JP2002194195A - 生分解性カード - Google Patents
生分解性カードInfo
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Abstract
る基材を用いたカードで、使用後埋め立てや自然環境中
に放置された場合でも自然に分解して廃棄性に優れた生
分解性カードの提供にある。 【解決手段】基材10上に少なくとも印刷層12を有
し、必要に応じ磁気記録層14または/および感熱記録
層を有するカードにおいて、前記基材10が、数平均分
子量が10000〜100000であるポリ乳酸または
乳酸とオキシカルボン酸のコポリマーを主成分とする熱
可塑性樹脂に木質成分及びフィラーとを添加混練してな
る一軸または二軸延伸シートであり、前記乳酸がD−乳
酸、L−乳酸、またはそれらの混合物である生分解性カ
ード1とするものである。
Description
数券、プリペイドカードや入場券、会員証等に用いられ
るカードに関するもので、さらに詳しくはこれらが自然
環境中に置かれたときの廃棄問題に対応し、基材は勿論
のこと文字・絵柄を形成する印刷層も生分解性を有する
カードに関する。
ード、会員カードや金銭的価値を有するキャッシュカー
ド、クレジットカード、プリペイドカード、定期券、回
数券などが知られ、数多くの分野で使用されており、そ
の数は増加の一途をたどっている。
加率が高いものとして一定単位の金額を予め支払い、そ
の金額分の価値情報を記録した所謂プリペイドカード
(前払いカード)がある。
に印字または印刷表示した絵柄・文字情報として記録さ
れ、また、基材上に設けられた磁気記録部または光学記
録部、ICチップ等に機械読み取り情報として記録さ
れ、用途に応じた様々な情報が記録される。
る程度の耐性を持つもので、主にポリエチレンテレフタ
レート(PET)樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂等のプラス
チック、あるいはポリエチレン樹脂等をコーティングし
た紙を基材として構成でなり、それに加えて文字・絵柄
等の印刷層も厳しい環境に耐え得るように設計されてい
る。
後、その利用者が金額分の価値を使い終われば廃棄する
ことになり、使用後の廃棄処理は現在のところ焼却処理
または埋め立て等によって処分されている。
は焼却による焼却温度の高熱化が起こり、焼却炉の耐久
性の問題、燃焼ガス等の公害の問題、さらには埋め立て
処分の場合や万が一ゴミとして自然環境中に散乱したり
した場合には、そのままの形で残るため半永久的にゴミ
となり、自然環境への影響が問題となっている。
響を考慮し、基材自身に生分解性または光分解性を持た
せたカードが提案されている。例えば、特願平5−14
4738号公報に開示されているように、生分解性樹脂
層を紙基材の片面または両面に設け、従来のプラスチッ
クカードとしての特性を有するとともに、優れた廃棄性
を有するカードがあるが、通常の使用では問題ないが、
異常な環境、例えば洗濯など水に晒された場合、カード
の端面から水分が染み込み、カードのカール・伸縮・エ
ッジ部のめくれ等を生じることがあり、カードの損傷と
これにより読み取り・書き込み装置に使うカード搬送路
等に引っかかるなど故障の原因となるなど機械的特性の
問題点を有していた。
現在入手可能な生分解性樹脂の中から単体でカードとし
て必要とされる耐折り曲げ性、剛度などの機械特性を満
たす生分解性樹脂として、例えばポリ乳酸とオキシカル
ボン酸とのコポリマーを主成分とするポリマーシートが
挙げられ、この生分解性樹脂は未延伸だと硬くて脆いこ
とからカード基材としては不向きなことから、一軸また
は二軸延伸して前述の耐折り曲げ性、剛度などの機械特
性を付与して使用されている。このポリ乳酸シートを作
る際には加水分解から生じる機械的強度の劣化を防ぐた
めに残存モノマーやオリゴマーが少なく、分子量分布が
高純度なものを使用する必要がある。
にして作成したポリ乳酸を、延伸して配向結晶させると
加水分解しにくくなって生分解性が著しく落ちるという
欠点があった。そこで、延伸ポリ乳酸を生分解させるた
めにはコンポストに入れて高温多湿状態の中で加水分解
を起こさせた後に生分解させるのが普通の処理であり、
従って、万が一誤って自然環境中にポリ乳酸のカードが
放出された場合は、通常の環境下ではいつまでもゴミと
して残るという問題を有していた。
するものであり、その課題とするところは、カードとし
ての機械的特性を満たす、延伸されたポリ乳酸でなる基
材を用いたカードで、使用後埋め立てられたり自然環境
中に散乱・放置した場合でも自然に分解して廃棄性の向
上を図ることが可能な生分解性カードを提供することに
ある。
を達成するために、まず請求項1の発明では、基材上に
少なくとも印刷層を有し、必要に応じ磁気記録層または
/および感熱記録層を有するカードにおいて、前記基材
が、数平均分子量が10000〜100000であるポ
リ乳酸または乳酸とオキシカルボン酸のコポリマーを主
成分とする熱可塑性樹脂に木質成分およびフィラーとを
添加混練してなる一軸または二軸延伸シートであること
を特徴とする生分解性カードとしたものである。
−乳酸、L−乳酸、またはそれらの混合物であることを
特徴とする請求項1記載の生分解性カードとしたもので
ある。
は、ポリグリコール酸またはポリ乳酸ユニットを樹脂成
分とするインキで形成されていることを特徴とする請求
項1または2記載の生分解性カードとしたものである。
材をポリ乳酸または乳酸とオキシカルボン酸のコポリマ
ーを主成分とする熱可塑性樹脂を主体とした一軸または
二軸延伸シートとしたので、カードとして必要な耐折り
曲げ性、剛度などの機械特性を有していて、さらにそれ
に木質成分が添加されているので、自然環境下でも水分
を吸収して生分解性を促進する生分解性カードとするこ
とができる。従って使用後焼却されずに埋め立てられた
り自然環境中に散乱した場合でも、基材とともに、文字
・絵柄等の情報を構成する層も分解し、半永久的にゴミ
として残ることのない生分解性カードを提供する。
の環境中に存在する微生物が産生する酵素の作用によっ
て、ポリマーがオリゴマーやモノマー、あるいはさらに
低分子の物質にまで分解される性質のことであり、最終
的には、水、炭酸ガス、メタン等にまで分解されること
が好ましい。
説明する。本発明は、図1の側断面図に示すように、例
えば定期券、回数券、プリペイドカード、会員証等に用
いられるカードに関するもので、プラスチックを主体と
した基材(10)上に文字、絵柄等の印刷層(12)が
施され、必要に応じて図2の側断面図に示すように、例
えば基材(10)の裏面に磁気記録層(14)が施され
たもの、あるいは感熱記録層(図示せず)を施したもの
があり、さらに詳しくは、これらが自然環境中に置かれ
たときの廃棄問題に対応し、基材(10)は勿論のこと
印刷層も分解する生分解性カード(1)に関するもので
ある。
(10)に用いる生分解性を有するプラスチックとして
は、乳酸等を主成分とする高分子材料である脂肪族ポリ
エステルからなる生分解性樹脂を用いており、これらは
例えば医療分野を中心に生体内吸収材料として縫合糸や
骨接合として用いられていたり、プリペイドカードとし
て一部使用されている。
あり、オキシカルボン酸は、グリコール酸、6−ヒドロ
キシカプロン酸等があり、本発明ではD−乳酸、L−乳
酸またはそれらの混合物あるいはD−乳酸、L−乳酸ま
たはそれらの混合物とグリコール酸、または6−ヒドロ
キシカプロン酸に代表されるオキシカルボン酸のコポリ
マーを主成分とする熱可塑性分解性ポリマーを用いてい
る。このポリマーは数平均分子量が10000〜100
000のものが好ましい。
状の木質材を10〜20重量%程度添加すると自然環境
下の水分により生分解性が促進されるもので、この粉状
または繊維状の木質材としては、粉砕チップ、パルプ、
木材加工工程から発生する廃材、あるいはおがくずから
作ることができる。これらの木質材には通常10〜20
%程度の水分を含んでいるが、ポリ乳酸系樹脂との溶融
混練または溶融押し出し中に水分があるとその時点でポ
リ乳酸が加水分解を起こしてしまい、分子量が低下して
物性を落としたり、成型品の加水分解により、短期間で
強度が極端に落ちるものができてしまう。そのため、木
質系素材は100〜150℃程度の加熱のもとで、好ま
しくは50μm以下に粉砕するとよい。
ィラーは、基材(10)を白色化して隠蔽性と印刷効果
性を付与するためのもので、一般的には酸化チタンが用
いられる。さらには、これらの生分解性を有するプラス
チックに、重量比で50%以下であれば、このフィラー
を含め各種添加剤やポリマー等の非分解性の物質を添加
してもよい。
することは、生分解性が著しく低下したり、加工上の問
題が生じたり好ましくない。
促進させる手段に、粉状または繊維状の木質材の代わり
に、他の生分解性樹脂、例えばポリヒドロキシアルカノ
エートユニットを含むポリマーや、ポリ−ε−カプロラ
クトン、ポリブチレンサクシネート等の生分解性樹脂が
上市されているが、これらの樹脂は柔らかく、ポリ乳酸
にブレンドするとポリ乳酸自身も柔らかくなって剛性を
失うため、剛性が向上する木質成分の方がより効果的で
あると言える。とは言え、これらの樹脂は加工性向上の
目的で、物性が落ちることがなければ適宜、適量入れる
ことは可能である。
図1および2に示すように、基材(10)上の印刷層
(12)を、ポリグリコール酸またはポリ乳酸ユニット
を樹脂成分とするインキで形成しているものである。
えばポリ−ε−カプロラクトンやポリグリコール酸やポ
リ乳酸の中から一つまたは混合体を毒性の少ない汎用有
機溶剤に溶解させたものに有機/無機顔料を分散させた
ものである。
顔料としては、黄色系顔料として、ファストエローG、
ファストエロー10G、ハンザブリリアントエロー5G
X、ハンザブリリアントエロー10GX、モノアゾエロ
ー、ジスアゾエローAAA、ジスアゾエローAAMX、
ジスアゾエローAAOT、ジスアゾエローAAOA、ジ
スアゾエローHR等があり、黄赤系顔料として、オルト
ニトロアニリンオレンジ、ジニトロアニリンオレンジ、
ジスアゾオレンジPMP、バルカンオレンジ、ペルシア
ンオレンジ、ジスアゾオレンジTMP、ナフトールレッ
ドHFG、ピラゾロンオレンジ、等があり、赤系顔料と
して、パーマネントレッド2B、ウオッチングレッド、
バリウムリソールレッド、レーキレッドC、ブリリアン
トカーミン6B、トルイジンレッド、塩素化パラレッ
ド、ナフトールカーミンFB、ナフトールレッドFRL
L、ナフトールレッドM、ブリリアントファストスカー
レット、ナフトールレッド23、ナフトールレッドFG
R、ナフトールカーミンFBB、キナクリドンマゼン
タ、縮合アゾレッドBR、ベンズイミダゾロンレッドH
FT、ベンズイミンダゾロンカーミンHF3C、ナフト
ールレッドHF4B、ベンズイミダゾロンレッドHF2
B等があり、紫系顔料としてはジオキサンバイオレッ
ト、キナクリドンバイオレット、等があり、青顔料とし
てはフタロシアニンブルー、ビクトリアピュアブルーB
Oレーキ、アルカリブルートーナー、レフレックスブル
ー、インダントロンブルー、群青、紺青等があり、緑顔
料としては、フタロシアニングリーン、フタロシアニン
グリ−ンY、ブリリアントグリーンレーキ、ダイヤモン
ドグリーンレーキ等があり、黒色顔料には、カーボンブ
ラック、ボーンブラック、鉄黒、アニリンブラック等が
あり、白色顔料としては亜鉛華、酸化チタン等がある。
剤)を用いることにより、一層の物性や化学的特性の向
上をはかることができ、前記塗料中の生分解性樹脂の水
酸基(OH)やカルボン酸基(COOH)含有量の違い
に応じて適当なNCO含有量のポリイソシアネートを選
定するが、過度の使用は塗膜の生分解性に影響するので
なるべく少なくすることが望ましい。
ては汎用的な有機溶剤で、例えば、アセトン、シクロヘ
キサン、メチルエチルケトン、トルエン、アノン、MI
BK、ジオキサン、アセトニトリル等があげられ、樹脂
を溶解するものであればこれらの混合体やこれらに限る
ことはない。
脂肪酸、リン酸エステル、スルホン酸エステル、高級ア
ルコール、その他界面活性剤等が使用できるが、必要以
上の添加は塗膜の接着性や層間剥離、摩擦係数の低下等
を起こすため、慎重に添加量を決定しなければならな
い。
ンキの製造は、例えば有機/無機顔料と生分解性樹脂お
よび揮発性溶剤の混合体をボールミル法、ロッドミル
法、サンドミル法、バイブレーションミル法等の適当な
分散方法によって得ることができる。
図2に示すように、磁気記録層(14)または/および
感熱記録層(図示せず)などのデジタル情報等機械的に
データの記録・再生が可能な情報記録層を形成すること
ができる。この磁気記録層(14)と感熱記録層の様に
複数の異なる情報記録層を同一カード上に形成すること
もできる。
であり、例えば磁気記録材料をバインダーなどに分散し
た塗液とし、それを塗布するか、あるいは磁気記録層を
形成したシートを転写等で積層する方法がある。尚前記
塗液のバインダーにポリ乳酸等熱可塑性樹脂等を用いる
ことによって、生分解性を有する磁気記録層(14)と
することもできる。
あり、感熱記録材料、例えば感熱ロイコ染料、感熱ジア
ゾ染料等からなる塗液の塗布する方法か、あるいは錫、
アルミニウム等の低融点金属薄膜を転写などにより形成
する方法がある。尚前者の感熱ロイコ染料等からなる塗
液のバインダーにポリ乳酸等熱可塑性樹脂等を用いるこ
とによって、生分解性を有する感熱記録層とすることも
できる。
高い延伸したポリ乳酸シート単体では自然環境中での生
分解性が劣り、廃棄後、万が一自然環境中に放置された
場合にはいつまでもゴミとして残っているが、本発明の
生分解性カード(1)においては、その延伸したポリ乳
酸等に木質成分を添加したシートとすることによって、
基材自体の生分解性生分解性が促進され、更に生分解性
を有する樹脂をインキの結着剤(バインダー)に用いる
ことにより、カード全体が生分解性となり、よって埋立
処分場や自然環境中において分解する生分解性カード
(1)とすることができる。
る。 〈実施例1〉数平均分子量80000のL−乳酸と6−
ヒドロキシカプロン酸が3:2のコポリマー70wt
%、150℃で24時間乾燥させた50μm以下の木粉
10wt%、酸化チタン10wt%(200℃24時間
乾燥)及び添加剤としてマイカ:HAR160(白石工
業社製)10wt%をベント式押し出し機にて混練後、
これをTダイ溶融押し出し機により加工温度200℃で
規定の厚さに押し出した後、二軸延伸加工、更にカレン
ダー処理をおこない、表面平滑性を向上させた厚さ18
8μmのシートを作製した。
このシート上に印刷し、金型にてカード状に打ち抜いて
実施例1のカードを得た。
中に埋設して、定期的に分解状態を観察したところ、4
ヶ月経過後のカードは重量変化と機械強度の低下が見ら
れ、更に8ヶ月経過後には基材も形状は保持されていな
い状態であった。
L−乳酸と6−ヒドロキシカプロン酸の3:2のコポリ
マー65wt%、150℃で24時間乾燥させた50μ
m以下の木粉15wt%、酸化チタン10wt%(20
0℃24時間乾燥)及び添加剤としてマイカ:HAR1
60(白石工業社製)10wt%をベント式押し出し機
機にて混練後、これをTダイ溶融押し出し機により加工
温度200℃で規定の厚さに押し出し後、二軸延伸加
工、更にカレンダー処理を行い、表面平滑性を向上させ
た厚さ250μmのシートを作製した。
れ、ガラスビーズとともにボールミル中で12時間混合
分散した後にトルエン溶解の固形分25%のポリカプロ
ラクトン:TONE767(ユニオンカーバイド社製)
80部を5回に分けてレッドダウンし、ボールミル中で
合計6時間混合分散したものを5μmのフィルターで濾
過して磁気塗料とした。これを用いてリバースロール法
により、上記で得られた厚み約250μmの生分解性シ
ート上に乾燥後の磁性膜厚が8μmとなる様に塗布し、
約3000ガウスの磁場中で配向させたものを乾燥して
磁気シートを得た。 (磁気塗料の組成) ・磁性酸化鉄Co−γFe2O3(CTX−970:戸田工業社製) ・・・100重量部 ・塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体(VAGF:ユニオンカーハ゛イト゛社製) ・・・7重量部 ・分散剤(大豆レシチン) ・・・1重量部 ・カーボンブラック(#40:三菱化学社製) ・・・3重量部 ・メチルエチルケトン/トルエン(1:1) ・・・100重量部
てカード状に打ち抜いて実施例2のカードを得た。この
実施例2の磁気カードに市販のR/Wでエンコードした
ところ、問題なく記録書き込みができた。
中に埋設して、定期的に分解状態を観察したところ、4
ヶ月経過後には重量変化と機械強度の低下が見られ、更
に8ヶ月経過後には基材も形状は保持されていない状態
であったが、市販のR/Wで磁気記録の書き込み/読み
取りを行ったところ、問題なくできた。
0wt%の代わりに、マイカ分を増やして20wt%に
して、実施例1と同様にして比較例1のカードを得た。
中に埋設して、定期的に分解状態を観察したところ、4
ヶ月後には基材が残存した上に文字・絵柄印刷層はその
ままの形で残存している状態であり重量変化は認められ
ず、さらに8ヶ月経過後にも基材の形状は保持されてお
り文字・絵柄印刷層もやはりそのままの状態で残存して
おり、表面にわずかな黴の繁殖が認められる程度であっ
た。
5wt%の代わりに、ポリ−ε−カプロラクトン:セル
グリーン(ダイセル化学社製)を用いた以外は実施例2
と同様にして比較例2のカードを得た。
中に埋設して、定期的に分解状態を観察したところ、4
ヶ月後には基材及び磁気記録層は断続的に分解し、重量
変化は認められ、さらに8ヶ月経過後には基材の形状を
とどめていなかった。また、比較例2のカードは剛度が
1.5mN・mと実施例2の2.1mN・mに比べて低
く、市販のR/Wで磁気記録の書き込み/読み取りをお
こなったところ、実施例2のカードでは問題なくできた
ところを、比較例2のカードは繰り返しの搬送において
機械の中で詰まったり、搬送ローラーの跡がついたりし
て実用には不向きなものであった。
基材ではありながら、自然環境中での生分解性が低いと
いう問題点を有し、比較例2のカードは生分解性を促進
させるため、ポリ乳酸とは異なる生分解性樹脂を入れた
ので自然環境中での生分解性は優れるが、カードとして
の剛性がないなど機械的特性に問題を有しているもので
あった。
基材は自然環境中での生分解性に優れ、特に実施例2の
カードでは磁気記録層も生分解性を有している上に磁気
R/Wでの機械的特性に優れたカードと言えるものであ
った。
として、廃棄後に環境中に放置されても自然に分解して
廃棄性の向上を図ることが可能となり、よって前述した
ような自然環境への影響をなくすることが可能であると
言える。
示す如き効果がある。即ち、本発明の生分解性カード
は、基材をポリ乳酸又は乳酸とオキシカルボン酸のコポ
リマーを主成分とする熱可塑性樹脂と、木質材料とフィ
ラーとを混練してなる生分解性樹脂を一軸または二軸延
伸のシートとすることにより、廃棄時には自然環境中で
の生分解性を向上させ、更にカードとして必要なR/W
における機械的特性等を有する生分解性カードとするこ
とができる。すなわち、カードとしての機械的特性を持
ちながら、使い終わって廃棄後に自然環境中に放置され
ても分解して廃棄性の向上を可能とするカードが提供で
きる。
プリペイドカードや入場券、会員証の如きカードにおい
て、特にこれらカードが自然環境中に置かれたときの廃
棄問題に対応可能な生分解性カードとして、優れた実用
上の効果を発揮する。
面で表した説明図である。
断面で表した説明図である。
Claims (3)
- 【請求項1】基材上に少なくとも印刷層を有し、必要に
応じ磁気記録層または/および感熱記録層を有するカー
ドにおいて、前記基材が、数平均分子量が10000〜
100000であるポリ乳酸または乳酸とオキシカルボ
ン酸のコポリマーを主成分とする熱可塑性樹脂に木質成
分およびフィラーとを添加混練してなる一軸または二軸
延伸シートであることを特徴とする生分解性カード。 - 【請求項2】前記乳酸がD−乳酸、L−乳酸またはそれ
らの混合物であることを特徴とする請求項1記載の生分
解性を有するカード。 - 【請求項3】前記印刷層は、ポリグリコール酸またはポ
リ乳酸ユニットを樹脂成分とするインキで形成されてい
ることを特徴とする請求項1または2記載の生分解性カ
ード。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000396845A JP2002194195A (ja) | 2000-12-27 | 2000-12-27 | 生分解性カード |
Applications Claiming Priority (1)
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---|---|---|---|
JP2000396845A JP2002194195A (ja) | 2000-12-27 | 2000-12-27 | 生分解性カード |
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Publication Number | Publication Date |
---|---|
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Family Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2000396845A Pending JP2002194195A (ja) | 2000-12-27 | 2000-12-27 | 生分解性カード |
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Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002194195A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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- 2000-12-27 JP JP2000396845A patent/JP2002194195A/ja active Pending
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