JP2002187580A - 履帯の拡縮検出装置 - Google Patents

履帯の拡縮検出装置

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JP2002187580A
JP2002187580A JP2000386448A JP2000386448A JP2002187580A JP 2002187580 A JP2002187580 A JP 2002187580A JP 2000386448 A JP2000386448 A JP 2000386448A JP 2000386448 A JP2000386448 A JP 2000386448A JP 2002187580 A JP2002187580 A JP 2002187580A
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pins
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JP2000386448A
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Takemi Shibayama
武美 柴山
Takashi Okuno
隆 奥野
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Hitachi Construction Machinery Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Construction Machinery Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 履帯の拡縮状態を容易に検出する。 【解決手段】 車幅方向に段階的に拡縮可能な履帯15
L,15Rを車幅に対応して設けられたピン24または
25で固定し、不使用状態のピン25または24を旋回
体3に設けられた収容台30に収容する。収容台30に
リミットスイッチ31a,31bを設け、リミットスイ
ッチ31a,31bによって収容台30に収容されたピ
ン25または24を検出する。この検出結果に応じてピ
ン24,25の使用状態が検出され、履帯15L,15R
の拡縮状態を検出することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、拡縮可能な履帯を有す
るクローラ式建設機械において、履帯の拡縮状態を検出
する装置に関する。
【0002】
【従来の技術】クローラクレーンや油圧ショベル等の履
帯を有するクローラ式建設機械においては、左右一対の
サイドフレームの拡縮機構を備えたものが知られてい
る。これにより、作業時にはサイドフレームを履帯と一
体に作業位置に広げて作業に適した車幅とし、車両の安
定性を図るとともに、輸送時にはサイドフレームを履帯
と一体に輸送位置に狭めて輸送に適した車幅とし、輸送
時の便宜を図っている。
【0003】このような建設機械において、履帯を拡張
する作業を忘れたり、拡張が不十分な状態で作業を行う
と車両の安定性が損なわれ、作業に支障をきたすおそれ
がある。これを防止するため例えば特開平10−531
69号公報には、履帯の拡縮状態に応じて吊り荷荷重と
最大作業半径との関係を表す定格荷重曲線を選択するよ
うにした装置が開示されている。これによると左右のサ
イドフレーム間に架設された拡縮用油圧シリンダの圧力
を検出し、この検出値に応じて履帯の拡縮状態を検出す
るようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記公
報記載の装置では、油圧シリンダの圧力信号をセンター
ジョイントを介して上部旋回体のコントローラまで導く
必要があり、配線の取り回しが面倒である。
【0005】本発明の目的は、履帯の拡縮状態を容易に
検出することができる履帯の拡縮検出装置を提供するこ
とにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】実施の形態の図面に対応
付けて本発明を説明する。 (1)請求項1の発明による履帯の拡縮検出装置は、車
幅方向に段階的に拡縮可能な履帯15L,15Rを有す
る走行体1と、この走行体1に旋回装置2を介して旋回
可能に設けられた旋回体3と、履帯15L,15Rの各
幅に対応して設けられ、履帯15L,15Rを所定の幅
(拡張位置または縮小位置)で固定する固定用ピン2
4,25と、旋回体3に設けられ、固定用ピン24,25
のうち不使用状態のピンを収容する収容部材30と、収
容部材30に収容された固定用ピン24,25を検出す
るピン検出手段31a,31bと、複数の定格荷重曲線
a,bを記憶する記憶手段34と、ピン検出手段31a,
31bによる検出結果に応じて複数の定格荷重曲線a,
bから1つを選択する選択手段32,33と、選択され
た定格荷重曲線に基づいて作業用のアクチュエータ5,
6の駆動を制御する駆動制御手段33とを備えたことに
より上述した目的は達成される。 (2)請求項2の発明による履帯の拡縮検出装置は、車
幅方向に段階的に拡縮可能な履帯15L,15Rを有す
る走行体1と、この走行体1に旋回装置2を介して旋回
可能に設けられた旋回体3と、履帯15L,15Rの各
幅に対応して設けられ、履帯15L,15Rを所定の幅
で固定する固定用ピン24,25と、旋回体3に設けら
れ、固定用ピン24,25のうち不使用状態のピンを収
容する収容部材30と、固定用ピン24,25の一部が
履帯15L,15Rの固定用に使用され、かつ、残りが
全て収容部材30に収容される固定用ピン24,25の
正規の使用状態を検出する使用状態検出手段31a,3
1b,32Aと、使用状態検出手段31a,31b,32
Aによる検出結果に応じて、固定用ピン24,25の使
用状態をオペレータに報知する報知手段42とを備えた
ことにより上述した目的は達成される。 (3)請求項3の発明は、請求項2に記載の履帯の拡縮
検出装置において、履帯15L,15Rの拡縮を指令す
る指令部材20と、指令部材20による拡縮指令の有無
を検出する指令検出手段41と、指令検出手段41によ
り履帯15L,15Rの拡縮指令が検出されると報知手
段42による報知を禁止し、指令検出手段41により履
帯15L,15Rの拡縮指令の停止が検出されると報知
手段42による報知を許容する報知制御手段32Aとを
備えたものである。
【0007】なお、本発明の構成を説明する上記課題を
解決するための手段の項では、本発明を分かり易くする
ために実施の形態の図を用いたが、これにより本発明が
実施の形態に限定されるものではない。
【0008】
【実施の形態】−第1の実施の形態− 図1〜8を参照して本発明の第1の実施の形態に係わる
履帯の拡縮検出装置について説明する。図1は本発明が
適用されるクローラクレーンの側面図であり、図2はそ
の正面図(一部断面図)である。図1、2に示すよう
に、クローラクレーンは、走行体1と、走行体1上に旋
回輪2を介して旋回可能に設けられた旋回体3と、旋回
体3に起伏可能に取り付けられたブーム4とを有してい
る。旋回体3には巻上ロープ5aの巻回された巻上ドラ
ム5と、起伏ロープ6aの巻回された起伏ドラム6が搭
載されている。巻上ロープ5aはブーム先端を経由して
フック7に接続され、巻上ドラム5の駆動により巻上ロ
ープ5aが巻き取りまたは繰り出されるとフック7が昇
降する。起伏ロープ6aはペンダントロープ8を介して
ブーム4に接続され、起伏ドラム6の駆動により起伏ロ
ープ6aが巻き取りまたは繰り出されるとブーム4が起
伏する。旋回体3の後部にはカウンタウエイト9が設け
られ、このカウンタウエイト9によって旋回体3の前後
方向のバランスが保たれる。
【0009】走行体1は平面視略H形状をなすトラック
フレーム11(図3参照)と、トラックフレーム11の
左右に設けられた一対のサイドフレーム12L,12R
と、サイドフレーム12L,12Rの一端に設けられた
駆動輪13および他端に設けられた従動輪14に掛け回
した履帯15L,15Rとを有している。サイドフレー
ム12L,12Rにはそれぞれ一対のガイド孔12a,1
2bが形成され、このガイド孔12a,12bにトラッ
クフレーム11の端部が摺動自在に嵌合している。
【0010】図3は図1のIII-III線断面図であり、図
4は図3のIV-IV線断面図である。なお、図3および図
4(a)は履帯15L,15Rが拡張した状態を示し、
図4(b)は履帯15L,15Rが縮小した状態を示し
ている。図3、4に示すように、センタージョイント1
6の下方には油圧シリンダ17が架設され、油圧シリン
ダ17の両端部はサイドフレーム12L,12Rにそれ
ぞれピン結合されている。油圧シリンダ17は図1に示
す操作レバー20の操作によって駆動され、油圧シリン
ダ17の伸縮に伴いガイド孔12a,12bに案内され
てサイドフレーム12L,12Rが拡縮する。これによ
って、履帯15Lと15Rの距離が変化する。
【0011】サイドフレーム12L,12Rには、トラ
ックフレーム11の前後両側にそれぞれリンク21L,
21Rがピン結合され、リンク21L,21Rには径の
異なる一対のピン孔21a,21bがそれぞれ開口され
ている。トラックフレーム11にはブラケット22L,
22R,23L,23Rがそれぞれ設けられ、ブラケット
22L,22Rにはピン孔21aと同径のピン孔22a
が開口され、ブラケット23L,23Rにはピン孔21
bと同径のピン孔23aが開口されている。
【0012】これによって、図4(a)に示すように、
履帯15L,15Rの拡張時にピン孔21a,22aにピ
ン24が挿入され、履帯15L,15Rが拡張位置で固
定される。また、図4(b)に示すように、履帯15
L,15Rの縮小時にピン孔21b,23aにピン25が
挿入され、履帯15L,15Rが縮小位置で固定され
る。なお、ピン孔21b,23aおよびピン25はピン
孔21a,22aおよびピン24よりも大径であり、ピ
ン25はピン24よりも長さが長い。履帯15L,15
Rの拡張時にはピン25が不使用状態、履帯15L,1
5Rの縮小時にピン24が不使用状態となるが、この不
使用状態のピン24,25は以下のように収容台30に
収容される。
【0013】図5は収容台30の縦断面図であり、収容
台30は図1に示すように旋回体3に設けられる。図5
に示すように、収容台30にはピン24,25と同径の
収容孔30a,30bがピン24,25の数分だけ開口さ
れ、孔30a,30bからピン24,25の長さだけ下方
にはそれぞれリミットスイッチ31a,31bが設けら
れている。これによって、図5(a)に示すように、ピ
ン25が収容孔30aに収容されるとピン25の下端が
リミットスイッチ31aに当接し、リミットスイッチ3
1aはオンする。また、図5(b)に示すように、ピン
24が収容孔30bに収容されるとピン24の下端がリ
ミットスイッチ31bに当接し、リミットスイッチ31
bはオンする。
【0014】なお、ピン25は収容孔30bに入らない
のでピン25によってリミットスイッチ31bがオンさ
れることはなく、また、ピン24は長さが短いのでピン
24によってリミットスイッチ31aがオンされること
はない。これによって、リミットスイッチ31aがオン
したときはピン25が確実に不使用状態であり、リミッ
トスイッチ31bがオンしたときはピン24が確実に不
使用状態である。その結果、不使用状態であるピン2
4,25の種類を誤って判定することはない。
【0015】図6は第1の実施の形態に係わる拡縮検出
装置の電気回路図である。図6に示すように、コントロ
ーラ32にはリミットスイッチ31aおよびリミットス
イッチ31bがそれぞれ直列に接続されている。コント
ローラ32ではこれらリミットスイッチ31a,31b
からの入力信号に応じて所定の処理を実行し、モーメン
トリミッタ33に後述するように制御信号を出力する。
【0016】モーメントリミッタ33とは、作業半径R
と吊り上げ荷重Wとの関係である定格荷重曲線に基づい
てブーム4に作用する最大負荷を制限する過負荷防止装
置である。このモーメントリミッタ33により作業半径
Rと吊り上げ荷重Wとの関係が定格荷重曲線に達すると
ドラム5,6の駆動が停止される。これによって、ブー
ム4に作用する最大負荷が制限され、車両転倒が防止さ
れる。本実施の形態では、メモリ34に吊り上げ能力の
異なる定格荷重曲線a,bが予め記憶されており、その
うちの1つが後述するように選択され、選択された定格
荷重曲線に基づいて最大負荷を制限する。ここで、定格
荷重曲線aは定格荷重曲線bよりも吊り上げ能力が高く
設定され、曲線aは履帯15L,15Rの拡張状態に対
応し、曲線bは履帯15L,15Rの縮小状態に対応し
ている。
【0017】図7は、第1の実施の形態のコントローラ
32で実行される処理の一例を示すフローチャートであ
る。このフローチャートは例えばエンジンキースイッチ
のオンによってスタートする。まず、ステップS1でリ
ミットスイッチ31aが全てオンか否かを判定し、肯定
されるとステップS2に進んでリミットスイッチ31b
が全てオンか否かを判定する。ステップS2が否定され
るとステップS3に進み、モーメントリミッタ33に定
格荷重曲線aを選択するような制御信号を出力し、リタ
ーンする。一方、ステップS1が否定され、または、ス
テップS2が肯定されるとステップS4に進み、モーメ
ントリミッタ34に定格荷重曲線bを選択するような制
御信号を出力し、リターンする。
【0018】次に、本発明の第1の実施の形態に係わる
拡縮検出装置の特徴的な動作を説明する。通常の吊り荷
作業時には、操作レバー20の操作により油圧シリンダ
17を伸長し、履帯15L,15Rを拡張させる。そし
て、図4(a)に示すようにピン孔21a,22aにピ
ン24を挿入し、履帯15L,15Rを拡張位置で固定
するとともに、図5(a)に示すように、不使用状態の
ピン25を収容台30に収容する。これによって、リミ
ットスイッチ31aがオン、リミットスイッチ31bが
オフし、前述したコントローラ32での処理(S1→S
2→S3)によりモーメントリミッタ33は定格荷重曲
線aを選択する。その結果、クレーンの吊り上げ能力が
高くなり、高負荷での作業が可能となる。
【0019】一方、狭小地での作業等においては、操作
レバー20の操作により油圧シリンダ17を縮退し、履
帯15L,15Rを縮小させる。そして、図4(b)に
示すようにピン孔21b,23aにピン25を挿入し、
履帯15L,15Rを縮小位置で固定するとともに、図
5(b)に示すように、不使用状態のピン24を収容台
30に収容する。これによって、リミットスイッチ31
bがオン、リミットスイッチ31aがオフし、前述した
処理(S1→S4)によりモーメントリミッタ33は定
格荷重曲線bを選択する。その結果、履帯15L,15
Rの縮小により車両の安定性が減少した分、吊り上げ能
力が低い値に制限され、吊り荷作業時の車両転倒が防止
される。この場合、履帯15L,15Rが左右不均等に
拡縮すると、車両旋回により作業半径が随時変化する
が、吊り上げ能力が小さい方の定格荷重曲線が選択され
るので、吊り荷作業時だけでなく旋回作業時の車両転倒
も防止される。
【0020】操作レバー20の操作による履帯15L,
15Rの拡縮作業の途中では、図8(a)に示すよう
に、全てのピン24,25を収容台30に収容する。こ
れによって、リミットスイッチ31a,31bが同時に
オンし、前述した処理(S1→S2→S4)によりモー
メントリミッタ33は定格荷重曲線bを選択する。その
結果、拡縮作業の終了後、ピン24または25のセット
を忘れて吊り荷作業を行っとき、クレーンの吊り上げ能
力は低く設定され、車両転倒が確実に防止される。
【0021】また、図8(b)に示すように、ピン2
4,25の収容を忘れたときは、前述した処理(S1→
S4)によりモーメントリミッタ33は定格荷重曲線b
を選択する。これによって、リミットスイッチ31a,
31bによる履帯15L,15Rの拡縮状態の判定が不
可能なときに吊り上げ能力は低く設定され、より安全側
で作業を行うことができる。断線などによりリミットス
イッチ31a,31bからの信号が途絶えたときも同様
である。
【0022】なお、以上では、リミットスイッチ31
a,31bをコントローラ32に直列に接続し、コント
ローラ32の入力ポートの使用を2箇所ですませるよう
にしたが、各リミットスイッチ31a,31bをそれぞ
れコントローラ32に直接接続するようにしてもよい。
これによって、コントローラ32には各リミットスイッ
チ31a,31bからの信号が入力され、リミットスイ
ッチ31a,32aが全てオフか否かを判定することが
可能となる。そして、この場合、図7のフローチャート
を図9のように変更してもよい。
【0023】このように第1の実施の形態によると、履
帯15L,15Rの拡縮状態に応じて履帯15L,15R
を異なったピン24,25で固定するとともに、不使用
状態のピン24または25を旋回体3に設けられた収容
台30に収容した。そして、リミットスイッチ31a,
31bによってピン24,25の収容状態を検出し、そ
の検出結果に応じて定格荷重曲線を選択するようにし
た。これによって、履帯15L,15Rの拡縮状態を検
出するリミットスイッチ31a,31bからの信号線を
センタージョイント16に通過させる必要がなく、履帯
15の拡縮状態を容易に検出し、適切な定格荷重曲線を
設定することができる。この場合、収容台30の取り付
け位置は旋回体3上でとくに規制されることはないの
で、ピン収容作業の作業性を優先して収容台30を取り
付けることができる。また、リミットスイッチ31a,
31bによって履帯15L,15Rの拡縮状態を検出す
るので、複雑な制御が不要であり、高価な部品も必要な
く、構成が容易である。
【0024】−第2の実施の形態− 図10,11を参照して本発明による履帯の拡縮検出装
置の第2の実施の形態を説明する。図10は第2の実施
の形態に係わる拡縮検出装置の電気回路図である。な
お、図6と同一の箇所には同一の符号を付し、以下では
その相違点を主に説明する。図10では、操作レバー2
0の操作の有無を検出するレバー検出器41と、警報を
発する警報装置42が図6に追加して設けられている。
コントローラ32Aではリミットスイッチ31a,31
bとレバー検出器41からの入力信号に応じて所定の処
理を実行し、モーメントリミッタ33および警報装置4
2に後述するように制御信号を出力する。
【0025】図11は、第2の実施の形態のコントロー
ラ32Aで実行される処理の一例を示すフローチャート
である。図11に示すように、まず、ステップS11で
レバー検出器41からの信号により操作レバー20の操
作の有無、すなわち、拡縮作業が行われているか否かを
判定し、作業中と判定されるとステップS12に進む。
ステップS12では、レバー検出器41からの信号によ
り拡縮作業が停止か否かを判定し、否定されるとステッ
プS12の処理が繰り返される。操作レバー20が中立
位置に戻されてステップS12が肯定されると、ステッ
プS13に進み、タイマをセットする。次いで、ステッ
プS14でそのタイマが所定時間を計時したか否かを判
定し、肯定されるとステップS15に進み、否定される
とステップS14が繰り返される。ここで、所定時間と
は、履帯15L,15Rの拡縮作業を停止してからピン
孔21a,22aまたは21b,23aにピン24または
25を挿入するのに要する時間(例えば5分)に設定さ
れる。
【0026】ステップS15では、リミットスイッチ3
1aが全てオンか否かを判定し、肯定されるとステップ
S16に進んでリミットスイッチ31bが全てオンか否
かを判定する。ステップS16が肯定されるとステップ
S17に進み、警報装置42に制御信号を出力し、警報
発生を指令する。次いで、ステップS22に進み、モー
メントリミッタ33に定格荷重曲線bを選択するような
制御信号を出力し、リターンする。ステップS16が否
定されるとステップS21に進み、モーメントリミッタ
33に定格荷重曲線aを選択するような制御信号を出力
し、リターンする。ステップS15が否定されるとステ
ップS22に進む。
【0027】一方、ステップS11が否定されるとステ
ップS18に進み、リミットスイッチ31aが全てオン
か否かを判定する。ステップS18が肯定されるとステ
ップS19に進んでリミットスイッチ31bが全てオン
か否かを判定し、肯定されるとステップS22に進み、
否定されるとステップS21に進む。ステップS18が
否定されるとステップS20に進み、リミットスイッチ
31bが全てオンか否かを判定する。ステップS20が
肯定されるとステップS22に進み、否定されるとステ
ップS17に進む。
【0028】次に、本発明の第2の実施の形態に係わる
拡縮検出装置の特徴的な動作を説明する。操作レバー2
0の操作により履帯15L,15Rの拡縮作業を行うと
きは、全てのピン24,25を収容台30に収容する。
そして、拡縮作業が終了すると収容台30から必要なピ
ン24または25を取り外し、取り外したピン24また
は25によって履帯15L,15Rを拡張位置または縮
小位置に固定する。これによって、ピン24,25は、
その一方が履帯15L,15Rの固定用に使用され、他
方が収容台30に収容されるという正規の使用状態にセ
ットされる。
【0029】ここで、図8(a)に示すように、拡縮作
業を停止した後もピン24,25を収容台30に収容し
たままにしておくと、前述したコントローラ32Aでの
処理(S1〜S16→S17)により所定時間後に警報
装置42により警報が発生する。これによって、作業者
はピン24,25の不適切な使用状態、すなわち、ピン
孔21a,22aおよび21b,23aのいずれにもピン
24,25を挿入していないことを認識する。その結
果、ピン24,25の挿入忘れを防止することができ
る。
【0030】また、図8(b)に示すように、収容台3
0にピン24,25の収容を忘れたときは、前述した処
理(S1→S18→S20→S17)によって警報が発
生する。これによって、作業者はピン24,25がいず
れも収容台30にないこと、すなわちピン24,25が
正規の使用状態にないことを認識することができる。そ
の結果、例えば履帯15L,15Rが拡張位置にあると
きに作業者は収容台30にピン25を収容することとな
り、むやみに低い定格荷重曲線bが選択されることを防
止できる。
【0031】このように第2の実施の形態によると、ピ
ン24,25のいずれかが履帯15L,15Rの固定用に
使用され、残りが収容台30に収容されている状態を正
規の使用状態とし、ピン24,25が正規の使用状態に
ないときに警報を発生させるようにしたので、作業者は
ピン孔21a,22a,21b,23aへのピン24,25
の挿入忘れ、または、収容台30へのピン24,25の
収容忘れを防止することができる。その結果、リミット
スイッチ31aまたは31bによって履帯15L,15
Rの位置が正しく検出され、適切な定格荷重曲線が選択
されるとともに、履帯15L,15Rが確実に固定さ
れ、安定した状態で吊り荷作業を行うことができる。こ
の場合、履帯15L,15Rの拡縮作業時には警報を発
生させないので、無駄な警報の発生が防止される。
【0032】なお、上記実施の形態では、履帯15L,
15Rの幅を拡張位置および縮小位置の2段に変更可能
としたが、拡張位置、中間位置、縮小位置の3段または
それ以上に変更可能としてもよい。この場合、履帯15
L,15Rの位置に応じて履帯15L,15Rを異なった
種類のピンで固定するとともに、メモリ34に履帯15
L,15Rの位置に応じた複数の定格荷重曲線を記憶
し、ピンの不使用状態を検出して適切な荷重曲線を選択
すればよい。
【0033】また、上記実施の形態では、収容台30に
リミットスイッチ31a,31bを設けたが、リミット
スイッチ31aのみを設け、リミットスイッチ31aの
オンにより高負荷側の定格荷重曲線aを選択し、リミッ
トスイッチ31aのオフにより低負荷側の定格荷重曲線
bを選択するようにしてもよい。さらに、上記実施の形
態では、サイドフレーム12L,12Rに油圧シリンダ
17を連結し、1本の油圧シリンダ17によって履帯1
5L,15Rを拡縮するようにしたが、図12に示すよ
うに、トラックフレーム11とサイドフレーム12L,
12Rを2本の油圧シリンダ43L,43Rで連結し、
油圧シリンダ43L,43Rを同時に伸縮させて履帯1
5L,15Rを拡縮するようにしてもよい。
【0034】さらにまた、上記実施の形態は、クローラ
クレーンに適用したが、トラッククレーンや油圧ショベ
ル等、他の建設機械に適用してもよい。また、上記実施
の形態では、リミットスイッチ31a,31bによって
不使用状態のピン24,25を検出するようにしたが、
他の検出器によってこれを検出してもよい。さらに、上
記実施の形態では、ピン24,25の使用状態が不適切
なときに警報を発生させるようにしたが、インジケータ
ランプを点灯させるようにしてもよい。
【0035】以上の実施の形態において、収容台30が
収容部材を、リミットスイッチ31a,31bがピン検
出手段を、メモリ34が記憶手段を、コントローラ32
とモーメントリミッタ33が選択手段を、巻上ドラム5
と起伏ドラム6が作業用のアクチュエータを、モーメン
トリミッタ33が駆動制御手段を、リミットスイッチ3
1a,31bとコントローラ32Aが使用状態検出手段
を、警報装置42が報知手段を、操作レバー20が指令
部材を、レバー検出器が41が指令検出手段を、コント
ローラ32Aが報知制御手段をそれぞれ構成する。
【0036】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、次
のような効果を奏することができる。 (1) 請求項1の発明によれば、拡縮可能な履帯を所
定の幅で固定する固定用ピンを履帯の各幅に対応してそ
れぞれ設け、不使用状態のピンを旋回体に設けられた収
容部材に収容し、収容されたピンの検出結果に応じて定
格荷重曲線を選択するようにした。これによって、セン
タージョイントを介して配線を取り回す必要がなく、履
帯の拡縮状態を容易に検出することができ、適切な定格
荷重曲線を設定することができる。 (2) 請求項2の発明によれば、固定用ピンの一部が
履帯の固定用に使用され、かつ、残りが全て収容部材に
収容される正規の使用状態にあるか否かをオペレータに
報知するようにしたので、オペレータはピンの挿入忘れ
などを認識することができる。その結果、ピンが適切に
挿入され、履帯の拡縮状態を正しく検出することができ
る。 (3) 請求項3の発明によれば、履帯の拡縮作業時に
報知手段による報知を禁止するようにしたので、無駄な
警報の発生などが防止される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用されるクローラクレーンの側面
図。
【図2】本発明が適用されるクローラクレーンの平面
図。
【図3】図1のIII-III線断面図。
【図4】図1のIV-IV線断面図。
【図5】第1の実施の形態に係わる拡縮検出装置を構成
する収容台の縦断面図であり、ピンの収容状態の一例を
示す図。
【図6】第1の実施の形態に係わる拡縮検出装置の構成
を示す電気回路図。
【図7】第1の実施の形態に係わるコントローラで実行
される処理の一例を示すフローチャート。
【図8】第1の実施の形態に係わる拡縮検出装置を構成
する収容台の縦断面図であり、ピンの収容状態の他の例
を示す図。
【図9】図7の他の例を示すフローチャート。
【図10】第2の実施の形態に係わる拡縮検出装置の構
成を示す電気回路図。
【図11】第2の実施の形態に係わるコントローラで実
行される処理の一例を示すフローチャート。
【図12】図2の変形例を示す図。
【符号の説明】
1 走行体 2 旋回輪 3 旋回体 5 巻上ドラム 6 起伏ドラム 15L,15R 履帯 20 操作レバー 24,25 ピン 30 収容台 31a,31b リミ
ットスイッチ 32,32A コントローラ 33 モーメント
リミッタ 34 メモリ 41 レバー検出
器 42 警報装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B66C 23/90 B66C 23/90 N E02F 9/02 E02F 9/02 C 9/26 9/26 A

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車幅方向に段階的に拡縮可能な履帯を有
    する走行体と、 この走行体に旋回装置を介して旋回可能に設けられた旋
    回体と、 前記履帯の各幅に対応して設けられ、前記履帯を所定の
    幅で固定する固定用ピンと、 前記旋回体に設けられ、前記固定用ピンのうち不使用状
    態のピンを収容する収容部材と、 前記収容部材に収容された前記固定用ピンを検出するピ
    ン検出手段と、 複数の定格荷重曲線を記憶する記憶手段と、 前記ピン検出手段による検出結果に応じて前記複数の定
    格荷重曲線から1つを選択する選択手段と、 前記選択された定格荷重曲線に基づいて作業用のアクチ
    ュエータの駆動を制御する駆動制御手段とを備えたこと
    を特徴とする履帯の拡縮検出装置。
  2. 【請求項2】 車幅方向に段階的に拡縮可能な履帯を有
    する走行体と、 この走行体に旋回装置を介して旋回可能に設けられた旋
    回体と、 前記履帯の各幅に対応して設けられ、前記履帯を所定の
    幅で固定する固定用ピンと、 前記旋回体に設けられ、前記固定用ピンのうち不使用状
    態のピンを収容する収容部材と、 前記固定用ピンの一部が前記履帯の固定用に使用され、
    かつ、残りが全て前記収容部材に収容される前記固定用
    ピンの正規の使用状態を検出する使用状態検出手段と、 前記使用状態検出手段による検出結果に応じて、前記固
    定用ピンの使用状態をオペレータに報知する報知手段と
    を備えたことを特徴とする履帯の拡縮検出装置。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の履帯の拡縮検出装置に
    おいて、 前記履帯の拡縮を指令する指令部材と、 前記指令部材による拡縮指令の有無を検出する指令検出
    手段と、 前記指令検出手段により前記履帯の拡縮指令が検出され
    ると前記報知手段による報知を禁止し、前記指令検出手
    段により前記履帯の拡縮指令の停止が検出されると前記
    報知手段による報知を許容する報知制御手段とを備える
    ことを特徴とする履帯の拡縮検出装置。
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