JP2002172737A - 磁気吸着シート - Google Patents

磁気吸着シート

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 シート貼付時の粘着及び、印刷時の粉落ち等
を改善した表示用磁気吸着シートを提供する。 【解決手段】 表示用磁気吸着シート1は、非磁性支持
体4上に、強磁性粉末と高分子結合剤を主成分とする磁
性層5を形成する。磁性層5の表面上に、セルロースア
セテート系樹脂を主成分する保護層6を形成する。保護
層6の厚さは0.5〜5μmの範囲にある。セルロース
アセテート系樹脂のガラス転移温度Tgは110℃以上
である。保護層6は、平均粒径5〜20μmの粒子を、
セルロースアセテート系樹脂100重量部に対して5〜
20重量部含有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁性層面上に、粘
着防止の為にセルロースアセテート系の樹脂を塗布した
表示用磁気吸着シートに関するものである。
【0002】
【従来の技術】現在、永久磁石の磁気吸着を利用した磁
気吸着シートは各種表示具として幅広く使われており、
特に事務用品としての用途が拡大しつつある。
【0003】近年、パーソナルコンピュータの急速な普
及に伴い、プリンター等の周辺機器の性能向上が著し
く、一般用プリンターによる印刷の品質も業務用印刷に
匹敵しつつある。同時にそれらの印刷物を自在に利用し
たいという欲求も高まっている。
【0004】印刷物の使用の第一は、表示することであ
る。提示場所の表示物を固定する為に、各種接着剤、接
着テープ、画鋲、キャップマグネット等の固定材が使用
されている。しかし、マグネットシートは表示物自体が
磁気吸着性を有する固定材である為、提示場所が強磁性
面である場合は、別の固定材を必要とせず、単独で表示
することが可能である。
【0005】その為、現在マグネットシートは一般用プ
リンター等でも使用できるように、薄膜化が進んでお
り、強磁性粉末と高分子結合剤を主成分とする磁性塗料
を非磁性支持体上に塗布、配向、乾燥することによって
磁性層を形成し、多極着磁を施すことにより、薄膜でか
つ一般プリンター等で印刷可能な磁気吸着シートを提供
することが可能となった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記の従来磁
気吸着シートは、磁性層の主成分に高分子結合材を用い
ている為に、磁性層面が粘着しやすく、長期間提示体に
吸着させたり、ポット等、熱のかかる提示体に吸着させ
た場合、磁性層面が提示体に粘着し、磁性層が破壊され
るばかりでなく、提示体をも汚してしまう虞がある。ま
た、磁性層面が露出している為、一般のプリンター等を
使用した場合、印刷時に磁性層面から顔料が粉落ちする
虞もある。
【0007】本発明は、このような課題に鑑みてなされ
たものであり、磁気吸着シートの磁性層面上に、セルロ
ースアセテート系の樹脂をコーティングすることによ
り、シート貼付時の粘着及び、印刷時の粉落ち等を改善
した表示用磁気吸着シートを提供するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の表示用磁気吸着
シートは、非磁性支持体上に、強磁性粉末と高分子結合
剤を主成分とする磁性層を形成する表示用磁気吸着シー
トにおいて、上記磁性層の表面上に、セルロースアセテ
ート系樹脂を主成分する保護層を形成するものである。
【0009】上述の保護層の厚さは、0.5〜5μmの
範囲にあることが望ましい。また、上述のセルロースア
セテート系樹脂のガラス転移温度Tgは、110℃以上
であることが望ましい。また、上述の保護層は、平均粒
径5〜20μmの粒子を、セルロースアセテート系樹脂
100重量部に対して5〜20重量部含有することが望
ましい。
【0010】本発明の表示用磁気吸着シートによれば、
磁性層の表面上に、セルロースアセテート系樹脂を主成
分する保護層を形成することにより、磁性層表面の粘着
性を防止するとともに磁性層表面の露出を防止できる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、表示用磁気吸着シートに係
る発明の実施の形態について説明する。本発明では、従
来の強磁性粉末と結合剤樹脂を主体とする塗料を非磁性
支持体に塗布、乾燥して磁性層を形成した磁気吸着シー
トの磁性層面上に、セルロースアセテート系の樹脂を主
成分とするものをコーティングすることにより、シート
の粘着及び粉落ちを改善した、一般家庭用複写機または
プリンター等で印刷することが可能な薄膜磁気吸着シー
トを提供するものである。
【0012】本発明の表示用磁気吸着シートは、非磁性
支持体上の一方の面に、一般家庭用複写機またはプリン
ター等で印刷することが可能な記録層を有し、またもう
一方の面には強磁性粉末と高分子結合剤を主成分とする
磁性層を有し、その磁性層面上にセルロースアセテート
系の樹脂がコーティングされていることを特徴とするも
のである。
【0013】以下、表示用磁気吸着シートについて、具
体的な発明の実施の形態を説明する。本発明を適用した
表示用磁気吸着シート1の一例を図1として示す。本発
明の非磁性記録媒体2としては、表面に易接着処理の施
された白色ポリエスルフィルムが挙げられる。また、磁
性塗料を塗布する目的から、磁性塗料塗布面の裏側に溶
剤が浸透しないように、裏面を樹脂コートされたコート
紙、あるいは合成紙、白色合成フィルムが望ましい。
【0014】また、非磁性支持体4の一方面には、記録
層3(印刷インク受容層)として、感熱層、熱転写イン
ク受容層、インクジェット受容層、パブルインクジェッ
ト受容層、ドットインパクト受容層、レーザープリンタ
ートナー受容層等の印刷方式に応じた機能層を付加する
ことが可能であり、表示目的、印刷方法に応じた受容層
を適宜選択することが可能である。
【0015】また、記録層3の反対面には、磁性層5を
有しており、この磁性層5を形成する為に用いられる強
磁性粉末としては、例えばBaフェライト粉末、Srフ
ェライト粉末のような強磁性酸化鉄及び、Sm−Co粉
末、Sm−Fe−N粉末、Nd−Fe−B粉末のような
希土類強磁性材料を挙げることができる。
【0016】このような樹脂を分散させる高分子結合剤
としては、熱可塑性及び熱硬化性樹脂が用いられる。本
発明に好適に用いられる樹脂は、エポキシ樹脂、エチレ
ン酢酸ビニル共重合体、エチレン酢酸ビニルブロック共
重合体、エチレンと(メタ)アクリレートとの共重合
体、もしくは、ブロック共重合体ポリエチレン、アクリ
ル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂のような
有機高分子材料である。これらは単独で使用、あるいは
数種類の樹脂を組み合わせて使用しても良い。
【0017】磁性層5中の結合剤の割合は、強磁性粉末
100重量部に対して、8〜18重量部であることが好
ましい。これより小さい場合には、磁気吸着力を大きく
出来る反面、塗膜が脆弱になり着脱時のシートの変形で
粉落ち、割れ等の塗膜破壊が起こりやすくなる。これよ
り大きい場合には磁束密度が不足し、十分な磁気吸着性
能が得られない。
【0018】また、磁性層5上にコーティングされる保
護層6はセルロースアセテート系の樹脂を有する。セル
ロースアセテート系の樹脂としてはセルロースアセテー
トブチラートやセルロースアセテートプロピオネートな
どが挙げられる。セルロースアセテート系の樹脂は、ガ
ラス転移温度Tgが110℃以上であることが好まし
く、110℃未満であると、表示用磁気吸着シート1と
掲示体面との粘着が起こる虞がある。
【0019】さらに、保護層6には、平均粒径5〜20
μmの粒子を、セルロースアセテート系樹脂100重量
部に対して5〜20重量部添加させても良い。しかし、
平均粒径が20μmより大きい粒子を添加したり、20
重量部より多く添加した場合、粒子を十分に分散させる
ことが困難になるおそれがある。
【0020】これらの粒子を添加させることにより、表
示用磁気吸着シート1の磁性層5表面と掲示体面との粘
着防止にもなり、また印刷時の紙間摩擦を低下させ、印
刷時の重送の起こる確率を低下させることが可能であ
る。この粒子としては、有機フィラー(ナイロンフィラ
ー、帯電防止フィラー、ゴムフィラー等)が挙げられ
る。
【0021】また、保護層6の厚さとしては、0.5〜
5μmが望ましい。厚みが0.5μm未満である場合に
は、十分に磁性層5面を保護するのが困難となる虞があ
る。逆に、厚みが5μmより厚いの場合には、保護層6
が厚くなりすぎ、磁性層5面の磁性特性が低下する虞が
ある。
【0022】また、磁性層5の膜厚は、0.03mm以
上、0.15mm以下が望ましい。永久磁石の磁気的エ
ネルギーは磁石の体積に比例する為、膜厚が0.03m
m未満である場合には、塗膜+支持体の重量を垂直な被
吸着面に安定に固定するだけの磁気吸着力が得られな
い。また、膜厚が0.15mmより厚い場合は、磁気吸
着力は十分であるが、長期使用時に、着脱時のシートの
繰り返し変形で、機械的疲労による塗膜破壊が起こりや
すくなる。
【0023】また、シートの安定な磁気吸着力を得るた
めには、塗布直後の支持体を、配向方向に磁界中を通過
させ、塗膜中の強磁性粉末の磁化容易軸を配向させれば
よい。
【0024】なお、本発明による磁気吸着シートの全厚
は、0.08mm以上0.25mm以下が望ましい。そ
の場合に使用される、表示面に設けた印刷用受容層を含
む非磁性記録媒体の膜厚は、0.05mm以上が望まし
い。非磁性記録媒体厚が0.05mm未満では、表示・
印刷目的に使用する場合に、磁性層の色が非磁性支持体
表面に透けてしまうため表示外観が悪くなる。磁性層5
を含めた最大全厚が0.25mmを超えた場合、一般家
庭用印刷機で対応可能な範疇を逸脱してしまう。
【0025】本発明における表示用磁気吸着シート1の
磁性層5は強磁性粒子を高分子結合剤と溶剤とに十分分
散されてできた塗料をグラビアコーター、ダイコータ
ー、ナイフコーター等で非磁性支持体上に塗布すること
によって作られる。塗布された支持体は、配向磁場中を
通過することにより強磁性粉末の磁化容易軸が配向さ
れ、さらに熱風乾燥機を通過することによって、塗料中
の溶剤が蒸発し、乾燥固化した磁気吸着シートの塗膜が
形成される。
【0026】また、本発明における保護層6は形成した
磁性層5上に、セルロースアセテート系の樹脂もしくは
その樹脂に平均粒径5〜20μmの粒子をディスパーや
ボールミルで十分に分散させた塗料をグラビアコータ
ー、ダイコーター、ナイフコーター等を用いて所定の厚
みに塗布することにより形成される。
【0027】以上のように構成された表示用磁気吸着シ
ート1は、磁性層5面が保護層6に覆われている為に、
長期間における吸着及びポット等の熱のかかる被吸着面
に吸着させた場合でも、表示用磁気吸着シート1と被吸
着面との粘着を防止することが出来、また複写機及び、
IJプリンタ、熱転写プリンタ、昇華性プリンタ、レー
ザープリンタ等の各種プリンタで印刷を行った際も磁性
層面の顔料の粉落ちを防止することが出来る。
【0028】ところで、本発明を適用した表示用磁気吸
着シート1は、一般に用いられる複写機およびIJプリ
ンタ、熱転写プリンタ、昇華性プリンタ、レーザープリ
ンタ等各種印刷機を用いて印刷することが可能である。
その為、デジタルカメラ等で撮影した画像、スキャナー
で取り込んだ画像等を印刷して掲示できるばかりでな
く、独自で自由に加工したカレンダーやお料理レシピ、
スケジュール表、ポスター(選挙や、デパート・電車内
等用)、壁紙、車のマーク(初心者マーク等)、写真等
も印刷し、冷蔵庫や街頭等の強磁性面に各種接着剤、接
着テープ、画鋲、キャップマグネット等の固定剤を使用
することなく掲示することが可能である。
【0029】なお、本発明は上述の実施の形態に限らず
本発明の要旨を逸脱することなくその他種々の構成を採
り得ることはもちろんである。
【0030】
【実施例】つぎに、実施例として本発明に係る表示用磁
気吸着シート1を実際に作製したサンプルについて、比
較例として作製したサンプルとともに説明する。ただ
し、本発明はこれら実施例に限定されるものではないこ
とはもちろんである。
【0031】[実施例1]以下の組成に従い、磁性粉末
と結合剤、溶剤とをボールミルで混合し、均一に分散さ
せ、磁性塗料を作製した。この塗料に硬化剤(コロネー
トHL、日本ポリウレタン社製)0.3重量部添加後
に、グラビアコーターで、基材:インクジェット対応受
容層付き白色合成紙(膜厚0.08mm)の印刷面の裏
面に塗布して、永久磁石の同極対向による面内配向磁場
2KG中を通過させて面内配向を行った後、乾燥して磁
性層0.05mm、全厚0.13mmの原反を得た。得
られた原反を、60℃環境中に20時間以上保存して硬
化処理し、従来磁気吸着シートA(表1参照)を得た。
【0032】 磁性粉末 Srフェライト粒子 100重量部 (等方性粒子 平均粒径=1.2μm、 σs=59emu/g、Hc=2800Oe) 結合剤 ポリエステルポリウレタン樹脂 12.5重量部 (OS029 日本ポリウレタン社製) (Mw=30000 ガラス転移温度Tg=10℃) 溶剤 メチルエチルケトン 66重量部
【0033】次に、セルロースアセテート系樹脂(CA
B:A)(表2参照)と溶剤と以下の組成で混合して、
保護剤Aを作製した。 樹脂 CAB:A 100重量部 (セルロースアセテートブチラート(以下、「CAB」という)) (CAB−381−0.1 イーストマンケミカル社製) 溶剤 メチルエチルケトン 900重量部
【0034】従来磁気吸着シートA上の磁性表面に保護
剤Aを、乾燥後の塗膜厚みが1μmになるようにグラビ
アにて塗布・乾燥後多極着磁(着磁幅2.0mm)する
ことにより、保護層を施した磁気吸着シートを作製し
た。
【0035】
【表1】
【0036】
【表2】
【0037】[実施例2]次に保護剤Aを用い、以下の
組成で、ロールミルにて分散して、保護剤Bを作成し
た。
【0038】 保護剤A CAB 100重量部 メチルエチルケトン 900重量部 ナイロン粒子(平均粒径10μm) 5重量部 (EPOSTAR、日本触媒社製)
【0039】従来磁気吸着シートAの磁性表面に保護剤
Bを、乾燥後の塗膜厚みが1μmになるようにグラビア
にて塗布・乾燥後多極着磁することにより、保護層を施
した磁気吸着シートを作成した。
【0040】[実施例3〜9]実施例3〜9では、粒子
添加量及び粒子粒径、塗膜厚みを表3に示すように変更
した以外は、実施例1と同様にして磁気吸着シートを作
製した。
【0041】[比較例1]保護剤として、セルロースア
セテート系樹脂を用いず、これの代わりにガラス転移温
度Tgの低いポリウレタン樹脂(ポリウレタン樹脂MG
0130、東洋紡績社製)(表2の樹脂B)を用い、塗
膜厚みを1μmとして、磁気吸着シートを作製した。こ
のほかの条件は実施例1と同様である。 [比較例2]保護剤として、セルロースアセテート系樹
脂を用いず、これの代わりに樹脂凝集力の強いアセター
ル樹脂(アセタール樹脂KS−10、積水化学社製)
(表2の樹脂C)を用い、塗膜厚みを1μmとして、磁
気吸着シートを作製した。このほかの条件は実施例1と
同様である。
【0042】[比較例3〜8]比較例3〜7では、保護
剤CAB:A〔100重量部〕に対して、粒子添加量及
び粒子粒径、塗膜厚みを所定の厚みに変化させてそれぞ
れにおけるサンプルの磁気吸着シートを作製した。比較
例8では、保護剤を用いず、従来磁気吸着シートAを用
いた。このほかの条件は実施例1と同様である。
【0043】上記、実施例1〜9、及び比較例1〜8に
おいて作製した磁気吸着シートの保護層を構成する材
料、すなわち樹脂、粒子添加量、粒子粒径、塗膜厚みの
それぞれの値を以下の表3に示す。
【0044】
【表3】
【0045】以上の様に作製された実施例1〜9、比較
例1〜8について以下のような特性評価を行った。
【0046】〈ブロッキング(耐粘着性)〉シートサン
プルを8cm×8cmにカットし、金属キャビネットに
対して吸着させたシートと、シートの磁性層同士を吸着
させたシートを恒温槽(45℃、相対湿度75%)の中
に7日間放置して、粘着の有無を確認した。評価は、粘
着が無いときは満足できるもの(○)とし、粘着がある
ときは満足できないもの(×)とした。
【0047】〈耐粉落ち性〉インクジェットプリンター
(カラリオ PM−3300C、セイコーエプソン社
製)で100枚印刷後、普通紙により印刷を行い、印刷
後普通紙に磁性粉による汚れが無いか確認した。評価
は、汚れが無いときは満足できるもの(○)とし、汚れ
があるときは満足できないもの(×)とした。
【0048】〈接着強度〉シリコンテープを磁性層面上
に貼付け、貼付直後と30分経過後にシリコンテープを
剥がした時、磁性層が剥離しないか確認した。評価は、
剥離しないときは満足できるもの(○)とし、剥離した
ときは満足できないもの(×)とした。
【0049】〈磁性特性−磁気吸着力〉磁気吸着力は、
磁気シートを100mm×100mmに切り出し、磁気
吸着面の裏側にシートと同形の樹脂板を粘着剤で貼りつ
け、それを水平に固定した0.5mm厚鋼板上に磁気吸
着させて、鋼板より垂直上方に剥離する際の最小剥離力
をばね秤にて測定し、 (剥離力−(シート重量+粘着剤重量+樹脂板重量))
/シート面積=磁気吸着力 とした。
【0050】永久磁石の磁気吸着力は、経験的に自重の
3倍以上の磁気吸着力があれば、静置状態で垂直面に磁
気吸着可能であるが、外乱(外部からの振動、衝撃、屋
内空調の風圧等)で容易に剥離される。自重の10倍以
上の磁気吸着力を有するならば、外乱に対しても吸着で
きるとされる。評価としては、シート重量を1としたと
きの磁気吸着力が10以上であれば満足できるものと
し、シート重量を1としたときの磁気吸着力が10未満
であれば満足できないものとした。
【0051】〈カール〉シート作製工程時の乾燥後、目
視にてシートがカールしていないか確認した。評価は、
カールが7mm以下であれば満足できるものとし、カー
ルが7mmより大きいときは満足できないものとした。
【0052】上記の様な評価を行った実施例1〜9、及
び比較例1〜8の各サンプルの磁気吸着シートの評価結
果を以下の表4に示す。
【0053】
【表4】
【0054】この表4より、実施例1〜実施例9に示す
ように、従来磁気吸着シートAにセルロースアセテート
系樹脂を乾燥膜厚0.5〜5μmコーティング、もしく
はセルロースアセテート系の樹脂に粒径10μm程度の
有機顔料を、セルロースアセテート系樹脂100重量部
に対して5〜20重量部含有する場合、シートの耐粘着
性が優れるとともに、印刷時の耐粉落ち性など各評価に
おいて良好な結果が得られた。また、保護層が、平均粒
径5〜20μmの有機顔料を含有するときに、シートの
耐粘着性が優れるとともに、印刷時の耐粉落ち性など各
評価において良好な結果が得られた。
【0055】また、比較例1に示すように保護剤とし
て、セルロースアセテート系樹脂ではなく、ポリウレタ
ン樹脂を用いた場合ガラス転移温度Tgが80℃と低い
為、磁気吸着シートとして長期間使用したり、ポット等
の熱のかかる掲示体に吸着させた時、粘着してしまうこ
とが分かった。
【0056】さらにまた、比較例2に示すように保護剤
として、アセタール樹脂を用いた場合、ガラス転移温度
Tg=110℃であるため、磁気吸着面の粘着は防止す
ることができた。しかし、樹脂の凝集力が強い為に乾燥
応力により乾燥時にシートがカールしてしまうことが分
かった。従って、ガラス転移温度Tgが110℃以上の
樹脂を用いることにより、粘着を防止することができ
る。また、凝集力が弱い樹脂を用いることにより、シー
トのカールを防ぐことができる。
【0057】さらにまた、比較例3,4に示すように、
粒子の添加量が50重量部以上超える場合、粒子が十分
に分散しきれず、塗膜として形成することが困難にな
る。もし、形成することが出来たとしても塗膜が脆くな
ってしまい、接着強度が低下し、印刷時に粉落ちしてし
まう。その為、粒子添加量は20重量部以下の範囲であ
ることが好ましいことが分かった。
【0058】さらにまた、比較例5に示すように、粒子
の粒径が20μmを超えた場合にも、粒子が十分に分散
しきれず、塗膜として形成することが困難になる。も
し、形成することが出来たとしても塗膜が脆くなり、接
着強度が低下し、印刷時に粉落ちしてしまう。その為、
粒子粒径は20μm以下であることが望ましいことが分
かった。
【0059】さらにまた、比較例6に示すように、保護
層の厚みを0.5μm未満にした場合、コーティング時
に塗りムラが出来てしまい十分に磁性層面を覆うことが
出来ない。その為、シートが粘着してしまい、印刷時に
粉落ちも生じてしまう。
【0060】また、比較例7に示すように保護層の厚み
を5μmより大きくした場合、保護層の乾燥時に微細な
発泡が生じやすくなるばかりでなく、厚すぎるため、磁
気特性も低下してしまう。このことから、保護層の厚み
は0.5〜5μmにすることが好ましいことが分かっ
た。従って、保護層の厚みを0.5〜5μmにすること
によって、耐粘着性及び接着強度、磁気特性を向上させ
ることができる。
【0061】また、比較例8に示すように、磁性層の上
に保護層を形成しないときには、シートが粘着してしま
い、印刷時に粉落ちも生じる。
【0062】以上、詳細に説明したように、本発明の磁
気吸着シート1は、セルロースアセテート系の樹脂を所
定量含有し、また、所定量のセルロースアセテート系の
樹脂に所定の粒子を所定量含有する塗料であり、またそ
の塗料を従来磁気吸着シートに所定の膜厚になるように
コーティングしている為、耐粘着性及び耐粉落ち性に優
れ、一般の複写機及びプリンタで印刷可能な磁気吸着シ
ートが作製可能となる。
【0063】以上のことから、本実施例によれば、耐粘
着性のある保護層を形成している為、一般の複写機やプ
リンタで印刷した磁気吸着シートを同一の場所に長期間
吸着させたり、またポット等熱のかかる掲示体に吸着さ
せることが可能である。また、保護層を形成している
為、耐粉落ち性に優れており、一般の複写機やプリンタ
で連続印刷することが可能である。
【0064】
【発明の効果】本発明は、以下に記載されるような効果
を奏する。耐粘着性のある保護層を形成している為、一
般の複写機やプリンタで印刷した磁気吸着シートを同一
の場所に長期間吸着させたり、またポット等熱のかかる
掲示体に吸着させることが可能である。また、保護層を
形成している為、耐粉落ち性に優れており、一般の複写
機やプリンタで連続印刷することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】表示用磁気吸着シートに係る発明の実施の形態
を示す断面図である。
【符号の説明】
1‥‥表示用磁気吸着シート、2‥‥非磁性記録媒体、
3‥‥記録層(印刷インク受容層)、4‥‥非磁性支持
体、5‥‥磁性層、6‥‥保護層
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成13年12月6日(2001.12.
6)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】発明の名称
【補正方法】変更
【補正内容】
【発明の名称】 気吸着シート
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
特許請求の範囲
請求項2】上記保護層は平均粒径5〜20μmの粒子
を、セルロースアセテート系樹脂100重量部に対して
5〜20重量部含有する請求項1記載の磁気吸着シー
ト。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】変更
【補正内容】
0008
【課題を解決するための手段】本発明の磁気吸着シート
は、非磁性支持体と、該非磁性支持体上に、強磁性粉末
と高分子結合剤を主成分とする磁性塗料を塗布、乾燥し
て形成された磁性層であって、該磁性層中の強磁性粉末
の磁化容易軸が磁性層に対して面内方向に配向され、且
つ面内方向に多極着磁された上記磁性層と、該磁性層の
表面上に形成された、磁性層の粘着および剥離を防止す
る保護層であって、ガラス転移温度Tgが110℃以上
であるセルロースアセテート系樹脂を主成分とし、厚さ
が0.5〜5μmの範囲にある上記保護層とを有する。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0009
【補正方法】変更
【補正内容】
【0009】た、上述の保護層は、平均粒径5〜20
μmの粒子を、セルロースアセテート系樹脂100重量
部に対して5〜20重量部含有してもよい。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 太田 栄治 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 Fターム(参考) 4F100 AA23 AJ06C AK01B AK41 AK51 AR00A BA03 BA07 BA10A BA10C CA20B DE01B DE01C GB41 GB90 HB31 JA05C JG06A JG06B JL13 YY00C

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 非磁性支持体上に、強磁性粉末と高分子
    結合剤を主成分とする磁性層を形成する表示用磁気吸着
    シートにおいて、 上記磁性層の表面上に、セルロースアセテート系樹脂を
    主成分する保護層を形成することを特徴とする表示用磁
    気吸着シート。
  2. 【請求項2】 保護層の厚さが0.5〜5μmの範囲に
    あることを特徴とする請求項1記載の表示用磁気吸着シ
    ート。
  3. 【請求項3】 セルロースアセテート系樹脂のガラス転
    移温度Tgが110℃以上であることを特徴とする請求
    項1記載の表示用磁気吸着シート。
  4. 【請求項4】 保護層は、平均粒径5〜20μmの粒子
    を、セルロースアセテート系樹脂100重量部に対して
    5〜20重量部含有することを特徴とする請求項1記載
    の表示用磁気吸着シート。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2012507414A (ja) * 2008-11-06 2012-03-29 ディーツ,デイトン,ジョセフ 磁気受容押出フィルム
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