JP2002184261A - フィルムキー及びその製造方法 - Google Patents

フィルムキー及びその製造方法

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JP2002184261A JP2000379058A JP2000379058A JP2002184261A JP 2002184261 A JP2002184261 A JP 2002184261A JP 2000379058 A JP2000379058 A JP 2000379058A JP 2000379058 A JP2000379058 A JP 2000379058A JP 2002184261 A JP2002184261 A JP 2002184261A
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plastic layer
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Hiroshi Nagae
洋志 長江
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Mitsubishi Plastics Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 押し釦部として機能する膨出部の表面の柔軟
性及び弾力性が低温においても良好で、前記膨出部を深
絞りで形成可能なフィルムキーを提供する。 【解決手段】 フィルムキー1は硬質プラスチック層2
と軟質層3とを強固に接着した積層シート4に、軟質層
3側に突出する押圧操作部5が形成され、該押圧操作部
5の内側の凹部6に樹脂7が充填されることにより形成
されている。硬質プラスチック層2は、ポリカーボネー
ト50〜80質量%と、ポリブチレンテレフタレート2
0〜50質量%との混合物で形成されたフィルムで形成
されている。軟質層3はシリコーンゴムで形成されてい
る。樹脂7には例えば、ポリカーボネートが使用されて
いる。樹脂7には凸部8が形成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はフィルムキー及びそ
の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、フィルムキーとして、硬質プラス
チック層の表面に軟質プラスチック層を積層した積層体
(積層シート)を熱成形して、軟質プラスチック層側に
凸となる押圧部を形成したものがある。このフィルムキ
ーは硬質プラスチック層によって必要な剛性を保持しな
がら、軟質プラスチック層によりクッション性、柔らか
な触感あるいは滑り止め効果を奏するようにしている。
【0003】また、特開2000−263659号には
ポリカーボネートやポリエチレンテレフタレート等の硬
質樹脂フィルムと、ウレタン等の軟質樹脂フィルムとを
貼り合わせた後、フィルムを加熱して加工型上に載置し
て真空に引くことで多数の凸部を形成し、該凸部の内側
に樹脂を充填したキートップ板(フィルムキー)の製造
方法が開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、軟質層にポ
リウレタン系のもの(ウレタンゴム)を使用した場合、
低い温度で使用する際に、柔軟性及び弾力性が悪くな
る。また、ウレタンゴムは紫外線で着色し易い。従っ
て、携帯電話のように屋外で使用する機会の多い機器の
フィルムキーに使用する場合、問題がある。
【0005】また、ポリカーボネートやポリエチレンテ
レフタレート等の硬質樹脂フィルムと、ウレタン等の軟
質樹脂フィルムとを貼り合わせた積層体においては、積
層体を加熱して軟化させて圧空成形する際の成形条件が
狭く、比較的成形倍率の低い製品しか良好に製造できな
いという難点がある。さらに、ポリカーボネートを硬質
プラスチック層として使用した場合、ポリカーボネート
は引っ張り強度や衝撃強度が大きく寸法安定性も良い
が、疲労に弱く脆性破壊を起こすため、フィルムキーの
ように繰り返し荷重が加わる場合に耐久性が悪くなる。
【0006】本発明は前記の問題点に鑑みてなされたも
のであって、その第1の目的は押し釦部として機能する
多数の膨出部の表面の柔軟性及び弾力性が低温において
も良好なフィルムキーを提供することにある。また、第
2の目的は前記膨出部を深絞りで形成可能なフィルムキ
ーを提供することにある。また、第3の目的は軟質層を
構成するシリコーンゴム層を傷つけずに、前記フィルム
キーを製造することができる製造方法を提供することに
ある。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記第1の目的を達成す
るため、請求項1に記載の発明では、硬質プラスチック
層と軟質層とを強固に接着した積層シートに、前記軟質
層側に突出する膨出部を成形し、該膨出部の内側に樹脂
を充填してなるフィルムキーであって、前記軟質層がシ
リコーンゴムである。この発明のフィルムキーは多数の
スイッチを備えた電子機器のスイッチ部品として使用さ
れる。そして、軟質層がシリコーンゴムであるため、低
温においても膨出部の表面の柔軟性及び弾力性が良好な
状態に保持され、手指の触感や操作性に優れる。
【0008】請求項2に記載の発明では、請求項1に記
載の発明において、前記硬質プラスチック層と前記軟質
層との間に印刷層が形成されている。この発明では、膨
出部の内側に溶融樹脂が充填される際に印刷層に接触す
る虞がなく、溶融樹脂で印刷層が乱されることがない。
【0009】請求項3に記載の発明では、請求項1又は
請求項2に記載の発明において、前記硬質プラスチック
層は、ポリカーボネート50〜80質量%と、ポリブチ
レンテレフタレート20〜50質量%とからなる。この
発明では、ポリカーボネートやポリエチレンテレフタレ
ート単独で硬質プラスチック層を形成した場合に比較し
て深絞り成形性に優れ、圧空成形性が向上するとともに
製品の耐久性が向上する。
【0010】第2の目的を達成するため、請求項4に記
載の発明では、硬質プラスチック層とシリコーンゴム層
とを強固に接着した積層シートのシリコーンゴム層側に
保護フィルムを設けた状態で、前記積層シートに前記保
護フィルム側に凸となる膨出部を形成した後、前記膨出
部を射出成形用金型の凹部にはめ込んだ状態で前記積層
シートの前記硬質プラスチック層側の凹部に樹脂を充填
し、その後、前記保護フィルムを除去する。
【0011】従って、この発明の製造方法では、フィル
ムキーの表面側に位置するシリコーンゴム層が保護フィ
ルムに被覆された状態で、積層シートへの膨出部の形成
や樹脂の充填が行われるため、シリコーンゴム層が金型
面に直接接触することが防止される。その結果、フィル
ムキーの製造中にシリコーンゴム層が傷つくのを防止で
きる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明を具体化した一実施
の形態を図面に従って説明する。先ず、フィルムキーに
ついて説明する。図1(a)はフィルムキー1を表面側
から見た概略斜視図、図1(b)は裏面側から見た概略
斜視図、図1(c)は部分模式断面図である。図1
(a),(c)に示すように、フィルムキー1は硬質プ
ラスチック層2と軟質層3とを強固に接着した積層シー
ト4に、軟質層3側に突出する膨出部としての押圧操作
部5が形成され、該押圧操作部5の内側の凹部6に樹脂
7が充填されることにより形成されている。
【0013】硬質プラスチック層2は、ポリカーボネー
ト50〜80質量%と、ポリブチレンテレフタレート2
0〜50質量%との混合物で形成されたフィルムあるい
はポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムで形
成されている。軟質層3はシリコーンゴムで形成されて
いる。樹脂7には例えば、ポリカーボネートが使用され
ている。硬質プラスチック層2の厚さは、加工や使用時
の強度を考慮して、10〜500μm、好ましくは20
〜300μm程度に形成されている。軟質層3は触感等
を考慮して、厚さが10〜1000μm程度、好ましく
は30〜500μmに形成されている。フィルムキー1
を携帯電話用に使用する場合は、硬質プラスチック層2
と軟質層3との合計の厚さが100μm程度以下に形成
されている。
【0014】フィルムキー1の表面には多数の膨出部と
しての押圧操作部5が膨出形成され、図1(b),
(c)に示すように、フィルムキー1の裏面にはスイッ
チ接点(図2に図示)を押下するための凸部8が各押圧
操作部5に対応して形成されている。凸部8は樹脂7の
ほぼ中央部に形成されている。
【0015】硬質プラスチック層2と軟質層3との間に
は、印刷層9が形成されている。印刷層9は、各押圧操
作部5と対応する位置に、各押圧操作部5の役割を示す
数字、文字、記号等の絵柄を備えている。図1(a)で
は数字のみを図示している。
【0016】前記のように構成されたフィルムキー1
は、例えば携帯電話や小型情報機器のスイッチ基板の所
定位置を覆うように装着される。図2に示すように、ス
イッチ基板10は、スイッチ用の電極11aがマトリッ
クス状に形成されたプリント基板11と、電極11aと
対応する位置に孔12aが形成された絶縁材製のスペー
サ12と、電極11aと共同してスイッチを構成する電
極13aがマトリックス状に形成された絶縁シート13
とから構成されている。
【0017】フィルムキー1の押圧操作部5を指先で押
圧すると、凸部8が絶縁シート13をプリント基板11
側へ撓ませ、絶縁シート13に形成されている電極13
aがプリント基板11に形成された電極11aと接触す
る状態に保持され、スイッチが導通状態(オン状態)と
なる。押圧操作部5の押圧を解除すると、硬質プラスチ
ック層2がその剛性によって元の状態に復帰し、スイッ
チがオフ状態となる。使用者は押圧操作部5に設けられ
た記号や文字を確認して所望の押圧操作部5を押圧操作
する。
【0018】次にフィルムキー1の製造方法を説明す
る。フィルムキー1を製造する際は、図3に示すよう
に、硬質プラスチック層2及び軟質層3が強固に固着さ
れた積層シート4の軟質層3側に保護フィルム14を剥
離可能に積層した積層体15を使用する。
【0019】積層体15を製造する際は、例えば、硬質
プラスチック層2となる所定の厚さの樹脂フィルム上
に、各押圧操作部5の役割を示す数字、文字、記号等の
絵柄を備えた印刷層9が形成される。次に、前記樹脂フ
ィルムの印刷層9が形成された側に、必要に応じて接着
処理を施した上で、未架橋のシリコーンゴム組成物を所
定の厚さに積層する。接着処理としては、例えば特開平
11−20082号公報に開示された処理が実施され
る。樹脂フィルムとして、例えば2軸延伸PETフィル
ム(厚さ12μm)や、ポリカーボネートとポリブチレ
ンテレフタレートの混合物から形成されたフィルムが使
用される。
【0020】未架橋のシリコーンゴム組成物としては、
例えば、電子線架橋型(電子線硬化型)のシリコーンエ
ラストマーが使用される。電子線架橋型のシリコーンエ
ラストマーとしてはビニル基を含有したポリジメチルシ
ロキサンを主体としたものが一般的であるが、メチル基
の一部がフェニル基あるいはトリフルオロプロピル基で
置換されたものであってもよい。
【0021】次に厚さ20μmの2軸延伸PETフィル
ム上にマットコートした保護フィルム14をマットコー
ト側をシリコーンゴム組成物に向けて圧着することによ
り、硬質プラスチック層2、軟質層3及び保護フィルム
14からなる積層体15が得られる。マットコートとは
マット処理とも称し、フィルムの表面に細かい凹凸を成
形したり、細かい粒子を含有する層を塗布することを意
味する。
【0022】次にこの積層体15に電子線照射すること
により、中間層であるシリコーンゴム組成物を架橋し
て、図3に示すように、硬質プラスチック層2、印刷層
9、軟質層3及び保護フィルム14からなる積層体15
を得る。なお、図3では保護フィルム14に形成された
マットコート層は省略されている。照射線量は20kG
y〜150kGyが好ましい。そして、フィルムキー1
の外形形状に加工した積層体15を使用してフィルムキ
ー1を製造する。
【0023】フィルムキー1を製造する際は、先ず積層
体15の表面の所定位置に各押圧操作部5を形成すると
同時に裏面に凹部6を形成する。即ち図4(a)に示す
ように、圧空成形装置の金型20の上に積層体15を硬
質プラスチック層2が金型20側となるようにセットす
る。そして、図示しない加熱装置で積層体15を軟化す
る温度に加熱し、金型20の凹部20a内の空気を排気
するとともに、積層体15を覆うカバー(図示せず)に
設けられた供給部から積層体15の表面側、即ち図4
(a)における上側に圧縮空気を供給して積層体15を
金型20に押し付ける。その結果、図4(b)に示すよ
うに、積層体15が伸ばされるとともに、金型20の型
面の形状に忠実な形状に成形される。
【0024】成型品21が冷却後、成型品21を金型2
0から取り出し、図5(a)に示すように、各押圧操作
部5に対応して凹部22aが形成された射出成形用の金
型22に、成型品21を各押圧操作部5が凹部22aに
収容された状態にセットする。次に図5(b)に示すよ
うに、成型品21の各凹部6に成形樹脂が注入され、成
型品21の裏面側(図5(b)の上側)に凸部8が形成
される。そして、成型品21の冷却後、金型22から成
型品21を取り出し、必要に応じて、外形加工を施した
後、保護フィルム14を剥離して除去することによりフ
ィルムキー1が完成する。軟質層3(シリコーンゴム)
の表面には保護フィルム14のマットコートのマット模
様、即ち細かい凹凸模様が転写され、軟質層3の露出面
(表面)がマット面(細かい凹凸を有する面)となる。
【0025】この実施の形態では次の効果を有する。 (1) 硬質プラスチック層2と軟質層3とを強固に接
着した積層シート4に、軟質層3側に突出する押圧操作
部5(膨出部)を成形し、押圧操作部5の内側に樹脂7
を充填してフィルムキー1を構成し、軟質層3をシリコ
ーンゴムで形成した。従って、低温においても押圧操作
部5の表面の柔軟性及び弾力性が良好な状態に保持さ
れ、手指の触感や操作性に優れる。また、シリコーンゴ
ムはウレタン樹脂に比較して耐候性(耐紫外線性)が良
く、携帯電話のように屋外で使用する機会の多い機器の
フィルムキー1に使用する場合、耐久性が向上する。
【0026】(2) 硬質プラスチック層2と軟質層3
との間に印刷層9が形成されている。従って、押圧操作
部5の内側に溶融樹脂が充填される際、溶融樹脂が印刷
層9に接触する虞がなく、溶融樹脂で印刷層9が乱され
ることがない。
【0027】(3) 硬質プラスチック層2が、ポリカ
ーボネート50〜80質量%と、ポリブチレンテレフタ
レート20〜50質量%とからなる。従って、ポリカー
ボネートやポリエチレンテレフタレート単独で硬質プラ
スチック層2を形成した場合に比較して圧空成形性及び
深絞り成形性が向上し、押圧操作部5として指が触れる
部分を全体が湾曲した形状ではなく、平坦な形状に形成
できるため、押圧操作部5と対応する部分に数字や文字
等の印刷層9を設けた際に、数字や文字等を認識し易く
なる。また、硬質プラスチック層2をポリエチレンテレ
フタレート単独で形成した場合に比較して寸法安定性が
良く、硬質プラスチック層2をポリカーボネート単独で
形成した場合に比較してフィルムキー1の耐久性が向上
する。
【0028】(4) シリコーンゴムの架橋を電子線架
橋で行うため、硬質プラスチック層2となるフィルムに
熱を加えないので、硬質プラスチック層2となるフィル
ムが軟質層3を形成するシリコーンゴム層の架橋の際に
過熱によって変質する虞がない。
【0029】(5) フィルムキー1を製造する際、硬
質プラスチック層2とシリコーンゴム層(軟質層3)と
を強固に接着した積層シート4のシリコーンゴム層側に
保護フィルム14を設けた状態で、膨出部(押圧操作部
5)の形成及び樹脂7の充填が行われた後、保護フィル
ム14が除去される。従って、フィルムキー1の製造中
にフィルムキー1の表面側に位置するシリコーンゴム層
が傷つくのを防止できる。
【0030】(6) 軟質層3の表面に細かい凹凸が形
成されている。従って、押圧操作部5を押圧操作する際
に、より滑り難くなる。 (7) 保護フィルム14として軟質層3側にマット処
理が施されたフィルムが使用されているため、保護フィ
ルム14を剥離することにより、軟質層3の表面に細か
い凹凸が転写される。従って、軟質層3の表面に細かい
凹凸を簡単に形成することができる。
【0031】実施の形態は前記に限定されるものではな
く、例えば、次のように具体化してもよい。 ○ 印刷層9を硬質プラスチック層2と軟質層3との間
に形成せずに、硬質層2と樹脂7との間や軟質層3の表
面に形成してもよい。
【0032】○ シリコーンゴムの架橋は電子線架橋に
限らず他の方法であってもよい。例えば、シリコーンエ
ラストマーとして付加型の系で温度150°C程度で架
橋を行う。付加型では炭素二重結合に対しSi H基が付
加するヒドロシリル化反応で架橋が行われる。シリコー
ンエラストマーとしては、例えばビニル基を二つ以上含
むポリシロキサンを基体ポリマーとし、架橋剤にはSi
H基を三つ以上もつシロキサンオリゴマーを使用し、触
媒には白金化合物を使用する。保護フィルムとしては延
伸ポリプロピレンフィルム(OPP)が好ましい。但
し、OPP単独では、架橋中に収縮が起こるため、PE
T/OPPラミネートフィルムを使用する。表面マット
処理が施されたOPPが市販されているので、市販のマ
ット処理OPPに2軸延伸PETフィルムを貼り合わせ
たラミネートフィルムを形成して保護フィルムとして使
用する。そして、マットコート側をシリコーンゴム組成
物側となるように圧着した状態で加熱硬化させる。この
場合はシリコーンゴムを架橋するのに電子線照射装置が
不要となる。
【0033】○ シリコーンゴムを電子線架橋する場合
の保護フィルム14として、市販のマット処理OPPに
2軸延伸PETフィルムを貼り合わせたラミネートフィ
ルムを使用してもよい。
【0034】○ 保護フィルム14を使用する場合、マ
ット処理が施されていない保護フィルムを使用してもよ
い。 ○ フィルムキー1を製造する際、保護フィルム14を
設けずに、硬質プラスチック層2及び軟質層3からなる
2層の積層シート4を使用してもよい。
【0035】○ 膨出部(押圧操作部5)を圧空成形や
真空成形で形成する代わりに、プレス成形で形成しても
よい。 ○ シリコーンゴムの未架橋状態でプレス加工により膨
出部(押圧操作部5)を成形することも考えられる。し
かし、未架橋状態では流動性があるため、たとえシリコ
ーンゴム層が保護層(保護フィルム14)と硬質プラス
チック層2となる樹脂フィルムとの間に挟まれた3層状
態で成形しても、成形圧力によってシリコーンゴム層に
流動が生じ、極めて薄い部分ができてしまうので良くな
い。膨出部の成形時に流動が生じ難い程度に部分架橋し
ておき、成形後に完全架橋するようにしてもよい。この
場合、シリコーンゴム層による硬質プラスチック層2の
可撓性の補助効果が向上する。
【0036】○ 硬質プラスチック層2の材質を、ポリ
カーボネートとポリブチレンテレフタレートの混合物に
代えて、ポリブチレンテレフタレートの量を減らしてシ
クロヘキサンジオールを共重合成分とするポリエステル
共重合体を添加した材質としてもよい。ポリエステル共
重合体の量は20質量%以下とする。この場合、圧空成
形時の加熱条件を弱く(成形温度を低く)できる。
【0037】○ 硬質プラスチック層2としてポリカー
ボネートとポリブチレンテレフタレートとの混合物から
なるフィルムやPETフィルム以外の材質、例えばポリ
エチレンナフタレートフィルム、ポリイミドフィルム、
ポリカーボネートフィルムを使用してもよい。また、結
晶性ポリエステルフィルムと他のフィルムとのラミネー
トフィルムを使用してもよい。
【0038】○ 押圧操作部5はマトリックス状に配置
されるものに限らず、使用される電気機器のスイッチの
配置に対応して適宜変更してもよい。押圧操作部5の形
状は楕円形や四角形に限らず、三角形等適宜の形状に変
更してもよい。
【0039】前記実施の形態から把握できる請求項記載
以外の技術的思想(発明)について、以下に記載する。 (1) 請求項1〜請求項3のいずれかに記載の発明に
おいて、前記軟質層の表面には細かい凹凸が形成されて
いる。
【0040】(2) 請求項1〜請求項3に記載の発明
において、前記シリコーンゴム層は電子線架橋で架橋が
行われている。 (3) 請求項4に記載の発明において、前記保護フィ
ルムには前記軟質層側にマットコートが施されている。
【0041】
【発明の効果】以上詳述したように請求項1〜請求項3
に記載の発明によれば、軟質層がシリコーンゴムである
ことにより、ポリウレタン系の軟質層とした場合に比較
して、低い温度で使用する場合でも表面の柔軟性や弾力
性を失い難く、触感、滑り止めの効果に優れている。
【0042】請求項4に記載の発明によれば、シリコー
ンゴム層が保護フィルムで被覆された状態で膨出部の成
形加工や充填樹脂の射出が行われるため、シリコーンゴ
ム層を傷つけずにフィルムキーを製造できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 (a)は一実施の形態のフィルムキーを表側
から見た概略斜視図、(b)は裏側から見た概略斜視
図、(c)は部分模式断面図。
【図2】 フィルムキーをスイッチ基板に装着した状態
の部分模式断面図。
【図3】 積層体の部分模式断面図。
【図4】 フィルムキーの製造工程を示す模式断面図。
【図5】 フィルムキーの製造工程を示す模式断面図。
【符号の説明】
1…フィルムキー、2…硬質プラスチック層、3…軟質
層、4…積層シート、5…膨出部としての押圧操作部、
6…凹部、7…樹脂、9…印刷層、14…保護フィル
ム、22…金型、22a…凹部。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 硬質プラスチック層と軟質層とを強固に
    接着した積層シートに、前記軟質層側に突出する膨出部
    を成形し、該膨出部の内側に樹脂を充填してなるフィル
    ムキーであって、前記軟質層がシリコーンゴムであるこ
    とを特徴とするフィルムキー。
  2. 【請求項2】 前記硬質プラスチック層と前記軟質層と
    の間に印刷層が形成されている請求項1に記載のフィル
    ムキー。
  3. 【請求項3】 前記硬質プラスチック層は、ポリカーボ
    ネート50〜80質量%と、ポリブチレンテレフタレー
    ト20〜50質量%とからなる請求項1又は請求項2に
    記載のフィルムキー。
  4. 【請求項4】 硬質プラスチック層とシリコーンゴム層
    とを強固に接着した積層シートのシリコーンゴム層側に
    保護フィルムを設けた状態で、前記積層シートに前記保
    護フィルム側に凸となる膨出部を形成した後、前記膨出
    部を射出成形用金型の凹部にはめ込んだ状態で前記積層
    シートの前記硬質プラスチック層側の凹部に樹脂を充填
    し、その後、前記保護フィルムを除去することを特徴と
    するフィルムキーの製造方法。
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