JP2002191204A - 農用トラクタの作業機連結装置 - Google Patents

農用トラクタの作業機連結装置

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達三 村上
Masayuki Kamata
政幸 鎌田
Hisashi Takahashi
恒 高橋
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Abstract

(57)【要約】 【課題】トラクタに2P式に連結した作業機ヒッチにロ
ータリ耕耘装置を迅速に装着する。 【解決手段】3P連結部を有する作業機ヒッチ6の下部
両側に左・右下ステー9,9を固定状態で前側に延出
し、作業機ヒッチ6側の前記左・右下ステー9,9の前
端部をトラクタ1側の機体ヒッチ11に設けられている
左・右2Pセットピン12,12に上下回動自在に連結
し、トラクタ1の機体後部に上下回動自在に設けている
左・右リフトアーム5,5にはリフトリンク14,14
を介して作業機ヒッチ6の上部をピン連結し、作業機ヒ
ッチ6の3P連結部に作業機を取り付け、トラクタ1側
のPTO軸3から前記屈折伝動軸22を介して作業機ヒ
ッチ6に連結された作業機に動力を伝達する。2P式に
連結した作業機ヒッチ6にロータリ耕耘装置15を迅速
に装着できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、農用トラクタの
作業機連結装置の改良に関する。
【0002】
【従来技術】従来の農用トラクタの作業機連結装置とし
て、上部リンク及び下部リンクを構成要素とする3点連
結式の昇降装置で作業機ヒッチを昇降自在に構成し、こ
の作業機ヒッチにロータリ耕耘装置等の作業機を吊り下
げるようにして、作業機を迅速に連結する装置は、公知
である。
【0003】
【発明が解決しようとする問題点】トラクタの後部の機
体ヒッチに設けられている左・右2Pセットピンに作業
機を上下回動自在に2点連結式の作業機連結方法では、
作業機を同様に迅速に連結するものは存在しない。
【0004】この発明は、3点連結式の作業機ヒッチを
2点連結式でトラクタの機体後部に装着し、作業機ヒッ
チに迅速に作業機を連結しようとするものである。
【0005】
【問題を解決するための手段】このような技術的課題を
解決するための請求項1の発明は、3点連結部を有する
作業機ヒッチ6の下部両側に左・右下ステー9,9を固
定状態で前側に延出し、作業機ヒッチ6の下部中央寄り
には前後方向に沿わせて屈折伝動軸22を設け、作業機
ヒッチ6側の前記左・右下ステー9,9の前端部をトラ
クタ1側の機体ヒッチ11に設けられている左・右2P
セットピン12,12に上下回動自在に連結し、トラク
タ1の機体後部に上下回動自在に設けている左・右リフ
トアーム5,5にはリフトリンク14,14を介して作
業機ヒッチ6の上部をピン連結し、作業機ヒッチ6の3
点連結部に作業機を取り付け、トラクタ1側のPTO軸
3から前記屈折伝動軸22を介して作業機ヒッチ6に連
結された作業機に動力を伝達することを特徴とする。
【0006】
【発明の作用及び効果】この発明は、3点連結部を有す
る作業機ヒッチ6の下部両側に左・右下ステー9,9を
固定状態で前側に延出し、作業機ヒッチ6の下部中央寄
りには前後方向に沿わせて屈折伝動軸22を設け、作業
機ヒッチ6側の前記左・右下ステー9,9の前端部をト
ラクタ1側の機体ヒッチ11に設けられている左・右2
Pセットピン12,12に上下回動自在に2点連結し、
トラクタ1の機体後部に上下回動自在に設けている左・
右リフトアーム5,5にはリフトリンク14,14を介
して作業機ヒッチ6の上部をピン連結し、左・右リフト
アーム5,5の上下回動により作業機ヒッチ6を昇降さ
せる構成とたので、2点連結式に連結した作業機ヒッチ
6にロータリ耕耘装置15等の作業機を迅速に装着する
ことができる。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施例の形態に
ついて説明する。まず、図1〜図3について説明する。
トラクタ1の機体2の後部にはPTO軸3を後方に突出
するように設け、機体後側上部に取り付けたリフトボッ
クス4に、左・右リフトアーム5,5を上下回動自在に
設け、昇降油圧シリンダ(図示省略)の伸縮により、左
・右リフトアーム5,5を上下回動する構成としてい
る。
【0008】6は3点で作業機を連結することのできる
3P型の作業機ヒッチで、次ぎのように構成されてい
る。作業機ヒッチ6の枠組み構成は、背面視で逆U字形
の上部枠体6aと、上部枠体6aの下端部相互間を左右
方向に連結する下部枠体6bにより構成されている。こ
の上部枠体6aの上端部中央には凹部で構成されている
作業機上連結部7を設け、下部枠体6bの左右両側部に
は、凹部8aと回動係止体8bとからなる作業機下連結
部8,8を設け、これらの作業機上連結部7及び作業機
下連結部8,8により作業機の3点連結部を構成してい
る。
【0009】作業機ヒッチ6の下部両側部からピン連結
した左・右下ステー9,9を前側に延出し、作業機ヒッ
チ6の上部枠体6aの上部と左・右下ステー9,9の前
後方向中間部とを固定ステー13,13により連結し、
作業機ヒッチ6を上方に突出する姿勢に、左・右下ステ
ー9,9を前方に突出する姿勢に保持している。左・右
下ステー9,9の前端部に設けている凹形の2P連結部
10,10を、トラクタ1側の機体ヒッチ11の左・右
2Pセットピン12,12に嵌合して係止ピンにより抜
け止めをし、機体ヒッチ11に対して左・右下ステー
9,9の前側部を上下回動自在に連結する構成である。
【0010】そして、左・右リフトアーム5,5にリフ
トリンク14,14の前端部をピン連結し、リフトリン
ク14,14の後端部を作業機ヒッチ6の上部枠体6a
の中途部にピン連結し、左・右リフトアーム5,5の上
下回動により、作業機ヒッチ6を昇降させる構成として
いる。
【0011】ロータリ耕耘装置15のトップマスト16
の上端部には、作業機ヒッチ6側の作業機上連結部7に
嵌合する上連結ピン17を設け、伝動ボックス18の両
側には作業機ヒッチ6側の作業機下連結部8,8に嵌合
する左・右下連結ピン19,19を設けている。
【0012】作業機ヒッチ6の下部枠体6bの左右両側
部に取り付けた支持板20,20にジョイントホルダ
(図示省略)を介して屈折伝動軸22を支持すると共
に、屈折伝動軸22の前側を左・右下ステー9,9に連
結している連結棒23で支持して前側に延出し、屈折伝
動軸22の前端部を機体側のPTO軸3に連結し、後端
部を作業機ヒッチ6に連結するロータリ耕耘装置15の
動力取入軸(図示省略)に伝動連結する構成である。
【0013】しかして、作業機ヒッチ6の回動係止体8
bをヒッチレバー25により上方へ回動して凹部8aを
開口状態とし、次いで、左・右リフトアーム5,5を上
下回動操作しながら、作業機ヒッチ6側の作業機上連結
部7にロータリ耕耘装置15側の上連結ピン17を嵌合
支持すると共に、作業機下連結部8,8の凹部8a,8
aにロータリ耕耘装置15側の左・右下連結ピン19,
19を嵌合し支持する。すると、作業機下連結部8,8
の凹部8a,8aへの左・右下連結ピン19,19の嵌
合装着に関連して、回動係止体8b,8bは下方に回動
し閉鎖状態となりロックされる。
【0014】従来のトラクタの作業機連結装置として、
上部リンク及び下部リンクを構成要素とする3点連結式
の作業機昇降装置で作業機ヒッチ6を昇降自在に構成
し、ロータリ耕耘装置15等の作業機を迅速に連結する
連結装置はあった。しかし、機体ヒッチ11の左・右2
Pセットピン12,12の2点で上下回動自在に連結す
る2点連結式の作業機連結方式では、作業機を同様に迅
速に連結する作業機ヒッチは存在しなかった。
【0015】この実施例では、3点連結式の作業機ヒッ
チ6を2点連結式の作業機ヒッチに転用し、作業機ヒッ
チ6の下部両側部に左・右下ステー9,9を取り付けて
固定状態で前側に延出し、左・右下ステー9,9の2P
連結部10,10を、トラクタ1側の左・右2Pセット
ピン12,12にピン連結し、左・右リフトアーム5,
5にリフトリンク14,14の前端部をピン連結し、リ
フトリンク14,14の後端部を作業機ヒッチ6の上部
側にピン連結し、左・右リフトアーム5,5の上下回動
で作業機ヒッチ6を昇降させる構成とたので、2点連結
式で上下回動する作業機ヒッチ6に3点連結型のロータ
リ耕耘装置15を迅速に装着することができる。
【0016】次に、図4に示す作業機連結装置の他の実
施例について説明する。トラクタ1側の左・右2Pセッ
トプレート26,26の左・右2Pセットピン12,1
2に、ロータリ耕耘装置15側の連結ステー27,27
の左・右2P連結凹部28,28を連結して、ロータリ
耕耘装置15を2点連結式で上下回動自在に連結する構
成である。
【0017】トラクタ1の機体後部にPTO軸(図示省
略)を後方へ突出するように設けて、このPTO軸に屈
折伝動軸22の前端部を伝動連結する。屈折伝動軸22
の後側のジョイント部22aをジョイントサポート29
の軸受30で支持している。このジョイントサポート2
9を例えば左・右2Pセットピン12,12の軸芯回り
に回動自在に支持し、ジョイントサポート29側の上・
下ストッパ31,31が左・右2Pセットプレート2
6,26に当接するまでの所定範囲で回動し、屈折伝動
軸22の後側のジョイント部22aが上下回動するよう
に構成している。ロータリ耕耘装置15の伝動ボックス
18には前方に突出するように動力取入軸24を軸架し
ている。
【0018】しかして、図4(2)の状態から、トラク
タ1を後退させてロータリ耕耘装置15に接近させなが
ら、左・右2Pセットプレート26,26の左・右2P
セットピン12,12を、ロータリ耕耘装置15側の左
・右2P連結凹部28,28に嵌合装着し、抜け止めピ
ンでロックし、ロータリ耕耘装置15を上下回動自在に
連結する。
【0019】そして、この接近しながらの嵌合装着過程
で、ジョイントサポート29を上下回動し、屈折伝動軸
22のジョイント部22aとロータリ耕耘装置15側の
動力取入軸24との芯合わせをし伝動連結状態とする。
このように、トラクタ1とロータリ耕耘装置15との近
接移動時に、ジョイントサポート29を上下回動するこ
とにより、屈折伝動軸22のジョイント部22aと動力
取入軸24との芯合わせを容易に行なうことができ、ロ
ータリ耕耘装置15の装着を容易化することができる。
【0020】また、図5に示すように、左・右2Pセッ
トプレート26,26にはジョイントサポート29に固
着されている左・右2Pセットピン12,12によりジ
ョイントサポート29を軸支し、左・右2Pセットピン
12,12に長手の回動規制具32を固着している。そ
して、この回動規制具32が前後方向水平状態となる
と、ロータリ耕耘装置15の連結状態における屈折伝動
軸22のジョイント部22aとロータリ耕耘装置15側
の動力取入軸24との軸芯が一致状態となるように構成
している。
【0021】このように構成すると、ロータリ耕耘装置
15側の左・右2P連結凹部28,28が左・右2Pセ
ットピン12,12の回動規制具32に嵌合しながら接
近すると、回動規制具32が前後方向水平になるように
回動し、ジョイントサポート29の回動が規制されて、
屈折伝動軸22のジョイント部22aとロータリ耕耘装
置15側の動力取入軸24との芯合わせが自動的になさ
れ、連結を一層容易なものにすることができる。
【0022】次に、図1及び図6に基づきロータリ耕耘
装置15のカバー構成の他の実施例について説明する。
ロータリ耕耘装置15の耕耘伝動ケース33の下端部に
は、耕耘軸、耕耘爪からなる耕耘装置34が設けられて
いて、耕耘装置34の上部を耕耘カバー35で被覆し、
耕耘装置34の後部をリヤーカバー36で被覆し、耕耘
カバー35の後端部とリヤーカバー36の前端部との間
を、揺動ゴムカバー37で連結し、耕耘土壌がカバー内
に多くなると揺動ゴムカバー37が膨らみ耕土を細かく
砕土しながら耕耘する構成としている。
【0023】この耕耘カバー35の後部左右両側部に支
持片38,38を取り付け、リヤーカバー36の前端部
左右両側に揺動防止プレート39,39を取り付け、揺
動防止プレート39,39の前端部を支持片38,38
にピン40により連結し、揺動ゴムカバー37の過度の
膨らみを防止している。なお、支持片38,38の孔3
8aの大きさを調節することにより、揺動ゴムカバー3
7の揺動具合を調節することができる。
【0024】耕耘カバー35の後端部とリヤーカバー3
6の前端部との間を、揺動ゴムカバー37で連結しただ
けの構成であると、揺動ゴムカバー37が過度に揺動し
て膨らみ、サイドカバーの上端よりも上方まで膨らみ、
耕土が側方に飛散するという不具合があった。
【0025】しかし、耕耘カバー35とリヤーカバー3
6との間を揺動防止プレート39,39で連結すること
により、揺動ゴムカバー37の過度の揺動を防止し、耕
土の側方からの飛散を防止することができる。次に、図
1及び図7に基づきロータリ耕耘装置15のスライドヒ
ッチ41の他の実施例について説明する。
【0026】スライドヒッチ41の前端部を伝動ボック
ス18に上下回動自在に軸支し、トップマスト16に取
り付けているスクリュー式の昇降調節装置42により、
スライドヒッチ41を上下調節自在に支持している。こ
のスライドヒッチ41は、左右一対の前パイプ41a、
41aと、後L字型パイプ41b,直線状の後パイプ4
1cとにより構成し、前パイプ41a、41aに後L字
型パイプ41b及び後パイプ41cの前端部を挿通支持
し、支持孔43,43と複数の調節孔44,44,…と
にピン45,45を差し替えることにより、後方への突
出長さを調節できる構成とし、後L字型パイプ41bの
後端部にヒッチ46を取り付けている。
【0027】通常の作業時には、後L字型パイプ41b
と後パイプ41cを、図7(4)に示すように平面状態
とし、ヒッチ46に作業機を連結し耕耘作業との複合作
業をする。この後L字型パイプ41bと後パイプ41c
との連結用のピン45を取り外し、図7(2)に示すよ
うに、前パイプ41aに対して後L字型パイプ41bを
90度下方に回動した状態に、前パイプ41a,41a
に付け代える。すると、図7(2),(3)に示すよう
に、後L字型パイプ41bの下端部を接地させることに
より、ロータリ耕耘装置15を起立状態で支持し、スタ
ンドとしての機能を果たすことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 全体の側面図である。
【図2】 要部の側面図である。
【図3】 要部の斜視図である。
【図4】 要部の側面図、側面図である。
【図5】 要部の側面図、側面図である。
【図6】 要部の斜視図である。
【図7】 要部の斜視図、側面図である。
【符号の説明】
1 トラクタ 2 機体 3 PTO軸 4 リフトボックス 5 左・右リフトアーム 6 作業機ヒッチ 6a 上部枠体 6b 下部枠体 7 作業機上連結部 8 作業機下連結部 8a 凹部 8b 回動係止体 9 左・右ステー 10 2P連結部 11 機体ヒッチ 12 左・右2Pセットピン 13 固定ステー 14 リフトリンク 15 ロータリ耕耘装置 16 トップマスト 17 上連結ピン 18 伝動ボックス 19 左・右下連結ピン 22 屈折伝動軸 22a ジョイント部 24 動力取入軸
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2B041 AA09 AB05 AC03 CA03 CA16 CC13 CC14 CF05 CF21 EA02 EB06

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 3点連結部を有する作業機ヒッチ6の
    下部両側に左・右下ステー9,9を固定状態で前側に延
    出し、作業機ヒッチ6の下部中央寄りには前後方向に沿
    わせて屈折伝動軸22を設け、作業機ヒッチ6側の前記
    左・右下ステー9,9の前端部をトラクタ1側の機体ヒ
    ッチ11に設けられている左・右2Pセットピン12,
    12に上下回動自在に連結し、トラクタ1の機体後部に
    上下回動自在に設けている左・右リフトアーム5,5に
    はリフトリンク14,14を介して作業機ヒッチ6の上
    部をピン連結し、作業機ヒッチ6の3点連結部に作業機
    を取り付け、トラクタ1側のPTO軸3から前記屈折伝
    動軸22を介して作業機ヒッチ6に連結された作業機に
    動力を伝達することを特徴とする農用トラクタの作業機
    連結装置。
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