JP2002169178A - 液晶装置の製造方法 - Google Patents

液晶装置の製造方法

Info

Publication number
JP2002169178A
JP2002169178A JP2000363205A JP2000363205A JP2002169178A JP 2002169178 A JP2002169178 A JP 2002169178A JP 2000363205 A JP2000363205 A JP 2000363205A JP 2000363205 A JP2000363205 A JP 2000363205A JP 2002169178 A JP2002169178 A JP 2002169178A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
substrate
light
film
crystal silicon
liquid crystal
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2000363205A
Other languages
English (en)
Inventor
Masahiro Yasukawa
昌宏 安川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Seiko Epson Corp filed Critical Seiko Epson Corp
Priority to JP2000363205A priority Critical patent/JP2002169178A/ja
Publication of JP2002169178A publication Critical patent/JP2002169178A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L29/00Semiconductor devices specially adapted for rectifying, amplifying, oscillating or switching and having potential barriers; Capacitors or resistors having potential barriers, e.g. a PN-junction depletion layer or carrier concentration layer; Details of semiconductor bodies or of electrodes thereof ; Multistep manufacturing processes therefor
    • H01L29/66Types of semiconductor device ; Multistep manufacturing processes therefor
    • H01L29/68Types of semiconductor device ; Multistep manufacturing processes therefor controllable by only the electric current supplied, or only the electric potential applied, to an electrode which does not carry the current to be rectified, amplified or switched
    • H01L29/76Unipolar devices, e.g. field effect transistors
    • H01L29/772Field effect transistors
    • H01L29/78Field effect transistors with field effect produced by an insulated gate
    • H01L29/786Thin film transistors, i.e. transistors with a channel being at least partly a thin film
    • H01L29/78606Thin film transistors, i.e. transistors with a channel being at least partly a thin film with supplementary region or layer in the thin film or in the insulated bulk substrate supporting it for controlling or increasing the safety of the device
    • H01L29/78633Thin film transistors, i.e. transistors with a channel being at least partly a thin film with supplementary region or layer in the thin film or in the insulated bulk substrate supporting it for controlling or increasing the safety of the device with a light shield

Landscapes

  • Liquid Crystal (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Microelectronics & Electronic Packaging (AREA)
  • Power Engineering (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Ceramic Engineering (AREA)
  • Condensed Matter Physics & Semiconductors (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Computer Hardware Design (AREA)
  • Devices For Indicating Variable Information By Combining Individual Elements (AREA)
  • Thin Film Transistor (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 絶縁膜を研磨することなく単結晶シリコン基
板を貼り合わせることにより、生産性を向上させる液晶
装置の製造方法を提供すること。 【解決手段】 一対の基板間に電気光学材料が挟持され
てなる液晶装置の製造方法であって、前記一対の基板の
うち、一方の基板の内側面上における、少なくとも前記
絶縁基板上に形成される各トランジスタ素子に対応させ
た領域に遮光膜を形成する工程と、遮光膜が形成された
絶縁基板の内側面上に絶縁膜を形成する工程と、遮光膜
が形成された領域上に設けられた絶縁膜によって形成さ
れた凸部12a上で接合されるように、絶縁基板に単結
晶シリコン基板206aを貼り合わせる工程と、所定の
膜厚の単結晶シリコン層206を残すように単結晶シリ
コン基板206aを分離する工程と、単結晶シリコン層
206をパターニングして半導体層1aを形成する工程
とを含む方法とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液晶装置の製造方
法に関し、とくに、遮光膜上に形成する絶縁膜を研磨す
ることなく単結晶シリコン基板を貼り合わせる液晶装置
の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】絶縁基板上に形成された単結晶シリコン
層に半導体デバイスを形成するSOI技術は、素子の高
速化や低消費電力化、高集積化等の利点を有することか
ら、例えば、液晶装置等の電気光学装置に好適に用いら
れている。
【0003】このSOI技術を適用した液晶装置を製造
するに際し、絶縁基板上に単結晶シリコン層を形成する
には、一般に、絶縁基板上に遮光膜と絶縁膜とを順次形
成し、絶縁膜上に形成された凸凹をCMP法(化学的機
械研磨法)などの方法により研磨して絶縁膜上を平坦化
し、その平坦化された面に単結晶シリコン基板を貼り合
わせ、前記単結晶シリコン基板を分離することにより所
定の膜厚の単結晶シリコン層を形成する方法などによっ
て行われる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな液晶装置の製造方法では、絶縁膜上に形成された凸
凹を研磨して平坦化するので、研磨するための装置など
の設備が必要であった。また、研磨する工程に非常に手
間がかかり、生産性を向上させる上での妨げとなってい
た。
【0005】本発明は、上記の課題を解決するためにな
されたもので、絶縁膜を研磨することなく単結晶シリコ
ン基板を貼り合わせることにより、生産性を向上させる
液晶装置の製造方法を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明の液晶装置の製造方法は、互いに対向する
一対の基板間に電気光学材料が挟持されてなる液晶装置
の製造方法であって、前記一対の基板のうち、光透過性
の絶縁基板からなる一方の基板の内側面上における、少
なくとも前記絶縁基板上に形成される各トランジスタ素
子に対応させた領域に遮光膜を形成する工程と、前記遮
光膜が形成された前記絶縁基板の内側面上に絶縁膜を形
成する工程と、前記遮光膜が形成された領域上に設けら
れた前記絶縁膜によって形成された凸部上で接合される
ように、前記絶縁基板に単結晶シリコン基板を貼り合わ
せる工程と、所定の膜厚の単結晶シリコン層を残すよう
に前記単結晶シリコン基板を分離する工程と、前記単結
晶シリコン層をパターニングして半導体層を形成する工
程とを含むことを特徴とする。
【0007】この液晶装置の製造方法は、遮光膜が形成
された領域上に絶縁膜を設け、遮光膜の厚みによって絶
縁膜が盛り上がった状態となることにより形成された凸
部上で接合されるように、前記絶縁基板に単結晶シリコ
ン基板を貼り合わせる工程を含む方法である。したがっ
て、絶縁膜上に形成された凸凹を研磨することなく単結
晶シリコン基板を貼り合わせるので、製造工程を簡略化
することができ、生産性を向上させることができる。ま
た、研磨する工程がないので、研磨するための装置など
の設備は必要ない。
【0008】なお、この液晶装置の製造方法では、従来
の液晶装置の製造方法と比較して、絶縁基板と単結晶シ
リコン基板とを貼り合わせる際の接合面積が少なくなる
が、単結晶シリコン基板と接合される凸部は、遮光膜
上、すなわち、少なくとも絶縁基板上に形成される各ト
ランジスタ素子に対応させた領域に形成されるので、絶
縁基板上にまんべんなく分布することになり、十分な接
合強度を得ることができる。また、凸部は、少なくとも
絶縁基板上に形成される各トランジスタ素子に対応させ
た領域に形成されるので、絶縁基板上の少なくとも半導
体層が形成される領域には単結晶シリコン基板が接合さ
れることになり、貼り合わせにより形成された単結晶シ
リコンからなる半導体層を絶縁基板上に設けることがで
きる。
【0009】また、本発明の液晶装置の製造方法におい
ては、前記絶縁基板に前記単結晶シリコン基板を貼り合
わせ、さらに単結晶シリコン層を形成した後に、前記遮
光膜が形成された領域を局所的に加熱することが望まし
い。
【0010】このような液晶装置の製造方法において、
局所的に加熱する方法としては、急速熱処理法(RT
A)により行うことが好ましい。
【0011】このような液晶装置の製造方法によれば、
遮光膜が形成された領域上に設けられた絶縁膜の凸部上
と単結晶シリコン基板との密着性を加熱することによっ
て高めることができ、絶縁膜と単結晶シリコン基板との
貼り合わせ強度が高められる。このことにより、半導体
層を形成する工程において、絶縁膜と単結晶シリコン基
板とが剥がれるなどの不良の発生を防止することがで
き、製品の歩留まりを向上させることができる。また、
得られた液晶装置の品質を向上させることができる。
【0012】また、本発明の液晶装置の製造方法におい
ては、前記遮光膜を非表示領域に形成することが望まし
い。
【0013】このような液晶装置の製造方法では、遮光
膜を非表示領域に形成するので、非表示領域上に設けら
れた遮光膜の上に形成された絶縁膜、すなわち、非表示
領域上の絶縁膜の表面も単結晶シリコン基板と貼り合わ
される凸部となる。このことにより、絶縁膜と単結晶シ
リコン基板との貼り合わせ面積が増大するとともに、絶
縁膜と単結晶シリコン基板との貼り合わせを安定した状
態で行うことができるようになるので、両者の密着性を
向上させることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る実施の形態に
ついて詳細に説明する。以下の第1および第2の実施形
態においては液晶装置の例として、TFT(トランジス
タ素子)をスイッチング素子として用いたアクティブマ
トリクス型の液晶装置を取り上げて説明する。
【0015】[第1の実施形態] (液晶装置の構造)本実施形態の液晶装置は、本発明の
液晶装置の製造方法により製造されたものである。
【0016】また、本実施形態においては、後述する第
1遮光膜(遮光層)をトランジスタ素子の形成領域(画
素部)にのみ形成する場合について説明する。
【0017】図1は、液晶装置におけるデータ線、走査
線、画素電極、遮光膜等が形成されたTFTアレイ基板
の相隣接する複数の画素群を拡大して示す平面図であ
る。また、図2は、図1のA−A’断面図である。な
お、図1および図2においては、各層や各部材を図面上
で認識可能な程度の大きさとするため、各層や各部材毎
に縮尺を異ならしめてある。
【0018】まず、図1に基づいて、液晶装置のTFT
アレイ基板におけるトランジスタ素子の形成領域(画素
部)内の平面構造について説明する。TFTアレイ基板
上のトランジスタ素子の形成領域内には、マトリクス状
に複数の透明な画素電極9a(点線部9a’により輪郭
が示されている)が設けられており、画素電極9aの縦
横の境界に各々沿ってデータ線6a、走査線3a及び容
量線3bが設けられている。データ線6aは、コンタク
トホール5を介して単結晶シリコン層の半導体層1aの
うちソース領域に電気的に接続されており、画素電極9
aは、コンタクトホール8を介して半導体層1aのうち
ドレイン領域に電気的に接続されている。また、半導体
層1aのうちチャネル領域(図中右上りの斜線の領域)
に対向するように走査線3aが配置されている。
【0019】そして、図中右上がりの斜線で示した領域
には、複数の第1遮光膜(遮光層)11aが設けられて
いる。より具体的には、第1遮光膜11aは夫々、半導
体層1aのチャネル領域を含むTFTをTFTアレイ基
板の基板本体側から見て覆う位置に設けられており、更
に、容量線3bの本線部に対向して走査線3aに沿って
直線状に伸びる本線部と、データ線6aと交差する箇所
からデータ線6aに沿って隣接する段側(即ち、図中下
向き)に突出した突出部とを有する。第1遮光膜11a
の各段(画素行)における下向きの突出部の先端は、デ
ータ線6a下において次段における容量線3bの上向き
の突出部の先端と重ねられている。この重なった箇所に
は、第1光膜11aと容量線3bとを相互に電気的に接
続するコンタクトホール13が設けられている。本実施
形態において、画素電極9a、TFT、及び第1遮光膜
11aは、画素部内にのみ設けられている。
【0020】次に、図2に基づいて、液晶装置の画素部
内の断面構造について説明する。図2に示すように、T
FTアレイ基板10は、石英などの光透過性の絶縁基板
からなる基板本体10Aと、その液晶層50側表面上に
形成された画素電極9a、各画素電極9aに隣接する位
置に設けられた画素スイッチング用TFT(トランジス
タ素子)30、ラビング処理等の所定の配向処理が施さ
れた配向膜16を主体として構成されている。
【0021】他方、対向基板20は、透明なガラスや石
英などの光透過性基板からなる基板本体20Aと、その
液晶層50側表面上に形成された対向電極(共通電極)
21、配向膜22、各画素部の開口領域以外の領域に設
けられた第2遮光膜23を主体として構成されている。
【0022】このように構成され、画素電極9aと対向
電極21とが対向するように配置されたTFTアレイ基
板10と対向基板20との間には、液晶層(電気光学材
料層)50が形成されている。
【0023】また、図2に示すように、TFTアレイ基
板10の基板本体10Aの液晶層50側表面上におい
て、各画素スイッチング用TFT30に対応する位置に
は、第1遮光膜(遮光層)11aが設けられている。
【0024】また、第1遮光膜11aと複数の画素スイ
ッチング用TFT30との間には、第1層間絶縁膜(絶
縁体層)12が設けられている。第1層間絶縁膜12上
の第1遮光膜11aが形成された領域上に設けられた部
分は、凸部12aとなっている。この凸部12a上に
は、半導体層1aが形成されている。
【0025】第1層間絶縁膜12は、画素スイッチング
用TFT30を構成する半導体層1aを第1遮光膜11
aから電気的に絶縁するために設けられるものであり、
第1層間絶縁膜12は、基板本体10Aの表面上の全面
に形成されている。
【0026】また、本実施形態では、ゲート絶縁膜2を
走査線3aに対向する位置から延設して誘電体膜として
用い、半導体膜1aを延設して第1蓄積容量電極1fと
し、更にこれらに対向する容量線3bの一部を第2蓄積
容量電極とすることにより、蓄積容量70が構成されて
いる。
【0027】蓄積容量70は、図1および図2から分か
るように、第1遮光膜11aを、容量線3bの反対側に
おいて第1蓄積容量電極1fに第1層間絶縁膜12を介
して第3蓄積容量電極として対向配置させることにより
(図2の図示右側の蓄積容量70参照)、蓄積容量が更
に付与されるように構成されている。即ち、本実施形態
では、第1蓄積容量電極1fを挟んで両側に蓄積容量が
付与されるダブル蓄積容量構造が構築されており、蓄積
容量がより増加する。このような構造とすることによ
り、本実施形態の液晶装置が持つ、表示画像におけるフ
リッカや焼き付きを防止する機能を向上させることがで
きる。
【0028】また、容量線3bと走査線3aとは、同一
のポリシリコン膜からなり、蓄積容量70の誘電体膜と
TFT30のゲート絶縁膜2とは、同一の高温酸化膜か
らなり、第1蓄積容量電極1fと、TFT30のチャネ
ル形成領域1aおよびソース領域1d、ドレイン領域1
e等とは、同一の半導体層1aからなっている。
【0029】さらに、図1に示したように、第1遮光膜
11aは、走査線3aに沿って夫々伸延しており、しか
も、データ線6aに沿った方向に対し複数の縞状に分断
されている。このため、例えば各画素部の開口領域の周
りに一体的に形成された格子状の遮光膜を配設した場合
と比較して、第1遮光膜11a、走査線3a及び容量線
3bを形成するポリシリコン膜、データ線6aを形成す
る金属膜、層間絶縁膜等からなる本実施形態の液晶装置
の積層構造において、各膜の物性の違いに起因した製造
工程中の加熱冷却に伴い発生するストレスを格段に緩和
することができる。このため、第1遮光膜11a等にお
けるクラックの発生防止や歩留まりの向上を図ることが
できる。
【0030】なお、図1では、第1遮光膜11aにおけ
る直線状の本線部分は、容量線3bの直線状の本線部分
にほぼ重ねられるように形成されているが、第1遮光膜
11aが、TFT30のチャネル領域を覆う位置に設け
られており、かつ、コンタクトホール13を形成可能な
ように容量線3bと何れかの箇所で重ねられていれば、
TFT30に対する遮光機能及び容量線に対する低抵抗
化機能を有することができる。従って、例えば、相隣接
した走査線3aと容量線3bとの間にある走査線に沿っ
た長手状の間隙領域や、走査線3aと若干重なる位置に
までも、当該第1遮光膜11aを設けてもよい。
【0031】また、図2において、画素スイッチング用
TFT30は、LDD(Lightly Doped Drain)構造を
有しており、走査線3a、走査線3aからの電界により
チャネルが形成される半導体層1aのチャネル領域1
a’、走査線3aと半導体層1aとを絶縁するゲート絶
縁膜2、データ線6a、半導体層1aの低濃度ソース領
域(ソース側LDD領域)1b及び低濃度ドレイン領域
(ドレイン側LDD領域)1c、半導体層1aの高濃度
ソース領域1d並びに高濃度ドレイン領域1eを備えて
いる。
【0032】また、走査線3a、ゲート絶縁膜2及び第
1層間絶縁膜12の上には、高濃度ソース領域1dへ通
じるコンタクトホール5及び高濃度ドレイン領域1eへ
通じるコンタクトホール8が各々形成された第2層間絶
縁膜4が形成されている。さらに、データ線6a及び第
2層間絶縁膜4の上には、高濃度ドレイン領域1eへの
コンタクトホール8が形成された第3層間絶縁膜7が形
成されている。また、画素電極9aは、このように構成
された第3層間絶縁膜7の上面に設けられている。
【0033】(液晶装置の製造方法)次に、上記構造を
有する液晶装置の製造方法について、図3〜図10を参
照して説明する。
【0034】まず、図3〜図10に基づいて、本実施形
態の液晶装置の製造方法におけるTFTアレイ基板10
の製造方法について説明する。なお、図3および図4と
図5〜図10とは異なる縮尺で示している。
【0035】まず、図3および図4に基づいて、TFT
アレイ基板10の基板本体10Aの表面上に、第1遮光
膜(遮光層)11aと第1層間絶縁膜12とを形成する
工程について詳細に説明する。なお、図3および図4
は、各工程におけるTFTアレイ基板の一部分を、図2
と同様に、図1のA−A’断面に対応させて示す工程図
である。
【0036】はじめに、石英基板、ハードガラス等の基
板本体10Aを用意する。そして、この基板本体10A
を、好ましくはN2(窒素)等の不活性ガス雰囲気下、
約850〜1300℃、より好ましくは1000℃の高
温でアニール処理し、後に実施される高温プロセスにお
いて基板本体10Aに生じる歪みが少なくなるように前
処理することが望ましい。すなわち、製造工程において
処理される最高温度に合わせて、基板本体10Aを同じ
温度かそれ以上の温度で熱処理しておくことが望まし
い。
【0037】このように処理された基板本体10Aの表
面上の全面に、図3(a)に示すように、Ti、Cr、
W、Ta、Mo及びPdのうちの少なくとも一つを含
む、金属単体、合金、金属シリサイド等を、スパッタリ
ング法、CVD法、電子ビーム加熱蒸着法などにより、
例えば150〜200nmの膜厚に堆積することによ
り、遮光層11を形成する。
【0038】次に、基板本体10Aの表面上の全面にフ
ォトレジストを形成し、最終的に形成する第1遮光膜1
1aのパターンを有するフォトマスクを用いてフォトレ
ジストを露光する。その後、フォトレジストを現像する
ことにより、図3(b)に示すように、最終的に形成す
る第1遮光膜11aのパターンを有するフォトレジスト
207を形成する。
【0039】次に、フォトレジスト207をマスクとし
て遮光層11のエッチングを行い、その後、フォトレジ
スト207を剥離することにより、基板本体10Aの表
面上において、トランジスタ素子の形成領域(画素部)
には、図3(c)に示すように、所定のパターン(図2
参照)を有する第1遮光膜(遮光層)11aが形成され
る。第1遮光膜11aの膜厚は、例えば150〜200
nmとなる。
【0040】次に、図4に示すように、第1遮光膜11
aを形成した基板本体10Aの表面上に、スパッタリン
グ法、CVD法などにより、第1層間絶縁膜12を形成
する。このとき、第1遮光膜11aが形成された領域上
に設けられた第1層間絶縁膜12の表面、すなわち、ト
ランジスタ素子の形成領域の第1層間絶縁膜12の表面
には、平坦な凸部12aが形成され、第1遮光膜11a
が形成されていない領域上に設けられた第1層間絶縁膜
12の表面、すなわち、トランジスタ素子の非形成領域
の第1層間絶縁膜12の表面には、平坦な凹部が形成さ
れる。
【0041】第1層間絶縁膜12の材料としては、酸化
シリコンや、NSG(ノンドープトシリケートガラ
ス)、PSG(リンシリケートガラス)、BSG(ボロ
ンシリケートガラス)、BPSG(ボロンリンシリケー
トガラス)などの高絶縁性ガラス等を例示することがで
きる。また、第1層間絶縁膜12の膜厚は、例えば、約
400〜1000nm、より好ましくは800nm程度
とする。
【0042】次に、図5〜図10に基づいて、第1層間
絶縁膜12が形成された基板本体10AからTFTアレ
イ基板10を製造する方法について説明する。なお、図
5〜図10は、各工程におけるTFTアレイ基板の一部
分を、図2と同様に、図1のA−A’断面に対応させて
示す工程図である。
【0043】また、図5(a)は、図4の一部分を取り
出して異なる縮尺で示す図である。図5(b)に示すよ
うに、第1層間絶縁膜12の凸部12a上で接合される
ように、図5(a)に示す基板本体10Aと単結晶シリ
コン基板206aとの貼り合わせを行う。
【0044】貼り合わせに用いる単結晶シリコン基板2
06aの厚さは、例えば600μmであり、あらかじ
め、単結晶シリコン基板206aの基板本体10Aと貼
り合わせる側の表面には、酸化膜層206bが形成され
ていると共に、水素イオン(H +)が、例えば加速電圧
100keV、ドーズ量10×1016/cm2にて注入
されている。酸化膜層206bは、単結晶シリコン基板
206aの表面を0.05〜0.8μm程度酸化するこ
とにより形成される。
【0045】貼り合わせ工程は、例えば300℃で2時
間熱処理することにより2枚の基板を直接貼り合わせる
方法を採用することができる。
【0046】また、貼り合わせ強度をさらに高めるため
には、熱処理温度を上げて450℃程度にする必要があ
るが、石英などからなる基板本体10Aの熱膨張係数と
単結晶シリコン基板206aの熱膨張係数とには大きな
差があるため、このまま加熱すると単結晶シリコン層に
クラックなどの欠陥が発生し、製造されるTFTアレイ
基板10の品質が劣化する恐れがある。クラックなどの
欠陥の発生を抑制するためには、一度300℃にて貼り
合わせのための熱処理を行った単結晶シリコン基板20
6aを、ウエットエッチングまたはCMPによって10
0〜150μm程度まで薄くし、その後、さらに高温の
熱処理を行うことが望ましい。例えば、80℃のKOH
水溶液を用いて単結晶シリコン基板206aの厚さが1
50μmとなるようにエッチングし、その後、基板本体
10Aとの貼り合わせを行い、さらに450℃にて再び
熱処理することにより貼り合わせ強度を高めることが望
ましい。
【0047】次に、図5(c)に示すように、貼り合わ
せた単結晶シリコン基板206aの貼り合わせ面側の酸
化膜206bと単結晶シリコン層206を残したまま、
単結晶シリコン基板206aを基板本体10Aから剥離
(分離)するための熱処理を行う。
【0048】この基板の剥離現象は、単結晶シリコン基
板206a中に導入された水素イオンによって、単結晶
シリコン基板206aの表面近傍のある層でシリコンの
結合が分断されるために生じるものである。ここでの熱
処理は、例えば、貼り合わせた2枚の基板を毎分20℃
の昇温速度にて600℃まで加熱することにより行うこ
とができる。この熱処理によって、貼り合わせた単結晶
シリコン基板206aが基板本体10Aと分離し、基板
本体10Aの表面上には約200nm±5nm程度の単
結晶シリコン層206が形成される。単結晶シリコン層
206の膜厚は、前に述べた単結晶シリコン基板206
aに対して行われる水素イオン注入の加速電圧を変える
ことによって50nm〜3000nmまで任意の膜厚と
することが可能である。
【0049】なお、薄膜化した単結晶シリコン層206
は、ここに述べた方法以外に、単結晶シリコン基板の表
面を研磨して膜厚を3〜5μmとした後、PACE(P
lasma Assisted Chemical E
tching)法によってその膜厚を0.05〜0.8
μm程度までエッチングして仕上げる方法や、多孔質シ
リコン上に形成したエピタキシャルシリコン層を、多孔
質シリコン層の選択エッチングによって貼り合わせ基板
上に転写するELTRAN(Epitaxial La
yer Transfer)法によっても得ることがで
きる。
【0050】さらに、凸部12aと単結晶シリコン層2
06との密着性を高め、貼り合わせ強度を高めるために
は、基板本体10Aと単結晶シリコン層206とを貼り
合わせた後に、第1遮光膜11aが形成された領域、す
なわち、凸部12aが形成された領域を局所的に加熱す
ることが望ましい。局所的に加熱する方法としては、急
速熱処理法(RTA)により行うことが好ましい。急速
熱処理法(RTA)を採用することにより、第1遮光膜
11aのみの局所的な加熱を効果的かつ容易に行うこと
ができる。このRTAの温度としては600℃〜120
0℃、望ましくは酸化膜の粘度を下げ、原子的に密着性
を高めるため1050℃〜1200℃で加熱することが
望ましい。
【0051】次に、図5(d)に示すように、フォトリ
ソグラフィ工程、エッチング工程等により、図1に示す
所定パターンの半導体層1aを形成する。とくに、デー
タ線6a下で容量線3bが形成される領域及び走査線3
aに沿って容量線3bが形成される領域には、画素スイ
ッチング用TFT30を構成する半導体層1aから延設
された第1蓄積容量電極1fを形成する。
【0052】次に、図5(e)に示すように、画素スイ
ッチング用TFT30を構成する半導体層1aと共に第
1蓄積容量電極1fを約850〜1300℃の温度、好
ましくは約1000℃の温度で72分程度熱酸化するこ
とにより、約60nmの比較的薄い厚さの熱酸化シリコ
ン膜を形成し、画素スイッチング用TFT30のゲート
絶縁膜2と共に容量形成用のゲート絶縁膜2を形成す
る。この結果、半導体層1a及び第1蓄積容量電極1f
の厚さは、約30〜170nmの厚さ、ゲート絶縁膜2
の厚さは、約60nmの厚さとなる。
【0053】次に、図6(a)に示すように、Nチャネ
ルの半導体層1aに対応する位置にレジスト膜301を
形成し、Pチャネルの半導体層1aにPなどのV族元素
のドーパント302を低濃度で(例えば、Pイオンを7
0keVの加速電圧、2×1011/cm2のドーズ量に
て)ドープする。
【0054】次に、図6(b)に示すように、図示を省
略するPチャネルの半導体層1aに対応する位置にレジ
スト膜を形成し、Nチャネルの半導体層1aにBなどの
III族元素のドーパント303を低濃度で(例えば、B
イオンを35keVの加速電圧、1×1012/cm2
ドーズ量にて)ドープする。
【0055】次に、図6(c)に示すように、Pチャネ
ル、Nチャネル毎に各半導体層1aのチャネル領域1
a’の端部を除く基板10の表面にレジスト膜305を
形成し、Pチャネルについて、図6(a)に示した工程
の約1〜10倍のドーズ量のPなどのV族元素のドーパ
ント306、Nチャネルについて図6(b)に示した工
程の約1〜10倍のドーズ量のBなどのIII族元素のド
ーパント306をドープする。
【0056】次に、図6(d)に示すように、半導体層
1aを延設してなる第1蓄積容量電極1fを低抵抗化す
るため、基板本体10Aの表面の走査線3a(ゲート電
極)に対応する部分にレジスト膜307(走査線3aよ
りも幅が広い)を形成し、これをマスクとしてその上か
らPなどのV族元素のドーパント308を低濃度で(例
えば、Pイオンを70keVの加速電圧、3×1014
cm2のドーズ量にて)ドープする。
【0057】次に、図7(a)に示すように、第1層間
絶縁膜12に第1遮光膜11aに至るコンタクトホール
13を反応性エッチング、反応性イオンビームエッチン
グ等のドライエッチングにより或いはウエットエッチン
グにより形成する。この際、反応性エッチング、反応性
イオンビームエッチングのような異方性エッチングによ
り、コンタクトホール13等を開孔した方が、開孔形状
をマスク形状とほぼ同じにできるという利点がある。但
し、ドライエッチングとウエットエッチングとを組み合
わせて開孔すれば、これらのコンタクトホール13等を
テーパ状にできるので、配線接続時の断線を防止できる
という利点が得られる。
【0058】次に、図7(b)に示すように、減圧CV
D法等によりポリシリコン層3を350nm程度の厚さ
で堆積した後、リン(P)を熱拡散し、ポリシリコン膜
3を導電化する。又は、Pイオンをポリシリコン膜3の
成膜と同時に導入したドープトシリコン膜を用いてもよ
い。これにより、ポリシリコン層3の導電性を高めるこ
とができる。
【0059】次に、図7(c)に示すように、レジスト
マスクを用いたフォトリソグラフィ工程、エッチング工
程等により、図1に示した如き所定パターンの走査線3
aと共に容量線3bを形成する。尚、この後、基板本体
10Aの裏面に残存するポリシリコンを基板本体10A
の表面をレジスト膜で覆ってエッチングすることにより
除去する。
【0060】次に、図7(d)に示すように、半導体層
1aにPチャネルのLDD領域を形成するために、Nチ
ャネルの半導体層1aに対応する位置をレジスト膜30
9で覆い、走査線3a(ゲート電極)を拡散マスクとし
て、BなどのIII族元素のドーパント310を低濃度で
(例えば、BF2イオンを90keVの加速電圧、3×
1013/cm2のドーズ量にて)ドープし、Pチャネル
の低濃度ソース領域1b及び低濃度ドレイン領域1cを
形成する。
【0061】続いて、図7(e)に示すように、半導体
層1aにPチャネルの高濃度ソース領域1d及び高濃度
ドレイン領域1eを形成するために、Nチャネルの半導
体層1aに対応する位置をレジスト膜309で覆った状
態で、かつ、図示はしていないが走査線3aよりも幅の
広いマスクでレジスト層をPチャネルに対応する走査線
3a上に形成した状態、同じくBなどのIII族元素のド
ーパント311を高濃度で(例えば、BF2イオンを9
0keVの加速電圧、2×1015/cm2のドーズ量に
て)ドープする。
【0062】次に、図8(a)に示すように、半導体層
1aにNチャネルのLDD領域を形成するために、Pチ
ャネルの半導体層1aに対応する位置をレジスト膜(図
示せず)で覆い、走査線3a(ゲート電極)を拡散マス
クとして、PなどのV族元素のドーパント60を低濃度
で(例えば、Pイオンを70keVの加速電圧、6×1
12/cm2のドーズ量にて)ドープし、Nチャネルの
低濃度ソース領域1b及び低濃度ドレイン領域1cを形
成する。
【0063】続いて、図8(b)に示すように、半導体
層1aにNチャネルの高濃度ソース領域1d及び高濃度
ドレイン領域1eを形成するために、走査線3aよりも
幅の広いマスクでレジスト62をNチャネルに対応する
走査線3a上に形成した後、同じくPなどのV族元素の
ドーパント61を高濃度で(例えば、Pイオンを70k
eVの加速電圧、4×1015/cm2のドーズ量にて)
ドープする。
【0064】次に、図8(c)に示すように、画素スイ
ッチング用TFT30における走査線3aと共に容量線
3b及び走査線3aを覆うように、例えば、常圧又は減
圧CVD法やTEOSガス等を用いて、NSG、PS
G、BSG、BPSGなどのシリケートガラス膜、窒化
シリコン膜や酸化シリコン膜等からなる第2層間絶縁膜
4を形成する。第2層間絶縁膜4の膜厚は、約500〜
1500nmが好ましく、更に800nmがより好まし
い。
【0065】この後、高濃度ソース領域1d及び高濃度
ドレイン領域1eを活性化するために約850℃のアニ
ール処理を20分程度行う。
【0066】次に、図8(d)に示すように、データ線
31に対するコンタクトホール5を、反応性エッチン
グ、反応性イオンビームエッチング等のドライエッチン
グにより或いはウエットエッチングにより形成する。ま
た、走査線3aや容量線3bを図示しない配線と接続す
るためのコンタクトホールも、コンタクトホール5と同
一の工程により第2層間絶縁膜4に開孔する。
【0067】次に、図9(a)に示すように、第2層間
絶縁膜4の上に、スパッタ処理等により、遮光性のAl
等の低抵抗金属や金属シリサイド等を、金属膜6とし
て、約100〜700nmの厚さ、好ましくは約350
nmに堆積する。
【0068】さらに、図9(b)に示すように、フォト
リソグラフィ工程、エッチング工程等により、データ線
6aを形成する。
【0069】次に、図9(c)に示すように、データ線
6a上を覆うように、例えば、常圧又は減圧CVD法や
TEOSガス等を用いて、NSG、PSG、BSG、B
PSGなどのシリケートガラス膜、窒化シリコン膜や酸
化シリコン膜等からなる第3層間絶縁膜7を形成する。
第3層間絶縁膜7の膜厚は、約500〜1500nmが
好ましく、更に800nmがより好ましい。
【0070】次に、図10(a)に示すように、画素ス
イッチング用TFT30において、画素電極9aと高濃
度ドレイン領域1eとを電気的に接続するためのコンタ
クトホール8を、反応性エッチング、反応性イオンビー
ムエッチング等のドライエッチングにより形成する。
【0071】次に、図10(b)に示すように、第3層
間絶縁膜7の上に、スパッタ処理等により、ITO等の
透明導電性薄膜9を、約50〜200nmの厚さに堆積
する。
【0072】さらに、図10(c)に示すように、フォ
トリソグラフィ工程、エッチング工程等により、画素電
極9aを形成する。なお、本実施形態の液晶装置が反射
型液晶装置である場合には、Al等の反射率の高い不透
明な材料から画素電極9aを形成してもよい。
【0073】続いて、画素電極9aの上にポリイミド系
の配向膜の塗布液を塗布した後、所定のプレティルト角
を持つように、且つ所定方向にラビング処理を施すこと
等により、配向膜16が形成される。
【0074】以上のようにして、TFTアレイ基板(電
気光学装置用基板)10が製造される。
【0075】次に、対向基板20の製造方法及びTFT
アレイ基板10と対向基板20とから液晶装置を製造す
る方法について説明する。
【0076】図2に示した対向基板20については、基
板本体20Aとしてガラス基板等の光透過性基板を用意
し、基板本体20Aの表面上に、第2遮光膜23及び周
辺見切りとしての第2遮光膜を形成する。第2遮光膜2
3及び周辺見切りとしての第2遮光膜は、例えばCr、
Ni、Alなどの金属材料をスパッタリングした後、フ
ォトリソグラフィ工程、エッチング工程を経て形成され
る。なお、これらの第2遮光膜2は、上記の金属材料の
他、カーボンやTiなどをフォトレジストに分散させた
樹脂ブラックなどの材料から形成してもよい。
【0077】その後、基板本体20Aの表面上の全面に
スパッタリング法などにより、ITO等の透明導電性薄
膜を、約50〜200nmの厚さに堆積することによ
り、対向電極21を形成する。更に、対向電極21の表
面上の全面にポリイミドなどの配向膜の塗布液を塗布し
た後、所定のプレティルト角を持つように、且つ所定方
向にラビング処理を施すこと等により、配向膜22を形
成する。以上のようにして、対向基板20が製造され
る。
【0078】最後に、上述のように製造されたTFTア
レイ基板10と対向基板20とを、配向膜16及び22
が互いに対向するようにシール材により貼り合わせ、真
空吸引法などの方法により、両基板間の空間に、例えば
複数種類のネマティック液晶を混合してなる液晶を吸引
して、所定の厚みを有する液晶層50を形成することに
より、上記構造の液晶装置が製造される。
【0079】この液晶装置の製造方法は、第1層間絶縁
膜12によって形成された凸部12a上で接合されるよ
うに、基体本体10Aに単結晶シリコン基板206aを
貼り合わせる工程を含む方法であり、第1層間絶縁膜1
2上に形成された凸凹を研磨することなく単結晶シリコ
ン基板206aを貼り合わせるので、製造工程を簡略化
することができ、生産性を向上させることができる。ま
た、研磨する工程がないので、研磨するための装置など
の設備は必要ない。
【0080】また、基体本体10Aに単結晶シリコン基
板206aを貼り合わせた後に、凸部12aが形成され
た領域を局所的に加熱する工程を含む方法であるので、
第1遮光膜11aが形成された領域上に設けられた第1
層間絶縁膜12の凸部12a上と単結晶シリコン基板2
06aとの密着性を高めることができ、第1層間絶縁膜
12と単結晶シリコン基板206aとの貼り合わせ強度
が高められる。このことにより、TFT(トランジスタ
素子)30を形成する工程において、第1層間絶縁膜1
2と単結晶シリコン基板206aとが剥がれるなどの不
良の発生を防止することができ、製品の歩留まりを向上
させることができる。また、得られた液晶装置の品質を
向上させることができる。
【0081】[第2実施形態] (液晶装置の製造方法)本実施形態の液晶装置の製造方
法において、第1の実施形態の液晶装置の製造方法と異
なるところは、第1遮光膜の形成領域のみである。
【0082】したがって、ここでは、液晶装置の製造方
法のうち、基板本体と単結晶シリコン基板とを貼り合わ
せる工程までの製造方法を、図11に基づいて説明す
る。なお、図11以降の製造工程、すなわち基板本体と
単結晶シリコン基板とを貼り合わせた後の工程について
は、第1実施形態と全く同様である。また、図11にお
いて、第1実施形態と同じ構成要素については、同じ参
照符号を付し、説明は省略する。
【0083】本実施形態においては、第1遮光膜を、非
表示領域にも形成する場合について説明する。
【0084】図11(a)に示すように、第1実施形態
と同様に、TFTアレイ基板10の基板本体10Aの表
面上に第1遮光膜(遮光層)11aを形成する。本実施
形態においては、表示領域であるトランジスタ素子の形
成領域に、所定のパターン(図1参照)の第1遮光膜
(遮光層)11aを形成するとともに、非表示領域に
も、パターニングされていない第1遮光膜(遮光層)1
1aを形成する。第1遮光膜11aの膜厚は、例えば1
50〜200nm程度とする。
【0085】次に、図11(b)に示すように、第1実
施形態と同様に、第1遮光膜(遮光層)11aを形成し
た基板本体10Aの表面上に、第1の絶縁体層12を形
成する。このとき、第1遮光膜11aが形成された領域
上に設けられた第1層間絶縁膜12の表面、すなわち、
トランジスタ素子の形成領域および非表示領域に形成さ
れた第1層間絶縁膜12の表面には、平坦な凸部12a
が形成される。また、第1遮光膜11aが形成されてい
ない領域上に設けられた第1層間絶縁膜12の表面に
は、平坦な凹部が形成される。第1の絶縁体層12の膜
厚は、少なくとも第1遮光膜11aの膜厚よりも厚く設
定し、例えば約400〜1000nm、より好ましくは
800nm程度とする。
【0086】次に、図11(c)に示すように、第1の
絶縁体層12上のトランジスタ素子の形成領域および非
表示領域に形成された凸部12a上で接合されるよう
に、第1実施形態と同様に、基板本体10Aと単結晶シ
リコン基板206aとの貼り合わせを行う。貼り合わせ
工程は、例えば300℃で2時間熱処理することにより
2枚の基板を直接貼り合わせる方法を採用することがで
きる。
【0087】この液晶装置の製造方法は、第1実施形態
と同様に、第1層間絶縁膜12によって形成された凸部
12a上で接合されるように、基体本体10Aに単結晶
シリコン基板206aを貼り合わせる工程を含む方法で
あり、第1層間絶縁膜12上に形成された凸凹を研磨す
ることなく単結晶シリコン基板206aを貼り合わせる
ので、製造工程を簡略化することができ、生産性を向上
させることができるという第1実施形態と同様の効果が
得られる。
【0088】さらに、この液晶装置の製造方法では、第
1遮光膜11aを非表示領域にも形成するので、非表示
領域上に設けられた第1遮光膜11aの上に形成された
第1層間絶縁膜12、すなわち、非表示領域上の第1層
間絶縁膜12の表面も単結晶シリコン基板206aと貼
り合わされる凸部12aとなる。このことにより、第1
層間絶縁膜12と単結晶シリコン基板206aとの貼り
合わせ面積が増大するとともに、第1層間絶縁膜12と
単結晶シリコン基板206aとの貼り合わせを安定した
状態で行うことができるようになるので、両者の密着性
を向上させることができる。
【0089】なお、本実施形態において、非表示領域に
形成される第1遮光膜11aは、非表示領域の全域に形
成してもよいし、非表示領域の一部に形成してもよい。
【0090】また、本発明の液晶装置の製造方法におい
ては、トランジスタ素子の形成領域に形成される第1遮
光膜のパターンは、トランジスタ素子の形成領域に対応
するものであればいかなるパターンであってもよく、と
くに限定されない。
【0091】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の液晶装置
の製造方法は、絶縁膜によって形成された凸部上で接合
されるように、絶縁基板に単結晶シリコン基板を貼り合
わせる工程を含む方法であり、絶縁膜上に形成された凸
凹を研磨することなく単結晶シリコン基板を貼り合わせ
るので、製造工程を簡略化することができ、生産性を向
上させることができる。また、研磨する工程がないの
で、研磨するための装置などの設備は必要ない。
【0092】また、前記絶縁基板に前記単結晶シリコン
基板を貼り合わせた後に、前記遮光膜が形成された領域
を局所的に加熱する液晶装置の製造方法とすることによ
り、遮光膜が形成された領域上に設けられた絶縁膜の凸
部上と単結晶シリコン基板との密着性を高めることがで
き、絶縁膜と単結晶シリコン基板との貼り合わせ強度が
高められる。このことにより、半導体層を形成する工程
において、絶縁膜と単結晶シリコン基板とが剥がれるな
どの不良の発生を防止することができ、製品の歩留まり
を向上させることができる。また、得られた液晶装置の
品質を向上させることができる。
【0093】さらに、前記遮光膜を非表示領域に形成す
る液晶装置の製造方法とすることにより、非表示領域上
に設けられた遮光膜の上に形成された絶縁膜、すなわ
ち、非表示領域上の絶縁膜の表面も単結晶シリコン基板
と貼り合わされる凸部とすることができる。このことに
より、絶縁膜と単結晶シリコン基板との貼り合わせ面積
が増大するとともに、絶縁膜と単結晶シリコン基板との
貼り合わせを安定した状態で行うことができるようにな
るので、両者の密着性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る第1実施形態の液晶装置の製造
方法で製造された液晶装置において、TFTアレイ基板
の相隣接する複数の画素群の平面図である。
【図2】 図1のA−A’断面図である。
【図3】 図3(a)〜(c)は、本発明に係る第1実
施形態の液晶装置の製造方法を示す工程図である。
【図4】 本発明に係る第1実施形態の液晶装置の製造
方法を示す工程図である。
【図5】 図5(a)〜(e)は、本発明に係る第1実
施形態の液晶装置の製造方法を示す工程図である。
【図6】 図6(a)〜(d)は、本発明に係る第1実
施形態の液晶装置の製造方法を示す工程図である。
【図7】 図7(a)〜(e)は、本発明に係る第1実
施形態の液晶装置の製造方法を示す工程図である。
【図8】 図8(a)〜(d)は、本発明に係る第1実
施形態の液晶装置の製造方法を示す工程図である。
【図9】 図9(a)〜(c)は、本発明に係る第1実
施形態の液晶装置の製造方法を示す工程図である。
【図10】 図10(a)〜(c)は、本発明に係る第
1実施形態の液晶装置用の製造方法を示す工程図であ
る。
【図11】 図11(a)〜(c)は、本発明に係る第
2実施形態の液晶装置用基板の製造方法を示す工程図で
ある。
【符号の説明】
1a…半導体層 1a’…チャネル領域 1b…低濃度ソース領域(ソース側LDD領域) 1c…低濃度ドレイン領域(ドレイン側LDD領域) 1d…高濃度ソース領域 1e…高濃度ドレイン領域 10…TFTアレイ基板 20…対向基板 10A、20A…基板本体 11a…第1遮光膜(遮光層) 12…第1層間絶縁膜(絶縁体層) 30…画素スイッチング用TFT(トランジスタ素子) 50…液晶層(電気光学材料層) 206…単結晶シリコン層
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01L 21/336 H01L 29/78 626C 627D Fターム(参考) 2H091 FA35Y FB08 FC02 FC26 FD04 GA02 GA06 GA13 LA03 LA12 2H092 JA24 JA33 JA35 JB52 JB64 JB69 KA03 KB02 KB25 MA03 MA05 MA07 MA15 MA18 MA19 MA22 MA27 MA31 NA01 NA18 NA27 NA28 NA29 PA02 PA09 5C094 AA31 AA42 AA43 AA44 BA03 BA43 CA19 DA15 EA04 EA07 EB05 ED15 5F110 AA16 AA21 BB01 BB04 CC02 DD02 DD03 DD12 DD13 DD24 DD25 EE09 EE45 FF02 FF23 GG02 GG12 GG24 GG32 GG34 GG52 HJ01 HJ04 HJ13 HJ23 HL03 HL05 HL07 HL23 HM15 NN02 NN04 NN22 NN23 NN24 NN25 NN26 NN35 NN41 NN44 NN45 NN46 NN53 NN54 NN55 NN73 QQ11 QQ17

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 互いに対向する一対の基板間に電気光学
    材料が挟持されてなる液晶装置の製造方法であって、 前記一対の基板のうち、光透過性の絶縁基板からなる一
    方の基板の内側面上における、少なくとも前記絶縁基板
    上に形成される各トランジスタ素子に対応させた領域に
    遮光膜を形成する工程と、 前記遮光膜が形成された前記絶縁基板の内側面上に絶縁
    膜を形成する工程と、 前記遮光膜が形成された領域上に設けられた前記絶縁膜
    によって形成された凸部上で接合されるように、前記絶
    縁基板に単結晶シリコン基板を貼り合わせる工程と、 所定の膜厚の単結晶シリコン層を残すように前記単結晶
    シリコン基板を分離する工程と、 前記単結晶シリコン層をパターニングして半導体層を形
    成する工程とを含むことを特徴とする液晶装置の製造方
    法。
  2. 【請求項2】 前記絶縁基板に前記単結晶シリコン基板
    を貼り合わせた後に、前記遮光膜が形成された領域を局
    所的に加熱することを特徴とする請求項1に記載の液晶
    装置の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記遮光膜を非表示領域に形成すること
    を特徴とする請求項1または請求項2に記載の液晶装置
    の製造方法。
JP2000363205A 2000-11-29 2000-11-29 液晶装置の製造方法 Withdrawn JP2002169178A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000363205A JP2002169178A (ja) 2000-11-29 2000-11-29 液晶装置の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000363205A JP2002169178A (ja) 2000-11-29 2000-11-29 液晶装置の製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002169178A true JP2002169178A (ja) 2002-06-14

Family

ID=18834352

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000363205A Withdrawn JP2002169178A (ja) 2000-11-29 2000-11-29 液晶装置の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002169178A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1288703A3 (en) * 2001-08-27 2004-01-28 Seiko Epson Corporation Electric optical apparatus and manufacturing of the same, projection display, and electronic instrument
JP2005227355A (ja) * 2004-02-10 2005-08-25 Seiko Epson Corp 電気光学装置、電気光学装置の製造方法および電子機器

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1288703A3 (en) * 2001-08-27 2004-01-28 Seiko Epson Corporation Electric optical apparatus and manufacturing of the same, projection display, and electronic instrument
US6900861B2 (en) 2001-08-27 2005-05-31 Seiko Epson Corporation Electric optical apparatus using a composite substrate formed by bonding a semiconductor substrate and manufacturing method of the same, projection display, and electronic instrument
JP2005227355A (ja) * 2004-02-10 2005-08-25 Seiko Epson Corp 電気光学装置、電気光学装置の製造方法および電子機器

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2001125134A (ja) アクティブマトリクス基板及びその製造方法
JP2006178368A (ja) アクティブマトリクス型表示装置及びその製造方法
TWI402990B (zh) 顯示裝置和顯示裝置的製造方法
JP2003152193A (ja) 電気光学装置および電気光学装置の製造方法、並びに投射型表示装置、電子機器
KR100570405B1 (ko) 트랜지스터와 그 제조 방법, 전기 광학 장치, 반도체 장치및 전자기기
US7838936B2 (en) Semiconductor device and manufacturing method thereof, and liquid crystal display device
KR100502685B1 (ko) 능동매트릭스기판 및 그 제조방법
JP4097521B2 (ja) 半導体装置の作製方法
JP2002169178A (ja) 液晶装置の製造方法
JP2001358212A (ja) 電極基板の製造方法、並びにこの製造方法により製造された電極基板、これを用いた液晶装置
JP4507546B2 (ja) 半導体装置の製造方法
JP4202091B2 (ja) アクティブマトリクス型液晶表示装置の作製方法
JP4792694B2 (ja) 電気光学装置用基板の製造方法、電気光学装置用基板、電気光学装置、電子機器
JP2005166911A (ja) 半導体装置の製造方法、半導体装置、電気光学装置の製造方法、電気光学装置および電子機器
JP2003270664A (ja) 電気光学装置の製造方法
US7750349B2 (en) Switching element substrate, for a liquid crystal display device, including an insulating substrate
JP3707318B2 (ja) 液晶表示装置およびその製造方法
JP4556378B2 (ja) トランジスタの製造方法及び複合基板の製造方法
JP4677707B2 (ja) 電気光学装置用薄膜トランジスタアレイ基板の製造方法
JP3674260B2 (ja) 液晶表示パネルの製造方法、薄膜トランジスタアレイ基板、液晶表示パネル並びに液晶プロジェクタ
JP2514166B2 (ja) アクティブマトリックス液晶表示装置の製造方法
JP2004246028A (ja) デバイスの製造方法及びこれを用いて製造されたデバイス、複合基板の製造方法、電気光学装置、並びに電子機器
JP2005217288A (ja) 電気光学装置の製造方法
JP2003068997A (ja) 電気光学装置の製造方法
JP2001244465A (ja) 薄膜トランジスタの製造方法、薄膜トランジスタ及び液晶表示装置

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20080205