JP2000057871A - 押釦スイッチ用部材およびその製造方法 - Google Patents

押釦スイッチ用部材およびその製造方法

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JP2000057871A
JP2000057871A JP10224844A JP22484498A JP2000057871A JP 2000057871 A JP2000057871 A JP 2000057871A JP 10224844 A JP10224844 A JP 10224844A JP 22484498 A JP22484498 A JP 22484498A JP 2000057871 A JP2000057871 A JP 2000057871A
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flexible resin
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Mikio Kiyozawa
幹男 清澤
Tomohiro Nozaki
智浩 野崎
Shinji Hotta
真司 堀田
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Shin Etsu Polymer Co Ltd
Shin Etsu Chemical Co Ltd
Original Assignee
Shin Etsu Polymer Co Ltd
Shin Etsu Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高伸張薄膜フィルムを用いて成形金型内で基
材に転写方式で成形転写することで多色化、形状の複雑
化やメタリック化或いはホログラム化など多様化する市
場ニーズに合い、加えて低コスト化の要請をも十分満足
できる押釦スイッチ用部材およびその製造方法を提供す
る。 【解決手段】 2軸方向の伸びが120〜900%で、
0.03〜0.8mm厚さの高伸張薄膜の可撓性樹脂フ
ィルム1上に遮光性着色層の第1着色層2と該第1着色
層とは色種が異なる着色層の第2着色層3との順序で積
層してなる転写層を設けた転写層付可撓性樹脂フィルム
とし、該可撓性樹脂フィルムの転写等に未硬化エラスト
マー材4を載置し、キートップ成形金型5内において一
体化して、転写層と未硬化エラストマー材とを一体硬化
して転写層を備えたキートップに成形し、該キートップ
の表面にある前記熱可塑性樹脂フィルム1を剥離し、前
記転写層の第1着色層2のみをレーザーエッチングで記
号形状に除去して表示部6を形成して備えた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、携帯電話機などの
移動体通信機器、計測機器、車載用電子機器等のデータ
入力装置やスイッチ装置等に部品として用いられる押釦
スイッチ用部材およびその製造方法、特に、表示部デザ
インの多様化、多色化に容易に対応できる良好な文字照
光型の押釦スイッチ用部材とその製造方法に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来、携帯電話機、車載用途などの入力
装置に使用される文字照光型の押釦スイッチでは、透明
エストラマーまたは透明プラスチック製基材のキートッ
プに透光性着色層を形成後、その上に遮光性層を塗装ま
たはスクリーン印刷で形成したのち、マスキング法、レ
ーザーエッチング法或いは抜き文字印刷法のいずれかに
より文字照光パターンを形成することが知られている。
【0003】例えば、従来では図3に示すように、対象
基材のキートップ部分aに着色層bをスクリーン印刷し
たのち、その上に重ねて遮光性層cを塗装或いは印刷ま
たは射出成形で形成し、該遮光性層cに文字部のみ光透
過させるために、その遮光性層cに抜き文字を形成す
る。この抜き文字形成方法としてはレーザーエッチング
法が有効で、これは遮光性層cを文字形状に除去して表
示部としていた。また、図4の如く図3と同様にキート
ップ部分aに透光性着色層bをスクリーン印刷に抜き文
字印刷法により、遮光性のネガティブ印刷層eを設けて
文字形状の表示部としたり、図5のように対象基材のキ
ートップ部分aを一次射出成形で形成したのち、周側面
に遮光性層dを二次射出成形で形成し、該キートップ部
分aの頂面に透光性着色層bをスクリーン印刷または塗
布で形成すると共に、この透光性着色層b上に重ねて遮
光性のネガティブ印刷層eを設けるなどして表示部を形
成し押釦スイッチ用部材としていた。また、文字部のみ
光透過させるために遮光性層に抜き文字を形成するの
に、遮光性層を塗装にて形成する前に、予め文字部のみ
を所定のマスクで被覆しておき遮光性層形成後に、該マ
スクを除去して文字のみを光透過性とするマスキング法
を用いることも常用されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来の文字照光型の押釦スイッチ用部材およびその製
造方法にあっては、多色化或いは押釦天面形状より一層
の3次元化(形状が複雑になるということ)、メタリッ
ク化、ホログラム化など多様化している市場要請に対し
て対応できないし、コストダウンの対応にも限界があっ
た。即ち、遮光性層を塗装方法で形状した場合に、多色
化要求に対応するためには非対象のキーにマスキング処
理をし、塗装するという作業を繰り返すこと以外に有効
な処理がなくコストアップとなるし、塗装であるため、
その表面状態の維持管理が極めて難しく品質低下の欠点
があると共に、対象基材のキートップ部分への遮光性層
や透光性着色層の直接形成がスクリーン印刷、塗装、射
出成形では3次元形状への対応が難しいばかりか、キー
トップ部分の周側面への遮光性層の形成が困難であっ
た。さらに遮光性層を成形金型内において形成する方式
を採用しても基本的に射出成形による運用のため、多色
化対応には複数のノズルが必要となるし、成形金型構造
も複雑化して実用的ではなく割高コストとなる欠点があ
った。本発明は、これら従来の諸欠点を排除しようとす
るもので、高伸張薄膜フィルムを用いて成形金型内で基
材に転写方式で成形転写することで多色化、形状の一層
の複雑化やメタリック化、或いはホログラム化など多様
化する市場ニーズに合い、加えて低コスト化の要請をも
十分満足できる文字照光型の押釦スイッチ用部材および
その製造方法を提供することを目的をしたものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1に記載の発明にかかる文字照光型の押釦ス
イッチ用部材は、高伸張薄膜の可撓性樹脂フィルム上に
遮光性着色層の第1着色層と、該第1着色層とは色種が
異なる着色層の第2着色層との順序で積層してなる転写
層を設けた転写層付可撓性樹脂フィルムとし、該転写層
付可撓性樹脂フィルムの転写層上に未硬化エラストマー
材を重合してキートップ成形金型内において、転写層と
未硬化エラストマー材とを一体硬化して転写層を備えた
キートップに成形し、該キートップの表面にある前記可
撓性樹脂フィルムを剥離後、前記転写層の第1着色層の
みをレーザーエッチングによって除去して文字、符号、
模様等の記号(以下記号という)のキー表示部に形成し
てなるものである。
【0006】請求項2,3に記載の発明にかかる文字照
光型の押釦スイッチ用部材では、2軸方向の伸びが、1
20〜900%で、0.03〜0.8mm厚さの可撓性
樹脂フィルム上に遮光性着色層の第1着色層と、該第1
着色層とは色種が異なる着色層の第2着色層との順序で
積層してなる転写層を設けた転写層付可撓性樹脂フィル
ムとし、該転写層付可撓性樹脂フィルムに一つ以上の凹
部を設け、該凹部に硬化型液状材料を射出成形で一体硬
化して転写層を備えたキートップに成形し、該キートッ
プの表面にある前記可撓性樹脂フィルムを剥離後、前記
転写層の第1着色層のみをレーザーエッチングによって
除去して記号のキー表示部としたものである。
【0007】また、請求項4に記載の発明にかかる文字
照光型の押釦スイッチ用部材の製造方法は、2軸方向の
伸びが120〜900%で、0.03〜0.8mm厚さ
の高伸張薄膜の可撓性樹脂フィルムを用いて、その片面
に遮光性着色層の第1着色層を蒸着転写またはグラビア
印刷にて形成し、第1着色層上に第1着色層とは色種が
異なる着色層の第2着色層を積層して転写層として転写
層付可撓性樹脂フィルムとし、該転写層付可撓性樹脂フ
ィルムの転写層上に未硬化エラストマー材を重合してキ
ートップ成形金型内において転写層と未硬化エラストマ
ー材とを一体硬化して、最外周に前記可撓性樹脂フィル
ムがあり、かつ第1着色層と第2着色層を介して前記硬
化エラストマー材が中実部となるキートップに成形し、
離型後に該キートップ表面にある前記可撓性樹脂フィル
ムを剥離し、前記転写層の第1着色層のみをレーザーエ
ッチングで記号形状に除去してキー表示部に形成する方
法である。
【0008】さらに、請求項5に記載の発明にかかる文
字照光型の押釦スイッチ用部材の製造方法は、2軸方向
の伸びが120〜900%で、0.03〜0.8mm厚
さの高伸張薄膜の可撓性樹脂フィルムを用いて、その片
面に遮光性着色層を第1着色層として蒸着転写またはグ
ラビア印刷にて形成し、該第1着色層上に、第1着色層
とは色種が異なる着色層の第2着色層を積層してなる転
写層を設けて転写層付可撓性樹脂フィルムとしたのち、
該転写層付可撓性樹脂フィルムをプレフォーミングによ
って一つ以上の凹部を設けて前記可撓性樹脂フィルムを
外周側としたキートップ外殻部を成形すると共に、該キ
ートップ外殻部を成形金型のキートップ形成用彫り込み
部に入れ、さらに該成形金型内において、転写層上に熱
硬化型または紫外線硬化型の液状材料を注入し、該液状
材料を硬化させて転写層と一体化し、最外周に前記可撓
性樹脂フィルムがあり、かつ前記転写層を介して前記液
状材料の硬化体が中実部となるキートップに成形し、離
型後にキートップの表面にある前記可撓性樹脂フィルム
を剥離し、前記転写層の第1着色層のみをレーザーエッ
チングにより記号形状に除去した表示部に形成する方法
である。
【0009】前記高伸張薄膜の可撓性樹脂フィルムは、
転写フィルムとして用いるもので、非晶性の熱可塑性樹
脂、結晶性の熱可塑性樹脂これらの共重合体若しくは混
合物からなり、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチ
レンナフタレート、ポリカーボネート、ポリプロピレ
ン、ポリアクリル酸エステル、ポリメタクリル酸エステ
ル、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル等が例示される。そ
して、この転写用の高伸張薄膜フィルムは、押釦スイッ
チ用部材が、文字照光タイプの場合、遮光性着色層は少
なくともキートップ側面のRの終点(キートップ垂直方
向線分とキーコーナーRとの接点)まで必要であり、こ
れを達成するための転写フィルムは、2軸方向の伸びが
120〜900%の伸びが必要である。これは、120
%以下の伸びであると転写は行えるが、フラットのみで
完全な陰蔽ができないし、伸びが900%以上であると
転写時、キートップ基材の樹脂圧によりフィルムが部分
的に伸ばされ、転写が確実に行えないばかりか、フィル
ムに皺が入り転写面に線状の模様が表れ、部分的に遮光
性着色層の役目を果たさないので、フィルムの伸びは2
軸方向とも120〜900%が適当である。
【0010】またフィルムの厚みも0.03mm未満と
フィルムが薄い場合には、透光性着色層の位置ずれがあ
ったりして、転写が完全でなく転写層形成時に固定が難
しく、層厚の再現性が出難い。一方厚さが、0.8mm
を越えたところからキートップへの追従性が極端に悪く
なるので、転写層を設ける可撓性樹脂フィルムの加工可
能範囲は0.03〜0.8mmと判断され、もっとも良
好な厚みは0.05〜0.3mmのものを用いるのがよ
い。
【0011】なお、前記転写層付可撓性樹脂フィルムで
高伸張薄膜の前記内容を満たす材質のものとしては、フ
ィルム加工時の加工助材(可塑材・安定剤)がもっとも
少なく(可塑材により転写が確実に行えない)且つ一体
成形時の熱安定を考慮した場合、PP/PC/アクリル
/ABS及びそれらのアロイ又はTPEが望ましい。特
にTPEは様々の素材が存在するが、その中でもポリエ
ーテル系PETまたはポリエステル系PETが好ましい
好適例となる。
【0012】また、前記可撓性樹脂フィルムへの遮光性
着色層の形成には、転写時の安定性並びにレーザーエッ
チング性を考慮した場合、できる限り薄く、安定した遮
光性着色層・透光性着色層を形成することが望ましいの
で、グラビア印刷、PVD/CVD等の蒸着法が薄く均
一な転写層を形成でき転写適応性が優れている。特に蒸
着法は実際より確実な均一な転写ができるので、より好
ましい。しかも、前記したように市場にて多様化するメ
タリック色調においては、その均一性がその表面状態
(見栄え)を決定すること、またホログラム調において
は薄く(5ミクロン以下)、均一性が要求されることか
らも有用性がある。
【0013】前記可撓性樹脂フィルムから転写されるキ
ートップ基材としてはエラストマー材が用いられるが、
スイッチ装置を照光式に構成する場合、また、中実部側
(裏面側)に記号の表示部を位置させる場合等には、無
色透明あるいは有色透明に構成される。即ち、前記キー
トップ基材としては、熱硬化性材或いは熱可塑性材に大
別されるが、特に後者の場合は転写時の射出圧力のコン
トロールが難しく、金型構造(含製品形状)による影響
もあるので、熱硬化性樹脂の中から例えばウレタン、可
撓性エポキシ、シリコーン樹脂が転写性の観点より選ば
れる。しかし、形状対応性を考慮し、より実用的な材料
はシリコーン系(含アロイ)がよい。
【0014】また、キートップ基材となるエラストマー
材は、請求項1〜3の発明の製造方法においては、可撓
性樹脂フィルムに遮光性着色層と透光性着色層とからな
る転写層を設けた後に、液状の成形材料を用いたポッテ
ィングや粘土状の成形材料を用いた圧縮成形等により成
形し、請求項4の発明の製造方法においては、可撓性樹
脂フィルムに遮光性着色層の第1着色層と透光性着色層
との第2着色層とからなる転写層を設けた後に、プレフ
ォーミングし、さらに成形金型で射出成形等によりキー
トップ外殻部を成形しつつ一体成形する。このキートッ
プの中実部は、照光式スイッチ装置を構成する場合等は
透明に構成し、また、キートップ外殻部開口から裏面側
に突出あるいは膨出する凸部を必要に応じて形成する。
【0015】なお、ポッティングにおいては、可撓性樹
脂フィルムをキートップの外周側保持し、キートップの
転写層内に液状材料を注入し、この液状材料を硬化させ
てキートップ中実部を成形する。ポッティングに用いる
液状材料は、周知の液状の反応性樹脂組成物や反応性ゴ
ム組成物等を種々用いることができるが、望ましくは、
容易に硬化させることができる紫外線硬化型のもの、よ
り望ましくは、5〜50パスカル秒程度の高粘度のも
の、さらに、溶解度指数(SP値)が可撓性樹脂フィル
ムと一致あるいは近似するものを用いる。
【0016】また、圧縮成形においては、可撓性樹脂フ
ィルムをキートップ外周側にあるような姿勢で下型に装
着し、粘土状の成形材料をキートップの転写層内に充填
して下型と上型とにより挟圧し、成形材料を硬化させて
転写層を備えたキートップ中実部を成形する。この成形
に際しては、上型または下型の少なくとも一方を所定温
度に加熱して反応性ゴム弾性体を所定圧力に加圧、例え
ば、シリコーンゴム系の反応性ゴム弾性体を用いて成形
する場合は160゜C程度に加熱し、反応性シリコーン
ゴムを100kg/cm程度に加圧する。
【0017】この圧縮成形には、粘度が500ポイズ〜
10000ポイズ程度あるいはウィリアム可塑度が20
0〜500程度の粘土状のゴムや樹脂の成形材料が用い
られる。この成形材料としては、例えば、天然ゴム、ブ
タジエンゴム、イソプレンゴム、アクリルゴム、ウレタ
ンゴム、シリコーンゴム等のゴム系材料、あるいは、ウ
レタン系、スチレン系、オレフィン系の熱可塑性エラス
トマー等のゴム弾性体、また、樹脂等の反応性組成物が
例示され、望ましくは、メチルビニルポリシロキサン含
有のシリコーンゴム組成物、具体的には、SE1184
U,SE1185U,SE1187U,SE1188
U,SH841U,SH851U,DY32−379
U,DY32−780U(以上、東レ・ダウコーニング
・シリコーン製)、KE−966TU,KE−981T
U,KE−941TU(以上、信越化学工業製)、TS
E260−3U,TSE260−5U,TSE260−
7U,TSE221−3U,TSE221−4U,TS
E221−5U(以上、東芝シリコーン製)等が用いら
れる。
【0018】さらに、射出成形においては、遮光性着色
層と透光性着色層とからなる転写層が設けられた可撓性
樹脂フィルムに成形凹部が形成され、成形金型間に挟持
し、ゲートから高温・高圧の溶融材料を射出し、この溶
融材料の熱と圧力で可撓性樹脂フィルムを成形凹部内に
陥入変形させた後に冷却し、転写層を備えたキートップ
の中実部を成形する。この射出成形には、ポリメチルメ
タアクリレート樹脂やポリカーボネート樹脂等の樹脂組
成物、また、シリコーンゴム等のゴム組成物が用いられ
る。
【0019】前記表示部は、キートップの天面、キート
ップの内底面、クリック板押圧子の表面或いは裏面、中
実部の裏面の少なくとも一面を形成面として設けられ
る。この表示部は、可撓性樹脂フィルム等の転写層の形
成面に直接にキー記号(あるいはキー記号の抜き文字)
を印刷することで、また、可撓性樹脂フィルム等の形成
面に遮光性塗料や遮光性インクで形成された遮光性着色
層をレーザーエッチング等により文字等の形状に除去し
てキー記号の抜き部を形成することで、さらに、この抜
き部に透光性着色インク等で透光性着色層を形成するこ
と、またさらに、キー記号が印刷等された印刷シートを
透明接着剤等で貼合すること等により形成される。
【0020】
【作用】この発明にかかる押釦スイッチ用部材およびそ
の製造方法は、高伸張薄膜フィルムを用いて成形金型内
でキートップ基材に転写方式で成形転写することで、多
色化、形状の複雑化やメタリック化或いはホログラム化
など多様化する市場ニーズに合い、加えて低コスト化の
要請をも十分満足できる文字照光型押釦スイッチ用部材
およびその製造方法とすることができる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を図
面を用いて説明する。図1はこの発明の第1の実施の形
態にかかる押釦スイッチ用部材の製造方法を示し、2軸
方向の伸びが120〜900%で、0.03〜0.8m
m厚さの高伸張薄膜の可撓性樹脂フィルム1を用いて、
その片面に遮光性着色層の第1着色層2を蒸着転写また
はグラビア印刷にて形成し、該第1着色層2上に第1着
色層とは色種が異なる透光性着色層の第2着色層3を積
層してなる転写層を設け、該転写層の第2着色層3の上
にシリコーンゴム組成物の未硬化エラストマー材4を載
置し、これらをキートップ成形金型5内において転写層
と未硬化エラストマー材を圧縮一体硬化するか、或いは
複数の凹部を備えたキートップ成形金型で、可撓性樹脂
フィルムに複数の凹部形成した転写層付可撓性樹脂フィ
ルムとし、該凹部内にエラストマー材4を射出成形で一
体成形して、転写層を備えたキートップにして、最外周
に前記可撓性樹脂フィルム1があり、かつ前記転写層を
介して前記エラストマー材4が中実部となるキートップ
に成形し、離型後にキートップの表面にある前記可撓性
樹脂フィルム1を剥離し、該転写層の遮光性着色層の第
1着色層の第1着色層2のみをレーザーエッチングで記
号形状に除去してキー表示部6に形成して押釦スイッチ
用部材10としてある。
【0022】なお、前記キートップ外周側の第1着色層
2にレーザー光照射装置からレーザー光をマスクを介し
て照射し、第1着色層2を文字等のキー記号の形状に除
去してキー表示部6を表す除去部、いわゆる抜き文字の
キー表示部6を形成する。また、このキー表示部6の除
去部上に透光性着色インクを用いたスクリーン印刷等に
より透光性着色層を形成した表示部を形成してもよい
し、この透光性着色層の形成に際しては、透光性着色イ
ンクを除去部内に充填させてもよい。また、前記遮光性
着色層を第1着色層2と表現してあるのは、押釦スイッ
チ用部材とする際に有効であるが、それ以外の場合には
単なる遮光性着色層として読替えればよい。さらに、第
2着色層3は文字照光型とする場合に透光性着色層とし
た方が好ましいが、文字照光型以外の場合には透光性着
色層としなくてもよい。
【0023】次に、図2に示すように、第2の実施の形
態では、2軸方向の伸びが120〜900%で、0.0
3〜0.8mm厚さの高伸張薄膜の可撓性樹脂フィルム
1を用いて、その片面に遮光性着色層の第1着色層2を
蒸着転写またはグラビア印刷にて形成し、該第1着色層
2上に第1着色層とは色種が異なる透光性着色層の第2
着色層3を積層してなる転写層を設け、該転写層付可撓
性樹脂フィルムをプレフォーミングによって前記可撓性
樹脂フィルムを外周側としたキートップ外殻部7を成形
すると共に、該キートップ外殻部7を成形金型5の成形
凹部5に入れ、さらに成形金型5内において、転写
層上に熱硬化または紫外線硬化型の液状材料8を注入
し、該液状材料8を硬化して転写層と一体化し、最外周
に前記可撓性樹脂フィルム1があり、かつ前記転写層を
介して前記液状材料の硬化性が中実部9となるキートッ
プに成形し、離型後にキートップの表面にある前記可撓
性樹脂フィルム1を剥離し、前記転写層の第1着色層2
のみをレーザーエッチングで記号形状に除去してキー表
示部6として設けた押釦スイッチ用部材10としてあ
る。
【0024】次に本発明の実施例を示す。 実施例1 軟質ポリエステルエラストマーに分類されるグリラック
スE(Eー500:大日本インク社製)のフィルム表面
に一般的な台所用合成洗剤であり、界面活性材:アルキ
ルグリコシドを主成分とするモア(花王石鹸社製)の3
%水溶液を刷毛塗りにて均一に塗布した後、50℃の熱
炉にいれ30分間乾燥処理を施した。このフィルム上の
界面活性材処理表面に遮光性着色層である黒色層をシリ
コーン系インキPRK−3(東レ・ダウコーニング・シ
リコーン社製)を用いたグラビア印刷手法で均一に塗
布、100℃の熱量を30分間与え乾燥処理を施した
後、同じくPRK−3の透光性着色層である赤色層を黒
色層の上に重ね印刷し、同様の乾燥条件の基で転写層付
きシートを作製した。次にこの転写層付きシートにエラ
ストマー材であるシリコーン樹脂(KE−971TU:
信越化学製)に架橋材パーヘキサ3M(日本油脂社製)
を1部添加して混練し、2mm厚にシーテングされた未
架橋シートを転写面が当該シリコーンゴムシートと重な
るように張り合わせた。この張り合わせシートをあらか
じめ130℃に設定・保持されている成形金型上に位置
決め孔をガイドとしチャージングし、10分間の圧縮成
形を行った。この後、製品を金型より取り出し、前記ポ
リエステルエラストマーのフィルムを剥がしたところポ
リエステルエラストマーのフィルムに印刷された転写層
である透光性着色層、遮光性着色層がともどもシリコー
ンゴムに完全に転写されているキートップを有する押釦
スイッチ用部材を得た。このキートップ部に文字を形成
すべくYAGレーザーMY−9500(KEYENCE
社製)を用い、以下条件の基に遮光性着色層である黒色
層のエッチング処理を以下条件の基に行った。 (SSP:42.5,Q−SWITCH:50KHZ,
Current:10A,Time:5sec.) この押釦スイッチ用部材の下にバックライトを照射し、
形成文字の照光性を確認したところ良好な文字照光性能
を有することがわかった。
【0025】実施例2 ポリプロピレン製の50ミクロンフィルム:J−100
(日東電工社製)にPVD手法:スパッタリングを用
い、所定の条件下にて金属酸化物であるクロムを800
0オーグストロングの厚みにて遮光性着色層を当該フィ
ルム表面に蒸着形成した後、この上にシリコーン系イン
キ:PRK−3、青色をスクリーン印刷にて透光性着色
層として形成し、実施例1同様の乾燥条件にて熱処理を
行った。このフィルムを所定のキートップ形状を有する
成形金型にて成型温度100℃で成形時間1分という短
時間のプレフォーミングを行った。(このプレフォーミ
ングを実施しないと、後記する射出成形型にて対象キー
トップとの位置のずれ、転写が困難であった。) 次で、このフィルムを120℃にあらかじめ保持されて
いる射出成形型にインサートし、所定条件の基に付加型
シリコーンゴム:KE−1990−60A/B(前掲)
を1:1の配合にて射出、2分後金型より取り出し、
(その外周をビク刃にて所定形状に打ち抜き、)ポリプ
ロピレン製フィルムを剥がしたところ、メタリック光沢
を有した転写層を備えたキートップを得た。このキート
ップ部をYAG−2ωレーザー:FAL−F3000
(富士電気社製)を用い、周波数:10KHZ、電流
値:20Aにて0.5秒間レーザ光を照射し、蒸着した
遮光性着色層を所定の文字パターンに削り取り、文字照
光機能付き押釦スイッチ用部材を得た。しかし、このま
までは蒸着膜した遮光性着色層が磨耗耐久性に劣るた
め、この表面に保護層として、ウレタン系材料によるコ
ーティングを施した。
【0026】なお、本発明の実施例において、前記転写
層付可撓性樹脂フィルムの選定にあたっては、転写フィ
ルムの材質・厚み等を決定すべく、PP/PC/アクリ
ル/塩ピスチレン/PET/TPE/PETの厚み0.
01〜1.0mmまでの各フィルムに対し実施例1の各
条件のもとに、フィルム選定を施したところ、次の結果
が得られたことに基づいている。検討結果を表1に示
す。
【表1】 また材質としても、上記の厚み、特に伸びの範囲より仕
様材料を選定しなくてはならないこと、並びに塩ビ系は
可塑材がインキの転写時に悪影響を与え使用できないこ
と、さらにスチレンは転写時に傷が入り易いことより、
前記したPP/PC/PET/ABS/アクリル系材料
とするのがよい。
【0027】
【発明の効果】以上説明したように、この発明にかかる
押釦スイッチ用部材によれば、高伸張薄膜フィルムに転
写層を設けてこれを成形金型内でキートップ基材に転写
方式で成形転写することで、多色化、形状の3次元化や
メタリック化或いはホログラム化など多様化する市場ニ
ーズに合い、加えて低コスト化の要請をも十分満足でき
る文字照光型の押釦スイッチ用部材およびその製造方法
とすることができ、特に文字照光型の押釦スイッチ用部
材の構造・製法において、伸び率の高いフィルムへの印
刷・型内転写手法により、効率的に文字照光構造が形成
され、かつ製品形状対応性に優れた手法であることが確
認され、あらゆる形状の文字照光仕様が可能となり、遮
光性着色層が蒸着層の転写で形成される場合には、溶剤
による環境汚染の心配がなく、転写適性も優れ、高品位
の押釦スイッチ用部材とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施の形態にかかる押釦スイ
ッチ用部材の製造方法を表し、その製造工程の概要をア
ルファベット順に示す模式断面図である。
【図2】この発明の第2の実施の形態に係る押釦スイッ
チ用部材の製造工程の概要をアルファベット順に示す模
式断面図である。
【図3】従来例の第1例の態様を表し、製造工程の概要
をアルファベット順に示す模式断面図である。
【図4】従来例の第2例にかかるスイッチ用部材キート
ップ部を表し、その製造工程の概要をアルファベット順
に示す模式断面図である。
【図5】従来例の第3例製造工程の概要をアルファベッ
ト順に示す模式断面図である。
【符号の説明】
1 可撓性樹脂フィルム 2 遮光性着色層の第1着色層 3 透光性着色層の第2着色層 4 エラストマー材 5 成形金型 5 凹部 6 表示部 8 液状材料 9 中実部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 堀田 真司 長野県松本市大字寿小赤758番地 しなの ポリマー株式会社内 Fターム(参考) 2H113 AA01 AA04 BA03 BA18 BA22 BB32 BC13 CA19 EA07 EA24 FA05 FA16 FA42 5G023 AA12 CA08 CA24 CA30 CA41

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 可撓性樹脂フィルム上に遮光性着色層の
    第1着色層と、該第1着色層とは色種が異なる着色層の
    第2着色層との順序で積層してなる転写層を設けた転写
    層付可撓性樹脂フィルムとし、該転写層付可撓性樹脂フ
    ィルムの転写層上に未硬化エラストマー材を重合してキ
    ートップ成形金型内において、転写層と未硬化エラスト
    マー材とを一体硬化して転写層を備えたキートップに成
    形し、該キートップの表面にある前記可撓性樹脂フィル
    ムを剥離後、前記転写層の第1着色層をレーザーエッチ
    ングにより記号形状に除去した表示部に形成してなる押
    釦スイッチ用部材。
  2. 【請求項2】 可撓性樹脂フィルム上に遮光性着色層の
    第1着色層と、該第1着色層とは色種が異なる着色層の
    第2着色層との順序で積層してなる転写層を設けた転写
    層付可撓性樹脂フィルムとし、該転写層付可撓性樹脂フ
    ィルムに一つ以上の凹部を設け、該凹部に硬化型液状材
    料を射出成形で一体硬化して転写層を備えたキートップ
    に成形し、該キートップの表面にある前記可撓性樹脂フ
    ィルムを剥離後、前記転写層の第1着色層をレーザーエ
    ッチングにより記号形状に除去した表示部に形成してな
    る押釦スイッチ用部材。
  3. 【請求項3】 前記可撓性樹脂フィルムは、熱可塑性ま
    たは熱硬化性フィルムであって、2軸方向の伸びが12
    0〜900%で、厚さ0.03〜0.8mmであること
    を特徴とする請求項1または請求項2に記載の押釦スイ
    ッチ用部材。
  4. 【請求項4】 2軸方向の伸びが120〜900%で、
    0.03〜0.8mm厚さの可撓性樹脂フィルムの片面
    に遮光性着色層の第1着色層を蒸着転写またはグラビア
    印刷にて形成し、該第1着色層上に第1着色層とは色種
    が異なる着色層の第2着色層を積層して転写層として転
    写層付可撓性樹脂フィルムとし、該転写層付可撓性樹脂
    フィルムの転写層上に未硬化エラストマー材を重合して
    キートップ成形金型内において転写層と未硬化エラスト
    マー材とを一体硬化して、最外周に前記可撓性樹脂フィ
    ルムがあり、かつ第1着色層と第2着色層を介して前記
    硬化エラストマー材が中実部となるキートップに成形
    し、離型後に該キートップ表面にある前記可撓性樹脂フ
    ィルムを剥離し、前記転写層の第1着色層のみをレーザ
    ーエッチングで記号形状に除去してキー表示部に形成す
    ることを特徴とする押釦スイッチ用部材の製造方法。
  5. 【請求項5】 2軸方向の伸びが120〜900%で、
    0.03〜0.8mm厚さの可撓性樹脂フィルムの片面
    に遮光性着色層を第1着色層として蒸着転写またはグラ
    ビア印刷にて形成し、該第1着色層上に、第1着色層と
    は色種が異なる透光性着色層の第2着色層を積層してな
    る転写層を設けて転写層付可撓性樹脂フィルムとしたの
    ち、該転写層付可撓性樹脂フィルムをプレフォーミング
    によって一つ以上の凹部を設けて前記可撓性樹脂フィル
    ムを外周側としたキートップ外殻部を成形すると共に、
    該キートップ外殻部を成形金型のキートップ形成用彫り
    込み部に入れ、さらに該成形金型内において、転写層上
    に熱硬化型または紫外線硬化型の液状材料を注入し、該
    液状材料を硬化させて転写層と一体化し、最外周に前記
    可撓性樹脂フィルムがあり、かつ前記転写層を介して前
    記液状材料の硬化体が中実部となるキートップに成形
    し、離型後にキートップの表面にある前記可撓性樹脂フ
    ィルムを剥離し、前記転写層の第1着色層のみをレーザ
    ーエッチングにより記号形状に除去した表示部に形成す
    ることを特徴とする押釦スイッチ用部材の製造方法。
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