JP2002180236A - チタン薄板とその製造方法 - Google Patents

チタン薄板とその製造方法

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JP2002180236A JP2000381769A JP2000381769A JP2002180236A JP 2002180236 A JP2002180236 A JP 2002180236A JP 2000381769 A JP2000381769 A JP 2000381769A JP 2000381769 A JP2000381769 A JP 2000381769A JP 2002180236 A JP2002180236 A JP 2002180236A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 チタン薄板、特にプレス成形などの成形性に
優れたチタン薄板とその製造方法を提供する。 【解決手段】 チタン薄板に表面において、荷重50g
fのビッカース硬さを180〜280に、且つ荷重20
0gfのビッカース硬さを170以下にし、更には酸化
・窒化皮膜の厚さを250Å以上にすることにより、素
材の成形性を損なうことなく成形時の金型や工具との潤
滑性を維持し、更には金型や工具に対する耐疵付き性を
確保した、成形性に優れたチタン薄板を得ることができ
る。かかるチタン薄板は、冷間圧延後で油分が付着した
チタン薄板の表面を除去した後に、酸化・窒化雰囲気で
所定の焼鈍処理をするか、あるいは焼鈍後又は焼鈍・酸
洗後に酸化・窒化雰囲気で所定の焼鈍処理を加えること
により得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、チタン薄板とその
製造方法に関する。特にプレス成形などの成形性に優れ
たチタン薄板とその製造方法に関する。ここで成形性と
は、素材の加工性の他、プレス工具との潤滑性及び該工
具に対する耐疵付き性を総称したものである。
【0002】
【従来の技術】チタン薄板は耐食性に優れていることか
ら、化学・電力及び食品製造プラントなどの熱交換器に
使用されており、その中でもプレート式熱交換器はプレ
ス成形によりチタン薄板に凹凸を付けて表面積をかせぎ
熱交換効率を高めており、深い凹凸をつけるため成形性
が必要である。また軽量化を狙ったチタン製のマグカッ
プや水筒、鍋釜、フライパンもチタン薄板を成形して製
造されており、プレート式熱交換器用途と同様に成形性
が求められている。
【0003】成形性には、素材そのものの加工性と潤滑
性の両面が要求されており、成形性に関するチタン表面
の課題は以下の通りである。酸素、炭素、窒素など軽元
素が富化した脆く深い硬化層が存在すると、成形時にそ
の硬化層に微小割れが生じ、その後該微小割れに応力が
集中し割れが進展して破断に至る場合があり、これは素
材の加工性に起因する。また実際のプレス加工などの成
形時には、潤滑剤の塗布頻度はプレス数回に一回程度で
あるため、プレス成形中に部分的に潤滑膜が途切れ、工
具とチタン薄板が接触すると、その部分の潤滑性が低下
しチタン薄板の流れ込みが抑えられてしまい、チタン薄
板が破断したり工具が擦れて疵が付く場合がある。これ
は素材と工具との潤滑性や反応性に起因する。特に、チ
タン表面の酸化皮膜など母材金属チタンと工具との接触
を防止している皮膜が薄い場合などに、このような潤滑
の不具合が発生しやすい。
【0004】これまで、成形性に悪影響を及ぼす硬化層
を除去するため、連続焼鈍或いは真空雰囲気焼鈍後に酸
洗溶削する方法が一般的である。また硬化層の形成を抑
えるため特公平5−68537号公報では、硬化層形成
の原因となる冷間圧延で焼き付き付着した油分を、焼鈍
前に硝フッ酸水溶液にて酸洗し除去した後、更に7×1
-5Torr以下と相当真空度の良い高真空相当雰囲気で焼
鈍することにより、焼鈍時に形成される硬化層も抑制す
る方法が提案されている。
【0005】一方、チタンの表面に酸化や窒化により皮
膜を形成する方法として、特公昭58−37383号公
報、特公昭5837384号公報、特開平10−606
20号公報、特開平10−204609号公報があり、
窒化・酸化により表面を硬化させて疵付き難くすること
が記載されている。また特開平6−248404号公報
には、200〜500℃の酸化処理にて250Å以上の
酸化膜を形成することにより、潤滑性を高めプレス成形
性を良くすることが開示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】連続焼鈍或いは真空雰
囲気焼鈍後に酸洗溶削する方法や、冷間圧延後に硝フッ
酸酸洗し、その後に高真空相当雰囲気中で焼鈍する特公
平5−68537号公報では、硬化層は軽減され素材の
加工性は良くなる方向であるが、酸化膜などの表面皮膜
が薄いため容易に工具と金属チタンが接触し、摩擦係数
が高まり潤滑に不具合が生じやすいといった問題があっ
た。
【0007】また窒化・酸化させて表面に皮膜を形成さ
せる特公昭58−37383号公報、特公昭58−37
384号公報、特開平10−60620号公報、特開平
10−204609号公報では、プレス成形性への影響
は言及していないと共に、請求項では冷間圧延後に焼鈍
する工程であり、表面硬化の元である軽元素の供給源で
ある冷間圧延で焼き付いた油分を除去する工程は含まれ
ていない。また特開平6−248404号公報も同様
に、冷間圧延後に焼き付いた油分を除去する工程が含ま
れていないため、上記のいずれも脆い硬化層が形成さ
れ、成形性に悪影響を及ぼす場合があるといった問題が
あった。
【0008】本発明は以上の問題を鑑みなされたもので
あり、チタン薄板においてプレス成形などの成形性を劣
化させる表層の脆い硬化層を抑制し、且つ成形時の工具
との潤滑性と工具に対する耐疵付き性を確保する表面を
得ることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】このような目的に応える
ため、発明者らは鋭意研究を重ねた結果、チタン薄板の
表面が硬すぎると成形性の指標であるエリクセン値その
ものが低下し、一方柔らかすぎると油切れエリクセン試
験にて徐々にエリクセン値が減少し、その降下代が大き
くなり潤滑性が低下するため、表面の硬さと皮膜厚さを
特定の範囲に造り込むことにより初期のエリクセン値を
高め、且つ油切れエリクセン試験の降下代を十分に抑制
できる成形性と潤滑性及び耐疵付き性に優れたチタン薄
板を見出し、以下に示すような本発明のチタン薄板とそ
の製造方法を完成するに至った。
【0010】本発明は、かかる知見を基に完成されたも
のであって、その要旨とするところは以下の通りであ
る。 (1)チタン薄板の表面にて、荷重50gfのビッカー
ス硬さ;HVS0.05が180〜280で、荷重200g
fのビッカース硬さ;HVS0.2 が170以下であるこ
とを特徴とするチタン薄板。 (2)チタン薄板の表面にて、荷重50gfのビッカー
ス硬さ;HVS0.05が180〜280で、荷重200g
fのビッカース硬さ;HVS0.2 が170以下であり、
且つ表面に厚さ250Å以上の酸化及び窒化した皮膜が
存在することを特徴とするチタン薄板。 (3)冷間圧延後にチタン薄板の表面を0.2μm以上
除去した後、窒化・酸化雰囲気中にて600〜850℃
で焼鈍することを特徴とするチタン薄板の製造方法。 (4)冷間圧延後にチタン薄板の表面を0.2μm以上
除去した後、真空中または不活性ガス雰囲気中にて焼鈍
し、その後に窒化・酸化雰囲気中にて200〜750℃
で熱処理することを特徴とするチタン薄板の製造方法。 (5)冷間圧延後にチタン薄板の表面を0.2μm以上
除去した後、窒化・酸化雰囲気中にて600〜850℃
で焼鈍し、その後に更に窒化・酸化雰囲気中にて200
〜750℃で熱処理することを特徴とするチタン薄板の
製造方法。 (6)冷間圧延後にチタン薄板の表面を0.2μm以上
除去した後、1×10 -4Torr以上の真空中、及び一旦1
×10-4Torr以上の真空度に排気し、続いて不活性ガス
で置換した雰囲気にて600〜850℃で焼鈍すること
を特徴とするチタン薄板の製造方法。 (7)冷間圧延後にチタン薄板の表面を0.2μm以上
除去した後、窒素ガス単独雰囲気、または酸素と窒素の
総濃度が30ppm以上、露点が−35℃以上のいずれ
かまたはその両方を満足する不活性ガス雰囲気中にて、
600〜850℃で焼鈍することを特徴とするチタン薄
板の製造方法。 (8)冷間圧延後にチタン薄板の表面を0.2μm以上
除去した後、真空中または不活性ガス雰囲気中にて焼鈍
し、その後に1×10-4Torr以上の真空中、または一旦
1×10-4Torr以上の真空度に排気し、続いて不活性ガ
スで置換した雰囲気中にて200〜750℃の温度域に
て熱処理することを特徴とするチタン薄板の製造方法。 (9)冷間圧延後にチタン薄板の表面を0.2μm以上
除去した後、真空中または不活性ガス雰囲気中にて焼鈍
し、その後に、窒素ガス単独雰囲気、または酸素と窒素
の総濃度が30ppm以上、露点が−35℃以上のいず
れかまたはその両方を満足する不活性ガス雰囲気中に
て、200〜750℃の温度域で熱処理することを特徴
とするチタン薄板の製造方法。
【0011】(10)冷間圧延後のチタン薄板の表面を
0.2μm以上除去した後に実施する前記(3),
(4),(5)のいずれかに記載の焼鈍及び熱処理の雰
囲気が、1×10-4Torr以上の真空中、及び一旦1×1
-4Torr以上の真空度に排気し、続いて不活性ガスで置
換した雰囲気、または窒素ガス単独雰囲気、または酸素
と窒素の総濃度が30ppm以上、露点が−35℃以上
のいずれかまたはその両方を満足する不活性ガス雰囲気
であることを特徴とするチタン薄板の製造方法。 (11)冷間圧延後に焼鈍したチタン薄板の表面を除去
した後、1×10-4Torr以上の真空中、及び一旦1×1
-4Torr以上の真空度に排気し、続いて不活性ガスで置
換した雰囲気、または窒素ガス単独雰囲気、または酸素
と窒素の総濃度が30ppm以上、露点が−35℃以上
のいずれかまたはその両方を満足する不活性ガス雰囲気
にて、200〜750℃で熱処理することを特徴とする
前記(1)又は(2)に記載のチタン薄板の製造方法。 (12)前記(3)〜(11)に記載のいずれかにおい
て、冷間圧延後のチタン薄板の表面を除去する手段とし
て、酸水溶液にて溶解することを特徴とするチタン薄板
の製造方法。 (13)前記(3)〜(11)に記載のいずれかにおい
て、冷間圧延後のチタン薄板の表面を除去する手段とし
て、研磨、ブラスト、ホーニングなどにより機械的に除
去することを特徴とするチタン薄板の製造方法。
【0012】
【発明の実施の形態】ここで、酸化及び窒化した皮膜
(以降、酸化・窒化皮膜)とは、チタン薄板の表面及び
表層において、酸素と窒素の濃度がチタン内部(母材)
よりも高い層で、表面からチタン内部に向かって深さ方
向に酸素と窒素の濃度が減少している層のことであり、
その皮膜厚さはグロー放電発光分光分析(以降、GD
S)により得られる酸素及び窒素の深さ方向元素濃度分
布データにて、表層の酸素及び窒素の最大濃度(母材部
の濃度を差し引いた濃度)が半減した深さとし、酸素皮
膜と窒素皮膜のうち深い方の値を本発明では酸化・窒化
皮膜の厚さとする。
【0013】酸化・窒化雰囲気とは、温度をあげた際に
外雰囲気からチタン内部へ酸素や窒素が侵入する雰囲気
のことであり、雰囲気の真空度、酸素と窒素の濃度や露
点により制御されるものである。
【0014】またチタンとは、酸素、鉄、窒素、水素で
材質を調整した工業用純チタンや、ある程度の成形性を
有する低合金系のチタン合金のことであり、JIS1種
工業用純チタンやNi,Ru,Ta,Pdなどを添加し
耐食性を向上させた合金がその一例である。
【0015】前記(3)〜(11)では、冷間圧延後の
チタン薄板の表面を除去する具体的方法に関して特に規
定しない。また前記(3)〜(13)の製造方法におい
て、矯正やスキンパス圧延などの軽度な加工工程を最終
あるいはその途中工程にて加えることは、その特性を損
なわない限り規制するものではない。
【0016】
【発明の実施の形態】プレスなどの成形において、素材
が持つ加工性を確保し、且つ工具との潤滑性と耐疵付き
性を高める表面特性と、それを得るための製造方法に関
して、油切れエリクセン試験にて検討を重ねた。油切れ
エリクセン試験の1回目のエリクセン値は、潤滑油が十
分に塗布された状態であるため素材の加工性を示す指標
となり、5回目のエリクセン値は潤滑油が徐々に減少し
潤滑状態が悪化した状態であることから、1回目と5回
目のエリクセン値の差(低下)が表面の潤滑性を示す指
標となること、及び5回目のエリクセン試験後のチタン
薄板表面を観察することにより目視にて耐疵付き性が評
価可能であることから、以下において成形性と潤滑性及
び耐疵付き性を油切れエリクセン試験にて評価した。
【0017】油切れエリクセン試験の値と種々表面特性
との関連を検討した結果、表面ビッカース硬さは、荷重
が小さい場合はより表面に近い部位の材質指標となると
共に、潤滑性に影響する酸化・窒化皮膜の厚さを間接的
に表すことができ、荷重が大きな場合は小さな場合に比
べチタン内部の材質指標となること、また酸化・窒化皮
膜厚さはプレスなどの金型及びエリクセン試験治具と金
属チタンとの接触を抑制する作用を表すことができるこ
とを見いだした。その結果、油切れエリクセン試験結果
に対し、荷重50gfと200gfにおける表面ビッカ
ース硬さ、更には酸化・窒化皮膜厚さが相関することを
見いだした。
【0018】図1に、種々処理を施した工業用純チタン
JIS1種薄板における荷重200gfの表面ビッカー
ス硬さ(以降、HVS0.2 )とエリクセン値(エリクセ
ンB法、潤滑塗布後1回目)の関係を示す。また図2
に、種々処理を施した工業用純チタンJIS1種薄板に
おける荷重50gfの表面ビッカース硬さ(以降、HV
S0.05と略す)と、荷重200gfの表面ビッカース硬
さHVS0.2 の関係と、油切れエリクセン試験結果との
対応を示す。図1および図2より、HVS0.05が180
〜280でHVS0.2 が170以下の範囲(図2の斜線
領域)では、1回目のエリクセン値が11.5mm以上
で、且つ1回目と5回目のエリクセン値の差が0.5m
m以下と小さく、更に試験後の表面を目視にて観察する
と、試験治具と擦れた痕が目立たなかった。
【0019】一方、HVS0.05が280超の場合または
HVS0.2 が170超の場合には、表面の硬質層が厚す
ぎるか又は硬すぎるため、1回目のエリクセン値が1
1.5未満であった。またHVS0.05が180未満の場
合には表面が軟質で酸化・窒化皮膜が薄いため、潤滑油
が減少してくると試験治具と母材金属チタンが容易に接
触し、擦れて潤滑状態が悪化し材料が流れ込み難くなる
ために、1回目と5回目のエリクセン値の差が0.5m
m超と大きく、更に試験後の表面にて試験治具と擦れた
痕が目立った。
【0020】したがって、前記(1)の本発明におい
て、素材が持つ加工性を確保し且つ工具との潤滑性と耐
疵付き性の高い成形性に優れたチタン薄板として、HV
S0.05が180〜280で、HVS0.2 が170以下の
範囲とする。また好ましくはHVS0.05が200〜26
0で、HVS0.2 が160以下の範囲とする。
【0021】種々処理を施したチタン薄板表面における
皮膜の成分と厚さをGDSにて分析した結果、図4と図
5に示すように、その主たる構成はチタン中に酸素と窒
素が濃化した酸化及び窒化皮膜(酸化・窒化皮膜)であ
る。図4は、冷間圧延後にアルカリ洗浄を施し、真空度
1×10-5Torrの雰囲気にて焼鈍した表面、図5は、冷
間圧延後に硝フッ酸水溶液にて表面を溶削し、窒素ガス
雰囲気で焼鈍した表面のGDSによる深さ方向の組成分
布である。
【0022】図3に示すように、この酸化・窒化皮膜の
厚さがHVS0.05が180以上でも、250Å以上の場
合には酸化・窒化皮膜が試験治具と金属チタンとの接触
をより安定して抑制し潤滑性が更に維持されるため、油
切れエリクセン試験における1回目と5回目の差が0.
4mm以下、更には0.3mm以下に低位安定する。但
し、酸化・窒化皮膜厚さが250Å以上でも、硝フッ酸
水溶液にて溶削したままの場合や、処理温度が低く極表
層のみで皮膜が成長した場合など、HVS0.05が180
未満と低い場合には、皮膜及びその直下が軟質であり容
易に変形してしまい、潤滑性を維持する効果が不十分で
あると共に、チタン薄板の表面に試験治具と擦れた痕が
目立ち耐疵付き性を満足しない。
【0023】したがって、前記(2)の本発明におい
て、素材が持つ成形性を確保し且つ工具との潤滑性と耐
疵付き性の高い成形性に優れたチタン薄板として、HV
S0.05が180〜280で、HVS0.2 が170以下の
範囲で、且つ酸化・窒化皮膜の厚さを250Å以上とす
る。また好ましくはHVS0.05が200〜260でHV
S0.2 が160以下の範囲で、且つ酸化・窒化皮膜の厚
さを260以上とする。望ましい上限の酸化・窒化皮膜
厚さは4500Åである。
【0024】ここで用いた工業用純チタンJIS1種薄
板は、センジミア圧延機にて80%以上の冷間圧延を施
した板厚0.5mmの冷間圧延ままの板を、アルカリ洗
浄または硝フッ酸水溶液にて表面を溶解した後、種々雰
囲気中にて焼鈍した。更にはその後、種々雰囲気中での
熱処理や硝フッ酸水溶液酸洗を施した。また一部は冷間
圧延ままの板を大気焼鈍した後、約500℃のソルト処
理と硝フッ酸水溶液酸洗にてデスケーリング処理をし
た。その化学成分は質量%で、0.044%の酸素、
0.034%の鉄、0.004%の炭素、0.004%
の窒素、0.0020%の水素である。焼鈍は、同程度
の結晶粒径になるようにラルソン・ミラー・パラメータ
ー;LMP(= (T+273)× (logt+20) 、T/℃、t/
時間)がほぼ一定となる温度と時間にて実施した。
【0025】以下に、油切れエリクセン試験値、表面ビ
ッカース硬さ、窒化・酸化皮膜の測定方法について説明
する。まず油切れエリクセン試験は、板厚0.5mm×
90mm×90mmの試験片を用い1ton のしわ押さえ
力にて、1回目のみ潤滑油のグラファイトグリースを塗
布し、以降5回目まで潤滑油の塗布を実施せずエリクセ
ン値を測定した。その他の試験条件はJIS Z224
7に準拠して実施した。
【0026】表面のビッカース硬さは、50gfと20
0gfの各荷重にて10点測定した平均値である。最後
に酸化・窒化皮膜は図4と図5に示すように、GDSに
より得られる元素濃度の深さ方向分布図にて明確に判別
することができ、その皮膜厚さは、GDSの酸素及び窒
素の深さ方向元素濃度分布データにて、表層の酸素及び
窒素の最大濃度(母材部の濃度を差し引いた濃度)が半
減した深さとし、酸素皮膜と窒素皮膜のうち深い方の値
を酸化・窒化皮膜の厚さとした。
【0027】GDSは、チタン薄板の表面をスパッタリ
ングで掘りながらその深さでの元素量を測定分析してお
り、測定位置の深さはスパッタリング時間に比例するこ
とから、スパッタリング速度より計算して求めた。ここ
でスパッタリング速度(Å/sec )は、チタン薄板を一
定時間スパッタリングした後、そのスパッタリング深さ
を表面粗度計にて測定し、スパッタリング時間で割り求
めた値を用いた。
【0028】上記のような表面特性を有するチタン薄板
を得る製造方法を検討した結果、まずHVS0.2 を17
0以下とするためには、硬化層形成の原因となる冷間圧
延で焼き付き付着した油分を除去する必要があり、冷間
圧延後のチタン薄板において片面0.2μm以上を除去
することにより、酸化・窒化雰囲気で焼鈍や熱処理した
表面にてHVS0.2 を170以下にできることを見いだ
した。一方0.2μm未満の場合には油分の除去が不十
分であるため、酸化・窒化雰囲気で焼鈍や熱処理した表
面にてHVS0.2 が170超と硬質となる。したがっ
て、前記(3)〜(10)、(12)、(13)の本発
明において、冷間圧延後のチタン薄板の表面を0.2μ
m以上除去することとする。また好ましくは0.5μm
以上である。
【0029】次に、冷間圧延後に表面を0.2μm以上
除去したチタン薄板を酸化・窒化雰囲気にて焼鈍する場
合、その焼鈍温度が600℃未満では、図1に示すよう
に未再結晶部分が存在し硬質なためエリクセン値が1
0.0mm未満と低く、850℃超ではHVS0.05が28
0超と硬質で脆い表層硬化層となるため、エリクセン値
が低下する。一方、焼鈍温度範囲が600〜850℃の
場合には、HVS0.05が180〜280で、HVS0.2
が170以下となることを見いだした。加えて酸化・窒
化雰囲気を制御することにより、厚さ250Å以上の酸
化・窒化皮膜を有する表面となることを見いだした。し
たがって、前記(3)の本発明において、酸化・窒化雰
囲気での焼鈍温度を600〜850℃とする。好ましく
は620〜830℃である。また焼鈍時間は結晶粒径を
調整すべく、狙いのLMPとなるように調整することが
好ましい。
【0030】また、冷間圧延後に表面を0.2μm以上
除去したチタン薄板を、真空中または不活性ガス雰囲気
中にて焼鈍した後、更に酸化・窒化雰囲気にて熱処理す
ることにより、表面硬さと酸化・窒化膜を調整すること
ができ、その熱処理温度が200℃未満の場合には温度
が低いためチタン中への酸素と窒素の拡散が遅く、30
0時間もの長時間処理をしてもHVS0.05が狙いの18
0に達しない。750℃超の場合には温度が高すぎるた
め、図1に示すように粒成長し粗大粒となる外に、酸素
や窒素がチタン中へ多量に深く侵入し、HVS0.05が2
80超と硬く脆い表面硬化層となる場合があり、エリク
セン値が低下してしまう。
【0031】一方、窒化・酸化雰囲気での熱処理温度が
200〜750℃の範囲では、HVS0.05が180〜2
80でHVS0.2 が170以下となることを見いだし
た。加えて酸化・窒化雰囲気を制御することにより、厚
さ250Å以上の酸化・窒化皮膜を有する表面となるこ
とを見いだした。したがって、前記(4)の本発明にお
いて、真空中または不活性ガス雰囲気中にて焼鈍した
後、更に酸化・窒化雰囲気にて熱処理する温度範囲を2
00〜750℃とする。好ましくは350〜650℃で
ある。また熱処理時間は温度が高いほど酸素と窒素の拡
散が速いことや、約600℃以上の高温になると結晶粒
が粗大化する場合があることを考慮して、熱処理温度に
応じて処理時間を調整することが好ましい。
【0032】上記の600〜850℃での酸化・窒化雰
囲気中の焼鈍と、200〜750℃での酸化・窒化雰囲
気中の熱処理の両方を実施しても、本発明(1)(2)
の表面が得られることから、(5)の本発明において、
酸化・窒化雰囲気での焼鈍温度を600〜850℃と
し、その後に実施する酸化・窒化雰囲気での熱処理温度
を200〜750℃とする。好ましくは酸化・窒化雰囲
気での焼鈍温度は620〜830℃で熱処理温度は35
0〜650℃である。
【0033】以上の焼鈍や熱処理を実施する酸化・窒化
雰囲気を検討した結果、真空度1×10-4Torr以上の雰
囲気、及び一旦1×10-4Torr以上の真空度に排気し、
続いて不活性ガスで置換した雰囲気、または窒素ガス単
独雰囲気、または酸素と窒素の総濃度が30ppm以上
露点が−35℃以上のいずれかまたはその両方を満足す
る不活性ガス雰囲気が、チタン表面に効率的に酸素と窒
素を侵入させて酸化・窒化皮膜を形成させるのに望まし
いことを見いだした。したがって、前記(6)〜(1
0)の本発明において、焼鈍及び熱処理を実施する酸化
・窒化雰囲気を、真空度1×10-4Torr以上の雰囲気、
及び一旦1×10-4Torr以上の真空度に排気し、続いて
不活性ガスで置換した雰囲気、または窒素ガス単独雰囲
気、または酸素と窒素の総濃度が30ppm以上露点が
−35℃以上のいずれかまたはその両方を満足する不活
性ガス雰囲気とする。
【0034】冷間圧延後に表面を除去することなく焼鈍
した後に、表層の脆い硬化層を除去し、その後に酸化・
窒化雰囲気にて熱処理して、所定の表面硬さと酸化・窒
化皮膜を形成しても、本発明(1)(2)の表面特性が
得られることから、前記(11)の本発明において、冷
間圧延後に焼鈍したチタン薄板の表面を除去した後、1
×10-4Torr以上の真空中、及び一旦1×10-4Torr以
上の真空度に排気し、続いて不活性ガスで置換した雰囲
気、または窒素ガス単独雰囲気、または酸素と窒素の総
濃度が30ppm以上、露点が−35℃以上のいずれか
またはその両方を満足する不活性ガス雰囲気にて、20
0〜750℃で熱処理することとする。
【0035】次に、チタンの表面の除去する工業的手段
を検討した結果、硝フッ酸水溶液などチタンが可溶解な
酸水溶液にて溶解する化学的な方法と、研磨、ブラス
ト、ホーニングなど機械的な方法が十分適用できること
から、前記(12)の本発明においては酸水溶液にてチ
タンの表面を溶解して除去すること、前記(13)の本
発明においては研磨、ブラスト、ホーニングなど機械的
に除去することとする。また(12)の本発明におい
て、酸水溶液にて溶解除去する場合、チタンの溶解効率
を高めるため、チタンの電位を制御するなど電気的な効
果を付与する場合も含む。
【0036】
【実施例】以下、実施例により本発明の効果を説明す
る。表1(表1−1),表2(表1−2)と、表3(表
2−1),表4(表2−2)に、冷間圧延ままの工業用
純チタンJIS1種の薄板を用いた場合の、表面の洗浄
及び除去条件、雰囲気焼鈍条件、最終酸洗溶削の有無
と、それらの種々条件にて得られた表面のHVS0.05、
HVS0.2 及び酸化・窒化皮膜厚さと、油切れエリクセ
ン値の結果を示す。表1(表1−1),表2(表1−
2)は、雰囲気焼鈍ままあるいは硝フッ酸酸洗ままの場
合であり、表3(表2−1),表4(表2−2)は雰囲
気焼鈍後及び硝フッ酸酸洗後に雰囲気熱処理を加えた場
合である。
【0037】ここで用いた工業用純チタンJIS1種薄
板は、センジミア圧延機にて80%以上の冷間圧延を施
した板厚0.5mmの冷間圧延ままの板を、アルカリ洗
浄または硝フッ酸水溶液にて表面を溶解した後、種々雰
囲気中にて焼鈍した。更にはその後、種々雰囲気中での
熱処理や硝フッ酸水溶液酸洗を施した。また冷間圧延ま
まの板を大気焼鈍した後、約500℃のソルト処理と硝
フッ酸水溶液酸洗にてデスケーリング処理をした場合も
含んでいる。その化学成分は質量%で、0.044%の
酸素、0.034%の鉄、0.004%の炭素、0.0
04%の窒素、0.0020%の水素である。焼鈍は、
同程度の結晶粒径になるようにラルソン・ミラー・パラ
メーター;LMP(=(T+273) ×(logt+20) 、T/ ℃、
t/時間)がほぼ一定となる温度と時間にて実施した。ま
た油切れエリクセン値、各荷重における表面のビッカー
ス硬さ、窒化・酸化皮膜の厚さは各々上述した条件にて
測定した値である。
【0038】表1(表1−1),表2(表1−2)と、
表3(表2−1),表4(表2−2)において、 #1:成分組成は質量%で、0.044%[O],0.
034%[Fe],0.004%[C],0.004%
[N],0.0020%[H]である。 #2:グロー放電発光分光分析(GDS)にて、表面か
ら深さ方向の元素濃度分布を測定したデータより、表層
部の酸素あるいは窒素の最大濃度(母材部の濃度を差し
引いた濃度)が半減した深さのうち、深い方の値を酸化
・窒化皮膜の値とした。 #3:JISのB法にて1回目のエリクセン値を測定
し、以降5回目まで潤滑剤を塗布せず油切れエリクセン
を実施した。 #4:評価欄において、「×」は1回目のエリクセン値
が11.5mm未満と低い場合、「▲」は1回目と5回
目のエリクセン値の差が0.5mm超と減少代が大きい
場合、又は試験工具と擦れた痕が目だった場合、「○」
は1回目と5回目のエリクセン値の差が0.5mm以下
で、且つ試験工具と擦れた痕が目だたなかった場合を示
す。 真空度の10^は累乗を示す。例えば1×10^-5Torr
は1×10の-5乗Torrを示す。
【0039】表1(表1−1),表2(表1−2)よ
り、焼鈍ままのうちHVS0.05が180〜280とHV
S0.2 が170以下、及び酸化・窒化皮膜の厚さが25
0Å以上と、本発明の範囲内であるNo.10〜13、
No.15〜17、No.20〜23、No.25〜2
9、No.31、No.33〜35、No.38〜42
(実施例)は、油切れエリクセン試験の1回目の値が1
1.5mm以上で、且つ1回目と5回目の差が0.4m
m以下に安定している。更に試験後の表面にて工具と擦
れた痕が目立たず、優れたプレス成形性を示している。
またこれらはいずれも、硝フッ酸水溶液酸洗による表面
除去量は0.2μm以上であり、その後の焼鈍雰囲気は
酸化・窒化雰囲気(1×10-4Torr以上の真空中、及び
一旦1×10-4Torr以上の真空度に排気し、続いて不活
性ガスで置換した雰囲気、または窒素ガス単独雰囲気、
または酸素と窒素の総濃度が30ppm以上、露点が−
35℃以上のいずれかまたはその両方を満足する不活性
ガス雰囲気)で、温度も600〜850℃と本発明の製
造方法の範囲内である。
【0040】No.9とNo.37(実施例)は、それ
ぞれ真空度が7×10-5Torrであったり、酸素と窒素の
総濃度が30ppmで露点が−40℃で焼鈍を実施して
おり、酸化・窒化雰囲気が若干軽度であるため、酸化・
窒化皮膜厚さが約245Åと250Å未満で若干薄く、
油切れエリクセン試験の1回目と5回目の差が0.5m
mであり、酸化・窒化皮膜厚さが250Å以上の場合が
0.4mm以下であるのに対して若干大きい。
【0041】一方、冷間圧延後に表面を除去することな
くアルカリ洗浄し1×10-5Torrの真空雰囲気にて焼鈍
したNo.1,2(比較例)は、HVS0.2 が190超
と高く、1回目のエリクセン値が11.0mm未満と低
い。
【0042】真空雰囲気中にて焼鈍後、最終的に酸洗溶
削したNo.4,5(比較例)や、大気中焼鈍後にソル
ト処理し硝フッ酸水溶液にて溶削(焼鈍→ソルト→酸
洗)したNo.44(比較例)は、最終的に表面を溶削
しているため潤滑性に有効な酸化・窒化皮膜がなく、H
VS0.05が180未満と軟質な表面となり、油切れエリ
クセン値の1回目と5回目の差が0.9mmと大きく、
且つ試験後の表面にて工具と擦れた痕が目立つ。また溶
削量が少ないNo.3(比較例)は、硬質層が残存しH
VS0.2 が170超と高いため、1回目のエリクセン値
が11.0mmと低く、更に潤滑性に有効な酸化・窒化
皮膜がないため、油切れエリクセン値の1回目と5回目
の差が0.7mmと大きい。
【0043】また、冷間圧延後に硝フッ酸水溶液にて表
面除去した後に1×10-5Torrの高真空雰囲気または高
純度Ar雰囲気にて焼鈍したNo.6,8(比較例)
や、酸素と窒素の総濃度(O2 +N2 濃度)が10pp
mで、且つ露点が−40℃のArガス雰囲気にて焼鈍し
たNo.36(比較例)は、HVS0.05が180未満あ
るいは酸化・窒化皮膜が250Å未満であり、真空度が
高いか酸素・窒素の濃度や露点が低いかしたため、潤滑
性に有効な酸化・窒化皮膜が形成されず、油切れエリク
セン値の1回目と5回目の差が0.6mm以上と大き
く、且つ試験後の表面にて工具と擦れた痕が目立つ。
【0044】冷間圧延後の硝フッ酸水溶液酸洗による表
面除去量が0.1μmと少なく、その後に真空雰囲気中
か酸化・窒化雰囲気にて焼鈍したNo.7,19,32
(比較例)は、冷間圧延にて焼き付き付着した油分が十
分に除去されていないことに加え、酸化・窒化雰囲気に
て焼鈍したため、炭素、酸素、窒素がチタン内へ多く侵
入し、HVS0.2 が170超と高く脆い表面層となり、
1回目のエリクセン値が11.3mm以下と低い。
【0045】冷間圧延後の硝フッ酸水溶液酸洗による表
面除去量が3μm以上で、その後に酸化・窒化雰囲気に
て550℃の低温で焼鈍したNo.14,24(比較
例)は、焼鈍温度が低いため未再結晶部分があり、エリ
クセン値が10.0mm以下と低く、冷間圧延後の硝フ
ッ酸水溶液酸洗による表面除去量が3μm以上である。
その後に酸化・窒化雰囲気にて870℃の高温で焼鈍し
たNo.18,30,43(比較例)は、温度が高いた
めチタン内へ酸素や窒素が多く侵入し、HVS0.05が2
80超と高く脆い表面層となり、1回目のエリクセン値
が11.1mm以下と低い。
【0046】表3(表2−1),表4(表2−2)よ
り、焼鈍後あるいは焼鈍・硝フッ酸酸洗溶削後に更に酸
化・窒化雰囲気にて熱処理したもののうち、HVS0.05
が180〜280とHVS0.2 が170以下、及び酸化
・窒化皮膜の厚さが250Å以上と、本発明の範囲内で
あるNo.46〜53、No.56、57、No.59
〜61、No.63〜66、No.69〜71、No.
73〜75(実施例)は、油切れエリクセン試験の1回
目の値が11.5mm以上で、且つ1回目と5回目の差
が0.4mm以下に安定しており、更に試験後の表面に
て工具と擦れた痕が目立たず、優れたプレス成形性を示
している。
【0047】またこれらは、いずれも冷間圧延後の硝フ
ッ酸水溶液酸洗による表面除去量は3μm以上であり、
焼鈍後あるいは焼鈍・硝フッ酸酸洗溶削後に更に酸化・
窒化雰囲気(1×10-4Torr以上の真空中、または大気
中や窒素ガス単独雰囲気、または酸素と窒素の総濃度が
30ppm以上露点が−35℃以上のいずれかまたはそ
の両方を満足する不活性ガス雰囲気)で、温度も200
〜750℃と本発明の製造方法の範囲内である。
【0048】No.55(実施例)は、真空度が7×1
-5Torrで熱処理を実施しており、酸化・窒化雰囲気が
若干軽度であるため、酸化・窒化皮膜厚さが約239Å
と250Å未満で若干薄いが、HVS0.05が180でH
VS0.2 が127と本発明範囲内の値であり、油切れエ
リクセン試験の1回目と5回目の差は0.4mmであ
る。
【0049】一方、冷間圧延後の表面除去を実施せずア
ルカリ洗浄まま焼鈍し、その後も硝フッ酸水溶液による
溶削を実施していない状態で窒素ガス雰囲気にて熱処理
したNo.45(比較例)は、No1,2と同様にHV
S0.2 が200超と高く、1回目のエリクセン値が1
0.7mmと低い。
【0050】また、冷間圧延後に硝フッ酸水溶液にて表
面を除去した後に1×10-5Torrの高真空雰囲気にて焼
鈍し、その後の熱処理を1×10-5Torrの高真空雰囲気
で実施したNo.54(比較例)や、酸素と窒素の総濃
度(O2 +N2 濃度)が10ppmで、且つ露点が−4
0℃のArガス雰囲気にて焼鈍したNo.58(比較
例)は、HVS0.05が180未満あるいは酸化・窒化皮
膜が250Å未満であり、最後の熱処理雰囲気において
真空度が高いか酸素・窒素の濃度や露点が低いかしたた
め、潤滑性に有効な酸化・窒化皮膜が形成させず、油切
れエリクセン値の1回目と5回目の差が0.8mm以上
と大きく、且つ試験後の表面にて工具と擦れた痕が目立
つ。
【0051】冷間圧延後に硝フッ酸水溶液にて表面を除
去した後に1×10-5Torrの高真空雰囲気にて焼鈍し、
その後の熱処理を酸化・窒化雰囲気にて150℃の低温
で実施したNo.62,68(比較例)は、熱処理温度
が低いため酸素や窒素がチタン内へ侵入せれずHVS0.
05が175未満と低く、潤滑性に有効な酸化・窒化皮膜
が形成されず、油切れエリクセン値の1回目と5回目の
差が0.6mm以上と大きく、且つ試験後の表面にて工
具と擦れた痕が目立つ。また熱処理を酸化・窒化雰囲気
にて800℃の高温で実施したNo.67,72(比較
例)は、温度が高いため、時間が長い場合には結晶粒が
成長し粗粒化し、時間が短い場合でも酸化されやすい雰
囲気では、HVS0.05が300超にまで上がり表面が脆
くなり、そのためエリクセン値が低い。
【0052】表5(表3)のNo.76〜81に、冷間
圧延後の表面除去をベルト研削あるいは液体ホーニング
で実施した場合の例を示す。表5(表3)において、 #1:成分組成は質量%で、0.044%[O],0.
034%[Fe],0.004%[C],0.004%
[N],0.0020%[H]である。 #2:成分組成は質量%で、0.52%[Ni],0.
048%[Ru],0.046%[O],0.029%
[Fe],0.005%[C],0.005%[N],
0.0026%[H]である。 #3:グロー放電発光分光分析(GDS)にて、表面か
ら深さ方向の元素濃度分布を測定したデータより、表層
部の酸素あるいは窒素の最大濃度(母材部の濃度を差し
引いた濃度)が半減した深さのうち、深い方の値を酸化
・窒化皮膜の値とした。 #4:JISのB法にて1回目のエリクセン値を測定
し、以降5回目まで潤滑剤を塗布せず油切れエリクセン
を実施した。 #5:評価欄において、「×」は1回目のエリクセン値
が11.5mm未満と低い場合、「▲」は1回目と5回
目のエリクセン値の差が0.5mm超と減少代が大きい
場合、又は試験工具と擦れた痕が目だった場合、「○」
は1回目と5回目のエリクセン値の差が0.5mm以下
で、且つ試験工具と擦れた痕が目だたなかった場合を示
す。 真空度の10^は累乗を示す。例えば1×10^-5Torr
は1×10の-5乗Torrを示す。
【0053】表5(表3)において、HVS0.05とHV
S0.2 及び酸化・窒化皮膜厚さが本発明の範囲内である
No.76,77,79〜81(実施例)は、上記同様
に優れたプレス成形性を示しており、表面の除去量、焼
鈍雰囲気と温度あるいは熱処理雰囲気と温度のいずれも
本発明の範囲内である。一方、ベルト研削後に真空度1
×10-5Torrの高真空雰囲気にて焼鈍したNo.78
(比較例)は、HVS0.05が143と低くまた酸化・窒
化皮膜も220Åと薄いため、1回目と5回目のエリク
セン値の差が0.9mmと大きい。以上のように、表面
除去方法がベルト研削や液体ホーニングの場合において
も、硝フッ酸水溶液酸洗にて実施した場合と同様の効果
が得られる。
【0054】次に、表5(表3)のNo.82〜87
に、チタン合金(Ti−0.5Ni−0.05Ru、
0.046%[O])の例を示す。この合金は純チタン
と比べ耐食性に優れておりプレス用途での適用が可能で
ある。通常のアルカリ洗浄後に真空度1×10-5Torrの
高真空雰囲気にて焼鈍したNo.82(比較例)は、H
VS0.05とHVS0.2 が各々287、227と高く、1
回目のエリクセン値が10.0mmである。また、冷間
圧延後に硝フッ酸水溶液酸洗した後に真空度1×10-5
Torrの高真空雰囲気にて焼鈍したNo.83(比較例)
と、最終的に酸洗まま(焼鈍→ソルト→酸洗)であるN
o.86(比較例)は、HVS0.05が172以下と低く
いため、1回目と5回目のエリクセン値の差が1.0m
mと高く、且つ試験後の表面にて擦れた痕が目立つ。
【0055】これらに対して、HVS0.05とHVS0.2
及び酸化・窒化皮膜厚さが本発明の範囲内であるNo.
84,85,87(実施例)は、1回目のエリクセン値
が10.9mm以上と高く、且つ1回目と5回目のエリ
クセン値の差も0.2mm以下と小さく、更に試験後の
表面にて擦れた痕が目立たず、優れたプレス成形性を示
している。以上のように、上記チタン合金においても、
工業用純チタンJIS1種と同様の効果が得られる。但
し、この例は本発明のチタン合金を限定するものではな
い。
【0056】
【表1】
【0057】
【表2】
【0058】
【表3】
【0059】
【表4】
【0060】
【表5】
【0061】
【発明の効果】以上のように、本発明に従い、荷重50
gfと200gfにおける表面のビッカース硬さ、およ
び酸化・窒化皮膜の厚さを特定の範囲に制御することに
より、素材の成形性を損なうことなく成形時の金型や工
具との潤滑性を維持し、更に金型や工具に対する耐疵付
き性を確保できる、成形性に優れたチタン薄板を得るこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】荷重200gfの表面ビッカース硬さ(HVS
0.2 )とエリクセン値(エリクセンB法、潤滑塗布後1
回目)の関係を示す図である。
【図2】荷重50gfの表面ビッカース硬さ(HVS0.
05)と、荷重200gfの表面ビッカース硬さ(HVS
0.2 )の関係と、油切れエリクセン試験の結果との対応
を示す図である。
【図3】酸化・窒化皮膜の厚さと油切れエリクセン試験
における1回目と5回目のエリクセン値の差の関係を示
す図である。
【図4】GDSにて分析したチタン薄板表面における皮
膜の深さ方向の組成分布、及びその図を用いた酸化・窒
化皮膜の厚さの測定方法を模式的に示す図であり、冷間
圧延後にアルカリ洗浄を施し、真空度1×10-5Torrの
雰囲気にて焼鈍した表面での図である。
【図5】GDSにて分析したチタン薄板表面における皮
膜の深さ方向の組成分布、及びその図を用いた酸化・窒
化皮膜の厚さの測定方法を模式的に示す図であり、冷間
圧延後に硝フッ酸水溶液にて表面を溶削し、窒素ガス雰
囲気で焼鈍した表面での図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C22F 1/00 630 C22F 1/00 630C 685 685Z 691 691B 1/02 1/02 (72)発明者 爲成 純一 光市大字島田3434番地 新日本製鐵株式会 社光製鐵所内 (72)発明者 阿部 光範 光市大字島田3434番地 新日本製鐵株式会 社光製鐵所内 (72)発明者 弘田 道久 光市大字島田3434番地 新日本製鐵株式会 社光製鐵所内 (72)発明者 徳野 清則 東京都千代田区大手町2−6−3 新日本 製鐵株式会社内 (72)発明者 木村 欽一 東京都千代田区大手町2−6−3 新日本 製鐵株式会社内 (72)発明者 進藤 卓嗣 富津市新富20−1 株式会社日鐵テクノリ サーチ内 Fターム(参考) 4K028 AA02 AB02 AC08

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 チタン薄板の表面にて、荷重50gfの
    ビッカース硬さ;HVS0.05が180〜280で、荷重
    200gfのビッカース硬さ;HVS0.2 が170以下
    であることを特徴とするチタン薄板。
  2. 【請求項2】 チタン薄板の表面にて、荷重50gfの
    ビッカース硬さ;HVS0.05が180〜280で、荷重
    200gfのビッカース硬さ;HVS0.2 が170以下
    であり、且つ表面に厚さ250Å以上の酸化及び窒化し
    た皮膜が存在することを特徴とするチタン薄板。
  3. 【請求項3】 冷間圧延後にチタン薄板の表面を0.2
    μm以上除去した後、窒化・酸化雰囲気中にて600〜
    850℃で焼鈍することを特徴とするチタン薄板の製造
    方法。
  4. 【請求項4】 冷間圧延後にチタン薄板の表面を0.2
    μm以上除去した後、真空中または不活性ガス雰囲気中
    にて焼鈍し、その後に窒化・酸化雰囲気中にて200〜
    750℃で熱処理することを特徴とするチタン薄板の製
    造方法。
  5. 【請求項5】 冷間圧延後にチタン薄板の表面を0.2
    μm以上除去した後、窒化・酸化雰囲気中にて600〜
    850℃で焼鈍し、その後に更に窒化・酸化雰囲気中に
    て200〜750℃で熱処理することを特徴とするチタ
    ン薄板の製造方法。
  6. 【請求項6】 冷間圧延後にチタン薄板の表面を0.2
    μm以上除去した後、1×10-4Torr以上の真空中、及
    び一旦1×10-4Torr以上の真空度に排気し、続いて不
    活性ガスで置換した雰囲気にて、600〜850℃で焼
    鈍することを特徴とするチタン薄板の製造方法。
  7. 【請求項7】 冷間圧延後にチタン薄板の表面を0.2
    μm以上除去した後、窒素ガス単独雰囲気、または酸素
    と窒素の総濃度が30ppm以上、露点が−35℃以上
    のいずれかまたはその両方を満足する不活性ガス雰囲気
    中にて、600〜850℃で焼鈍することを特徴とする
    チタン薄板の製造方法。
  8. 【請求項8】 冷間圧延後にチタン薄板の表面を0.2
    μm以上除去した後、真空中または不活性ガス雰囲気中
    にて焼鈍し、その後に1×10-4Torr以上の真空中、ま
    たは一旦1×10-4Torr以上の真空度に排気し、続いて
    不活性ガスで置換した雰囲気中にて、200〜750℃
    の温度域にて熱処理することを特徴とするチタン薄板の
    製造方法。
  9. 【請求項9】 冷間圧延後にチタン薄板の表面を0.2
    μm以上除去した後、真空中または不活性ガス雰囲気中
    にて焼鈍し、その後に窒素ガス単独雰囲気、または酸素
    と窒素の総濃度が30ppm以上、露点が−35℃以上
    のいずれかまたはその両方を満足する不活性ガス雰囲気
    中にて、200〜750℃の温度域で熱処理することを
    特徴とするチタン薄板の製造方法。
  10. 【請求項10】 冷間圧延後のチタン薄板の表面を0.
    2μm以上除去した後に実施する請求項3,4,5のい
    ずれかに記載の焼鈍及び熱処理の雰囲気が、1×10-4
    Torr以上の真空中、及び一旦1×10-4Torr以上の真空
    度に排気し、続いて不活性ガスで置換した雰囲気、また
    は窒素ガス単独雰囲気、または酸素と窒素の総濃度が3
    0ppm以上、露点が−35℃以上のいずれかまたはそ
    の両方を満足する不活性ガス雰囲気であることを特徴と
    するチタン薄板の製造方法。
  11. 【請求項11】 冷間圧延後に焼鈍したチタン薄板の表
    面を除去した後、1×10-4Torr以上の真空中、及び一
    旦1×10-4Torr以上の真空度に排気し、続いて不活性
    ガスで置換した雰囲気、または窒素ガス単独雰囲気、ま
    たは酸素と窒素の総濃度が30ppm以上、露点が−3
    5℃以上のいずれかまたはその両方を満足する不活性ガ
    ス雰囲気にて、200〜750℃で熱処理することを特
    徴とする請求項1又は請求項2のチタン薄板の製造方
    法。
  12. 【請求項12】 請求項3〜11のいずれかに記載の冷
    間圧延後のチタン薄板において、その表面を除去する手
    段として、酸水溶液にて溶解することを特徴とするチタ
    ン薄板の製造方法。
  13. 【請求項13】 請求項3〜11のいずれかに記載の冷
    間圧延後のチタン薄板において、その表面を除去する手
    段として、研磨、ブラスト、ホーニングなどにより機械
    的に除去することを特徴とするチタン薄板の製造方法。
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