JP2004210540A - ブーム付コンクリートポンプ車のブーム旋回制御装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】アウトリガが完全張出し時に作動するリミットスイッチが作動すると励磁するリレーXL,XRを有する回路と、左右のブーム旋回範囲の旋回禁止領域で励磁するリレーX1,X2を有する回路を備える、上記リレーXLが消磁し、リレーXRとリレーX1が励磁したときにリレーX3を励磁する回路a、上記リレーXRが消磁してリレーXLとリレーX2が励磁したときにリレーX3を励磁させる回路b、上記リレーXLとXRがともに消磁してリレーX1とX2が励磁したときにリレーX3を励磁させる回路cを備える。上記リレーX3の励磁でブーム旋回操作用電磁油圧切換弁17のソレノイドSOL−L,SOL−Rを消磁させてブーム旋回をロックさせるようにする。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明はブームに沿わせて取り付けられたコンクリート配管内を圧送されるコンクリートをブームを旋回させながら打設するようにするブーム付コンクリートポンプ車において、ブームの旋回をロックさせるようにしてコンクリートポンプ車の転倒を防止するようにするブーム旋回制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ブーム付コンクリートポンプ車は、図4に一例の概略を示す如く、前後左右にアウトリガ10,11を張り出すように備えている車体1上に、ホッパ2と、該ホッパ2内のコンクリートを交互に吸入して吐出させるようにするピストン式のコンクリートポンプ(図示せず)とを備えると共に、車体1上の前側位置に旋回テーブル3を旋回自在に設置し、該旋回テーブル3上に、たとえば、下段ブーム5、中段ブーム6、上段ブーム7を起伏自在に連結してなる多段式のブーム4の基端部、すなわち、下段ブーム5の基端部を起伏自在に取り付け、更に、上記コンクリートポンプによってホッパ2内から吸入されて吐出されるコンクリートを輸送するコンクリート配管8を、コンクリートポンプから車体1上に沿わせた後、旋回テーブル3内を立上げて各段のブーム5,6,7の各側方部に順に沿わせてステイ等にて各段のブーム5,6,7に支持させ、最上段のブーム7の先端部に臨ませたコンクリート配管8の先端に先端ホース9を接続し、ホッパ2内のコンクリートをコンクリートポンプにより上記コンクリート配管8を通して圧送し、先端ホース9から吐出させてコンクリートの打設を行わせるようにしてある。
【0003】
かかるブーム付コンクリートポンプ車を用いてコンクリートの打設作業を行う場合は、各段のブーム5,6,7からなるブーム4を伸長させてコンクリート配管8をブーム4に沿い伸ばした状態で該コンクリート配管8内にコンクリートを通して圧送させるようにするため、ブーム4を横方向に伸ばした姿勢のときの車体1とブーム4の合成された重心の位置がブームの旋回時に移動することにより、ブーム付コンクリートポンプ車が作業中に転倒するおそれがある。
【0004】
そのために、ブーム付コンクリートポンプ車の車体1には、たとえば、図5に一例を示す如く、水平回動と伸縮により張出しできるようにしてあるフロントアウトリガ10L,10Rを前側部の左右に備えると共に、伸縮により張出しできるようにしてあるリアアウトリガ11L,11Rを後側部の左右に備えた構成としてあり、左右のリアアウトリガ11L,11Rは車体1上のボックス12内からアーム13を左右方向へ伸長させて張り出させてからアーム先端部のジャッキ14を操作して車体1の後側を支持させるようにし、又、左右のフロントアウトリガ10L,10Rは車体1の側部に沿わせて格納されている二点鎖線で示す格納状態からボックス12を外方へ水平回動させて張出させた後、ボックス12内からアーム13を伸長させて張出させてからアーム先端部のジャッキ14を操作して車体1の前側を支持させるようにして、ブーム4を操作しながらのコンクリート打設作業の安定性を図るようにしてある。
【0005】
上記前後左右の各フロントアウトリガ10L,10Rと各リアアウトリガ11L,11Rの最大張出し幅、すなわち、図5に実線で示す如きフロントアウトリガ10L,10Rの完全張出し状態と、同じく図5に実線で示す如きリアアウトリガ11L,11Rの完全張出し状態は、前記したブーム4を水平方向に伸ばした状態のときの車体1とブーム4の合成された重心位置がブーム4を水平方向に伸ばした状態で旋回させることにより移動する重心軌跡Aによって決められる。すなわち、左右のフロントアウトリガ10L,10Rの完全張出し状態時におけるアーム先端部のジャッキ14位置と、左右のリアアウトリガ11L,11Rの完全張出し状態時におけるアーム先端部のジャッキ14の位置とを結ぶ直線BとCが、上記ブーム旋回時の重心軌跡Aの外側で、且つ転倒に対する安定性の余裕幅αを確保できるようにすることによって決められている。
【0006】
従来のブーム付コンクリートポンプ車により作業現場でコンクリートの打設を行う場合は、フロントアウトリガ10L,10Rとリアアウトリガ11L,11Rにより車体1を安定させてからブーム4を操作するようにしているが、作業現場の状況によっては左側又は右側のアウトリガ10L,11L又は10R,11Rを図6に示す如き完全張出し状態に張出させられないような場合、たとえば、片側が崖の如き切り立っていてアウトリガを完全張出し状態では使用できないような場合がある。このような狭隘な場所では、左側又は右側のアウトリガ10L,11L又は10R,11Rを張出さないか、あるいは途中まで張出して使用するという、いわゆる不完全張出し状態とすることが余儀なくされており、かかる状態でブーム付コンクリートポンプ車によるコンクリート打設作業を行う場合でも、ブーム4を全旋回操作させながらコンクリートの打設作業を行っているのが実状である。
【0007】
そのため、上記した如きアウトリガを不完全張出し状態で使用しながらブーム4を旋回させると、ブーム旋回時の重心軌跡Aの位置により、コンクリートポンプ車が転倒するおそれがある。たとえば、コンクリートポンプ車の作業位置の左側が狭くて図6に示す如く左側のフロントアウトリガ10Lをボックス12の基端部を中心に回動させて張出せるが、アーム13を伸長させることができず、又、リアアウトリガ10Rはアーム13を伸長させることができないような場合には、左側のアウトリガ10L,10Rは不完全張出し状態であり、このときのフロントアウトリガ10Lのアーム先端部のジャッキ14位置とリアアウトリガ11Lのアーム先端部のジャッキ14位置を結ぶ線Bが重心軌跡Aよりも内側に入ることになるため、この重心軌跡Aよりも内側となる範囲(図6に斜線を付した範囲)においては、ブーム4が左側へ旋回して来たときに左側のアウトリガ10L,10Rでは支え切れずに左側へ転倒するおそれが出て来る。そのため、図6のような場合は、左側のブーム旋回禁止領域D1を除く領域範囲D3のみがブームの限定旋回可能範囲となるのであるが、従来においては、かかる場合でもブーム4を全旋回操作させながらコンクリート打設作業を行っているので、コンクリートポンプ車の転倒のおそれがある。
【0008】
又、コンクリート打設作業現場の状況でコンクリートポンプ車の左右両側が狭くて、図7に示す如く、左右のフロントアウトリガ10L,10Rと左右のリアアウトリガ11L,11Rをいずれも不完全張出し状態とせざるを得ないような場所では、左右ともにアウトリガ10L,11L及び10R,11Rは不完全張出し状態となって、ブーム旋回時の重心軌跡Aの位置によりブーム4を全旋回させると、コンクリートポンプ車の前後の限定旋回可能領域範囲D4とD5を除くコンクリートポンプ車の左右両側の領域D1,D2にブーム4が旋回して来たときはコンクリートポンプ車が転倒するおそれがある。
【0009】
このような車体の転倒を防止するようにしたものとしては、これまでにクレーン車や高所作業車の転倒防止装置が提案されている(たとえば、特許文献1参照)。
【0010】
上記特許文献1に記載されているものは、クレーン車の転倒防止装置で、クレーン車の車体の前後左右にアウトリガをそれぞれ外方へ張出すように備えて車体を支持するようにし、該車体上にターンテーブルを介して伸縮ブームの基端を起伏可能に枢支させて、起伏シリンダにより起伏できるようにし、更に、伸縮ブームの旋回位置検出器と、伸縮ブームの起伏角度検出器と、伸縮ブームの伸縮長さ検出器と、該起伏角度検出器と伸縮長さ検出器が連結された作業半径演算器と、荷重検出器と、アウトリガの張出し長さ検出器等が備えられており、アウトリガを張出して車体を支持し、伸縮ブームを操作して作業を行う際、アウトリガの張出し長さ、ブームの旋回位置及びブームの作業半径より車体の側方の規制荷重及び車体の前方及び後方の規制荷重を設定し、これらの規制荷重のいずれか小さい方をそのときの規制荷重とすることによりクレーンの吊り上げ荷重を規定してクレーン車の転倒を防止するようにするものである。
【0011】
しかし、この特許文献1には、アウトリガが不完全張出し状態で転倒安定性が確保されていない範囲にブームを旋回させないようにすることについては開示されていない。
【0012】
【特許文献1】
実公平7−29111号公報
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、従来、ブーム付コンクリートポンプ車においては、アウトリガが不完全張出し状態となっている側へのブームの旋回を行わせないようにするための装置は備えられておらず、アウトリガの張出し状態が完全か不完全かの如何に拘らずブームの全旋回操作が可能となるようにしてあるため、転倒安定性が確保されていない範囲にブームを旋回させると、車体1が転倒する問題を有していた。
【0014】
そこで、本発明は、ブーム付コンクリートポンプ車において、アウトリガが不完全張出し状態で作業上の安定性が確保されていない範囲へはブームの旋回ができないようにしようとするものである。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記課題を解決するために、ブーム付コンクリートポンプ車の車体の左右に取付けられているアウトリガに、完全張出し状態のときに作動する検知器を備え、該検知器が作動しないアウトリガがある側の旋回禁止領域を除く範囲のみを旋回可能とし且つ該旋回禁止領域ではブーム旋回ができないようにする旋回ロック回路を設けた構成とし、又、旋回ロック回路を、アウトリガの張出しを検知する検知器が作動すると励磁するアウトリガ完全張出し回路のリレーと、左右の旋回禁止領域で旋回角度センサからの信号に基いて励磁するリレーと、上記アウトリガ完全張出し回路のリレーが励磁されないときに励磁する旋回ロック用リレーとを備え、上記旋回ロック用リレーが励磁したときにブーム旋回操作用電磁油圧切換弁のソレノイドを消磁させるようにした構成とする。
【0016】
アウトリガが不完全張出し状態のときは、旋回ロック回路によりブーム旋回禁止領域では旋回できないようになるので、オペレータによる操作ミスを回避でき、車体の転倒のない安定したコンクリート打設作業を行うことができることになる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
【0018】
図1は本発明のブーム付コンクリートポンプ車のブーム旋回制御装置の実施の一形態を示す電気回路図であり、図2(イ)(ロ)はアウトリガが不完全張出し状態になっているときのコンクリートポンプ車の平面図を示すもので、図2において、左右のフロントアウトリガ10L,10R及び左右のリアアウトリガ11L,11Rは、図5に示したものと同様としてあり、左側のフロントアウトリガ10Lには、車体1に水平方向へ回動自在に取り付けてあるボックス12の基端部に、回動して張出したことを検知する第1リミットスイッチL1と、該ボックス12内からアーム13がスライドして完全張出し位置まで張出したことを検知する第2リミットスイッチL2を設けると共に、右側のフロントアウトリガ10Rにも同様に第1リミットスイッチR1と第2リミットスイッチR2を設け、又、左側のリアアウトリガ11Lには、固定のボックス12内からアーム13がスライドして完全張出し位置まで張出したことを検知する第3リミットスイッチL3を設けると共に、右側のリアアウトリガ11Rにも同様の第3リミットスイッチR3を設ける。
【0019】
図1に示す電気回路図は、ブーム旋回をロック(禁止)する制御を行うもので、上記した左側のアウトリガ10L,11Lの第1,第2,第3のリミットスイッチL1,L2,L3とリレーXLを直列に接続した左側アウトリガ完全張出しの回路と、上記した右側のアウトリガ10R,11Rの第1,第2,第3のリミットスイッチR1,R2,R3とリレーXRを直列に接続した右側アウトリガ完全張出しの回路とを備え、更に、図2に示す旋回テーブル3上のブームの旋回角度を検出する旋回角度センサ15からの信号を受けて左側の旋回範囲では旋回禁止領域D1でリレーX1を励磁すると共に、右側の旋回範囲では旋回禁止領域D2でリレーX2を励磁する旋回角度検出コントローラ16を設け、更に又、上記リレーXLのb接点XL、リレーXRのa接点XR、リレーX1のa接点X1を直列に接続した回路aと、リレーXLのa接点XL、リレーXRのb接点XR、リレーX2のa接点X2を直列に接続した回路bと、リレーXLのb接点XL、リレーXRのb接点XRを直列に接続し、これにリレーX1のa接点X1とリレーX2のa接点X2を並列に接続した回路cとを、旋回ロック用リレーX3に接続した回路を設け、該リレーX3のb接点X3とブーム旋回操作用電磁油圧切換弁17の左側ソレノイドSOL−Lと右側ソレノイドSOL−Rを有するブーム旋回用の回路を設けた構成とする。
【0020】
又、図3はブーム旋回用油圧回路を示すもので、ブーム4を取り付けている旋回テーブル3に動力伝達機構18を介して旋回動力を与えるようにする旋回モータ19に、ブーム油圧ポンプ20の吐出側に接続した供給管21とタンク22に接続された排出管23とを、途中にブーム旋回操作用電磁油圧切換弁17、カウンタバランスブレーキ弁24を有する給排用配管25を介して接続し、上記ブーム旋回操作用電磁油圧切換弁17のソレノイドSOL−L又はSOL−Rのいずれかを励磁させることにより、ブーム油圧ポンプ20からの圧油が旋回モータ19に供給されて、該旋回モータ19が正転方向又は逆転方向に駆動され、ブーム4が旋回させられるようにしてあり、又、ブーム旋回操作用電磁油圧切換弁17が中立位置にあるときは、ブーム油圧ポンプ20からの圧油はタンク22へ戻されるようにあり、更に、ブーム油圧ポンプ20の吐出側の供給管21とタンク22に接続された排出管23とを、ブームオンロード弁26を介して接続し、ブームオンロード弁26のソレノイド27が消磁されているときは、ブーム油圧ポンプ20の吐出側がタンク22へ連通させられてブームの操作はロックされるようにしてある。
【0021】
今、図5に示す如く、左右のフロントアウトリガ10L,10R及び左右のリアアウトリガ11L,11Rがすべて張出されて完全張出し状態にあるときは、図2に示すすべてのリミットスイッチL1,L2,L3及びR1,R2,R3が作動するので、図1に示す電気回路図において、左アウトリガ完全張出し回路のスイッチLS−L1,LS−L2,LS−L3はすべてがONでリレーXLが励磁し、又、右アウトリガ完全張出し回路のスイッチLS−R1,LS−R2,LS−R3はすべてONでリレーXRが励磁する。したがって、上記リレーXLのa接点XLは閉、b接点XLは開となり、又、上記リレーXRのa接点XRは閉、b接点XRは開となるので、旋回角度検出コントローラ16からの指令にかかわらず回路a,b,cはいずれも遮断され、旋回ロック用リレーX3は励磁されない。そのため、リレーX3のb接点X3は閉じたままで、ソレノイドSOL−L又はSOL−Rは左右の旋回操作用のスイッチ等によるオペレータからの指令により励磁されることになり、ブーム4の全旋回が行われる。
【0022】
次に、図2(イ)に示す如く、右側のフロントアウトリガ10Rとリアアウトリガ11Rが完全張出し位置まで張出せずに不完全張出し状態になっているときは、リミットスイッチR2とR3が作動しないので、図1の電気回路図において、右アウトリガ完全張出し回路のスイッチLS−R1はON、LS−R2及びLS−R3はOFFとなってリレーXRは励磁されない。一方、旋回角度検出コントローラ16からの指令でリレーX2は励磁されているので、上記リレーXRのa接点XRは開いたまま、そのb接点XRは閉じたままであり、リレーX2のa接点X2は閉じる。このとき、左アウトリガ完全張出し回路の各スイッチLS−L1,LS−L2,LS−L3はすべてONとなっているので、リレーXLは励磁され、そのa接点XLは閉、b接点XLは開となる。したがって、旋回ロック用の回路bを介してリレーX3が励磁されることになり、該リレーX3のb接点X3が開いてソレノイドSOL−R及びSOL−Lは消磁される。これにより、右側のリレーX2が励磁する旋回禁止領域D2では、ブーム4の旋回がロック(禁止)されるように制御される。
【0023】
一方、図2(ロ)に示す如く、左側のフロントアウトリガ10Lとリアアウトリガ11Lが完全張出し位置まで張出されていないときは、左側のアウトリガ10L,11Lが不完全張出し状態であり、上記右側のアウトリガ10R,11Rが不完全張出し状態になっている場合と同様の電気制御で、旋回ロック用の回路aによりリレーX3が励磁されて、そのb接点X3が開き、ソレノイドSOL−R及びSOL−Lが消磁され、リレーX1が励磁する左側の旋回禁止領域D1ではブーム4の旋回がロックされるように制御され、上記旋回禁止領域D1以外の領域範囲D3(図6参照)のみ限定旋回可能となり、この範囲では車体1の転倒のおそれのない安定性を確保することができる。
【0024】
更に、左側と右側の各アウトリガ10L,11Lと10R,11Rが不完全張出し状態にあるときは、図1におけるリレーXL、リレーXRはともに励磁されず、リレーX1、リレーX2は左側、右側の旋回禁止領域D1,D2で励磁されるので、D1及びD2の領域では旋回ロック用の回路cによりリレーX3が励磁される。これにより、該リレーX3のb接点X3が開になってソレノイドSOL−LとSOL−Rはともに消磁され、ブーム旋回操作用電磁油圧切換弁17は中立位置に切り換えられて、図3の旋回モータ19は駆動されず、ブームの旋回は行われないように制御され、上記旋回禁止領域D1及びD2以外の領域範囲D4,D5(図7参照)のみ限定旋回可能となる。
【0025】
このように、本発明においては、ブーム付コンクリートポンプ車でコンクリート打設作業を行うに際して、車体1の安定のために左右のフロントアウトリガ10L,10R及び左右のリアアウトリガ11L,11Rを張出させて車体1の転倒を防止するようにするとき、アウトリガ10L,10R,11L,11Rのいずれかの張出しが不完全で、フロントアウトリガ10L又は10Rとリアアウトリガ11L又は11Rの接地点(ジャッキ14の位置)を結ぶ線が旋回時重心軌跡Aよりも内側になるようなことがあると、アウトリガの不完全張出し側へのブーム旋回が自動的にロックされるようにブーム旋回用のモータへの圧油供給が遮断されることになるので、ブーム4を旋回させながらのコンクリート打設作業時において不用意にアウトリガ不完全張出し側へブームを旋回させることがなくなり、車体1の転倒のおそれを未然に防止することが可能となる。
【0026】
なお、上記実施の形態では、ブーム付コンクリートポンプ車として、フロントアウトリガ10L,10Rをボックス12が回動してアーム13が伸縮する形式とし、リアアウトリガ11L,11Rをアーム13が伸縮する形式としたものを示したが、アウトリガの形式はこれに限られるものではなく、たとえば、左右のフロントアウトリガを車体上にクロスさせて設置して外方へアームが伸縮するようにしたもの、左右のリアアウトリガを水平方向に回動して張出すようにしたもの、これらを組み合わせたもの、その他任意の張出し方式としたアウトリガを用いるものでも同様に適用できること、又、アウトリガの張出しを検知するリミットスイッチの数に応じて図1の電気回路図のスイッチの数を増減できること、アウトリガを不完全張出し状態で使用してコンクリート打設作業をしているときは、ブザー、回転灯等により外部へ警報を発するようにすることは任意であること、その他本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々変更を加え得ることは勿論である。
【0027】
【発明の効果】
以上述べた如く、本発明のブーム付コンクリートポンプ車のブーム旋回制御装置によれば、ブーム付コンクリートポンプ車の車体の左右に取付けられているアウトリガに、完全張出し状態のときに作動する検知器を備え、該検知器が作動しないアウトリガがある側の旋回禁止領域を除く範囲のみを旋回可能とし且つ該旋回禁止領域ではブーム旋回ができないようにする旋回ロック回路を設けた構成とし、又、旋回ロック回路を、アウトリガの張出しを検知する検知器が作動すると励磁するアウトリガ完全張出し回路のリレーと、左右の旋回禁止領域で旋回角度センサからの信号に基いて励磁するリレーと、上記アウトリガ完全張出し回路のリレーが励磁されないときに励磁する旋回ロック用リレーとを備え、上記旋回ロック用リレーが励磁したときにブーム旋回操作用電磁油圧切換弁のソレノイドを消磁させるようにした構成としてあるので、コンクリート打設作業現場が狭隘な場所である等の理由ですべてのアウトリガを完全張出し状態にできない場合でも不完全張出し状態になっているアウトリガがある方向へのブームの旋回をロックさせることができ、したがって、オペレータによる操作ミスで不安定支持の方向へブームを不用意に旋回させるという事態を未然に回避できて、コンクリート打設作業中に車体を転倒させることを防止でき、作業の安定性が確保される、という優れた効果を奏し得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のブーム付コンクリートポンプ車のブーム旋回制御装置の電気回路図である。
【図2】アウトリガの不完全張出し状態を示すもので、(イ)は右側のアウトリガが不完全張出し状態のときに旋回禁止角度を示す平面図、(ロ)は左側のアウトリガが不完全張出し状態のときに旋回禁止角度を示す平面図である。
【図3】ブーム旋回の油圧回路図である。
【図4】ブーム付コンクリートポンプ車の一例を示す概略図である。
【図5】アウトリガのすべてが完全張出し状態となっている場合の一例を示すブーム付コンクリートポンプ車の平面図である。
【図6】図5に示す状態から左側のアウトリガが不完全張出し状態になったときの旋回時重心軌跡とアウトリガ接地点の関係を示す平面図である。
【図7】図6の状態から右側のアウトリガも不完全張出し状態になったときの旋回時重心軌跡とアウトリガ接地点の関係を示す平面図である。
【符号の説明】
1 車体
4 ブーム
10L,10R フロントアウトリガ
11L,11R リアアウトリガ
15 旋回角度センサ
16 旋回角度検出コントローラ
17 ブーム旋回操作用電磁油圧切換弁
19 旋回モータ
L1,L2,L3 リミットスイッチ
R1,R2,R3 リミットスイッチ
a,b,c 回路
D1,D2 旋回禁止領域
LX,LR リレー
L1,L2 リレー
X3 旋回ロック用リレー
Claims (2)
- ブーム付コンクリートポンプ車の車体の左右に取付けられているアウトリガに、完全張出し状態のときに作動する検知器を備え、該検知器が作動しないアウトリガがある側の旋回禁止領域を除く範囲のみを旋回可能とし且つ該旋回禁止領域ではブーム旋回ができないようにする旋回ロック回路を設けたことを特徴とするブーム付コンクリートポンプ車のブーム旋回制御装置。
- 旋回ロック回路を、アウトリガの張出しを検知する検知器が作動すると励磁するアウトリガ完全張出し回路のリレーと、左右の旋回禁止領域で旋回角度センサからの信号に基いて励磁するリレーと、上記アウトリガ完全張出し回路のリレーが励磁されないときに励磁する旋回ロック用リレーとを備え、上記旋回ロック用リレーが励磁したときにブーム旋回操作用電磁油圧切換弁のソレノイドを消磁させるようにした構成とする請求項1記載のブーム付コンクリートポンプ車のブーム旋回制御装置。
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