JP2002175805A - 電池用活物質とその製造方法および電池 - Google Patents

電池用活物質とその製造方法および電池

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Satoshi Ota
聰 太田
Koji Yamato
公史 山戸
Makoto Yugamidani
真 湯上谷
Koji Hayashi
林  幸治
Hajime Kitamura
元 北村
Takahiro Miyashita
孝洋 宮下
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Chuo Denki Kogyo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 初期容量とサイクル寿命がいずれも良好な、
リチウムマンガンスピネルからなる電池用活物質を工業
化に適した方法で安価に製造する。 【解決手段】 組成式:Lix Mn5-y y 12 (式中、M
は添加元素、3.25≦x≦4.25、0≦y≦2.0)で示される
リチウムマンガン複合酸化物からなる電池用活物質を、
酸化水酸化マンガン、炭酸マンガン、四酸化三マンガン
および三酸化二マンガンから選ばれた少なくとも1種の
マンガン化合物と、リチウム化合物と、M元素の供給源
(y<0の時)との混合物を作製し、この混合物を酸素
濃度50%以上の酸化雰囲気中 350〜550 ℃の温度で焼成
する。各マンガン化合物は硫酸マンガンから安価に製造
できる。M元素を含有する活物質は新規材料である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、リチウムマンガン
複合酸化物からなる電池用活物質とその製造方法、およ
びこれを用いた電池に関する。本発明の電池用活物質
は、非水電解質二次電池の正極活物質として使用するの
に適した特性を示すが、原理的には、電池の種類 (一次
電池か二次電池か) 、電解質の種類 (非水か水性か) 、
極性 (正極か負極か) を問わずに使用できる。
【0002】
【従来の技術】リチウムまたはリチウム合金を負極活物
質とする非水電解質二次電池の1種であるリチウム二次
電池は、エネルギー密度が高いので、著しく高容量の二
次電池となるが、充放電の繰り返しによる微粉化とデン
ドライト析出のために、サイクル寿命が短く、安全性が
低いため、長い間実用化されなかった。
【0003】近年、リチウムまたはリチウム合金の代わ
りに、リチウムイオンを可逆的に吸蔵・放出できる黒鉛
等の炭素材料を負極に用いたリチウム二次電池が開発さ
れた。この電池は、充電・放電に伴ってLiイオンが正極
と負極の間を移動することから、リチウムイオン二次電
池と呼ばれるようになり、高電圧で高エネルギー密度、
自己放電が少ないといった特長を持つことから、携帯電
話、ノート型パソコン、カメラ一体型VTR等の携帯型
電子・通信機器の電源として欠かせないものとなってき
ている。
【0004】負極の炭素材料を、リチウムイオンを吸蔵
した状態で製造することが困難なため、現状ではリチウ
ムイオン二次電池を放電状態で組み立て、組み立て後に
充電して負極の炭素材料にリチウムイオンを吸蔵させて
いる。そのため、正極活物質は最初にリチウムイオンを
含んでいる必要があり、従ってリチウム化合物を正極活
物質として使用することになる。そのような正極活物質
としては、コバルト酸リチウムやニッケル酸リチウムと
いった六方晶層状結晶構造を持つ化合物と、リチウムマ
ンガン複合酸化物といった立方晶スピネル型結晶構造を
持つ化合物とがある。
【0005】その中で現在の実用リチウムイオン二次電
池に正極活物質として使用されているのは、合成が容易
で充放電サイクル寿命が長いといった理由から、コバル
ト酸リチウム(LiCoO2)である。しかし、資源が限られて
いる高価なコバルト化合物を正極活物質として用いるた
め、リチウムイオン二次電池は高価格とならざるを得な
い。この高価格のため、リチウムイオン二次電池は、携
帯型電子機器の電源用といった小型電池としては使用で
きても、地球環境の保全のために開発が進められている
電気自動車の駆動用といった大型電池への適用が阻まれ
てきた。
【0006】LiCoO2を正極活物質とする場合、100 %充
電するには4.8 V以上の高電圧が必要であるが、このよ
うな高電圧では、非水 (有機) 電解液の分解が起こるこ
とと、充放電の可逆性が低下してサイクル寿命が悪化す
るため、実際には上限電圧を4.1〜4.2 Vに制限し、50
%程度の充電率の安定域で正極活物質を使用している。
そのため、現状のリチウムイオン二次電池は4V級電池
である。しかし、電子機器の低電位化が進む中で、3V
級の電池が求められるようになってきた。また、3V級
にすると、非水電解液の分解がより低減し、電池容器や
集電材料の耐酸化性の面でも有利であるので、電池寿命
や電池の安全性が高まる。
【0007】そこで、スピネル型のリチウムマンガン複
合酸化物がリチウムイオン二次電池の正極活物質として
注目されるようになってきた。一般にリチウムマンガン
スピネルは、3V付近と4V付近に2つの作動領域を持
つ。従って、現状のリチウムイオン二次電池と同じ4V
級電池にして高エネルギーを取り出すことがことができ
るだけでなく、より低電圧の3V級電池にした場合にも
正極活物質として機能し、低電圧で安全性と電池寿命に
優れたリチウムイオン二次電池を構築できる可能性があ
る。また、マンガンはコバルトやニッケルといった他の
正極材料用金属に比べて資源的に豊富で、安価であるの
で、リチウムマンガンスピネルを正極活物質に使用する
ことで、リチウムイオン二次電池の低価格化が可能とな
る。
【0008】リチウムマンガンスピネルの1つにLi4Mn5
O12(=Li4/3Mn5/3O4) があり、これをリチウム二次電池
の正極活物質として使用することは既に検討されてい
る。しかし、特開平9−245795号公報の従来技術の欄に
説明されているように、リチウムおよびマンガンの炭酸
塩同士を混合し、大気中 400〜450 ℃で焼成するといっ
た通常の方法で合成したLi4Mn5O12 は、充電初期には理
論容量(163 mAh/g) にかなり近い150 mAh/g 前後の放電
容量を示すが、10サイクル目で容量が 125〜130mAh/g
に低下し、従って、50サイクル目の容量維持率は50%以
下に低減することが予期され、実用化するにはサイクル
寿命の改善が必要となる。
【0009】そこで、特開平9−245795号公報では、硝
酸リチウムとマンガン酸化物を酸素中 500〜600 ℃で焼
成することで、超格子構造を有したLi4/3Mn5/3O4を得て
いる。このリチウムマンガンスピネルは、サイクル寿命
は良好であるが、合成に硝酸リチウムを用い、これを高
温で焼成するため、焼成時にNOx ガスが発生し、焼成炉
自体の腐食や、発生ガスによる環境への悪影響が問題と
なるので、工業的な大量生産には適していない。
【0010】特開平4−179057号公報には、酢酸リチウ
ムと二酸化マンガンをLi/Mn=3/5〜5/5の比率で
混合した混合物を 300〜500 ℃で熱処理して得た、スピ
ネルの格子定数が8.15Åと小さいリチウムマンガン複合
酸化物が記載されている。しかし、酢酸リチウムは高価
であるので、正極活物質が高価となる上、この正極活物
質の容量維持率は20サイクルで90%程度であり、50サイ
クルでは80%以下に低下すると推定されることから、サ
イクル寿命も不十分である。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、工業化に適
した方法で安価に製造可能であって、初期容量とサイク
ル寿命がいずれも良好な、リチウムマンガンスピネルか
らなる電池用活物質およびその製造方法、ならびにこの
活物質を電極に用いた電池を提供することを課題とす
る。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
の解決を目指して鋭意検討した結果、特定のマンガン化
合物を用いてリチウム化合物と一緒に酸素中で焼成して
Li4Mn5O12 型のリチウムマンガン複合酸化物を製造する
と、高容量でサイクル寿命にも優れた電池用活物質にな
ることを見出した。また、この方法で、LiとMn以外にさ
らに少量の添加元素を含有するリチウムマンガン複合酸
化物を製造すると、放電容量とサイクル寿命がさらに向
上した、新規な電池用活物質が得られることも見出し
た。
【0013】以上の知見に基づいて完成した本発明は、
その1面において、 組成式:Lix Mn5-y y 12 (式中、Mは添加元素、3.
25≦x≦4.25、0<y≦2.0)で示され、スピネル結晶構
造を有するリチウムマンガン複合酸化物からなる、電池
用活物質である。
【0014】添加元素Mは、Mn以外の1種または2種以
上の遷移金属元素であることが好ましい。別の面から
は、本発明は、組成式:Lix Mn5-y y 12 (式中、M
は添加元素、3.25≦x≦4.25、0≦y≦2.0)で示される
リチウムマンガン複合酸化物からなる電池用活物質の製
造方法であって、酸化水酸化マンガン、炭酸マンガン、
四酸化三マンガンおよび三酸化二マンガンから選ばれた
少なくとも1種のマンガン化合物と、リチウム化合物と
の混合物(y=0の場合)または前記マンガン化合物
と、リチウム化合物と、M元素の供給源との混合物(y
<0の場合)を作製し、この混合物を酸素濃度50%以上
の酸化雰囲気中 350〜550 ℃の温度で焼成することを特
徴とする方法である。
【0015】この方法において、前記マンガン化合物は
硫酸マンガンから製造することが好ましい。特に好まし
くは、前記マンガン化合物が硫酸マンガンから製造され
た酸化水酸化マンガンである。
【0016】本発明によればまた、上記の電池用活物質
から作製した電極、または上記方法により製造された電
池用活物質から作製した電極、を備えることを特徴とす
る電池も提供される。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明により提供される新規な電
池用活物質は、 組成式:Lix Mn5-y y 12 ・・・ (式中、Mは添加元素、3.25≦x≦4.25、0<y≦2.0)
で示され、立方晶系のスピネル結晶構造を有するリチウ
ムマンガン複合酸化物からなる。この複合酸化物のLi/
(Mn+M) で表されるLiモル比は、x/5、即ち、0.65〜
0.85の範囲である。
【0018】本発明により製造できる電池用活物質は、
上記のMを含有する化合物に加えて、上記組成式におい
てy=0、即ち、添加元素Mを含有しないリチウムマン
ガン複合酸化物も包含する。この化合物は、 組成式:Lix Mn5 12 ・・・ で表され、同じくスピネル結晶構造を有する。この化合
物の場合も、Li/Mnで表されるLiモル比はx/5、即
ち、0.65〜0.85の範囲である。
【0019】上記組成式またはで示されるリチウム
マンガン複合酸化物がスピネル結晶構造を有すること
は、X線回折により確認することができる。具体的に
は、本発明の電池用活物質は、X線回折図において、少
なくとも立方晶の面指数(111) 、(311) 、(222) 、(40
0) にそれぞれ帰属する2θ=18.5〜19.1゜、36.1〜36.
9゜、37.9〜38.6゜、44.0〜44.7゜に回折ピークを示
す。回折ピークの2θの値に幅があるのは、添加元素M
の種類や量によって、回折ピークがいくらか変化するか
らである。そのようなX線回折図の1例を図1に示す。
【0020】本発明の電池用活物質は、実質的にスピネ
ル相だけからなる結晶構造を有することが好ましい。こ
れは、X線回折図が、立方晶の面指数に帰属する回折ピ
ークだけを示すことにより確認できる。
【0021】組成式またはにおけるxの値が3.25よ
り小さいと、Liモル比が小さすぎ、Liを含まないマンガ
ン酸化物が第2相として析出するため、初期容量が小さ
くなる。一方、xの値が4.25より大きくなると、Liモル
比が大きくなりすぎ、スピネル結晶構造を持たず、Liイ
オンを放出できない (容量に寄与しない) マンガン酸リ
チウム (Li2MnO3)が第2相として析出するため、やはり
初期容量が低下する。特に大きな初期容量を得るには、
xが3.50〜4.00 (Liモル比= 0.7〜0.8)の範囲であるこ
とが好ましい。
【0022】組成式において、yの値が2.0 を超える
と、添加元素Mの一部が未反応のまま残ったり、単独の
酸化物を形成し、これらが容量に寄与しないため、初期
容量が小さくなる。特に大きな初期容量を得るには、y
が1.0 以下であることが好ましい。
【0023】本発明に係る、組成式で示される新規な
リチウムマンガン複合酸化物からなる電池用活物質で
は、リチウムマンガンピネルのMnサイトの一部が添加元
素Mで置換された結晶構造を有する。この添加元素Mの
存在により、Mを含有しない組成式のリチウムマンガ
ン複合酸化物に比べて、放電容量とサイクル寿命が共に
改善された電池用活物質となる。その理由は不明である
が、放電容量の改善は、Mの共存によってMnの価数がリ
チウムマンガンスピネルにとって理想値である4価をと
りやすくなるため、またサイクル寿命の改善は、Mの共
存がスピネル構造を安定化させるためではないかと推測
される。M元素の添加による放電容量とサイクル寿命の
改善効果を十分に得るには、yが0.1 以上となるように
M元素を添加することが好ましい。
【0024】添加元素Mは、好ましくはMn以外の1種ま
たは2種以上の遷移金属元素である。ここで、遷移金属
元素とは、Sc、Yおよびランタノイドを含むIIIa族 (希
土類元素) 、Ti等のIVa 族、V等のVa 族、Cr等のVIa
族、Mn以外のVIIa族、Fe、Co、Ni等のVIII族、Cu等のI
b 族、そしてZn等のIIb 族を包含する。好ましい添加元
素Mとしては、Ni、Co、Fe、V、Ti、Sc、Mo、W、La等
が挙げられる。
【0025】本発明のリチウムマンガン複合酸化物から
なる電池用活物質は、一般に粉末状であり、粉末の各粒
子は、通常は一次粒子が凝集した凝集体からなる。次
に、本発明に係るリチウムマンガン複合酸化物からなる
電池用活物質の製造方法について説明する。
【0026】原料は、リチウム化合物、マンガン化合
物、および添加元素Mを含有させる場合には、M元素の
供給源である。いずれも、酸化雰囲気中にて焼成する間
に酸化物に変化する化合物を使用する。また、焼成中に
腐食性または有毒なガスを発生しない化合物が好まし
い。
【0027】リチウム化合物は、特に限定されるもので
はなく、水酸化リチウム、炭酸リチウム、硝酸リチウ
ム、酢酸リチウム等が例示されるが、工業的製造を行う
には、水酸化リチウムまたは炭酸リチウムを用いること
が望ましい。これらのリチウム化合物は水和物であって
もよい。例えば、水酸化リチウムは水酸化リチウム・1
水和物であってもよい。
【0028】マンガン化合物としては、酸化水酸化マン
ガン、炭酸マンガン、四酸化三マンガン、および三酸化
二マンガンから選ばれた少なくとも1種のマンガン化合
物を使用する。これらは、後述するように、いずれも安
価なマンガン化合物である硫酸マンガンから製造するこ
とができる。マンガン化合物として電解二酸化マンガン
(EMD) を用いると、初期容量とサイクル寿命のいずれも
劣った活物質が生成するため、電解二酸化マンガンの使
用は不適当である。その理由として、電解二酸化マンガ
ンを使用すると、リチウムとの反応性が低下し、目的の
組成になるまで反応が完結しないためではないかと考え
られる。
【0029】酸化水酸化マンガン (オキシ水酸化マンガ
ン) は、特公平3−10578 号公報に記載されている方法
に準じて、硫酸マンガン水溶液にアンモニア水を添加し
て得た、pH 9.0〜10.0のスラリー (水酸化マンガンを含
有) を、 4.9〜29×105 Pa(5〜30 kg/cm2)の圧力の酸素
ガス雰囲気中、80〜200 ℃の温度で水熱処理することに
より製造したものが好ましい。この方法では、低濃度か
ら高濃度までの任意の濃度の硫酸マンガン水溶液 (廃液
でもよい) を用いて、主にγ−MnOOH からなる針状で高
純度の酸化水酸化マンガンを収率よく製造することがで
きる。
【0030】炭酸マンガンは、硫酸マンガンの水溶液に
炭酸塩 (例、炭酸アンモニウム) または重炭酸塩 (例、
炭酸水素ナトリウム) の水溶液を作用させると、沈殿と
して生成するので、これを沈降、濾過、遠心分離等によ
り回収し、適宜洗浄および乾燥することにより製造する
ことができる。金属不純物の少ない炭酸マンガンを得る
には、アルカリ金属塩より炭酸アンモニウムを作用させ
る方が好ましい。反応温度は特に制限されないが、室温
で十分である。
【0031】本発明の方法でマンガン化合物として使用
する酸化マンガン類、即ち、四酸化三マンガン(Mn3O4)
または三酸化二マンガン(Mn2O3) は、硫酸マンガンの直
接焼成、あるいは硫酸マンガンから上記のようにして得
られた酸化水酸化マンガンまたは炭酸マンガンの焼成、
により製造することができる。焼成は大気中で行えばよ
い。焼成温度は、硫酸マンガンの焼成の場合は、その分
解温度である 850℃以上、好ましくは 850〜950 ℃の範
囲であり、酸化水酸化マンガンや炭酸マンガンの場合は
550〜950 ℃の範囲とすることが好ましい。
【0032】焼成生成物はMn2O3 、 Mn3O4、またはこれ
らの混合物であり、焼成温度が低めであるとMn2O3 が、
高めであるとMn3O4 が生成する傾向がある。Mn3O4 を生
成させるには焼成温度を 850〜950 ℃の範囲とすること
が好ましく、Mn2O3 を生成させるには焼成温度を 550〜
800 ℃の範囲とすることが好ましい。従って、850 ℃以
上の焼成温度が必要な硫酸マンガンの直接焼成によりMn
2O3 を製造するには、この直接焼成で一旦Mn3O4 を生成
させた後、これを 550〜800 ℃の温度で再び焼成するこ
とにより、Mn2O3 を得ることができる。この場合、中間
生成物のMn3O4を炉外に取り出さずに、焼成炉の温度調
節により、一度の焼成で硫酸マンガンからMn2O3 を生成
させることも可能である。
【0033】上記組成式で示される、添加元素Mを含
有するリチウムマンガン複合酸化物を製造する場合、添
加元素Mの供給源の化合物形態は特に限定されず、元素
Mの種類に応じて、適当な化合物を使用すればよい。化
合物の例としては、酸化物、水酸化物、炭酸塩、硝酸
塩、硫酸塩、酢酸塩等が挙げられるが、工業的製造にと
っては酸化物、水酸化物または炭酸塩が好ましい。
【0034】添加元素Mの供給源は、上述したマンガン
化合物の製造時に、その製造原料中に適当なM元素の化
合物を一緒に混合しておくことにより、マンガン化合物
中に均一に混合した状態で存在させることができる。即
ち、マンガン化合物は、その中に均一に混合しているM
元素の供給源を含有することができ、その方がリチウム
マンガン複合酸化物を製造する際の焼成時の反応が容易
となり、好ましい。
【0035】例えば、前述した硫酸マンガンからの酸化
水酸化マンガンの製造の場合には、硫酸マンガンの水溶
液に、またはこれをアンモニア水と反応させた後に、M
元素の供給源を添加し、一緒に水熱処理受けさせること
ができる。こうして生成する酸化水酸化マンガンはβ−
および/もしくはγ−MnOOH である。
【0036】炭酸マンガンの製造の場合には、硫酸マン
ガンの水溶液にM元素の供給源も溶解させておくと、一
緒に炭酸塩または水酸化物との複塩を共沈させることが
できる。
【0037】また、焼成により酸化マンガンを製造する
場合も、焼成原料のマンガン化合物中、もしくはこのマ
ンガン化合物を製造するための出発原料中にM元素の供
給源を含有させておくことができる。
【0038】上述した原料を使って、リチウム化合物と
マンガン化合物とM元素の供給源との混合物 (組成式
の場合) またはリチウム化合物とマンガン化合物との混
合物(組成式の場合) を作成し、この混合物を、酸素
濃度50%以上の酸化雰囲気中350〜550 ℃の温度で焼成
することにより、本発明のリチウムマンガン複合酸化物
からなる電池用活物質を製造することができる。
【0039】混合物は、均一に混合することができれ
ば、任意の混合方法を採用できる。例えば、ボールミ
ル、遊星ボールミル、振動ボールミル等が例示される。
混合物中の原料の混合比は、目的とする所定組成になる
ように調整する。各原料の粉末粒度は特に制限されない
が、通常は平均粒径が30μm以下程度の微粉末を用いる
ことが好ましい。焼成する混合物の形態は、粉末のまま
でも、あるいは適当な手段で造粒したものでもよい。
【0040】焼成雰囲気は、酸素濃度が50%以上の酸素
リッチの酸化雰囲気とする。大気中で焼成すると、酸素
欠陥が生じたり、リチウムマンガン複合酸化物以外の副
生成物が生成し、活物質の電極性能が阻害される。M元
素を含有しない (y=0) の場合、焼成雰囲気の酸素濃
度は90%以上とすることが好ましい。
【0041】焼成温度は 350〜550 ℃の範囲であり、低
すぎると反応が未完結となる恐れがあり、高すぎると副
生成物や一次粒子径の増大が起こり、活物質の電極性能
が損なわれる。好ましい焼成温度は 400〜500 ℃であ
る。焼成時間は、反応が完結するように設定し、これは
適宜実験により決めることができるが、通常は12〜60時
間の範囲内である。
【0042】本発明の方法に従って製造されたリチウム
マンガン複合酸化物からなる電池用活物質は、リチウム
イオン二次電池および他のリチウム二次電池といった非
水電解質二次電池の正極活物質として有効であり、現行
のコバルト酸リチウムからなる正極活物質に匹敵するよ
うな優れた電極性能 (初期容量、サイクル寿命) を持つ
電極を、ずっと安価に製造することができる。また、コ
バルト酸リチウムとは異なり、安全性や安定性の点で有
利な3V級の二次電池にすることができる。
【0043】しかし、本発明の電池用活物質の用途はこ
れに限られるものではない。この電池用活物質は、非水
電解質と水溶液電解質のどちら、一次電池と二次電池の
どちら、また相手極に応じて正極と負極のどちら、にも
使用できる。例えば、ポリマー電池、リチウム一次電池
に使うことも可能である。
【0044】本発明の電池用活物質を用いて非水電解質
二次電池を作製する場合、この活物質を正極に使用する
ことを除いて、他の電池の構成は従来より提案されたも
のと同様でよい。以下に簡単に説明するが、それらに限
定されるものではなく、今後提案されるものも含めて、
多様な電池構成とすることができる。
【0045】この非水電解質二次電池の負極活物質は、
リチウムを可逆的にドープおよび脱ドープ可能であれば
良く、熱分解炭素、コークス(ピッチコークス、石油コ
ークス等)、グラファイト、ガラス状炭素、炭素繊維、
有機高分子焼成体(フェノール樹脂などを適当な温度で
焼成炭素化したもの)といった炭素材料のほか、金属リ
チウム、リチウム合金(例えば、リチウムアルミニウム
合金、リチウムスズ合金)、ポリアセチレン、ポリピロ
ールなどのポリマーが例示される。
【0046】非水電解質二次電池の電解液は、電解質の
リチウム塩を 0.5〜1.5 M濃度で有機溶媒に溶解させた
非水電解液が一般に用いられる。電解質としては、LiPF
6 、LiBF4 、LiClO4などが例示される。有機溶媒として
は、例えば、エチレンカーボネート(EC)、プロピレンカ
ーボネート(PC)、ジメチルカーボネート(DMC) 、ジエチ
ルカーボネート(DEC) 等の単独もしくは2種以上混合し
た混合溶媒が挙げられる。
【0047】電解質は、上記電解液以外に、固体状また
はゲル状の電解質を用いることができる。このような電
解質としては、無機固体電解質のほか、ポリエチレンオ
キサイド、ポリプロピレンオキサイドまたはこれらの誘
導体などを主材にした有機固体電解質などが挙げられ
る。
【0048】非水電解質二次電池の形状は特に限定され
るものではなく、コイン型電池、円筒状渦巻式電池、角
型電池など、いずれの形状の電池にも適用可能である。
また、本発明の活物質は安価であるので、大型電池に適
用することもできる。
【0049】
【実施例】以下、実施例および比較例に基づいて本発明
をより具体的に説明するが、本発明は実施例に制限され
るものではない。
【0050】(実施例1)3.4 mol/l 硫酸マンガン(MnS
O4) 水溶液4リットルに2Nアンモニア水を、液のpHが
9.6 になるまで加えた。それにより硫酸マンガンの中和
により水不溶性の水酸化マンガンが析出し、スラリーが
得られた。このスラリーをオートクレーブ中に入れ、
9.8×105 Paの圧力で酸素を封入し、約1時間で150 ℃
まで昇温して、この温度に1時間保持することにより水
熱処理した。室温まで冷却した後、スラリーを取り出
し、ろ過、水洗、乾燥して、主にγ−MnOOH からなる針
状結晶状の酸化水酸化マンガン1.14 kg を得た。
【0051】Li/Mnモル比=0.75となるように、上で得
た酸化水酸化マンガン981 g と水酸化リチウム・1水和
物349 g とを振動ボールミルで混合した。この混合物を
純酸素ガス中にて450 ℃で48時間焼成し、粉末状のリチ
ウムマンガン複合酸化物1.08kg を得た。
【0052】このリチウムマンガン複合酸化物を、CuK
α線源を用いてX線回折測定を行い、図1に示すX線回
折図を得た。このX線回折図の最初の4つのピークの2
θの値は、表1に示すように、それぞれ立方晶の面指数
(111), (311), (222), (400)に帰属する2θ=18.5〜1
9.1゜、36.1〜36.9゜、37.9〜38.6゜、44.0〜44.7゜の
範囲内にあり、立方晶スピネル構造であることを確認し
た。
【0053】上記リチウムマンガン複合酸化物を正極活
物質として用い、これに導電剤のカーボン (アセチレン
ブラック) 、結着剤のポリテトラフルオロエチレンを、
67:22:11の質量比で混合して正極合剤を調製した。こ
の正極合剤を、直径10 mm のSUS 製金網に1t/cm2 の圧
力で加圧成型し、200 ℃で乾燥して、試験用電極を作製
した。
【0054】この電極を正極に用い、図2に示すコイン
型の密閉式リチウム二次電池を作製した。図2におい
て、aは上記の正極、bは金属リチウム箔を直径15 mm
のSUS製金網に圧着して作った負極、cはエチレンカー
ボネート(EC)とジメチルカーボート(DMC) との容量比
1:2の混合溶媒にLiPF6 を1mol/l 濃度で溶解した電
解液、dは微孔性ポリプロピレンフィルムからなるセパ
レータ、eはコイン型の充放電試験セルである。
【0055】この試験セルを用いて、25℃、1.0 mA/cm2
の電流密度で2.0 Vまで放電し、同じ電流密度で3.5 V
まで充電するという充電・放電サイクル試験を50サイク
ル行った。1サイクル目の放電容量を初期容量とし、初
期容量に対する50サイクル目の放電容量の割合 (容量維
持率、%) を算出し、表1に結果を併記した。
【0056】(実施例2)1mol/l 硫酸マンガン水溶液12
リットルと 1.1 mol/l炭酸アンモニウム水溶液12リット
ルとを室温で混合して反応させ、生成した沈殿をろ過、
水洗、乾燥して、炭酸マンガン1.35 kg を得た。
【0057】Li/Mnモル比=0.75となるように、上記方
法で得た炭酸マンガン1283 gと水酸化リチウム・1水和
物349 g とを振動ボールミルで混合した。得られた混合
物を純酸素ガス中にて450 ℃で48時間焼成し、粉末状の
リチウムマンガン複合酸化物1.05 kg を得た。
【0058】このリチウムマンガン複合酸化物につい
て、実施例1と同様の方法で充電・放電サイクル試験を
行った。その結果を、製造条件およびX線回折図の最初
の4つの回折ピークと一緒に表1に示す。
【0059】(実施例3)硫酸マンガン・1/2 水和物2400
gを大気中、900 ℃で焼成して、Mn3O4 1000 gを得た。
【0060】Li/Mnモル比=0.75となるように、上記方
法で得たMn3O4 851 g と水酸化リチウム・1水和物349
g とを振動ボールミルで混合した。得られた混合物を純
酸素ガス中にて450 ℃で48時間焼成し、粉末状リチウム
マンガン複合酸化物1.06 kgを得た。
【0061】このリチウムマンガン複合酸化物につい
て、実施例1と同様の方法で充電・放電サイクル試験を
行った。その結果を、製造条件およびX線回折図の最初
の4つの回折ピークと一緒に表1に示す。
【0062】(実施例4)硫酸マンガン・1/2 水和物2240
gを大気中、600 ℃で焼成して、Mn2O3 1050 gを得た。
【0063】Li/Mnモル比=0.75となるように、上記方
法で得たMn3O4 881 g と水酸化リチウム・1水和物349
g とを振動ボールミルで混合した。得られた混合物を純
酸素ガス中にて450 ℃で48時間焼成し、粉末状リチウム
マンガン複合酸化物1.07 kgを得た。
【0064】このリチウムマンガン複合酸化物につい
て、実施例1と同様の方法で充電・放電サイクル試験を
行った。その結果を、製造条件およびX線回折図の最初
の4つの回折ピークと一緒に表1に示す。
【0065】(実施例5、6)Li/Mnモル比 (Li比) と焼
成温度を変化させた以外は実施例1と同様にして、粉末
状のリチウムマンガン複合酸化物を得た。このリチウム
マンガン複合酸化物について、実施例1と同様の方法で
充電・放電サイクル試験を行った結果を、製造条件およ
びX線回折図の最初の4つの回折ピークと一緒に表1に
示す。
【0066】実施例2〜6で得られたリチウムマンガン
複合酸化物についても、X線回折図の最初の4つの回折
ピークは、立方晶の面指数(111), (311), (222), (400)
に帰属する2θ=18.5〜19.1゜、36.1〜36.9゜、37.9〜
38.6゜、44.0〜44.7゜の範囲内にあり、立方晶スピネル
構造であることが確認された。
【0067】(実施例7〜22)添加元素Mをさらに含有す
るリチウムマンガン複合酸化物を、実施例1に記載の方
法に準じて合成した。合成した複合酸化物の組成とM元
素の種類、焼成温度および焼成雰囲気は表1に示した通
りである。添加元素Mの供給源として、Ni、Co、Fe、Sc
についてはそれぞれ硫酸塩を使用し、Ti、V、Mo、Wに
ついてはそれぞれ酸化物を使用し、Laは水酸化物を使用
した。M元素の供給源は、硫酸マンガンの水溶液に添加
して、M元素の水酸化物をマンガンのそれと一緒に共沈
させて、原料段階でMnとM元素を複合化した。
【0068】焼成により得られた、M元素を含むリチウ
ムマンガン複合酸化物について、実施例1と同様の方法
で充電・放電サイクル試験を行った結果を、X線回折図
の最初の4つの回折ピークと一緒に表1に併記する。X
線回折図の最初の4つのピークの2θの値は、それぞれ
立方晶の面指数(111) 、(311) 、(222) 、(400) に帰属
する2θ=18.5〜19.1゜、36.1〜36.9゜、37.9〜38.5
゜、44.0〜44.7゜の範囲内にあることを確認した。リチ
ウムマンガン複合酸化物にM元素を添加してMnの一部が
M元素で置換してもX線回折ピークの位置に大きな変化
はなく、スピネル結晶構造を保持していた。M元素は、
Mnを置換してスピネル結晶構造中に存在し、M元素が単
独で酸化物等を形成していないことがX線回折からわか
った。
【0069】(比較例1)焼成を大気中で実施した以外は
実施例1と全く同様にして、リチウムマンガン複合酸化
物1.05 kg を得た。このリチウムマンガン複合酸化物に
ついて、実施例1と同様の方法でX線回折測定および充
電・放電サイクル試験を行った結果を、製造条件と一緒
に、表1に示す。 (比較例2)Li/Mn比=0.75になるように、電解二酸化
マンガン(EMD, MnO2) 970 g と水酸化リチウム・1水和
物394 g とを振動ボールミルでよく混合した。これを純
酸素ガス中において450 ℃で48時間焼成し、リチウムマ
ンガン複合酸化物1.02 kg を得た。このリチウムマンガ
ン複合酸化物について、実施例1と同様の方法でX線回
折測定および充電・放電サイクル試験を行った結果を、
製造条件と一緒に、表1に示す。
【0070】
【表1】
【0071】
【発明の効果】表1からわかるように、本発明の方法に
より、初期放電容量が高く、かつサイクル寿命にも優れ
た、リチウムマンガン複合酸化物からなる電池用活物質
を安定して製造することができる。しかし、焼成を大気
中で行ったり、マンガン原料が電解二酸化マンガン(EM
D) である比較例では、初期容量とサイクル寿命がいず
れも低下し、本発明の製造条件が必要であることがわか
る。
【0072】また、この電池用活物質に添加元素Mを含
有させると、初期容量とサイクル寿命がさらに改善され
た活物質となった。本発明は、高性能の電池用活物質を
安価に製造することを可能にするものであって、リチウ
ムイオン二次電池の低価格化と安定性や安全性の改善に
寄与し、その工業的価値は極めて高い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の方法に従って製造したリチウムマンガ
ン複合酸化物のX線回折図。
【図2】充電・放電サイクル試験に用いた試験セルの構
成を示す説明図。
【符号の説明】
a:正極、b:負極、c:電解液、d:セパレータ、
e:セル
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01M 4/02 H01M 4/02 C 10/40 10/40 Z (72)発明者 湯上谷 真 新潟県中頸城郡妙高高原町大字田口272番 地 中央電気工業株式会社内 (72)発明者 林 幸治 新潟県中頸城郡妙高高原町大字田口272番 地 中央電気工業株式会社内 (72)発明者 北村 元 新潟県中頸城郡妙高高原町大字田口272番 地 中央電気工業株式会社内 (72)発明者 宮下 孝洋 新潟県中頸城郡妙高高原町大字田口272番 地 中央電気工業株式会社内 Fターム(参考) 4G002 AA06 AB03 AE05 4G048 AA04 AB05 AC06 AD06 AE05 5H029 AJ03 AJ05 AJ12 AJ14 AK03 AL06 AL07 AL08 AL12 AL16 AM00 AM03 AM05 AM07 AM16 CJ02 CJ08 CJ28 DJ17 HJ02 HJ14 5H050 AA07 AA08 AA15 AA19 BA16 BA17 CA09 FA19 GA02 GA10 GA27 HA02 HA14

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 組成式:Lix Mn5-y y 12 (式中、M
    は添加元素、3.25≦x≦4.25、0<y≦2.0)で示され、
    スピネル結晶構造を有するリチウムマンガン複合酸化物
    からなる、電池用活物質。
  2. 【請求項2】 添加元素MがMn以外の1種または2種以
    上の遷移金属元素である、請求項1記載の電池用活物
    質。
  3. 【請求項3】 組成式:Lix Mn5-y y 12 (式中、M
    は添加元素、3.25≦x≦4.25、0≦y≦2.0)で示される
    リチウムマンガン複合酸化物からなる電池用活物質の製
    造方法であって、酸化水酸化マンガン、炭酸マンガン、
    四酸化三マンガンおよび三酸化二マンガンから選ばれた
    少なくとも1種のマンガン化合物と、リチウム化合物と
    の混合物(y=0の場合)または前記マンガン化合物
    と、リチウム化合物と、M元素の供給源との混合物(y
    <0の場合)を作製し、この混合物を酸素濃度50%以上
    の酸化雰囲気中 350〜550 ℃の温度で焼成することを特
    徴とする方法。
  4. 【請求項4】 前記マンガン化合物が硫酸マンガンから
    製造されたものである、請求項3記載の方法。
  5. 【請求項5】 前記マンガン化合物が硫酸マンガンから
    製造された酸化水酸化マンガンである、請求項3記載の
    方法。
  6. 【請求項6】 請求項1または2記載の電池用活物質か
    ら作製した電極を備えることを特徴とする電池。
  7. 【請求項7】 請求項3〜5のいずれかに記載の方法に
    より製造された電池用活物質から作製した電極を備える
    ことを特徴とする電池。
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