JP2002172837A - 多孔性樹脂印版及びその製造方法 - Google Patents

多孔性樹脂印版及びその製造方法

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JP2002172837A
JP2002172837A JP2000370269A JP2000370269A JP2002172837A JP 2002172837 A JP2002172837 A JP 2002172837A JP 2000370269 A JP2000370269 A JP 2000370269A JP 2000370269 A JP2000370269 A JP 2000370269A JP 2002172837 A JP2002172837 A JP 2002172837A
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porous resin
light
resin body
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heating material
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JP2000370269A
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Shigeru Kitahara
繁 北原
Yasuo Nagasawa
康夫 長澤
Yuji Tanaka
佑司 田中
Yoshitomo Tanaka
良知 田中
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TEIKOKU CARBON PAPER KK
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GLORY SANGYO KK
TEIKOKU CARBON PAPER KK
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    • B41K1/00Portable hand-operated devices without means for supporting or locating the articles to be stamped, i.e. hand stamps; Inking devices or other accessories therefor
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    • B41K1/38Inking devices; Stamping surfaces
    • B41K1/50Stamping surfaces impregnated with ink, or made of material leaving a mark after stamping contact
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29CSHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
    • B29C44/00Shaping by internal pressure generated in the material, e.g. swelling or foaming ; Producing porous or cellular expanded plastics articles
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 予めインクを含浸させることにより長時間イ
ンクを補充せずに繰り返し捺印することができる多孔性
樹脂印版及びその製造方法を提供することにある。 【解決手段】 光源から照射される光により発熱する発
熱材として少なくともフタロシアニン系顔料が配合され
てなる多孔性樹脂体に光を選択的に通過させることがで
きる原稿を重ね合わせ、原稿側から多孔性樹脂体の表面
に向かって光を照射し、原稿を通過した光が発熱材を発
熱させることにより多孔性樹脂体の表層を溶融させてイ
ンク非滲出部を形成することを特徴とする多孔性樹脂印
版の製造方法とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は多孔性樹脂印版及び
その製造方法に係り、その目的は、予めインクを含浸さ
せることにより長時間インクを補充せずに繰り返し捺印
することができる多孔性樹脂印版及びその製造方法を提
供することにある。
【0002】
【従来の技術】インクを印版に予め含浸させておくこと
によりインクをその都度供給することなく繰り返し捺印
することができる印版として多孔性樹脂印版が存在す
る。多孔性樹脂印版は、連続気泡を有する多孔性樹脂体
から構成されており、連続気泡を通じてインクが印面に
供給されるために繰り返し捺印することが可能である。
【0003】このような多孔性樹脂印版の製造方法とし
ては、サーマルヘッドによる製版加工、フラッシュ閃光
による製版加工、熱転写方法等が知られている。このう
ち、フラッシュ閃光による製版加工は、多孔性樹脂体の
表面に向かって赤外線等の光を照射して、所要の文字,
図柄,模様等に対して鏡像体であってネガティブとなる
ように発熱材を発熱させて、多孔性樹脂体の表層を溶融
することにより、インク非滲出部とインク滲出部を形成
する技術である。
【0004】具体的なフラッシュ閃光による製版加工と
しては、例えば、特開平9−314972号公報に所定
量の黒色色素が予め配合又は表面に黒色色素からなる層
が予め積層された多孔性樹脂体の表面に光を照射して黒
色色素を発熱させて多孔性樹脂体の表面を溶融すること
により連続気泡が閉塞された多孔性樹脂印版が開示され
ている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記した
従来の多孔性樹脂印版には以下のような問題が存在し
た。即ち、特開平9−314972号公報に開示された
多孔性樹脂印版は、発熱材として高熱伝導率な黒色色素
のみを含有しているために、放射された光により発熱材
が発熱して多孔性樹脂を溶融する際に、照射された箇所
に加えその周囲の多孔性樹脂体も溶融してしまい、特に
細かい線や細かい網点の再現性に劣った。また、黒色色
素のみを含浸させた多孔性樹脂印版の場合、多孔性樹脂
印版は黒一色となり、例えば最も使用頻度の高い黒イン
クを印版に含浸させた場合では、インクと印面に形成さ
れた所要の文字,図柄,模様等の区別が難しくなり、そ
の結果、印面の上下又は左右を見分けることが困難であ
った。また、印面に汚れが付着した場合も見分けること
が難しく、大変使い勝手の悪いものであった。しかも、
多孔性樹脂印版を製造する際に、多孔性樹脂体と原稿を
直接接触させた状態で光を照射するために、溶融した多
孔性樹脂体や、多孔性樹脂体に予め配合させた発熱材が
原稿に付着してしまう場合があった。このために、同一
の印版を製造する際に、そのままの状態で直ちに原稿を
再利用することができないという問題が存在した。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は上記従来の問題
を解決するためになされたものであって、請求項1に係
る発明は、光源から照射される光により発熱する発熱材
として少なくともフタロシアニン系顔料が配合されてな
る多孔性樹脂体に光を選択的に通過させることができる
原稿を重ね合わせ、原稿側から多孔性樹脂体の表面に向
かって光を照射し、原稿を通過した光が発熱材を発熱さ
せることにより多孔性樹脂体の表層を溶融させてインク
非滲出部を形成することを特徴とする多孔性樹脂印版の
製造方法に関する。請求項2に係る発明は、表面の全面
又はその一部に光源から照射される光により発熱する発
熱材として少なくともフタロシアニン系顔料が積層され
てなる多孔性樹脂体に光を選択的に通過させることがで
きる原稿を重ね合わせ、原稿側から多孔性樹脂体の表面
に向かって光を照射し、原稿を通過した光が発熱材を発
熱させることにより多孔性樹脂体の表層を溶融させてイ
ンク非滲出部を形成することを特徴とする多孔性樹脂印
版の製造方法に関する。請求項3に係る発明は、前記多
孔性樹脂体と原稿との間に光透過性フィルムを介在させ
ることを特徴とする請求項1又は2に記載の多孔性樹脂
印版の製造方法に関する。請求項4に係る発明は、前記
発熱材にカーボン系粒子が配合されてなることを特徴と
する請求項1乃至3のいずれかに記載の多孔性樹脂印版
の製造方法に関する。請求項5に係る発明は、前記カー
ボン系粒子とフタロシアニン系顔料の配合割合が、重量
比0.1:1.0〜5.0:1.0であることを特徴と
する請求項4に記載の多孔性樹脂印版の製造方法に関す
る。請求項6に係る発明は、多孔性樹脂体からなり、そ
の表層の一部が溶融されてインク非滲出部が形成されて
いる多孔性樹脂印版であって、多孔性樹脂体に少なくと
もフタロシアニン系顔料が配合されてなることを特徴と
する多孔性樹脂印版に関する。請求項7に係る発明は、
多孔性樹脂体からなり、その表層の一部が溶融されてイ
ンク非滲出部が形成されている多孔性樹脂印版であっ
て、印面の全面又はその一部に少なくともフタロシアニ
ン系顔料が積層されてなることを特徴とする多孔性樹脂
印版に関する。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る多孔性樹脂印
版の製造方法について図面を参照しつつ説明する。図1
は発熱材が配合された多孔性樹脂体の断面図、図2は発
熱材が積層された多孔性樹脂体の断面図である。図3は
発熱材が配合された多孔性樹脂体と原稿とを光透過性フ
ィルムを介して重ね合わせる状態を示した概略説明図で
ある。図4は、図1に示される多孔性樹脂体を用いた場
合の多孔性樹脂印版の製造方法の概略説明図、図5は図
2に示される多孔性樹脂体を用いた場合の多孔性樹脂印
版の製造方法の概略説明図である。図6の(a)及び
(b)は原稿の一実施形態を示した平面図である。本発
明に係る多孔性樹脂印版の製造方法は、特定の発熱材が
配合された多孔性樹脂体の表面又は特定の発熱材が表面
に積層された多孔性樹脂体の表面に対して、光を選択的
に照射して発熱材を発熱させることにより多孔性樹脂体
の表層を溶融させて、インク滲出部とインク非滲出部を
形成することを特徴とする。
【0008】本発明に係る多孔性樹脂印版を製造するに
は、まず、図1に示されるような発熱材が配合された多
孔性樹脂体(1)、或いは図2に示されるような表面の
一部又は全面に発熱材が積層された多孔性樹脂体(1)
を調製する。用いられる多孔性樹脂体(1)としては、
後述する発熱材の発熱により溶融されるとともに、耐イ
ンキ性を有する連続気泡構造体であれば特に限定はされ
ない。具体的にはポリエチレン、ポリアミド、ポリウレ
タン、ポリアセタール、ポリスチレン、ポリプロピレン
等のポリオレフィン系樹脂、或いはエチレンビニルアル
コール(EVA)等の熱可塑性樹脂を例示することがで
きる。用いられる多孔性樹脂体(1)の空隙率は特に限
定されないが、40〜80%、より好ましくは50〜7
0%とされる。また連続気泡の気泡径も特に限定され
ず、50μm以下、より好ましくは5〜30μmとされ
る。
【0009】用いられる多孔性樹脂体(1)の密度は特
に限定されないが、0.2〜0.6g/cm3 、好まし
くは0.3〜0.5g/cm3 とされる。また、融点も
特に限定されず、60〜120℃、好ましくは70〜1
10℃とされる。尚、多孔性樹脂体(1)に連続気泡構
造を形成する方法は特に限定されず、例えば、炭酸カル
シウム、炭酸マグネシウム、多価アルコール、食塩、砂
糖、澱粉、ヘミセルロース、テトラメチロールメタン等
の形孔剤、ポリアルキレングリコールやジエチレングリ
コール等の多価アルコールの単量体又は重合体等の形孔
助剤を多孔性樹脂原料中に混練して、必要に応じてフタ
ル酸ジオクチル、アジピン酸ジオクチル、ヴルカノール
等の可塑剤等の添加剤を加えて成形した後に、形孔剤を
水、低級脂肪族アルコール、希酸水、希アルカリ水等の
水系溶媒により溶出除去することにより形成する方法を
例示することができ、またこの他の方法によって連続気
泡構造が形成された多孔性樹脂体(1)も好適に用いる
ことができる。
【0010】発熱材としては、フタロシアニンブルー
B、フタロシアニングリーン等のフタロシアニン系顔料
が用いられ、フタロシアニン系顔料に加えてカーボンブ
ラック等のカーボン系粒子を混合して用いることがより
好ましい。フタロシアニン系顔料が用いられる理由は、
例えばカーボン系粒子等の黒系の発熱材を用いた場合と
比べると、細かい文字,図柄,模様,網点等の再現性に
優れているからである。また、発熱材により発熱された
箇所と発熱されない箇所に異なる色が現れるから、印面
に形成されたインク非滲出部と所要の文字,図柄,模様
等を比較して印版の出来具合を容易に確認することがで
き、更には、印版を製造している際に、どの程度インク
非滲出部の形成が進行しているのかを容易に確認するこ
とができるからである。また、カーボン系粒子とフタロ
シアニン系顔料を混合して用いることが好ましい理由
は、それぞれの配合比率を調整することにより、所要の
文字,図柄,模様等が細かい場合、または粗い場合のそ
れぞれに適した発熱効果を容易に得ることができるから
である。即ち、粗い場合は、高い発熱効果が得られるよ
うにカーボン系粒子の配合量を相対的に増加させ、また
細かい場合は、穏やかに発熱するようにカーボン系粒子
の配合量を相対的に減少させる。また、フタロシアニン
系顔料の配合量を変化させて発熱材の色を変化させるこ
とにより、インク滲出部から滲出るインクの色とインク
非滲出部の色を区別することができるからである。例え
ば、カーボンとフタロシアニン系のブルーの顔料を用い
てグリーンとすることにより、黒系統や赤系統のインク
と容易に識別することができる。また、配合を調整して
焦げ茶色とした場合は、黒,紫,青,赤等のインクと容
易に識別することができる。カーボン系粒子とフタロシ
アニン系顔料を混合して用いる場合、その配合比は特に
限定されないが、重量比で0.1:1.0〜5.0:
1.0、より好ましくは0.5:1.0〜3.0:1.
0とされる。また、用いられるカーボン系粒子とフタロ
シアニン系顔料の粒径は特に限定されないが、20μm
以下、より好ましくは5〜10μmとされる。
【0011】この他、光源(5)から照射された光によ
り前述の多孔性樹脂体(1)を溶融させることができる
程度に発熱することができる発熱材を適宜任意に配合す
ることができる。具体的には、金属酸化物、金属、ニト
ロソ化合物、シアニン色素、チオールニッケル錯体、ナ
フトキノン系顔料、アントラキノン系顔料等を例示する
ことができ、これらのうちの一種又は二種以上を混合し
て用いることができる。前記した、発熱材の粒径は特に
限定されないが、20μm以下、より好ましくは5〜1
0μmとされる。
【0012】図1に示される発熱材が配合された多孔性
樹脂体(1)を調製する方法は特に限定されず、例え
ば、予め発熱材を樹脂原料中に配合して分散させた後
に、多孔性樹脂体(1)を成形する方法を例示すること
ができる。この場合、発熱材の配合量は特に限定されな
いが、多孔性樹脂体に対して0.2重量%〜15重量
%、好ましくは0.4重量%〜10重量%とされる。
尚、多孔性樹脂体(1)の成形方法は特に限定されず、
圧縮成形、押出成形、射出成形等を例示することができ
る。また、図2に示される発熱材が表面に積層された多
孔性樹脂体(1)を調製する方法は特に限定されず、ア
ルコール等の溶媒に希釈して塗布する方法を例示するこ
とができる。多孔性樹脂体(1)の表面に積層される発
熱材の層の厚さは特に限定されないが、50μm以上と
される。
【0013】次に、図3に示されるように、発熱材が配
合された多孔性樹脂体(1)と原稿(3)を、光透過性
フィルム(2)を介して重ね合わせる。若しくは発熱材
が表面に積層された多孔性樹脂体(1)と原稿(3)
を、光透過性フィルム(2)を介して重ね合わせる。原
稿(3)は、照射された光を選択的に通過させることが
できるように構成されている。図示例の場合、原稿
(3)は光透過性の材質からなり、その表面に光不透過
性物質(4)により所要とされる文字,図柄,模様等が
ポジティブに描かれている。例えば、「T」の文字を捺
印することができる多孔性樹脂印版を製造する場合、図
6(a)に示されるように光不透過性物質(4)により
「T」の文字が描かれた原稿(3)を準備すればよい。
また、「T」の文字を白抜きで捺印することができる多
孔性樹脂印版を製造する場合は、図6(b)に示される
ように「T」の文字が白抜きとなるように光不透過性物
質(4)により描かれた原稿(3)を準備すればよい。
そして、図3に示されるように、原稿(3)の所要の文
字,図柄,模様等が描かれた面と光透過性フィルム
(2)が接するように重ね合わせる。また、原稿(3)
の表面に光不透過性物質(4)により所要とされる文
字,図柄,模様等の鏡像体を描くことも可能である。こ
の場合は、原稿(3)の所要の文字,図柄,模様等の鏡
像体が描かれた面と反対の面が光透過性フィルム(2)
と接するように重ね合わせる。尚、この場合は、光透過
性フィルム(2)を介在させることなく、原稿(3)の
所要の文字,図柄,模様等の鏡像体が描かれた面と反対
の面を多孔性樹脂体(1)接するように重ね合わせるこ
ともできる。
【0014】用いられる光不透過性物質(4)は特に限
定されず、カーボントナー等を例示することができる。
また、原稿(3)の表面に所要の文字,図柄,模様等を
描く方法も特に限定されず、サーマルプリンタによる印
字、銀色リボンによる印字、フェルトペンで描く方法等
を例示することができる。原稿(3)は、光を透過させ
ることができる材質からなり、ポリエチレン、ポリプロ
ピレン、ポリエステル、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニ
リデン、ポリアミド等から得られるプラスティックフィ
ルム、プラスティックシート、銀塩フィルム等を例示す
ることができるが特に限定はされない。また、原稿
(3)の厚さは特に限定されないが、10〜100μ
m、好ましくは10〜80μmとされる。以上、光不透
過性物質(4)により所要とされる文字,図柄,模様等
が描かれた光透過性の原稿(3)を用いる場合について
説明したが、本願発明において用いられる原稿(3)は
光を選択的に通過させることができるものであれば特に
限定はされない。例えば、光不透過性のシートや厚紙等
から所要とされる文字,図柄,模様等、又はその鏡像体
を切り抜いて原稿(4)として使用することも可能であ
る。
【0015】原稿(3)と多孔性樹脂体(1)との間に
介在される光透過性フィルム(2)は、光を照射した後
に多孔性樹脂体(1)と原稿(3)を容易に剥離するこ
とができるように用いられる。光透過性フィルム(2)
としては、光を透過させることができるものであれば特
に限定されず、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエ
ステル、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリア
ミド等から得られるプラスティックフィルム、プラステ
ィックシート、銀塩フィルム等を例示することができ
る。また、光透過性フィルム(2)の厚さは特に限定さ
れないが、10〜100μm、好ましくは10〜50μ
mとされる。
【0016】次に、図4及び図5に示されるように、原
稿(3)側から多孔性樹脂体(1)の表面に向かって光
源(5)から光を照射する。用いられる光源(5)とし
ては、発熱材を発熱させて多孔性樹脂体(1)の表層を
溶融させることができれば特に限定されず、フラッシュ
ランプ、ストロボランプ等のような、赤外線等の光を放
射することができるものであればよい。また、照射され
る光の強さは特に限定されず、発熱材を十分発熱させる
ことができる強さであればよい。尚、図4及び図5は、
説明の都合上、多孔性樹脂体(1)と光透過性フィルム
(2)及び光透過性フィルム(2)と原稿(3)との間
に間隔を設けて描かれているが、実際に光を照射する場
合は、これらは密着している。
【0017】原稿(3)側から照射されて原稿(3)の
表面に到達した光のうち、所要とされる文字,図柄,模
様等が描かれた箇所に到達した光(図ではA)は原稿
(3)を通過することができない。一方、所要の文字,
図柄,模様等が描かれていない箇所に到達した光(図で
はB)は、原稿(3)を通過するとともに、光透過性フ
ィルム(2)を通過して多孔性樹脂体(1)に到達す
る。多孔性樹脂体(1)の表面に到達することができる
光は、光不透過性物質(4)により所要の文字,図柄,
模様等(又はその鏡像体)が描かれた原稿(3)を通過
した光であるから、発熱材を所要の文字,図柄,模様等
に対して鏡像体であってネガティブとなるように発熱さ
せることができる。即ち、図4に示されるように、発熱
材が配合された多孔性樹脂体(1)を用いた場合、多孔
性樹脂体(1)の表面に到達した光は、多孔性樹脂体
(1)に配合された発熱材を発熱させることにより、多
孔性樹脂体(1)の表層部を溶解させてインク非滲出部
(12)を形成する。多孔性樹脂体(1)の表面のう
ち、インク非滲出部(12)が形成された箇所以外の箇
所は、インク滲出部(13)となる。また、図5に示さ
れるように、発熱材が積層された多孔性樹脂体(1)を
用いた場合、多孔性樹脂体(1)の表面に到達した光
は、多孔性樹脂体(1)の表面に積層された発熱材を発
熱させることにより、多孔性樹脂体(1)の表層部を溶
解させてインク非滲出部(12)を形成する。多孔性樹
脂体(1)の表面のうち、インク非滲出部(12)が形
成された箇所以外の箇所は、インク滲出部(13)とさ
れる。
【0018】こうして、所要の文字,図柄,模様等に対
して鏡像体となるように形成されたインク滲出部(1
3)と、所要の文字,図柄,模様等に対して鏡像体であ
ってネガティブとなるように形成されたインク非滲出部
(12)が印面に設けられた多孔性樹脂印版を製造する
ことができる。
【0019】
【発明の効果】以上詳述した如く本発明に係る多孔性樹
脂製版の製造方法は、発熱材として少なくともフタロシ
アニン系顔料が用いられているから、多孔性樹脂体に配
合する量或いは発熱材の混合比率を適宜変更することに
より、発熱材の発熱効率を任意に調整することが可能と
なる。このために、細かい文字,図柄,模様であっても
再現性高く表現することが可能である。また、多孔性樹
脂体と原稿の間に光透過性フィルムが介在させることに
より、多孔性樹脂体と原稿を簡単に剥離することができ
るとともに、溶融した多孔性樹脂や発熱材が原稿に直接
付着することを防止することができ、原稿を容易に再利
用することができる。また、本発明に係る多孔性樹脂製
版は、発熱材としてフタロシアニン系顔料が用いられた
多孔性樹脂印版であるから、発熱材の配合量或いは混合
比率を調整することにより任意の色に調整することがで
きる。このために、発熱材の色を用いられるインクの色
と異なるように調整することにより、印面における所要
の文字,図柄,模様等を明確に確認することができる。
従って、印版ごとの区別や印面の上下、左右の確認が容
易となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】発熱材が配合された多孔性樹脂体の断面図であ
る。
【図2】発熱材が配合された多孔性樹脂体の断面図であ
る。
【図3】発熱材が配合された多孔性樹脂体と原稿とを光
透過性フィルムを介して重ね合わせる状態を示した概略
説明図である。
【図4】図1に示される多孔性樹脂体を用いた場合の多
孔性樹脂印版の製造方法の概略説明図である。
【図5】図2に示される多孔性樹脂体を用いた場合の多
孔性樹脂印版の製造方法の概略説明図である。
【図6】(a)及び(b)いずれも、原稿の一実施形態
を示した平面図である。
【符号の説明】
1 多孔性樹脂体 12 インク非滲出部 13 インク滲出部 2 光透過性フィルム 3 原稿 5 光源
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 長澤 康夫 大阪市鶴見区放出東1丁目18番21号 帝国 カーボン紙株式会社内 (72)発明者 田中 佑司 大阪府堺市常磐町3丁19−8 グローリ産 業株式会社内 (72)発明者 田中 良知 大阪府堺市常磐町3丁19−8 グローリ産 業株式会社内 Fターム(参考) 2H114 AB23 AB24 BA01 DA47 DA48 DA51 DA60 DA61 DA73 EA05 GA11

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光源から照射される光により発熱する発
    熱材として少なくともフタロシアニン系顔料が配合され
    てなる多孔性樹脂体に光を選択的に通過させることがで
    きる原稿を重ね合わせ、原稿側から多孔性樹脂体の表面
    に向かって光を照射し、原稿を通過した光が発熱材を発
    熱させることにより多孔性樹脂体の表層を溶融させてイ
    ンク非滲出部を形成することを特徴とする多孔性樹脂印
    版の製造方法。
  2. 【請求項2】 表面の全面又はその一部に光源から照射
    される光により発熱する発熱材として少なくともフタロ
    シアニン系顔料が積層されてなる多孔性樹脂体に光を選
    択的に通過させることができる原稿を重ね合わせ、原稿
    側から多孔性樹脂体の表面に向かって光を照射し、原稿
    を通過した光が発熱材を発熱させることにより多孔性樹
    脂体の表層を溶融させてインク非滲出部を形成すること
    を特徴とする多孔性樹脂印版の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記多孔性樹脂体と原稿との間に光透過
    性フィルムを介在させることを特徴とする請求項1又は
    2に記載の多孔性樹脂印版の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記発熱材にカーボン系粒子が配合され
    てなることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記
    載の多孔性樹脂印版の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記カーボン系粒子とフタロシアニン系
    顔料の配合割合が、重量比0.1:1.0〜5.0:
    1.0であることを特徴とする請求項4に記載の多孔性
    樹脂印版の製造方法。
  6. 【請求項6】 多孔性樹脂体からなり、その表層の一部
    が溶融されてインク非滲出部が形成されている多孔性樹
    脂印版であって、多孔性樹脂体に少なくともフタロシア
    ニン系顔料が配合されてなることを特徴とする多孔性樹
    脂印版。
  7. 【請求項7】 多孔性樹脂体からなり、その表層の一部
    が溶融されてインク非滲出部が形成されている多孔性樹
    脂印版であって、印面の全面又はその一部に少なくとも
    フタロシアニン系顔料が積層されてなることを特徴とす
    る多孔性樹脂印版。
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