JP2002183952A - 記録及び/又は再生装置並びに方法 - Google Patents

記録及び/又は再生装置並びに方法

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JP2002183952A
JP2002183952A JP2001279818A JP2001279818A JP2002183952A JP 2002183952 A JP2002183952 A JP 2002183952A JP 2001279818 A JP2001279818 A JP 2001279818A JP 2001279818 A JP2001279818 A JP 2001279818A JP 2002183952 A JP2002183952 A JP 2002183952A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 記録時又は再生時にかかわらず、記録トラッ
クが所定周波数でウォブリングされ、ランドにアドレス
情報等のランドプリピットが設けられた光ディスクか
ら、ランドプリピットを精度良く確実に検出する。 【解決手段】 ラジアルプッシュプル信号を検出するた
めの(A+B)信号及び(C+D)信号の片方或いは両
方に対して、ランドプリピットをデコードした際のエラ
ーレート、光ピックアップ2の対物レンズのレンズシフ
ト量、和信号の信号レベルに対するランドプリピット信
号やウォブリング信号のレベルに応じた所定の係数p,
qを乗算処理する。これにより、記録時又は再生時にか
かわらず、光ディスク上のランドプリピットを精度良く
確実に検出することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えばDVD−R
やDVD−RW等の光ディスクに対して記録及び/又は
再生を行うDVD記録装置やDVD再生装置或いはDV
D記録再生装置等に適用して好適な記録及び/又は再生
装置並びに方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般的に、記録可能な光記録媒体には、
所望の情報の記録を可能とするために、プリピットのか
たちでアドレス情報等が予め記録されており、また、記
録再生動作に用いるクロック信号を生成するために、所
定周波数でウォブリングされた記録トラックが設けられ
ている。
【0003】このような光記録媒体としては、例えばC
D(Compact Disc)の約7倍の情報を記録
可能なDVD−R(Digital Versatil
eDisc−Recordable)が知られている。
このDVD−Rには、ビデオデータやオーディオデータ
等の本来記録すべき情報が記録ピットとして記録される
領域である凹状のプリグルーブと共に、このプリグルー
ブ間の領域である凸状のランド上にアドレス情報等がラ
ンドプリピット(LPP)の形態で予め記録されてい
る。
【0004】ランド上のランドプリピット(LPP)
は、プリグルーブの接線方向に対して垂直に交わる直線
上で、プリグルーブを挟んで隣接することがないように
記録されている。また、プリグルーブは、DVD−Rの
回転制御に用いられ基準クロックに基づいた周波数で光
ディスクの半径方向に、所定周波数でわずかに揺動(ウ
ォブリング)するように設けられている。
【0005】このようなDVD−Rの回転制御を行う際
には、ウォブリングさたプリグルーブ(以下、ウォブリ
ンググルーブと記す)の再生出力からウォブリング周波
数を検出し、この検出したウォブリング周波数が基準ク
ロックの周波数と合致するようにフィードバック制御す
る。
【0006】ランドプリピット(LPP)は、ウォブリ
ンググルーブに照射した半導体レーザーからの光ビーム
(レーザービーム)の反射光を、ウォブリンググルーブ
の中心線に略沿った分割線で少なくとも2分割された受
光素子にて受光し、この受光素子の各領域(分割された
個々の領域)からの出力信号の差分を演算することで差
分信号を得て、この差分信号を所定の閾値と比較して2
値化した2値化信号が検出される。
【0007】ディスク状記録媒体が光ディスクの場合に
は、上記分割線によって光ディスクの半径方向(ラジア
ル方向)に沿って受光素子の分割領域が形成されること
になるので、上記差分信号はラジアルプッシュプル信号
と呼ばれる。
【0008】このようにラジアルプッシュプル信号(差
分信号)を所定の閾値と比較して2値化した2値化信号
でランドプリピット(LPP)を検出できるのは、前述
のようにランドプリピット(LPP)が、ウォブリング
グルーブの接線方向に対して垂直に交わる直線上におい
て、隣接するランドに存在することがないように形成さ
れているためである。
【0009】すなわち、光ビームを1つのウォブリング
グルーブに照射するとき、その両側のランドからの反射
光には、同時にはランドプリピット(LPP)の反射成
分が存在しない(いずれか一方のランドからの反射光の
みにLPP成分が存在する)ことにより、上記差分演算
を行うことによりランドプリピット(LPP)の反射光
成分のみが抽出されるのである。
【0010】ただし、通常は、差分演算による両極成分
のうちいずれか一方(例えば正極成分)のみを所定の閾
値と比較して得られる2値信号をランドプリピット信号
(LPP信号)としている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】ところで、DVD−R
やDVD−RW等の光ディスクにおいて、ランドプリピ
ット(LPP)はラジアルプッシュプル信号(差分信
号)を所定の閾値と比較して2値化し2値化信号に基づ
いて検出されるのであるが、従来、ラジアルプッシュプ
ル信号(差分信号)を演算するための2つの入力信号の
振幅比が等しくなるように調整していたが、この方法に
よると、ランドプリピット(LPP)において、記録中
のレーザーパワー変調成分がノイズとなり、あるいは、
再生モード時において、記録ピットの影響によりランド
プリピット(LPP)を誤検出する問題があった。ま
た、光ディスクの記録再生モード時に対物レンズによる
レンズシフトが発生すると、ラジアルプッシュプル信号
のバランスが崩れるので、更にランドプリピット(LP
P)を誤検出する問題があった。
【0012】本発明は、上述の課題に鑑みてなされたも
のであり、簡単な構成で精度良くランドプリピット信号
(LPP信号)の抽出を行うことができるような記録及
び/又は再生装置並びに方法の提供を目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題に鑑み
てなされたものであり、第1の発明は、所定の周波数で
ウォブリングされ且つ情報信号の記録トラックとなるウ
ォブリンググルーブと、所定のウォブリング周期間隔で
少なくともアドレス情報などがランドプリピットとして
予め記録されたランドとを螺旋状又は同心円状に交互に
形成したディスク状記録媒体に対して前記情報信号の記
録及び/又は再生を行う記録及び/又は再生装置におい
て、光ビームを前記ディスク状記録媒体に照射した際
に、該ディスク状記録媒体からの反射光を前記ディスク
状記録媒体の前記記録トラックに沿って少なくとも2等
分割された第1,第2の受光領域で受光し、これら第
1,第2の受光領域の各受光出力のうち一方の受光出力
に対して所定の係数k1分の1(=1/k1)を乗算処
理して出力する係数乗算手段と、前記係数乗算手段で乗
算処理した結果の出力から前記第1,第2の受光領域の
各受光出力のうち他方の受光出力を差引いた差分をラジ
アルプッシュプル信号として出力するプッシュプル信号
生成手段と、前記ラジアルプッシュプル信号から前記ラ
ンドのランドプリピットに対応したランドプリピット信
号を抽出して、このランドプリピット信号の振幅値を検
出して出力するランドプリピット信号振幅検出手段と、
前記ラジアルプッシュプル信号から前記ウォブリンググ
ルーブのウォブリング信号を抽出して、このウォブリン
グ信号の振幅値を検出して出力するウォブリング信号振
幅検出手段と、前記ランドプリピット信号の振幅値、前
記ウォブリング信号の振幅値にそれぞれ応じて前記所定
の係数k1の値を予め複数記憶したテーブルを有し、前
記ランドプリピット信号の振幅値、又は、前記ランドプ
リピット信号の振幅値及び前記ウォブリング信号の振幅
値に応じて前記テーブルから前記所定の係数k1の値を
読み出して、読み出した所定の係数k1の値が1.0よ
り大きく且つ前記ランドプリピット信号を検出可能な範
囲内の値になるように設定して前記係数乗算手段にフィ
ードバックする係数設定手段とを備えたことを特徴とす
る記録及び/又は再生装置である。
【0014】また、第2の発明は、所定の周波数でウォ
ブリングされ且つ情報信号の記録トラックとなるウォブ
リンググルーブと、所定のウォブリング周期間隔で少な
くともアドレス情報などがランドプリピットとして予め
記録されたランドとを螺旋状又は同心円状に交互に形成
したディスク状記録媒体に対して前記情報信号の記録及
び/又は再生を行う記録及び/又は再生装置において、
光ビームを前記ディスク状記録媒体に照射した際に、該
ディスク状記録媒体からの反射光を前記ディスク状記録
媒体の前記記録トラックに沿って少なくとも2等分割さ
れた第1,第2の受光領域で受光し、これら第1,第2
の受光領域の各受光出力のうち一方の受光出力に対して
所定の係数k1分の1(=1/k1)を乗算処理して出
力する係数乗算手段と、前記係数乗算手段で乗算処理し
た結果の出力から前記第1,第2の受光領域の各受光出
力のうち他方の受光出力を差引いた差分をラジアルプッ
シュプル信号として出力するプッシュプル信号生成手段
と、前記ラジアルプッシュプル信号から前記ランドのラ
ンドプリピットに対応したランドプリピット信号を抽出
して、このランドプリピット信号の振幅値を検出して出
力するランドプリピット信号振幅検出手段と、前記ラジ
アルプッシュプル信号から前記ウォブリンググルーブの
ウォブリング信号を抽出して、このウォブリング信号の
振幅値を検出して出力するウォブリング信号振幅検出手
段と、前記第1,第2の受光領域の各受光出力の総和を
取って和信号を出力する和信号生成手段と、前記ランド
プリピット信号の振幅値を前記和信号で除算処理するこ
とにより、前記和信号に対して正規化されたランドプリ
ピット信号の振幅値を出力する正規化ランドプリピット
信号振幅生成手段と、前記ウォブリング信号の振幅値を
前記和信号で除算処理することにより、前記和信号に対
して正規化されたウォブリング信号の振幅値を出力する
正規化ウォブリング信号振幅生成手段と、前記和信号に
対して正規化されたランドプリピット信号の振幅値、又
は、前記和信号に対して正規化されたランドプリピット
信号の振幅値及び前記和信号に対して正規化されたウォ
ブリング信号の振幅値に基づいて前記所定の係数k1の
値を演算して、演算した所定の係数k1の値が1.0よ
り大きく且つ前記ランドプリピット信号を検出可能な範
囲内の値になるように設定して前記係数乗算手段にフィ
ードバックする係数設定手段とを備えたことを特徴とす
る記録及び/又は再生装置である。
【0015】また、第3の発明は、所定の周波数でウォ
ブリングされ且つ情報信号の記録トラックとなるウォブ
リンググルーブと、所定のウォブリング周期間隔で少な
くともアドレス情報などがランドプリピットとして予め
記録されたランドとを螺旋状又は同心円状に交互に形成
したディスク状記録媒体に対して前記情報信号の記録及
び/又は再生を行う記録及び/又は再生装置において、
光ビームを前記ディスク状記録媒体に照射した際に、該
ディスク状記録媒体からの反射光を前記ディスク状記録
媒体の前記記録トラックに沿って少なくとも2等分割さ
れた第1,第2の受光領域で受光し、これら第1,第2
の受光領域の各受光出力のうち一方の受光出力に対して
所定の係数k1分の1(=1/k1)を乗算処理して出
力する係数乗算手段と、前記係数乗算手段で乗算処理し
た結果の出力から前記第1,第2の受光領域の各受光出
力のうち他方の受光出力を差引いた差分をラジアルプッ
シュプル信号として出力するプッシュプル信号生成手段
と、前記ラジアルプッシュプル信号から前記ランドのラ
ンドプリピットに対応したランドプリピット信号を抽出
して、このランドプリピット信号の振幅値を検出して出
力するランドプリピット信号振幅検出手段と、前記ラジ
アルプッシュプル信号から前記ウォブリンググルーブの
ウォブリング信号を抽出して、このウォブリング信号の
振幅値を検出して出力するウォブリング信号振幅検出手
段と、前記第1,第2の受光領域の各受光出力の総和に
略相当する固定値を入力する固定値入力手段と、前記ラ
ンドプリピット信号の振幅値を前記固定値で除算処理す
ることにより、前記固定値に対して正規化されたランド
プリピット信号の振幅値を出力する正規化ランドプリピ
ット信号振幅生成手段と、前記ウォブリング信号の振幅
値を前記固定値で除算処理することにより、前記固定値
に対して正規化されたウォブリング信号の振幅値を出力
する正規化ウォブリング信号振幅生成手段と、前記固定
値に対して正規化されたランドプリピット信号の振幅
値、又は、前記固定値に対して正規化されたランドプリ
ピット信号の振幅値及び前記固定値に対して正規化され
たウォブリング信号の振幅値に基づいて前記所定の係数
k1の値を演算して、演算した所定の係数k1の値が
1.0より大きく且つ前記ランドプリピット信号を検出
可能な範囲内の値になるように設定して前記係数乗算手
段にフィードバックする係数設定手段とを備えたことを
特徴とする記録及び/又は再生装置である。
【0016】また、第4の発明は、所定の周波数でウォ
ブリングされ且つ情報信号の記録トラックとなるウォブ
リンググルーブと、所定のウォブリング周期間隔で少な
くともアドレス情報などがランドプリピットとして予め
記録されたランドとを螺旋状又は同心円状に交互に形成
したディスク状記録媒体に対して前記情報信号の記録及
び/又は再生を行う記録及び/又は再生装置において、
光ビームを前記ディスク状記録媒体に照射した際に、該
ディスク状記録媒体からの反射光を前記ディスク状記録
媒体の前記記録トラックに沿って少なくとも2等分割さ
れた第1,第2の受光領域で受光し、これら第1,第2
の受光領域の各受光出力のうち一方の受光出力に対して
所定の係数k3分の1(=1/k3)を乗算処理して出
力する第1の係数乗算手段と、前記第1,第2の受光領
域の各受光出力のうち他方の受光出力に対して所定の係
数k3を乗算処理して出力する第2の係数乗算手段と、
前記第1の係数乗算手段で乗算処理した結果の出力から
前記第2の係数乗算手段で乗算処理した結果の出力を差
引いた差分をラジアルプッシュプル信号として出力する
プッシュプル信号生成手段と、前記ラジアルプッシュプ
ル信号から前記ランドのランドプリピットに対応したラ
ンドプリピット信号を抽出して、このランドプリピット
信号の振幅値を検出して出力するランドプリピット信号
振幅検出手段と、前記ラジアルプッシュプル信号から前
記ウォブリンググルーブのウォブリング信号を抽出し
て、このウォブリング信号の振幅値を検出して出力する
ウォブリング信号振幅検出手段と、前記ランドプリピッ
ト信号の振幅値、前記ウォブリング信号の振幅値にそれ
ぞれ応じて前記所定の係数k3の値を予め複数記憶した
テーブルを有し、前記ランドプリピット信号の振幅値、
又は、前記ランドプリピット信号の振幅値及び前記ウォ
ブリング信号の振幅値に応じて前記テーブルから前記所
定の係数k3の値を読み出して、読み出した所定の係数
k3の値が1.0より大きく且つ前記ランドプリピット
信号を検出可能な範囲内の値になるように設定して前記
第1,第2の係数乗算手段にフィードバックする係数設
定手段とを備えたことを特徴とする記録及び/又は再生
装置である。
【0017】また、第5の発明は、所定の周波数でウォ
ブリングされ且つ情報信号の記録トラックとなるウォブ
リンググルーブと、所定のウォブリング周期間隔で少な
くともアドレス情報などがランドプリピットとして予め
記録されたランドとを螺旋状又は同心円状に交互に形成
したディスク状記録媒体に対して前記情報信号の記録及
び/又は再生を行う記録及び/又は再生装置において、
光ビームを前記ディスク状記録媒体に照射した際に、該
ディスク状記録媒体からの反射光を前記ディスク状記録
媒体の前記記録トラックに沿って少なくとも2等分割さ
れた第1,第2の受光領域で受光し、これら第1,第2
の受光領域の各受光出力のうち一方の受光出力に対して
所定の係数k3分の1(=1/k3)を乗算処理して出
力する第1の係数乗算手段と、前記第1,第2の受光領
域の各受光出力のうち他方の受光出力に対して所定の係
数k3を乗算処理して出力する第2の係数乗算手段と、
前記第1の係数乗算手段で乗算処理した結果の出力から
前記第2の係数乗算手段で乗算処理した結果の出力を差
引いた差分をラジアルプッシュプル信号として出力する
プッシュプル信号生成手段と、前記ラジアルプッシュプ
ル信号から前記ランドのランドプリピットに対応したラ
ンドプリピット信号を抽出して、このランドプリピット
信号の振幅値を検出して出力するランドプリピット信号
振幅検出手段と、前記ラジアルプッシュプル信号から前
記ウォブリンググルーブのウォブリング信号を抽出し
て、このウォブリング信号の振幅値を検出して出力する
ウォブリング信号振幅検出手段と、前記第1,第2の受
光領域の各受光出力の総和を取って和信号を出力する和
信号生成手段と、前記ランドプリピット信号の振幅値を
前記和信号で除算処理することにより、前記和信号に対
して正規化されたランドプリピット信号の振幅値を出力
する正規化ランドプリピット信号振幅生成手段と、前記
ウォブリング信号の振幅値を前記和信号で除算処理する
ことにより、前記和信号に対して正規化されたウォブリ
ング信号の振幅値を出力する正規化ウォブリング信号振
幅生成手段と、前記和信号に対して正規化されたランド
プリピット信号の振幅値、又は、前記和信号に対して正
規化されたランドプリピット信号の振幅値及び前記和信
号に対して正規化されたウォブリング信号の振幅値に基
づいて前記所定の係数k3の値を演算して、演算した所
定の係数k3の値が1.0より大きく且つ前記ランドプ
リピット信号を検出可能な範囲内の値になるように設定
して前記第1,第2の係数乗算手段にフィードバックす
る係数設定手段とを備えたことを特徴とする記録及び/
又は再生装置である。
【0018】また、第6の発明は、所定の周波数でウォ
ブリングされ且つ情報信号の記録トラックとなるウォブ
リンググルーブと、所定のウォブリング周期間隔で少な
くともアドレス情報などがランドプリピットとして予め
記録されたランドとを螺旋状又は同心円状に交互に形成
したディスク状記録媒体に対して前記情報信号の記録及
び/又は再生を行う記録及び/又は再生装置において、
光ビームを前記ディスク状記録媒体に照射した際に、該
ディスク状記録媒体からの反射光を前記ディスク状記録
媒体の前記記録トラックに沿って少なくとも2等分割さ
れた第1,第2の受光領域で受光し、これら第1,第2
の受光領域の各受光出力のうち一方の受光出力に対して
所定の係数k3分の1(=1/k3)を乗算処理して出
力する第1の係数乗算手段と、前記第1,第2の受光領
域の各受光出力のうち他方の受光出力に対して所定の係
数k3を乗算処理して出力する第2の係数乗算手段と、
前記第1の係数乗算手段で乗算処理した結果の出力から
前記第2の係数乗算手段で乗算処理した結果の出力を差
引いた差分をラジアルプッシュプル信号として出力する
プッシュプル信号生成手段と、前記ラジアルプッシュプ
ル信号から前記ランドのランドプリピットに対応したラ
ンドプリピット信号を抽出して、このランドプリピット
信号の振幅値を検出して出力するランドプリピット信号
振幅検出手段と、前記ラジアルプッシュプル信号から前
記ウォブリンググルーブのウォブリング信号を抽出し
て、このウォブリング信号の振幅値を検出して出力する
ウォブリング信号振幅検出手段と、前記第1,第2の受
光領域の各受光出力の総和に略相当する固定値を入力す
る固定値入力手段と、前記ランドプリピット信号の振幅
値を前記固定値で除算処理することにより、前記固定値
に対して正規化されたランドプリピット信号の振幅値を
出力する正規化ランドプリピット信号振幅生成手段と、
前記ウォブリング信号の振幅値を前記固定値で除算処理
することにより、前記固定値に対して正規化されたウォ
ブリング信号の振幅値を出力する正規化ウォブリング信
号振幅生成手段と、前記固定値に対して正規化されたラ
ンドプリピット信号の振幅値、又は、前記固定値に対し
て正規化されたランドプリピット信号の振幅値及び前記
固定値に対して正規化されたウォブリング信号の振幅値
に基づいて前記所定の係数k3の値を演算して、演算し
た所定の係数k3の値が1.0より大きく且つ前記ラン
ドプリピット信号を検出可能な範囲内の値になるように
設定して前記第1,第2の係数乗算手段にフィードバッ
クする係数設定手段とを備えたことを特徴とする記録及
び/又は再生装置である。
【0019】また、第7の発明は、所定の周波数でウォ
ブリングされ且つ情報信号の記録トラックとなるウォブ
リンググルーブと、所定のウォブリング周期間隔で少な
くともアドレス情報などがランドプリピットとして予め
記録されたランドとを螺旋状又は同心円状に交互に形成
したディスク状記録媒体に対して前記情報信号の記録及
び/又は再生を行う記録及び/又は再生方法において、
光ビームを前記ディスク状記録媒体に照射した際に、該
ディスク状記録媒体からの反射光を前記ディスク状記録
媒体の前記記録トラックに沿って少なくとも2等分割さ
れた第1,第2の受光領域で受光し、これら第1,第2
の受光領域の各受光出力のうち一方の受光出力に対して
所定の係数k1分の1(=1/k1)を乗算処理して出
力する係数乗算ステップと、前記係数乗算ステップで乗
算処理した結果の出力から前記第1,第2の受光領域の
各受光出力のうち他方の受光出力を差引いた差分をラジ
アルプッシュプル信号として出力するプッシュプル信号
生成ステップと、前記ラジアルプッシュプル信号から前
記ランドのランドプリピットに対応したランドプリピッ
ト信号を抽出して、このランドプリピット信号の振幅値
を検出して出力するランドプリピット信号振幅検出ステ
ップと、前記ラジアルプッシュプル信号から前記ウォブ
リンググルーブのウォブリング信号を抽出して、このウ
ォブリング信号の振幅値を検出して出力するウォブリン
グ信号振幅検出ステップと、前記ランドプリピット信号
の振幅値、前記ウォブリング信号の振幅値にそれぞれ応
じて前記所定の係数k1の値を予め複数記憶したテーブ
ルを有し、前記ランドプリピット信号の振幅値、又は、
前記ランドプリピット信号の振幅値及び前記ウォブリン
グ信号の振幅値に応じて前記テーブルから前記所定の係
数k1の値を読み出して、読み出した所定の係数k1の
値が1.0より大きく且つ前記ランドプリピット信号を
検出可能な範囲内の値になるように設定して前記係数乗
算ステップにフィードバックする係数設定ステップとか
らなることを特徴とする記録及び/又は再生方法であ
る。
【0020】また、第8の発明は、所定の周波数でウォ
ブリングされ且つ情報信号の記録トラックとなるウォブ
リンググルーブと、所定のウォブリング周期間隔で少な
くともアドレス情報などがランドプリピットとして予め
記録されたランドとを螺旋状又は同心円状に交互に形成
したディスク状記録媒体に対して前記情報信号の記録及
び/又は再生を行う記録及び/又は再生方法において、
光ビームを前記ディスク状記録媒体に照射した際に、該
ディスク状記録媒体からの反射光を前記ディスク状記録
媒体の前記記録トラックに沿って少なくとも2等分割さ
れた第1,第2の受光領域で受光し、これら第1,第2
の受光領域の各受光出力のうち一方の受光出力に対して
所定の係数k1分の1(=1/k1)を乗算処理して出
力する係数乗算ステップと、前記係数乗算ステップで乗
算処理した結果の出力から前記第1,第2の受光領域の
各受光出力のうち他方の受光出力を差引いた差分をラジ
アルプッシュプル信号として出力するプッシュプル信号
生成ステップと、前記ラジアルプッシュプル信号から前
記ランドのランドプリピットに対応したランドプリピッ
ト信号を抽出して、このランドプリピット信号の振幅値
を検出して出力するランドプリピット信号振幅検出ステ
ップと、前記ラジアルプッシュプル信号から前記ウォブ
リンググルーブのウォブリング信号を抽出して、このウ
ォブリング信号の振幅値を検出して出力するウォブリン
グ信号振幅検出ステップと、前記第1,第2の受光領域
の各受光出力の総和を取って和信号を出力する和信号生
成ステップと、前記ランドプリピット信号の振幅値を前
記和信号で除算処理することにより、前記和信号に対し
て正規化されたランドプリピット信号の振幅値を出力す
る正規化ランドプリピット信号振幅生成ステップと、前
記ウォブリング信号の振幅値を前記和信号で除算処理す
ることにより、前記和信号に対して正規化されたウォブ
リング信号の振幅値を出力する正規化ウォブリング信号
振幅生成ステップと、前記和信号に対して正規化された
ランドプリピット信号の振幅値、又は、前記和信号に対
して正規化されたランドプリピット信号の振幅値及び前
記和信号に対して正規化されたウォブリング信号の振幅
値に基づいて前記所定の係数k1の値を演算して、演算
した所定の係数k1の値が1.0より大きく且つ前記ラ
ンドプリピット信号を検出可能な範囲内の値になるよう
に設定して前記係数乗算ステップにフィードバックする
係数設定ステップとからなることを特徴とする記録及び
/又は再生方法である。
【0021】また、第9の発明は、所定の周波数でウォ
ブリングされ且つ情報信号の記録トラックとなるウォブ
リンググルーブと、所定のウォブリング周期間隔で少な
くともアドレス情報などがランドプリピットとして予め
記録されたランドとを螺旋状又は同心円状に交互に形成
したディスク状記録媒体に対して前記情報信号の記録及
び/又は再生を行う記録及び/又は再生方法において、
光ビームを前記ディスク状記録媒体に照射した際に、該
ディスク状記録媒体からの反射光を前記ディスク状記録
媒体の前記記録トラックに沿って少なくとも2等分割さ
れた第1,第2の受光領域で受光し、これら第1,第2
の受光領域の各受光出力のうち一方の受光出力に対して
所定の係数k1分の1(=1/k1)を乗算処理して出
力する係数乗算ステップと、前記係数乗算ステップで乗
算処理した結果の出力から前記第1,第2の受光領域の
各受光出力のうち他方の受光出力を差引いた差分をラジ
アルプッシュプル信号として出力するプッシュプル信号
生成ステップと、前記ラジアルプッシュプル信号から前
記ランドのランドプリピットに対応したランドプリピッ
ト信号を抽出して、このランドプリピット信号の振幅値
を検出して出力するランドプリピット信号振幅検出ステ
ップと、前記ラジアルプッシュプル信号から前記ウォブ
リンググルーブのウォブリング信号を抽出して、このウ
ォブリング信号の振幅値を検出して出力するウォブリン
グ信号振幅検出ステップと、前記第1,第2の受光領域
の各受光出力の総和に略相当する固定値を入力する固定
値入力ステップと、前記ランドプリピット信号の振幅値
を前記固定値で除算処理することにより、前記固定値に
対して正規化されたランドプリピット信号の振幅値を出
力する正規化ランドプリピット信号振幅生成ステップ
と、前記ウォブリング信号の振幅値を前記固定値で除算
処理することにより、前記固定値に対して正規化された
ウォブリング信号の振幅値を出力する正規化ウォブリン
グ信号振幅生成ステップと、前記固定値に対して正規化
されたランドプリピット信号の振幅値、又は、前記固定
値に対して正規化されたランドプリピット信号の振幅値
及び前記固定値に対して正規化されたウォブリング信号
の振幅値に基づいて前記所定の係数k1の値を演算し
て、演算した所定の係数k1の値が1.0より大きく且
つ前記ランドプリピット信号を検出可能な範囲内の値に
なるように設定して前記係数乗算ステップにフィードバ
ックする係数設定ステップとからなることを特徴とする
記録及び/又は再生方法である。
【0022】また、第10の発明は、所定の周波数でウ
ォブリングされ且つ情報信号の記録トラックとなるウォ
ブリンググルーブと、所定のウォブリング周期間隔で少
なくともアドレス情報などがランドプリピットとして予
め記録されたランドとを螺旋状又は同心円状に交互に形
成したディスク状記録媒体に対して前記情報信号の記録
及び/又は再生を行う記録及び/又は再生方法におい
て、光ビームを前記ディスク状記録媒体に照射した際
に、該ディスク状記録媒体からの反射光を前記ディスク
状記録媒体の前記記録トラックに沿って少なくとも2等
分割された第1,第2の受光領域で受光し、これら第
1,第2の受光領域の各受光出力のうち一方の受光出力
に対して所定の係数k3分の1(=1/k3)を乗算処
理して出力する第1の係数乗算ステップと、前記第1,
第2の受光領域の各受光出力のうち他方の受光出力に対
して所定の係数k3を乗算処理して出力する第2の係数
乗算ステップと、前記第1の係数乗算ステップで乗算処
理した結果の出力から前記第2の係数乗算ステップで乗
算処理した結果の出力を差引いた差分をラジアルプッシ
ュプル信号として出力するプッシュプル信号生成ステッ
プと、前記ラジアルプッシュプル信号から前記ランドの
ランドプリピットに対応したランドプリピット信号を抽
出して、このランドプリピット信号の振幅値を検出して
出力するランドプリピット信号振幅検出ステップと、前
記ラジアルプッシュプル信号から前記ウォブリンググル
ーブのウォブリング信号を抽出して、このウォブリング
信号の振幅値を検出して出力するウォブリング信号振幅
検出ステップと、前記ランドプリピット信号の振幅値、
前記ウォブリング信号の振幅値にそれぞれ応じて前記所
定の係数k3の値を予め複数記憶したテーブルを有し、
前記ランドプリピット信号の振幅値、又は、前記ランド
プリピット信号の振幅値及び前記ウォブリング信号の振
幅値に応じて前記テーブルから前記所定の係数k3の値
を読み出して、読み出した所定の係数k3の値が1.0
より大きく且つ前記ランドプリピット信号を検出可能な
範囲内の値になるように設定して前記第1,第2の係数
乗算ステップにフィードバックする係数設定ステップと
からなることを特徴とする記録及び/又は再生方法であ
る。
【0023】また、第11の発明は、所定の周波数でウ
ォブリングされ且つ情報信号の記録トラックとなるウォ
ブリンググルーブと、所定のウォブリング周期間隔で少
なくともアドレス情報などがランドプリピットとして予
め記録されたランドとを螺旋状又は同心円状に交互に形
成したディスク状記録媒体に対して前記情報信号の記録
及び/又は再生を行う記録及び/又は再生方法におい
て、光ビームを前記ディスク状記録媒体に照射した際
に、該ディスク状記録媒体からの反射光を前記ディスク
状記録媒体の前記記録トラックに沿って少なくとも2等
分割された第1,第2の受光領域で受光し、これら第
1,第2の受光領域の各受光出力のうち一方の受光出力
に対して所定の係数k3分の1(=1/k3)を乗算処
理して出力する第1の係数乗算ステップと、前記第1,
第2の受光領域の各受光出力のうち他方の受光出力に対
して所定の係数k3を乗算処理して出力する第2の係数
乗算ステップと、前記第1の係数乗算ステップで乗算処
理した結果の出力から前記第2の係数乗算ステップで乗
算処理した結果の出力を差引いた差分をラジアルプッシ
ュプル信号として出力するプッシュプル信号生成ステッ
プと、前記ラジアルプッシュプル信号から前記ランドの
ランドプリピットに対応したランドプリピット信号を抽
出して、このランドプリピット信号の振幅値を検出して
出力するランドプリピット信号振幅検出ステップと、前
記ラジアルプッシュプル信号から前記ウォブリンググル
ーブのウォブリング信号を抽出して、このウォブリング
信号の振幅値を検出して出力するウォブリング信号振幅
検出ステップと、前記第1,第2の受光領域の各受光出
力の総和を取って和信号を出力する和信号生成ステップ
と、前記ランドプリピット信号の振幅値を前記和信号で
除算処理することにより、前記和信号に対して正規化さ
れたランドプリピット信号の振幅値を出力する正規化ラ
ンドプリピット信号振幅生成ステップと、前記ウォブリ
ング信号の振幅値を前記和信号で除算処理することによ
り、前記和信号に対して正規化されたウォブリング信号
の振幅値を出力する正規化ウォブリング信号振幅生成ス
テップと、前記和信号に対して正規化されたランドプリ
ピット信号の振幅値、又は、前記和信号に対して正規化
されたランドプリピット信号の振幅値及び前記和信号に
対して正規化されたウォブリング信号の振幅値に基づい
て前記所定の係数k3の値を演算して、演算した所定の
係数k3の値が1.0より大きく且つ前記ランドプリピ
ット信号を検出可能な範囲内の値になるように設定して
前記第1,第2の係数乗算ステップにフィードバックす
る係数設定ステップとからなることを特徴とする記録及
び/又は再生方法である。
【0024】また、第12の発明は、所定の周波数でウ
ォブリングされ且つ情報信号の記録トラックとなるウォ
ブリンググルーブと、所定のウォブリング周期間隔で少
なくともアドレス情報などがランドプリピットとして予
め記録されたランドとを螺旋状又は同心円状に交互に形
成したディスク状記録媒体に対して前記情報信号の記録
及び/又は再生を行う記録及び/又は再生方法におい
て、光ビームを前記ディスク状記録媒体に照射した際
に、該ディスク状記録媒体からの反射光を前記ディスク
状記録媒体の前記記録トラックに沿って少なくとも2等
分割された第1,第2の受光領域で受光し、これら第
1,第2の受光領域の各受光出力のうち一方の受光出力
に対して所定の係数k3分の1(=1/k3)を乗算処
理して出力する第1の係数乗算ステップと、前記第1,
第2の受光領域の各受光出力のうち他方の受光出力に対
して所定の係数k3を乗算処理して出力する第2の係数
乗算ステップと、前記第1の係数乗算ステップで乗算処
理した結果の出力から前記第2の係数乗算ステップで乗
算処理した結果の出力を差引いた差分をラジアルプッシ
ュプル信号として出力するプッシュプル信号生成ステッ
プと、前記ラジアルプッシュプル信号から前記ランドの
ランドプリピットに対応したランドプリピット信号を抽
出して、このランドプリピット信号の振幅値を検出して
出力するランドプリピット信号振幅検出ステップと、前
記ラジアルプッシュプル信号から前記ウォブリンググル
ーブのウォブリング信号を抽出して、このウォブリング
信号の振幅値を検出して出力するウォブリング信号振幅
検出ステップと、前記第1,第2の受光領域の各受光出
力の総和に略相当する固定値を入力する固定値入力ステ
ップと、前記ランドプリピット信号の振幅値を前記固定
値で除算処理することにより、前記固定値に対して正規
化されたランドプリピット信号の振幅値を出力する正規
化ランドプリピット信号振幅生成ステップと、前記ウォ
ブリング信号の振幅値を前記固定値で除算処理すること
により、前記固定値に対して正規化されたウォブリング
信号の振幅値を出力する正規化ウォブリング信号振幅生
成ステップと、前記固定値に対して正規化されたランド
プリピット信号の振幅値、又は、前記固定値に対して正
規化されたランドプリピット信号の振幅値及び前記固定
値に対して正規化されたウォブリング信号の振幅値に基
づいて前記所定の係数k3の値を演算して、演算した所
定の係数k3の値が1.0より大きく且つ前記ランドプ
リピット信号を検出可能な範囲内の値になるように設定
して前記第1,第2の係数乗算ステップにフィードバッ
クする係数設定ステップとからなることを特徴とする記
録及び/又は再生方法である。
【0025】
【発明の実施の形態】[第1の実施の形態]本発明に係
る記録及び/又は再生装置並びに方法は、DVD−Rや
DVD−RW(以下、まとめてDVDという)に対して
データの記録及び/又は再生を行うディスク記録及び/
又は再生装置(以下、ディスク記録再生装置と記す)に
適用することができる。
【0026】[第1の実施の形態の構成]まず、この第
1の実施の形態のディスク記録再生装置に用いられるD
VD31は、図1に示すように、円盤状の透明基板Kの
一方の面に凹状のウォブリンググルーブ32と凸状のラ
ンド33とが螺旋状又は同心円状に交互に射出成形など
により形成されている。また、ウォブリンググルーブ3
2上及びランド33上にデータ記録層としての色素膜3
5が成膜され、この色素膜35に記録すべきデータ(以
下、記録データという)に応じて変調された記録用の光
ビームBが透明基板Kの他方の面側から照射されること
で、記録データに応じたピット列が非可逆的に形成され
るようになっている。
【0027】このDVD31は、所定の周波数成分を有
するウォブリング信号に応じてウォブリングされたウォ
ブリンググルーブ32を有しており、このウォブリング
グルーブ32が、前記記録データを記録するためのデー
タ記録用トラックとなっている。
【0028】また、このDVD31には、隣接するウォ
ブリンググルーブ32間のランド33上に、例えば光デ
ィスク盤面上におけるアドレス情報(絶対位置情報)等
が所定のウォブリング周期間隔で記録されたランドプリ
ピット34が予め形成されている。
【0029】また、色素膜35上には金蒸着膜36が形
成されている。DVD31では、データ記録用トラック
に記録された記録データを再生する際に、データ記録用
トラックに照射された再生用の光ビームBを、この金蒸
着膜36にて高い反射率で反射させるようにしている。
更に、金蒸着膜36上には保護膜37が成膜されてい
る。
【0030】このようなDVD31に対して、記録デー
タを記録或いは再生する際には、データ記録用トラック
として設けられたウォブリンググルーブ32のウォブリ
ング周波数が検出され、このウォブリング周波数に基づ
いてDVD31が回転駆動されるようになっている。ま
た、ランドプリピット34からはアドレス情報等が検出
され、このアドレス情報に基づいて記録位置を検出し、
ウォブリンググルーブ32に記録データを記録し再生す
るようになっている。
【0031】ここで、記録データを記録する際には、記
録データに応じて変調された記録用の光ビームBを、そ
の光スポットの中心がウォブリンググルーブ32の中心
と一致するように照射する。これにより、ウォブリング
グルーブ32上のデータ記録トラックに、記録データに
対応したピット列が形成されて記録データの記録が行わ
れることとなる。このとき、記録用の光ビームBの光ス
ポットSPの大きさは、図1に示すように、その一部が
ウォブリンググルーブ32だけではなく、隣接するウォ
ブリンググルーブ32間のランド33にも照射されるよ
うに設定される。
【0032】そして、このランド33に照射された光ス
ポットSPの一部の反射光を、ウォブリンググルーブ3
2の接線方向、すなわち、DVD31の回転方向に光学
的に平行な分割線により分割されたフォトディテクタに
より受光し、このフォトディテクタからの出力に基づい
て、例えばプッシュプル信号を形成してトラッキングサ
ーボをかけ、また、フォトディテクタからウォブリング
グルーブ32のウォブリング信号を抽出し、このウォブ
リング信号を2値化して生成したウォブリングパルスに
基づいてDVD31の回転に同期した記録クロックを形
成するようになっている。
【0033】次に、DVD31に予め記録されているア
ドレス情報の記録フォーマットについて、図2を用いて
説明する。
【0034】この図2において、上段は記録データにお
ける記録フォーマットを示し、下段の波形は当該記録デ
ータを記録するウォブリンググルーブ32のウォブリン
グ状態(ウォブリンググルーブ32を平面視したときに
確認される蛇行状態)を示している。また、記録データ
における記録フォーマットを示した上段とウォブリング
グルーブ32のウォブリング状態を示した下段との間の
上向き矢印は、ランドプリピット34が形成される位置
を模式的に示すものである。
【0035】なお、この図2におけるウォブリンググル
ーブ32のウォブリング状態は、理解を容易化するため
に、実際の振幅よりも大きい振幅で示している。また、
実際には、記録データは、上述したようにウォブリング
グルーブ32の中心線上に記録されるようになってい
る。
【0036】この図2に示すように、DVD31に記録
される記録データは、予め情報単位としてのシンクフレ
ーム毎に分割されている。1つのレコーディングセクタ
は、26のシンクフレームで構成されている。また、1
6のレコーディングセクタで1つのECC(Error
Correcting Code)ブロックが構成さ
れている。
【0037】1つのシンクフレームは、記録データを記
録する際の記録フォーマットにより規定されるピット間
隔に対応する単位長さTの1488倍(1488T)の
長さを有している。そして、1つのシンクフレームの先
頭における14Tの長さに相当する部分は、シンクフレ
ーム毎の同期をとるための同期情報SYが記録されるよ
うになっている。
【0038】一方、DVD31に記録されるアドレス情
報(ランドプリピット34)は、光ディスク製造時に記
録データのシンクフレーム毎に予め記録されることにな
る。ここで、ランドプリピット34によりDVD31に
アドレス情報が記録される場合は、記録データの各シン
クフレームにおける同期情報SYが記録される領域に隣
接するランド33上に、アドレス情報における同期信号
を示すものとして、図2中矢印B0で示すランドプリピ
ット34(ランドプリピットB0)が形成されると共
に、当該同期情報SY以外の当該シンクフレーム内の前
半部分に隣接するランド33上に、記録すべきアドレス
情報の内容を示すものとして図2中矢印B1,B2で示
すランドプリピット34(ランドプリピットB1、ラン
ドプリピットB2)の双方或いは一方が形成されること
になる。
【0039】ただし、同期情報SY以外の当該シンクフ
レーム内の前半部分については、記録すべきアドレス情
報の内容によっては、ランドプリピットB1やランドプ
リピットB2が形成されない場合もある。
【0040】この際、1つのレコーディングセクタにお
いては、1つ置きのシンクフレーム毎にランドプリピッ
ト34が形成されてアドレス情報等が記録される。1つ
のレコーディングセクタは、EVENフレームとODD
フレームとが交互に連続しており、図2中実線の上向き
矢印で示すように、EVENフレームにランドプリピッ
ト34が形成された場合には、ODDフレームにはラン
ドプリピット34は形成されない。
【0041】一方、図2中波線の上向き矢印で示すよう
に、ODDフレームにランドプリピット34が形成され
た場合には、EVENフレームにはランドプリピット3
4は形成されない。
【0042】また、EVENフレームにランドプリピッ
ト34を形成する場合には、レコーディングセクタの先
頭のシンクフレームにおいては、ランドプリピットB
0,ランドプリピットB1,ランドプリピットB2の全
てのランドプリピットが形成されており、レコーディン
グセクタの先頭以外のシンクフレームにおいては、当該
シンクフレームに記録すべきアドレス情報が「1」のと
きには、ランドプリピットB0及びランドプリピットB
2のみが形成され、記録すべきアドレス情報が「0」の
ときには、ランドプリピットB0及びランドプリピット
B1のみが形成されている。
【0043】また、ODDフレームにランドプリピット
34を形成する場合には、レコーディングセクタの先頭
のシンクフレームにおいては、ランドプリピットB0及
びランドプリピットB1のみが形成されており、レコー
ディングセクタの先頭以外のシンクフレームにおいて
は、前記EVENフレームの場合と同様である。
【0044】なお、ランドプリピット34をEVENフ
レームとODDフレームのいずれのシンクフレームに形
成するかは、隣接するランド33上に先行して形成され
たランドプリピット34の位置に依存して決められる。
【0045】すなわち、ランドプリピット34は、通常
はEVENフレームに形成されるが、当該EVENフレ
ームにランドプリピット34を形成したときに、このラ
ンドプリピット34が、先行して形成された隣接するラ
ンド33上のランドプリピット34と、DVD31の径
方向において重なることになる場合には、このランドプ
リピット34は、ODDフレームに形成されることにな
る。
【0046】換言すると、ランドプリピット34は、図
3に示すように隣接するランド33間において、DVD
31の径方向に重ならないように形成される。ランドプ
リピット34をこのように形成することにより、隣接す
るランド33間において、DVD31の径方向に重なる
位置にそれぞれランドプリピット34が形成されること
がなくなるので、ランドプリピット34の検出に当たっ
ては隣接したランド上のランドプリピットクロストーク
による影響を低減することができる。
【0047】なお、図3において、ランド33上で先頭
がハッチングして帯状で示されたシンクフレームが、ラ
ンドプリピット34が形成されたシンクフレームであ
り、先頭が白抜きの帯状で示されたシンクフレームが、
ランドプリピット34が形成されていないシンクフレー
ムである。
【0048】一方、ウォブリンググルーブ32は、全て
のシンクフレームに亘って、約140KHzの一定ウォ
ブリング周波数f0(1つシンクフレーム内にウォブル
8周期分のウォブリング信号が入る周波数)でウォブリ
ングされている。この際、ウォブリング信号のウォブリ
ング周波数f0を抽出することで、DVD31の回転動
作を制御するための信号が検出されると共に、記録クロ
ック信号が生成されるようになっている。
【0049】また、ランドプリピット34とウォブリン
グ信号との位相関係を一定にするために、ランドプリピ
ットB0〜B2は、光ディスク製造時に予め形成されて
おり、ランドプリピットB0から186T(1488T
/8)分づつ離れてランドプリピットB1,ランドプリ
ピットB2がそれぞれ予め形成されている。
【0050】また、ランドプリピット34は、前述のよ
うに1つおきのシンクフレーム毎にランド33上に形成
され、隣接するランド33間において、DVD31の径
方向に重ならないように形成されている。従って、1つ
のウォブリンググルーブ32に隣接する2つのランド3
3には、ウォブリンググルーブ32のウォブル16周期
毎にランドプリピット34が出現し、且つ、そのランド
プリピット34がウォブリンググルーブ32の両側に交
互に出現することとなる。
【0051】次に、図4は、当該実施の形態のディスク
記録再生装置のブロック図である。この図4からわかる
ように、当該実施の形態のディスク記録再生装置は、D
VD31に対して半導体レーザー(図示せず)からの光
ビームBを対物レンズ(図示せず)を介して照射してデ
ータの記録再生を行う光ピックアップ2と、光ピックア
ップ2からの再生出力を所定の利得で増幅して出力する
プリアンプ3とを有している。
【0052】図6(a)は、光ピックアップ2内の光受
光素子PD(Photo Detector)がウォブ
リンググルーブ32の中央に位置し、且つ、この光受光
素子PDで図示右側のランド33上のランドプリピット
34を検出している状態を模式的に示した模式図であ
る。
【0053】上記した光受光素子PDは略矩形状に形成
されており、DVD31の径方向に沿った直線とトラッ
ク方向に沿った直線とで全受光領域が4等分割されてい
るものの、この光受光素子PD上に結像した光スポット
SPはDVD31(光ディスク)の外周側の2つの受光
領域A及び受光領域Bの組みと、DVD31の内周側の
2つの受光領域C及び受光領域Dの組みとで2つの組み
を形成しているので、DVD31の記録トラック方向に
沿った直線に対して2分割した状態となる。
【0054】そして、光受光素子PDから受光出力を出
力する時には、図6(b)に示したように、DVD31
の外周側の2つの受光領域A及び受光領域Bの各受光信
号を加算した(A+B)信号と、DVD31の内周側の
2つの受光領域C及び受光領域Dの各受光信号を加算し
た(C+D)信号とをそれぞれ出力しているが、この時
に光受光素子PD上ではランドプリピット34への光ビ
ームBの回折現象などの影響によりDVD31の外周側
と内周側とで明るさがアンバランスになるために、(A
+B)信号と(C+D)信号とが共に0レベルを中心に
して互いに反転したような状態で出力されている。
【0055】この際、(A+B)信号の出力振幅と、
(C+D)信号の出力振幅とが略同じレベルであること
が必要条件であり、光ピックアップ2の調整状態などに
より、両者が略同じにならない場合には、後述するよう
にRPP生成回路8で差分信号を生成する前に(A+
B)加算回路4,(C+D)加算回路5で両者の出力振
幅が略同じレベルなるように適宜な調整回路で調整して
おけば良い。
【0056】この後、光受光素子PDのから出力された
(A+B)信号と(C+D)信号とによりラジアルプッ
シュプル信号を生成する場合には、(C+D)信号に所
定の係数qを乗算処理したq(C+D)と、(A+B)
信号の極性を反転させるために所定の係数pに−(マイ
ナス)符号を乗算処理した{−p(A+B)}信号と
が、0レベルの上下で図6(c)に示したように得られ
るので、これらの各信号の差分を取った差分信号{q
(C+D)−p(A+B))}がラジアルプッシュプル
信号として生成されるようになっている。
【0057】この際、図6(b)において、ランドプリ
ピット信号(LPP信号)がウォブリング信号(WBL
信号)を中心にして下側に向いた方の信号(A+B)側
に対して所定の係数pに−(マイナス)符号を乗算処理
すれば良く、図示とは異なって仮に(C+D)側でラン
ドプリピット信号(LPP信号)が下側に向いていれば
こちらを係数pで乗算処理し他方を係数qで乗算処理す
れば良いものであるが、この判定は装置内で行うことな
く、どちら側を乗算処理するかは予め設定できるので、
図4に示した実施例のように(A+B)加算回路4側に
係数p乗算回路6、(C+D)加算回路5側に係数q乗
算回路20を結線しておけば良いものである。
【0058】このため、当該ディスク記録再生装置は、
DVD31の外周側の2つの前記受光領域A及び受光領
域Bの各受光信号を加算した(A+B)信号を検出する
(A+B)加算回路4と、DVD31の内周側の2つの
受光領域C及び受光領域Dの各受光信号を加算した(C
+D)信号を検出する(C+D)加算回路5とを有して
いる。
【0059】また、当該ディスク記録再生装置は、(A
+B)加算回路4からの(A+B)信号の極性を反転
し、且つ、所定の係数pを乗算処理{−p(A+B)}
して出力する係数p乗算回路6を有している。
【0060】当該ディスク記録再生装置においては、ラ
ジアルプッシュプル信号の検出出力や、ランドプリピッ
ト信号の検出時のエラーレートや、光ピックアップ2の
対物レンズのシフト量に応じてこの所定の係数p,qを
可変することにより、光ディスク上のランドプリピット
(LPP)の検出精度の向上を図っている。
【0061】また、当該ディスク記録再生装置は、ラジ
アルプッシュプル信号{q(C+D)−p(A+B)}
を生成するRPP生成回路8と、このRPP生成回路8
からのラジアルプッシュプル信号中に含まれるランドプ
リピット信号(LPP信号)を2値化する2値化回路9
と、2値化回路9で2値化されたランドプリピット信号
(LPP信号)のアドレス情報等をデコード処理するL
PPデコード回路10と、このLPPデコード回路10
でデコードされたランドプリピット信号のエラーレート
を演算してこのエラーレートを出力するCPU11とを
有している。
【0062】また、当該ディスク記録再生装置は、(A
+B)加算回路4からの(A+B)信号と(C+D)加
算回路5からの(C+D)信号とを加算処理して和信号
{RF信号:(A+B+C+D)}を生成するRF回路
7と、RPP生成回路8からのラジアルプッシュプル信
号中からランドプリピット信号(LPP信号)を抽出
し、このランドプリピット信号の振幅を検出してLPP
b生成回路14及び係数設定回路16に出力するLPP
振幅検出回路(ランドプリピット信号振幅検出回路)1
2と、RPP生成回路8からのラジアルプッシュプル信
号中から記録トラックのウォブリング信号(WBL信
号)を抽出し、このウォブリング信号の振幅を検出して
WBLb生成回路15及び係数設定回路16に出力する
WBL振幅検出回路(ウォブリング信号振幅検出回路)
13とを有している。
【0063】また、当該ディスク記録再生装置は、LP
P振幅検出回路12で抽出されたランドプリピット信号
(LPP信号)のレベルを、RF回路7で生成された和
信号(A+B+C+D)のレベルに対して正規化された
ランドプリピット信号(以下、LPPb信号と記す)と
して出力するLPPb生成回路(正規化ランドプリピッ
ト信号振幅検出回路)14と、WBL振幅検出回路13
で抽出されたウォブリング信号のレベルを、RF回路7
で生成された和信号(A+B+C+D)のレベルに対し
て正規化されたウォブリング信号(以下、WBLb信号
と記す)として出力するWBLb生成回路(正規化ウォ
ブリング信号振幅検出回路)15と、光ピックアップ2
の対物レンズの光軸中心からラジアル方向へのレンズシ
フト量を検出してこのレンズシフト量を出力するレンズ
シフト量検出回路17とを有している。
【0064】また、当該ディスク記録再生装置は、CP
U11からのランドプリピット信号の検出時のエラーレ
ート、LPP振幅検出回路12からのランドプリピット
信号の振幅、WBL振幅検出回路13からのウォブリン
グ信号の振幅、LPPb生成回路14からの正規化した
LPPb信号、WBLb生成回路15からの正規化した
WBLb信号、レンズシフト量検出回路17により検出
されたレンズシフト量に応じて、前記係数p乗算回路6
の所定の係数p及び前記係数q乗算回路20の所定の係
数qを設定する係数設定回路16を有している。尚、L
PP振幅検出回路12からのランドプリピット信号の振
幅、WBL振幅検出回路13からのウォブリング信号の
振幅の組み、又は、LPPb生成回路14からの正規化
したLPPb信号、WBLb生成回路15からの正規化
したWBLb信号の組みのいずれか一方の組みだけを係
数設定回路16に接続しても良い。
【0065】[第1の実施の形態の動作]次に、このよ
うな構成を有する当該第1の実施の形態のディスク記録
再生装置において、本発明の要部となるランドプリピッ
ト(LPP)検出動作の説明をする。尚、以下に説明す
る図7,図8,図9等において、ウオブリング信号、L
PP信号が直線で近似表現されており、図13,図14
等と異なるが、これは簡単化して表示しているにすぎな
いものである。
【0066】本発明は未記録部分を再生してそのディス
クについての関連基本パラメータを測定することを含ん
でいるが、実際の記録再生装置においては、ディスク上
の未記録領域は認識できるので、その領域にシークして
上記パラメータを求めることができる。また、ディスク
最内周におけるリードイン領域、或いは、ディスク最外
周のリードアウト領域は、ディスクに対して音楽情報,
映像情報などの全てのユーザデータを記録した後に記録
する部分で、この領域を記録した後は、ディスクに対し
て記録は行わない。本発明におけるディスクについての
関連基本パラメータの測定は、未記録状態のリードイン
領域或いは未記録状態のリードアウト領域に対して行う
ことも可能である。
【0067】まず、図7は、DVD31の未記録部分を
再生したときのRF回路7からの和信号出力(A+B+
C+D)と、RPP生成回路8からのラジアルプッシュ
プル信号{q(C+D)−p(A+B)}の関係を示し
ているのであるが、この図7からわかるようにA〜Dの
各信号を加算処理したRF信号のレベルは、q(C+
D)信号から{−p(A+B)}信号を差引いた差分信
号であるラジアルプッシュプル信号のレベルよりも大き
くなる。
【0068】また、ラジアルプッシュプル信号には、0
レベルを中心に上下に振れているウォブリング信号(W
BL信号)に、このウォブリング信号の位相90°のタ
イミングで現れるランドプリピット信号(LPP信号)
が重畳していることがわかる。この際、和信号(A+B
+C+D)の振幅R1と、ウォブリング信号(WBL)
の振幅W1と、ランドプリピット信号(LPP信号)の
振幅L1は、それぞれ0レベルから図示上方の各信号ま
での間の値とする。上記したランドプリピット信号(L
PP信号)はそのトラックに対して正規の側の信号を示
した図であり、反対側には正規でないランドプリピット
信号(LPP信号)が存在するものの図示を省略してい
る。
【0069】次に、図8は、図7で説明した未記録部分
を再生したときのラジアルプッシュプル信号{q(C+
D)−p(A+B)}を、q(C+D)信号と、極性が
反転された{−p(A+B)}信号とに分けて示した図
なのであるが、この図8からわかるようにq(C+D)
信号は0レベルを境にして正極性側に現れ、{−p(A
+B)}信号は0レベルを境にして負極性側に現れる。
そして、q(C+D)信号及び{−p(A+B)}信号
は、それぞれウォブリング信号に、このウォブリング信
号の位相90°のタイミングで現れるランドプリピット
信号(LPP信号)が重畳して形成されていることがわ
かるであろう。
【0070】この際、正極性側のq(C+D)信号の中
心レベルまでの振幅qR2及び負極性側の{−p(A+
B)}信号の中心レベルまでの振幅pR2は、図示の如
く0レベルを基準として表示する。また、q(C+D)
信号に対応したウォブリング信号(WBL信号)の振幅
qW2と、ランドプリピット信号(LPP信号)の振幅
qL2は、q(C+D)信号の中心レベルから図示上方
の各信号の頂点までの間の値とする。更に、{−p(A
+B)}信号に対応したウォブリング信号(WBL)の
振幅pW2と、ランドプリピット信号(LPP信号)の
振幅pL2は、{−p(A+B)}信号の中心レベルか
ら図示上方の各信号の頂点までの値とする。
【0071】次に、図9は、DVD31上のウォブリン
ググルーブ32に情報信号を記録する際の状態を示して
おり、例えば情報信号をパルス状の光ビームBで記録す
る際に光ビームBの照射光量が大きい部位(「情報信号
の1」に相当する部位)をハイパワー照射部とし、光ビ
ームBの照射光量が小さい部位(「情報信号の0」に相
当する部位)をローパワー照射部とした時に、正極性側
のq(C+D)信号及び負極性側の{−p(A+B)}
信号に対してハイパワー照射部のエンベロープとローパ
ワー照射部のエンベロープとをそれぞれ分けて示してい
る図である。
【0072】この図9からわかるように、q(C+D)
信号及び{−p(A+B)}信号共にハイパワー照射部
とローパワー照射部とが存在すると、q(C+D)信号
及び{−p(A+B)}信号の各レベルがそれぞれ異な
るレベルとなることがわかるであろう。そして、ハイパ
ワー照射部及びローパワー照射部でこのようなレベル差
が生ずるために、後述するように、2値化回路9内でハ
イパワー照射部のランドプリピット信号と、ローパワー
照射部のランドプリピット信号とを同じ値の2値化スラ
イスレベルにより検出する際に両ランドプリピット信号
の誤検出が生じ易いので、本発明では2値化回路9内で
両ランドプリピット信号の誤検出が生じないように対策
を施すものである。
【0073】尚、以下の説明では、記録時について述べ
るものであるが、再生時は光ディスク上で記録ピットが
形成された部位がローパワー照射部と対応し、記録ピッ
トが形成されていない未記録部位がハイパワー照射部と
対応しているものとして、ランドプリピット信号を検出
すれば良いもであるから、再生時についての説明を省略
する。
【0074】そこで、当該実施の形態のディスク記録再
生装置は、ラジアルプッシュプル信号{q(C+D)−
p(A+B)}における所定の係数p、qを可変制御す
ることでラジアルプッシュプル信号{q(C+D)−p
(A+B)}の、後段でのランドプリピット信号の検出
精度の向上を図っている。
【0075】まず、記録時(或いは再生時)には、光ピ
ックアップ2から記録用(或いは再生用)の光ビームB
が照射され、光ピックアップ2は、この光ビームBの反
射光を、図6を用いて説明した4分割型の光受光素子P
Dで受光し、受光領域A及び受光領域Bの各受光信号を
プリアンプ3を介して(A+B)加算回路4に供給する
と共に、受光領域C及び受光領域Dの各受光信号をプリ
アンプ3を介して(C+D)加算回路5に供給する。
【0076】(A+B)加算回路4は、受光領域A及び
受光領域Bの各受光信号をそれぞれ加算処理して(A+
B)信号を生成し、これを係数p乗算回路6に供給する
と共にRF回路7に供給する。また、(C+D)加算回
路5は、受光領域C及び受光領域Dの各受光信号をそれ
ぞれ加算処理して(C+D)信号を生成し、これを係数
q乗算回路20に供給すると共にRF回路7に供給す
る。
【0077】RF回路7は、(A+B)信号及び(C+
D)信号を加算処理することにより、(A+B+C+
D)信号である和信号を生成し、これをLPPb生成回
路14及びWBLb生成回路15にそれぞれ供給する。
【0078】係数p乗算回路6及び係数q乗算回路20
の係数の初期値は、入力された(A+B)、(C+D)
信号のレベルを可変することなくそのまま出力するよう
に所定の係数p、qがそれぞれ「1」に設定されてい
る。このため、初期状態ではそのままRPP生成回路8
に供給されるものの、この後、後述するように係数設定
回路16からのフィードバックにより所定の係数p、q
が可変されるので、下記のRPP生成回路8の説明は所
定の係数p、qを用いて説明する。
【0079】RPP生成回路8は、前記q(C+D)信
号からp(A+B)信号を差引いた差分信号を演算する
ことでラジアルプッシュプル信号{q(C+D)−p
(A+B)信号}を生成し、このラジアルプッシュプル
信号を2値化回路9,LPP振幅検出回路12,WBL
振幅検出回路13にそれぞれ供給する。
【0080】2値化回路9は、ラジアルプッシュプル信
号中に含まれるランドプリピット信号(LPP信号)を
2値化する。
【0081】LPP振幅検出回路12は、ラジアルプッ
シュプル信号中に含まれるランドプリピット(LPP)
成分を抽出してランドプリピット信号(LPP信号)の
振幅を検出し、この検出出力をLPPb生成回路14及
び係数設定回路16に供給する。
【0082】また、WBL振幅検出回路13は、ラジア
ルプッシュプル信号中に含まれるウォブル(WBL)成
分を抽出してウォブリング信号(WBL信号)の振幅を
検出し、この検出出力をWBLb生成回路15及び係数
設定回路16に供給する。
【0083】更に、LPPb生成回路14は、RF回路
7からの和信号、及びLPP振幅検出回路12により検
出されたラジアルプッシュプル信号中に含まれるLPP
成分の振幅に基づいて、和信号に対するランドプリピッ
ト信号の振幅の割合を示すLPPb信号を演算し、これ
を係数設定回路16に供給する。
【0084】具体的には、図7に示す和信号(A+B+
C+D)の振幅を「R1」、所定の係数p、qをそれぞ
れ1に設定した時のランドプリピット信号の振幅を「L
1」、図8に示すq(C+D)信号の振幅を「qR
2」、q(C+D)信号中のランドプリピット信号の振
幅を「qL2」、図8に示す{−p(A+B)}信号の
振幅を「pR2」、{−p(A+B)}信号中のランド
プリピット信号の振幅を「pL2」とすると、LPPb
生成回路15は、以下の(1式)の演算により正規化し
たLPPb信号を生成し、これを係数設定回路16に供
給する。
【0085】 LPPb信号=L1/R1=pL2/pR2=qL2/qR2=L2/R2… …(1式) 同様に、WBLb生成回路15は、RF回路7からの和
信号、及びWBL振幅検出回路13により検出されたウ
ォブリング信号に基づいて、和信号に対するウォブリン
グ信号の振幅の割合を示すWBLb信号を演算し、これ
を係数設定回路16に供給する。
【0086】具体的には、図7に示す和信号(A+B+
C+D)の振幅を「R1」、所定の係数p、qをそれぞ
れ1に設定した時のウォブリング信号の振幅を「W
1」、図8に示すq(C+D)信号の振幅を「qR
2」、q(C+D)信号中のウォブリング信号の振幅を
「qW2」、図8に示す{−p(A+B)}信号の振幅
を「pR2」、{−p(A+B)}信号中のウォブリン
グ信号の振幅を「pW2」とすると、WBLb生成回路
15は、以下の(2式)の演算により正規化したWBL
b信号を生成し、これを係数設定回路16に供給する。
【0087】 WBLb信号=W1/R1=pW2/pR2=qW2/qR2=W2/R2… …(2式) 一方、2値化回路9は、RPP生成回路8からのラジア
ルプッシュプル信号中に含まれるランドプリピット信号
(LPP信号)を2値化し、2値化したランドプリピッ
ト信号(LPP信号)をLPPデコード回路10に供給
する。LPPデコード回路10は、この2値化したラン
ドプリピット信号(LPP信号)に基づいて、このラン
ドプリピット信号(LPP信号)中に含まれるアドレス
情報等をデコードする。そして、このデコードの際にラ
ンドプリピット信号(LPP信号)の検出時のエラーレ
ートをCPU11に供給する。CPU11は、このエラ
ーレートを係数設定回路16に供給して、この係数設定
回路16内でエラーレートが小さくなるように後述する
所定の係数p,qの設定時にエラーレートを考慮した分
だけ所定の係数p,qを更に補正する。
【0088】また、レンズシフト量検出回路17は、光
ピックアップ2の対物レンズの光軸中心がDVD31の
ラジアル方向の外周側にシフトされているか、または、
DVD31の内周側にシフトされているかを判断して、
レンズシフト量を外周側と内周側に応じて±で検出し、
このレンズシフト量を示すレンズシフト量信号を係数設
定回路16に供給して、後述する所定の係数p,qの設
定時にDVD31の外周側又は内周側にシフトされたレ
ンズシフト量を考慮した分だけ所定の係数p,qを更に
補正する。
【0089】即ち、先に説明した図6(a)において、
レンズシフトが発生すると、光受光素子PD上に結像し
た光スポットSPの位置が光受光素子PDの中心に対し
て光ディスクの半径方向にずれるので(A+B)、(C
+D)の出力レベルが変化する。そこで、レンズシフト
量を補正することでこの出力レベルを補正できる。
【0090】具体的には、このレンズシフト量検出回路
17は、ここでの図示を省略するものの、対物レンズ駆
動用のボビンに設けられたスリット板と、このスリット
板に光を照射する光源と、スリット板のスリットを介し
て光源から照射される光を2つに分割された受光領域
(受光領域E,受光領域F)でそれぞれ均等に受光する
受光素子とで構成されており、この受光素子の各受光領
域E,Fで受光した光の受光光量の差分(E−F)をレ
ンズシフト量として検出するようになっている。
【0091】また、このような機械的なレンズシフト量
の検出の仕方以外でも、例えばラジアルプッシュプル信
号に基づいて対物レンズのオフセットを検出し、これを
レンズシフト量とすることもできる。
【0092】なお、いわゆるディファレンシャルプッシ
ュプル法(DPP法)でトラッキングエラーを検出する
システムでは、DPP法自体がレンズシフトによる影響
をキャンセルするようになっているため、ディファレン
シャルプッシュプル信号に基づいては対物レンズのオフ
セットを検出することはできない。このため、この場合
は、DPP法によるトラッキングエラーの検出系とは別
に、ラジアルプッシュプル信号の検出系を設け、DPP
法でトラッキングサーボをかけながらこのラジアルプッ
シュプル信号の検出系により検出されたラジアルプッシ
ュプル信号に基づいて、対物レンズのオフセットを検出
するようにすればよい。
【0093】次に、前述のように係数p乗算回路6及び
係数q乗算回路20に設定される所定の係数p,qは、
装置の初期状態において「p=q=1」に設定されてお
り、この後、係数設定回路16は、この所定の係数p、
qを「1」としたときにフィードバックされるLPPb
信号,WBLb信号,エラーレート、及びレンズシフト
量信号に基づいて、以下に説明するように係数p乗算回
路6の所定の係数p及び係数q乗算回路20の所定の係
数qを最適に可変制御している。
【0094】具体的には、従来、記録トラックがウォブ
リングされている記録媒体としてミニディスク(MD)
やCD−Rが知られているのであるが、このMDやCD
−Rの記録再生装置では、図7に示したウォブリング信
号と0レベルとのクロスポイント(ゼロクロスポイン
ト)において記録ノイズが最小となるように調整を行っ
ているのであるが、本件出願人の長年に亘る研究によ
り、このゼロクロスポイントよりも若干離れたポイント
で記録ノイズが最小となるように調整を行うことで、ラ
ンドプリピット信号の検出精度が向上することが判明し
た。
【0095】これを以下に詳細に説明する。まず、(C
+D)に対する乗数q=1/k1(k1は下記に設定さ
れる係数)、(A+B)に対する乗数p=−1とした場
合について説明する。
【0096】図10は、ラジアルプッシュプル信号中の
ウォブリング信号成分を仮にゼロにしてウォブリング信
号成分を除去し、ラジアルプッシュプル信号中のランド
プリピット信号のみに着目した図であり、0レベルを境
にした正極性側が(1/k1)(C+D)信号のハイパ
ワー照射部のランドプリピット信号及びローパワー照射
部のランドプリピット信号を示し、一方、0レベルを境
にした負極性側が−(A+B)信号のハイパワー照射部
のランドプリピット信号及びローパワー照射部のランド
プリピット信号を示している。
【0097】また、(1/k1)(C+D)信号は、乗
算処理する所定の係数1/k1を例えば0.6近傍から
1.1近傍までの間で(k1を例えば0.96〜1.5
までの間で)適宜振ってシュミレーションした場合につ
いてローパワー照射部のランドプリピット信号と、ハイ
パワー照射部のランドプリピット信号とをそれぞれ示し
ている。
【0098】また、(1/k1)(C+D)信号は、ロ
ーパワー照射部のランドプリピット信号のアンダーレベ
ルを「(1/k1)m1」、ハイパワー照射部のランド
プリピット信号のアンダーレベルを「(1/k1)m
2」、ローパワー照射部のランドプリピット信号のアン
ダーレベルに対するピークレベルを「(1/k1)
a」、ハイパワー照射部のランドプリピット信号のアン
ダーレベルに対するピークレベルを「(1/k1)b」
とし、a/m1=b/m2=Lとしたとき、ハイパワー
照射部のランドプリピット信号波形の頂点からローパワ
ー照射部のランドプリピット信号波形の頂点までの振幅
である(1/k1)(C+D)信号の振幅LB1は、以
下の(3式)で算出される。
【0099】 LB1 =(1/k1)m2−(1/k1)m1+(1/k1)b−(1/k1)a =(1/k1)m2−(1/k1)m1+(1/k1)L×m2−(1/k1) L×m1……(3式) また、上記と同様に、−(A+B)信号は、ローパワー
照射部のランドプリピット信号のアンダーレベルを「−
m1」、ハイパワー照射部のランドプリピット信号のア
ンダーレベルを「−m2」、ローパワー照射部のランド
プリピット信号のアンダーレベルに対するピークレベル
を「a」、ハイパワー照射部のランドプリピット信号の
アンダーレベルに対するピークレベルを「b」とし、−
a/−m1=−b/−m2=Lとしたとき、ローパワー
照射部のランドプリピット信号波形の頂点からハイパワ
ー照射部のランドプリピット信号波形の頂点までの振幅
である−(A+B)信号の振幅LB2は、以下の式(4
式)で算出される。
【0100】 LB2=m2−m1+a−b=m2−m1+L×m1−L×m2 …………(4式) 上記した(3式)と(4式)との関係については後述す
る。
【0101】次に、図11及び図12は、ラジアルプッ
シュプル信号{(1/k1)(C+D)−(A+B)}
中のランドプリピット信号を2値化回路9内で確実に2
値化するために、(1/k1)(C+D)信号と−(A
+B)信号中のランドプリピット信号のみに注目して、
このランドプリピット信号の2値化スライスレベルの許
容変動幅(スライスウインドウ幅)が所定の係数kによ
りどの様に変化するかをシュミレーションすることで、
ハイパワー照射部のランドプリピット信号と、ローパワ
ー照射部のランドプリピット信号との両者を同時に確実
に検出することができるスライスウインドウ幅を所定の
係数k1に応じて求めている。この際、ランドプリピッ
ト信号に対する2値化するための2値化スライスレベル
は、ハイパワー照射部のランドプリピット信号と、ロー
パワー照射部のランドプリピット信号とを共に検出でき
るように2値化回路9内で設定されるものである。
【0102】まず、図11(a)〜(f)の場合には、
上記図10で説明したごとくのa/m1=b/m2=L
が成立している特殊な場合であり、ここではLの値を例
えば0.2に仮に設定してシュミレーションをしてい
る。
【0103】図11(b)は所定の係数1/k1を
「1.0」(k1=1.0)に設定した場合であり、こ
の場合は従来より行われているラジアルプッシュプル信
号{(C+D)−(A+B)}を得る場合である。
【0104】この例では、ハイパワー照射部のランドプ
リピット信号のアンダーレベルと、ローパワー照射部の
ランドプリピット信号のアンダーレベルとが共に同じ基
準レベル(以下、0レベルと記す)となり、ここでの図
示を省略したウォブリング信号を良好に検出することが
できるものの、ランドプリピット信号の検出が今一つ良
好となり得ない。
【0105】即ち、ハイパワー照射部のランドプリピッ
ト信号とローパワー照射部のランドプリピット信号とを
検出するための前記スライスウインドウ幅は、ローパワ
ー照射部のランドプリピット信号のピークレベルと、0
レベルとのレベル差が4.0となり、このスライスウイ
ンドウ幅の値=4.00は大きいが、下記にも述べる様
に、k1の値が小さくなると急にスライスウインドウ幅
の値が小さくなるという問題がある。
【0106】また、上記した図11(b)に対して図1
1(a)に示したように、所定の係数(1/k1)を
「1.0」より少し大きくして「1.04」(k1=
0.96)に設定した場合には、ハイパワー照射部のラ
ンドプリピット信号のアンダーレベルと、ローパワー照
射部のランドプリピット信号のアンダーレベルとが共に
0レベルより上方に上がり、且つ、両ランドプリピット
信号を検出するための前記スライスウインドウ幅は、ロ
ーパワー照射部のランドプリピット信号のピークレベル
と、ハイパワー照射部のランドプリピット信号のアンダ
ーレベルとのレベル差が2.41となり、このスライス
ウインドウ幅の値=2.41は図11(b)よりも極端
に小さくなってしまいランドプリピット信号の検出が困
難となると共に、図示を省略したウォブリング信号も図
11(b)の場合よりも少し劣る。
【0107】一方、上記した図11(b)に対して図1
1(c)に示したように、所定の係数(1/k1)を
「1.0」より少し小さくて「0.9」(k1=1.
1)に設定した場合には、ハイパワー照射部のランドプ
リピット信号のアンダーレベルと、ローパワー照射部の
ランドプリピット信号のアンダーレベルとが共に0レベ
ルより下方に下がり、且つ、両ランドプリピット信号を
検出するための前記スライスウインドウ幅は、ローパワ
ー照射部のランドプリピット信号のピークレベルと、ロ
ーパワー照射部のランドプリピット信号のアンダーレベ
ルとのレベル差が3.82となり、このスライスウイン
ドウ幅の値=3.82は図11(b)よりも僅かに小さ
いが、両ランドプリピット信号を信頼性よく確実に検出
できる良好な値である。この際、図示を省略したウォブ
リング信号は図11(b)の場合よりも少し劣るもの
の、ウォブリング信号の検出が劣化することよりもラン
ドプリピット信号を確実に検出できる方がより重要であ
り、以下図11(d)〜図11(f)の場合でもウォブ
リング信号の検出が徐々に劣化するものである。
【0108】また、図11(d)に示したように、所定
の係数(1/k1)を図11(c)よりも小さく「0.
83」(k1=1.2)に設定した場合には、図11
(c)と同じ傾向となるものの、両ランドプリピット信
号を検出するための前記スライスウインドウ幅は、ロー
パワー照射部のランドプリピット信号のピークレベル
と、ローパワー照射部のランドプリピット信号のアンダ
ーレベルとのレベル差が3.67となり、このスライス
ウインドウ幅の値=3.67は両ランドプリピット信号
を信頼性良く確実に検出できる良好な値である。
【0109】また、図11(e)に示したように、所定
の係数1/k1を図11(d)よりも更に小さく「0.
67」(k1=1.5)に設定した場合には、ハイパワ
ー照射部のランドプリピット信号のアンダーレベルと、
ローパワー照射部のランドプリピット信号のアンダーレ
ベルとが共に0レベルより下方に下がった状態で、ハイ
パワー照射部のランドプリピット信号のピークレベル
と、ローパワー照射部のランドプリピット信号のピーク
レベルとが共に0レベルで一致している。
【0110】また、両ランドプリピット信号を検出する
ための前記スライスウインドウ幅は、0レベル(=ハイ
パワー照射部及びローパワー照射部のランドプリピット
信号のピークレベル)と、ローパワー照射部のランドプ
リピット信号のアンダーレベルとのレベル差が3.33
となり、後述する理由によりこのスライスウインドウ幅
の値=3.33となるk1の値(k1=1.5)は両ラ
ンドプリピット信号を確実に検出できる最大値となるの
で、後述する理由により、a/m1=b/m2=Lの条
件下での所定の係数k1=1.5が理論的上限値となる
ものである。尚、所定の係数k1の理論的下限値の求め
方については後述する。
【0111】更に、図11(f)に示したように、所定
の係数1/k1を図11(d)よりも更に小さく「0.
625」(k1=1.6)に設定した場合には、ハイパ
ワー照射部のランドプリピット信号のピークレベルとロ
ーパワー照射部のランドプリピット信号のピークレベル
とが共に0レベルより下方に下り、且つ、ハイパワー照
射部のランドプリピット信号のピークレベルの方がロー
パワー照射部のランドプリピット信号のピークレベルよ
りも下がった状態となり、且つ、両ランドプリピット信
号を検出するための前記スライスウインドウ幅は、ハイ
パワー照射部のランドプリピット信号のピークレベル
と、ローパワー照射部のランドプリピット信号のアンダ
ーレベルとのレベル差が1.25となり、このスライス
ウインドウ幅の値=1.25は図11(e)の場合から
所定の係数k1を僅かに0.1だけ増加したにもかかわ
らず極端に減少してしまい、両ランドプリピット信号の
検出が極端に悪化する。
【0112】従って、図11(e)に示したように所定
の係数(1/k1)が「0.67」(k1=1.5)の
場合がk1の理論的上限値となるものであり、この理論
的上限値に設定した場合には所定の係数k1が1.5よ
り大きくなる方向に対して余裕がないため、信頼性及び
安全性の面から図11(d)に示したように、所定の係
数k1が「1.1」〜「1.4」(一部図示省略)の場
合がa/m1=b/m2=Lの条件下での実用値とな
る。
【0113】ここで、図11(e)に示したように、所
定の係数k1がa/m1=b/m2=Lの条件下で理論
的上限値を取る時の条件は、前述した如く、(3式)に
よる(1/k1)(C+D)信号中のランドプリピット
信号の振幅LB1と、(4式)による−(A+B)信号
中のランドプリピット信号の振幅LB2とが同じ値にな
る場合に所定の係数k1の理論的上限値が得られるもの
であり、これによって(3式)=(4式)から所定の係
数k1は以下の式(5式)で算出される値となる。
【0114】 k1={m2−m1+L(m2−m1)}/{m2−m1+L(m1−m2)} ={(m2−m1)(1+L)}/{(m2−m1)(1−L)} =(1+L)/(1−L)……(5式) 更に、上記(5式)中のLは、前述した(1式)による
正規化したLPPb信号=L1/R1=pL2/pR2
=qL2/qR2=L2/R2を演算した場合と図8か
ら明らかに等価となるものであるから、上記したL値を
正規化したLPPb信号値に置き換えることができ、即
ち、(5式)を下記の(6式)に置き換えることがで
き、これによりLPPb生成回路14からの出力結果を
係数設定回路16に供給することで(6式)により理論
的上限値の所定の係数k1が得られる。 k1=(1+LPPb)/(1−LPPb)……(6式)
【0115】次に、図12(a)〜(e)の場合には、
上記図10で説明したごとくのa/m1=b/m2=L
が成立していなく、即ち、a/m1≠b/m2≠Lとな
る一般的な場合である。尚、図12(a)〜(e)も図
11で説明した略同様な考え方で所定の係数K1に対し
てハイパワー照射部のランドプリピット信号及びローパ
ワー照射部のランドプリピット信号を共に確実に検出す
るためのスライスウインドウ幅を求めている。また、こ
こで求めたスラウスウインドウ幅の絶対値は、図11で
求めた絶対値とは異なるが、これはもちろん所定の係数
k1以外の要因が異なるためである。
【0116】即ち、図12(a)は所定の係数(1/k
1)を1.11(k1=0.9)に設定した場合なので
あるが、この場合、ハイパワー照射部のランドプリピッ
ト信号のアンダーレベルと、ローパワー照射部のランド
プリピット信号のアンダーレベルとが共に0レベルより
上方に上がり、且つ、ハイパワー照射部のランドプリピ
ット信号とローパワー照射部のランドプリピット信号と
を検出するための前記スライスウインドウ幅は、ローパ
ワー照射部のランドプリピット信号のピークレベルと、
ハイパワー照射部のランドプリピット信号のアンダーレ
ベルとのレベル差より4.00となる。この4.00と
いう数値は下記に述べるスライスウインドウ幅よりも極
端に小さくランドプリピット信号の検出が困難となる小
さな値である。
【0117】また、図12(b)は所定の係数k1を
「1.0」に設定した場合であり、この場合は従来より
行われているラジアルプッシュプル信号{(C+D)−
(A+B)}を得る場合である。この場合では、ハイパ
ワー照射部のランドプリピット信号のアンダーレベル
と、ローパワー照射部のランドプリピット信号のアンダ
ーレベルとが共に同じ0レベル(基準レベル)となり、
ここでの図示を省略したウォブリング信号を良好に検出
することができるものの、ランドプリピット信号の検出
が今一つ良好となり得ない。
【0118】即ち、両ランドプリピット信号を検出する
ための前記スライスウインドウ幅は、ローパワー照射部
のランドプリピット信号のピークレベルと、0レベルと
のレベル差が8.00となる。このスライスウインドウ
幅の値=8.00は大きいが、上記にも述べた様に、k
1の値が小さくなると急にスライスウインドウ幅の値が
小さくなるという問題がある。
【0119】また、図12(c)は所定の係数(1/k
1)を0.91(k1=1.1)に設定した場合なので
あるが、この場合、ハイパワー照射部のランドプリピッ
ト信号のアンダーレベルと、ローパワー照射部のランド
プリピット信号のアンダーレベルとが共に0レベルより
下方に下がり、且つ、両ランドプリピット信号を検出す
るための前記スライスウインドウ幅は、ローパワー照射
部のランドプリピット信号のピークレベルと、ローパワ
ー照射部のランドプリピット信号のアンダーレベルとの
レベル差が7.64となり、このスライスウインドウ幅
の値=7.64は両ランドプリピット信号を信頼性良く
確実に検出できる良好な値である。
【0120】また、図12(d)は所定の係数(1/k
1)を0.83(k=1.2)に設定した場合なのであ
るが、この場合、ハイパワー照射部のランドプリピット
信号のアンダーレベルと、ローパワー照射部のランドプ
リピット信号のアンダーレベルとが共に0レベルより下
方に下がった状態で、ハイパワー照射部のランドプリピ
ット信号のピークレベルと、ローパワー照射部のランド
プリピット信号のピークレベルとが共に0レベルより上
方で一致している。そして、両ランドプリピット信号を
検出するための前記スライスウインドウ幅は、ハイパワ
ー照射部及びローパワー照射部のランドプリピット信号
のピークレベルと、ローパワー照射部のランドプリピッ
ト信号のアンダーレベルとのレベル差が7.33とな
り、下記に述べるように、k1の値が1.2を越えると
急にスライスウインドウ幅が小さくなるので、このスラ
イスウインドウ幅の値=7.33となるk1=1.2は
両ランドプリピット信号を確実に検出できる最大値とな
るので、a/m1≠b/m2≠Lの条件下での所定の係
数k1=1.2が理論的上限値となるものである。
【0121】また、図12(e)は所定の係数k1を
「1.3」に設定した場合なのであるが、この場合、ハ
イパワー照射部のランドプリピット信号のピークレベル
とローパワー照射部のランドプリピット信号のピークレ
ベルとが共に0レベルより上方で、且つ、ハイパワー照
射部のランドプリピット信号のピークレベルの方がロー
パワー照射部のランドプリピット信号のピークレベルよ
りも下がった状態となり、両ランドプリピット信号を検
出するための前記スライスウインドウ幅は、ハイパワー
照射部のランドプリピット信号のピークレベルと、ロー
パワー照射部のランドプリピット信号のアンダーレベル
とのレベル差が4.92となり、このスライスウインド
ウ幅の値=4.92は図12(c)及び図12(d)よ
り小さくなってしまい、両ランドプリピット信号の検出
が悪化する。
【0122】従って、図12(d)に示したように所定
の係数(1/k1)を0.83(k=1.2)の場合が
理論的上限値となるものであり、この理論的上限値に設
定した場合には所定の係数k1が1.2より大きくなる
方向に対して余裕がないため、信頼性及び安全性の面か
ら図12(c)に示したように、所定の係数k1が
「1.1」近傍の場合がa/m1≠b/m2≠Lの条件
下での本一例の実用値となる。
【0123】ここで、図12(d)に示したように、所
定の係数k1がa/m1≠b/m2≠Lの条件下で理論
的上限値を取る時の条件は、前記した(5式)及び(6
式)から類推できるものであり、下記の(7式)及び
(8式)が成立する。
【0124】 1.0<k1<α×{(1+L)/(1−L)}……(7式) 1.0<k1<α×{(1+LPPb)/(1−LPPb)}……(8式) この際、(7式)及び(8式)中の係数αは、光ピック
アップ2の性能、及び、その光ピックアップ2の基での
記録パワー、並びに、再生モードにおいては再生パワー
によって左右される係数で1.0より小さい値を取るも
のであり、この係数αの値は予めメモリに格納しておけ
ば良いものである。
【0125】次に、図13は、ラジアルプッシュプル信
号中のランドプリピット信号成分を仮にゼロにしてラン
ドプリピット信号成分を除去し、ラジアルプッシュプル
信号中のウォブリング信号のみに着目した図であり、0
レベルを境にした正極性側が(1/k1)(C+D)信
号のハイパワー照射部のウォブリング信号及びローパワ
ー照射部のウォブリング信号を示し、一方、0レベルを
境にした負極性側が−(A+B)信号のハイパワー照射
部のウォブリング信号及びローパワー照射部のウォブリ
ング信号を示している。
【0126】また、(1/k1)(C+D)信号は、乗
算処理する所定の係数(1/k1)を図10で説明した
と同様に可変してシュミレーションしているが、図示の
都合上所定の係数k1=1.0,k1=1.1,k1=
1.2の場合についてのみ示している。
【0127】また、(1/k1)(C+D)信号は、ロ
ーパワー照射部のウォブリング信号の中心レベルを
「(1/k1)m1」、ハイパワー照射部のウォブリン
グ信号の中心レベルを「(1/k1)m2」、ローパワ
ー照射部のウォブリング信号の中心レベルから上片側の
振幅を「(1/k1)c」、ハイパワー照射部のウォブ
リング信号の中心レベルから上片側の振幅を「(1/k
1)d」とし、c/m1=d/m2=Wとしたとき、ハ
イパワー照射部のウォブリング信号波形の頂点からロー
パワー照射部のウォブリング信号波形の頂点までの振幅
である(1/k1)(C+D)信号の振幅WB1は、以
下の(5式)で算出される。
【0128】WB1 =(1/k1)m2−(1/k1)m1+(1/k1)d−(1/k1)c =(1/k1)(m2−m1+W×m2−W×m1)……(9式) また、上記と同様に、−(A+B)信号は、ローパワー
照射部のウォブリング信号の中心レベルを「−m1」、
ハイパワー照射部のウォブリング信号の中心レベルを
「−m2」、ローパワー照射部のウォブリング信号の中
心レベルから上片側の振幅を「c」、ハイパワー照射部
のウォブリング信号の中心レベルから上片側の振幅を
「d」とし、−c/−m1=−d/−m2=Wとしたと
き、ローパワー照射部のウォブリング信号波形の頂点か
らハイパワー照射部のウォブリング信号波形の頂点まで
の振幅である−(A+B)信号の振幅WB2は、以下の
式(6式)で算出される。
【0129】 WB2=m2−m1+c−d=m2−m1+W×m1−W×m2 …………(10式) 上記した(9式)と(10式)との関係についても後述
する。
【0130】次に、図14は、ラジアルプッシュプル信
号{(1/k1)(C+D)−(A+B)}中のランド
プリピット信号を2値化回路9内で確実に2値化するた
めに、(1/k1)(C+D)信号と−(A+B)信号
中のウォブリング信号のみに注目して、このラジアルプ
ッシュプル信号中のウォブリング信号が所定の係数k1
によりどの様に変化するかをシュミレーションすること
で、ハイパワー照射部のウォブリング信号の振幅と、ロ
ーパワー照射部のウォブリング信号の振幅との関係から
所定の係数k1の理論的下限値を決定している。尚、同
図中では図13に合わせて所定の係数k1が「1.
0」,「1.1」,「1.2」である場合を図示してい
る。
【0131】まず、図14(a)〜(c)の場合には、
上記図13で説明したごとくのc/m1=d/m2=W
が成立している特殊な場合であり、ここではWの値を例
えば0.05に仮に設定してシュミレーションをしてい
る。
【0132】まず、図14(a)は所定の係数k1を
「1.0」に設定した場合であり、この場合は従来より
行われているラジアルプッシュプル信号{(C+D)−
(A+B)}を得る場合である。この例では、ハイパワ
ー照射部のウォブリング信号と、ローパワー照射部のウ
ォブリング信号とが同一点でWBL信号中心レベルと交
り、且つ、ハイパワー照射部のウォブリング信号の振幅
の方がローパワー照射部のウォブリング信号の振幅より
も大きくなっている。この状態は先に説明した図11
(b)と対応しており、ウォブリング信号を良好に検出
できるものの、ランドプリピット信号の検出が今一つ良
好となり得ない。
【0133】また、図14(b)は所定の係数k1を
「1.1」(1/k1=0.91)に設定した場合であ
り、この例では、ハイパワー照射部のウォブリング信号
と、ローパワー照射部のウォブリング信号とがWBL信
号中心レベル上の異なる点で交るが、ローパワー照射部
のウォブリング信号の波形の頂点と、ハイパワー照射部
のウォブリング信号の波形の頂点とが中心レベルより上
方で一致しており、この状態はc/m1=d/m2=W
の条件下での所定の係数k1=1.1が理論的下限値と
なるものである。また、この状態は先に説明した図11
(c)と対応しており、ウォブリング信号の検出が図1
4(a)よりも少し劣るものの、ランドプリピット信号
の検出をどうにか検出できるため、所定の係数k1=
1.1が理論的下限値となるものである。
【0134】また、図14(c)は所定の係数k1を
「1.2」(1/k1=0.83)に設定した場合であ
り、この例では、ローパワー照射部のウォブリング信号
の波形の頂点の下方に、ハイパワー照射部のウォブリン
グ信号の波形の頂点が交わることなく位置している。こ
の状態は先に説明した図11(d)と対応しており、ウ
ォブリング信号の検出が更に悪くなる一方、ランドプリ
ピット信号の検出が良好となるものであり、これについ
ては説明済みである。
【0135】ここで、図14(b)に示したように、所
定の係数k1がc/m1=d/m2=Wの条件下で理論
的下限値を取る時の条件は、前述した如く、(9式)に
よる(1/k1)(C+D)信号中のウォブリング信号
の振幅WB1と、(10式)による−(A+B)信号中
のウォブリング信号の振幅WB2とが同じ値になる場合
に所定の係数k1の理論的下限値が得られるものであ
り、これによって(9式)=(10式)から所定の係数
k1は以下の式(11式)で算出される値となる。
【0136】 k1 ={m2−m1+W(m2−m1)}/{m2−m1+W(m1−m2)} ={(m2−m1)(1+W)}/{(m2−m1)(1−W)} =(1+W)/(1−W)……(11式) 更に、上記(11式)中のWは、前述した(2式)によ
る正規化したWBLb信号=W1/R1=pW2/pR
2=qW2/qR2=W2/R2を演算した場合と図8
から明らかに等価となるものであるから、上記したW値
を正規化したWBLb信号値に置き換えることができ、
即ち、(11式)を下記の(12式)に置き換えること
ができ、これによりWBLb生成回路15からの出力結
果を係数設定回路16に供給することで(12式)によ
り理論的下限値の所定の係数k1が得られる。
【0137】 k1=(1+WBLb)/(1−WBLb)……(12式) また、ここでの図示を省略するものの、図13で説明し
たごとくの所定の係数k1がc/m1=d/m2=Wが
成立していなく、即ち、c/m1≠d/m2≠Wとなる
一般的な場合でも、図14(b)に示したと略同様に、
ローパワー照射部のウォブリング信号の波形の頂点と、
ハイパワー照射部のウォブリング信号の波形の頂点とが
一致した時に、この状態がc/m1≠d/m2≠Wの条
件下での所定の係数k1の理論的下限値となるものであ
る。
【0138】この場合には、先に説明した(7式)及び
(8式)と対をなす(13式)及び(14式)が成立す
る。 1.0<k1<β×{(1+W)/(1−W)}……(13式) 1.0<k1<β×{(1+WBLb)/(1−WBLb)}……(14式) この際、(13式)及び(14式)中の係数βは、光ピ
ックアップ2の性能、及び、その光ピックアップ2の基
での記録パワー、並びに、再生モードにおいては再生パ
ワーによって左右される係数で1.0より小さい値を取
るものでありあり、この係数βの値は予めメモリに格納
しておけば良いものである。
【0139】以上詳述したことを総合すると、所定の係
数k1は、ランドプリピット信号に対して先に説明した
(5式),(6式),(7式),(8式)がそれぞれ個
別に成立し、また、ウォブリング信号に対して先に説明
した(11式),(12式),(13式),(14式)
がそれぞれ個別に成立し、これらをランドプリピット信
号側とウォブリング信号とで組み合わせて適用すれば良
い。
【0140】従って、所定の係数k1は、理論的上限値
と理論的下限値の範囲内に収まっていればランドプリピ
ット信号を精度良く確実に検出することができ、以下の
(15式)〜(18式)が成立するものである。
【0141】即ち、a/m1=b/m2=L、且つ、c
/m1=d/m2=Wの条件下では、 (1+W)/(1−W)≦k1≦(1+L)/(1−L) ……(15式) (1+WBLb)/(1−WBLb)≦k1≦(1+LPPb)/(1−LP Pb) ……(16式) 一方、a/m1≠b/m2≠L、且つ、c/m1≠d/
m2≠Wの条件下では、 β×{(1+W)/(1−W)}<k1<α×{(1+L)/(1−L)}… … ……(17式) β×{(1+WBLb)/(1−WBLb)}<k1<α×{(1+LPPb )/(1−LPPb)} ……(18式)
【0142】ここで、第1の実施の形態による光ディス
ク記録再生装置内で光ディスクからランドプリピット信
号及びウォブリング信号を検出する時には、前記したL
の値及びWの値はシュミレーション時とは異なってそれ
ぞれ不明であるので、光ディスク記録再生装置内で所定
の係数k1の値を設定する場合には以下に記載する3つ
の方法が考えられる。
【0143】まず、第1の方法は、図4に示した光ディ
スク記録再生装置内で、RPP生成回路8からのラジア
ルプッシュプル信号に基づいてLPP振幅検出回路12
によりランドプリピット信号の振幅値を検出して、検出
したウォブリング信号の振幅値を係数設定回路16内に
設けたROM TABLE16aに入力している。
【0144】また、RPP生成回路8からのラジアルプ
ッシュプル信号に基づいてWBL振幅検出回路13によ
りウォブリング信号の振幅値を検出して、検出したウォ
ブリング信号の振幅値を係数設定回路16内に設けたR
OM TABLE16aに入力している。上記したRO
M TABLE16aには、ランドプリピット信号の振
幅値に応じて所定の係数k1の値が複数記憶されている
と共に、ウォブリング信号の振幅値に応じて所定の係数
k1の値が複数記憶されている。
【0145】この際、ランドプリピット信号の検出時
に、a/m1=b/m2=L、又は、a/m1≠b/m
2≠Lの条件下において、光ディスク上でm1,m2の
値を予め測定しておく。そして、ローパワー照射部のラ
ンドプリピット信号の振幅値(aの値)及びハイーパワ
ー照射部のランドプリピット信号の振幅値(bの値)を
それぞれ振って、各aの値をm1で除算し、各bの値を
m2で除算すれば、各aの値及び各bの値に対する各L
の値が求まり、これらの各Lの値を前記した(5式)又
は(7式)に代入することで、各Lの値に対して所定の
係数k1の値がそれぞれ求まるので、これからランドプ
リピット信号の振幅値に応じて所定の係数k1の値をR
OM TABLE16aに予め記憶させることができ
る。
【0146】また、ウォブリング信号の検出時に、c/
m1=d/m2=W、又は、c/m1≠d/m2≠Wの
条件下においても、上記と同様に光ディスク上でm1,
m2の値を予め測定しておく。そして、そして、ローパ
ワー照射部のウォブリング信号の振幅値(cの値)及び
ハイーパワー照射部のウォブリング信号の振幅値(dの
値)をそれぞれ振って、各cの値をm1で除算し、各d
の値をm2で除算すれば、各aの値及び各bの値に対す
る各Wの値が求まり、これらの各Wの値を前記した(1
1式)又は(13式)に代入することで、各Wの値に対
して所定の係数k1の値がそれぞれ求まるので、これか
らウォブリング信号の振幅値に応じて所定の係数k1の
値をROM TABLE16aに予め記憶させることが
できる。
【0147】この後、係数設定回路16では、ランドプ
リピット信号の振幅値、又は、ランドプリピット信号の
振幅値及びウォブリング信号の振幅値に対応してROM
TABLE16aから所定の係数k1の値を読み出し
て、読み出した所定の係数k1の値が1.0より大きく
且つランドプリピット信号を検出可能な範囲内の値にな
るように設定して係数q乗算回路20にフィードバック
している。
【0148】次に、第2の方法は、図4に示した光ディ
スク記録再生装置内で、RPP生成回路8からのラジア
ルプッシュプル信号に基づいてLPP振幅検出回路12
によりランドプリピット信号の振幅値を検出して、検出
したランドプリピット信号の振幅値をLPPb生成回路
14に供給している。
【0149】また、RPP生成回路8からのラジアルプ
ッシュプル信号に基づいてWBL振幅検出回路13によ
りウォブリング信号の振幅値を検出して、検出したウォ
ブリング信号の振幅値をWBLb生成回路15に供給し
ている。
【0150】また、LPPb生成回路14及びWBLb
生成回路15には、RF回路7からの(A+B+C+
D)信号である和信号が供給されている。
【0151】そして、LPPb生成回路14では、ラン
ドプリピット信号の振幅値を和信号で除算処理すること
により、和信号に対して正規化されたランドプリピット
信号の振幅値を係数設定回路16に出力している。ま
た、WBLb生成回路15では、ウォブリング信号の振
幅値を和信号で除算処理することにより、和信号に対し
て正規化されたウォブリング信号の振幅値を係数設定回
路16に出力している。
【0152】この後、係数設定回路16では、和信号に
対して正規化されたランドプリピット信号の振幅値、又
は、和信号に対して正規化されたランドプリピット信号
の振幅値及び和信号に対して正規化されたウォブリング
信号の振幅値を、前記した(16式)又は(18式)に
代入することで、所定の係数k1の値を演算して、演算
した所定の係数k1の値が1.0より大きく且つランド
プリピット信号を検出可能な範囲内の値になるように設
定して係数q乗算回路20にフィードバックしている。
【0153】次に、第3の方法は、第2の方法を簡易化
したものであり、使用する光ディスクが決定されれば、
RF回路7からの(A+B+C+D)信号である和信号
は略一定値に定まるものであるから、図5に示した光デ
ィスク記録再生装置内で、(A+B+C+D)信号に略
相当する固定値R1を、固定値に対する正規化LPP振
幅生成回路22及び固定値に対する正規化WBL振幅生
成回路23に入力している。この際、上記した固定値R
1は図7に示したR1と略等しい値である。
【0154】また、RPP生成回路8からのラジアルプ
ッシュプル信号に基づいてLPP振幅検出回路12によ
りランドプリピット信号の振幅値を検出して、検出した
ランドプリピット信号の振幅値を固定値に対する正規化
LPP振幅生成回路22に供給している。
【0155】また、RPP生成回路8からのラジアルプ
ッシュプル信号に基づいてWBL振幅検出回路13によ
りウォブリング信号の振幅値を検出して、検出したウォ
ブリング信号の振幅値を固定値に対する正規化WBL振
幅生成回路23に供給している。
【0156】そして、固定値に対する正規化LPP振幅
生成回路22では、ランドプリピット信号の振幅値を固
定値R1で除算処理することにより、固定値R1に対し
て正規化されたランドプリピット信号の振幅値を係数設
定回路16に出力している。また、固定値に対する正規
化WBL振幅生成回路23では、ウォブリング信号の振
幅値を固定値R1で除算処理することにより、固定値R
1に対して正規化されたウォブリング信号の振幅値を係
数設定回路16に出力している。
【0157】この後、係数設定回路16では、固定値に
対して正規化されたランドプリピット信号の振幅値、又
は、固定値に対して正規化されたランドプリピット信号
の振幅値及び固定値に対して正規化されたウォブリング
信号の振幅値を、前記した(16式)又は(18式)に
代入することで、所定の係数k1の値を演算して、演算
した所定の係数k1の値が1.0より大きく且つランド
プリピット信号を検出可能な範囲内の値になるように設
定して係数q乗算回路20にフィードバックしている。
【0158】上記より、所定の係数k1は従来「1.
0」に設定されていたものであるが、第1の実施の形態
では、所定の係数k1の値を1.0より大きく且つラン
ドプリピット信号を検出可能な範囲の値にフィードバッ
クして設定することで、ランドドプリピット信号を精度
良く確実に検出することができ、ディスク状記録媒体の
記録時又は再生時に、ランド33に予め形成したランド
プリピットと対応するランドプリピット信号を精度良く
検出することができる。
【0159】更に、当該実施の形態のディスク記録再生
装置では、係数設定回路16が、LPP信号,WBL信
号,LPPb信号,WBLb信号,ランドプリピット信
号の検出時のエラーレート,光ピックアップ2の対物レ
ンズのシフト量に基づいて、係数q乗算回路20に設定
する所定の係数(1/K1)の値を、前記した理論的上
限値から理論的下限値の間の値に設定する。より具体的
には、所定の係数k1の値を1.0より大きく且つラン
ドプリピット信号を検出可能な範囲内の値に設定する。
【0160】これにより、記録時にDVD31上のハイ
パワー照射部及びローパワー照射部にかかわらず、ラン
ドプリピット信号を精度良く確実に検出することがで
き、また、再生時にDVD31上の記録ピット形成部位
及びスペース部位(未記録部位)にかかわらず、ランド
プリピット信号を精度良く確実に検出することができ
る。
【0161】[第2の実施の形態]次に本発明の第2の
実施の形態の説明をする。この第2の実施の形態は、
(C+D)に対するの乗数q=1/SQRT(k2)
(k2は下記に設定される係数)、(A+B)に対する
乗数p=−SQRT(k2)としたものである(SQR
T(X)はXの平方根である。)。なお、上述の第1の
実施の形態とこの第2の実施の形態とでは、この点のみ
が異なるため、以下、この差異の説明のみ行い重複説明
を省略することとする。
【0162】文字数を減らすために、 SQRT(k2)=k3 ……(19式) と置くと、ラジアルプッシュプル信号は、 {(1/k3)(C+D)―k3(A+B)}……(20式) となる。以下、k2及びk3の表記を用いながら説明す
る。
【0163】図15は、ラジアルプッシュプル信号中の
ウォブリング信号成分を仮にゼロにしてウォブリング信
号成分を除去し、ラジアルプッシュプル信号中のランド
プリピット信号のみに着目した図であり、0レベルを境
にした正極性側が(1/k3)(C+D)信号のハイパ
ワー照射部のランドプリピット信号及びローパワー照射
部のランドプリピット信号を示し、一方、0レベルを境
にした負極性側がーk3(A+B)信号のハイパワー照
射部のランドプリピット信号及びローパワー照射部のラ
ンドプリピット信号を示している。
【0164】また、(1/k3)(C+D)信号、−k
3(A+B)信号は、(19式)中の所定の係数k2を
例えば0.96近傍から1.6近傍までの間で適宜振っ
てシュミレーションした場合についてローパワー照射部
のランドプリピット信号と、ハイパワー照射部のランド
プリピット信号とをそれぞれ示している。
【0165】また、(1/k3)(C+D)信号は、ロ
ーパワー照射部のランドプリピット信号のアンダーレベ
ルを「(1/k3)m1」、ハイパワー照射部のランド
プリピット信号のアンダーレベルを「(1/k3)m
2」、ローパワー照射部のランドプリピット信号のアン
ダーレベルに対するピークレベルを「(1/k3)
a」、ハイパワー照射部のランドプリピット信号のアン
ダーレベルに対するピークレベルを「(1/k3)b」
とし、a/m1=b/m2=Lとしたとき、ハイパワー
照射部のランドプリピット信号波形の頂点からローパワ
ー照射部のランドプリピット信号波形の頂点までの振幅
である(1/k3)(C+D)信号の振幅LB1は、以
下の(21式)で算出される。
【0166】 LB1 =(1/k3)m2−(1/k3)m1+(1/k3)b−(1/k3)a =(1/k3)m2−(1/k3)m1+(1/k3)L×m2−(1/k3) L×m1……(21式) また、上記と同様に、―k3(A+B)信号は、ローパ
ワー照射部のランドプリピット信号のアンダーレベルを
「−k3m1」、ハイパワー照射部のランドプリピット
信号のアンダーレベルを「−k3m2」、ローパワー照
射部のランドプリピット信号のアンダーレベルに対する
ピークレベルを「k3a」、ハイパワー照射部のランド
プリピット信号のアンダーレベルに対するピークレベル
を「k3b」とし、−a/−m1=−b/−m2=Lと
したとき、ローパワー照射部のランドプリピット信号波
形の頂点からハイパワー照射部のランドプリピット信号
波形の頂点までの振幅である−k3(A+B)信号の振
幅LB2は、以下の式(22式)で算出される。
【0167】 LB2=k3m2−k3m1+k3a−k3b=k3m2−k3m1+k3L ×m1−k3L×m2 …………(22式) 上記した(21式)と(22式)との関係については後
述する。
【0168】次に、図16及び図17は、ラジアルプッ
シュプル信号{(1/k3)(C+D)−k3(A+
B)}中のランドプリピット信号を2値化回路9内で確
実に2値化するために、(1/k3)(C+D)信号と
−k3(A+B)信号中のランドプリピット信号のみに
注目して、このランドプリピット信号の2値化スライス
レベルの許容変動幅(スライスウインドウ幅)が(20
式)における所定の係数k3を決める係数k2によりど
の様に変化するかをシュミレーションすることで、ハイ
パワー照射部のランドプリピット信号と、ローパワー照
射部のランドプリピット信号との両者を同時に確実に検
出することができるスライスウインドウ幅を所定の係数
k2に応じて求めている。この際、ランドプリピット信
号に対する2値化スライスレベルは、ハイパワー照射部
のランドプリピット信号と、ローパワー照射部のランド
プリピット信号とを共に検出できるように2値化回路9
内で設定されるものである。
【0169】まず、図16(a)〜(f)の場合には、
上記図15で説明したごとくのa/m1=b/m2=L
が成立している特殊な場合であり、ここではLの値を例
えば0.2に仮に設定してシュミレーションをしてい
る。
【0170】図16(b)は所定の係数k2を「1.
0」に設定した場合であり、この場合は従来より行われ
ているラジアルプッシュプル信号{(C+D)−(A+
B)}を得る場合である。この例では、ハイパワー照射
部のランドプリピット信号のアンダーレベルと、ローパ
ワー照射部のランドプリピット信号のアンダーレベルと
が共に同じ基準レベル(以下、0レベルと記す)とな
り、ハイパワー照射部のランドプリピット信号とローパ
ワー照射部のランドプリピット信号とを検出するための
前記スライスウインドウ幅は、ローパワー照射部のラン
ドプリピット信号のピークレベルと、0レベルとのレベ
ル差が4.0となる。ここでの図示を省略したウォブリ
ング信号を良好に検出することができるものの、下記に
示すようにk2の値がわずかに小さく変化しても、スラ
イスウインドウ幅が急に狭くなるという問題がある。
【0171】また、上記した図16(b)に対して図1
6(a)に示したように、所定の係数k2を「1.0」
より小さくしてk2=0.96、(k3=0.98)に
設定した場合には、ハイパワー照射部のランドプリピッ
ト信号のアンダーレベルと、ローパワー照射部のランド
プリピット信号のアンダーレベルとが共に0レベルより
上方に上がり、且つ、両ランドプリピット信号を検出す
るための前記スライスウインドウ幅は、ローパワー照射
部のランドプリピット信号のピークレベルと、ハイパワ
ー照射部のランドプリピット信号のアンダーレベルとの
レベル差が2.37となり、このスライスウインドウ幅
の値=2.37は図16(b)よりも極端に小さくなっ
てしまいランドプリピット信号の検出が困難となると共
に、図示を省略したウォブリング信号も図16(b)の
場合よりも劣る。
【0172】一方、上記した図16(b)に対して図1
6(c)に示したように、所定の係数k2を「1.0」
より大きくしてk2=1.1(k3=1.05)に設定
した場合には、ハイパワー照射部のランドプリピット信
号のアンダーレベルと、ローパワー照射部のランドプリ
ピット信号のアンダーレベルとが共に0レベルより下方
に下がり、且つ、両ランドプリピット信号を検出するた
めの前記スライスウインドウ幅は、ローパワー照射部の
ランドプリピット信号のピークレベルと、ローパワー照
射部のランドプリピット信号のアンダーレベルとのレベ
ル差が4.00となり、このスライスウインドウ幅の値
=4.00は図16(b)と同じである。
【0173】この際、図示を省略したウォブリング信号
は図16(b)の場合よりも少し劣るものの、ウォブリ
ング信号の検出が劣化することよりもランドプリピット
信号を確実に検出できる方がより重要であり、以下図1
6(d)〜(f)の場合でもウォブリング信号の検出が
徐々に劣化するものである。
【0174】また、図16(d)に示したように、所定
の係数k2を図16(c)よりも大きくk2=1.2、
(k3=1.1)に設定した場合には、図16(c)と
同じ傾向となるものの、両ランドプリピット信号を検出
するための前記スライスウインドウ幅は、ローパワー照
射部のランドプリピット信号のピークレベルと、ローパ
ワー照射部のランドプリピット信号のアンダーレベルと
のレベル差が4.02となり、このスライスウインドウ
幅の値=4.02は両ランドプリピット信号を信頼性良
く確実に検出できる良好な値である。
【0175】また、図16(e)に示したように、所定
の係数k2を図16(d)よりも更に大きくk2=1.
5、(k3=1.22)に設定した場合には、ハイパワ
ー照射部のランドプリピット信号のアンダーレベルと、
ローパワー照射部のランドプリピット信号のアンダーレ
ベルとが共に0レベルより下方に下がった状態で、ハイ
パワー照射部のランドプリピット信号のピークレベル
と、ローパワー照射部のランドプリピット信号のピーク
レベルとが共に0レベルで一致している。
【0176】また、両ランドプリピット信号を検出する
ための前記スライスウインドウ幅は、0レベル(=ハイ
パワー照射部及びローパワー照射部のランドプリピット
信号のピークレベル)と、ローパワー照射部のランドプ
リピット信号のアンダーレベルとのレベル差が4.08
となり、このスライスウインドウ幅の値=4.08は両
ランドプリピット信号を確実に検出できる最大値となる
ので、後述する理由により、a/m1=b/m2=Lの
条件下での所定の係数k2=1.5が理論的上限値とな
るものである。尚、所定の係数k2の理論的下限値の求
め方については後述する。
【0177】更に、図16(f)に示したように、所定
の係数k2を図16(d)よりも更に大きくk2=1.
6、(k3=1.26)に設定した場合には、ハイパワ
ー照射部のランドプリピット信号のピークレベルとロー
パワー照射部のランドプリピット信号のピークレベルと
が共に0レベルより下方に下り、且つ、ハイパワー照射
部のランドプリピット信号のピークレベルの方がローパ
ワー照射部のランドプリピット信号のピークレベルより
も下がった状態となり、且つ、両ランドプリピット信号
を検出するための前記スライスウインドウ幅は、ハイパ
ワー照射部のランドプリピット信号のピークレベルと、
ローパワー照射部のランドプリピット信号のアンダーレ
ベルとのレベル差が1.58となり、このスライスウイ
ンドウ幅の値=1.58は図16(e)の場合から所定
の係数k2を僅かに0.1だけ増加したにもかかわらず
極端に減少してしまい、両ランドプリピット信号の検出
が極端に悪化する。
【0178】従って、図16(e)に示したように所定
の係数k2がk2=1.5の場合が理論的上限値となる
ものであり、この理論的上限値に設定した場合には所定
の係数k2が1.5より大きくなる方向に対して余裕が
ないため、信頼性及び安全性の面から図16(d)に示
したように、所定の係数k2が「1.1」〜「1.4」
(一部図示省略)の場合がa/m1=b/m2=Lの条
件下での実用値となる。
【0179】ここで、図16(e)に示したように、所
定の係数k3すなわち所定の係数k2がa/m1=b/
m2=Lの条件下で理論的上限値を取る時の条件は、前
述した如く、(21式)による(1/k3)(C+D)
信号中のランドプリピット信号の振幅LB1と、(22
式)による−k3(A+B)信号中のランドプリピット
信号の振幅LB2とが同じ値になる場合に所定の係数k
3の理論的上限値が得られるものであり、これによって
(21式)=(22式)から所定の係数k3は以下の式
(23式)で算出される値となる。
【0180】 (k3) ={m2−m1+L(m2−m1)}/{m2−m1+L(m1−m2)} ={(m2−m1)(1+L)}/{(m2−m1)(1−L)} =(1+L)/(1−L)……(23式) (k3)=k2なので k2=(1+L)/(1−L)……(24式) 更に、上記(24式)中のLは、前述した(1式)によ
る正規化したLPPb信号=L1/R1=pL2/pR
2=qL2/qR2=L2/R2を演算した場合と図8
から明らかに等価となるものであるから、上記したL値
を正規化したLPPb信号値に置き換えることができ、
即ち、(24式)を下記の(25式)に置き換えること
ができ、これによりLPPb生成回路14からの出力結
果を係数設定回路16に供給することで以下の(25
式)により理論的上限値の所定の係数k2が得られる。 k2=(1+LPPb)/(1−LPPb)……(25式)
【0181】次に、図17(a)〜(e)の場合には、
上記図10で説明したごとくのa/m1=b/m2=L
が成立していなく、即ち、a/m1≠b/m2≠Lとな
る一般的な場合である。尚、図17(a)〜(e)も図
16で説明した略同様な考え方で所定の係数k2に対し
てハイパワー照射部のランドプリピット信号及びローパ
ワー照射部のランドプリピット信号を共に確実に検出す
るためのスライスウインドウ幅を求めている。また、こ
こで求めたスラウスウインドウ幅の絶対値は、図16で
求めた絶対値とは異なるが、これはもちろん所定の係数
k2以外の要因が異なるためである。
【0182】即ち、図17(a)は所定の係数k2=
0.9、(k3=0.95)に設定した場合なのである
が、この場合、ハイパワー照射部のランドプリピット信
号のアンダーレベルと、ローパワー照射部のランドプリ
ピット信号のアンダーレベルとが共に0レベルより上方
に上がり、且つ、ハイパワー照射部のランドプリピット
信号とローパワー照射部のランドプリピット信号とを検
出するための前記スライスウインドウ幅は、ローパワー
照射部のランドプリピット信号のピークレベルと、ハイ
パワー照射部のランドプリピット信号のアンダーレベル
とのレベル差が3.79となる。この3.79という数
値は下記に示すスライスウインドウ幅に比べて極端に小
さく、ランドプリピット信号の検出が困難となる小さな
値である。
【0183】また、図17(b)は所定の係数k2を
「1.0」に設定した場合であり、この場合は従来より
行われているラジアルプッシュプル信号{(C+D)−
(A+B)}を得る場合である。この場合では、ハイパ
ワー照射部のランドプリピット信号のアンダーレベル
と、ローパワー照射部のランドプリピット信号のアンダ
ーレベルとが共に同じ0レベル(基準レベル)となり、
ここでの図示を省略したウォブリング信号を良好に検出
することができるものの、ランドプリピット信号の検出
が今一つ良好となり得ない。即ち、両ランドプリピット
信号を検出するための前記スライスウインドウ幅は、ロ
ーパワー照射部のランドプリピット信号のピークレベル
と、0レベルとのレベル差が8.0となり、スライスウ
インドウ幅の値=8.0となる。k2は上記に述べた様
にk2=1より小さくなると急にスライスウインドウ幅
が小さくなるという問題がある。
【0184】また、図17(c)は所定の係数k2=
1.1(k3=1.05)に設定した場合なのである
が、この場合、ハイパワー照射部のランドプリピット信
号のアンダーレベルと、ローパワー照射部のランドプリ
ピット信号のアンダーレベルとが共に0レベルより下方
に下がり、且つ、両ランドプリピット信号を検出するた
めの前記スライスウインドウ幅は、ローパワー照射部の
ランドプリピット信号のピークレベルと、ローパワー照
射部のランドプリピット信号のアンダーレベルとのレベ
ル差が8.01となり、このスライスウインドウ幅の値
=8.01は両ランドプリピット信号を信頼性良く確実
に検出できる良好な値である。
【0185】また、図17(d)は所定の係数k2=
1.2(k3=1.1)に設定した場合なのであるが、
この場合、ハイパワー照射部のランドプリピット信号の
アンダーレベルと、ローパワー照射部のランドプリピッ
ト信号のアンダーレベルとが共に0レベルより下方に下
がった状態で、ハイパワー照射部のランドプリピット信
号のピークレベルと、ローパワー照射部のランドプリピ
ット信号のピークレベルとが共に0レベルより上方で一
致している。そして、両ランドプリピット信号を検出す
るための前記スライスウインドウ幅は、ハイパワー照射
部及びローパワー照射部のランドプリピット信号のピー
クレベルと、ローパワー照射部のランドプリピット信号
のアンダーレベルとのレベル差が8.03となり、この
スライスウインドウ幅の値=8.03を与えるk2=
1.2は、k2がこの値を越えると急にスライスウイン
ドウの幅が小さくなるため両ランドプリピット信号を確
実に検出できる最大値となるので、a/m1≠b/m2
≠Lの条件下での本一例の所定の係数k2=1.2が理
論的上限値となるものである。
【0186】また、図17(e)は所定の係数k2を
「1.3」に設定した場合なのであるが、この場合、ハ
イパワー照射部のランドプリピット信号のピークレベル
の方がローパワー照射部のランドプリピット信号のピー
クレベルよりも下がった状態となり、両ランドプリピッ
ト信号を検出するための前記スライスウインドウ幅は、
ハイパワー照射部のランドプリピット信号のピークレベ
ルと、ローパワー照射部のランドプリピット信号のアン
ダーレベルとのレベル差が5.61となり、このスライ
スウインドウ幅の値=5.61は図17(c)及び図1
7(d)より小さくなってしまい、両ランドプリピット
信号の検出が悪化する。
【0187】従って、図17(d)に示したように所定
の係数k2=1.2、(k3=1.1)の場合が理論的
上限値となるものであり、この理論的上限値に設定した
場合には所定の係数k2が1.2より大きくなる方向に
対して余裕がないため、信頼性及び安全性の面から図1
7(c)に示したように、所定の係数k2が「1.1」
近傍の場合がa/m1≠b/m2≠Lの条件下としての
本一例の実用値となる。
【0188】ここで、図17(d)に示したように、所
定の係数k2がa/m1≠b/m2≠Lの条件下で理論
的上限値を取る時の条件は、前記した(24式)及び
(25式)から類推できるものであり、下記の(26
式)及び(27式)が成立する。
【0189】 1.0<k2<α×{(1+L)/(1−L)}……(26式) 1.0<k2<α×{(1+LPPb)/(1−LPPb)}……(27式) この際、(25式)及び(26式)中の係数αは、光ピ
ックアップ2の性能、及び、その光ピックアップ2の基
での記録パワー、並びに、再生モードにおいては再生パ
ワーによって左右される係数で1.0より小さい値を取
るものでありあり、この係数αの値は予めメモリに格納
しておけば良いものである。
【0190】次に、図18は、ラジアルプッシュプル信
号中のランドプリピット信号成分を仮にゼロにしてラン
ドプリピット信号成分を除去し、ラジアルプッシュプル
信号中のウォブリング信号のみに着目した図であり、0
レベルを境にした正極性側が(1/k3)(C+D)信
号のハイパワー照射部のウォブリング信号及びローパワ
ー照射部のウォブリング信号を示し、一方、0レベルを
境にした負極性側が−k3(A+B)信号のハイパワー
照射部のウォブリング信号及びローパワー照射部のウォ
ブリング信号を示している。
【0191】また、(1/k3)(C+D)信号は、乗
算処理する所定の係数(1/k3)を図10で説明した
と同様に可変してシュミレーションしているが、図示の
都合上所定の係数k2=1.0(k3=1.0),k2
=1.1(k3=1.05),k2=1.2(k3=
1.1)の場合についてのみ示している。
【0192】また、(1/k3)(C+D)信号は、ロ
ーパワー照射部のウォブリング信号の中心レベルを
「(1/k3)m1」、ハイパワー照射部のウォブリン
グ信号の中心レベルを「(1/k3)m2」、ローパワ
ー照射部のウォブリング信号の中心レベルから上片側の
振幅を「(1/k3)c」、ハイパワー照射部のウォブ
リング信号の中心レベルから上片側の振幅を「(1/k
3)d」とし、c/m1=d/m2=Wとしたとき、ハ
イパワー照射部のウォブリング信号波形の頂点からロー
パワー照射部のウォブリング信号波形の頂点までの振幅
である(1/k3)(C+D)信号の振幅WB1は、以
下の(28式)で算出される。
【0193】WB1 =(1/k3)m2−(1/k3)m1+(1/k3)d−(1/k3)c =(1/k3)(m2−m1+W×m2−W×m1)……(28式) また、上記と同様に、−k3(A+B)信号は、ローパ
ワー照射部のウォブリング信号の中心レベルを「−k3
m1」、ハイパワー照射部のウォブリング信号の中心レ
ベルを「−k3m2」、ローパワー照射部のウォブリン
グ信号の中心レベルから上片側の振幅を「k3c」、ハ
イパワー照射部のウォブリング信号の中心レベルから上
片側の振幅を「k3d」とし、−c/−m1=−d/−
m2=Wとしたとき、ローパワー照射部のウォブリング
信号波形の頂点からハイパワー照射部のウォブリング信
号波形の頂点までの振幅である−k3(A+B)信号の
振幅WB2は、以下の式(29式)で算出される。
【0194】 WB2=k3m2−k3m1+k3c−k3d =k3(m2−m1+W×m1−W×m2) …………(29式) 上記した(28式)と(29式)との関係についても後
述する。
【0195】次に、図19は、ラジアルプッシュプル信
号{(1/k3)(C+D)−k3(A+B)}中のラ
ンドプリピット信号を2値化回路9内で確実に2値化す
るために、(1/k3)(C+D)信号と−k3(A+
B)信号中のウォブリング信号のみに注目して、このラ
ジアルプッシュプル信号中のウォブリング信号成分が所
定の係数k2によりどの様に変化するかをシュミレーシ
ョンすることで、ハイパワー照射部のウォブリング信号
の振幅と、ローパワー照射部のウォブリング信号の振幅
との関係から所定の係数k3すなわちk2の理論的下限
値を決定している。尚、同図中では図18に合わせて所
定の係数k2が「1.0」,「1.1」,「1.2」で
ある場合を図示している。
【0196】まず、図19(a)〜(c)の場合には、
上記図18で説明したごとくのc/m1=d/m2=W
が成立している特殊な場合であり、ここではWの値を例
えば0.05に仮に設定してシュミレーションをしてい
る。
【0197】まず、図19(a)は所定の係数k2を
「1.0」に設定した場合であり、この場合は従来より
行われているラジアルプッシュプル信号{(C+D)−
(A+B)}を得る場合である。この例では、ハイパワ
ー照射部のウォブリング信号と、ローパワー照射部のウ
ォブリング信号とが共に同一点でWBL信号の中心レベ
ルで交わり、且つ、ハイパワー照射部のウォブリング信
号の振幅の方がローパワー照射部のウォブリング信号の
振幅よりも大きくなっている。この状態は先に説明した
図16(b)と対応しており、ウォブリング信号を良好
に検出できるものの、ランドプリピット信号の検出が今
一つ良好となり得ない。
【0198】また、図19(b)は所定の係数k2を
「1.1」(k3=1.05)に設定した場合であり、
この例では、ハイパワー照射部のウォブリング信号と、
ローパワー照射部のウォブリング信号とがWBL信号の
中心レベル上の異なる点で交わるものの、ローパワー照
射部のウォブリング信号の波形の頂点と、ハイパワー照
射部のウォブリング信号の波形の頂点とが中心レベルよ
り上方で一致しており、この状態はc/m1=d/m2
=Wの条件下での所定の係数k2=1.1が理論的下限
値となるものである。
【0199】また、この状態は先に説明した図16
(c)と対応しており、ウォブリング信号の検出が図1
9(a)よりも少し劣るものの、ランドプリピット信号
の検出をどうにか検出できるため、所定の係数k2=
1.1が理論的下限値となるものである。
【0200】また、図19(c)は所定の係数k2を
「1.2」(k3=1.1)に設定した場合であり、こ
の例では、ローパワー照射部のウォブリング信号の波形
の頂点の下方に、ハイパワー照射部のウォブリング信号
の波形の頂点と交わることなく位置している。この状態
は先に説明した図16(d)と対応しており、ウォブリ
ング信号の検出が更に悪くなる一方、ランドプリピット
信号の検出が良好となるものであり、これについては説
明済みである。
【0201】ここで、図19(b)に示したように、所
定の係数k2がc/m1=d/m2=Wの条件下で理論
的下限値を取る時の条件は、前述した如く(28式)に
よる(1/k3)(C+D)信号中のウォブリング信号
の振幅WB1と、(29式)による{−k3(A+
B)}信号中のウォブリング信号の振幅WB2とが同じ
値になる場合に所定の係数k2の理論的下限値が得られ
るものであり、これによって(28式)=(29式)か
ら所定の係数k3すなわちk2は以下の(30式)で算
出される値となる。
【0202】 (k3) ={m2−m1+W(m2−m1)}/{m2−m1+W(m1−m2)} ={(m2−m1)(1+W)}/{(m2−m1)(1−W)} =(1+W)/(1−W)……(30式) (k3)=k2 より k2=(1+W)/(1−W)……(31式) 更に、上記(30式),(31式)中のWは、前述した
(2式)による正規化したWBLb信号=W1/R1=
pW2/pR2=qW2/qR2=W2/R2を演算し
た場合と図8から明らかに等価となるものであるから、
上記したW値を正規化したWBLb信号値に置き換える
ことができ、即ち、(31式)を下記の(32式)に置
き換えることができ、これによりWBLb生成回路15
からの出力結果を係数設定回路16に供給することで以
下の(32式)により理論的下限値の所定の係数k2が
得られる。
【0203】 k2=(1+WBLb)/(1−WBLb)……(32式) また、ここでの図示を省略するものの、図18で説明し
たごとくの所定の係数k2がc/m1=d/m2=Wが
成立していなく、即ち、c/m1≠d/m2≠Wとなる
一般的な場合でも、図19(b)に示したと略同様に、
ローパワー照射部のウォブリング信号の波形の頂点と、
ハイパワー照射部のウォブリング信号の波形の頂点とが
一致した時に、この状態がc/m1≠d/m2≠Wの条
件下での所定の係数k2の理論的下限値となるものであ
る。
【0204】この場合には、先に説明した(26式)及
び(27式)と対をなす(33式)及び(34式)が成
立する。
【0205】 1.0<k2<β×{(1+W)/(1−W)}……(33式) 1.0<k2<β×{(1+WBLb)/(1−WBLb)}……(34式) この際、(33式)及び(34式)中の係数βは、光ピ
ックアップ2の性能、及びその光ピックアップ2の基で
の記録パワー、並びに再生モードにおいては再生パワー
によって左右される係数で1.0より小さい値を取るも
のであり、この係数βの値は予めメモリに格納しておけ
ば良いものである。
【0206】以上詳述したことを総合すると、所定の係
数k2は、ランドプリピット信号に対して先に説明した
(24式),(25式),(26式),(27式)がそ
れぞれ個別に成立し、また、ウォブリング信号に対して
先に説明した(31式),(32式),(33式),
(34式)がそれぞれ個別に成立し、これらをランドプ
リピット信号側とウォブリング信号とで組み合わせて適
用すれば良い。
【0207】従って、所定の係数k2は、理論的上限値
と理論的下限値の範囲内に収まっていればランドドプリ
ピット信号を精度良く確実に検出することができ、これ
により以下の(35式)〜(38式)が成立するもので
ある。
【0208】即ち、a/m1=b/m2=L、且つ、c
/m1=d/m2=Wの条件下では、 (1+W)/(1−W)≦k2≦(1+L)/(1−L)……(35式) (1+WBLb)/(1−WBLb)≦k2≦(1+LPPb)/(1−LP Pb) ……(36式) 一方、a/m1≠b/m2≠L、且つ、c/m1≠d/
m2≠Wの条件下では、 β×{(1+W)/(1−W)}<k2<α×{(1+L)/(1−L)}… … ……(37式) β×{(1+WBLb)/(1−WBLb)}<k2<α×{(1+LPPb )/(1−LPPb)} ……(38式)
【0209】ここで、第2の実施の形態による光ディス
ク記録再生装置内で光ディスクからランドプリピット信
号及びウォブリング信号を検出する時にも、第1の実施
の形態による光ディスク記録再生装置と同様に、前記し
たLの値及びWの値はシュミレーション時とは異なって
それぞれ不明であるので、光ディスク記録再生装置内で
所定の係数k3{=SQRT(k2)}の値を設定する
場合には以下に記載する3つの方法が考えられる。
【0210】まず、第1の方法は、図4に示した光ディ
スク記録再生装置内で、RPP生成回路8からのラジア
ルプッシュプル信号に基づいてLPP振幅検出回路12
によりランドプリピット信号の振幅値を検出して、検出
したウォブリング信号の振幅値を係数設定回路16内に
設けたROM TABLE16aに入力している。
【0211】また、RPP生成回路8からのラジアルプ
ッシュプル信号に基づいてWBL振幅検出回路13によ
りウォブリング信号の振幅値を検出して、検出したウォ
ブリング信号の振幅値を係数設定回路16内に設けたR
OM TABLE16aに入力している。上記したRO
M TABLE16aには、ランドプリピット信号の振
幅値に応じて所定の係数k3の値が複数記憶されている
と共に、ウォブリング信号の振幅値に応じて所定の係数
k3の値が複数記憶されている。
【0212】この際、ランドプリピット信号の検出時
に、a/m1=b/m2=L、又は、a/m1≠b/m
2≠Lの条件下において、光ディスク上でm1,m2の
値を予め測定しておく。そして、ローパワー照射部のラ
ンドプリピット信号の振幅値(aの値)及びハイーパワ
ー照射部のランドプリピット信号の振幅値(bの値)を
それぞれ振って、各aの値をm1で除算し、各bの値を
m2で除算すれば、各aの値及び各bの値に対する各L
の値が求まり、これらの各Lの値を前記した(24式)
又は(26式)に代入することで、各Lの値に対して所
定の係数k3の値がそれぞれ求まるので、これからラン
ドプリピット信号の振幅値に応じて所定の係数k3の値
をROM TABLE16aに予め記憶させることがで
きる。
【0213】また、ウォブリング信号の検出時に、c/
m1=d/m2=W、又は、c/m1≠d/m2≠Wの
条件下においても、上記と同様に光ディスク上でm1,
m2の値を予め測定しておく。そして、そして、ローパ
ワー照射部のウォブリング信号の振幅値(cの値)及び
ハイーパワー照射部のウォブリング信号の振幅値(dの
値)をそれぞれ振って、各cの値をm1で除算し、各d
の値をm2で除算すれば、各aの値及び各bの値に対す
る各Wの値が求まり、これらの各Wの値を前記した(3
1式)又は(33式)に代入することで、各Wの値に対
して所定の係数k3の値がそれぞれ求まるので、これか
らウォブリング信号の振幅値に応じて所定の係数k3の
値をROM TABLE16aに予め記憶させることが
できる。
【0214】この後、係数設定回路16では、ランドプ
リピット信号の振幅値、又は、ランドプリピット信号の
振幅値及びウォブリング信号の振幅値に対応してROM
TABLE16aから所定の係数k3の値を読み出し
て、読み出した所定の係数k3の値が1.0より大きく
且つランドプリピット信号を検出可能な範囲内の値にな
るように設定して係数p乗算回路6及び係数q乗算回路
20にフィードバックしている。
【0215】次に、第2の方法は、図4に示した光ディ
スク記録再生装置内で、RPP生成回路8からのラジア
ルプッシュプル信号に基づいてLPP振幅検出回路12
によりランドプリピット信号の振幅値を検出して、検出
したランドプリピット信号の振幅値をLPPb生成回路
14に供給している。
【0216】また、RPP生成回路8からのラジアルプ
ッシュプル信号に基づいてWBL振幅検出回路13によ
りウォブリング信号の振幅値を検出して、検出したウォ
ブリング信号の振幅値をWBLb生成回路15に供給し
ている。
【0217】また、LPPb生成回路14及びWBLb
生成回路15には、RF回路7からの(A+B+C+
D)信号である和信号が供給されている。
【0218】そして、LPPb生成回路14では、ラン
ドプリピット信号の振幅値を和信号で除算処理すること
により、和信号に対して正規化されたランドプリピット
信号の振幅値を係数設定回路16に出力している。ま
た、WBLb生成回路15では、ウォブリング信号の振
幅値を和信号で除算処理することにより、和信号に対し
て正規化されたウォブリング信号の振幅値を係数設定回
路16に出力している。
【0219】この後、係数設定回路16では、和信号に
対して正規化されたランドプリピット信号の振幅値、又
は、和信号に対して正規化されたランドプリピット信号
の振幅値及び和信号に対して正規化されたウォブリング
信号の振幅値を、前記した(16式)又は(18式)に
代入することで、所定の係数k3の値を演算して、演算
した所定の係数k3の値が1.0より大きく且つランド
プリピット信号を検出可能な範囲内の値になるように設
定して係数p乗算回路6及び係数q乗算回路20にフィ
ードバックしている。
【0220】次に、第3の方法は、第2の方法を簡易化
したものであり、使用する光ディスクが決定されれば、
RF回路7からの(A+B+C+D)信号である和信号
は略一定値に定まるものであるから、図5に示した光デ
ィスク記録再生装置内で、(A+B+C+D)信号に略
相当する固定値R1を、固定値に対する正規化LPP振
幅生成回路22及び固定値に対する正規化WBL振幅生
成回路23に入力している。この際、上記した固定値R
1は図7に示したR1と略等しい値である。
【0221】また、RPP生成回路8からのラジアルプ
ッシュプル信号に基づいてLPP振幅検出回路12によ
りランドプリピット信号の振幅値を検出して、検出した
ランドプリピット信号の振幅値を固定値に対する正規化
LPP振幅生成回路22に供給している。
【0222】また、RPP生成回路8からのラジアルプ
ッシュプル信号に基づいてWBL振幅検出回路13によ
りウォブリング信号の振幅値を検出して、検出したウォ
ブリング信号の振幅値を固定値に対する正規化WBL振
幅生成回路23に供給している。
【0223】そして、固定値に対する正規化LPP振幅
生成回路22では、ランドプリピット信号の振幅値を固
定値R1で除算処理することにより、固定値R1に対し
て正規化されたランドプリピット信号の振幅値を係数設
定回路16に出力している。また、固定値に対する正規
化WBL振幅生成回路23では、ウォブリング信号の振
幅値を固定値R1で除算処理することにより、固定値R
1に対して正規化されたウォブリング信号の振幅値を係
数設定回路16に出力している。
【0224】この後、係数設定回路16では、固定値に
対して正規化されたランドプリピット信号の振幅値、又
は、固定値に対して正規化されたランドプリピット信号
の振幅値及び固定値に対して正規化されたウォブリング
信号の振幅値を、前記した(16式)又は(18式)に
代入することで、所定の係数k3の値を演算して、演算
した所定の係数k3の値が1.0より大きく且つランド
プリピット信号を検出可能な範囲内の値になるように設
定して係数p乗算回路6及び係数q乗算回路20にフィ
ードバックしている。
【0225】上記より、所定の係数k3{=SQRT
(k2)}は従来「1.0」に設定されていたものであ
るが、第2の実施の形態では、所定の係数k1の値を
1.0より大きく且つランドプリピット信号を検出可能
な範囲の値にフィードバックして設定することで、ラン
ドドプリピット信号を精度良く確実に検出することがで
き、ディスク状記録媒体の記録時又は再生時に、ランド
33に予め形成したランドプリピットと対応するランド
プリピット信号を精度良く検出することができる。
【0226】更に、当該実施の形態のディスク記録再生
装置では、係数設定回路16が、LPP信号,WBL信
号,LPPb信号,WBLb信号,ランドプリピット信
号の検出時のエラーレート,光ピックアップ2の対物レ
ンズのシフト量に基づいて、係数p乗算回路6に設定す
る所定の係数−k3=−SQRT(k2)及び係数q乗
算回路20に設定する所定の係数1/k3=1/SQR
T(k2)の値を、前記した理論的上限値から理論的下
限値の間の値に設定する。より具体的には、所定の係数
k2の値を1.0より大きく且つランドプリピット信号
を検出可能な範囲内の値に設定する。
【0227】これにより、記録時にDVD31上のハイ
パワー照射部及びローパワー照射部にかかわらず、ラン
ドプリピット信号を精度良く確実に検出することがで
き、また、再生時にDVD31上の記録ピット形成部位
及びスペース部位(未記録部位)にかかわらず、ランド
プリピット信号を精度良く確実に検出することができ
る。
【0228】
【発明の効果】請求項1乃至請求項12記載の本発明に
係る記録及び/又は再生装置並びに方法は、所定の周波
数でウォブリングされ且つ情報信号の記録トラックとな
るグルーブと、所定のウォブリング周期間隔で少なくと
もアドレス情報などがランドプリピットとして予め記録
されたランドとを螺旋状又は同心円状に交互に形成した
ディスク状記録媒体に対して情報信号の記録及び/又は
再生を行う際に、光ビームをディスク状記録媒体に照射
した戻りの反射光をディスク状記録媒体の記録トラック
に沿って少なくとも2等分割された第1,第2の受光領
域で受光し、これら第1,第2の受光領域の各受光出力
のいずれか一方或いは両方の受光出力に対して所定の係
数を乗算処理する。
【0229】そして、これら第1、第2の受光領域の各
受光出力のいずれか一方或いは両方の受光出力に対して
所定の係数を乗算処理した結果の出力を差引いた差分を
ラジアルプッシュプル信号として取り出し、このラジア
ルプッシュプル信号から前記ランドプリピットに対応し
たランドプリピット信号を検出するにあたって、 1.ランドプリピット信号の振幅値、又は、ランドプリ
ピット信号の振幅値及びウォブリング信号の振幅値、 2.第1,第2の受光領域の各受光出力の和信号に対し
て正規化されたランドプリピット信号の振幅値、又は、
前記和信号に対して正規化されたランドプリピット信号
の振幅値及び前記和信号に対して正規化されたウォブリ
ング信号の振幅値、 3.第1,第2の受光領域の各受光出力の和信号に略相
当する固定値対して正規化されたランドプリピット信号
の振幅値、又は、前記固定値に対して正規化されたラン
ドプリピット信号の振幅値及び前記固定値に対して正規
化されたウォブリング信号の振幅値、 4.ランドプリピットデコード回路10で得られたエラ
ーレート、 5.光ピックアップの対物レンズの光軸中心からラジア
ル方向へのレンズシフト量、に基づいて、前記所定の係
数の値を1.0より大きく且つランドプリピット信号を
検出可能な範囲の値に設定する。
【0230】これにより、記録時にディスク状記録媒体
上での光ビームによるハイパワー照射部及びローパワー
照射部にかかわらず、ランドプリピット信号を精度良く
確実に検出することができる。
【0231】また、再生時にディスク状記録媒体上の記
録ピット形成部位及びスペース部位(未記録部位)にか
かわらず、ランドプリピット信号を精度良く確実に検出
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る記録及び/又は再生装置並びに方
法が適用された実施の形態のディスク記録再生装置で記
録再生が行われるDVDの構造を説明するための図であ
る。
【図2】前記DVDのフォーマットを説明するための図
である。
【図3】前記DVDのランド上に記録されているランド
プリピットの記録位置を説明するための図である。
【図4】前記実施の形態のディスク記録再生装置のブロ
ック図である。
【図5】図4に示したディスク記録再生装置を一部変形
した変形例のブロック図である。
【図6】前記実施の形態のディスク記録再生装置の光ピ
ックアップに設けられている受光素子の分割受光領域を
説明するための図及び受光素子の出力波形を示す図であ
る。
【図7】ラジアルプッシュプル信号を形成するウォブリ
ング信号とランドプリピット信号の波形図である。
【図8】ラジアルプッシュプル信号を検出するためのq
(C+D)信号と{−p(A+B)}信号をそれぞれ形
成するウォブリング信号とランドプリピット信号の波形
図である。
【図9】q(C+D)信号と{−p(A+B)}信号の
ハイパワー照射部及びローパワー照射部の各波形図であ
る。
【図10】乗算する所定の係数k1の値に応じて変化す
る{(1/k1)(C+D)}信号のハイパワー照射部
及びローパワー照射部の各波形をランドプリピット信号
に着目して見た図である。
【図11】図10に示したa/m1=b/m2=Lが成
立する場合に、乗算する所定の係数k1の値に応じて変
化するラジアルプッシュプル信号のハイパワー照射部及
びローパワー照射部の各波形をランドプリピット信号に
着目して見た図である。
【図12】a/m1≠b/m2≠Lの場合に、乗算する
所定の係数k1の値に応じて変化するラジアルプッシュ
プル信号のハイパワー照射部及びローパワー照射部の各
波形をランドプリピット信号に着目して見た図である。
【図13】乗算する所定の係数k1の値に応じて変化す
るラジアルプッシュプル信号のハイパワー照射部及びロ
ーパワー照射部の各波形をウォブリング信号に着目して
見た図である。
【図14】図13に示したc/m1=d/m2=Wが成
立する場合に、乗算する所定の係数k1の値に応じて変
化するラジアルプッシュプル信号のハイパワー照射部及
びローパワー照射部の各波形をウォブリング信号に着目
して見た図である。
【図15】乗算する所定の係数k3(k3=SQRT
(k2))の値に応じて変化する{(1/k3)(C+
D)}信号、―k3(A+B)信号のハイパワー照射部
及びローパワー照射部の各波形をランドプリピット信号
に着目して見た図である。
【図16】図10に示したa/m1=b/m2=Lが成
立する場合に、乗算する所定の係数k3の値に応じて変
化するラジアルプッシュプル信号のハイパワー照射部及
びローパワー照射部の各波形をランドプリピット信号に
着目して見た図である。
【図17】a/m1≠b/m2≠Lの場合に、乗算する
所定の係数k3(k3=SQRT(k2))の値に応じ
て変化するラジアルプッシュプル信号のハイパワー照射
部及びローパワー照射部の各波形をランドプリピット信
号に着目して見た図である。
【図18】乗算する所定の係数k3(k3=SQRT
(k2))の値に応じて変化するラジアルプッシュプル
信号のハイパワー照射部及びローパワー照射部の各波形
をウォブリング信号に着目して見た図である。
【図19】図18に示したc/m1=d/m2=Wが成
立する場合に、乗算する所定の係数k3(k3=SQR
T(k2))の値に応じて変化するラジアルプッシュプ
ル信号のハイパワー照射部及びローパワー照射部の各波
形をウォブリング信号に着目して見た図である。
【符号の説明】
2…光ピックアップ、3…プリアンプ、4…(A+B)
加算回路、5…(C+D)加算回路、6…係数p乗算回
路、7…RF回路、8…RPP生成回路、9…2値化回
路、10…LPPデコード回路、11…CPU、12…
LPP振幅検出回路、13…WBL振幅検出回路、14
…LPPb生成回路、15…WBLb生成回路、16…
係数設定回路、16a…ROM TABLE、17…レ
ンズシフト量検出回路、20…係数q乗算回路、31…
DVD、32…ウォブリンググルーブ、33…ランド、
34…ランドプリピット。

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の周波数でウォブリングされ且つ情
    報信号の記録トラックとなるウォブリンググルーブと、
    所定のウォブリング周期間隔で少なくともアドレス情報
    などがランドプリピットとして予め記録されたランドと
    を螺旋状又は同心円状に交互に形成したディスク状記録
    媒体に対して前記情報信号の記録及び/又は再生を行う
    記録及び/又は再生装置において、 光ビームを前記ディスク状記録媒体に照射した際に、該
    ディスク状記録媒体からの反射光を前記ディスク状記録
    媒体の前記記録トラックに沿って少なくとも2等分割さ
    れた第1,第2の受光領域で受光し、これら第1,第2
    の受光領域の各受光出力のうち一方の受光出力に対して
    所定の係数k1分の1(=1/k1)を乗算処理して出
    力する係数乗算手段と、 前記係数乗算手段で乗算処理した結果の出力から前記第
    1,第2の受光領域の各受光出力のうち他方の受光出力
    を差引いた差分をラジアルプッシュプル信号として出力
    するプッシュプル信号生成手段と、 前記ラジアルプッシュプル信号から前記ランドのランド
    プリピットに対応したランドプリピット信号を抽出し
    て、このランドプリピット信号の振幅値を検出し て出力するランドプリピット信号振幅検出手段と、前記
    ラジアルプッシュプル信号から前記ウォブリンググルー
    ブのウォブリング信号を抽出して、このウォブリング信
    号の振幅値を検出して出力するウォブリング信号振幅検
    出手段と、 前記ランドプリピット信号の振幅値、前記ウォブリング
    信号の振幅値にそれぞれ応じて前記所定の係数k1の値
    を予め複数記憶したテーブルを有し、前記ランドプリピ
    ット信号の振幅値、又は、前記ランドプリピット信号の
    振幅値及び前記ウォブリング信号の振幅値に応じて前記
    テーブルから前記所定の係数k1の値を読み出して、読
    み出した所定の係数k1の値が1.0より大きく且つ前
    記ランドプリピット信号を検出可能な範囲内の値になる
    ように設定して前記係数乗算手段にフィードバックする
    係数設定手段とを備えたことを特徴とする記録及び/又
    は再生装置。
  2. 【請求項2】 所定の周波数でウォブリングされ且つ情
    報信号の記録トラックとなるウォブリンググルーブと、
    所定のウォブリング周期間隔で少なくともアドレス情報
    などがランドプリピットとして予め記録されたランドと
    を螺旋状又は同心円状に交互に形成したディスク状記録
    媒体に対して前記情報信号の記録及び/又は再生を行う
    記録及び/又は再生装置において、 光ビームを前記ディスク状記録媒体に照射した際に、該
    ディスク状記録媒体からの反射光を前記ディスク状記録
    媒体の前記記録トラックに沿って少なくとも2等分割さ
    れた第1,第2の受光領域で受光し、これら第1,第2
    の受光領域の各受光出力のうち一方の受光出力に対して
    所定の係数k1分の1(=1/k1)を乗算処理して出
    力する係数乗算手段と、 前記係数乗算手段で乗算処理した結果の出力から前記第
    1,第2の受光領域の各受光出力のうち他方の受光出力
    を差引いた差分をラジアルプッシュプル信号として出力
    するプッシュプル信号生成手段と、 前記ラジアルプッシュプル信号から前記ランドのランド
    プリピットに対応したランドプリピット信号を抽出し
    て、このランドプリピット信号の振幅値を検出して出力
    するランドプリピット信号振幅検出手段と、 前記ラジアルプッシュプル信号から前記ウォブリンググ
    ルーブのウォブリング信号を抽出して、このウォブリン
    グ信号の振幅値を検出して出力するウォブリング信号振
    幅検出手段と、 前記第1,第2の受光領域の各受光出力の総和を取って
    和信号を出力する和信号生成手段と、 前記ランドプリピット信号の振幅値を前記和信号で除算
    処理することにより、前記和信号に対して正規化された
    ランドプリピット信号の振幅値を出力する正規化ランド
    プリピット信号振幅生成手段と、 前記ウォブリング信号の振幅値を前記和信号で除算処理
    することにより、前記和信号に対して正規化されたウォ
    ブリング信号の振幅値を出力する正規化ウォブリング信
    号振幅生成手段と、 前記和信号に対して正規化されたランドプリピット信号
    の振幅値、又は、前記和信号に対して正規化されたラン
    ドプリピット信号の振幅値及び前記和信号に対して正規
    化されたウォブリング信号の振幅値に基づいて前記所定
    の係数k1の値を演算して、演算した所定の係数k1の
    値が1.0より大きく且つ前記ランドプリピット信号を
    検出可能な範囲内の値になるように設定して前記係数乗
    算手段にフィードバックする係数設定手段とを備えたこ
    とを特徴とする記録及び/又は再生装置。
  3. 【請求項3】 所定の周波数でウォブリングされ且つ情
    報信号の記録トラックとなるウォブリンググルーブと、
    所定のウォブリング周期間隔で少なくともアドレス情報
    などがランドプリピットとして予め記録されたランドと
    を螺旋状又は同心円状に交互に形成したディスク状記録
    媒体に対して前記情報信号の記録及び/又は再生を行う
    記録及び/又は再生装置において、 光ビームを前記ディスク状記録媒体に照射した際に、該
    ディスク状記録媒体からの反射光を前記ディスク状記録
    媒体の前記記録トラックに沿って少なくとも2等分割さ
    れた第1,第2の受光領域で受光し、これら第1,第2
    の受光領域の各受光出力のうち一方の受光出力に対して
    所定の係数k1分の1(=1/k1)を乗算処理して出
    力する係数乗算手段と、 前記係数乗算手段で乗算処理した結果の出力から前記第
    1,第2の受光領域の各受光出力のうち他方の受光出力
    を差引いた差分をラジアルプッシュプル信号として出力
    するプッシュプル信号生成手段と、 前記ラジアルプッシュプル信号から前記ランドのランド
    プリピットに対応したランドプリピット信号を抽出し
    て、このランドプリピット信号の振幅値を検出して出力
    するランドプリピット信号振幅検出手段と、 前記ラジアルプッシュプル信号から前記ウォブリンググ
    ルーブのウォブリング信号を抽出して、このウォブリン
    グ信号の振幅値を検出して出力するウォブリング信号振
    幅検出手段と、 前記第1,第2の受光領域の各受光出力の総和に略相当
    する固定値を入力する固定値入力手段と、 前記ランドプリピット信号の振幅値を前記固定値で除算
    処理することにより、前記固定値に対して正規化された
    ランドプリピット信号の振幅値を出力する正規化ランド
    プリピット信号振幅生成手段と、 前記ウォブリング信号の振幅値を前記固定値で除算処理
    することにより、前記固定値に対して正規化されたウォ
    ブリング信号の振幅値を出力する正規化ウォブリング信
    号振幅生成手段と、 前記固定値に対して正規化されたランドプリピット信号
    の振幅値、又は、前記固定値に対して正規化されたラン
    ドプリピット信号の振幅値及び前記固定値に対して正規
    化されたウォブリング信号の振幅値に基づいて前記所定
    の係数k1の値を演算して、演算した所定の係数k1の
    値が1.0より大きく且つ前記ランドプリピット信号を
    検出可能な範囲内の値になるように設定して前記係数乗
    算手段にフィードバックする係数設定手段とを備えたこ
    とを特徴とする記録及び/又は再生装置。
  4. 【請求項4】 所定の周波数でウォブリングされ且つ情
    報信号の記録トラックとなるウォブリンググルーブと、
    所定のウォブリング周期間隔で少なくともアドレス情報
    などがランドプリピットとして予め記録されたランドと
    を螺旋状又は同心円状に交互に形成したディスク状記録
    媒体に対して前記情報信号の記録及び/又は再生を行う
    記録及び/又は再生装置において、 光ビームを前記ディスク状記録媒体に照射した際に、該
    ディスク状記録媒体からの反射光を前記ディスク状記録
    媒体の前記記録トラックに沿って少なくとも2等分割さ
    れた第1,第2の受光領域で受光し、これら第1,第2
    の受光領域の各受光出力のうち一方の受光出力に対して
    所定の係数k3分の1(=1/k3)を乗算処理して出
    力する第1の係数乗算手段と、 前記第1,第2の受光領域の各受光出力のうち他方の受
    光出力に対して所定の係数k3を乗算処理して出力する
    第2の係数乗算手段と、 前記第1の係数乗算手段で乗算処理した結果の出力から
    前記第2の係数乗算手段で乗算処理した結果の出力を差
    引いた差分をラジアルプッシュプル信号として出力する
    プッシュプル信号生成手段と、 前記ラジアルプッシュプル信号から前記ランドのランド
    プリピットに対応したランドプリピット信号を抽出し
    て、このランドプリピット信号の振幅値を検出して出力
    するランドプリピット信号振幅検出手段と、 前記ラジアルプッシュプル信号から前記ウォブリンググ
    ルーブのウォブリング信号を抽出して、このウォブリン
    グ信号の振幅値を検出して出力するウォブリング信号振
    幅検出手段と、 前記ランドプリピット信号の振幅値、前記ウォブリング
    信号の振幅値にそれぞれ応じて前記所定の係数k3の値
    を予め複数記憶したテーブルを有し、前記ランドプリピ
    ット信号の振幅値、又は、前記ランドプリピット信号の
    振幅値及び前記ウォブリング信号の振幅値に応じて前記
    テーブルから前記所定の係数k3の値を読み出して、読
    み出した所定の係数k3の値が1.0より大きく且つ前
    記ランドプリピット信号を検出可能な範囲内の値になる
    ように設定して前記第1,第2の係数乗算手段にフィー
    ドバックする係数設定手段とを備えたことを特徴とする
    記録及び/又は再生装置。
  5. 【請求項5】 所定の周波数でウォブリングされ且つ情
    報信号の記録トラックとなるウォブリンググルーブと、
    所定のウォブリング周期間隔で少なくともアドレス情報
    などがランドプリピットとして予め記録されたランドと
    を螺旋状又は同心円状に交互に形成したディスク状記録
    媒体に対して前記情報信号の記録及び/又は再生を行う
    記録及び/又は再生装置において、 光ビームを前記ディスク状記録媒体に照射した際に、該
    ディスク状記録媒体からの反射光を前記ディスク状記録
    媒体の前記記録トラックに沿って少なくとも2等分割さ
    れた第1,第2の受光領域で受光し、これら第1,第2
    の受光領域の各受光出力のうち一方の受光出力に対して
    所定の係数k3分の1(=1/k3)を乗算処理して出
    力する第1の係数乗算手段と、 前記第1,第2の受光領域の各受光出力のうち他方の受
    光出力に対して所定の係数k3を乗算処理して出力する
    第2の係数乗算手段と、 前記第1の係数乗算手段で乗算処理した結果の出力から
    前記第2の係数乗算手段で乗算処理した結果の出力を差
    引いた差分をラジアルプッシュプル信号として出力する
    プッシュプル信号生成手段と、 前記ラジアルプッシュプル信号から前記ランドのランド
    プリピットに対応したランドプリピット信号を抽出し
    て、このランドプリピット信号の振幅値を検出して出力
    するランドプリピット信号振幅検出手段と、 前記ラジアルプッシュプル信号から前記ウォブリンググ
    ルーブのウォブリング信号を抽出して、このウォブリン
    グ信号の振幅値を検出して出力するウォブリング信号振
    幅検出手段と、 前記第1,第2の受光領域の各受光出力の総和を取って
    和信号を出力する和信号生成手段と、 前記ランドプリピット信号の振幅値を前記和信号で除算
    処理することにより、前記和信号に対して正規化された
    ランドプリピット信号の振幅値を出力する正規化ランド
    プリピット信号振幅生成手段と、 前記ウォブリング信号の振幅値を前記和信号で除算処理
    することにより、前記和信号に対して正規化されたウォ
    ブリング信号の振幅値を出力する正規化ウォブリング信
    号振幅生成手段と、 前記和信号に対して正規化されたランドプリピット信号
    の振幅値、又は、前記和信号に対して正規化されたラン
    ドプリピット信号の振幅値及び前記和信号に対して正規
    化されたウォブリング信号の振幅値に基づいて前記所定
    の係数k3の値を演算して、演算した所定の係数k3の
    値が1.0より大きく且つ前記ランドプリピット信号を
    検出可能な範囲内の値になるように設定して前記第1,
    第2の係数乗算手段にフィードバックする係数設定手段
    とを備えたことを特徴とする記録及び/又は再生装置。
  6. 【請求項6】 所定の周波数でウォブリングされ且つ情
    報信号の記録トラックとなるウォブリンググルーブと、
    所定のウォブリング周期間隔で少なくともアドレス情報
    などがランドプリピットとして予め記録されたランドと
    を螺旋状又は同心円状に交互に形成したディスク状記録
    媒体に対して前記情報信号の記録及び/又は再生を行う
    記録及び/又は再生装置において、 光ビームを前記ディスク状記録媒体に照射した際に、該
    ディスク状記録媒体からの反射光を前記ディスク状記録
    媒体の前記記録トラックに沿って少なくとも2等分割さ
    れた第1,第2の受光領域で受光し、これら第1,第2
    の受光領域の各受光出力のうち一方の受光出力に対して
    所定の係数k3分の1(=1/k3)を乗算処理して出
    力する第1の係数乗算手段と、 前記第1,第2の受光領域の各受光出力のうち他方の受
    光出力に対して所定の係数k3を乗算処理して出力する
    第2の係数乗算手段と、 前記第1の係数乗算手段で乗算処理した結果の出力から
    前記第2の係数乗算手段で乗算処理した結果の出力を差
    引いた差分をラジアルプッシュプル信号として出力する
    プッシュプル信号生成手段と、 前記ラジアルプッシュプル信号から前記ランドのランド
    プリピットに対応したランドプリピット信号を抽出し
    て、このランドプリピット信号の振幅値を検出して出力
    するランドプリピット信号振幅検出手段と、 前記ラジアルプッシュプル信号から前記ウォブリンググ
    ルーブのウォブリング信号を抽出して、このウォブリン
    グ信号の振幅値を検出して出力するウォブリング信号振
    幅検出手段と、 前記第1,第2の受光領域の各受光出力の総和に略相当
    する固定値を入力する固定値入力手段と、 前記ランドプリピット信号の振幅値を前記固定値で除算
    処理することにより、前記固定値に対して正規化された
    ランドプリピット信号の振幅値を出力する正規化ランド
    プリピット信号振幅生成手段と、 前記ウォブリング信号の振幅値を前記固定値で除算処理
    することにより、前記固定値に対して正規化されたウォ
    ブリング信号の振幅値を出力する正規化ウォブリング信
    号振幅生成手段と、 前記固定値に対して正規化されたランドプリピット信号
    の振幅値、又は、前記固定値に対して正規化されたラン
    ドプリピット信号の振幅値及び前記固定値に対して正規
    化されたウォブリング信号の振幅値に基づいて前記所定
    の係数k3の値を演算して、演算した所定の係数k3の
    値が1.0より大きく且つ前記ランドプリピット信号を
    検出可能な範囲内の値になるように設定して前記第1,
    第2の係数乗算手段にフィードバックする係数設定手段
    とを備えたことを特徴とする記録及び/又は再生装置。
  7. 【請求項7】 所定の周波数でウォブリングされ且つ情
    報信号の記録トラックとなるウォブリンググルーブと、
    所定のウォブリング周期間隔で少なくともアドレス情報
    などがランドプリピットとして予め記録されたランドと
    を螺旋状又は同心円状に交互に形成したディスク状記録
    媒体に対して前記情報信号の記録及び/又は再生を行う
    記録及び/又は再生方法において、 光ビームを前記ディスク状記録媒体に照射した際に、該
    ディスク状記録媒体からの反射光を前記ディスク状記録
    媒体の前記記録トラックに沿って少なくとも2等分割さ
    れた第1,第2の受光領域で受光し、これら第1,第2
    の受光領域の各受光出力のうち一方の受光出力に対して
    所定の係数k1分の1(=1/k1)を乗算処理して出
    力する係数乗算ステップと、 前記係数乗算ステップで乗算処理した結果の出力から前
    記第1,第2の受光領域の各受光出力のうち他方の受光
    出力を差引いた差分をラジアルプッシュプル信号として
    出力するプッシュプル信号生成ステップと、 前記ラジアルプッシュプル信号から前記ランドのランド
    プリピットに対応したランドプリピット信号を抽出し
    て、このランドプリピット信号の振幅値を検出して出力
    するランドプリピット信号振幅検出ステップと、 前記ラジアルプッシュプル信号から前記ウォブリンググ
    ルーブのウォブリング信号を抽出して、このウォブリン
    グ信号の振幅値を検出して出力するウォブリング信号振
    幅検出ステップと、 前記ランドプリピット信号の振幅値、前記ウォブリング
    信号の振幅値にそれぞれ応じて前記所定の係数k1の値
    を予め複数記憶したテーブルを有し、前記ランドプリピ
    ット信号の振幅値、又は、前記ランドプリピット信号の
    振幅値及び前記ウォブリング信号の振幅値に応じて前記
    テーブルから前記所定の係数k1の値を読み出して、読
    み出した所定の係数k1の値が1.0より大きく且つ前
    記ランドプリピット信号を検出可能な範囲内の値になる
    ように設定して前記係数乗算ステップにフィードバック
    する係数設定ステップとからなることを特徴とする記録
    及び/又は再生方法。
  8. 【請求項8】 所定の周波数でウォブリングされ且つ情
    報信号の記録トラックとなるウォブリンググルーブと、
    所定のウォブリング周期間隔で少なくともアドレス情報
    などがランドプリピットとして予め記録されたランドと
    を螺旋状又は同心円状に交互に形成したディスク状記録
    媒体に対して前記情報信号の記録及び/又は再生を行う
    記録及び/又は再生方法において、 光ビームを前記ディスク状記録媒体に照射した際に、該
    ディスク状記録媒体からの反射光を前記ディスク状記録
    媒体の前記記録トラックに沿って少なくとも2等分割さ
    れた第1,第2の受光領域で受光し、これら第1,第2
    の受光領域の各受光出力のうち一方の受光出力に対して
    所定の係数k1分の1(=1/k1)を乗算処理して出
    力する係数乗算ステップと、 前記係数乗算ステップで乗算処理した結果の出力から前
    記第1,第2の受光領域の各受光出力のうち他方の受光
    出力を差引いた差分をラジアルプッシュプル信号として
    出力するプッシュプル信号生成ステップと、 前記ラジアルプッシュプル信号から前記ランドのランド
    プリピットに対応したランドプリピット信号を抽出し
    て、このランドプリピット信号の振幅値を検出して出力
    するランドプリピット信号振幅検出ステップと、 前記ラジアルプッシュプル信号から前記ウォブリンググ
    ルーブのウォブリング信号を抽出して、このウォブリン
    グ信号の振幅値を検出して出力するウォブリング信号振
    幅検出ステップと、 前記第1,第2の受光領域の各受光出力の総和を取って
    和信号を出力する和信号生成ステップと、 前記ランドプリピット信号の振幅値を前記和信号で除算
    処理することにより、前記和信号に対して正規化された
    ランドプリピット信号の振幅値を出力する正規化ランド
    プリピット信号振幅生成ステップと、 前記ウォブリング信号の振幅値を前記和信号で除算処理
    することにより、前記和信号に対して正規化されたウォ
    ブリング信号の振幅値を出力する正規化ウォブリング信
    号振幅生成ステップと、 前記和信号に対して正規化されたランドプリピット信号
    の振幅値、又は、前記和信号に対して正規化されたラン
    ドプリピット信号の振幅値及び前記和信号に対して正規
    化されたウォブリング信号の振幅値に基づいて前記所定
    の係数k1の値を演算して、演算した所定の係数k1の
    値が1.0より大きく且つ前記ランドプリピット信号を
    検出可能な範囲内の値になるように設定して前記係数乗
    算ステップにフィードバックする係数設定ステップとか
    らなることを特徴とする記録及び/又は再生方法。
  9. 【請求項9】 所定の周波数でウォブリングされ且つ情
    報信号の記録トラックとなるウォブリンググルーブと、
    所定のウォブリング周期間隔で少なくともアドレス情報
    などがランドプリピットとして予め記録されたランドと
    を螺旋状又は同心円状に交互に形成したディスク状記録
    媒体に対して前記情報信号の記録及び/又は再生を行う
    記録及び/又は再生方法において、 光ビームを前記ディスク状記録媒体に照射した際に、該
    ディスク状記録媒体からの反射光を前記ディスク状記録
    媒体の前記記録トラックに沿って少なくとも2等分割さ
    れた第1,第2の受光領域で受光し、これら第1,第2
    の受光領域の各受光出力のうち一方の受光出力に対して
    所定の係数k1分の1(=1/k1)を乗算処理して出
    力する係数乗算ステップと、 前記係数乗算ステップで乗算処理した結果の出力から前
    記第1,第2の受光領域の各受光出力のうち他方の受光
    出力を差引いた差分をラジアルプッシュプル信号として
    出力するプッシュプル信号生成ステップと、 前記ラジアルプッシュプル信号から前記ランドのランド
    プリピットに対応したランドプリピット信号を抽出し
    て、このランドプリピット信号の振幅値を検出して出力
    するランドプリピット信号振幅検出ステップと、 前記ラジアルプッシュプル信号から前記ウォブリンググ
    ルーブのウォブリング信号を抽出して、このウォブリン
    グ信号の振幅値を検出して出力するウォブリング信号振
    幅検出ステップと、 前記第1,第2の受光領域の各受光出力の総和に略相当
    する固定値を入力する固定値入力ステップと、 前記ランドプリピット信号の振幅値を前記固定値で除算
    処理することにより、前記固定値に対して正規化された
    ランドプリピット信号の振幅値を出力する正規化ランド
    プリピット信号振幅生成ステップと、 前記ウォブリング信号の振幅値を前記固定値で除算処理
    することにより、前記固定値に対して正規化されたウォ
    ブリング信号の振幅値を出力する正規化ウォブリング信
    号振幅生成ステップと、 前記固定値に対して正規化されたランドプリピット信号
    の振幅値、又は、前記固定値に対して正規化されたラン
    ドプリピット信号の振幅値及び前記固定値に対して正規
    化されたウォブリング信号の振幅値に基づいて前記所定
    の係数k1の値を演算して、演算した所定の係数k1の
    値が1.0より大きく且つ前記ランドプリピット信号を
    検出可能な範囲内の値になるように設定して前記係数乗
    算ステップにフィードバックする係数設定ステップとか
    らなることを特徴とする記録及び/又は再生方法。
  10. 【請求項10】 所定の周波数でウォブリングされ且つ
    情報信号の記録トラックとなるウォブリンググルーブ
    と、所定のウォブリング周期間隔で少なくともアドレス
    情報などがランドプリピットとして予め記録されたラン
    ドとを螺旋状又は同心円状に交互に形成したディスク状
    記録媒体に対して前記情報信号の記録及び/又は再生を
    行う記録及び/又は再生方法において、 光ビームを前記ディスク状記録媒体に照射した際に、該
    ディスク状記録媒体からの反射光を前記ディスク状記録
    媒体の前記記録トラックに沿って少なくとも2等分割さ
    れた第1,第2の受光領域で受光し、これら第1,第2
    の受光領域の各受光出力のうち一方の受光出力に対して
    所定の係数k3分の1(=1/k3)を乗算処理して出
    力する第1の係数乗算ステップと、 前記第1,第2の受光領域の各受光出力のうち他方の受
    光出力に対して所定の係数k3を乗算処理して出力する
    第2の係数乗算ステップと、 前記第1の係数乗算ステップで乗算処理した結果の出力
    から前記第2の係数乗算ステップで乗算処理した結果の
    出力を差引いた差分をラジアルプッシュプル信号として
    出力するプッシュプル信号生成ステップと、 前記ラジアルプッシュプル信号から前記ランドのランド
    プリピットに対応したランドプリピット信号を抽出し
    て、このランドプリピット信号の振幅値を検出して出力
    するランドプリピット信号振幅検出ステップと、 前記ラジアルプッシュプル信号から前記ウォブリンググ
    ルーブのウォブリング信号を抽出して、このウォブリン
    グ信号の振幅値を検出して出力するウォブリング信号振
    幅検出ステップと、 前記ランドプリピット信号の振幅値、前記ウォブリング
    信号の振幅値にそれぞれ応じて前記所定の係数k3の値
    を予め複数記憶したテーブルを有し、前記ランドプリピ
    ット信号の振幅値、又は、前記ランドプリピット信号の
    振幅値及び前記ウォブリング信号の振幅値に応じて前記
    テーブルから前記所定の係数k3の値を読み出して、読
    み出した所定の係数k3の値が1.0より大きく且つ前
    記ランドプリピット信号を検出可能な範囲内の値になる
    ように設定して前記第1,第2の係数乗算ステップにフ
    ィードバックする係数設定ステップとからなることを特
    徴とする記録及び/又は再生方法。
  11. 【請求項11】 所定の周波数でウォブリングされ且つ
    情報信号の記録トラックとなるウォブリンググルーブ
    と、所定のウォブリング周期間隔で少なくともアドレス
    情報などがランドプリピットとして予め記録されたラン
    ドとを螺旋状又は同心円状に交互に形成したディスク状
    記録媒体に対して前記情報信号の記録及び/又は再生を
    行う記録及び/又は再生方法において、 光ビームを前記ディスク状記録媒体に照射した際に、該
    ディスク状記録媒体からの反射光を前記ディスク状記録
    媒体の前記記録トラックに沿って少なくとも2等分割さ
    れた第1,第2の受光領域で受光し、これら第1,第2
    の受光領域の各受光出力のうち一方の受光出力に対して
    所定の係数k3分の1(=1/k3)を乗算処理して出
    力する第1の係数乗算ステップと、 前記第1,第2の受光領域の各受光出力のうち他方の受
    光出力に対して所定の係数k3を乗算処理して出力する
    第2の係数乗算ステップと、 前記第1の係数乗算ステップで乗算処理した結果の出力
    から前記第2の係数乗算ステップで乗算処理した結果の
    出力を差引いた差分をラジアルプッシュプル信号として
    出力するプッシュプル信号生成ステップと、 前記ラジアルプッシュプル信号から前記ランドのランド
    プリピットに対応したランドプリピット信号を抽出し
    て、このランドプリピット信号の振幅値を検出して出力
    するランドプリピット信号振幅検出ステップと、 前記ラジアルプッシュプル信号から前記ウォブリンググ
    ルーブのウォブリング信号を抽出して、このウォブリン
    グ信号の振幅値を検出して出力するウォブリング信号振
    幅検出ステップと、 前記第1,第2の受光領域の各受光出力の総和を取って
    和信号を出力する和信号生成ステップと、 前記ランドプリピット信号の振幅値を前記和信号で除算
    処理することにより、前記和信号に対して正規化された
    ランドプリピット信号の振幅値を出力する正規化ランド
    プリピット信号振幅生成ステップと、 前記ウォブリング信号の振幅値を前記和信号で除算処理
    することにより、前記和信号に対して正規化されたウォ
    ブリング信号の振幅値を出力する正規化ウォブリング信
    号振幅生成ステップと、 前記和信号に対して正規化されたランドプリピット信号
    の振幅値、又は、前記和信号に対して正規化されたラン
    ドプリピット信号の振幅値及び前記和信号に対して正規
    化されたウォブリング信号の振幅値に基づいて前記所定
    の係数k3の値を演算して、演算した所定の係数k3の
    値が1.0より大きく且つ前記ランドプリピット信号を
    検出可能な範囲内の値になるように設定して前記第1,
    第2の係数乗算ステップにフィードバックする係数設定
    ステップとからなることを特徴とする記録及び/又は再
    生方法。
  12. 【請求項12】 所定の周波数でウォブリングされ且つ
    情報信号の記録トラックとなるウォブリンググルーブ
    と、所定のウォブリング周期間隔で少なくともアドレス
    情報などがランドプリピットとして予め記録されたラン
    ドとを螺旋状又は同心円状に交互に形成したディスク状
    記録媒体に対して前記情報信号の記録及び/又は再生を
    行う記録及び/又は再生方法において、 光ビームを前記ディスク状記録媒体に照射した際に、該
    ディスク状記録媒体からの反射光を前記ディスク状記録
    媒体の前記記録トラックに沿って少なくとも2等分割さ
    れた第1,第2の受光領域で受光し、これら第1,第2
    の受光領域の各受光出力のうち一方の受光出力に対して
    所定の係数k3分の1(=1/k3)を乗算処理して出
    力する第1の係数乗算ステップと、 前記第1,第2の受光領域の各受光出力のうち他方の受
    光出力に対して所定の係数k3を乗算処理して出力する
    第2の係数乗算ステップと、 前記第1の係数乗算ステップで乗算処理した結果の出力
    から前記第2の係数乗算ステップで乗算処理した結果の
    出力を差引いた差分をラジアルプッシュプル信号として
    出力するプッシュプル信号生成ステップと、 前記ラジアルプッシュプル信号から前記ランドのランド
    プリピットに対応したランドプリピット信号を抽出し
    て、このランドプリピット信号の振幅値を検出して出力
    するランドプリピット信号振幅検出ステップと、 前記ラジアルプッシュプル信号から前記ウォブリンググ
    ルーブのウォブリング信号を抽出して、このウォブリン
    グ信号の振幅値を検出して出力するウォブリング信号振
    幅検出ステップと、 前記第1,第2の受光領域の各受光出力の総和に略相当
    する固定値を入力する固定値入力ステップと、 前記ランドプリピット信号の振幅値を前記固定値で除算
    処理することにより、前記固定値に対して正規化された
    ランドプリピット信号の振幅値を出力する正規化ランド
    プリピット信号振幅生成ステップと、 前記ウォブリング信号の振幅値を前記固定値で除算処理
    することにより、前記固定値に対して正規化されたウォ
    ブリング信号の振幅値を出力する正規化ウォブリング信
    号振幅生成ステップと、 前記固定値に対して正規化されたランドプリピット信号
    の振幅値、又は、前記固定値に対して正規化されたラン
    ドプリピット信号の振幅値及び前記固定値に対して正規
    化されたウォブリング信号の振幅値に基づいて前記所定
    の係数k3の値を演算して、演算した所定の係数k3の
    値が1.0より大きく且つ前記ランドプリピット信号を
    検出可能な範囲内の値になるように設定して前記第1,
    第2の係数乗算ステップにフィードバックする係数設定
    ステップとからなることを特徴とする記録及び/又は再
    生方法。
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