JP2002181015A - クリップ取付座とクリップ及びクリップ取付座の金型構造 - Google Patents

クリップ取付座とクリップ及びクリップ取付座の金型構造

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JP2002181015A
JP2002181015A JP2000384673A JP2000384673A JP2002181015A JP 2002181015 A JP2002181015 A JP 2002181015A JP 2000384673 A JP2000384673 A JP 2000384673A JP 2000384673 A JP2000384673 A JP 2000384673A JP 2002181015 A JP2002181015 A JP 2002181015A
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JP2000384673A
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Keisuke Niwa
恵介 丹羽
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SURUGA ENGINEERING Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明はクリップ取付座1からクリップ2の
挿入が容易であり、且つその脱落を確実に防止出来るク
リップ取付座とクリップとを提供すると共に、クリップ
取付座1の金型構造が簡単で且つスライド駒がコンパク
トでその強度も確保でき、更に製品設計の自由度が大き
くなるクリップ取付座の金型構造を提供することを目的
とする。 【解決手段】 ブロック体で且つ水平な溝を有するスラ
イド駒と、固定金型及び可動金型と、U字状のクリップ
係止穴12を有したクリップ着座部11と、挿入方向前方に
掛止用穴14を穿設させた側壁部13とから成るクリップ取
付座1を得ると共に掛止用穴14又はクリップ着座部11の
挿入方向先端面に掛止出来る構造としたクリップ2を用
いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は自動車用内装部品な
どへ取付けるために用いられるクリップ取付座とクリッ
プ及びクリップ取付座の金型構造に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、自動車用内装部品などを取付ける
場合、例えばドアライニングをドアパネルに取付ける際、
ドアライニングの裏面に設けられた複数のクリップ取付
座にはクリップが穴縁に嵌込み係止されることにより、
クリップは各クリップ取付座に立付け保持される。この
時、前記クリップ係止穴は一般に鍵穴状に形成されるも
のが多かった(図8参照)。この時のクリップ取付座の
要部金型構造としては、図9に示すように固定金型
(5)と、可動金型(6)と、該可動金型(6)内に設
置されたスライド駒(7)と、そのスライド駒(7)の
下部に先端を取付けた傾斜ノックピン(8)とがある。
また前記スライド駒(7)はブロック体に形成され、そ
のブロック体の右側から延出してクリップ取付座(1)
を形成するための薄肉部が形成されている。
【0003】又、近年に於けるクリップ取付座やクリッ
プは、ドアライニングなどの裏面のクリップ取付座に複
数のクリップを立付け保持した状態で運搬しても、その
途中でクリップがクリップ取付座から脱落しないように
種々の形状や構造が提案されている。例えばクリップ係
止穴にクリップを挿入する間に折曲させた溝を設け、そ
の溝に沿ってクリップを挿入させて取付けるもの(実開
平6−80004号),クリップ係止穴の周囲に溝を連
通させて加工すると共に回転止め用のクリップ係止穴を
設け、且つクリップに前記溝に挿入する脱落防止片と前
記クリップ係止穴に嵌合する凸部などを設けたもの(特
開平11−125224号),クリップ係止穴をU字状
に形成すると共にクリップ着座部に凹部を設け、且つク
リップの首部の形状が円形でなく長辺と短辺を有した角
状等で且つフランジの下面に前記凹部と嵌合する凸部が
形成されたもの(実開平7−20403号)などがあ
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
鍵穴状のクリップ係止穴を有した各クリップ取付座に、
一般のクリップを立付けて装着させ、その自動車用内装
部品などを組立工場や組立ラインなどへ搬送すると、ク
リップの外れが発生しているのが現状であり、且つクリ
ップを再挿入すると、より抜け易いものとなっていた。
【0005】又、このクリップ取付座の金型構造、特に
スライド駒(7)は右側に延出した薄肉部が薄くなる
と、成形中にその部分が曲ったり反ったりして寸法精度
が確保出来なくなると共にスライド駒(7)が破損し易
くなるので、通常5mm以下の薄肉部を製作することは困
難であった。更にクリップ取付座からスライド駒(7)
を抜くための干渉範囲はスライド駒(7)が大きい分だ
け広い範囲の確保が必要となる。またクリップ取付座を
設計する場合には前記干渉範囲を考慮しながら、自動車
用内装部品に設けたリブや曲面形状などによって邪魔に
ならない方向にクリップ係止穴の開口方向を決定すると
共にクリップを取付けた状態で搬送してもクリップが落
下しないようになるべく開口方向を上方になるように決
定しなければならなかった。従って、製品設計や金型設
計の自由度が小さく、且つ車のドアなどに於いてはクリ
ップ取付座が設けられない位置もあった。更にクリップ
を挿入する強さ(硬さ)は、クリップ係止穴の開口側最
小寸法やクリップ着座部の板厚寸法によって左右される
が、その挿入強さはクリップを抜けにくくするほど挿入
しにくくなるため、調節が極めて微妙であり、金型製作
の手間と時間が掛るものであった。しかもクリップ取付
座の彫り込み形状が複雑であり、この可動金型に放電加
工する場合が多く、コストダウンと納期短縮は難しかっ
た。更に製品設計の自由度が小さいため、その都度、ク
リップ取付座の形状が変わり、スライド駒などの標準化
は困難であった。従って、金型製作に時間が掛るため、
製品の立上げにも悪影響を及ぼしていた。
【0006】一方、実開平6−80004号,特開平1
1−125224号,実開平7−20403号はクリッ
プ取付座及びクリップの成形用金型が複雑になって手間
が掛ると共にクリップの挿入強さや挿入の確実性が乏し
いものであった。またクリップ係止穴の周辺にバリが発
生し易く、不良品の発生率が高かった。
【0007】本発明はクリップ取付座からクリップの脱
落を確実に防止すると共にクリップの挿入が容易なクリ
ップ取付座とクリップとを提供することを目的とする。
【0008】又、本発明は金型構造が簡単で且つスライ
ド駒がコンパクトでその強度も確保し易くなると共に製
品設計の自由度が大きくなるクリップ取付座の金型構造
を提供することを目的とする。
【0009】更に本発明の他の目的は、クリップ取付座
のクリップ着座部の高さが5mm以下の低いものでも成形
可能となるクリップ取付座の金型構造を提供するにあ
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
めに本発明は成されたものであり、つまり、第1の発明
品であるクリップ取付座として、クリップ係止穴をスラ
イド駒抜け方向に対してアンダーカット形状でないU字
状に形成し、クリップ挿入方向前方の側壁部に掛止用穴
を水平に穿設させる構造と成す。またクリップ着座部の
形状を四角に成形したり、クリップ着座部の板厚をクリ
ップ挿入方向前方へ行くに従って厚くすると良い。
【0011】次に第2の発明品であるクリップとして、
一般の樹脂クリップに於いて、首部の下のフランジ部に
掛止部を突設させる構造と成す。この時、首部の上のフ
ランジ部をなくし、首部の先端に膨出形状の係止頭部を
直接に設けたものとしても良い。又、一般の樹脂クリッ
プに於いて、首部の上のフランジ部に掛止部を突設させ
た構造とすると良い。更に一般の樹脂クリップと共に使
用する掛止板を具備し、該掛止板が、矩形状の薄板本体
と、その薄板本体の中央に形成したU字状の穴部と、該
穴部の開口側端部に設けた爪部とから形成されるものを
用いると良い。
【0012】更に第3の発明品であるクリップ取付座の
金型構造として、可動金型内にスライド駒が傾斜ノック
ピンの先端に取付けられ、スライド駒をブロック体と
し、且つスライド駒にクリップ着座部の板厚用の水平な
溝を刻設する構造と成す。この時、溝が奥へ行くに従っ
て隙間を狭くすると良い。
【0013】
【発明の実施の形態】図1〜図3は本発明のクリップ取
付座とクリップの実施形態を示す図であり、この図に基
づいて説明する。(1)は自動車用内装部品などの合成
樹脂製の取付体(4)に一体に成形されたクリップ取付
座であり、該クリップ取付座(1)は四角形状のクリッ
プ着座部(11)と、そのクリップ着座部(11)に形成し
たU字状のクリップ係止穴(12)と、前記クリップ着座
部(11)を支えて前記取付体(4)の表面から立設する
コの字状の側壁部(13)とを有している。この時、前記
クリップ着座部(11)の板厚が、クリップ挿入方向前方
へ行くに従って厚くなるように形成しておくと良い[図
4(c),図7(a)参照]。またクリップ挿入方向前
方の側壁部(13)には水平な掛止用穴(14)がクリップ
着座部(11)の下方に穿設されている。更に前記クリッ
プ係止穴(12)の幅は後述するクリップ(2)の首部
(22)よりも大きく形成されている。尚、前記クリップ
着座部(11)の形状は四角に限定されず、且つ前記側壁
部(13)の立設状態もコの字状に限定されるのではな
い。又、前記掛止用穴(14)は1つに限定されるもので
はなく、例えば、2つ並べて穿設しても良く、且つ前記
掛止用穴(14)は後述するクリップ(2)の掛止状態が
前記クリップ着座部(11)の上面の場合には不要とな
る。
【0014】(2)は首部(22)の先端に膨出形状の係
止頭部(21)を有すると共に前記首部(22)の上下にフ
ランジ部(23)を有し、該フランジ部(23)には、弾性
を有する掛止部(24)が突設して一体成形された合成樹
脂製のクリップであり、前記係止頭部(21)は長球状で
弾性を有しており、前記掛止部(24)は図3(a)に示
すように首部(22)の下のフランジ部(23)から突設
し、山形部分が上向きのもの、図3(b)に示すように
首部(22)の上のフランジ部(23)から突設させ、山形
部分が下向きのもの、図3(c)に示すように首部(2
2)の下のフランジ部(23)に設けたものがある。尚、図
3(c)の場合は、首部(22)の先端に上のフランジ部
(23)を設けずに係止頭部(21)を直接に設けたもので
ある。又、前記掛止部(24)は掛止用穴(14)或いはク
リップ着座部(11)の先端側に嵌合出来るものであれ
ば、他の形状でも良く、且つ、図中のように山形部分が
1つのものだけでなく、2つに分離したものとしても良
い。(3)は板バネ材などで形成した掛止板であり、こ
れは首部(22)の先端に膨出形状の係止頭部(21)を有
すると共に前記首部(22)の上下にフランジ部(23)を
有する一般のクリップに対して具備されたものであり、
前記掛止板(3)は弾性を有した矩形状の薄板本体(3
1)と、その薄板本体(31)の中央に形成し且つ前記首
部(22)に挿入するU字状の穴部(32)と、該穴部(3
2)の開口側端部に設けた爪部(33)とから形成されて
いる[図3(d)参照]。
【0015】図6は図5に示すクリップ着座部(11)の
高さが低いクリップ取付座(1)の金型構造を示す図で
あり、この図に基づいて主要金型構造を説明する。
(5)は固定金型であり、(6)は固定金型(5)に対
して着脱可能に係合する可動金型である。(7)は可動
金型(6)内に設置されると共に略四角形に形成したブ
ロック体のスライド駒であり、該スライド駒(7)は傾
斜ノックピン(8)の先端に取付けられている。また前
記スライド駒(7)の上面付近にはクリップ着座部(1
1)の板厚部分を形成するための溝(71)が水平に刻設
されている。前記溝(71)は奥へ行くに従って狭くなる
ものとしても良い。尚、前記スライド駒(7)は略四角
形に限定されるものではなく、クリップ取付座(1)の
形状に合わせた形状とする。
【0016】次に本発明の金型構造を使用して本発明の
クリップ取付座(1)が成形される場合について説明す
る。先ず固定金型(5)と可動金型(6)との型締めを
開始すると、スライド駒(7)が傾斜ノックピン(8)
にガイドされて可動金型(6)の内の所定位置に配置す
る。その後、成形を開始し、前記スライド駒(7)の溝
(71)に樹脂が流れ込むと共に固定金型(5)と可動金
型(6)及びスライド駒(7)によって囲まれた隙間に
樹脂が充填される。樹脂が固化後、可動金型(6)が固
定金型(5)から離れた後、可動金型(6)からスライ
ド駒(7)がスライドして離れると、U字状なクリップ
係止穴(12)を有すると共に四角形状のクリップ着座部
(11)を有したクリップ取付座(1)が取付体(4)と
一体に成形されるのである(図5参照)。このようにク
リップ着座部(11)の高さが低いクリップ取付座(1)
を成形する際、従来の如きスライド駒(7)の右側に延
出した薄肉部がないので、特にスライド駒(7)を製作
する場合、クリップ着座部(11)の高さが5mm以下のも
のに対しても破損する恐れのない強度を確保して且つ容
易に製作することが出来るものとなった。
【0017】図4は本発明のクリップ取付座(1)に多
種のクリップ(2)を装着する方法を示した図であり、
この図に基づいて説明する。先ず図1に示す矢印方向か
らクリップ(2)をクリップ取付座(1)に装着する。
この場合、クリップ係止穴(12)の開口(121)から掛
止部(24)を先に入れると共に首部(22)をクリップ係
止穴(12)に挿入し且つクリップ着座部(11)の上下面
をフランジ部(23)で挟むようにさせながら、クリップ
(2)を挿入し、且つ前記掛止部(24)を掛止用穴(1
4)に挿入して掛止させる[図4(a)参照]。この時、
クリップ係止穴(12)の穴縁を上下のフランジ部(23)
によって挟持されている。このようにクリップ(2)の
掛止部(24)の先端が挿入されて側壁部(13)に掛止し
た状態となることにより、クリップ取付座(1)からの
クリップ(2)の脱落は防止されるのである。次に図3
(b)に示すクリップ(2)を装着する場合は、クリッ
プ係止穴(12)の開口(121)側に掛止部(24)を向け
て首部(22)をクリップ係止穴(12)に挿入し、且つ前
記掛止部(24)をクリップ着座部(11)の挿入方向先端
面に掛止させる[図4(b)参照]。この時、上下のフ
ランジ部(23)はクリップ係止穴(12)の穴縁を挟持し
ている。又、図3(c)に示すクリップ(2)を装着す
る場合は、クリップ係止穴(12)の開口(121)側に掛止
部(24)を向けて首部(22)をクリップ係止穴(12)に
挿入すると共に掛止部(24)を掛止用穴(14)に掛止さ
せる[図4(c)参照]。この時、クリップ係止穴(1
2)の穴縁は下のフランジ部(23)と係止頭部(21)に
よって挟持される。尚、図中のようにクリップ着座部(1
1)の板厚が徐々に厚くなるものでも挿入に支障がなく、
クリップ(2)は簡単に装着されるのである。
【0018】次に図3(d)に示すクリップ(2)に掛
止板(3)を具備してクリップ取付座(1)に装着する
場合は、掛止板(3)の爪部(33)を掛止用穴(14)に
掛止させるか或いはクリップ着座部(11)の挿入方向先
端面に掛止させるかによって、掛止板(3)をクリップ
(2)にセットする面が変わる。つまり、図3(d)に
示す状態で掛止板(3)をクリップ(2)にセットする
時には、掛止板(3)をクリップ(2)の下のフランジ
部(23)に乗せながら上記同様に首部(22)をクリップ
係止穴(12)に挿入し、且つ爪部(33)を掛止用穴(1
4)に掛止させる[図4(d)参照]。この時、掛止板
(3)は下のフランジ部(23)とクリップ着座部(11)
の下面との間に取付けられる。又、前記掛止板(3)の
爪部(33)を側壁部(13)に掛止させてクリップ(2)
をクリップ取付座(1)に装着する場合は、掛止板
(3)の表裏を反転させてクリップ(2)の上のフラン
ジ部(23)とクリップ着座部(11)の上面との間に取付
けられるようにして上記同様に首部(22)を挿入し、且
つ爪部(33)をクリップ着座部(11)の挿入方向先端面
に掛止させている[図4(e)参照]。
【0019】このようにしてクリップ(2)を立付け保
持させて装着し、その自動車用内装部品などの取付体
(4)を組立工場や組立ラインなどへ搬送しても、従来
の如きクリップ(2)の外れが殆ど発生しなくなった。
またU字状のクリップ係止穴(12)にクリップ(2)の
首部(22)を挿入すると共にクリップ係止穴(12)の穴
縁を上下のフランジ部(23)などで挟持し、且つ掛止部
(24)或いは爪部(33)が掛止用穴(14)又はクリップ
着座部(11)の挿入方向先端面に掛止させることによ
り、クリップ(2)の装着が簡単で、従来の如きクリッ
プ挿入強さに対する厳しいこだわりが不必要となる。つ
まり、殆ど挿入強さがなく容易に入っても、掛止部材で
確実に抜け防止が可能となるため、搬送時の振動や外力
の作用等に対し、従来の如きクリップ(2)の搬送中の
脱落は殆どなくなるものとなった。尚、本発明には掛止
用穴(14)に掛止する穴タイプと、クリップ着座部(1
1)の挿入方向先端面に掛止する引掛けタイプがあり、
両タイプであっても上記同様の作用効果が生じる。又、
本発明は自動車用内装部品の取付け以外の別部品の装着
に用いても同様の作用効果が得られる。
【0020】図7はスライド駒(7)抜き方向に対して
アンダーカット部が多少あるクリップ取付座(1)を成
形する場合の金型構造、特にはスライド駒(7)の構造
に基づいて説明する。図7(a)はアンダーカット部が
あるが、樹脂を流し込み、その樹脂が固化すると、始めに
取付体(4)が固定金型(5)から離れる。次に可動金
型(6)からスライド駒(7)が相対的に図中の矢印の
ように左下方に移動しながら取付体(4)のクリップ取
付座(1)内部から抜けるのである。この時、前記スラ
イド駒(7)の溝(71)の上面が図示するように傾斜さ
れているため、スライド駒(7)が容易に抜けるものと
なった。尚、従来品である図7(b)においては、スラ
イド駒(7)の移動は図中のように左方向水平となるた
め、取付体(4)のクリップ取付座(1)内部から抜く
ことが出来ないのが現状であった。
【0021】
【発明の効果】本発明はこのように構成させたことによ
り、下記に記載する効果を有する。
【0022】請求項1のようにクリップ取付座(1)の
クリップ係止穴(12)をU字状に形成することにより、
クリップ(2)の挿入が容易となる。またクリップ挿入
方向前方の側壁部(13)で且つクリップ着座部(11)の
下方に掛止用穴(14)を水平に穿設させることにより、
クリップ(2)の掛止部(24)又は掛止板(3)の爪部
(33)が掛止用穴(14)へ確実に掛止出来るものとなる
ため、本発明のクリップ取付座(1)からクリップ
(2)の脱落が確実に防止出来るものとなる。またクリ
ップ着座部(11)の高さが5mm以下のものが成形される
ので、クリップ着座部(11)の設けられない位置が殆ど
なくなり、成形品の造形自由度が拡大すると共にクリッ
プ(2)の挿入強さの調節が不要で、クリップ(2)の
挿入が容易で且つ確実なものとなった。
【0023】請求項2のようにクリップ着座部(11)の
形状を四角に成形すると共に側壁部(13)をコの字状に
成形させることにより、掛止用穴(14)がなくてもクリ
ップ(2)の掛止部(24)又は掛止板(3)の爪部(3
3)をクリップ着座部(11)の挿入方向先端面に確実に
掛止出来るものとなり、請求項1同様にクリップ取付座
(1)からクリップ(2)の脱落が確実に防止出来ると
共に金型の構造が請求項1のものよりも簡単になる。ま
たスライド駒(7)のブロック体が略四角形となるた
め、クリップ取付座(1)の製作が容易となる。
【0024】請求項3に示すようにクリップ着座部(1
1)の板厚を挿入方向前方へ行くに従って厚く成形する
ことにより、クリップ(2)の掛止部(24)又は掛止板
(3)の爪部(33)が掛止用穴(14)に掛止すると、下
のフランジ部(23)又は掛止板(3)には水平に戻ろう
とする力が作用して掛止状態となるため、クリップ
(2)の脱落がより完全に防止可能となる。
【0025】請求項4に示すように首部(22)の下のフ
ランジ部(23)に掛止部(24)を突設することにより、
掛止部(24)を掛止用穴(14)に掛止させれば、クリッ
プ(2)の抜けが防止出来るものとなる。
【0026】請求項5のように首部(22)の上のフラン
ジ部(23)に掛止部(24)を突設させることにより、掛
止用穴(14)がなくても掛止部(24)をクリップ着座部
(11)の挿入方向先端面へ確実に掛止出来るものとなる
ため、クリップ取付座(1)の構造が簡単になると共に
クリップ取付座(1)からクリップ(2)の脱落が確実
に防止できるものとなる。特にクリップ取付座(1)の
高さが低い場合に、掛止部(24)を外側から掛止出来る
ので、クリップ(2)の立付け保持させることが簡単に
行えるものとなる。
【0027】請求項6のように上のフランジ部(23)を
なくし、首部(22)の先端に係止頭部(21)を直接に設
けることにより、請求項4と同様の効果を得ると共に請
求項4のものよりも構造が簡単になる。
【0028】請求項7に示すように矩形状で弾性を有す
る薄板本体(31)と、その薄板本体(31)の中央に形成
し且つ首部(22)を挿入するためのU字状の穴部(32)
と、該穴部(32)の開口側端部に設けた爪部(33)とか
ら形成した掛止板(3)を、一般のクリップ(2)に具
備して使用することにより、請求項1又は2記載のクリ
ップ取付座(1)にクリップ(2)を立付け保持させる
ことが可能となるため、クリップ取付座(1)だけを製
作すれば、一般のクリップ(2)を簡単に対応させて使
用することが可能なものとなるため、請求項4及び請求
項5の効果が得られるものとなる。
【0029】請求項8に示すようにクリップ係止穴(1
2)をU字状に形成し、スライド駒(7)をブロック体に
形成すると共にクリップ着座部(11)の板厚用の溝(7
1)を水平に刻設させることにより、スライド方向に対
してアンダーカット形状がないので、スライド駒(7)
の構造が簡単で且つスライド駒(7)がコンパクトでそ
の強度も確保出来ると共にその耐久性が著しく向上する
ものとなった。またクリップ着座部(11)の高さが5mm
以下のものでも製作できる。特にスライド駒(7)の強
度が容易に得られ、且つ干渉範囲が小さく設定出来るた
め、設定できない箇所が殆どなくなった。従って、本発
明の金型構造は簡単で標準化が可能になり、クリップ取
付座(1)の彫り込み形状が簡単となるので、金型製作
のコストダウンと納期短縮が可能となり、製品の早期立
上げに貢献出来るものとなると共に製品設計や金型設計
の自由度が大きく、且つ成形時の維持管理が容易なもの
となった。更にクリップ(2)の挿入強さに対して、掛
止部材でクリップ(2)の脱落が防止出来るため、従来
の如き挿入強さの調節が不要となり、金型製作のための
手間や時間がその分だけ更に減少出来るものとなった。
【0030】請求項9のように溝(71)が奥に行くに従
って隙間を狭く形成することにより、製品形状に多少ア
ンダーカット部があっても、スライド駒(7)は製品か
ら外れるものとなるため、製品設計の自由度が大きくな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態のクリップ取付座とクリップを示す
斜視図である。
【図2】本実施形態のクリップ取付座を開口側と反対側
から見た斜視図である。
【図3】クリップの多種な掛止部の本実施形態を示す斜
視図である。
【図4】本実施形態のクリップ取付座にクリップが装着
される方法を示す説明図である。
【図5】本実施形態の高さの低いクリップ取付座を示す
斜視図である。
【図6】図5のクリップ取付座の要部金型構造を示す説
明図である。
【図7】アンダーカット部がある場合の本実施形態のス
ライド駒と従来品との比較を示す説明図である。
【図8】従来の高さの低いクリップ取付座を示す斜視図
である。
【図9】図8のクリップ取付座を成形するための従来の
要部金型構造を示す説明図である。
【符号の説明】
1 クリップ取付座 11 クリップ着座部 12 クリップ係止穴 121 開口 13 側壁部 14 掛止用穴 2 クリップ 21 係止頭部 22 首部 23 フランジ部 24 掛止部 3 掛止板 31 薄板本体 32 穴部 33 爪部 4 取付体 5 固定金型 6 可動金型 7 スライド駒 71 溝 8 傾斜ノックピン

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 パネル面などの取付体(4)と一体成形
    すると共にクリップ(2)の首部(22)が挿入されるク
    リップ係止穴(12)を有したクリップ着座部(11)と、
    前記取付体(4)から立設する側壁部(13)とから少な
    くとも成るクリップ取付座(1)に於いて、前記クリッ
    プ係止穴(12)をU字状に形成し、クリップ挿入方向前
    方の前記側壁部(13)で且つ前記クリップ着座部(11)
    の下方に掛止用穴(14)を水平に少なくとも穿設させた
    ことを特徴とするクリップ取付座。
  2. 【請求項2】 前記クリップ着座部(11)の形状が四角
    に成形されると共に前記側壁部(13)がコの字状に成形
    された請求項1記載のクリップ取付座。
  3. 【請求項3】 前記クリップ着座部(11)の板厚が、下
    面で且つ挿入方向前方へ行くに従って厚く成形された請
    求項1記載のクリップ取付座。
  4. 【請求項4】 首部(22)の先端に膨出形状の係止頭部
    (21)を有すると共に前記首部(22)の上下にフランジ
    部(23)を有するクリップ(2)に於いて、前記首部(2
    2)の下のフランジ部(23)に掛止部(24)を突設させ
    たことを特徴とするクリップ。
  5. 【請求項5】 首部(22)の先端に膨出形状の係止頭部
    (21)を有すると共に前記首部(22)の上下にフランジ
    部(23)を有するクリップ(2)に於いて、前記首部(2
    2)の上のフランジ部(23)に掛止部(24)を突設させ
    たことを特徴とするクリップ。
  6. 【請求項6】 前記上のフランジ部(23)をなくし、前
    記首部(22)の先端に前記係止頭部(21)を直接に設け
    た請求項4記載のクリップ。
  7. 【請求項7】 矩形状で弾性を有する薄板本体(31)
    と、該薄板本体(31)の中央にクリップ(2)の首部
    (22)を挿入するためのU字状の穴部(32)と、その穴
    部(32)の開口側端部に設けた爪部(33)とから形成さ
    れた掛止板(3)が、首部(22)の先端に膨出形状の係
    止頭部(21)を有すると共に前記首部(22)の上下にフ
    ランジ部(23)を有するクリップ(2)に、具備された
    ことを特徴とするクリップ。
  8. 【請求項8】 クリップ係止穴(12)をU字状に形成
    し、クリップ挿入方向前方の側壁部(13)で且つ前記ク
    リップ着座部(11)の下方に掛止用穴(14)を水平に穿
    設させて少なくとも成形するクリップ取付座(1)の成
    形用の金型構造であって、可動金型(6)内にスライド
    駒(7)が傾斜ノックピン(8)の先端に取付けられ、
    前記スライド駒(7)がブロック体に形成されると共に
    前記クリップ着座部(11)の板厚用の溝(71)を前記ス
    ライド駒(7)へ水平に刻設させたことを特徴とするク
    リップ取付座の金型構造。
  9. 【請求項9】 前記溝(71)が、奥に行くに従って隙間
    を狭くした請求項8記載のクリップ取付座の金型構造。
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