JP4163973B2 - 成形性と潤滑性に優れたチタン板とその製造方法 - Google Patents

成形性と潤滑性に優れたチタン板とその製造方法 Download PDF

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ダイスやポンチ及びロールなどの成形工具やその他接触物との潤滑性に優れ、且つ張り出し、深絞り、曲げ、押し広げなどの成形性に優れたチタン板とその製造方法に関する。ここで、潤滑性とは接触対象物とチタン板との間で摩擦係数が小さくチタン板に疵が生じにくいことである。成形性とは成形限界が高いことである。
【0002】
【従来の技術】
チタン板は冷間圧延などの冷間加工後に、スケールを生じさせないために真空或いはアルゴンなどの不活性ガス雰囲気にて焼鈍されるか、大気中で焼鈍した後に酸洗によって脱スケールされるのが一般的な製造方法である。したがって、通常のチタン材は、真空或いはアルゴンなどの不活性ガス雰囲気で熱処理された表面か、酸洗された表面である。これらの表面は一般的な金属色又は微細な凹凸による白い色調である。チタンはこのままの表面では他の金属に比べ反応性が高いために成形工具と焼き付きが生じやすくチタン板表面を疵付ける。そのためチタンとの親和性の低い銅合金製の成形工具の使用や、チタンの成形に適した潤滑剤の選定や塗布頻度の増加などが行われてきた。しかし、銅合金はダイス鋼やハイス鋼に比べ摩耗がはやいため、素材費の他に改削費用がかかる。そのため、チタン側の表面に種々皮膜や硬質層を形成する方法が検討されてきた。
【0003】
成形時の潤滑性を高める方法として、陽極酸化や酸化性雰囲気中の加熱によって酸化膜を付与することが一般的であり、特に深絞り加工において効果があることが知られている。
【0004】
また、非特許文献1「焼付きを防止した純チタン板の多段深絞り加工」において、陽極酸化皮膜と大気酸化皮膜の他に窒化皮膜の多段深絞り加工における限界絞り段数を評価しており効果があることが記載されている。
【0005】
焼鈍時に窒化層を同時に形成させる方法として、特許文献1「チタン薄板およびその製造方法」と、特許文献2「成形加工用チタン薄板とその製造方法」がある。これらは各々0.1〜1.0μmの窒化チタン層、0.5〜5.0μmの窒素富化層を有し耐疵付き性を高めている。
【0006】
次に窒素雰囲気で焼鈍する方法として、特許文献3「チタンおよびチタン合金ストリップの連続焼鈍方法」は、酸素濃度が30〜100ppmのアルゴンガスまたは窒素ガス、またはアルゴンと窒素の混合ガス中で加熱温度650〜750℃の焼鈍を実施することにより、表面に酸化物や窒化物を生成せずに酸素や窒素が固溶した硬質層を形成することによって表面を疵付きにくくするものである。
【0007】
特許文献4「金属チタンの熱処理方法」は、露点が−30℃以下で酸素濃度が700ppm以下の窒素ガス雰囲気にて600〜800℃の温度で5分以下保持し、その後同じ窒素ガス雰囲気で300℃以下まで冷却することによって酸化皮膜厚みが500Åより薄くして着色のないチタンを製造するものである。
【0008】
特許文献5「成形性に優れたチタン板とその製造方法」は、冷間圧延後に酸素分率を制御した雰囲気中で550〜750℃5分間以上保持することによって着色させずに得られるもので、圧延方向と平行な方向の表面平均粗さが0.25〜2.5μmで、表面のビッカース硬さが荷重4.9Nよりも荷重0.098Nの方20以上高く且つ荷重4.9Nの値が180以下とするものである。酸化によって表面の硬さを高め成形時にチタンの新生面が現れるのを抑制し、且つ表面粗さを適度にすることによって潤滑油の引き込みを良くし切り欠き作用による延性低下を抑制したものである。
【0009】
【特許文献1】
特開平10−60620号公報
【特許文献2】
特開平10−204609号公報
【特許文献3】
特開昭56−116863号公報
【特許文献4】
特開昭63−60269号公報
【特許文献5】
特開2002−3968号公報
【非特許文献1】
社団法人日本金属学会2002年発行の「まてりあ」第41巻第7号467〜472ページ
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
陽極酸化処理は酸化皮膜の密着性に課題があり、密着性を高めるため電解液組成や電解電圧を適正に制御する必要があるとともに、陽極酸化処理の前後で熱処理を施す手段もとられる。加えて母材チタン表面の微量付着物が形成される酸化皮膜厚さに大きく影響することから洗浄と均一化を兼ねて前処理として酸洗などを付与するケースが多い。このように陽極酸化は工程が複雑である。
【0011】
酸化性雰囲気中での加熱はチタンと酸素の反応が急激なため高温で実施すると厚い硬質層が形成されて成形時の割れの起点となるため、500℃前後の低温で長時間処理する方法が適している。そのため焼鈍処理後に改めて加熱酸化処理を施す必要があり効率的ではない。
【0012】
深絞り成形においては、元々r値が高いチタンは成形限界が本来高いことから、工具との焼き付きを皮膜形成によって抑制することは効果がある。非特許文献1,特許文献1、2の窒化皮膜も大気酸化皮膜と同様に窒素の侵入によって硬質層が形成されることから、板が流れ込む深絞りとは異なり表面が延ばされる張り出し成形においては、この硬質層が割れの起点となり成形性に不利に作用する場合が顕在化する。そのため加熱温度や時間及び雰囲気を適正に制御する必要があるが非特許文献1,特許文献1,2では張り出し成形性も高める条件を成し得ない。また焼鈍と同時に窒化皮膜を付与する場合には、特許文献1,2に記載されている550℃〜700℃1時間以上の熱処理では、窒素が深く多く侵入した硬質層が形成され割れの起点となり張り出し成形性を低下させる場合があった。更に数時間の熱処理のため生産性を高めることが難しい。
【0013】
特許文献3と特許文献5は硬さによって疵付きにくさは得られるものの表面が酸化物や窒化物で覆われていないか又はこれらが非常に薄いため、反応性の高い金属チタン(酸素や窒素がチタン中に固溶した層)と成形工具の金属同士の接触が起きるため潤滑性が不十分であり、焼き付きが発生し必ずしも有効に作用しない。
【0014】
特許文献4は酸化皮膜厚みによってのみ条件範囲を規定しており、雰囲気ガスの大半を占める窒素の影響、ましてや潤滑性や成形性については示唆する記載がない。したがって、特許文献4の製造条件では潤滑性と成形性を両立したチタン板を必ずしも成し得ない。
【0015】
また表面粗さは潤滑剤の引き込みのため適度に必要であることから、特許文献5において表面粗さを規定しているが、焼き付き現象は潤滑剤が局所的に切れてチタンの新生面と工具との接触が生じることによって発生するため、変形した凸部の新生面が焼き付きの起点となる可能性が高く、その部分で潤滑性が低下する。特許文献5の表面平均粗さの範囲0.25〜2.5μmにおいても表面が酸化物や窒化物で覆われていないか又はこれらが非常に薄い状態であることとあいまって潤滑性が十分ではない場合がある。
【0016】
以上の文献に記載の発明は、疵付きにくさやr値の高いチタンにとって有利な深絞り加工では有効であったが、表面が延ばされる張り出し成形及び張り出し過程を含む成形では表層材質の差異が顕在化することから必ずしも有効ではないという課題を有していた。更に表面の皮膜が薄く硬質層だけでは潤滑性が十分ではないという課題を有していた。これらの課題は、上記の文献を単に組み合わせただけでは容易に改善されるものではなく、また個々を組み合わせる方法は決して効率的ではない。
【0017】
そこで本発明は、前記した各文献記載の発明が有する課題に鑑みて、張り出し成形性も高めるとともに潤滑性を更に高めるために、表層の窒素濃度と表面粗さを制御した成形性と潤滑性に優れたチタン板とその効率的な製造方法を提供することを目的としている。
【0018】
【課題を解決するための手段】
このような目的に応えるべく本発明者らは鋭意研究を重ねた結果、以下のような本発明の成形性及び潤滑性に優れたチタン材及びその製造方法を成すに至った。
【0019】
本発明は、チタン材として以下の特徴を有するものである。
1)厚さt(mm)の製品チタン板にて、表面を除去せずそのままの状態で不活性ガス溶融−熱伝導法によって分析した窒素濃度をCni(質量%)、板の両表面を研磨で各1μm以上除去した後に不活性ガス溶融−熱伝導法によって分析した窒素濃度をCnr(質量%)としたとき、式(1)値が4〜10であり、且つ板表面の平均粗さRaの値が0.05〜0.5μmであることを特徴とする成形性及び潤滑性に優れたチタン板。
(Cni−Cnr)×t×1000 …式(1)
ここで
Cni(質量%);チタン板の表面を除去せずそのままの状態で不活性ガス溶融−熱伝導法によって分析した窒素濃度
Cnr(質量%);チタン板の両表面を研磨で各1μm以上除去した後に不活性ガス溶融−熱伝導法によって分析した窒素濃度
t(mm) ;製品ままチタン板の厚さ
【0020】
ここで表面の平均粗さRaは、チタン板の圧延方向に平行な方向に測定したRaと圧延方向と直交する方向に測定したRaの平均値である。またチタン板とは工業用純チタン板の他に、Pd,Niなどが添加されたものやTi−15V−3Cr−3Sn−3Al、Ti−3Al−2.5Vなどのチタン合金板である。
【0021】
2)板表面について、その色調がL*a*b*表色系のa*が2〜6でb*が8〜16であり、入射角1度の薄膜法X線回折にてチタン窒化物のピークが検出されることを特徴とする上記1)に記載の成形性及び潤滑性に優れたチタン板。
【0022】
ここでL*a*b*表色系はJIS Z8729の色調を示す指数でa*は緑色〜赤色、b*は青色〜黄色を表しており、2)のa*2〜6、b*8〜16は一般的な金属色や微細な凹凸による白い色調とは異なる領域であり、着色あるいは有色な状態である。またチタン窒化物とはTiN,Ti2N,TiN0.26などに代表されるもので、チタン中に窒素が固溶しただけの物質ではない。
【0023】
本発明は、上記1)、2)のチタン板の製造方法として、以下の特徴を有するものである。
3)表面の平均粗さRaが0.05〜0.5μmの冷間圧延板を洗浄した後、窒素ガス中にて750〜835℃で1〜60秒加熱することを特徴とする上記1)、2)に記載の成形性及び潤滑性に優れたチタン材の製造方法。
4)表面の平均粗さRaが0.05〜0.5μmの冷間圧延板を洗浄した後、窒素ガス中にて800〜830℃で1〜60秒加熱することを特徴とする上記1)、2)に記載の成形性及び潤滑性に優れたチタン材の製造方法。
5)表面の平均粗さRaが0.6μm以下の冷間圧延板を洗浄した後、窒素ガス中にて750〜835℃で1〜60秒加熱し、その後に表面の平均粗さRaが0.02〜0.2μmのワークロールにて伸び率0.2〜1.0%の加工を加えることを特徴とする上記1)、2)に記載の成形性及び潤滑性に優れたチタン材の製造方法。
6)表面の平均粗さRaが0.6μm以下の冷間圧延板を洗浄した後、窒素ガス中にて800〜830℃で1〜60秒加熱し、その後に表面の平均粗さRaが0.02〜0.2μmのワークロールにて伸び率0.2〜1.0%の加工を加えることを特徴とする上記1)、2)に記載の成形性及び潤滑性に優れたチタン材の製造方法。
【0024】
ここで窒素ガス雰囲気中の水素濃度は不可避的に含まれる程度が好ましいがチタンへ水素が侵入して材質を劣化させない場合には特に規制するものではない。また焼鈍後の冷却方法として、焼鈍雰囲気と同一のガス、或いは一般的にはArなどの不活性ガスによるガスフローが好ましいが特に制限するものではない。
【0025】
冷間圧延後には、焼鈍を実施する前に圧延油を洗浄するためにアルカリ水溶液や溶剤などへの浸漬或いは電解などの一般的な洗浄工程を実施するのが好ましいが、洗浄の実施やその方法は特に限定しない。更に一般的に焼鈍後には形状や材質を調整するための矯正や軽加工を実施する場合があるが、その条件や方法に関しては、プレス成形などの次工程にて問題が無ければ本発明において特に制限するものではない。
【0026】
【発明の実施の形態】
図1に板厚が約0.3mm、約0.5mm及び約0.8mmで表面の平均粗さRaが0.2〜0.3μmの工業用純チタンJIS1種における(1)式((Cni−Cnr)×t×1000)の値とエリクセン値及び摩擦係数の関係を示す。図1(a)は(1)式と摩擦係数の関係を示し、図1(b)は(1)式とエリクセン値の関係を示すものである。いずれのチタン板も冷間圧延後にアルカリ洗浄した後、窒素ガス中にて焼鈍した。この焼鈍条件(保持温度と保持時間)によって(1)式の値を制御した。
【0027】
表面の窒素増分を含んだ値であるCni(チタン板の表面を除去せずそのままの状態で分析した窒素濃度)は板厚によって窒素増加分が薄められた値であることから、式(1)の値の如く窒素濃度差(Cni−Cnr)と板厚の積は板厚の影響を除いた表面の窒化程度を示す指数として扱うことができる。したがって、式(1)の値が大きいほどチタン板の表面が窒化されていることを示す。
【0028】
図1(a)に示すように、いずれの板厚においても式(1)の値が4未満になると摩擦係数が増加する傾向にあり、4以上では摩擦係数を0.30以下と低位に安定させることができる。また図1(b)に示すように、エリクセン値は式(1)の値は10超になると低下する傾向にあり、4〜10の間で高位に安定させることができる。式(1)の値が4未満の場合、窒化程度が不十分なため工具鋼SKD11とチタンの金属同士の接触が起こり摩擦係数は高くなり、結果としてエリクセン値が低下する。一方、式(1)の値が10超の場合には窒化程度が進み表面の窒素固溶層が厚くなるため摩擦係数は低いもののエリクセン値が低下する。
【0029】
ここで、表面を除去せずそのままの状態で不活性ガス溶融−熱伝導度法によって分析した窒素濃度Cni(質量%)、板の両表面を研磨で除去した後に不活性ガス溶融−熱伝導度法によって分析した窒素濃度Cnr(質量%)ともに、試料をJIS H1612に規定されている洗浄、乾燥した後にLECO−TC436の自動窒素・酸素分析装置を用いて不活性ガス溶融−熱伝導度法にて測定した値である。ここで板の両表面を研磨で除去した後の窒素濃度Cnrの分析に供した試料は、板の両表面を各1.0〜3.0μm深さ研磨で除去した。また研磨後の色調は金属色であった。この研磨量は、各片面を研磨した毎に重量を測定してその重量変化から計算した値であり、板表面の研磨量を種々変えて測定した結果、研磨量が1μm以上になるとCnrの値はほぼ一定となることから、板の両表面を各1.0μm以上研磨で除去した試料を用いて分析した窒素濃度であるCnrは母材部の窒素濃度に相当する。
【0030】
エリクセン値は90mm角のチタン板にプレス成形用の水溶性潤滑油を塗布し、しわ押さえ力1トンにてエリクセン試験を実施した値である。また摩擦係数は短冊形状のチタン板を工具鋼SKD11にて一定荷重100kgfで挟み込んだ状態から引き抜いたときの引き抜き荷重より求めた。潤滑剤が切れた厳しい状態を模擬するため無潤滑で試験をした。
【0031】
図2に工業用純チタンJIS1種の板における表面の平均粗さRaと摩擦係数の関係を示す。チタン板はショットブラストや研磨によってロール表面の粗さを調整したワークロールを用いて冷間圧延後にアルカリ洗浄した後、式(1)((Cni−Cnr)×t×1000)の値が5〜9となるように窒素ガス中で焼鈍したもの、及びその後スキンパス圧延を実施したもの、冷間圧延後にアルカリ洗浄した後に真空中で焼鈍したもの、及びその後スキンパス圧延を実施したものを用いた。スキンパス圧延のロール表面の平均粗さRaは0.09μmであった。
【0032】
図2に示すようにいずれの板においても板表面の平均粗さRaが増加すると摩擦係数も増加する傾向にあり、通常の真空焼鈍板(無潤滑の△印と□印、潤滑有りの*印)に比べ、窒素ガス中で焼鈍した板はスキンパス圧延有無に関わらず摩擦係数は低い。更に窒素ガス中で焼鈍した板は無潤滑状態においても板表面の平均粗さRaを0.5μm以下にすることによって摩擦係数をより低位に安定させることができ、真空焼鈍板で潤滑油有りの場合(*印)の最小摩擦係数、約0.3、以下にできる。これは、表面の窒化層が金属同士の接触を抑制する効果に加えて、表面を平滑にすることによって微小な凸部が局所変形して起きる金属同士の接触を低減している効果である。また図2に示したスキンパス圧延以外にもテンション矯正やロール矯正にて板表面の粗さを低下させた場合にも同様に摩擦係数を低下させる効果があった。
【0033】
ここで表面の平均粗さRaは、チタン板の圧延方向に平行な方向に測定したRaと圧延方向と直交する方向に測定したRaの平均値である。摩擦係数は図1と同じ方法で測定した値であり、無潤滑の他に真空焼鈍した板についてはプレス成形用の水溶性潤滑油を塗布した場合について実施した。
【0034】
以上に基づき、優れた成形性と潤滑性を両立する範囲として、本発明1)において式(1)の値を4〜10、板表面の平均粗さRaを0.5μm以下とした。また板表面の平均粗さRaの下限は工業的に成し得る0.05μmとした。好ましくは、エリクセン値がより高位(図1の極大近辺)となることから式(1)の値は5〜9で、摩擦係数が0.2以下となることから表面の平均粗さRaは0.25μm以下とすると良い。
【0035】
特許文献3,4,5は表面に着色がなく、酸化物や窒化物を生成させないものであるが、本発明のチタン板表面を見ると明らかに着色しており有色であるとともに、入射角1度の薄膜法X線回折にてチタン窒化物であるTiN,Ti2N,TiN0.26の明確なピークが検出される。ちなみにチタン酸化物のピークは検出されない。ここでチタン板表面の薄膜法X線回折はCuKα線(管電圧40kV、管電流40mA)、入射角1度、測定速度1度/分、測定角度2θ範囲15〜85度の条件で測定した結果である。また従来品である真空焼鈍した板や酸洗した板は、L*a*b*表色系のa*が0〜1.5、b*が2〜5程度で着色がないと認識されるのに対して、本発明の板はa*が2〜6、b*が8〜16に着色した状態である。また真空焼鈍した板や酸洗した板では薄膜法X線回折にてチタン窒化物は検出されない。以上のことから、着色されるレベルまで窒化させることによって表面にチタン窒化物を形成することが、母材チタンと金型との接触を強固に抑制し摩擦係数が低くなる。したがって、本発明2)では本発明1)において、L*a*b*表色系のa*が2〜6でb*が8〜16であり、入射角1度の薄膜法X線回折にてチタン窒化物のピークが検出される板表面であることとした。
【0036】
次に、本発明の成形性及び潤滑性に優れたチタン材の製造方法について説明する。
【0037】
チタン板を冷間圧延して洗浄した後、窒素ガス中にて750〜835℃で1〜60秒加熱することによって、式(1)の値を4〜10とすることができるとともに冷間圧延後の焼鈍を同時に成し得る。加熱温度が750℃未満あるいは加熱時間が1秒未満では式(1)の値が4未満となり窒化の程度が不十分なため、図1(a)に示したように摩擦係数が高くなる。一方、加熱温度が835℃超又は加熱時間が60秒超では窒化が進み式(1)の値が10超となる場合があり表面の窒素固溶層が厚くなるため、図1(b)に示すように摩擦係数は低いもののエリクセン値が低下する。したがって、本発明3)では本発明1)及び2)のチタン板の製造方法として、チタン板を板表面の平均粗さRaが0.05〜0.5μmとなるように冷間圧延した後、洗浄した後、窒素ガス中にて750〜835℃で1〜60秒加熱することとした。ここで冷間圧延板の表面の平均粗さRaの値は上述同様に摩擦係数を低くでき且つ工業的に成し得る範囲として0.05〜0.5μmとした。
【0038】
更に上述したように式(1)の値が6〜9の範囲にてエリクセン値がより高位(図1の極大近辺)となる。窒素ガス中にて800〜830℃で1〜60秒加熱することによって、式(1)の値を5〜9とすることができる。したがって、本発明4)では本発明1)及び2)のチタン板の製造方法として、チタン板を板表面の平均粗さRaが0.05〜0.5μm以下となるように冷間圧延した後、洗浄した後、窒素ガス中にて800〜830℃で1〜60秒加熱することとした。
【0039】
冷間圧延の他に焼鈍後の矯正やスキンパス圧延によって板表面の粗さを調整することができる。したがって冷間圧延にて板表面の平均粗さRaが0.5μm超となった場合でも、板表面の平均粗さRaが0.6μm以下であれば、焼鈍後に平滑な表面を有するロールを用いてテンション矯正や曲げ矯正及びスキンパス圧延などの加工を施すことによって、板表面の平均粗さRaを0.5μm以下にできる。一方、矯正やスキンパス圧延の加工度が高いと材質特性が低下してしまう。焼鈍を目的とした加熱後に表面の平均粗さRaが0.2μm以下のワークロールを用いて伸び率0.2%以上の矯正やスキンパス圧延の加工を施すことによって板表面の平均粗さRaは0.5μm以下となり摩擦係数は低下する。一方、1.0%超の加工を加えると、チタンに加工歪みが導入されてエリクセン値に代表させる成形性が低下してしまう。
【0040】
したがって、本発明5)では本発明1)及び2)のチタン板の製造方法として、チタン板を板表面の平均粗さRaが0.6μm以下となるように冷間圧延した後、洗浄した後、窒素ガス中にて750〜835℃で1〜60秒加熱し、その後に表面の平均粗さRaが0.02〜0.2μmのワークロールにて伸び率0.2〜1.0%の加工を加えることとした。また本発明6)では本発明1)及び2)のチタン板の製造方法として、チタン板を板表面の平均粗さRaが0.6μm以下となるように冷間圧延した後、洗浄した後、窒素ガス中にて800〜830℃で60秒加熱し、その後に表面の平均粗さRaが0.02〜0.2μmのワークロールにて伸び率0.2〜1.0%の加工を加えることとした。ここでワークロールの表面の平均粗さRaの下限は工業的に効率よく成し得る値として0.02μmとした。また、加熱焼鈍後の加工方法はスキンパス圧延や矯正のどちらか一方、あるいはその両方を実施して上記効果は変わらない。
【0041】
本発明3),4),5),6)の製造方法における冷間圧延後の洗浄方法は一般的なアルカリ洗浄などであり、特に限定するものではない。
【0042】
本発明3)、4)、5)、6)の焼鈍時における窒素ガスの雰囲気は特に限定するものではないが、チタンは高温時に窒化よりも酸化が速いことから焼鈍時の酸化を抑制するために、好ましくは酸素濃度100ppm以下で露点−40℃以下が良い。また窒素ガス中の水素濃度はチタンへ水素が侵入して材質を劣化させない場合には特に規制するものではないが、不可避的に含まれる程度が好ましく、更に好ましくは水素濃度1%以下が良い。
【0043】
以上、工業用純チタンを例に説明してきたが、耐食性チタン合金であるTi−Pd合金やTi−0.5Ni−0.05Ru、α+β合金であるTi−3Al−2.5V、β合金であるTi−15V−3Cr−3Sn−3Alなどチタン合金板においても、窒素ガス中の加熱による窒化程度は工業用純チタンと同等であることから、潤滑性と成形性において同様の効果が得られる。
【0044】
【実施例】
以下、実施例により本発明の効果を説明する。
【0045】
表1、2に、冷間圧延した後にアルカリ洗浄したチタン板を焼鈍のため加熱する際の雰囲気ガス、加熱温度、加熱時間、焼鈍したチタン板の板厚、表面を除去せずそのままの状態で分析した窒素濃度Cni(質量%)、板の両表面を研磨で除去した後に分析した窒素濃度Cnr(質量%)、式(1)の値、表面の平均粗さRa、表面の特徴(色調、チタン窒化物有無)、摩擦係数(無潤滑)、エリクセン値(プレス成形用潤滑剤使用)を示す。
【0046】
ここで用いたチタン材は、熱間圧延後に脱スケールした厚さ3.5mmの工業用純チタンJIS1種ストリップを用いて、センジミア圧延機にて厚さ0.31mm、0.50mm、0.79mmまで冷間圧延した後にアルカリ洗浄したものである。化学成分は熱間圧延後に脱スケールした材料を分析した結果、酸素0.045質量%、窒素0.005質量%、炭素0.004質量%であった。
【0047】
CniとCnr(質量%)ともに試料をJIS H1612に規定されている洗浄、乾燥した後にLECO−TC436の自動窒素・酸素分析装置を用いて不活性ガス溶融−熱伝導度法にて測定した値である。ここでCnrの分析に供した試料は、表面が金属色になるまで研磨しており、その研磨量は重量変化から各面1.0μm以上で1.0〜3.0μmであった。板表面の平均粗さRaは、チタン板の圧延方向に平行な方向に測定したRaと圧延方向と直交する方向に測定したRaの平均値である。表面の特徴である色調はJIS Z8729のL*a*b*表色を光源Cで測定してa*が2〜6で且つb*が8〜16の場合は○印、そこから外れている場合は×印として示す。また板表面の薄膜法X線回折(入射角1度)より検出されたチタン窒化物を示す。エリクセン値は90mm角のチタン板にプレス成形用の水溶性潤滑油を塗布し、しわ押さえ力1トンにてエリクセン試験を実施した値である。また摩擦係数は無潤滑で短冊形状のチタン板を工具鋼SKD11にて一定荷重100kgfで挟み込んだ状態から引き抜いたときの引き抜き荷重より求めた。
【0048】
【表1】
Figure 0004163973
【0049】
【表2】
Figure 0004163973
【0050】
表1、2に示したように、式(1)の値が本発明範囲内(4〜10)である4.5〜9.5で且つ板表面の平均粗さRaも本発明の範囲内(0.5μm以下)である0.15〜0.30μmである実施例No.3〜7,9〜11,13,14,17,18,20〜22は摩擦係数が0.14〜0.28と安定して低く且つエリクセン値も11.0mm以上と安定して高い。更に式(1)の値が6〜9の範囲である実施例No.4〜6,9〜11,14,18,20〜22は同じ板厚同士で比較するとエリクセン値がより高位に安定している。また実施例No.4〜7,9〜11,13,14,17,18,20〜22の表面は、有色であり着色された状態(○印)でL*a*b*表色系においてa*が2〜6、b*が8〜16であるとともにチタン窒化物が存在する。
【0051】
一方、式(1)の値が4未満と低い比較例No.1,2,12,16,26〜29は板表面の平均粗さRaが0.3μm程度と低いものの窒化の程度が小さく摩擦係数が0.30以上で実施例より大きい。特に真空中やアルゴンガス中で焼鈍した比較例No.27〜29は式(1)の値が0〜0.5と非常に小さく摩擦係数が0.75以上と極めて高い。また式(1)の値が10超と高い比較例No.8,15,19,23〜25は板表面の平均粗さRaが0.3μm程度と低く摩擦係数は0.25以下と低いものの窒化の程度が大きく表面に硬質層によってエリクセン値が実施例に比べ0.6mm以上も低下する。
【0052】
次に加熱条件の影響について説明する。比較例No.1,2,12,16は窒素ガス中での加熱温度が700℃以下と低いために、また比較例No.26は加熱時間が1秒未満と短いために、いずれも窒化の程度が小さく式(1)の値は4以上にならない。また比較例No.8,15,19は窒素ガス中で加熱温度が860℃と高いため窒化の程度が大きく式(1)の値が10超と高い。比較例No.23〜25は窒素ガス中の加熱温度は810℃と本発明の範囲内であるが加熱時間が90秒と長いために窒化の程度が大きく式(1)の値が10超と高い。また比較例No.27〜29は真空やアルゴンガス中で焼鈍したため窒化されておらず式(1)の値がほとんど零であるとともに、表面は金属色でチタン窒化物も検出されない。
【0053】
これに対して実施例No.3〜7,9〜11,13,14,17,18,20〜22の加熱条件は窒素ガス中で加熱温度が750〜835℃で加熱時間が5〜60秒であり、本発明3)の範囲内である。更に式(1)の値が6〜9であるためエリクセン値が高位に安定している実施例No.4〜6,9〜11,14,18,20〜22は窒素ガス中で加熱温度が800〜830℃で加熱時間が5〜60秒であり本発明4)の範囲である。
【0054】
次に表3、4に板表面の平均粗さの影響を示す。No.30〜36とNo.51,52は冷間圧延の仕上げロールの粗さによって板表面の粗さを調整した。No.37〜50とNo.53,54は加熱焼鈍後のスキンパス圧延及び矯正時のワークロールの表面粗さによって板表面の粗さを調整した。No.30〜50は窒素ガス中にて810℃で30秒加熱して焼鈍したもので式(1)の値はいずれも7.5〜8.5と本発明1)の範囲内であり、No.51〜54は真空中にて810℃で30秒加熱して焼鈍したもので式(1)の値は零である。板表面の平均粗さRa、窒素濃度CniとCnr、表面の特徴(色調、チタン窒化物の有無)、摩擦係数、エリクセン値は上述した表1と同じ方法で評価、測定した。
【0055】
【表3】
Figure 0004163973
【0056】
【表4】
Figure 0004163973
【0057】
窒素ガス中で加熱焼鈍したもののうち、その後にスキンパス圧延及び矯正の有無に関わらず板表面の平均粗さRaが0.1〜0.5μmである実施例No.30〜34,37〜40,43,44,46〜50は、摩擦係数が0.3以下と安定して低い。一方、板表面の平均粗さRaが0.5μm超である比較例No.35,36,41,42,45は、摩擦係数が0.34〜0.65と実施例に比べて高い。
【0058】
真空中で加熱焼鈍した比較例No.51〜54は板表面の平均粗さRaは0.15〜0.35μmで0.15μmまで平滑にしたものも含まれるが、表2の比較例No.27〜29と同様に式(1)の値がほぼ零で窒化されていないため、摩擦係数は0.67超と大きい。
【0059】
窒素ガス中で加熱焼鈍後にスキンパス圧延及び矯正を実施することによって、No.37〜50のように板表面の平均粗さRaは低下する。窒素ガス中で加熱焼鈍後(スキンパス圧延及び矯正を実施する前)の板表面の平均粗さRaが0.59μmと0.5μm超であるNo.43〜50のうち、スキンパス圧延のワークロールの表面の平均粗さRaが0.05〜0.2μmで伸び率が0.2〜2.0%である実施例No.43,44,46〜48は、摩擦係数が0.3以下と低くエリクセン値も11mm以上と高くスキンパス圧延によるエリクセン値の低下がほとんどない。また窒素ガス中で加熱焼鈍後に、曲げ矯正した実施例No.37〜40(表3の#1)とスキンパス圧延した実施例No.43,44,46〜48(表4の#2)を比べると、その効果や作用に差はない。
【0060】
これに対して、ワークロールの表面粗さが0.2μmであっても伸び率が0.1%と低い比較例No.45は板表面の平均粗さRaが0.54μmと0.5μm以下にならず摩擦係数が0.34と高い。また伸び率が2.9,5.0%と高い比較例No.49,50は板表面の平均粗さRaは0.35、0.29μmと低く摩擦係数は0.25前後と低いもののスキンパス圧延の加工度が高いために材質の延性が下がりエリクセン値が10.6mm以下に低下してしまう。
【0061】
表3、4では窒素ガス中の加熱条件が810℃30秒の例を示したが、本発明3)〜6)の750〜835℃で1〜60秒の加熱を施した場合でも同様のスキンパス圧延や矯正の効果が得られる。また表3、4ではスキンパス圧延と矯正を個々に実施した例を示したが、スキンパス圧延と矯正の両方を実施した場合も同様の効果、作用であった。
【0062】
以上、工業用純チタンについて本発明の実施例を説明してきたが、Ti−Pd合金、Ti−0.5Ni−0.05Ru、Ti−3Al−2.5V、Ti−15V−3Cr−3Sn−3Alなどチタン合金板においても、窒素ガス中の加熱による窒化程度は工業用純チタンと同等であり、潤滑性と成形性において同様の効果が得られた。
【0063】
【発明の効果】
式(1)の値によって板表面の窒化程度を規定するとともに板表面の平均粗さRaを0.05〜0.5μmにすることによって成形性と潤滑性に優れたチタン板を提供する。板表面の平均粗さRaは冷間圧延あるいは加熱焼鈍後のスキンパス圧延や矯正などの加工によって0.05〜0.5μmに制御するとともに、冷間圧延板を洗浄した後に窒素ガス中にて750〜835℃好ましくは800〜830℃で1〜60秒加熱することによって、板表面を所定の窒化程度に制御すると同時に焼鈍を成し得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】チタン板の(1)式((Cni−Cnr)×t×1000)の値とエリクセン値及び摩擦係数の関係を示す図である。
【図2】チタン板の板表面の平均粗さRaと摩擦係数の関係を示す図である。

Claims (6)

  1. 厚さt(mm)の製品チタン板にて、表面を除去せずそのままの状態で不活性ガス溶融−熱伝導法によって分析した窒素濃度をCni(質量%)、板の両表面を研磨で各1μm以上除去した後に不活性ガス溶融−熱伝導法によって分析した窒素濃度をCnr(質量%)としたとき、式(1)値が4〜10であり、且つ板表面の平均粗さRaの値が0.05〜0.5μmであることを特徴とする成形性及び潤滑性に優れたチタン板。
    (Cni−Cnr)×t×1000 …式(1)
    ここで
    Cni(質量%);チタン板の表面を除去せずそのままの状態で不活性ガス溶融−熱伝導法によって分析した窒素濃度
    Cnr(質量%);チタン板の両表面を研磨で各1μm以上除去した後に不活性ガス溶融−熱伝導法によって分析した窒素濃度
    t(mm) ;製品ままチタン板の厚さ
  2. 板表面について、その色調がL*a*b*表色系のa*が2〜6でb*が8〜16であり、入射角1度の薄膜法X線回折にてチタン窒化物のピークが検出されることを特徴とする請求項1に記載の成形性及び潤滑性に優れたチタン板。
  3. 表面の平均粗さRaが0.05〜0.5μmの冷間圧延板を洗浄した後、窒素ガス中にて750〜835℃で1〜60秒加熱することを特徴とする請求項1又は2に記載の成形性及び潤滑性に優れたチタン材の製造方法。
  4. 表面の平均粗さRaが0.05〜0.5μmの冷間圧延板を洗浄した後、窒素ガス中にて800〜830℃で1〜60秒加熱することを特徴とする請求項1又は2に記載の成形性及び潤滑性に優れたチタン材の製造方法。
  5. 表面の平均粗さRaが0.6μm以下の冷間圧延板を洗浄した後、窒素ガス中にて750〜835℃で1〜60秒加熱し、その後に表面の平均粗さRaが0.02〜0.2μmのワークロールにて伸び率0.2〜1.0%の加工を加えることを特徴とする請求項1又は2に記載の成形性及び潤滑性に優れたチタン材の製造方法。
  6. 表面の平均粗さRaが0.6μm以下の冷間圧延板を洗浄した後、窒素ガス中にて800〜830℃で1〜60秒加熱し、その後に表面の平均粗さRaが0.02〜0.2μmのワークロールにて伸び率0.2〜1.0%の加工を加えることを特徴とする請求項1又は2に記載の成形性及び潤滑性に優れたチタン材の製造方法。
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