JP2002169168A - 液晶表示板用スペーサーおよびそれを用いた液晶表示板 - Google Patents

液晶表示板用スペーサーおよびそれを用いた液晶表示板

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JP2002169168A
JP2002169168A JP2000370343A JP2000370343A JP2002169168A JP 2002169168 A JP2002169168 A JP 2002169168A JP 2000370343 A JP2000370343 A JP 2000370343A JP 2000370343 A JP2000370343 A JP 2000370343A JP 2002169168 A JP2002169168 A JP 2002169168A
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Norikuni Sasaki
令晋 佐々木
Shigefumi Kuramoto
成史 倉本
Daiki Hagen
大樹 波元
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Nippon Shokubai Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 特に15インチ以上の大画面のTFT−LC
Dにおいて、優れた接着性および光抜け抑制効果の両方
を有することによって、画質向上と画質低下要因の低減
を達成する、電極基板への分散性の良好な、新規な液晶
表示板用接着性スペーサーおよびそれを用いた液晶表示
板を提供する。 【解決手段】 本発明にかかる液晶表示板用接着性スペ
ーサーは、オキサゾリン基を有する粒子の表面の少なく
とも一部が熱可塑性樹脂で被覆されてなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液晶表示板用接着
性スペーサーおよびそれを用いた液晶表示板に関する。
詳しくは、優れた接着性と光抜け抑制の効果を有する、
液晶表示板用接着性スペーサーおよびそれを用いた液晶
表示板に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、液晶表示板(LCD)はパーソナ
ルテレビとして実用化され始め、なかでもTFT−LC
Dと呼ばれる液晶表示板は、高速応答や視野角拡大への
対応が可能なため、ブラウン管(CRT)からの置き換
えを目的に、15インチ以上の大画面TFT−LCDと
する開発が検討されてきた。今後、大型テレビに対抗
し、そのシェアの獲得を狙って、液晶表示板の表示品位
をさらに高めることが求められている。表示品位を高め
るための主要な要因の一つとしてスペーサー周囲の光抜
けの抑制を挙げることができ、従来より、粒子本体を長
鎖アルキルシランや長鎖アルキル基含有ポリマーで処理
したものがよく知られている。
【0003】しかしながら、これらの処理では、STN
−LCDにおいてスペーサー周囲の光抜け抑制に一定の
効果はあるものの、依然として疎水性は高いなどという
理由によりスペーサーの移動を生じやすいことに変わり
はなく、まだ不十分であるので、15インチ以上の大画
面TFT−LCDにおいては、さらに光抜け抑制の効果
が大きい液晶表示板用のスペーサーが求められている。
一方、液晶表示板のパネルの大型化や、液晶表示板の輸
送時の振動・衝撃等に起因する液晶表示板の品質低下に
関する問題を解消するため、近年、熱可塑性樹脂により
形成された接着層で粒子表面を被覆し、電極基板への接
着性を持たせた、接着性スペーサーの開発および検討が
なされ、よく知られている。
【0004】しかしながら、単に、電極基板への接着性
を目的として熱可塑性樹脂で被覆するだけでは、スペー
サー粒子としての光抜け抑制能が従来よりも低下すると
いう問題がある一方、熱可塑性樹脂で被覆し、なおかつ
光抜け抑制能を従来程度に維持しようとして、前記熱可
塑性樹脂に長鎖アルキル基等を含有させた場合は、電極
基板に対する接着性が低下するという問題があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明の解決
しようとする課題は、特に15インチ以上の大画面のT
FT−LCDにおいて、優れた接着性および光抜け抑制
効果の両方を有することによって、画質向上と画質低下
要因の低減を達成する、電極基板への分散性の良好な、
新規な液晶表示板用接着性スペーサーおよびそれを用い
た液晶表示板を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記課題を
解決するために、鋭意検討を行った。その結果、粒子本
体となる粒子にオキサゾリン基を含有させ、なおかつ、
その表面の少なくとも一部を熱可塑性樹脂で被覆処理す
れば、光抜け抑制効果とともに接着性にも優れた、新規
な液晶表示板用接着性スペーサーを得ることができる、
ということを見出した。すなわち、本発明にかかる液晶
表示板用接着性スペーサーは、オキサゾリン基を有する
粒子の表面の少なくとも一部が熱可塑性樹脂で被覆され
てなる。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明の液晶表示板用接着
性スペーサー、その製造方法およびそれを用いた液晶表
示板について具体的に説明する。 〔液晶表示板用接着性スペーサー〕本発明にかかる液晶
表示板用接着性スペーサーは、オキサゾリン基を有する
粒子の表面の少なくとも一部が熱可塑性樹脂によって被
覆されてなるものである。以下、前記「粒子」を便宜上
「粒子本体(原料粒子)」とした上で、粒子本体(原料
粒子)、熱可塑性樹脂およびこれらを用いてなるスペー
サーに分けて詳しく説明する。
【0008】(粒子本体(原料粒子))本発明にかかる
液晶表示板用接着性スペーサーの粒子本体は、液晶表示
板の隙間距離を決める主なものであって、液晶層の厚み
を均一かつ一定に保持する。粒子本体の平均粒子径は、
1〜30μmであることが好ましく、より好ましくは1
〜20μm、最も好ましくは1〜15μmである。前記
平均粒子径が上記範囲を外れると、液晶表示板用のスペ
ーサーとして用いることができないおそれがあるので好
ましくない。粒子本体の粒子径の変動係数(CV)は、
10%以下であることが好ましく、より好ましくは8%
以下、さらに好ましくは6%以下である。前記粒子径の
変動係数が10%を超えると、液晶層の厚みを均一かつ
一定に保持することが困難となり、画像ムラを起こしや
すくなるおそれがあるので好ましくない。
【0009】なお、前記平均粒子径および前記粒子径の
変動係数の定義や測定方法は、後述の実施例に記載のも
のを採用することが好ましい。粒子本体の形状は、特に
限定されるものではなく、具体的には、球状、針状、板
状、鱗片状、破砕状、俵状、まゆ状、金平糖状等の任意
の粒子形状を好ましく挙げることができるが、なかでも
液晶表示板の隙間距離を均一に一定とする上では球状が
好ましい。すなわち、粒子形状が球状である場合、すべ
てまたはほぼすべての方向について一定またはほぼ一定
の粒径を有することができるからである。
【0010】本発明にかかる液晶表示板用接着性スペー
サーにおいては、粒子本体はその構造中にオキサゾリン
基を有する。詳しくは、粒子本体は、その構造中に、オ
キサゾリン基含有化合物由来の構造単位を好ましく有す
る。粒子本体にオキサゾリン基を有するようにした場合
は、光抜けの抑制効果と接着性に極めて優れたスペーサ
ーを得ることができる。また、粒子本体において、オキ
サゾリン基を有する部分は、特に限定されるわけではな
く、その内部であっても表面であってもよいが、光抜け
抑制効果と接着性の発揮の面からみても、表面に有する
ことがより好ましい。
【0011】本発明にかかる液晶表示板用接着性スペー
サーにおいては、粒子本体中にオキサゾリン基含有化合
物由来の構造単位を0.01〜70wt%有することが
好ましく、より好ましくは0.1〜50wt%、さらに
好ましくは0.1〜30wt%である。前記オキサゾリ
ン基含有化合物由来の構造単位の含有割合が70wt%
を超える場合は、光抜け抑制の効果が無くなるおそれが
あるので好ましくなく、0.1wt%未満の場合は、接
着性が低下するおそれがあるので好ましくない。本発明
にかかる液晶表示板用接着性スペーサーにおいて、その
粒子本体としては、例えば、有機質無機質複合体粒子、
有機架橋重合体粒子および無機系粒子等を好ましく挙げ
ることができるが、特に限定されるわけではない。なか
でも、有機質無機質複合体粒子および有機架橋重合体粒
子は、電極基板、配向膜およびカラーフィルターの損傷
防止や、両電極基板間の隙間距離の均一性を得やすいと
いう点で好ましく、さらに有機質無機質複合体粒子がよ
り好ましい。また、粒子本体中にオキサゾリン基を導入
する容易性という観点からは、粒子本体として、有機架
橋重合体粒子および有機質無機質複合体粒子がより好ま
しく、なかでも、有機質無機質複合体粒子が特により好
ましい。
【0012】有機質無機質複合体粒子としては、有機質
部分と無機質部分とを含む複合粒子であることが好まし
い。この有機質無機質複合体粒子において、前記無機質
部分の割合は、特に限定されるわけではないが、例え
ば、前記有機質無機質複合体粒子の重量に対して、無機
酸化物換算で、10〜90wt%の範囲であることが好
ましく、より好ましくは25〜85wt%、さらに好ま
しくは30〜80wt%である。前記無機酸化物換算と
は、好ましくは、有機質無機質複合体粒子を空気中など
の酸化雰囲気中で高温(例えば1000℃)で焼成した
前後の重量を測定することにより求めた重量百分率で示
される。前記有機質無機質複合体粒子の前記無機質部分
の割合が、無機酸化物換算で10wt%を下回ると、前
記有機質無機質複合体粒子は軟らかくなり、電極基板へ
の散布個数が増えることになるので好ましくなく、ま
た、90wt%を上回ると、硬すぎて配向膜の損傷やT
FTの断線が生じやすくなるおそれがあるので好ましく
ない。
【0013】有機質無機質複合体粒子としては、特に限
定されるわけではないが、具体的には、有機ポリマー骨
格と、前記有機ポリマー骨格中の少なくとも1個の炭素
原子にケイ素原子が直接化学結合した有機ケイ素を分子
内に有するポリシロキサン骨格とを含み、前記ポリシロ
キサン骨格を構成するSiO2の量が10wt%以上で
ある、有機質無機質複合体粒子A等を好ましく挙げるこ
とができる。ここで、有機質無機質複合体粒子Aは、G
≧14・Y1.75(ここで、Gは破壊強度〔kg〕を示
し;Yは粒子径〔mm〕を示す)を満足する破壊強度で
あると好ましく、10%圧縮弾性率が300〜2000
kg/mm2、10%変形後の残留変位が0〜5%であ
るとさらに好ましい。有機質無機質複合体粒子Aは、染
料および/または顔料を含むことで好ましく着色されて
いてもよい。
【0014】有機質無機質複合体粒子Aの製造方法につ
いては、特に限定されるわけではないが、例えば、下記
に示す縮合工程と重合工程と熱処理工程とを含む製造方
法を好ましく挙げることができる。前記縮合工程とは、
ラジカル重合性基含有第1シリコン化合物を用いて加水
分解・縮合する工程であることが好ましく、この縮合工
程では、触媒としてアンモニア等の塩基性触媒を好まし
く用いても良い。ラジカル重合性基含有第1シリコン化
合物は、次の一般式(1):
【0015】
【化1】
【0016】(ここで、Raは水素原子またはメチル基
を示し;Rbは、置換基を有していても良い炭素数1〜
20の2価の有機基を示し;Rcは、水素原子と、炭素
数1〜5のアルキル基と、炭素数2〜5のアシル基とか
らなる群から選ばれる少なくとも1つの1価基を示す。
1は、炭素数1〜5のアルキル基とフェニル基とから
なる群から選ばれた少なくとも1種の1価の基を示す。
lは1または2であり、pは0または1である。)と、
次の一般式(2):
【0017】
【化2】
【0018】(ここで、Rdは水素原子またはメチル基
を示し;Reは、水素原子と、炭素数1〜5のアルキル
基と、炭素数2〜5のアシル基とからなる群から選ばれ
る少なくとも1つの1価基を示す。R2は、炭素数1〜
5のアルキル基とフェニル基戸からなる群から選ばれた
少なくとも1種の1価の基を示す。mは1または2であ
り、qは0または1である。)と、次の一般式(3):
【0019】
【化3】
【0020】(ここで、Rfは水素原子またはメチル基
を示し;Rgは、置換基を有していても良い炭素数1〜
20の2価の有機基を示し;Rhは、水素原子と、炭素
数1〜5のアルキル基と、炭素数2〜5のアシル基とか
らなる群から選ばれる少なくとも1つの1価基を示す。
3は、炭素数1〜5のアルキル基とフェニル基とから
なる群から選ばれた少なくとも1種の1価の基を示す。
nは1または2であり、rは0または1である。)とか
らなる群から選ばれる少なくとも1つの一般式で表され
る化合物またはその誘導体であることが好ましい。
【0021】前記重合工程は、前記縮合工程中および/
または前記縮合工程後に、ラジカル重合性基をラジカル
重合反応させて粒子を得る工程であることが好ましい。
前記熱処理工程は、前記重合工程で生成した重合体粒子
を800℃以下、より好ましくは100〜600℃の温
度で乾燥および焼成する工程であり、例えば、10容量
%以下の酸素濃度を有する雰囲気中や減圧下で行われる
ことが好ましい。上記の縮合工程、重合工程および熱処
理工程から選ばれる少なくとも1つの工程中および/ま
たは後に、生成した原料粒子を着色する着色工程をさら
に含んでいてもよく、着色についての詳細は後述する。
【0022】上記の縮合工程、重合工程および熱処理工
程から選ばれた少なくとも1種の工程中および/または
後に、生成した原料粒子を表面処理する表面処理工程を
さらに含んでいても良い。前記表面処理工程に用いる表
面処理剤としては、特に限定されないが、下記一般式
(4)〜(6)から選ばれる少なくとも1種のシラン化
合物が好ましい。 SiX4 (4) R4SiX3 (5) R56SiX2 (6) (ここで、Xは塩素原子、水素原子、炭素数1〜5のア
ルコキシ基および炭素数2〜5のアシロキシ基から選ば
れた少なくとも1種;R4およびR5は、いずれも、炭素
数1〜22のアルキル基および炭素数6〜22のアリー
ル基から選ばれる少なくとも1種であり、その基の中の
1つ以上の水素原子が、アミノ基、メルカプト基、アル
キレンオキシド基、エポキシ基、シアノ基、塩素原子お
よびフッ素原子から選ばれる少なくとも1種で置換され
ていても良い;R6は、炭素数1〜5のアルキル基とフ
ェニル基とからなる群から選ばれる少なくとも1種の1
価の基である。) 前記シラン化合物のうち、一般式(4)で示されるシラ
ン化合物や、R4やR5がアミノ基を置換基として有する
ものである一般式(5)または(6)で示されるシラン
化合物で表面処理されると、特に乾式散布性に優れるた
め好ましい。
【0023】ここで、粒子本体が有機質無機質複合体粒
子の場合に、この粒子本体にオキサゾリン基を含有させ
る方法としては、有機質無機質複合体粒子の製造の際
に、前記重合工程をイソプロペニルオキサゾリンを共存
させて行うか、前記縮合工程をオキサゾリン基と加水分
解性シリル基とを含有するシラン化合物を共存させて行
うか、前記表面処理工程を粒子本体表面の官能基と反応
する反応性基とオキサゾリン基とを含有する化合物を用
いて行うことなどが挙げられる。有機架橋重合体粒子と
しては、特に限定されるわけではないが、例えば、ベン
ゾグアナミン、メラミンおよび尿素からなる群の中から
選ばれた少なくとも1種のアミノ化合物とホルムアルデ
ヒドとから縮合反応により得られるアミノ樹脂の硬化粒
子(特開昭62−068811号公報参照);ジビニル
ベンゼンを単独で重合あるいは他のビニル単量体と共重
合させて得られるジビニルベンゼン架橋樹脂粒子(特開
平1−144429号公報参照)等を好ましく挙げるこ
とができる。
【0024】ここで、粒子本体が有機架橋重合体粒子の
場合に、この粒子本体にオキサゾリン基を含有させる方
法としては、たとえば、二重結合とオキサゾリン基を有
するイソプロペニルオキサゾリン等の、オキサゾリン基
以外の反応性基を有するモノマーを用いて、重合や縮合
を行うことなどが挙げられる。無機系粒子としては、特
に限定されるわけではないが、例えば、ガラス、シリ
カ、アルミナ等の球状微粒子等を好ましく挙げることが
できる。ここで、粒子本体が無機系粒子の場合に、この
粒子本体にオキサゾリン基を含有させる方法としては、
オキサゾリン基と加水分解性シリル基を有するシラン化
合物で表面処理を行うことなどが挙げられる。
【0025】本発明の液晶表示板用接着性スペーサーに
おいては、粒子本体の表面の少なくとも一部を熱可塑性
樹脂で被覆することだけでなく、粒子本体としてオキサ
ゾリン基を有する粒子を用いることにより、TFT−L
CDにおいて従来問題となっていた接着性に加え光抜け
抑制効果の不十分さをも同時に解決することができる。
すなわち、従来公知の、「粒子表面にエポキシ基、水酸
基、カルボキシル基、メルカプト基およびハロアルキル
基等の官能基を有し、この官能基に反応する熱可塑性樹
脂を粒子本体の表面に化学的に結合させ被覆させてなる
接着性スペーサー(特開平5−188384号公報、特
開平7−333623号公報、特開平8−43834号
公報)」や「粒子本体表面にビニル基重合開始剤を導入
した後、それらを起点として熱可塑性樹脂を重合グラフ
ト化した接着性スペーサー(特開平5−232480号
公報)」では、接着層としての熱可塑性樹脂の厚みが薄
いため、電極基板等に対して付着程度の弱い接着力しか
なく、スペーサー周囲の光抜け抑制についても不十分で
ある。
【0026】また、「長鎖アルキル基を含有するポリマ
ーで粒子本体表面を被覆またはグラフト化してなる接着
性スペーサー(特開平9−194842号公報、特開平
9−244034号公報)」では、振動や衝撃が加わる
前のスペーサー周囲の光抜け抑制には一定の効果はある
ものの、長鎖アルキル基を含有していることにより接着
性スペーサー自身の表面張力が減少しているため、振動
や衝撃が加わった後のスペーサー周囲の光抜け抑制は不
十分である。また、オキサゾリン基を含有するポリマー
で被覆された接着性スペーサー(特開平10−2068
61号公報)も開示されているが、STN−LCDでは
効果があるものの、15インチ以上の大画面のTFT−
LCDにおいては、スペーサー周囲の光抜けに問題があ
る。本願と特開平10−206861号公報では、オキ
サゾリン基が粒子本体表面にあるか、熱可塑性樹脂に含
有しているかの違いがあり、この違いが光抜け抑制能に
影響を及ぼす理由は明確ではない。しかしながら、後者
のように熱可塑性樹脂に含有している場合は、オキサゾ
リン基は液晶と接触しているため、STN−LCDでは
液晶の配向乱れを誘発させないがTFT−LCDにおい
ては液晶の配向乱れを誘発させ得ると考えることがで
き、前者すなわち本願のように、液晶と接触しにくい粒
子本体側にオキサゾリン基を含有させることによって、
液晶の配向乱れを誘発しないようにすることができると
考えられる。以上のように、これら従来公知の接着性ス
ペーサーに比べ、本発明における接着性スペーサーは、
従来問題となっていた接着性と光抜け抑制能の不十分さ
を一挙に解決することができるため、有用であり特に好
ましい。
【0027】本発明の液晶表示板用接着性スペーサー
は、必要に応じて、着色されていてもよく、例えば、粒
子本体が染料および顔料からなる群から選ばれる少なく
とも1つ等を含むことで着色されていてもよい。その色
は、光が透過しにくいか、または、透過しない色が、ス
ペーサー自身の光抜けを防止でき画質のコントラストを
向上できる点で好ましい。光が透過しにくいか、また
は、透過しない色としては、例えば、黒、濃青、紺、
紫、青、濃緑、緑、茶、赤等の色を好ましく挙げること
ができるが、特に好ましくは、黒、濃青、紺色である。
なお、染料および/または顔料は、単に原料粒子に含ま
れるものでもよく、あるいは、染料および/または顔料
と原料粒子を構成するマトリックスとが化学結合によっ
て結び付けられた構造を有するものでもよいが、特にこ
れらに限定されるわけではない。
【0028】前記染料は、着色しようとする色に応じて
適宜選択して使用され、例えば、染色方法によって分類
された、分散染料、酸性染料、塩基性染料、反応染料、
硫化染料等が挙げられる。これらの染料の具体例は、
「化学便覧応用化学編 日本化学会編」(1986年丸
善株式会社発行)の1399頁〜1427頁、「日本化
薬染料便覧」(1973年日本化薬株式会社発行)に記
載されている。原料粒子を染色する方法としては、従来
公知の方法がとられる。例えば、上記の「化学便覧応用
化学編 日本化学会編」や「日本化薬染料便覧」に記載
されている方法等で行うことができる。
【0029】前記顔料としては、特に限定はされない
が、例えば、カーボンブラック、鉄黒、クロムバーミリ
オン、モリブデン赤、べんがら、黄鉛、クロム緑、コバ
ルト緑、群青、紺青などの無機顔料;フタロシアニン
系、アゾ系、キナクリドン系などの有機顔料が挙げられ
る。なお、前記顔料は、その平均粒子径が0.4μm以
下でないと、粒子本体中に導入されない場合があるの
で、この場合は染料を使用する方が好ましい。前記粒子
本体が着色されている場合、液晶表示板用のスペーサー
として用いると、バックライトの光抜けを防止でき、液
晶表示板の画質向上を達成することができる。
【0030】(熱可塑性樹脂)本発明にかかる液晶表示
板用接着性スペーサーにおいては、スペーサーを電極基
板上に固着させて移動しにくくすることで液晶表示板の
画質を向上させるため、粒子本体は、その表面の少なく
とも一部が接着層を形成する熱可塑性樹脂で被覆されて
いる。また、この接着層、すわなち熱可塑性樹脂は、そ
の少なくとも一部が粒子本体の表面と化学結合して粒子
本体を被覆していてもよい。上述のように本発明におい
ては、接着層は熱可塑性樹脂から形成されることが好ま
しい。
【0031】前記熱可塑性樹脂としては、電極基板など
に対して接着作用を有するものであれば、特に限定され
るわけではなく、具体例には、エチレン性不飽和単量体
の単独重合体または共重合体を含む樹脂等を好ましく挙
げることができる。前記エチレン性不飽和単量体として
は、特に限定はされないが、例えば、エチレン、プロピ
レン、塩化ビニル、酢酸ビニル、スチレン、ビニルトル
エン、α−メチルスチレン、(メタ)アクリル酸エステ
ル(例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メ
タ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレー
ト、イソプロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メ
タ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、ラ
ウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アク
リレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、2−
エチルヘキシル(メタ)アクリレート、グリシジル(メ
タ)アクリレート、トリフルオロプロピル(メタ)アク
リレート等を好ましく挙げることができる。これらの中
でも、エチレン性不飽和単量体が、芳香族残基(例え
ば、フェニル基等)、水素結合可能な残基(エステル基
等)を含有していると、配向膜との分子間力が大きくな
り、前記電極基板等への接着性が高くなるため好まし
く、(メタ)アクリル酸エステルおよび/またはスチレ
ンを含むことがさらに好ましい。
【0032】熱可塑性樹脂としては、その接着性をより
向上させる観点からは、エポキシ樹脂、(メタ)アクリ
レートをモノマー成分に含む(メタ)アクリル系樹脂、
スチレン化合物をモノマー成分に含むスチレン系樹脂、
および、スチレン化合物と(メタ)アクリレートとをモ
ノマー成分に含む(メタ)アクリル−スチレン系樹脂か
らなる各種ポリマー群の中から選ばれた少なくとも1種
を含んでなることが特に好ましい。前記(メタ)アクリ
ル酸エステルおよび/またはスチレンを重合して熱可塑
性樹脂微粒子を製造する場合、ソープフリー重合(ソー
プフリー乳化重合)して得られるものが好ましく、理由
としては、前記ソープフリー重合(ソープフリー乳化重
合)では界面活性剤等の導電性不純物を使用しないた
め、液晶表示板の信頼性が向上し易いからである。
【0033】熱可塑性樹脂としては、上記のものに限定
されるわけではなく、例えば、ポリエチレンテレフタラ
ート、ポリブチレンテレフタラート等のポリエステル;
各種ポリアミド;各種ポリカーボネート;各種エポキシ
樹脂等も熱可塑性樹脂として好ましく使用できる。さら
に、本発明における熱可塑性樹脂については、オキサゾ
リン基と反応可能な官能基を少なくとも1つ有するポリ
マーを含むことが好ましい。この「オキサゾリン基と反
応可能な官能基」とは、酸性基の中の少なくとも1種の
官能基であることが好ましく、メルカプト基(−S
H)、カルボキシル基(−COOH)、水酸基(−O
H)およびスルホン酸基(−SO3H)の中から選択さ
れる少なくとも1種の官能基であることがさらに好まし
い。これらの官能基は、前記粒子本体が有するオキサゾ
リン基と反応して容易に化学結合を形成するため、前記
粒子本体への熱可塑性樹脂の被覆効率や、被覆後の密着
力の保持(剥離の防止)などに特に有効である。また
「オキサゾリン基と反応可能な官能基を有するポリマ
ー」とは、このポリマー合成の際にモノマー成分中に上
記官能基を有するモノマーを含み、合成後の樹脂中に上
記官能基を有するモノマー由来の構造単位を含んでいれ
ばよく、好ましいものとして挙げた上記各種熱可塑性樹
脂であって、上記官能基を有するモノマー由来の構造単
位を含むものがさらにより好ましい。本発明における熱
可塑性樹脂は、少なくともオキサゾリン基と反応可能な
官能基を有するポリマーを含むことが好ましく、粒子本
体が有するオキサゾリン基と上記官能基との化学結合に
よって、前記粒子本体への熱可塑性樹脂の被覆効率と、
その後の密着性の保持(剥離の防止)率を増加させるこ
とができる。
【0034】本発明においては、熱可塑性樹脂として
は、前記オキサゾリン基と反応可能な官能基を有するポ
リマーのみを用いても、他の樹脂(ポリマー)を含めた
2種以上を併用してもよい。また、熱可塑性樹脂により
形成される接着層は1層であっても2層以上であっても
よい。また、本発明においては、前記「オキサゾリン基
と反応可能な官能基を有するポリマー」中に、オキサゾ
リン基と反応可能な官能基を有するモノマー由来の構造
単位を0.1〜50wt%含むことが好ましく、より好
ましくは1〜30wt%、さらに好ましくは2〜20w
t%であり、上記含有割合が0.1wt%未満の場合
は、オキサゾリン基との反応が生じにくくなるため好ま
しくなく、50wt%を超える場合は、接着性と光抜け
抑制の問題を同時に解決しにくくなるため好ましくな
い。
【0035】熱可塑性樹脂のガラス転移温度(Tg
(℃))が、40〜150℃であることが好ましく、よ
り好ましくは50〜130℃、特に好ましくは60〜1
20℃である。前記熱可塑性樹脂のガラス転移温度(T
g(℃))が、上記範囲である場合、液晶表示板を組み
立てる際には短時間の加熱・加圧であっても電極基板に
強く固着させることができるので好ましいが、150℃
を超える場合は、加熱・加圧時に、熱可塑性樹脂微粒子
が溶融しにくく、そのため電極基板との接着性が不十分
となるおそれがあるので好ましくなく、また、40℃未
満では、スペーサーに用いた場合に貯蔵中に粒子どうし
で融着を起こしたり、電極基板上へ散布時の分散性が悪
くなるおそれがあるので好ましくない。
【0036】熱可塑性樹脂の融解開始温度は、好ましく
は50〜160℃、より好ましくは60〜150℃、さ
らに好ましくは70〜140℃である。融解開始温度が
50℃未満では、接着性粒子が貯蔵中に融着等を起こし
たり、電極基板上に散布する際の分散性が悪くなるおそ
れがあるので好ましくない。一方、融解開始温度が16
0℃を超えると、液晶表示板を組み立てる際の加熱加圧
時に、接着層に含まれる熱可塑性樹脂が溶融しにくく、
そのため、電極基板との接着性が不充分となるおそれが
あるので好ましくない。熱可塑性樹脂は、染料および顔
料からなる群から選ばれる少なくとも1つ等を含むこと
で着色されていてもよい。その色は、光が透過しにくい
か、または、透過しない色が、光抜けを防止でき画質の
コントラストを向上できる点で好ましい。光が透過しに
くいか、または、透過しない色としては、例えば、黒、
濃青、紺、紫、青、濃緑、緑、茶、赤等の色が挙げられ
るが、特に好ましくは、黒、濃青、紺色である。
【0037】熱可塑性樹脂の着色に使用できる染料およ
び顔料としては、特に限定はされないが、例えば、原料
粒子の着色に使用できる染料および顔料として前述した
もの等が挙げられる。熱可塑性樹脂により形成される接
着層の厚みは、特に限定はされないが、通常、0.01
〜2μmの範囲、好ましくは0.05〜1μmの範囲で
ある。厚みが上記範囲より小さいと、接着性が低下する
おそれがありので好ましくなく、また、厚みが上記範囲
より大きいと、配向膜やカラーフィルター等を覆う面積
が広くなって、液晶表示板の表示品位が低下するおそれ
があるので好ましくない。
【0038】(スペーサー)本発明にかかる液晶表示板
用接着性スペーサーは、オキサゾリン基を有する粒子の
表面の少なくとも一部が熱可塑性樹脂で被覆されてなる
ものであるので、前述のように、従来公知のスペーサー
などに対して優れた光抜け抑制と接着性の効果を発揮す
ることができる。本発明にかかる液晶表示板用接着性ス
ペーサーは、粒子本体の表面の少なくとも一部が熱可塑
性樹脂で被覆されてなるが、粒子本体と熱可塑性樹脂の
重さの割合〔(熱可塑性樹脂/粒子本体)×100〕
(wt%)については、特に限定されるわけではなく、
0.01〜40wt%であることが好ましく、より好ま
しくは0.1〜35wt%、最も好ましくは0.5〜3
0wt%である。上記熱可塑性樹脂粒子の割合が40w
t%を超える場合は、得られる接着性スペーサーの接着
層が厚くなりすぎて、溶融した際に電極基板や配向膜や
カラーフィルターを覆う面積が大きくなり、液晶表示板
の画質低下を招く恐れがあるので好ましくなく、他方、
熱可塑性樹脂粉末の割合が0.01wt%未満の場合
は、接着性が低下するおそれがあるので好ましくない。
【0039】本発明にかかる液晶表示板用接着性スペー
サーの平均粒子径は、特に限定はされるわけではなく、
粒子本体の粒子径に熱可塑性樹脂により形成される接着
層の厚みが付与されたものであり、好ましくは1μmを
超え32μm以下、より好ましくは1μmを超え22μ
m以下、さらに好ましくは1.2μmを超え17μm以
下である。平均粒子径が上記範囲を外れると、液晶表示
板用接着性スペーサーとしては通常は用いられない領域
である。本発明にかかる液晶表示板用接着性スペーサー
の粒子径の変動係数は20%以下が好ましく、より好ま
しくは15%以下、さらに好ましくは10%以下、最も
好ましくは6%以下である。粒子径の変動係数が上記範
囲を超えると、液晶表示板に使用した場合、液晶層の厚
みを均一かつ一定に保持することが困難となり、画像ム
ラを起こしやすくなる傾向があるので好ましくない。
【0040】本発明にかかる液晶表示板用接着性スペー
サーは、熱可塑性樹脂による粒子本体表面の高効率的な
被覆とその剥離防止の達成により、熱可塑性樹脂単独の
異物が少ないので、電極基板上に効率的に接着・固定さ
れ、スペーサーの移動を防止でき、液晶表示板のコント
ラストが高くなる等の画質向上が達成することができ
る。 〔液晶表示板用接着性スペーサーの製造方法〕本発明の
液晶表示板用接着性スペーサーの製造方法については、
オキサゾリン基を有する粒子本体と熱可塑性樹脂とを混
合する工程と、前記粒子本体の表面に前記熱可塑性樹脂
を付着させるおよび/または反応させる工程とを含むこ
とが好ましい。
【0041】一般的に、粒子本体の表面を熱可塑性樹脂
で被覆し、液晶表示板用接着性スペーサーを得る方法と
しては、特に限定はされないが、具体的には、従来公知
の、以下に示すような方法を挙げることができ、本発明
の液晶表示板用接着性スペーサーの製造方法としても好
ましく採用することができる。 例えば、熱可塑性樹脂の溶液中に、粒子本体を分散さ
せ、常温または加熱下で充分撹拌混合した後、溶剤を蒸
発除去したり濾別して得られた塊状物を粉砕する方法
や、 溶融させた熱可塑性樹脂中に、粒子本体を分散させ、
加熱混練して充分に分散させ、冷却後に塊状物を粉砕す
る方法、 粒子本体の分散液に、熱可塑性樹脂溶液を添加した
後、必要に応じて濾過し、乾燥する方法等を好ましく挙
げることができる。
【0042】また、上記方法以外に、「表面の改質」
(日本化学会編化学総説No.44 、第45〜52頁、1987年発
行)や「粉体の表面改質と高機能化技術」(「表面」第
25巻第1号第1〜19頁および表紙写真、1987年発行)に
詳細に記載されている、Insitu重合法、コアセル
ベーション法、界面重合法、液中硬化被覆法、液中乾燥
法、高速気流中衝撃法、気中懸濁被覆法、スプレードラ
イング法等の従来公知の樹脂被覆方法によっても、粒子
本体を熱可塑性樹脂によって被覆することができる。な
かでも、高速気流中衝撃法は、粒子本体と熱可塑性樹脂
の粉体(熱可塑性樹脂粉体)とを混合し、この混合物を
気相中に分散させ、衝撃力を主体とする機械的熱的エネ
ルギーを前記粒子本体と前記熱可塑性樹脂粉体とに与え
ることで、前記粒子本体の表面を前記熱可塑性樹脂で簡
便に被覆することができるので好ましい。特に、本発明
においては、粒子本体はオキサゾリン基を有するので、
熱可塑性樹脂がオキサゾリン基と反応可能な官能基を有
するポリマーを含む場合は、上述したように化学結合に
より、被覆効率の向上と被覆後の密着性(剥離の防止)
が達成され、より好ましい被覆方法となる。
【0043】前記高速気流中衝撃法を採用する場合に用
いられる前記熱可塑性樹脂粉体の平均粒子径は、特に限
定はされないが、0.05〜1.5μmが好ましく、よ
り好ましくは0.07〜1μm、最も好ましくは0.1
〜0.6μmである。また、粒子本体に対する熱可塑性
樹脂粉体の配合の重さの割合〔(熱可塑性樹脂粉体)/
(粒子本体)×100〕(wt%)は、0.1〜40w
t%が好ましく、より好ましくは1〜35wt%、さら
に好ましくは2〜30wt%である。前記高速気流中衝
撃法を採用する際に用いる装置としては、特に限定はさ
れないが、例えば、奈良機械製作所製「ハイブリダイゼ
ーションシステム」、ホソカワミクロン株式会社製「メ
カノフージョンシステム」、および、川崎重工株式会社
製「クリプトロンシステム」等を好ましく挙げることが
できる。
【0044】〔液晶表示板〕次に、本発明の液晶表示板
について説明する。本発明の液晶表示板は、従来の液晶
表示板において、従来のスペーサーの代わりに、上述し
た本発明の液晶表示板用接着性スペーサーを電極基板間
に介在させ、電極基板の間隔を保持するものであり、同
スペーサーの粒子径と同じかまたはほぼ同じ隙間距離を
有する。本発明の液晶表示板が備えている本発明の液晶
表示板用接着性スペーサーは、特に、TFT−LCDを
製造するために用いられる大型のマザーグラス(基板)
(550×650mm以上)への乾式散布性に優れたも
のであり、乾式散布した時にムラ等もなく、大型基板全
体に均一に散布可能であるため、液晶表示板のコントラ
ストが高くなり、ギヤップむらが減り、表示品位が向上
する。しかも、乾式散布の連続安定性に優れているた
め、液晶表示板の生産性が向上する。本発明の液晶表示
板用接着性スペーサーは、粒子本体がオキサゾリン基を
有するとともに、粒子本体表面の少なくとも一部が熱可
塑性樹脂で被覆されているため、前述したように、従来
のものと比較して優れた接着性と光抜け抑制効果とを両
立して達成しており、微小輝点の発生が少なく、コント
ラストの高い表示品位の優れた液晶表示板を得ることが
できる。
【0045】また、本発明の液晶表示板用接着性スペー
サーにおいては、粒子本体を被覆する熱可塑性樹脂が、
上述したように、粒子本体表面との化学結合により密着
性を保持され剥離を防止され得ることができ、この場
合、異物(剥離した熱可塑性樹脂)が原因となる微小輝
点の発生が少なく、さらにより表示品位の優れた液晶表
示板を得ることができる。本発明の液晶表示板は、たと
えば、図1に見るように、第1電極基板110と、第2
電極基板120と、液晶表示板用接着性スペーサーと、
シール材と液晶とを備えている。第1電極基板110
は、第1基板11と、第1基板11の表面に形成された
第1電極5とを有する。第2電極基板120は、第2基
板12と、第2基板12の表面に形成された第2電極5
とを有し、第1電極基板110と対向している。液晶表
示板用接着性スペーサーとしては上述の本発明のものが
使用され、第1電極基板110と第2電極基板120と
の間に介在し、その電極基板間の間隔を保持する。シー
ル材2は、第1電極基板110と第2電極基板120と
を周辺部で接着する。液晶7は、第1電極基板110と
第2電極基板120との間に封入されており、第1電極
基板110と第2電極基板120とシール材2とで囲ま
れた空間に充填されている。
【0046】本発明の液晶表示板において、スペーサー
以外の、電極基板、シール材、液晶などについては従来
と同様のものを従来と同様に使用することができる。電
極基板は、ガラス基板、フィルム基板などの基板と、基
板の表面に形成された電極とを有しており、必要に応じ
て、電極基板の表面に電極を覆うように形成された配向
膜をさらに有する。シール材としては、エポキシ樹脂接
着シール材などが使用される。液晶としては、従来より
用いられているものでよく、たとえば、ビフェニル系、
フェニルシクロヘキサン系、シッフ塩基系、アゾ系、ア
ゾキシ系、安息香酸エステル系、ターフェニル系、シク
ロヘキシルカルボン酸エステル系、ビフェニルシクロヘ
キサン系、ピリミジン系、ジオキサン系、シクロヘキシ
ルシクロヘキサンエステル系、シクロヘキシルエタン
系、シクロヘキセン系、フッ素系などの液晶が使用でき
る。
【0047】本発明の液晶表示板を作製する方法として
は、たとえば、本発明の液晶表示板用接着性スペーサー
を面内スペーサーとして2枚の電極基板のうちの一方の
電極基板に乾式法により均一に散布したものに、シリカ
スペーサーをシール部スペーサーとしてエポキシ樹脂等
の接着シール材に分散させた後、もう一方の電極基板の
接着シール部分にスクリーン印刷などの手段により塗布
したものを載せ、適度の圧力を加え、100〜180℃
の温度で1〜60分間の加熱、または、照射量40〜3
00mJ/cm2の紫外線照射により、接着シール材を
加熱硬化させた後、TFT−LCD用のフッ素系液晶な
どを注入し、注入部を封止して、液晶表示板を得る方法
を挙げることができるが、液晶表示板の作製方法によっ
て本発明が限定されるものではない。面内スペーサーと
しては、本発明の液晶表示板用接着性スペーサーの中で
も、前述のように着色されたものが光抜けを生じにくい
ので好ましい。
【0048】本発明の液晶表示板は、特に限定されるわ
けではないが、特に大型のTFT−LCDとしての用
途、例えば、テレビ、モニターなどの画像表示素子とし
て使用されることが好ましい。
【0049】
【実施例】以下に、実施例により、本発明をさらに具体
的に説明するが、本発明はこれらにより何ら限定される
ものではない。なお、以下では、便宜上、「重量部」を
単に「部」と記すことがある。まず、以下の実施例およ
び比較例の記載中に示す、各種粒子の平均粒子径(およ
び粒子径の標準偏差、粒子径の変動係数)は下記の方法
により測定した。 〔平均粒子径と粒子径の変動係数〕試料を電子顕微鏡に
より観察して、その撮影像の任意の試料200個の粒子
径を実測し、次式に従って、平均粒子径、粒子径の標準
偏差および粒子径の変動係数を求めた。
【0050】
【数1】
【0051】
【数2】
【0052】
【数3】
【0053】〔粒子本体(原料粒子)の製造例(製造例
1〜製造例11)〕 −製造例1− 3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシランおよび
ビニルトリメトキシシラン(45/55重量比)を使用
して、アルコキシシリル基の共加水分解・重縮合と、二
重結合のラジカル重合を行うことにより、白色の有機質
無機質複合体粒子を得て、これを原料粒子(A)とし
た。原料粒子(A)の粒子径を電子顕微鏡により観察
し、粒子径を測定したところ、平均粒子径は5.5μ
m、粒子径の変動係数は2.9%であり、ポリシロキサ
ン骨格の割合は、原料粒子(A)の重量に対して、Si
2換算量で54wt%(空気中1000℃で焼成した
場合)であった。
【0054】−製造例2− トルエン中で、トリメトキシシランとイソプロペニルオ
キサゾリンを等モル混合した後、触媒をとして塩化白金
酸を用いてヒドロシリル化をし、トリメトキシシリル基
とオキサゾリン基を含有するシラン化合物を得た。次い
で、原料粒子(A)をトルエン中に分散させた後、上記
シラン化合物を混合し、50℃で1時間過熱後、濾過
し、トルエンで洗浄して、オキサゾリン基含有有機質無
機質複合体粒子を得、これを原料粒子(B)とした。 −製造例3− ジビニルベンゼン90部とイソプロペニルオキサゾリン
10部を、重合開始剤としてのラウロイルパーオキサイ
ド3部とともに混合して、懸濁重合を行い、オキサゾリ
ン基含有有機架橋重合体粒子を得、これを原料粒子
(C)とした。
【0055】−製造例4− 製造例3において、イソプロペニルオキサゾリンを用い
ずに、ジビニルベンゼンを100部とした以外は製造例
3と同様にして、有機架橋重合体粒子を得、これを原料
粒子(D)とした。 −製造例5− 製造例3において、イソプロペニルオキサゾリンの代わ
りにグリシジルメタクリレートを用いた以外は製造例3
と同様にして、エポキシ基含有有機架橋重合体粒子を
得、これを原料粒子(E)とした。
【0056】−製造例6− 製造例3において、イソプロペニルオキサゾリンの代わ
りにヒドロキシエチルメタクリレートを用いた以外は製
造例3と同様にして、ヒドロキシ基含有有機架橋重合体
粒子を得、これを原料粒子(F)とした。 −製造例7− 製造例3において、イソプロペニルオキサゾリンの代わ
りにメタクリル酸を用いた以外は製造例3と同様にし
て、カルボキシル基含有有機架橋重合体粒子を得、これ
を原料粒子(G)とした。
【0057】−製造例8− 原料粒子(A)をトルエン中に分散させた後、メルカプ
トプロピルトリメトキシシランを混合し、50℃で1時
間過熱後、濾過し、トルエンで洗浄して、メルカプト基
含有有機質無機質複合体粒子を得、これを原料粒子
(H)とした。 −製造例9− 製造例8において、メルカプトプロピルトリメトキシシ
ランの代わりにアミノプロピルトリメトキシシランを用
いた以外は製造例8と同様にして、アミノ基含有有機質
無機質複合体粒子を得、これを原料粒子(I)とした。
【0058】−製造例10− 製造例8において、メルカプトプロピルトリメトキシシ
ランの代わりにテトラメトキシシランを用いた以外は製
造例8と同様にして、シラノール基含有有機質無機質複
合体粒子を得、これを原料粒子(J)とした。 −製造例11− 製造例8において、メルカプトプロピルトリメトキシシ
ランの代わりにビニルトリメトキシシランを用いた以外
は製造例8と同様にして、ビニル基含有有機質無機質複
合体粒子を得、これを原料粒子(K)とした。 〔熱可塑性樹脂の製造例(製造例12〜製造例17)〕 −製造例12− メチルメタクリレート20部、スチレン40部、2−エ
チルヘキシルアクリレート20部、ステアリルメタクリ
レート15部および3−スルホプロピルアクリレート・
カリウム塩5部を、ソープフリー乳化重合した後、脱塩
を行って、ガラス転移温度95℃、平均粒子径0.2μ
mのスルホン基含有熱可塑性樹脂粉末(L)を得た。
【0059】−製造例13− メチルメタクリレート20部、スチレン40部、2−エ
チルヘキシルアクリレート20部、ステアリルメタクリ
レート15部およびγ−メタクリロキシプロピルトリメ
トキシシラン5部を、ソープフリー乳化重合した。これ
によって得られた粉末10部をメタノール100部に分
散させ、メルカプトプロピルトリメトキシシラン10部
を添加して混合し、濾過後、40℃で減圧乾燥し、ガラ
ス転移温度84℃、平均粒子径0.3μmのメルカプト
基含有熱可塑性樹脂粉末(M)を得た。
【0060】−製造例14− メチルメタクリレート20部、スチレン45部、2−エ
チルヘキシルアクリレート15部、ステアリルメタクリ
レート10部およびメタクリル酸10部を、ソープフリ
ー乳化重合し、ガラス転移温度72℃、平均粒子径0.
1μmのカルボキシル基含有熱可塑性樹脂粉末(N)を
得た。 −製造例15− メチルメタクリレート20部、スチレン45部、2−エ
チルヘキシルアクリレート15部、ステアリルメタクリ
レート10部およびヒドロキシエチルメタクリレート1
0部を、ソープフリー乳化重合し、ガラス転移温度68
℃、平均粒子径0.4μmの水酸基含有熱可塑性樹脂粉
末(O)を得た。
【0061】−製造例16− メチルメタクリレート20部、スチレン45部、3−ア
クリロキシプロピルトリメトキシシラン10部、2−エ
チルヘキシルアクリレート15部およびステアリルメタ
クリレート10部を、溶媒としてトルエンを用い、溶液
重合して、固形分50wt%のアルコキシシリル基含有
熱可塑性樹脂粉末(P)を得た。 −製造例17− 製造例16において、3−アクリロキシプロピルトリメ
トキシシランの代わりに、グリシジルメタクリレートを
用いた以外は、製造例16と同様にして、固形分50w
t%のエポキシ基含有熱可塑性樹脂粉末(Q)を得た。
【0062】−実施例1− 原料粒子(B)100部と、熱可塑性樹脂粉末(L)2
0部を、乾燥雰囲気下で混合した後、この混合物を、高
速気流中衝撃法を用いた装置(奈良機械製作所製:ハイ
ブリダイゼーションシステムNHS−0型)に投入し、
10分間被覆処理を行った。この処理により、熱可塑性
樹脂粉末(L)を溶融させ原料粒子(B)の表面への被
覆して得られた、実施例1の液晶表示板用接着性スペー
サー(以下、接着性スペーサー(1)と称す)を得た。
この接着性スペーサー(1)について、樹脂異物残存数
を測定した後、固着力試験を行った。その結果を表1に
示した。
【0063】次に、650×720mmの下側マザーグ
ラス(基板)上に、接着性スペーサー(1)を乾式散布
し、上側基板と重ね合わせた後、シール樹脂硬化を行っ
た。次いで、基板を20インチに切断した後、TFT−
LCD用のフッ素系液晶を真空注入し、注入後、注入口
を封止して、実施例1の20インチTFT型液晶表示板
(以下、液晶表示板(1)と称す)を得た。この際観察
された、接着性スペーサー(1)の乾式散布性の結果を
表1に示す。また、得られた液晶表示板(1)におい
て、X、YおよびZ方向について振動試験を行い、その
前後におけるセルギャップ均一性、スペーサー周囲の光
抜け状態、液晶の配向状態についての評価結果を表2に
示す。樹脂異物残存数: 濾別・乾燥したサンプル(接着性スペ
ーサー)を、電子顕微鏡(日立製:S3500)にて、
任意の5視野(倍率:1000倍、粒子総数:500
0)を観察し、熱可塑性樹脂微粒子単体等が凝集した接
着性スペーサー以外の樹脂異物の個数を計測した。
【0064】〔固着力試験(テープ剥離法)〕サンプル
(接着性スペーサー)を、スライドガラス上に分散さ
せ、これをホットプレートにより180℃で10分間加
熱して固着させる。その後、テープ剥離法により強制的
に剥離処理を行い、剥離処理前の固着粒子数に対する、
剥離処理後の残存固着粒子数の割合(%)を測定した。 基板:スライドガラスを用いた。 加熱:ホットプレートにより、180℃、10分間加熱
した。 テープ剥離法:ビニルテープを接着してセットし、圧力
500g/cm2にて1分間押圧後、テープを基板に対
して90°で剥離した。
【0065】粒子数:測定した粒子数は5000個であ
る。 −実施例2− 実施例1において、原料粒子(B)の代わりに原料粒子
(C)を用い、熱可塑性樹脂粉末(L)の代わりに熱可
塑性樹脂粉末(O)を用いた以外は、実施例1と同様に
して、実施例2の液晶表示板用接着性スペーサー(以
下、接着性スペーサー(2)と称す)を得た。また、こ
の接着性スペーサー(2)を用いて、実施例1と同様に
して、実施例2の20インチTFT型液晶表示板(以
下、液晶表示板(2)と称す)を得た。
【0066】−比較例1− 実施例1において、原料粒子(B)の代わりに原料粒子
(A)を用いた以外は、実施例1と同様にして、比較例
1の液晶表示板用接着性スペーサー(以下、比較接着性
スペーサー(1)と称す)を得た。また、この比較接着
性スペーサー(1)を用いて、実施例1と同様にして、
比較例1の20インチTFT型液晶表示板(以下、比較
液晶表示板(1)と称す)を得た。 −比較例2− 実施例2において、原料粒子(C)の代わりに原料粒子
(D)を用いた以外は、実施例2と同様にして、比較例
2の液晶表示板用接着性スペーサー(以下、比較接着性
スペーサー(2)と称す)を得た。
【0067】また、この比較接着性スペーサー(2)を
用いて、実施例1と同様にして、比較例2の20インチ
TFT型液晶表示板(以下、比較液晶表示板(2)と称
す)を得た。 −実施例3− 原料粒子(B)10部をトルエン100部に分散させ、
熱可塑性樹脂粉末(M)30部を加えて、24時間還流
下反応させた。これにより得られた粒子をトルエンで分
散・洗浄して、さらに、メタノールにて洗浄後、単離
し、実施例3の液晶表示板用接着性スペーサー(以下、
接着性スペーサー(3)と称す)を得た。
【0068】また、この接着性スペーサー(3)を用い
て、実施例1と同様にして、実施例3の20インチTF
T型液晶表示板(以下、液晶表示板(3)と称す)を得
た。 −実施例4− 実施例3において、熱可塑性樹脂粉末(M)の代わりに
熱可塑性樹脂粉末(N)を用いた以外は、実施例3と同
様にして、実施例4の液晶表示板用接着性スペーサー
(以下、接着性スペーサー(4)と称す)を得た。ま
た、この接着性スペーサー(4)を用いて、実施例1と
同様にして、実施例4の20インチTFT型液晶表示板
(以下、液晶表示板(4)と称す)を得た。
【0069】−比較例3〜7− 実施例3において、原料粒子(B)および熱可塑性樹脂
粉末(M)の代わりに、表1に示す原料粒子および熱可
塑性樹脂粉末を用いた以外は、実施例3と同様にして、
比較例3〜7の液晶表示板用接着性スペーサー(以下、
比較接着性スペーサー(3)〜(7)と称す)を得た。
また、この比較接着性スペーサー(3)〜(7)それぞ
れを用いて、実施例1と同様にして、比較例3〜7の2
0インチTFT型液晶表示板(以下、比較液晶表示板
(3)〜(7)と称す)を得た。
【0070】−比較例8− 原料粒子(H)10部をトルエン100部に分散させ、
さらにメチルメタクリレート2部および重合開始剤とし
てベンゾイルパーオキサイド0.3部を混合し、窒素雰
囲気下で加熱還流して、原料粒子(H)の表面にポリマ
ーグラフト重合させた。得られた粒子をトルエンで分散
・洗浄し、さらに、メタノールで洗浄後、単離し、比較
例8の液晶用表示板用接着性スペーサー(以下、接着性
スペーサー(8)と称す)を得た。また、この比較接着
性スペーサー(8)を用いて、実施例1と同様にして、
比較例8の20インチTFT型液晶表示板(以下、比較
液晶表示板(8)と称す)を得た。
【0071】−比較例9− 比較例8において、原料粒子(H)の代わりに原料粒子
(K)を用いた以外は、比較例同様にして、比較例9の
液晶用表示板用接着性スペーサー(以下、接着性スペー
サー(9)と称す)を得た。また、この比較接着性スペ
ーサー(9)を用いて、実施例1と同様にして、比較例
9の20インチTFT型液晶表示板(以下、比較液晶表
示板(9)と称す)を得た。ここで、接着性スペーサー
(2)〜(4)および比較接着性スペーサー(1)〜
(9)についても、実施例1と同様に、樹脂異物残存数
を測定した後、固着力試験と接着層剥離試験ならびに乾
式散布性の観察を行い、その結果を表1に示した。な
お、実施例3および4の固着力試験については、テープ
剥離法の代わりにエアブロー法(下記)を用いた。
【0072】また、振動試験の前後におけるセルギャッ
プ均一性、スペーサー周囲の光抜け状態および液晶の配
向状態についても、接着性スペーサー(2)〜(4)お
よび比較接着性スペーサー(1)〜(9)についてそれ
ぞれ評価し、その結果を表2に示す。 〔固着力試験(エアブロー法)〕サンプル(接着性スペ
ーサー)を、スライドガラス上に分散させ、これをホッ
トプレートにより180℃で10分間加熱して固着させ
る。その後、エアブロー法により強制的に剥離処理を行
い、剥離処理前の固着粒子数に対する、剥離処理後の残
存固着粒子数の割合(%)を測定した。
【0073】基板:スライドガラスを用いた。 加熱:ホットプレートにより、180℃、10分間加熱
した。 テープ剥離法:スライドガラスに直角にエアーガンをセ
ットし、圧力2kg/cm2にて10秒エアブローし
た。 粒子数:測定した粒子数は5000個である。
【0074】
【表1】
【0075】
【表2】
【0076】
【発明の効果】本発明によれば、優れた接着性と光抜け
抑制効果とを両立することによって、特に、15インチ
以上の大型TFT−LCDの画質向上と画質低下要因の
低減を達成し、電極基板への分散性の良好な、新規な液
晶表示板用接着性スペーサーおよびそれを用いた液晶表
示板を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の液晶表示板の一例を表わす概略断面
図である。
【符号の説明】 2 シール材 3 シール部スペーサー 4 配向膜 5 電極 6 偏光膜 7 液晶 8 面内スペーサー 11 下側ガラス基板 12 上側ガラス基板 110 下側電極基板 120 上側電極基板
フロントページの続き (72)発明者 波元 大樹 大阪府吹田市西御旅町5番8号 株式会社 日本触媒内 Fターム(参考) 2H089 LA19 MA04X NA41 NA44 NA45 QA16 RA10 TA04 TA06 TA09 TA12 4F070 AA60 AC75 AC76 AC77 AC82 AC83 AE11 DB03 DB05 DC02 DC11 5C094 AA02 AA03 AA14 AA47 BA43 DA12 EC03 FB01 FB15

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】オキサゾリン基を有する粒子の表面の少な
    くとも一部が熱可塑性樹脂で被覆されてなる、液晶表示
    板用接着性スペーサー。
  2. 【請求項2】前記熱可塑性樹脂は少なくともオキサゾリ
    ン基と反応可能な官能基を有するポリマーを含む、請求
    項1に記載の液晶表示板用接着性スペーサー。
  3. 【請求項3】液晶表示板の電極基板間に介在させるスペ
    ーサーとして、請求項1または2に記載の液晶表示板用
    接着性スペーサーが用いられてなる液晶表示板。
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