JP2002194422A - 浸漬管の補修設備 - Google Patents

浸漬管の補修設備

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JP2002194422A
JP2002194422A JP2000395521A JP2000395521A JP2002194422A JP 2002194422 A JP2002194422 A JP 2002194422A JP 2000395521 A JP2000395521 A JP 2000395521A JP 2000395521 A JP2000395521 A JP 2000395521A JP 2002194422 A JP2002194422 A JP 2002194422A
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repair
winding
moving
repairing
carriage
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JP2000395521A
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English (en)
Inventor
Osamu Ishimaru
治 石丸
Satoshi Tatsuta
聡 辰田
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Kawasaki Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Kawasaki Heavy Industries Ltd
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  • Treatment Of Steel In Its Molten State (AREA)
  • Furnace Housings, Linings, Walls, And Ceilings (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 特別の駆動装置を要することなく、大きな駆
動力によって補修台車を適時に所望位置へ移動させるこ
とができる浸漬管の補修設備を提供すること。 【解決手段】 相互に離間した一対の真空槽4それぞれ
の下部に配設された浸漬管3を補修するための補修台車
10と、真空槽4を昇降させるための昇降装置5と、真
空槽4の昇降に伴って補修台車10を各浸漬管3の下方
に移動させる移動装置11とを備えており、移動装置1
1が、昇降装置5の駆動力を補修台車10に伝達するた
めに昇降装置5と補修台車10とを連結する移動用ワイ
ヤ22を有しており、昇降装置5が、浸漬管3を保持す
るキャリッジ12と、キャリッジ12を懸架する昇降用
ワイヤ13と、昇降用ワイヤ13を巻き取りおよび繰り
出す昇降用ドラム14、15と、移動装置5の移動用ワ
イヤ22を巻き取りおよび繰り出す移動用ドラム20
と、昇降用ドラム14、15と移動用ドラム20とを接
続、分離するためのクラッチ21とを有している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は浸漬管の補修設備に
関する。さらに詳しくは、溶鋼鍋内の溶鋼に浸漬して溶
鋼の真空脱ガス処理を行うための浸漬管を、補修台車を
用いて補修するための補修設備に関する。
【0002】
【従来の技術】溶鋼の精錬の一工程にRH真空脱ガス装
置やDH脱ガス装置が用いられる。これらの脱ガス装置
は、溶鋼鍋に取り込まれた溶鋼に浸漬管を浸漬し、脱ガ
ス装置内部の真空槽を減圧して浸漬管を通して溶鋼中の
酸素、窒素、水素等の不純物気体を除去するものであ
る。かかる脱ガス装置において、繰り返し溶鋼中に浸漬
する浸漬管には、その都度外周面にノロと呼ばれる溶鋼
地金とスラグとの混合物が付着する。また、浸漬管の表
面の耐火物が侵食されて管内径が変化する。
【0003】したがって、このような浸漬管は、操業の
間隙等の適時にノロを除去したり、侵食部にキャスタブ
ルを充填する等の補修をする必要がある。かかる補修に
は、ノロを除去する切削具や破砕具、キャスタブル充填
装置等の補修装置を搭載した補修台車を用い、操業して
いない浸漬管の下方にこの補修台車を移動させて行う。
【0004】このような、補修台車を用いた従来の浸漬
管補修設備としては、特公平6−45820号公報、特
開平8−278088号公報、特開平10−81912
号公報等に開示されたものが知られている。いずれの設
備においても補修台車を操業していない浸漬管の下方に
移動させ、補修装置を作動させて浸漬管をその下方から
補修する。なかには駆動機を搭載した自走式の補修台車
もある。
【0005】また、脱ガス設備には複数台の真空脱ガス
装置を併設したものがある。この目的は、異なる鋼種を
製造する場合に異なる元素による槽内汚染を防止するた
めであり、また、一方の操業中に他方を補修するように
して連続して操業するためである。したがって、通常は
一台の補修台車を複数台の真空脱ガス装置の下方に順次
移動させる必要がある。
【0006】補修台車は、自走式のものではその上に駆
動モータや原動機が搭載されている。他動式のものは、
自走式の駆動車による牽引により、または、地上設置の
一対のローラに台車のプレートを挟み込むことによって
行うローラ駆動等により移動させられる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、脱ガス
装置の近傍にはダストやノロ等が蓄積されることが多
く、補修台車の走行に対する抵抗が大きくなる。したが
って、自走式補修台車では駆動モータがトリップしてし
まう。また、浸漬管の補修時に地金やノロの落下によっ
て補修台車の駆動装置が損傷する可能性もある。一方、
他動式補修台車では、牽引による場合は移動の度に台車
を呼び込む必要があるので、それに応じたスペースが必
要となる。ローラ駆動の場合は浸漬管の下方に駆動装置
を設置する必要がある。
【0008】また、操業時、真空槽の昇温時および操業
中の脱ガス装置の下方にある溶鋼鍋の損傷等のため、飛
散した溶鋼によって補修台車の駆動装置が損傷するおそ
れもある。
【0009】かかる事態においては補修台車の移動や退
避が不可能となってしまう。
【0010】本発明は、かかる課題を解決するためにな
されたものであり、補修台車用の特別の駆動装置を要す
ることなく、大きな駆動力によって補修台車を適時に所
望位置へ移動させることができる浸漬管の補修設備を提
供することを目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明にかかる浸漬管の
補修設備は、相互に離間した一対の真空槽それぞれの下
部に配設された浸漬管を補修するための補修台車と、上
記真空槽を昇降させるための昇降装置と、真空槽の上昇
および/または下降に伴って上記補修台車を各浸漬管の
下方に移動させるための移動装置とを備えており、この
移動装置が、上記昇降装置の駆動力を補修台車に伝達す
るために昇降装置と補修台車とを連結する可撓性引き部
材を有している。
【0012】かかる補修設備によれば、真空槽(浸漬管
と一体になっている)を上昇または下降させることによ
って補修台車をも移動させることができるため、特別の
駆動源を用意する必要がない。通常は、大重量の真空槽
を昇降させる昇降装置の出力は大変大きい。したがっ
て、補修台車の移動に対するダスト等の通常の障害物に
よっては移動が阻害される心配はない。また、溶鋼鍋お
よび真空槽からの溶鋼の飛びはね等によって補修台車の
駆動源が損傷する心配もない。
【0013】かかる本発明の補修設備において、上記昇
降装置が、真空槽を保持する保持具と、この保持具を懸
架する可撓性懸架部材と、この可撓性懸架部材を巻き取
りおよび繰り出すための巻き装置とを有しており、上記
移動装置の可撓性引き部材が上記巻き装置によって巻き
取りおよび繰り出されるように構成されてなる補修設備
にあっては、既存の昇降装置の設計を大きく変更するこ
となく補修台車の移動装置を構成することができる。
【0014】また、上記巻き装置が、可撓性懸架部材を
巻き取りおよび繰り出すための第一巻き取り部と、可撓
性引き部材を巻き取りおよび繰り出すための第二巻き取
り部と、この第一巻き取り部と第二巻き取り部とを接続
および分離するためのクラッチ部とを有してなる補修設
備にあっては、クラッチの接続および分離により、複数
台の真空槽のうちの一方の昇降によって補修台車を移動
させることができ、他方の真空槽の昇降によっては影響
を受けないので好ましい。
【0015】この第一巻き取り部と第二巻き取り部とを
有する補修設備は、各真空槽に対応して配設された一対
の上記第一巻き取り部同士の間に、単一の上記第二巻き
取り部を配設し、この第二巻き取り部とその左右の第一
巻き取り部との間それぞれに上記クラッチ部を配設し、
上記可撓性引き部材をその中間部が第二巻き取り部に巻
かれるように張り巡らし、この可撓性引き部材の両端を
それぞれ補修台車に連結するように構成するのが好まし
い。
【0016】さらに、上記可撓性懸架部材および/また
は可撓性引き部材に対して動滑車機構を介装することに
より、真空槽の昇降速度と補修台車の移動速度との調節
を行うように構成されてなる補修設備にあっては、簡易
な構成により、複数台の真空槽同士の配置間隔や真空槽
の昇降ストロークの選択自由度が広がるので好ましい。
【0017】または、上記第一巻き取り部と第二巻き取
り部との巻き取り直径を相違させることにより、真空槽
の昇降速度と補修台車の移動速度との調節を行うように
構成されてなる補修設備にあっては、動滑車機構による
と同じく速度比の調節が可能となり、真空槽同士の配置
間隔や真空槽の昇降ストロークの選択自由度が広がる。
【0018】前述の本発明の補修設備において、上記移
動装置の可撓性引き部材が、真空槽または保持具と補修
台車とに着脱自在に連結されてなる補修設備にあって
は、クラッチを用いなくても、可撓性引き部材を真空槽
または保持具から切り離したり、補修台車から切り離す
ことにより、他方の真空槽の昇降によっては影響を受け
ずに一方の真空槽の昇降によって補修台車を移動させる
ことができるので好ましい。
【0019】かかる、着脱式の可撓性引き部材を有する
補修設備であって、上記可撓性引き部材に対して動滑車
機構を介装することにより、真空槽の昇降速度と補修台
車の移動速度との調節を行うように構成されてなるもの
にあっては、簡易な構成により、複数台の真空槽同士の
配置間隔や真空槽の昇降ストロークの選択自由度が広が
るので好ましい。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照しつつ本発
明の補修設備の実施形態を説明する。
【0021】図1は本発明の補修設備の一実施形態を概
略的に示す正面図である。図2は図1の補修設備の側面
図である。図3は図1の補修設備における昇降装置およ
び移動装置を示す正面図である。図4は図1の補修設備
における昇降装置を示す側面図である。図5は図1の補
修設備における昇降装置を示す平面図である。図6は図
1の補修設備が設置される床面を示す平面図である。
【0022】図1および図2に示す補修設備1は、二台
の真空脱ガス装置2が併設された脱ガス設備に適用され
たものである。この真空脱ガス装置2は、下端に一対の
浸漬管3を有する真空槽4が後述の昇降装置5によって
昇降させられるものである。
【0023】一方の真空脱ガス装置2の下方に溶鋼鍋6
を搭載した溶鋼鍋台車7がレール8上を搬送されてくる
と(図6も併せて参照)、真空槽4が下降されて浸漬管
3が溶鋼鍋6中の溶鋼に浸漬されて真空脱ガス処理がな
される。脱ガス処理が終了すると真空槽4が上昇させら
れ、溶鋼鍋台車7はレール8上を搬出される。
【0024】両真空脱ガス装置2間にはレール9が敷設
されており、このレール9の上には補修台車10が両真
空脱ガス装置2の下方に移動できるように配設されてい
る。補修台車10の往復移動は、後述のとおり上記昇降
装置5と連動する移動装置11によってなされる。
【0025】図1〜3に示す左右の真空脱ガス装置2と
もに同一構成の昇降装置5を備えているが、左側の真空
槽4の各昇降装置5を例にとって説明する。昇降装置5
は、真空槽4を保持するキャリッジ12と、このキャリ
ッジ12を上方から懸架する可撓性懸架部材としての二
本の昇降用ワイヤ13と、この昇降用ワイヤ13を巻き
上げ(上昇動作)且つ繰り出す(下降動作)ための第一
巻き取り部としての二個の駆動ワイヤドラム(以下、昇
降用ドラムという)14a、14bと、下記のシーブ1
6、17、19とを備えている。両昇降用ドラム14
a、14bは駆動モータMによって一体に回転させられ
る。この駆動モータMは、通常130〜150トンほど
の真空槽4およびキャリッジ12を昇降させるため、き
わめて強力な出力性能を有している。一台の真空槽4が
二本の昇降用ワイヤ13によって昇降操作されるが、も
ちろん一本であってもよい。
【0026】図4および図5も併せて参照すれば明らか
なように、キャリッジ12の四隅近傍に立設された支柱
32それぞれに第一シーブ16群が配設されている。す
なわち、一台のキャリッジ12に四組の第一シーブ群1
6a、16b、16c、16dが設けられている。各第
一シーブ群16は一回のワイヤ掛けに対して一個の第一
シーブを有している。したがって、各第一シーブ群16
は二個の第一シーブを有している。一方、真空脱ガス装
置2における真空槽4より上方に配設された梁18に
は、上記第一シーブ16に対応するように四組の第二シ
ーブ群17が配設されている。各第二シーブ群17a、
17b、17c、17dは一回のワイヤ掛けに対して一
個の第二シーブを有している。したがって、各第二シー
ブ群は三個の第二シーブを有している。さらに、上記梁
18には図示のごとく転向シーブ群19が配設されてい
る。
【0027】なお、図4には理解容易のため、昇降用ワ
イヤ13が緩んだ状態を示している。また、図5は、第
一シーブ群16と第二シーブ群17との配置を判りやす
くするため、平面視における各シーブ群16、18、1
9および昇降用ドラム14の間隔を実際より大きく表し
ている。
【0028】上記二本の昇降用ワイヤ13はともに、そ
の一端が一方の昇降用ドラム14aに取り付けられ且つ
巻かれており、他端が他方の昇降用ドラム14bに取り
付けられ且つ巻かれている。以下に、図4および図5を
参照しつつシーブへの昇降用ワイヤ13の巻き掛けを説
明する。
【0029】二本の昇降用ワイヤ13はともに図示のキ
ャリッジ12の右辺において、一方の昇降用ドラム14
aから出た後、一番目の第一シーブ群16aに巻き掛け
られ、ついで一番目の第二シーブ群17aに巻き掛けら
れ、ついで二番目の第二シーブ群17bに巻き掛けら
れ、ついで二番目の第一シーブ群16bに巻き掛けら
れ、ついで再び二番目の第二シーブ群17bに巻き掛け
られ、ついで再び一番目の第二シーブ群17aに巻き掛
けられ、ついで再び一番目の第一シーブ群16aに巻き
掛けられ、ついで三たび一番目の第二シーブ群17aに
巻き掛けられ、ついで三たび二番目の第二シーブ群17
bに巻き掛けられ、ついで再び二番目の第一シーブ群1
6bに巻き掛けられ、ついで転向シーブ群19に巻き掛
けられてキャリッジ12の左辺に向かい、三番目の三番
目の第一シーブ群16cに巻き掛けられ、ついで三番目
の第二シーブ群17cに巻き掛けられ、ついで四番目の
第二シーブ群17dに巻き掛けられ、ついで四番目の第
一シーブ群16dに巻き掛けられ、ついで再び四番目の
第二シーブ群17dに巻き掛けられ、ついで再び三番目
の第二シーブ群17cに巻き掛けられ、ついで再び三番
目の第一シーブ群16cに巻き掛けられ、ついで三たび
三番目の第二シーブ群17cに巻き掛けられ、ついで三
たび四番目の第二シーブ群17dに巻き掛けられ、つい
で再び四番目の第一シーブ群16dに巻き掛けられ、最
後に他方の昇降用ドラム14bに巻かれたうえで他端が
他方の昇降用ドラム14bに固定されている。
【0030】したがって、両昇降用ドラム14a、14
bが一体で二本の昇降用ワイヤ13を巻き取る(または
繰り出す)と、巻き取り(または繰り出し)長さの1/
8の寸法だけキャリッジ12は昇降させられる。もちろ
ん、必要に応じて各シーブ16、17の段数を変えるこ
とにより、また、昇降用ワイヤの巻き掛け回数を変える
ことにより、また、駆動モータMの減速機(図示せず)
のギヤ比を変えることにより変速率を変更することは容
易である。
【0031】前述のとおり、左右の両真空脱ガス装置2
ともに同一の上記昇降装置5を備えている。そして、図
1、図3および図5に示すように、これら昇降装置5同
士の間には補修台車10の移動装置11の一部を構成す
る第二巻き取り部としてのワイヤドラム(以下、移動用
ドラムという)20が配設されている。この移動用ドラ
ム20とその両側にある昇降用ドラム14、15との間
にはクラッチ21a、21bが配設されている。このク
ラッチ21a、21bの断・続によって昇降用ドラム1
4、15から移動用ドラム20への回転駆動力が切断さ
れたり接続されたりすることになる。
【0032】移動装置11は、上記移動用ドラム20
と、上記クラッチ21と、可撓性引き部材としての移動
用ワイヤ22とを備えている。移動用ドラム20の直径
は上記昇降用ドラム14、15の直径の1/2にされて
いる。移動用ワイヤ22はその中間部が移動用ドラム2
0に巻き付けられている。したがって、移動用ドラム2
0を一方の方向に回転させると移動用ワイヤ22の一方
側が巻き取られ、他方が我が繰り出される。他方の方向
に回転させると移動用ワイヤ22の他方側が巻き取ら
れ、一方側が繰り出される。そして、移動用ワイヤ20
の一端(たとえば図中の左側)が、転向シーブ23を通
して補修台車10の左側部分に取り付けられ、また、他
端(たとえば図中の右側)が、転向シーブ23を通して
上記補修台車10の右側部分に取り付けられている。
【0033】なお、移動用ワイヤ22の補修台車10へ
の取り付けは、図1および図3を併せて参照すれれば明
らかなように、補修台車10の下面に突設された連結ブ
ラケット10aに対してなされている。この連結ブラケ
ット10aは床にレール9に平行に形成されたピット9
a内に挿入されている。この構成により、移動用ワイヤ
22が溶鋼鍋台車7と干渉することがなくなる。
【0034】図3を参照しつつ移動装置11の作動を説
明する。本実施形態では、一対の真空脱ガス装置2のキ
ャリッジ12a、12bのうち、(1)左方のキャリッ
ジ12aの下降によって補修台車10を左方へ移動させ
る作動と、(2)左方のキャリッジ12aの上昇によっ
て補修台車10を右方へ移動させる作動と、(3)右方
のキャリッジ12bの下降によって補修台車10を左方
へ移動させる作動と、(4)右方のキャリッジ12bの
上昇によって補修台車10を右方へ移動させる作動との
四通りがある。
【0035】上記(1)の場合、左クラッチ21aを接
続し、右クラッチ21bを分離して左側の昇降用ドラム
14を左側キャリッジ12aが下降するように回転させ
れば、移動用ドラム20も同一方向に回転するので補修
台車10は左方へ移動する。(2)の場合、左クラッチ
21aを接続し、右クラッチ21bを分離して左側の昇
降用ドラム14を上記と逆方向に回転させれば左側キャ
リッジ12aが上昇し、補修台車10は右方へ移動す
る。(3)の場合、左クラッチ21aを分離し、右クラ
ッチ21bを接続して右側の昇降用ドラム15を右側キ
ャリッジ12bが下降するように回転させれば、移動用
ドラム20も同一方向に回転するので補修台車10は左
方へ移動する。(4)の場合、左クラッチ21aを分離
し、右クラッチ21bを接続して右側の昇降用ドラム1
5を上記と逆方向に回転させれば右側キャリッジ12b
が上昇し、補修台車10は右方へ移動する。
【0036】移動装置11の移動用ワイヤ22に対して
は減速用のシーブが介装されていない。また、前述のと
おり移動用ドラム20の直径が昇降用ドラム14、15
の直径の1/2とされており、一方では前述のとおり、
昇降用ワイヤ13の巻き取り長さの1/8の寸法だけキ
ャリッジ12は昇降させられるので、結果的に補修台車
10の移動速度はキャリッジ12の昇降速度の四倍とな
る。この速度比は上記直径比を変更することにより、ま
た、昇降装置5のシーブの段数を変えることにより、ま
た、昇降装置5の昇降用ワイヤ13のシーブ16、17
への巻き掛け回数を変えることにより、変更することが
できる。この構成により、キャリッジ12の昇降ストロ
ークと移動台車の10の移動ストローク(左右の真空脱
ガス装置2間の距離)との種々の組合せに適応すること
ができる。また、補修台車10の移動を伴うことなくキ
ャリッジ12を昇降させたいときには両クラッチ21と
もに分離しておけばよい。
【0037】この移動装置11によれば、浸漬管3を補
修するために補修台車10を浸漬管3の下方に移動させ
るときに用いるほか、脱ガス処理中の溶鋼鍋6から補修
台車10をできるだけ遠くに離間(退避)させるために
用いることもできる。すなわち、浸漬管3の補修作業が
なされないときは、通常は補修台車10を両真空脱ガス
装置2同士の中間位置に停車させているが、脱ガス処理
中の一方の真空脱ガス装置2の下方に位置している溶鋼
鍋6からの溶鋼の飛びはね等から保護するため、休業中
の他方の真空脱ガス装置2の下方に移動させることがで
きる。
【0038】このように、補修台車10は強力な昇降用
駆動モータMによって移動させられるため、レール9上
のダスト等によって補修台車10の移動が阻害されるこ
とが効果的に防止される。
【0039】図7には、他の移動装置24が示されてい
る。この移動装置24は、図3に示すような移動用ドラ
ム20およびクラッチ21を備えていない。しかし、各
キャリッジ12と補修台車10とを連結する両移動用ワ
イヤ25それぞれに動滑車機構26が配設されている。
動滑車機構26を説明する。
【0040】左右ともにキャリッジ12には第一動滑車
27が第一ワイヤ(実際はチェーンが好ましい)25a
によって着脱自在に懸架されており、この第一動滑車2
7に巻き掛けられた第二ワイヤ25bの一端が床面等の
固定部に固定され、他端が第二動滑車28に固定されて
いる。この第二動滑車28に掛け回された第三ワイヤ2
5cの一端は床面等の固定部に固定され、他端は転向シ
ーブ29を介して補修台車10に取り付けられている。
【0041】この移動装置24によれば、キャリッジ1
2の上昇によってのみ補修台車10移動させることがで
きる。したがって、一方のキャリッジ12a(12b)
を上昇させて補修台車10を左方(右方)に移動させる
ときには他方のキャリッジ12b(12a)を同期させ
て下降させる必要がある。しかし、他方のキャリッジ1
2bからその第一ワイヤ25aを取り外せば、このキャ
リッジ12bを下降させる必要はない。このためにはキ
ャリッジ12から第一動滑車を懸架するための第一ワイ
ヤ25aは長いものが望ましく、第一ワイヤ25aの長
手方向のいかなる部分においてもキャリッジ12に取り
付けられるようにするのがよい。なお、第三ワイヤ25
cの他端を補修台車10に対して着脱自在としてもよ
い。
【0042】図8に示された移動装置30は、図7の移
動装置24に類似したものであるが、キャリッジ12の
下降によってのみ補修台車10移動させることができる
ものである。単に図7における転向シーブの取り付けお
よび配置を変えたものである。
【0043】すなわち、左側のキャリッジ12aにその
一端が着脱自在に取り付けられた第一ワイヤ25aが、
梁18等の固定部に取り付けられた転向シーブ31を介
して他端が左側の第一動滑車27aに取り付けられてい
る。この第一動滑車27aに巻き掛けられた第二ワイヤ
25bの一端が床面等の固定部に固定され、他端が左側
第二動滑車28aに固定されている。この左側第二動滑
車28aに掛け回された第三ワイヤ25cの一端は床面
等の固定部に固定され、他端は転向シーブ29を介して
補修台車10の連結ブラケット10aの左側部分に取り
付けられている。
【0044】一方、右側のキャリッジ12bには、その
一端が着脱自在に取り付けられた第一ワイヤ25aが、
梁18等の固定部に取り付けられた転向シーブ31を介
して他端が右側の第一動滑車27bに取り付けられてい
る。この第一動滑車27bに巻き掛けられた第二ワイヤ
25bの一端が床面等の固定部に固定され、他端が右側
第二動滑車28bに固定されている。この右側第二動滑
車28bに掛け回された第三ワイヤ25cの一端は床面
等の固定部に固定され、他端は転向シーブ29を介して
補修台車10の連結ブラケット10aの右側部分に取り
付けられている。
【0045】この実施形態においても、一方のキャリッ
ジ12a(12b)を下降させて補修台車10を右方
(左方)に移動させるときには他方のキャリッジ12b
(12a)からその第一ワイヤ25aを取り外せばよ
い。
【0046】以上説明した移動装置11、24、30で
は、補修台車10を案内するレール9が敷設されている
が、本発明ではレール上の補修台車への適用に限定され
ることはない。案内手段を用いることなく床面上を移動
させてもよい。
【0047】
【発明の効果】本発明によれば、補修台車用の特別の駆
動装置を要することなく、大きな駆動力によって補修台
車を適時に所望位置へ移動させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の補修設備の一実施形態を示す正面図で
ある。
【図2】図1の補修設備の側面図である。
【図3】図1の補修設備における昇降装置および移動装
置を示す正面図である。
【図4】図1の補修設備における昇降装置および移動装
置を示す側面図である。
【図5】図1の補修設備における昇降装置を示す平面図
である。
【図6】図1の補修設備が設置される床面を示す平面図
である。
【図7】本発明の補修設備の他の実施形態を示す正面図
である。
【図8】本発明の補修設備のさらに他の実施形態を示す
正面図である。
【符号の説明】
1・・・・補修設備 2・・・・真空脱ガス装置 3・・・・浸漬管 4・・・・真空槽 5・・・・昇降装置 6・・・・溶鋼鍋 7・・・・溶鋼鍋台車 8・・・・(溶鋼鍋台車の)レール 9・・・・(補修台車の)レール 10・・・・補修台車 11・・・・移動装置 12・・・・キャリッジ 12a・・・左側のキャリッジ 12b・・・右側のキャリッジ 13・・・・昇降用ワイヤ 14、14a、14b・・・・左側の昇降用ドラム 15、15a、15b・・・・右側の昇降用ドラム 16、16a、16b、16c、16d・・・・第一シ
ーブ群 17、17a、17b、17c、17d・・・・第二シ
ーブ群 18・・・・梁 19・・・・転向シーブ群 20・・・・移動用ドラム 21・・・・クラッチ 21a・・・左側クラッチ 21b・・・右側クラッチ 22・・・・移動用ワイヤ 23・・・・転向シーブ 24・・・・移動装置 25・・・・移動用ワイヤ 25a・・・第一ワイヤ 25b・・・第二ワイヤ 25c・・・第三ワイヤ 26・・・・動滑車機構 27・・・・第一動滑車 27a・・・(左側の)第一動滑車 27b・・・(右側の)第一動滑車 28・・・・第二動滑車 28a・・・(左側の)第二動滑車 28b・・・(右側の)第二動滑車 29・・・・転向シーブ 30・・・・移動装置 31・・・・転向シーブ 32・・・・(キャリッジの)支柱 M・・・・駆動モータ

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 相互に離間した一対の真空槽それぞれの
    下部に配設された浸漬管を補修するための補修台車と、 上記真空槽を昇降させるための昇降装置と、 真空槽の上昇および/または下降に伴って上記補修台車
    を各浸漬管の下方に移動させるための移動装置とを備え
    ており、 該移動装置が、上記昇降装置の駆動力を補修台車に伝達
    するために昇降装置と補修台車とを連結する可撓性引き
    部材を有してなる浸漬管の補修設備。
  2. 【請求項2】 上記昇降装置が、真空槽を保持する保持
    具と、該保持具を懸架する可撓性懸架部材と、該可撓性
    懸架部材を巻き取りおよび繰り出すための巻き装置とを
    有しており、 上記移動装置の可撓性引き部材が、上記巻き装置によっ
    て巻き取りおよび繰り出されるように構成されてなる請
    求項1記載の浸漬管の補修設備。
  3. 【請求項3】 上記巻き装置が、可撓性懸架部材を巻き
    取りおよび繰り出すための第一巻き取り部と、可撓性引
    き部材を巻き取りおよび繰り出すための、移動装置の一
    部を構成する第二巻き取り部と、該第一巻き取り部と第
    二巻き取り部とを接続および分離するためのクラッチ部
    とを有してなる請求項2記載の浸漬管の補修設備。
  4. 【請求項4】 各真空槽に対応して配設された一対の上
    記第一巻き取り部同士の間に、単一の上記第二巻き取り
    部が配設されており、該第二巻き取り部とその左右の第
    一巻き取り部との間それぞれに上記クラッチ部が配設さ
    れており、上記可撓性引き部材の中間部が第二巻き取り
    部に巻かれており、該可撓性引き部材の両端がそれぞれ
    補修台車に連結されてなる請求項3記載の浸漬管の補修
    設備。
  5. 【請求項5】 上記可撓性懸架部材および/または可撓
    性引き部材に対して動滑車機構を介装することにより、
    真空槽の昇降速度と補修台車の移動速度との調節を行う
    ように構成されてなる請求項2記載の浸漬管の補修設
    備。
  6. 【請求項6】 上記第一巻き取り部と第二巻き取り部と
    の巻き取り直径を相違させることにより、真空槽の昇降
    速度と補修台車の移動速度との調節を行うように構成さ
    れてなる請求項2記載の浸漬管の補修設備。
  7. 【請求項7】 上記移動装置の可撓性引き部材が、真空
    槽または保持具と補修台車とに着脱自在に連結されてな
    る請求項1記載の浸漬管の補修設備。
  8. 【請求項8】 上記可撓性引き部材に対して動滑車機構
    を介装することにより、真空槽の昇降速度と補修台車の
    移動速度との調節を行うように構成されてなる請求項7
    記載の浸漬管の補修設備。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5320515B1 (ja) * 2013-02-07 2013-10-23 新日鉄住金エンジニアリング株式会社 真空槽交換装置
JP7138544B2 (ja) 2018-10-25 2022-09-16 日鉄エンジニアリング株式会社 真空脱ガス装置およびその補修方法

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