JP2002179356A - エレベータ - Google Patents

エレベータ

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JP2002179356A JP2000385047A JP2000385047A JP2002179356A JP 2002179356 A JP2002179356 A JP 2002179356A JP 2000385047 A JP2000385047 A JP 2000385047A JP 2000385047 A JP2000385047 A JP 2000385047A JP 2002179356 A JP2002179356 A JP 2002179356A
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田 善 昭 藤
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    • B66HOISTING; LIFTING; HAULING
    • B66BELEVATORS; ESCALATORS OR MOVING WALKWAYS
    • B66B7/00Other common features of elevators
    • B66B7/02Guideways; Guides
    • B66B7/023Mounting means therefor
    • B66B7/027Mounting means therefor for mounting auxiliary devices

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  • Cage And Drive Apparatuses For Elevators (AREA)
  • Lift-Guide Devices, And Elevator Ropes And Cables (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 昇降路頂部の上下方向寸法を短縮できるとと
もに、乗りかごおよび釣合錘の重量を昇降路の壁面に負
担させずに済むエレベータを提供する。 【解決手段】 乗りかご10および釣合錘20をそれぞ
れ2:1ローピングで懸架することにより、直径寸法よ
り軸方向寸法が大きい小径長軸の駆動モータ42を用い
ることができ、昇降路9の頂部の上下方向寸法をより一
層短縮することができる。また、前後一対の錘側ガイド
レール21,22および左側のかご側ガイドレール11
の上部に取り付けた支持枠30により駆動装置40を支
持するから、駆動装置40の重量および駆動装置40に
作用する吊り下げ荷重等を各ガイドレール21,22,
11で受けて、昇降路9の壁面に負担させずに済む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、昇降路の頂部に機
械室を持たないエレベータに関し、より詳しくは、昇降
路を鉛直方向上方から見たときに昇降路の内壁面と乗り
かごの背面との間に形成される隙間内に釣合錘および駆
動装置を配設するエレベータに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、建物内の空間を効率良く利用する
とともに日照権等の問題を回避するために昇降路の頂部
に機械室を持たない、いわゆるマシンルームレスエレベ
ータが種々開発され提案されている。
【0003】例えば特開平7−10434号公報に記載
されたエレベータにおいては、鉛直方向上方から見たと
きに、昇降路の内壁面と乗りかごの側面との間に形成さ
れる隙間内に釣合錘および駆動装置が配設されている。
【0004】また、特開2000−44147公報に記
載されたエレベータにおいては、鉛直方向上方から見た
ときに、昇降路の内壁面と乗りかごの側面との間に形成
される隙間内に釣合錘および駆動シーブを配設しつつ
も、駆動装置を乗りかごの上方に配設することにより、
駆動装置の大型化に対応できるようにしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た特開平7−10434号公報に記載のエレベータにお
いては、駆動装置の駆動軸が昇降路の壁面に対して垂直
に延びているため、乗りかごの質量が大きくなって駆動
装置が大型化すると前記隙間が大きくなるという問題が
ある。しかも、駆動装置が昇降路の内壁面に直接取り付
けられ、駆動装置に作用する乗りかごや釣合錘等の重量
を昇降路の壁面に負担させる構造であるため、建物側の
強度を向上させなければならない。
【0006】また、特開平2000−44147公報に
記載されたエレベータは、乗りかごの上方に駆動装置を
配設する構造であるため、昇降路頂部の上下方向寸法を
短縮することができない。
【0007】そこで本発明の目的は、上述した従来技術
が有する問題点を解消し、昇降路を鉛直方向上方から見
たときに昇降路の内壁面と乗りかごの背面との間に形成
されてその内部に釣合錘および駆動装置が配設される隙
間を小さくできるとともに、昇降路頂部の上下方向寸法
を短縮することができ、さらには乗りかごおよび釣合錘
の重量を昇降路の壁面に負担させずに済むように改良さ
れたエレベータを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決する請求
項1に記載の手段は、左右一対のかご側ガイドレールに
案内されて昇降路内を昇降する、かご側シーブを有した
乗りかごと、前記昇降路を鉛直方向上方から見たときに
前記昇降路の内壁面と前記乗りかごの背面との間に形成
される隙間内において左右一対の錘側ガイドレールに案
内されて前記昇降路内を昇降する、錘側シーブを有した
釣合錘と、一端側が前記かご側シーブを介して2:1ロ
ーピングで前記乗りかごを懸架するとともに他端側が前
記錘側シーブを介して2:1ローピングで前記釣合錘を
懸架する吊りロープと、前記吊りロープが係合するトラ
クションシーブおよび直径寸法より軸方向寸法が大きい
小径長軸で左右方向に駆動軸が延びる駆動モータを有す
る駆動装置と、少なくとも前記錘側ガイドレールの上端
部に取り付けられて前記駆動装置を前記隙間内に支持す
る駆動装置支持手段と、前記乗りかごの背面側において
前記トラクションシーブから延びる前記吊りロープを前
記乗りかごの左右いずれかの側面に沿って延びるように
案内する、前記駆動装置支持手段に回転自在に支持され
た案内シーブと、を備えるエレベータである。
【0009】すなわち請求項1に記載のエレベータは、
乗りかごおよび釣合錘をそれぞれ2:1ローピングで懸
架するものであるから、1:1ローピングで懸架する場
合に比較して駆動装置の出力トルクを減少させることが
でき、直径寸法より軸方向寸法が大きい小径長軸の駆動
モータを用いることが可能となる。これにより、昇降路
を鉛直方向上方から見たときに昇降路の内壁面と乗りか
ごの背面との間に形成される隙間内であって、釣合錘が
昇降する空間の上方に駆動装置を配設することができる
から、昇降路の頂部に機械室を設ける必要がない。ま
た、駆動装置と乗りかごとが上下方向に重なり合うこと
がないから、昇降路頂部の上下方向寸法を短縮すること
ができる。また、少なくとも錘側ガイドレールの上端部
に取り付けた駆動装置支持手段によって駆動装置を支持
することにより、駆動装置の重量および駆動装置に作用
する吊り下げ荷重を錘側ガイドレールに負担させること
ができるから、これらの重量および吊り下げ荷重を昇降
路の壁面に負担させずに済む。加えて、駆動装置支持手
段に設けた案内シーブにより、吊りロープを乗りかごの
背面側から左右いずれかの側面側に案内するから、吊り
ロープを配設する自由度を高めることができる。このと
き、案内シーブを駆動装置支持手段によって支持してい
るから、案内シーブに作用する吊り下げ荷重を錘側ガイ
ドレールに負担させることができるから、案内シーブに
作用する吊り下げ荷重を昇降路の壁面に負担させずに済
む。
【0010】また、上記課題を解決する請求項2に記載
の手段は、請求項1に記載のエレベータに、前記支持手
段を水平面内において前記昇降路の内壁面に固定する固
定手段をさらに備えさせたものである。
【0011】すなわち、固定手段を用いて昇降路の内壁
面に駆動装置支持手段を固定し、水平面内における駆動
装置支持手段の変位を無くすことにより、駆動装置をよ
り一層堅固に支持することができる。なお、駆動装置の
重量および駆動装置に作用する吊り下げ荷重が固定手段
を介して建物側に作用しないようにする。
【0012】また、上記課題を解決する請求項3に記載
の手段は、請求項1または2に記載のエレベータにおい
て、前記駆動装置を制振手段を介して前記支持手段に支
持したものである。
【0013】すなわち、駆動装置と駆動装置支持手段と
の間に制振手段を介装することにより、駆動装置に生じ
る振動が駆動装置支持手段を介してガイドレールに伝達
され、ガイドレールが振動したり騒音を発生したりする
ことを防止できる。
【0014】また、上記課題を解決する請求項4に記載
の手段は、請求項1乃至3のいずれかに記載のエレベー
タにおいて、前記昇降路内の最上方位置まで上昇した乗
りかごの最上部よりも下方に前記駆動装置を配設したも
のである。
【0015】すなわち、小径の駆動モータを用いること
ができるから、最上方位置まで上昇した乗りかごの最上
部よりも下方に駆動装置を配設するができ、昇降路頂部
の上下方向寸法をより一層短縮することができる。
【0016】また、上記課題を解決する請求項5に記載
の手段は、請求項1乃至4のいずれかに記載のエレベー
タにおいて、前記かご側プーリを、鉛直方向上方からみ
たときに前記乗りかごの重心位置を前後左右に挟むよう
に前記乗りかごの下部に対向配置した一対のかご下プー
リとしたものである。
【0017】すなわち、乗りかごの下部にかご側シーブ
を配設するので乗りかごの上方にはかご側シーブが存在
せず、したがって昇降路の最上方位置まで乗りかごを上
昇させることができるから、昇降路頂部の上下方向寸法
を低く抑えることができる。また、鉛直方向上方から見
たときに乗りかごの重心位置を前後左右に挟むように一
対のかご下シーブを対向配置するので、乗りかごに作用
する重力と乗りかごを上方に吊り上げる力とが水平方向
に大きくオフセットすることがなく、乗りかごをより一
層安定的に懸架することができる。
【0018】また、上記課題を解決する請求項6に記載
の手段は、請求項1乃至5のいずれかに記載のエレベー
タにおいて、前記吊りロープの前記一端側の端部を前記
かご側ガイドレールに係止したものである。
【0019】すなわち、吊りロープの一端側に作用する
吊り下げ荷重をかご側ガイドレールで受けるので、この
吊り下げ荷重を建物に負担させずに済む。
【0020】また、上記課題を解決する請求項7に記載
の手段は、請求項1乃至6のいずれかに記載のエレベー
タにおいて、前記吊りロープの他端側の端部を前記錘側
ガイドレールに係止したものである。
【0021】すなわち、吊りロープの他端側に作用する
吊り下げ荷重を錘側ガイドレールで受けるので、この吊
り下げ荷重を建物に負担させずに済む。
【0022】また、上記課題を解決する請求項8に記載
の手段は、請求項1乃至6のいずれかに記載のエレベー
タにおいて、前記吊りロープの他端側の端部を前記駆動
装置支持手段に係止したものである。
【0023】すなわち、吊りロープに作用する吊り下げ
荷重を駆動装置支持手段で受けて錘側ガイドレールに分
散させることができるから、錘側ガイドレールに作用す
る圧縮荷重を減少させて錘側ガイドレールが湾曲したり
座屈したりすることを防止できる。
【0024】また、上記課題を解決する請求項9に記載
の手段は、請求項1乃至8のいずれかに記載のエレベー
タにおいて、前記吊りロープを直径8ミリメートル未満
の細径金属ロープとするとともに、前記トラクションシ
ーブの直径を300ミリメートル以下でかつ前記駆動モ
ータの外径以下としたものである。
【0025】すなわち、吊りロープを巻き回すトラクシ
ョンシーブの直径は吊りロープの直径に比例して大きく
なるが、直径8ミリメートル未満の細径金属ロープを吊
りロープとして用いることにより、トラクションシーブ
の直径を300ミリメートル以下とすることができる。
さらに、トラクションシーブの直径を駆動モータの外径
以下とすれば、昇降路を鉛直方向上方から見たときに昇
降路の内壁面と乗りかごの背面との間に形成される隙間
をより一層小さくすることができる。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係るエレベータの
一実施形態を、図1および図2を参照して詳細に説明す
る。なお以下の説明においては、鉛直方向を上下方向
と、乗りかごに乗客が出入りする方向を前後方向と、か
つ乗りかごの出入り口から見た間口方向を左右方向と言
う。
【0027】図1および図2に示した本実施形態のエレ
ベータ100の乗りかご10は、左右一対のかご側ガイ
ドレール11,12に案内されて昇降路9の内部を昇降
するとともに、その前面10Fに出入口13を有してい
る。また、乗りかご10の下部には、左右一対のかご下
シーブ14,15が図示されないブラケットによって支
持され、前後方向に水平に延びる回転軸の回りで回転自
在となっている。なお、左右一対のかご下シーブ14,
15は、図2に示したように乗りかご10を鉛直方向上
方からみたときに、乗りかご10の重心位置Gを左右方
向に挟むように互いに対向して配設されている。なお、
乗りかご10の重心位置Gは、乗りかご10に乗客が乗
っていないときに設計的に想定される位置である。
【0028】昇降路9を鉛直方向上方から見たときに昇
降路9の後内壁面9Bと乗りかご10の背面10Bとの
間に形成される隙間Sの内部では、釣合錘20が左右一
対の錘側ガイドレール21,22に案内されて昇降路9
の内部を昇降する。釣合錘20の上部には、図示されな
いブラケットによって支持された錘側シーブ23が、前
後方向に延びる回転軸の回りで回転自在となっている。
【0029】左右一対の錘側ガイドレール21,22の
上端部間には、型鋼を組み合わせて形成された支持枠
(駆動装置支持手段)30が前記隙間Sの内側で左右方
向(昇降路9の後内壁面9Bに沿って水平な方向)に水
平に延びるように固定されている。この支持枠30の右
端は、上下一対の固定腕(固定手段)31によって昇降
路9の右内壁面9Rに固定され、支持枠30が水平面内
で変位したり回転したりできないようになっている。ま
た支持枠30は、その後側の左端32から乗りかご10
の左側面10L側に沿って延びるように前方に延設さ
れ、その前端33は図示されないブラケットによって左
側のかご側ガイドレール11の上端部に固定されてい
る。
【0030】支持枠30の上面34には、乗りかご10
と釣合錘20を昇降させる駆動装置40が、硬度の高い
防振ゴムからなる制振部材(制振手段)41を介して載
置されて固定されている。この駆動装置40は、直径寸
法よりも軸方向寸法が大きい小径長軸で左右方向に水平
に延びる駆動軸を有した駆動モータ42と、この駆動モ
ータ42に直結されたトラクションシーブ43とを有し
ている。なお、トラクションシーブ43の直径は300
ミリメートル以下であり、かつ駆動モータ42の外径よ
りも小さく設定されている。また、この駆動装置40
は、図1に示したように乗りかご10が昇降路9の内部
で最も上方に位置するとき、より詳しく説明すると釣合
錘20が降下して昇降路9のピット内に設置された緩衝
器に定格速度で突入したときの乗りかご10の天井10
Uよりも下方に配設されている。
【0031】支持枠30には、後述する吊りロープ60
を乗りかご10の背面10B側から左側面10L側に案
内するための案内シーブ50が設けられている。この案
内シーブ50は、大径の第1の案内シーブ51と、一対
の小径の第2および第3の案内シーブ52,53とを有
している。第1の案内シーブ51は、支持枠30の後側
左端32においてトラクションシーブ43より下方に配
設され、前後方向に水平に延びる回転軸の回りで回転自
在となっている。第2の案内シーブ52は、第1の案内
シーブ51の前側上方に配設され、左右方向に水平に延
びる回転軸の回りで回転自在となっている。第3の案内
シーブ53は、左側のかご側ガイドレール11の近傍に
配設され、左右方向に水平に延びる回転軸の回りで回転
自在となっている。
【0032】駆動装置40のトラクションシーブ43に
は、直径8ミリメートル未満の細径金属ロープからなる
吊りロープ60が釣瓶状に巻き回されている。図1に示
したように、この吊りロープ60のうちトラクションシ
ーブ43から釣合錘20側に垂下する部分61は、錘側
シーブ23に巻き回されている。そして錘側シーブ23
に巻き回されて上方に延びる部分62の上端は、ヒッチ
部35において支持枠30に係止されている。すなわ
ち、吊りロープ60の釣合錘20側(他端側)は、いわ
ゆる2:1ローピングで釣合錘20を懸架している。な
お、2:1ローピングとは、吊りロープ60のうちトラ
クションシーブ43から釣合錘20側に垂下する部分6
1が昇降する速度と釣合錘20が昇降する速度との比率
が2:1であることを意味する。
【0033】図1に示したように、吊りロープ60のう
ちトラクションシーブ43から乗りかご10の背面10
Bに沿って垂下する部分64は、第1の案内シーブ51
に巻き回された後、乗りかご10の背面10Bで鉛直方
向上方に延びている。この鉛直方向上方に延びる部分6
5は、第2の案内シーブ52に巻き回された後、乗りか
ご10の左側面10Lに沿って前方に向かって水平に延
びている。この前方に向かって水平に延びる部分66
は、第3の案内シーブ53に巻き回された後、乗りかご
10の左側面10Lに沿って垂下している。この垂下す
る部分67は、左側のかご下シーブ14に巻き回された
後、乗りかご10の下側で右方に向かって水平に延びて
いる。この水平に延びる部分68は、右側のかご下シー
ブ15に巻き回された後、乗りかご10の右側面10R
に沿って鉛直方向上方に延びている。そして鉛直方向上
方に延びる部分69は、右側のガイドレール12の上端
に固定されたブラケット16のヒッチ部17に係止され
ている。すなわち、吊りロープ60の乗りかご10側
(一端側)は、いわゆる2:1ローピングで乗りかご1
0を懸架している。なお、2:1ローピングとは、吊り
ロープ60のうちトラクションシーブ43から乗りかご
10側に垂下する部分64が昇降する速度と乗りかご1
0が昇降する速度との比率が2:1であることを意味す
る。
【0034】次に、上述した構造を有する本実施形態の
エレベータ100の作用効果について説明する。
【0035】本実施形態のエレベータ100は、乗りか
ご10および釣合錘20をそれぞれ2:1ローピングで
懸架しているから、1:1ローピングで懸架する場合に
比較して駆動装置40の出力トルクを減少させることが
でき、直径寸法より軸方向寸法が大きい小径長軸の駆動
モータ42を用いることが可能である。これにより、昇
降路9を鉛直方向上方から見たときに昇降路の後内壁面
9Bと乗りかご10の背面10Bとの間に形成される隙
間S内において、釣合錘20が昇降する空間の上方に駆
動装置40を配設できるから、昇降路9の頂部に機械室
を設ける必要がない。また、乗りかご10と駆動装置4
0とが上下方向に重なり合うことを回避して、昇降路9
の頂部の上下方向寸法を短縮することができる。さら
に、小径の駆動モータ42を用いることができるから、
昇降路9内において最上方位置まで上昇した乗りかご1
0の天井10Uよりも下方に駆動装置40を配設し、昇
降路9の頂部の上下方向寸法をより一層短縮することが
できる。
【0036】また、小径の駆動モータ42を用いること
に加えて、駆動モータ42とトラクションシーブ43を
直結し、さらには吊りロープ60に直径8ミリメートル
未満の細径金属ロープを用いることによりトラクション
シーブの直径を300ミリメートル以下としているか
ら、昇降路9を鉛直方向上方から見たときに昇降路の後
内壁面9Bと乗りかご10の背面10Bとの間に形成さ
れる隙間Sをより一層小さくすることができる。
【0037】また、左右一対の錘側ガイドレール21,
22および左側のかご側ガイドレール11の上部に取り
付けた支持枠30により駆動装置40を支持するととも
に、吊りロープ60の釣合錘20側の端部を支持枠30
に係止している。これにより、駆動装置40の重量およ
び吊りロープ60の釣合錘20側の端部に作用する吊り
下げ荷重を建物に負担させずに済むばかりでなく、これ
らの重量および荷重を支持枠30を介して合計3本のガ
イドレール11,21,22に分散させることができる
から、各ガイドレールに作用する圧縮荷重を減少させて
各ガイドレールが湾曲したり座屈したりすることを防止
できる。同様に、吊りロープ60の乗りかご10側の端
部に作用する吊り下げ荷重を右側のかご側ガイドレール
12で受けるので、吊りロープ60に作用する吊り下げ
荷重を建物に負担させずに済む。
【0038】また、上下一対の固定腕31を用いて昇降
路9の右内壁面9Rに支持枠30を固定しているから、
支持枠30が水平面内で変位したり回転したりすること
がなく、駆動装置40をより一層堅固に支持することが
できる。
【0039】また、駆動装置40を制振部材41を介し
て支持枠30に支持しているから、駆動装置40の作動
に伴って生じる振動等が支持枠30に伝達し、各ガイド
レール11,21,22が振動したり騒音を発生したり
することを防止できる。
【0040】また、乗りかご10の重心位置Gを左右方
向に挟むように配設された左右一対のかご下シーブ1
4,15によって乗りかご10を懸架しているから、乗
りかご10に作用する重力と乗りかご10を上方に吊り
上げる力とが水平方向に大きくオフセットすることがな
く、乗りかご10をより一層安定的に懸架することがで
きる。
【0041】加えて、支持枠30で支持した案内シーブ
50により、吊りロープ60を乗りかご10の背面10
B側から左側面10L側に案内しているから、吊りロー
プ60を配設する自由度を大幅に高めることができる。
このとき、案内シーブ50を支持枠30によって支持し
ているから、案内シーブ50に作用する吊り下げ荷重を
左右一対の錘側ガイドレール21,22および左側のか
ご側ガイドレール11に負担させることができ、案内シ
ーブ50に作用する吊り下げ荷重を昇降路9の壁面に負
担させずに済む。
【0042】以上、本発明に係るエレベータの一実施形
態ついて詳しく説明したが、本発明は上述した実施形態
によって限定されるものではなく、種々の変更が可能で
あることは言うまでもない。例えば、上述した実施形態
においては、支持枠30を乗りかご10の左側面10L
側に延設して案内シーブ50を配設し、吊りロープ60
を乗りかご10の背面10B側から左側面10L側に案
内している。これに対して、支持枠30を乗りかご10
の右側面10R側に延設して案内シーブ50を配設し、
吊りロープ60を乗りかご10の背面10B側から右側
面10R側に案内することもできる。
【0043】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
のエレベータは乗りかごおよび釣合錘をそれぞれ2:1
ローピングで懸架するから、直径寸法より軸方向寸法が
大きい小径長軸の駆動モータを用いることができ、昇降
路を鉛直方向上方から見たときに昇降路の内壁面と乗り
かごの左右いずれかの側面との間に形成される隙間内に
おいて、釣合錘が昇降する空間の上方に駆動装置を配設
することができる。これにより、昇降路の頂部に機械室
を設ける必要をなくすことができるばかりでなく、昇降
路内において最上方位置まで上昇した乗りかごの天井よ
りも下方に駆動装置を配設し、昇降路の頂部の上下方向
寸法をより一層短縮することができる。また、小径の駆
動モータを用いることに加えて、駆動モータとトラクシ
ョンシーブを直結し、さらには細径金属ロープを吊りロ
ープとして用いることによりトラクションシーブの直径
を小さくするから、昇降路を鉛直方向上方から見たとき
に昇降路の内壁面と乗りかごの側面との間に形成される
隙間をより一層小さくすることができる。また、錘側ガ
イドレールの上部に取り付けた支持手段により駆動装置
を支持するとともに、吊りロープの釣合錘側の端部を支
持手段に係止するから、駆動装置の重量および吊りロー
プの釣合錘側の端部に作用する吊り下げ荷重を昇降路の
壁面に負担させずに済むばかりでなく、支持手段を介し
て各ガイドレールに吊り下げ荷重を分散させることによ
り、各ガイドレールに作用する圧縮荷重を減少させて各
ガイドレールが湾曲したり座屈したりすることを防止で
きる。同様に、吊りロープの乗りかご側の端部に作用す
る吊り下げ荷重をかご側ガイドレールで受けるので、吊
りロープに作用する吊り下げ荷重を昇降路の壁面に負担
させずに済む。また、固定手段を用いて昇降路の内壁面
に駆動装置支持手段を固定するから、駆動装置支持手段
が水平方向に変位したり回転したりすることを確実に防
止して、駆動装置をより一層堅固に支持することができ
る。また、駆動装置と駆動装置支持手段との間に制振手
段を介装するから、駆動装置の作動に伴って生じる振動
等が支持手段を介して各ガイドレールに伝達し、各ガイ
ドレールが振動したり騒音を発生したりすることを確実
に防止できる。また、乗りかごの重心位置を前後左右方
向に挟むように配設された左右一対のかご下シーブによ
って乗りかごを懸架するから、乗りかごに作用する重力
と乗りかごを上方に吊り上げる力とが水平方向に大きく
オフセットすることがなく、乗りかごをより一層安定的
に懸架することができる。また、駆動装置支持手段で支
持した案内シーブにより、吊りロープを乗りかごの背面
側から左右いずれかの側面側に案内するから、吊りロー
プを配設する自由度を大幅に高めることができる。この
とき、案内シーブを駆動装置支持手段によって支持して
いるから、案内シーブに作用する吊り下げ荷重を少なく
とも左右一対の錘側ガイドレールに負担させることがで
き、案内シーブに作用する吊り下げ荷重を昇降路の壁面
に負担させずに済む。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る一実施形態のエレベータを左後方
から見た状態で示す斜視図。
【図2】図1に示したエレベータの平面図。
【符号の説明】
10 乗りかご 11,12 かご側ガイドレール 13 出入口 14,15 かご下シーブ 16 ブラケット 17 ヒッチ部 20 釣合錘 21,22 錘側ガイドレール 23 錘側シーブ 30 支持枠(駆動装置支持手段) 31 固定腕(固定手段) 35 ヒッチ部 40 駆動装置 41 制振部材(制振手段) 42 駆動モータ 43 トラクションシーブ 50 案内シーブ 51 第1の案内シーブ 52 第2の案内シーブ 53 第3の案内シーブ 60 吊りロープ 100 本発明に係る一実施形態のエレベータ

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】左右一対のかご側ガイドレールに案内され
    て昇降路内を昇降する、かご側シーブを有した乗りかご
    と、 前記昇降路を鉛直方向上方から見たときに前記昇降路の
    内壁面と前記乗りかごの背面との間に形成される隙間内
    において左右一対の錘側ガイドレールに案内されて前記
    昇降路内を昇降する、錘側シーブを有した釣合錘と、 一端側が前記かご側シーブを介して2:1ローピングで
    前記乗りかごを懸架するとともに他端側が前記錘側シー
    ブを介して2:1ローピングで前記釣合錘を懸架する吊
    りロープと、 前記吊りロープが係合するトラクションシーブおよび直
    径寸法より軸方向寸法が大きい小径長軸で左右方向に駆
    動軸が延びる駆動モータを有する駆動装置と、 少なくとも前記錘側ガイドレールの上端部に取り付けら
    れて前記駆動装置を前記隙間内に支持する駆動装置支持
    手段と、 前記乗りかごの背面側において前記トラクションシーブ
    から延びる前記吊りロープを前記乗りかごの左右いずれ
    かの側面に沿って延びるように案内する、前記駆動装置
    支持手段に回転自在に支持された案内シーブと、を備え
    ることを特徴とするエレベータ。
  2. 【請求項2】前記駆動装置支持手段を水平面内において
    前記昇降路の内壁面に固定する固定手段をさらに備える
    ことを特徴とする請求項1に記載のエレベータ。
  3. 【請求項3】前記駆動装置は、制振手段を介して前記支
    持手段に支持されることを特徴とする請求項1または2
    に記載のエレベータ。
  4. 【請求項4】前記駆動装置は、前記昇降路内の最上方位
    置まで上昇した前記乗りかごの最上部よりも下方に配設
    されることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記
    載のエレベータ。
  5. 【請求項5】前記かご側プーリは、鉛直方向上方からみ
    たときに前記乗りかごの重心位置を前後左右に挟むよう
    に前記乗りかごの下部に対向して配置された一対のかご
    下プーリであることを特徴とする請求項1乃至4のいず
    れかに記載のエレベータ。
  6. 【請求項6】前記吊りロープは、前記一端側の端部が前
    記かご側ガイドレールに係止されることを特徴とする請
    求項1乃至5のいずれかに記載のエレベータ。
  7. 【請求項7】前記吊りロープは、前記他端側の端部が前
    記錘側ガイドレールに係止されることを特徴とする請求
    項1乃至6のいずれかに記載のエレベータ。
  8. 【請求項8】前記吊りロープは、前記他端側の端部が前
    記駆動装置支持手段に係止されることを特徴とする請求
    項1乃至6のいずれかに記載のエレベータ。
  9. 【請求項9】前記吊りロープは直径8ミリメートル未満
    の細径金属ロープであり、かつ前記トラクションシーブ
    の直径は300ミリメートル以下かつ前記駆動モータの
    外径以下であることを特徴とする請求項1乃至8のいず
    れかに記載のエレベータ。
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