JPH08216489A - 印版およびその製造方法 - Google Patents

印版およびその製造方法

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JPH08216489A
JPH08216489A JP2281795A JP2281795A JPH08216489A JP H08216489 A JPH08216489 A JP H08216489A JP 2281795 A JP2281795 A JP 2281795A JP 2281795 A JP2281795 A JP 2281795A JP H08216489 A JPH08216489 A JP H08216489A
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JP
Japan
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printing plate
plate
light
printing
thermoplastic resin
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JP2281795A
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Susumu Kimura
将 木村
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General Co Ltd
Gen Co Ltd
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General Co Ltd
Gen Co Ltd
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41CPROCESSES FOR THE MANUFACTURE OR REPRODUCTION OF PRINTING SURFACES
    • B41C1/00Forme preparation
    • B41C1/055Thermographic processes for producing printing formes, e.g. with a thermal print head
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41NPRINTING PLATES OR FOILS; MATERIALS FOR SURFACES USED IN PRINTING MACHINES FOR PRINTING, INKING, DAMPING, OR THE LIKE; PREPARING SUCH SURFACES FOR USE AND CONSERVING THEM
    • B41N1/00Printing plates or foils; Materials therefor
    • B41N1/12Printing plates or foils; Materials therefor non-metallic other than stone, e.g. printing plates or foils comprising inorganic materials in an organic matrix

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  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Optics & Photonics (AREA)
  • Thermal Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Manufacture Or Reproduction Of Printing Formes (AREA)
  • Printing Plates And Materials Therefor (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 従来の複雑な製版工程を簡素化し、安価で精
度が良く、多数枚の印刷が可能な耐久力のある印版、お
よびその製造方法を提供することを目的とする。 【構成】 連続気泡を有する熱可塑性樹脂の成型体から
なる印版において、印版の印面が、連続気泡の開口を有
する凸部と連続気泡の開口の数および/または孔径を減
少させてなる凹部とによって構成される画像からなり、
前記成型体の気孔率が20〜90%であり、前記連続気
泡の気泡径が1.0〜200μmであることを特徴とす
る印版、および、前記凹部を光の照射または加熱によっ
て形成することを特徴とする印版の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、印版およびその製造方
法に関し、特に、熱または光のエネルギーにより簡単に
形成することができる印版およびその製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】印版としては従来から、グラビア版の凹
版、フレキソ印刷版、活版等の凸版、オフセット印刷等
の平版およびスクリーン印刷版等の孔版が知られてい
る。しかしながら、これらの印版の製版には、版下から
ネガフィルムやポジフィルムの作成、露光、水洗等の複
雑な製版工程が必要であるという問題点があった。また
ゴム印では、その製版のために彫刻や成形が必要であ
り、高コストで製版に時間がかかるという欠点があっ
た。さらに、近年は感熱孔版原紙によるダイレクト製版
が実用化されているが、スタンプ等に利用した場合、印
刷したインクの乾燥が遅い、連続して捺印できる印刷枚
数が少ない等の欠点があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来の複雑
な製版工程を必要とせずに製造される、安価で精度が良
く、多数枚の印刷が可能な耐久力のある印版、およびそ
の製造方法を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の印版は、連通気
孔を有する熱可塑性樹脂の成型体からなり、印版の印面
が連通気孔の開口を有する凸部と連通気孔の開口の数お
よび/または孔径を減少させてなる凹部とによって構成
される画像からなり、前記成型体の気孔率が20〜90
%であり、前記連通気孔の孔径が1.0〜200μmで
あることを特徴とする。
【0005】また、本発明の印版の製造方法は、連通気
孔を有する熱可塑性樹脂の成型体の連通気孔の開口を有
する凸部と連通気孔の開口の数および/または孔径を減
少させてなる凹部とによって構成される画像からなり、
前記成型体の気孔率が20〜90%であり、前記連通気
孔の孔径が1.0〜200μmである印版において、前
記凹部を光の照射または加熱によって形成することを特
徴とする。
【0006】上述の連通気孔の開口の数および/または
孔径を減少させてなる凹部とは、凹部の連通気孔の開口
がすべて封鎖されている場合、すべての開口が封鎖され
ているのではなく部分的に開口が存在する場合、開口が
すべて存在するが開口の孔径が狭くなっている場合、な
らびにもとの開口と孔径が狭くなった開口とが混在する
場合等を意味する。
【0007】また、本発明の印版の製造方法の1つの態
様は、上記印版の製造方法において、前記凹部に対応す
る光吸収性の画像を上記成型体の表面に直接施与し、光
を照射することを特徴とする。
【0008】さらに本発明の印版の製造方法の1つの態
様は、上記印版の製造方法において、前記凹部に対応す
る光吸収性の画像を光透過性のシ−トに施与し、このシ
−トを上記成型体の表面に密着させて光を照射すること
を特徴とする。なお、この方法の場合、画像が直接熱可
塑性樹脂と接している場合と、熱可塑性樹脂と直接接す
るのが光透過性シートであって、その上に画像が存在す
る場合のどちらであってもよいが、熱可塑性樹脂に対す
る熱伝導効率を考慮すると、画像が直接熱可塑性樹脂に
接しているほうが好ましい。
【0009】本発明の印版に使用する熱可塑性樹脂の気
孔率は20〜90%、気孔径は1.0〜200μmであ
ることが必要である。また、保水率は20〜1,000
%、密度は0.10〜0.80であることが好ましい。な
お、保水率は下記式で求められる。
【数1】 軟化点は、製版に使用する熱または光のエネルギーの印
加によって得られる温度より低ければ良く、一般的に6
0℃以上である。硬度は、アスカーC型ゴム硬度計で測
定した値で、10〜90゜であることが好ましく、伸び
率は50〜1,000%であることが好ましい。
【0010】本発明の印版に使用する熱可塑性樹脂は、
連続した多孔を有しインクを吸収する性質で、かつ、熱
可塑性である材質であれば良く、例えば、ポリビニルア
ルコール、ポリウレタン、ポリエチレン、ポリプロピレ
ン、ポリエステル、塩化ビニル、塩化酢酸ビニル、塩化
ビニリデン等が挙げられるが、これらに限定されるもの
ではない。
【0011】上記熱可塑性樹脂の製造方法としては、ウ
レタン樹脂、例えばトルエンのようなウレタン樹脂を溶
解する溶剤、および水を混合してシート状としたものを
約80℃で2分間加熱し、ウレタン樹脂を溶解する溶剤
を蒸発させ、次いで約130℃で2分間加熱して水を蒸
発させて製造する方法や、ウレタン樹脂を、例えばDM
F(ジメチルフォルムアミド)のようなウレタン樹脂を
溶解する溶剤に溶解してシート状にした後、水の中に浸
漬させてウレタン樹脂を溶解する溶剤のみを水に溶け出
させたものを硬化させて製造する方法や、樹脂中に、水
などの抽出液に可溶な物質、例えば、抽出液が水の場合
には食塩、を混合して成型した後、抽出液に可溶な物質
を取り除いて製造する方法などがある。どの製造方法を
採用するかは、印版の材質や印版の連通気孔の孔径等の
条件を考慮して適宜選択すればよい。
【0012】本発明の製造方法に使用できる光透過性シ
ートとしては、ポリエステルフィルム、ポリプロピレン
フィルム、トレーシングペーパー等の透明度が50%以
上のものが挙げられるが、これらに限定されるものでは
ない。
【0013】製版に使用する熱エネルギーとしては、サ
ーマルヘッド、レーザー光線、加熱したワイヤードット
および赤外線等によるものが利用できる。赤外線は、キ
セノンフラッシュランプ、フラッシュバルブ等を発生源
とすることが好ましい。レーザー光線で製版する場合
は、熱可塑性樹脂に光吸収材を添加することにより、レ
ーザー光線の吸収感度を向上させることができる。ま
た、サーマルヘッドで製版する場合、融着を防止するに
は、熱可塑性樹脂の製版面に、例えば、シリコン樹脂、
フッ素樹脂、シリコンオイル、シリコンアクリル樹脂等
をコーティングするか、または練り込むことが効果的で
ある。
【0014】本発明の製造方法で使用する光吸収性の画
像は、PPC複写機の黒トナー、熱転写プリンターの黒
リボン、写真のネガ、黒マジックインク等により形成で
きる。
【0015】本発明の印版に使用できるインクは特に限
定的ではなく、水性インク、油性インク、溶剤系イン
ク、エマルジョンインク、紫外線硬化インク、ホットメ
ルトインク等、熱可塑性樹脂の連通気孔中に保持される
ものであればよい。
【0016】本発明の印版もしくは本発明の方法により
製造した印版に、目的に応じたインクを含浸し、製版し
た面を紙、フィルム、プラスチック、布、ガラス、金
属、板等の被記録媒体に適当な圧力で印刷することによ
り鮮明な捺印が可能となる。例えば、本発明の印版を、
インクを自動供給できるスタンプホルダーに取り付けれ
ば、多数回使用できるスタンプとなり、また、印刷機の
シリンダーに取り付ければ印刷機として使用できる。
【0017】本発明の印版の製造方法において、熱エネ
ルギーがサーマルヘッド、レーザー光線または加熱した
ワイヤードットにより、印刷画像に対応したこれらの熱
エネルギーを熱可塑性樹脂に直接加えると、上述した態
様のごとく、熱可塑性樹脂の連通気孔の開口が部分的ま
たはすべて溶融閉塞され、加熱されていない部分に対し
て凹部を形成する。したがって、熱によって変化しない
熱可塑性樹脂の部分は凸状となり、これらの凸部と凹部
とからなる画像を形成する。そして、印刷時には凸部か
らインクが出てくることで捺印が可能となる。
【0018】また、赤外線等の光エネルギーの場合に
は、熱可塑性樹脂の表面にPPC複写機の黒画像等によ
る赤外線等の光吸収画像を形成した後、均等に赤外線等
を照射すると、画像部分が発熱し、上述した態様のごと
く、熱可塑性樹脂の連通気孔の開口が部分的またはすべ
て溶融閉塞され、加熱されていない部分に対して凹部を
形成する。したがって、発熱によって変化しない熱可塑
性樹脂の部分は凸状となり、これらの凸部と凹部とから
なる画像を形成する。
【0019】
【実施例1】連通気孔を有する熱可塑性樹脂として厚さ
1mmのウレタンに、サーマルヘッド(推定発熱温度4
00℃)で印刷画像のパターンを製版した。この製版面
の裏側に、粘度5000CPSの油性インクを自動供給
できるスタンプホルダーを取り付け、スタンプを作成し
た。
【0020】
【実施例2】連通気孔を有する熱可塑性樹脂として厚さ
1mmのウレタンに、レーザー光線(推定発熱温度50
0℃)で印刷画像のパターンを製版した。この製版面の
裏側に、粘度5000CPSの油性インクを自動供給で
きるスタンプホルダーを取り付け、スタンプを作成し
た。
【0021】
【実施例3】連通気孔を有する熱可塑性樹脂として厚さ
1mmのウレタンに、加熱したワイヤードット(温度2
00℃)で印刷画像のパターンを製版した。この製版面
の裏側に、粘度5000CPSの油性インクを自動供給
できるスタンプホルダーを取り付け、スタンプを作成し
た。
【0022】
【実施例4】連通気孔を有する熱可塑性樹脂として厚さ
1mmのウレタンの表面に、熱転写プリンターで黒リボ
ンによる熱吸収性画像(ネガ像)を形成し、さらにキセ
ノンフラッシュランプを照射して(温度200℃)印刷
画像のパターンを製版した。この製版面の裏側に、粘度
5000CPSの油性インクを自動供給できるスタンプ
ホルダーを取り付け、スタンプを作成した。
【0023】
【実施例5】厚さ100μmのPPCコピー用ポリエス
テルOHPシートに印刷画像(ネガ像)を設けた後、こ
の画像面と、連通気孔を有する熱可塑性樹脂として厚さ
1mmのウレタンとを密着させた。これにキセノンフラ
ッシュランプを照射して(温度200℃)印刷画像のパ
ターンを製版した後、光透過性シートを除去した。この
製版面の裏側に、粘度5000CPSの油性インクを自
動供給できるスタンプホルダーを取り付け、スタンプを
作成した。
【0024】上記実施例1〜5で作成したスタンプを、
日付印、住所印および受領印として使用し、各種捺印テ
ストを実施した。その結果、スタンプインク台を使用し
なくても、繰り返し鮮明な捺印を行なうことができた。
【0025】
【発明の効果】本発明の印版およびその製造方法によれ
ば、従来の製版工程が大幅に短縮でき、鮮明で多数枚の
印字が可能なスタンプや印刷版を、即座に低コストで作
成することができる。また、本発明の光透過性シートを
使用する印版の製造方法によれば、光透過性シートが薄
いため、印刷画像を形成するのに特殊な機械を必要とせ
ず、市販のワードプロセッサー等の汎用機械で印刷画像
を作成することができ、したがって製版工程を、より低
コストで、かつ、簡略化することができる。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成8年1月29日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】発明の詳細な説明
【補正方法】変更
【補正内容】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、印版およびその製造方
法に関し、特に、熱または光のエネルギーにより簡単に
形成することができる印版およびその製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】印版としては従来から、グラビア版の凹
版、フレキソ印刷版、活版等の凸版、オフセット印刷等
の平版およびスクリーン印刷版等の孔版が知られてい
る。しかしながら、これらの印版の製版には、版下から
ネガフィルムやポジフィルムの作成、露光、水洗等の複
雑な製版工程が必要であるという問題点があった。また
ゴム印では、その製版のために彫刻や成形が必要であ
り、高コストで製版に時間がかかるという欠点があっ
た。さらに、近年は感熱孔版原紙によるダイレクト製版
が実用化されているが、スタンプ等に利用した場合、印
刷したインクの乾燥が遅い、連続して捺印できる印刷枚
数が少ない等の欠点があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来の複雑
な製版工程を必要とせずに製造される、安価で精度が良
く、多数枚の印刷が可能な耐久力のある印版、およびそ
の製造方法を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の印版は、連続気
泡を有する熱可塑性樹脂の成型体からなり、印版の印面
が連続気泡の開口を有する凸部と連続気泡の開口の数お
よび/または孔径を減少させてなる凹部とによって構成
される画像からなり、前記成型体の気孔率が20〜90
%であり、前記連続気泡の気泡径が1.0〜200μm
であることを特徴とする。
【0005】また、本発明の印版の製造方法は、連続気
泡を有する熱可塑性樹脂の成型体の連続気泡の開口を有
する凸部と連続気泡の開口の数および/または孔径を減
少させてなる凹部とによって構成される画像からなり、
前記成型体の気孔率が20〜90%であり、前記連続気
泡の気泡径が1.0〜200μmである印版において、
前記凹部を光の照射または加熱によって形成することを
特徴とする。
【0006】上述の連続気泡の開口の数および/または
孔径を減少させてなる凹部とは、凹部の連続気泡の開口
がすべて封鎖されている場合、すべての開口が封鎖され
ているのではなく部分的に開口が存在する場合、開口が
すべて存在するが開口の孔径が狭くなっている場合、な
らびにもとの開口と孔径が狭くなった開口とが混在する
場合等を意味する。
【0007】また、本発明の印版の製造方法の1つの態
様は、上記印版の製造方法において、前記凹部に対応す
る光吸収性の画像を上記成型体の表面に直接施与し、光
を照射することを特徴とする。
【0008】さらに本発明の印版の製造方法の1つの態
様は、上記印版の製造方法において、前記凹部に対応す
る光吸収性の画像を光透過性のシ−トに施与し、このシ
−トを上記成型体の表面に密着させて光を照射すること
を特徴とする。なお、この方法の場合、画像が直接熱可
塑性樹脂と接している場合と、熱可塑性樹脂と直接接す
るのが光透過性シートであって、その上に画像が存在す
る場合のどちらであってもよいが、熱可塑性樹脂に対す
る熱伝導効率を考慮すると、画像が直接熱可塑性樹脂に
接しているほうが好ましい。
【0009】本発明の印版に使用する熱可塑性樹脂の気
孔率は20〜90%、気泡径は1.0〜200μmであ
ることが必要である。また、保水率は20〜1,000
%、密度は0.10〜0.80であることが好ましい。な
お、保水率は下記式で求められる。
【数1】 軟化点は、製版に使用する熱または光のエネルギーの印
加によって得られる温度より低ければ良く、一般的に6
0℃以上である。硬度は、アスカーC型ゴム硬度計で測
定した値で、10〜90゜であることが好ましく、伸び
率は50〜1,000%であることが好ましい。
【0010】本発明の印版に使用する熱可塑性樹脂は、
連続した気泡を有しインクを吸収する性質で、かつ、熱
可塑性である材質であれば良く、例えば、ポリビニルア
ルコール、ポリウレタン、ポリエチレン、ポリプロピレ
ン、ポリエステル、塩化ビニル、塩化酢酸ビニル、塩化
ビニリデン等が挙げられるが、これらに限定されるもの
ではない。
【0011】上記熱可塑性樹脂の製造方法としては、ウ
レタン樹脂、例えばトルエンのようなウレタン樹脂を溶
解する溶剤、および水を混合してシート状としたものを
約80℃で2分間加熱し、ウレタン樹脂を溶解する溶剤
を蒸発させ、次いで約130℃で2分間加熱して水を蒸
発させて製造する方法や、ウレタン樹脂を、例えばDM
F(ジメチルフォルムアミド)のようなウレタン樹脂を
溶解する溶剤に溶解してシート状にした後、水の中に浸
漬させてウレタン樹脂を溶解する溶剤のみを水に溶け出
させたものを硬化させて製造する方法や、樹脂中に、水
などの抽出液に可溶な物質、例えば、抽出液が水の場合
には食塩、を混合して成型した後、抽出液に可溶な物質
を取り除いて製造する方法などがある。どの製造方法を
採用するかは、印版の材質や印版の連続気泡の気泡径等
の条件を考慮して適宜選択すればよい。
【0012】本発明の製造方法に使用できる光透過性シ
ートとしては、ポリエステルフィルム、ポリプロピレン
フィルム、トレーシングペーパー等の透明度が50%以
上のものが挙げられるが、これらに限定されるものでは
ない。
【0013】製版に使用する熱エネルギーとしては、サ
ーマルヘッド、レーザー光線、加熱したワイヤードット
および赤外線等によるものが利用できる。赤外線は、キ
セノンフラッシュランプ、フラッシュバルブ等を発生源
とすることが好ましい。レーザー光線で製版する場合
は、熱可塑性樹脂に光吸収材を添加することにより、レ
ーザー光線の吸収感度を向上させることができる。ま
た、サーマルヘッドで製版する場合、融着を防止するに
は、熱可塑性樹脂の製版面に、例えば、シリコン樹脂、
フッ素樹脂、シリコンオイル、シリコンアクリル樹脂等
をコーティングするか、または練り込むことが効果的で
ある。
【0014】本発明の製造方法で使用する光吸収性の画
像は、PPC複写機の黒トナー、熱転写プリンターの黒
リボン、写真のネガ、黒マジックインク等により形成で
きる。
【0015】本発明の印版に使用できるインクは特に限
定的ではなく、水性インク、油性インク、溶剤系イン
ク、エマルジョンインク、紫外線硬化インク、ホットメ
ルトインク等、熱可塑性樹脂の連続気泡中に保持される
ものであればよい。
【0016】本発明の印版もしくは本発明の方法により
製造した印版に、目的に応じたインクを含浸し、製版し
た面を紙、フィルム、プラスチック、布、ガラス、金
属、板等の被記録媒体に適当な圧力で印刷することによ
り鮮明な捺印が可能となる。例えば、本発明の印版を、
インクを自動供給できるスタンプホルダーに取り付けれ
ば、多数回使用できるスタンプとなり、また、印刷機の
シリンダーに取り付ければ印刷機として使用できる。
【0017】本発明の印版の製造方法において、熱エネ
ルギーがサーマルヘッド、レーザー光線または加熱した
ワイヤードットにより、印刷画像に対応したこれらの熱
エネルギーを熱可塑性樹脂に直接加えると、上述した態
様のごとく、熱可塑性樹脂の連続気泡の開口が部分的ま
たはすべて溶融閉塞され、加熱されていない部分に対し
て凹部を形成する。したがって、熱によって変化しない
熱可塑性樹脂の部分は凸状となり、これらの凸部と凹部
とからなる画像を形成する。そして、印刷時には凸部か
らインクが出てくることで捺印が可能となる。
【0018】また、赤外線等の光エネルギーの場合に
は、熱可塑性樹脂の表面にPPC複写機の黒画像等によ
る赤外線等の光吸収画像を形成した後、均等に赤外線等
を照射すると、画像部分が発熱し、上述した態様のごと
く、熱可塑性樹脂の連続気泡の開口が部分的またはすべ
て溶融閉塞され、加熱されていない部分に対して凹部を
形成する。したがって、発熱によって変化しない熱可塑
性樹脂の部分は凸状となり、これらの凸部と凹部とから
なる画像を形成する。
【0019】
【実施例1】連続気泡を有する熱可塑性樹脂として厚さ
1mmのウレタンに、サーマルヘッド(推定発熱温度4
00℃)で印刷画像のパターンを製版した。この製版面
の裏側に、粘度5000CPSの油性インクを自動供給
できるスタンプホルダーを取り付け、スタンプを作成し
た。
【0020】
【実施例2】連続気泡を有する熱可塑性樹脂として厚さ
1mmのウレタンに、レーザー光線(推定発熱温度50
0℃)で印刷画像のパターンを製版した。この製版面の
裏側に、粘度5000CPSの油性インクを自動供給で
きるスタンプホルダーを取り付け、スタンプを作成し
た。
【0021】
【実施例3】連続気泡を有する熱可塑性樹脂として厚さ
1mmのウレタンに、加熱したワイヤードット(温度2
00℃)で印刷画像のパターンを製版した。この製版面
の裏側に、粘度5000CPSの油性インクを自動供給
できるスタンプホルダーを取り付け、スタンプを作成し
た。
【0022】
【実施例4】連続気泡を有する熱可塑性樹脂として厚さ
1mmのウレタンの表面に、熱転写プリンターで黒リボ
ンによる熱吸収性画像(ネガ像)を形成し、さらにキセ
ノンフラッシュランプを照射して(温度200℃)印刷
画像のパターンを製版した。この製版面の裏側に、粘度
5000CPSの油性インクを自動供給できるスタンプ
ホルダーを取り付け、スタンプを作成した。
【0023】
【実施例5】厚さ100μmのPPCコピー用ポリエス
テルOHPシートに印刷画像(ネガ像)を設けた後、こ
の画像面と、連続気泡を有する熱可塑性樹脂として厚さ
1mmのウレタンとを密着させた。これにキセノンフラ
ッシュランプを照射して(温度200℃)印刷画像のパ
ターンを製版した後、光透過性シートを除去した。この
製版面の裏側に、粘度5000CPSの油性インクを自
動供給できるスタンプホルダーを取り付け、スタンプを
作成した。
【0024】上記実施例1〜5で作成したスタンプを、
日付印、住所印および受領印として使用し、各種捺印テ
ストを実施した。その結果、スタンプインク台を使用し
なくても、繰り返し鮮明な捺印を行なうことができた。
【0025】
【発明の効果】本発明の印版およびその製造方法によれ
ば、従来の製版工程が大幅に短縮でき、鮮明で多数枚の
印字が可能なスタンプや印刷版を、即座に低コストで作
成することができる。また、本発明の光透過性シートを
使用する印版の製造方法によれば、光透過性シートが薄
いため、印刷画像を形成するのに特殊な機械を必要とせ
ず、市販のワードプロセッサー等の汎用機械で印刷画像
を作成することができ、したがって製版工程を、より低
コストで、かつ、簡略化することができる。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 連通気孔を有する熱可塑性樹脂の成型体
    からなる印版において、印版の印面が、連通気孔の開口
    を有する凸部と該連通気孔の開口の数および/または孔
    径を減少させてなる凹部とによって構成される画像から
    なり、前記成型体の気孔率が20〜90%であり、前記
    連通気孔の孔径が1.0〜200μmであることを特徴
    とする印版。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の印版の製造方法におい
    て、前記凹部を光の照射または加熱によって形成するこ
    とを特徴とする方法。
  3. 【請求項3】 前記凹部に対応する光吸収性の画像を前
    記成型体の表面に直接施与し、光を照射する請求項2記
    載の方法。
  4. 【請求項4】 前記凹部に対応する光吸収性の画像を光
    透過性のシ−トに施与し、該シ−トを前記成型体の表面
    に密着させて光を照射する請求項3記載の方法。
  5. 【請求項5】 前記加熱をサ−マルヘッドによって行う
    請求項2記載の方法。
  6. 【請求項6】 前記加熱をワイヤ−ドットによって行う
    請求項2記載の方法。
  7. 【請求項7】 前記加熱をレ−ザ−光線の照射によって
    行う請求項2記載の方法。
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