JP2008276817A - 垂直磁気記録ヘッド - Google Patents

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Abstract

【課題】スキュー時のサイドフリンジングを抑制し、記録磁界強度及び記録磁界傾度の両方を良好に維持できる垂直磁気記録ヘッドを得る。
【解決手段】主磁極層の媒体対向面に露出する磁極部形状がリターンヨーク層側のトレーリングエッジよりリーディングエッジで幅狭の台形形状をなす垂直磁気記録ヘッドにおいて、主磁極層の磁極部のトラック幅方向のリーディングエッジの下方に、非磁性材料層を挟んで、軟磁性材料からなるボトムシールド層を設けた。ボトムシールド層と磁極部のリーディングエッジとの対向間隔は60nmより小さく規定し、ボトムシールド層の膜厚は90nmより大きく規定する。
【選択図】図3

Description

本発明は、スキュー角をもって駆動され、記録媒体平面に垂直な記録磁界を印加して記録動作する垂直磁気記録ヘッドに関する。
垂直記録磁気ヘッドは、周知のように、記録媒体との対向面(媒体対向面)に露出する前端面を有し、且つ、該媒体対向面よりハイト方向奥側で磁気的に接続された主磁極層及びリターンヨーク層と、媒体対向面で主磁極層とリターンヨーク層の間に介在する磁気ギャップ層と、通電により主磁極層とリターンヨーク層の間に記録磁界を誘導するコイル層とを有している。主磁極層とリターンヨーク層の間に誘導された記録磁界は、主磁極層の前端面から記録媒体のハード膜に垂直に入射し、同記録媒体のソフト膜を通ってリターンヨーク層の前端面に戻る。これにより、主磁極層の前端面との対向部分で磁気記録がなされる。主磁極層の前端面のトラック幅方向の寸法、すなわち、記録トラック幅寸法は、ハードディスク装置の高記録密度化に伴ってますます狭小化される傾向にある。
挟トラック化された垂直磁気記録ヘッドでは、該ヘッドが記録媒体に対して傾斜した状態で駆動されるスキュー時のサイドフリンジングをいかに抑制するかが課題となっている。
スキュー時のサイドフリンジングを抑制する方法としては、主磁極層の磁極部(媒体対向面に露出する前端面)を、その媒体対向面側から見た形状がトレーリングエッジ側よりリーディングエッジ側で幅狭となる台形形状(べベル形状)にすることが従来から知られている。主磁極層の磁極部がトレーリングエッジ側よりリーディングエッジ側で幅狭であれば、スキュー時に主磁極層のトラック幅方向の側面から漏れる磁界が記録媒体上の隣接トラックまで到達せず、にじみの少ない記録動作を実現できる。主磁極層のベベル角度が大きいほど、サイドフリンジング抑制効果は高くなる。ところが、挟トラック化された主磁極層は、そのトラック幅方向の寸法が極めて小さいために、ベベル角が大きくなるとリーディングエッジ側が削れて逆三角形状となってしまい、膜厚方向の寸法を維持することができない。また、主磁極層はベベル形状とした後に所望の膜厚寸法が得られる位置までCMP(Chemical Mechanical Polishing)加工を実施することにより形成しているので、ベベル角が大きくなるとCMP加工誤差によるトラック幅寸法のばらつきが増大してしまう。このため、主磁極層のベベル角度は一定以上に大きくすることはできず、サイドフリンジングを十分に抑制できなかった。
そこで近年では、例えば特許文献1〜5に記載されているように、主磁極層の周囲に磁気的なシールド層を設けることが提案されている。
特開2005−92929号公報 特開2005−190518号公報 特開2005−310363号公報 特開2005−174449号公報 特開2006−309930号公報
しかしながら、特許文献1〜3のように主磁極層を囲んでシールド層がベタ膜状に設けられていると、主磁極層の側方からの漏れ磁束だけでなく主磁極層から記録媒体に印加される記録用の磁束もシールド層で吸収されるため、記録磁界が極端に小さくなる。このように記録磁界強度が極端に小さくなると、保磁力の高い記録媒体に対しては記録動作できず、記録磁界傾度が向上しても総合的な記録性能は悪化してしまう。
特許文献4には、記録磁極膜11の一部である軟磁性膜111のトラック幅方向の両側に磁気バイアス膜112を形成した構造が記載されているが、この磁気バイアス膜112は、軟磁性膜111に磁化容易軸方向の磁気バイアスを加えるための膜であって軟磁性膜111に接しているから、軟磁性層111の漏れ磁界を吸収するシールド機能は有していない。
特許文献5には、書き込み磁極302、戻り磁極304、およびABS近傍で戻り磁極304と磁気的に接続された、書き込み磁極302に向かって延在する磁気シールド330が記載されている。しかしながら、磁気シールド330は、ABSにおいて書き込み磁極302と戻り磁極304の間に位置し、書き込みコイルまたは整形層などからの外部磁界を吸収するための磁気シールドであって、書き込み磁極302からの磁界を吸収しないようにするため、該シールド330と書き込み磁極302との間に必要な間隔を提供するノッチ402を書き込み磁極302に近い縁部に有している。このノッチ402により、書き込み磁極302の前縁412と磁気シールド330の最小限の間隔D1が0.4μm〜3.0μm確保され、書き込み磁極302の側面415、417と磁気シールド330の最小限の間隔D2が約3〜10μm確保されている。このため、書き込み磁極302の側方から広がる側方磁束は磁気シールド330で吸収されず、スキュー時のサイドフリンジングを抑制できない。
本発明は、スキュー時のサイドフリンジングを抑制し、記録磁界強度及び記録磁界傾度の両方を良好に維持できる垂直磁気記録ヘッドを得ることを目的としている。
本発明は、シールド層を主磁極層のトレーリングエッジ側には設けずリーディングエッジ側に部分的に設ければ、リーディングエッジ側で生じる漏れ磁束はシールド層で吸収されるからスキュー時のサイドフリンジングを抑制でき、同時に、トレーリングエッジ側に伝わった磁束は吸収されないから記録媒体に印加される記録磁界強度の低減を抑えられることに着目して完成されたものである。
本発明は、記録媒体との対向面に露出する磁極部を備えた主磁極層と、この主磁極層の上に間隔をあけて積層され、媒体対向面よりハイト方向奥側で該主磁極層と磁気的に接続するリターンヨーク層と、主磁極層を覆う非磁性材料層とを備え、主磁極層の磁極部の媒体対向面から見た形状がリターンヨーク層側のトレーリングエッジよりリーディングエッジで幅狭の台形形状をなす垂直磁気記録ヘッドにおいて、主磁極層の磁極部のリーディングエッジ下方に、非磁性材料層を挟んで、該リーディングエッジと対向する側に巨視的に平坦な軟磁性材料からなるボトムシールド層を設けたこと、及び、このボトムシールド層と磁極部のリーディングエッジとの対向間隔が60nmより小さいことを特徴としている。
ボトムシールド層の膜厚は90nmより大きいことが好ましい。ボトムシールド層は、その膜厚が大きいほど主磁極層の磁極部のリーディングエッジから漏れた磁束を吸収しても磁気飽和が生じにくくなり、より大量の漏れ磁束を吸収することができる。
ボトムシールド層は、トラック幅方向の両端が主磁極層の磁極部のトラック幅方向の両側面位置より延出していることが好ましい。この態様によれば、磁極部のリーディングエッジから漏れる磁束を、ボトムシールド層で確実に吸収することができる。
本発明によれば、ボトムシールド層で主磁極層の磁極部のリーディングエッジからの漏れ磁界が吸収され、且つ、磁極部のトレーリングエッジ側から記録媒体に向かう記録磁束は吸収されないので、スキュー時のサイドフリンジングが抑制されて記録磁界傾度が向上するとともに、記録磁界強度を良好に維持できる垂直磁気記録ヘッドが得られる。
以下、図面を参照しながら本発明を説明する。各図において、X方向、Y方向及びZ方向は、トラック幅方向、ハイト方向及び垂直磁気記録ヘッドを構成する各層の積層方向(膜厚方向)でそれぞれ定義される。
図1〜図5は、本発明の一実施形態による垂直磁気記録ヘッドHを示している。
図1は、垂直磁気記録ヘッドHの全体構造を示す縦断面図である。垂直磁気記録ヘッドHは、記録媒体Mに垂直な記録磁界Φを与え、記録媒体Mのハード膜Maを垂直方向に磁化させる。記録媒体Mは、残留磁化の高いハード膜Maを媒体表面側に、磁気透過率の高いソフト膜Mbをハード膜Maよりも内側に有している。この記録媒体Mは、例えばディスク状であり、ディスクの中心が回転軸中心となって回転させられる。スライダ101はAl23・TiCなどの非磁性材料で形成されており、スライダ101の媒体対向面101aが記録媒体Mに対向し、記録媒体Mが回転すると、表面の空気流によりスライダ101が記録媒体Mの表面から浮上する。
スライダ101のトレーリング側端面101bには、Al23またはSiO2などの無機材料による非磁性絶縁層102が形成されて、この非磁性絶縁層102の上に再生部Rが形成されている。再生部Rは、下部シールド層103と、上部シールド層106と、この下部シールド層103及び上部シールド層106の間を埋める無機絶縁層(ギャップ絶縁層)105と、この無機絶縁層105内に位置する再生素子104とを有している。再生素子104は、AMR、GMR、TMRなどの磁気抵抗効果素子である。
上部シールド層106の上には、コイル絶縁下地層107を介して、導電性材料で形成された複数本の第1コイル層108が形成されている。第1コイル層108は、例えばAu,Ag,Pt,Cu,Cr,Al,Ti,NiP,Mo,Pd,Rhから選ばれる1種、または2種以上の非磁性金属材料からなる。あるいはこれら非磁性金属材料が積層された積層構造であってもよい。第1コイル層108の周囲には、Al23またはSiO2などからなるコイル絶縁層109が形成されている。
コイル絶縁層109の上面は平坦化されていて、この平坦面より上層に図示しないメッキ下地層が形成され、さらにメッキ下地層の上に、Ni−Fe、Co−Fe、Ni−Fe−Coなどの飽和磁束密度の高い強磁性材料からなる主磁極層110が形成されている。
主磁極層110は、図2に示されるように、媒体対向面F側から順に磁極部(ポールストレート部)110A、1stフレア部110B、2ndフレア部110C及び基部110Dを有している。磁極部110Aは、媒体対向面Fに露出する前端面110A1を有し、トレーリングエッジTEにおけるトラック幅方向の寸法が記録トラック幅Twで形成され、ハイト方向の寸法が所定のネックハイトNhで形成されている。この磁極部110Aは、その全長に渡って一様に、媒体対向面Fから見た形状がトレーリングエッジTE側よりリーディングエッジRE側で幅狭の台形形状(ベベル形状)をなしている。磁極部110Aのベベル化により、リーディングエッジRE側から記録媒体Mまで到達する漏れ磁界を減らすことができ、サイドフリンジング抑制効果が得られる。現状では、記録トラック幅Twが50〜150nm程度、ネックハイトNhが10〜200nm程度、膜厚寸法が180〜350nm程度、ベベル角度θが6〜15°程度である。1stフレア部110Bは、基部110Dから磁極部110Aに向かって記録磁界を絞り込むための領域であって、磁極部110Aからハイト方向奥側に向かってトラック幅方向の寸法が広がっている。2ndフレア部110Cは、励磁の後、基部110Dに発生する磁区構造がトラック幅方向に向くように整えるための領域であって、1stフレア部110Bと基部110Dを接合する。本実施形態の主磁極層110は、コイル絶縁層109の上に全面的に形成されたものではなく、媒体対向面F側のみに局所的に形成されていて、基部110Dで補助ヨーク層112に磁気的に接続されている。補助ヨーク層112は、主磁極層110よりも磁束飽和密度の低い磁性材料からなり、記録コイル(第1コイル層108、第2コイル層118)により誘導された記録磁界の磁束を主磁極層110に伝える。主磁極層110の周囲には非磁性材料層111が形成されていて、主磁極層110の上面と非磁性材料層111の上面が同一面となるように平坦化されている。
主磁極層110及び補助ヨーク層112の上には、例えばAl23やSiO2等の無機非磁性絶縁材料からなる磁気ギャップ層113が所定のギャップ間隔に対応する膜厚で形成されている。磁気ギャップ層113の膜厚は、現状50nm程度である。磁気ギャップ層113上には、媒体対向面Fからハイト方向奥側に所定のスロートハイトThだけ後退させた位置にハイト決め層115が形成され、このハイト決め層115のハイト方向奥側にコイル絶縁下地層117を介して第2コイル層118が形成されている。
第2コイル層118は第1コイル層108と同様に、導電性材料によって複数本形成されている。第2コイル層118は、例えばAu,Ag,Pt,Cu,Cr,Al,Ti,NiP,Mo,Pd,Rhから選ばれる1種、または2種以上の非磁性金属材料からなる。あるいはこれら非磁性金属材料が積層された積層構造であってもよい。上記第1コイル層108と第2コイル層118とは、ソレノイド状になるように、それぞれのトラック幅方向(図示X方向)における端部同士が電気的に接続されている。コイル層(磁界発生手段)の形状は特にソレノイド形状に限定されるものではない。第2コイル層118の周囲には、コイル絶縁層119が形成されている。
コイル絶縁層119からハイト決め層115及び磁気ギャップ層113上にかけて、Ni−Fe、Co−Fe、Ni−Fe−Coなどの飽和磁束密度の高い強磁性材料からなるリターンヨーク層150が形成されている。リターンヨーク層150は、媒体対向面Fに露出し、磁気ギャップ層113を介して主磁極層110の磁極部110Aに対向する前端面150aと、ハイト方向奥側で補助ヨーク層112を介して主磁極層110の基部110Dに磁気的に接続する接続部150bとを有している。リターンヨーク層150のスロートハイトThは、ハイト決め層115により規定されている。このリターンヨーク層150は、無機非磁性絶縁材料からなる保護層120で覆われている。
以上の全体構成を有する垂直磁気記録ヘッドHは、図3〜図5に示されるように、主磁極層110の磁極部110AのリーディングエッジREの下方に、非磁性材料層114を挟んで、ボトムシールド層300を備えている。図3はボトムシールド層300を含む主磁極周辺構造を拡大して示す縦断面図、図4は図3及び図5のIV−IV線に沿う横断面図、図5はボトムシールド層300を示す平面図である。
ボトムシールド層300は、コイル絶縁層109上に均一な膜厚で形成された巨視的な凹凸のない軟磁性膜であって、主磁極層110の磁極部110AのリーディングエッジREと平行に対向し、該リーディングエッジREから漏れる磁束を吸収する磁気シールド機能を有する。このボトムシールド層300は、トラック幅方向の端部が磁極部110Aのトラック幅方向の両側面110A2よりも長く延出し、ハイト方向には主磁極層110の磁極部110Aから1stフレア部110Bの一部にかけて形成されていて、全体としては略長方形状の平面形状をなしている。ボトムシールド層300は、少なくとも磁極部110AのリーディングエッジREの下方に存在していればよく、コイル絶縁層109上にベタ膜状に形成されていてもよい。
ボトムシールド層300は、その周囲に形成された非磁性材料層111及び非磁性材料層114を介して、磁気的に分離された状態(他の磁性材料層との磁気的な接続がない状態)とされている。図示されていないが、ボトムシールド層300とリターンヨーク層150の間には非磁性材料層111が介在している。
ボトムシールド層300は、主磁極層110の磁極部110AのリーディングエッジREから漏れる磁束をより多く吸収できるように、磁極部110AのリーディングエッジREとの対向間隔D1を20〜60nmに、好ましくは60nmより小さく、例えば50nm以下に規定されている。また、その膜厚D3を80nmより大きく、好ましくは90nmより大きく規定されている。膜厚D3は、リードライトディスタンスを考慮すると400nm以下が実用的である。ボトムシールド層300は、磁極部110AのリーディングエッジREとの対向間隔が狭くなればその磁束吸収量が増大し、膜厚が大きくなればその磁束吸収量が増大するとともに磁極部110AのリーディングエッジREから磁束を吸収しても磁気飽和が生じにくくなる。ボトムシールド層300と磁極部110AのリーディングエッジREとの対向間隔D1は、非磁性材料層114の膜厚により規定することができる。
本垂直磁気記録ヘッドH1は、不図示の駆動手段を介して、記録媒体Mの径方向(内周側から外周側または外周側から内周側)にスキュー角をもって駆動され、スライダ101が記録媒体M(記録媒体平面)に対して傾斜している状態で浮上する。記録コイル(第1コイル層108、第2コイル層118)への通電により生じた磁束は、補助ヨーク層112から主磁極層110の基部110Dに伝えられ、基部110Dから2ndフレア部110C及び1stフレア部110Bを介して絞り込まれて、磁極部110Aの前端面110A1から記録磁界Φとして記録媒体Mに垂直に印加される。これにより、記録媒体Mに磁気情報が記録される。この記録動作時に、上記ボトムシールド層300は、磁極部110AのリーディングエッジREから漏れる磁束(漏れ磁界)を吸収するが、磁極部110Aから記録媒体Mに向かう記録磁界Φに関与しない。上述したようにスキュー時にはスライダ101が傾斜しているから、磁極部110Aから生じる漏れ磁界をすべて除去しなくても、磁極部110AのリーディングエッジREから生じる漏れ磁界を減らすことによりサイドフリンジングを抑制することができる。図6に示されるように、上記ボトムシールド層300を備えることで、該ボトムシールド層300を備えていない場合に比べてサイドフリンジ幅ΔSを小さくでき、記録媒体Mへの記録フリンジングや隣接した記録トラックの記録情報を消去してしまう不具合を防止できる。非スキュー時(スキュー角0°のとき)は、磁極部110A自体のベベル形状により両側面110A2からの側方磁束が低減されているので、これによりサイドフリンジングを抑制できる。図6は、スキュー角14°及び磁極部110Aのベベル角度θ=7°とした場合の記録トラック幅Twとサイドフリンジ幅ΔSを示している。図6(a)の破線は、図6(b)に示されるボトムシールド層300を備えていない場合のサイドフリンジ幅ΔSを示している。
図7及び図8は、垂直磁気記録ヘッドHのボトムシールド層300と磁極部110AのリーディングエッジREとの対向間隔D1[nm]及びボトムシールド層300の膜厚D3[nm]を変化させて、消去幅[nm]を測定したシミュレーション結果を示している。
ここで、消去幅は、図6に示される主磁極層110の磁極部110Aの記録トラック幅Twとサイドフリンジ幅ΔSの合計寸法であり、スキュー角度14°で垂直磁気記録ヘッドH1が駆動されたとき実際に記録媒体Mに磁気的に作用する幅寸法である。図7及び図8中の破線は、ボトムシールド層300を備えていない場合の消去幅を示している。
図7及び図8のシミュレーションにおいて、垂直磁気記録ヘッド側の条件は以下のとおりである。
記録トラック幅Tw=125nm
ネックハイトNh=100nm
主磁極層の飽和磁束密度=2.3T
スロートハイトTh=300nm
記録ギャップ=50nm
1stフレア部の開き角=40°
2ndフレア部の開き角=70°
ベベル角度θ=9°
補助ヨーク層の膜厚=0.4μm
補助ヨーク層の飽和磁束密度=1.8T
図7のシミュレーションでは、ボトムシールド層300の膜厚D3を100nmとして、ボトムシールド層300と磁極部110AのリーディングエッジREとの対向間隔D1[nm]を変化させている。図8のシミュレーションでは、ボトムシールド層300と磁極部110AのリーディングエッジREとの対向間隔D1[nm]を45nmとして、ボトムシールド層300の膜厚D3を変化させている。
図7に示されるように、ボトムシールド層300と磁極部110AのリーディングエッジREとの対向間隔D1が60nmより小さければ、ボトムシールド層300を備えていない場合よりも磁気的トラック幅が小さくなっていて、スキュー時のサイドフリンジングが抑制されることが明らかである。一方、対向間隔D1が60nm以上となると、ボトムシールド層300を備えていない場合よりも磁気的トラック幅が大きく、ボトムシールド層300によるサイドフリンジング抑制効果が得られない。このシミュレーション結果に基づいて、本実施形態では、対向間隔D1を50nm以下に規定している。
また図8に示されるように、ボトムシールド層300の膜厚D3が80nmより大きければ、ボトムシールド層300を備えていない場合よりも磁気的トラック幅が小さくなっていて、スキュー時のサイドフリンジングが抑制されることが明らかである。一方、ボトムシールド層300の膜厚D3が80nm以下であると、磁気的トラック幅がボトムシールド層300を備えていない場合と同等またはより大きくなっていて、ボトムシールド層300によるサイドフリンジング抑制効果が得られない。このシミュレーション結果に基づいて、本実施形態では、膜厚D3を90nmより大きく規定している。
以上のように本実施形態では、主磁極層110の磁極部110AのリーディングエッジREの下方に設けたボトムシールド層300が、該磁極部110AのリーディングエッジREから漏れる磁束を吸収し、かつ、磁極部110Aから記録媒体Mに向かう記録磁界Φには関与しないから、記録磁界強度を良好に維持しつつ、スキュー時のサイドフリンジングを抑制して記録磁界傾度を高めることができる。したがって、主磁極層110の磁極部110Aに付与するベベル角度が小さくても、該磁極部110Aのベベル角度を大きくした場合と同様のサイドフリンジ抑制効果が得られ、今後の更なる挟トラック化に適応可能である。
本発明の一実施形態による垂直磁気記録ヘッドの全体構造を示す断面図である。 主磁極形状を説明する斜視図である。 一対の部分サイドシールド層を含む主磁極層の周辺構造を、媒体対向面側から見て示す断面図である。 図3のIV−IV線に沿う断面図である。 一対の部分サイドシールド層を示す平面図である。 スキュー時の記録磁界パターンを説明する模式図であって、(a)一対の部分サイドシールド層を備えた場合と(b)一対の部分サイドシールド層を備えない場合を示している。 ボトムシールド層と磁極部のリーディングエッジの対向間隔と消去幅の関係を示すシミュレーション結果である。 ボトムシールド層の膜厚と消去幅の関係を示すシミュレーション結果である。
符号の説明
109 コイル絶縁層
110 主磁極層
110A 磁極部
110A1 前端面
110A2 側面
110B 1stフレア部
110C 2ndフレア部
110D 基部
111 非磁性材料層
112 補助ヨーク層
113 磁気ギャップ層
114 非磁性材料層
150 リターンヨーク層
150a 前端面
150b 接続部
300 ボトムシールド層
F 媒体対向面
H 垂直磁気記録ヘッド
M 記録媒体
TE トレーリングエッジ
RE リーディングエッジ
θ ベベル角度

Claims (3)

  1. 記録媒体との対向面に露出する磁極部を備えた主磁極層と、この主磁極層の上に間隔をあけて積層され、媒体対向面よりハイト方向奥側で該主磁極層と磁気的に接続するリターンヨーク層と、前記主磁極層を覆う非磁性材料層とを備え、前記主磁極層の磁極部の媒体対向面から見た形状が前記リターンヨーク層側のトレーリングエッジよりリーディングエッジで幅狭の台形形状をなす垂直磁気記録ヘッドにおいて、
    前記主磁極層の磁極部のリーディングエッジ下方に、前記非磁性材料層を挟んで、該リーディングエッジと対向する側に巨視的に平坦な軟磁性材料からなるボトムシールド層を設けたこと、及び、
    このボトムシールド層と前記磁極部のリーディングエッジとの対向間隔が60nmより小さいこと、
    を特徴とする垂直磁気記録ヘッド。
  2. 請求項1記載の垂直磁気記録ヘッドにおいて、前記ボトムシールド層の膜厚は90nmより大きい垂直磁気記録ヘッド。
  3. 請求項1記載の垂直磁気記録ヘッドにおいて、前記ボトムシールド層は、トラック幅方向の両端が前記主磁極層の磁極部のトラック幅方向の両側面位置より延出している垂直磁気記録ヘッド。
JP2007115680A 2007-04-25 2007-04-25 垂直磁気記録ヘッド Withdrawn JP2008276817A (ja)

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