記録媒体に記録を行うとき、前記主磁極層の側辺が記録媒体の移動接線方向に対してスキュー角を生じても、前記側辺が記録トラックの外にはみ出すことを防ぐことができ、フリンジングを防止できるようになり、オフトラック性能の向上を図ることができる。
【0152】
また、本発明では、前記対向面において、前記主磁極層の前記上辺が直線形状にされている。
【0153】
従って、前記記録トラックの磁区境界が直線形状となり、記録トラックの長さ方向の記録密度を上げても鮮明な記録磁化分布を得ることができ、良好な記録再生特性を得ることができる。
【0154】
また、本発明では、前記メッキ下地層の上にレジスト層を形成しこのレジスト層に前記主磁極層を形成するための溝をパターン形成した後、前記レジスト層を熱処理する方法を使用すること、または、前記レジスト層のパターニング精度を調節することにより、トラック幅方向の内幅寸法が補助磁極層から離れるにしたがって徐々に広がる溝をパターン形成することができ、正面から見た形状が略逆台形状の主磁極層を得ることができる。
【0155】
また、前記主磁極層の中心線に対して所定の角度だけ傾いた方向からミリング粒子を入射させるミリングで、前記主磁極層の上面を平坦化させ、前記対向面において前記主磁極層の前記上辺を直線形状にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の垂直磁気記録ヘッドが記録媒体に対向している状態を示す断面図、
【図2】図1に示す垂直磁気記録ヘッドを記録媒体との対向面から見た正面図、
【図3】図1のB矢視の平面図、
【図4】本発明の他の実施の形態の垂直磁気記録ヘッドを上方向から見た平面図、
【図5】本発明の他の実施の形態の垂直磁気記録ヘッドを上方向から見た平面図、
【図6】本発明の垂直磁気記録ヘッドにスキュー角が発生した状態を示す説明図、
【図7】垂直磁気記録ヘッドの製造工程を説明する縦断面図、
【図8】垂直磁気記録ヘッドの製造工程を説明する縦断面図、
【図9】垂直磁気記録ヘッドの製造工程を説明する縦断面図、
【図10】垂直磁気記録ヘッドの製造工程を説明する縦断面図、
【図11】垂直磁気記録ヘッドの製造工程を説明するものであり、(A)は横断面図、(B)は垂直磁気記録ヘッドの上方向から見た平面図、
【図12】垂直磁気記録ヘッドの製造工程を説明するものであり、(A)は横断面図、(B)は垂直磁気記録ヘッドの上方向から見た平面図、
【図13】垂直磁気記録ヘッドの製造工程を説明する横断面図、
【図14】垂直磁気記録ヘッドの製造工程を説明する横断面図、
【図15】垂直磁気記録ヘッドの製造工程を説明する横断面図、
【図16】垂直磁気記録ヘッドの製造工程を説明するものであり、(A)は横断面図、(B)は垂直磁気記録ヘッドの上方向から見た平面図、
【図17】垂直磁気記録ヘッドの製造工程を説明する横断面図、
【図18】垂直磁気記録ヘッドの製造工程を説明する縦断面図、
【図19】垂直磁気記録ヘッドの製造工程を説明する縦断面図、
【図20】垂直磁気記録ヘッドの製造工程を説明する縦断面図、
【図21】垂直磁気記録ヘッドの製造工程を説明する縦断面図、
【図22】本発明の他の実施の形態の垂直磁気記録ヘッドを記録媒体との対向面から見た正面図、
【図23】イオンミリングにかけられている主磁極層の横断面図、
【図24】イオンミリングのミリング角度と主磁極層のエッチング速度の関係を示すグラフ、
【図25】主磁極層以外の領域に磁性材料からなるメッキ下地層が残存した垂直磁気記録ヘッドの磁気記録特性、
【図26】主磁極層以外の領域に非磁性材料からなるメッキ下地層が残存した垂直磁気記録ヘッドの磁気記録特性、
【図27】従来の垂直磁気記録ヘッドを示す断面図、
【図28】従来の垂直磁気記録ヘッドの部分正面図、
【図29】従来の垂直磁気記録ヘッドにスキュー角が発生した状態を示す説明図、
【符号の説明】
Hv 垂直磁気記録ヘッド
Hva 対向面
M 記録媒体
Ma ハード膜
Mb ソフト膜
11 スライダ
12 非磁性絶縁層
13 保護層
21 補助磁極層
24 主磁極層
24b メッキ下地層
25 接続層
26 非磁性絶縁層
27 コイル層
31 底上げ層
32 有機材料の絶縁層
33 無機絶縁層
35 ヨーク層
36 リード層

Claims (2)

  1. (a)磁性材料で補助磁極層を形成する工程、
    (b)記録媒体との対向面となる面よりも奥側で、前記補助磁極層の上に磁性材料で接続層を形成する工程、
    (c)前記記録媒体との対向面となる面よりも奥側の領域にコイル層を形成する工程、
    (d)前記補助磁極層上に絶縁層を積層し、この絶縁層上に非磁性材料を用いてメッキ下地層を成膜する工程、
    (e)前記メッキ下地層の上にレジスト層を形成して、前記対向面となる部分で、前記レジスト層に、トラック幅方向の内幅寸法が、補助磁極層から離れるにしたがって徐々に広がり、且つ前記対向面から奥側へ所定の奥行きを有する溝を形成する工程、
    (f)前記溝内で、主磁極層をメッキで形成し、その後に前記レジスト層を除去する工程、
    (g)前記主磁極層と前記接続層を、直接又は前記主磁極層の上と前記接続層の上にヨーク層を形成して、磁気的に接続する工程、
    を有し、前記(f)の工程と前記(g)の工程の間に、
    )前記主磁極層の中心線に対して45°以上80°以下の角度だけ傾いた方向からミリング粒子を入射させるミリングで、前記主磁極層の上面を平坦化させ、さらに
    前記主磁極層以外の領域における前記メッキ下地層の除去、前記主磁極層の側面に付着した前記メッキ下地層の材料の除去、及び前記主磁極層の側面を削ることによる前記主磁極層のトラック幅方向の幅寸法の設定を、同時に行う工程を有し、
    前記()の工程において、前記主磁極層以外の領域で前記メッキ下地層を除去するときに、前記メッキ下地層のトラック幅方向の幅寸法を、前記主磁極層の底面のトラック幅方向の幅寸法よりも大きくすることを特徴とする垂直磁気記録ヘッドの製造方法。
  2. (i)磁性材料で補助磁極層を形成する工程、
    (j)記録媒体との対向面となる面よりも奥側で、前記補助磁極層の上に磁性材料で接続層を形成する工程、
    (k)前記記録媒体との対向面となる面よりも奥側の領域にコイル層を形成する工程、
    (l)前記補助磁極層上に絶縁層を積層し、この絶縁層上に非磁性材料を用いてメッキ下地層を成膜する工程、
    (m)前記メッキ下地層の上にレジスト層を形成して、前記対向面となる部分で、前記レジスト層に、トラック幅方向の内幅寸法が、補助磁極層から離れるにしたがって徐々に広がり、且つ前記対向面から奥側へ所定の奥行きを有する溝を形成する工程、
    (n)前記溝内で、主磁極層をメッキで形成し、その後に前記レジスト層を除去する工程、
    (o)前記主磁極層と前記接続層を、直接又は前記主磁極層の上と前記接続層の上にヨーク層を形成して、磁気的に接続する工程、
    を有し、前記(n)の工程と前記(o)の工程の間に、
    (p)前記主磁極層の中心線に対して60°以上70°以下の角度だけ傾いた方向からミリング粒子を入射させるミリングで、前記主磁極層の上面を平坦化させ、さらに
    前記主磁極層以外の領域における前記メッキ下地層の除去、前記主磁極層の側面に付着した前記メッキ下地層の材料の除去、及び前記主磁極層の側面を削ることによる前記主磁極層のトラック幅方向の幅寸法の設定を、同時に行う工程を有し、
    前記(p)の工程において、前記主磁極層以外の領域で前記メッキ下地層を除去するときに、前記メッキ下地層のトラック幅方向の幅寸法を、前記主磁極層の底面のトラック幅方向の幅寸法よりも大きくすることを特徴とする垂直磁気記録ヘッドの製造方法。
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