JP2002146034A - 液晶表示板用接着性スペーサーの製造法 - Google Patents

液晶表示板用接着性スペーサーの製造法

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JP2002146034A
JP2002146034A JP2000347183A JP2000347183A JP2002146034A JP 2002146034 A JP2002146034 A JP 2002146034A JP 2000347183 A JP2000347183 A JP 2000347183A JP 2000347183 A JP2000347183 A JP 2000347183A JP 2002146034 A JP2002146034 A JP 2002146034A
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Shinji Wakatsuki
伸治 若槻
Mamiko Morikawa
真美子 森川
Norikuni Sasaki
令晋 佐々木
Shigefumi Kuramoto
成史 倉本
Daiki Hagen
大樹 波元
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Nippon Shokubai Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高速気流中衝撃法を用いて液晶表示板用の接
着性スペーサーを得るにあたり、接着層の被覆率を向上
させ、未被覆のスペーサーを低減させ、かつ、熱可塑性
樹脂粉体による異物を低減するというトレードオフの課
題を一挙に解決可能にする、新規な液晶表示板用接着性
スペーサーの製造方法を提供する。 【解決手段】 本発明にかかる液晶表示板用接着性スペ
ーサーの製造方法は、高速気流中衝撃法を用いた装置内
で、粒子本体となる原料粒子の表面の少なくとも一部が
熱可塑性樹脂からなる接着層で被覆された液晶表示板用
の接着性スペーサーを得る方法であって、前記装置内で
原料粒子の表面を熱可塑性樹脂で被覆処理する工程
(A)と、前記装置内の原料粒子および熱可塑性樹脂を
取り出す工程(B)と、再度、前記装置内に投入して被
覆処理する工程(C)とを含むことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、接着層の被覆効率
が高く、接着層単独の凝集物による液晶表示板の画質低
下などを低減した、液晶表示板用接着性スペーサーの製
造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、テレビ、パーソナルコンピュ
ーター、ワードプロセッサー、PHS(携帯情報端
末)、カーナビゲーションシステム等の画像表示素子と
して、液晶表示板(LCD)が広く用いられている。な
かでもTFT−LCDと呼ばれる液晶表示板は、高速応
答や視野角拡大への対応が可能なため、ブラウン管(C
RT)からの置き換えを目的に、15インチ以上の大画
面TFT−LCDとする開発が検討されてきた。しか
し、特に大画面TFT−LCDを製造する際には、液晶
パネルの製造工程時(基板搬送時、基板切断時など)お
よび液晶パネルの輸送時等に、振動や衝撃が加わって液
晶パネル内部のスペーサーが動き、1)配向膜の損傷に
起因した液晶の配向乱れによる光抜けの増加、2)ギャ
ップムラおよび色ムラの発生等の、液晶パネルの品質低
下を生じさせる問題があった。そこで、スペーサーの移
動防止を目的として、スペーサー粒子表面を熱可塑性樹
脂粉体による接着層でコートした接着性スペーサーの開
発や検討がなされてきた。
【0003】なかでも、接着性スペーサーにおける接着
層の被覆工程では、最も簡便に実施できるという観点か
ら、高速気流中衝撃法を用いた衝撃(摩擦)力(例え
ば、奈良機械製作所(株)製ハイブリダイゼーションシ
ステムを用いた高速気流中衝撃法など)によって、粒子
本体表面に熱可塑性樹脂を被覆するという方法(特開昭
63−94224号公報、特開平1−154028号公
報、特開平8−328022号公報、および、特開平9
−235527号公報)がよく採用されている。しかし
ながら、この高速気流中衝撃法による被覆(接着層の成
膜)処理は、粒子どうしの混合衝突によって被覆処理を
するため、完全な混合がされず、被覆に関与しない原料
粒子や熱可塑性樹脂粉体などが存在し、原料粒子が熱可
塑性樹脂粉体に被覆されていない、いわゆる未被覆のス
ペーサーとして残り、一部のスペーサーが移動してしま
うという問題があった。そこで未被覆のスペーサーを低
減させるために、被覆処理の時間の延長等が挙げられる
が、時間による被覆率の向上には限界があり、熱可塑性
樹脂粉体どおしの凝集による異物が逆に増加することな
どから、コントラストの低下などによる、液晶表示板の
画質信頼性および表示品位の低下を招くという問題があ
る。また、熱可塑性樹脂粉体の使用量を増加するという
ことも挙げられるが、これでは、被覆率は向上したとし
ても、それに伴って熱可塑性樹脂粉体どうしの凝集によ
る異物も増加するため、液晶表示板に用いた場合には、
上記同様、表示品位の低下という問題が発生する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明の解決
しようとする課題は、高速気流中衝撃法を用いて液晶表
示板用の接着性スペーサーを得るにあたり、接着層の被
覆率を向上させ、未被覆のスペーサーを低減させ、か
つ、熱可塑性樹脂粉体による異物を低減するというトレ
ードオフの課題を一挙に解決可能にする、新規な液晶表
示板用接着性スペーサーの製造方法を提供することにあ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、高速気流
中衝撃法を用い、粒子本体となる原料粒子の表面の少な
くとも一部が熱可塑性樹脂からなる接着層で被覆された
液晶表示板用の接着性スペーサーを得るにあたって、上
記課題を解決するべく、その製造工程に着目し、鋭意検
討を行った。その結果、高速気流中衝撃法を用い、原料
粒子の表面を熱可塑性樹脂で被覆した後、一時的に処理
操作を中断し、被覆処理に用いた装置内の原料粒子等を
一旦取り出して、再度装置内に投入して被覆処理をする
という、新規な液晶表示板用の接着性スペーサーの製造
方法が、上記課題を解決できることを見いだし、本発明
を完成した。
【0006】すなわち、本発明にかかる液晶表示板用接
着性スペーサーの製造方法は、高速気流中衝撃法を用い
た装置内で、粒子本体となる原料粒子の表面の少なくと
も一部が熱可塑性樹脂からなる接着層で被覆された液晶
表示板用の接着性スペーサーを得る方法であって、前記
装置内で原料粒子の表面を熱可塑性樹脂で被覆処理する
工程(A)と、前記装置内の原料粒子および熱可塑性樹
脂を取り出す工程(B)と、再度、前記装置内に投入し
て被覆処理する工程(C)とを含むことを特徴とする。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明の液晶表示板用接着
性スペーサーの製造方法を具体的に説明する。 〔液晶表示板用接着性スペーサーの製造方法〕本発明に
かかる液晶表示板用接着性スペーサーの製造方法とは、
高速気流中衝撃法を用いた装置内で、粒子本体となる原
料粒子の表面の少なくとも一部が熱可塑性樹脂からなる
接着層で被覆された液晶表示板用の接着性スペーサーを
得る方法であって、さらに詳しくは、前記装置内で原料
粒子の表面を熱可塑性樹脂で被覆処理する工程(A)
と、前記装置内の原料粒子および熱可塑性樹脂を取り出
す工程(B)と、再度、前記装置内に投入して被覆処理
する工程(C)とを含むことが好ましい。ここで、上記
工程(A)、(B)および(C)の順序は特に制限され
るわけではなく、各工程の実施の回数においても、特に
制限されず、それぞれ1回であっても、複数回であって
もよい。また、本発明にかかる液晶表示板用接着性スペ
ーサーの製造方法においては、上記工程(A)、(B)
および(C)以外の何らかの工程を含んでいてもよい。
【0008】前記高速気流中衝撃法とは、気相中に、原
料粒子と熱可塑性樹脂粉体からなる混合物を分散させ、
衝撃力を主体とする機械的熱的エネルギーを与える方法
であり、粒子表面の被覆を簡便に行うことができる。本
発明の製造方法においては、前記衝撃力を与えるため
の、高速気流中衝撃法を実施する装置としては、特に限
定されるわけではないが、例えば、「奈良機械製作所
(株)製ハイブリダイゼーションシステム」、「ホソカ
ワミクロン(株)製メカノフュージョンシステム」およ
び「川崎重工業(株)製クリプトロンシステム」等を好
ましく採用することができる。
【0009】前記原料粒子は、本発明の製造方法により
得られる液晶表示板用接着性スペーサーの粒子本体とな
るものであり、液晶表示板の隙間距離を決める主なもの
であって、液晶層の厚みを均一かつ一定に保持する。原
料粒子の平均粒子径は、1〜30μmであることが好ま
しく、より好ましくは1〜20μm、最も好ましくは1
〜15μmである。前記平均粒子径が上記範囲を外れる
と、接着性スペーサーとして用いられないおそれがある
ので好ましくない。原料粒子の粒子径の変動係数(C
V)は、10%以下であることが好ましく、より好まし
くは8%以下、さらに好ましくは6%以下である。前記
粒子径の変動係数が10%を超えると、液晶層の厚みを
均一かつ一定に保持することが困難となり、画像ムラを
起こしやすくなるおそれがあるので好ましくない。
【0010】なお、前記平均粒子径および前記粒子径の
変動係数の定義や測定方法は、後述の実施例に記載のも
のを採用することが好ましい。原料粒子の形状は、特に
限定されるものではなく、具体的には、球状、針状、板
状、鱗片状、破砕状、俵状、まゆ状、金平糖状等の任意
の粒子形状を好ましく挙げることができるが、なかでも
液晶表示板の隙間距離を均一に一定とする上では球状が
好ましい。すなわち、粒子が球状である場合、すべてま
たはほぼすべての方向について一定またはほぼ一定の粒
径を有することができるからである。原料粒子の粒子の
種類としては、特に限定されるわけではないが、例え
ば、有機質無機質複合体粒子、有機架橋重合体粒子およ
び無機系粒子等を好ましく挙げることができる。これら
の中でも、有機質無機質複合体粒子および有機架橋重合
体粒子は、電極基板、配向膜およびカラーフィルターの
損傷防止や、両電極基板間の隙間距離の均一性を得やす
いという点で好ましく、最も好ましくは有機質無機質複
合体粒子である。
【0011】有機質無機質複合体粒子は、有機質部分と
無機質部分とを含む複合粒子であることが好ましい。こ
の有機質無機質複合体粒子において、前記無機質部分の
割合は、特に限定されるわけではないが、例えば、前記
有機質無機質複合体粒子の重量に対して、無機酸化物換
算で、10〜90wt%の範囲であることが好ましく、
より好ましくは25〜85wt%、さらに好ましくは3
0〜80wt%である。前記無機酸化物換算とは、好ま
しくは、有機質無機質複合体粒子を空気中などの酸化雰
囲気中で高温(例えば1000℃)で焼成した前後の重
量を測定することにより求めた重量百分率で示される。
前記有機質無機質複合体粒子の前記無機質部分の割合
が、無機酸化物換算で10wt%を下回ると、前記有機
質無機質複合体粒子は軟らかくなり、電極基板への散布
個数が増えることになるので好ましくなく、また、90
wt%を上回ると、硬すぎて配向膜の損傷やTFTの断
線が生じやすくなるおそれがあるので好ましくない。
【0012】また、有機質無機質複合体粒子としては、
特に限定されるわけではないが、具体的には、有機ポリ
マー骨格と、前記有機ポリマー骨格中の少なくとも1個
の炭素原子にケイ素原子が直接化学結合した有機ケイ素
を分子内に有するポリシロキサン骨格とを含み、前記ポ
リシロキサン骨格を構成するSiO2の量が10wt%
以上である、有機質無機質複合体粒子A等を好ましく挙
げることができる。ここで、前記有機質無機質複合体粒
子Aが、G≧14・Y1.75(ここで、Gは破壊強度〔k
g〕を示し;Yは粒子径〔mm〕を示す)を満足する破
壊強度であると好ましく、10%圧縮弾性率が300〜
2000kg/mm2、10%変形後の残留変位が0〜
5%であるとさらに好ましい。前記有機質無機質複合体
粒子Aは、染料および/または顔料を含むことで好まし
く着色されていてもよい。
【0013】有機質無機質複合体粒子Aの製造方法につ
いては、特に限定されるわけではないが、例えば、下記
に示す縮合工程と重合工程と熱処理工程とを含む製造方
法を好ましく挙げることができる。前記縮合工程とは、
ラジカル重合性基含有第1シリコン化合物を用いて加水
分解・縮合する工程であることが好ましく、この縮合工
程では、触媒としてアンモニア等の塩基性触媒を好まし
く用いても良い。ラジカル重合性基含有第1シリコン化
合物は、次の一般式(1):
【0014】
【化1】
【0015】(ここで、Raは水素原子またはメチル基
を示し;Rbは、置換基を有していても良い炭素数1〜
20の2価の有機基を示し;Rcは、水素原子と、炭素
数1〜5のアルキル基と、炭素数2〜5のアシル基とか
らなる群から選ばれる少なくとも1つの1価基を示す。
1は、炭素数1〜5のアルキル基とフェニル基とから
なる群から選ばれた少なくとも1種の1価の基を示す。
lは1または2であり、pは0または1である。)と、
次の一般式(2):
【0016】
【化2】
【0017】(ここで、Rdは水素原子またはメチル基
を示し;Reは、水素原子と、炭素数1〜5のアルキル
基と、炭素数2〜5のアシル基とからなる群から選ばれ
る少なくとも1つの1価基を示す。R2は、炭素数1〜
5のアルキル基とフェニル基戸からなる群から選ばれた
少なくとも1種の1価の基を示す。mは1または2であ
り、qは0または1である。)と、次の一般式(3):
【0018】
【化3】
【0019】(ここで、Rfは水素原子またはメチル基
を示し;Rgは、置換基を有していても良い炭素数1〜
20の2価の有機基を示し;Rhは、水素原子と、炭素
数1〜5のアルキル基と、炭素数2〜5のアシル基とか
らなる群から選ばれる少なくとも1つの1価基を示す。
3は、炭素数1〜5のアルキル基とフェニル基とから
なる群から選ばれた少なくとも1種の1価の基を示す。
nは1または2であり、rは0または1である。)とか
らなる群から選ばれる少なくとも1つの一般式で表され
る化合物またはその誘導体であることが好ましい。
【0020】前記重合工程は、前記縮合工程中および/
または前記縮合工程後に、ラジカル重合性基をラジカル
重合反応させて粒子を得る工程であることが好ましい。
前記熱処理工程は、前記重合工程で生成した重合体粒子
を800℃以下、より好ましくは100〜600℃の温
度で乾燥および焼成する工程であり、例えば、10容量
%以下の酸素濃度を有する雰囲気中や減圧下で行われる
ことが好ましい。上記の縮合工程、重合工程および熱処
理工程から選ばれる少なくとも1つの工程中および/ま
たは後に、生成した原料粒子を着色する着色工程をさら
に含んでいてもよく、着色についての詳細は後述する。
【0021】上記の縮合工程、重合工程および熱処理工
程から選ばれた少なくとも1種の工程中および/または
後に、生成した原料粒子を表面処理する表面処理工程を
さらに含んでいても良い。前記表面処理工程に用いる表
面処理剤としては、特に限定されないが、下記一般式
(4)〜(6)から選ばれる少なくとも1種のシラン化
合物が好ましい。 SiX4 (4) R4SiX3 (5) R56SiX2 (6) (ここで、Xは塩素原子、水素原子、炭素数1〜5のア
ルコキシ基および炭素数2〜5のアシロキシ基から選ば
れた少なくとも1種;R4およびR5は、いずれも、炭素
数1〜22のアルキル基および炭素数6〜22のアリー
ル基から選ばれる少なくとも1種であり、その基の中の
1つ以上の水素原子が、アミノ基、メルカプト基、アル
キレンオキシド基、エポキシ基、シアノ基、塩素原子お
よびフッ素原子から選ばれる少なくとも1種で置換され
ていても良い;R6は、炭素数1〜5のアルキル基とフ
ェニル基とからなる群から選ばれる少なくとも1種の1
価の基である。) 前記シラン化合物のうち、一般式(4)で示されるシラ
ン化合物や、R4やR5がアミノ基を置換基として有する
ものである一般式(5)または(6)で示されるシラン
化合物で表面処理されると、特に乾式散布性に優れるた
め好ましい。
【0022】有機架橋重合体粒子としては、特に限定さ
れるわけではないが、例えば、ベンゾグアナミン、メラ
ミンおよび尿素からなる群の中から選ばれた少なくとも
1種のアミノ化合物とホルムアルデヒドとから縮合反応
により得られるアミノ樹脂の硬化粒子(特開昭62−0
68811号公報参照);ジビニルベンゼンを単独で重
合あるいは他のビニル単量体と共重合させて得られるジ
ビニルベンゼン架橋樹脂粒子(特開平1−144429
号公報参照)等を好ましく挙げることができる。無機系
粒子としては、特に限定されるわけではないが、例え
ば、ガラス、シリカ、アルミナ等の球状微粒子等を好ま
しく挙げることができる。
【0023】本発明にかかる製造方法により得られる液
晶表示板用接着性スペーサーは、必要に応じて、着色さ
れていてもよく、例えば、粒子本体となる原料粒子が染
料および顔料からなる群から選ばれる少なくとも1つ等
を含むことで着色されていてもよい。その色は、光が透
過しにくいか、または、透過しない色が、接着性スペー
サー自身の光抜けを防止でき画質のコントラストを向上
できる点で好ましい。光が透過しにくいか、または、透
過しない色としては、例えば、黒、濃青、紺、紫、青、
濃緑、緑、茶、赤等の色を好ましく挙げることができる
が、特に好ましくは、黒、濃青、紺色である。なお、染
料および/または顔料は、単に原料粒子に含まれるもの
でもよく、あるいは、染料および/または顔料と原料粒
子を構成するマトリックスとが化学結合によって結び付
けられた構造を有するものでもよいが、特にこれらに限
定されない。前記原料粒子が着色されている場合、液晶
表示板用スペーサーとして用いると、バックライトの光
抜けを防止でき、液晶表示板の画質向上を達成すること
ができる。
【0024】前記熱可塑性樹脂は、スペーサーを電極基
板上に固着させて移動を防止し、液晶表示板の画質を向
上させるために、原料粒子の表面の少なくとも一部に接
着層として被覆されている。また、この接着層を形成す
る熱可塑性樹脂の少なくとも一部が、原料粒子の表面と
化学結合していてもよい。熱可塑性樹脂としては、電極
基板などに対して粘着剤や接着剤として作用するもので
あれば、特に限定されるわけではないが、具体例として
は、エチレン性不飽和単量体の単独重合体または共重合
体を含む樹脂等を好ましく挙げることができる。
【0025】前記エチレン性不飽和単量体としては、特
に限定はされないが、例えば、エチレン、プロピレン、
塩化ビニル、酢酸ビニル、スチレン、ビニルトルエン、
α−メチルスチレン、(メタ)アクリル酸エステル(例
えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)ア
クリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、イソ
プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリ
レート、ヘキシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メ
タ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、
シクロヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキ
シル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリ
レート、トリフルオロプロピル(メタ)アクリレート等
を好ましく挙げることができる。これらの中でも、エチ
レン性不飽和単量体が、芳香族残基(例えば、フェニル
基等)、水素結合可能な残基(エステル基等)を含有し
ていると、配向膜との分子間力が大きくなり、前記電極
基盤基板等への接着性が高くなるため好ましく、(メ
タ)アクリル酸エステルおよび/またはスチレンを含む
ことがさらに好ましい。
【0026】熱可塑性樹脂としては、接着性をより向上
させる観点からは、エポキシ樹脂、(メタ)アクリレー
トをモノマー成分に含む(メタ)アクリル系樹脂、スチ
レン化合物をモノマー成分に含むスチレン系樹脂、およ
び、スチレン化合物と(メタ)アクリレートとをモノマ
ー成分に含む(メタ)アクリル−スチレン系樹脂からな
る各種ポリマー群の中から選ばれた少なくとも1種を含
んでなることが特に好ましい。前記(メタ)アクリル酸
エステルおよび/またはスチレンを重合して熱可塑性樹
脂微粒子を製造する場合、ソープフリー重合(ソープフ
リー乳化重合)して得られるものが好ましく、理由とし
ては、前記ソープフリー重合(ソープフリー乳化重合)
では界面活性剤等の導電性不純物を使用しないため、液
晶表示板の信頼性が向上し易いからである。
【0027】熱可塑性樹脂としては、上記のものに限定
されるわけではなく、例えば、ポリエチレンテレフタラ
ート、ポリブチレンテレフタラート等のポリエステル;
各種ポリアミド;各種ポリカーボネート;各種エポキシ
樹脂等も熱可塑性樹脂として好ましく使用できる。熱可
塑性樹脂のガラス転移温度(Tg(℃))は、40〜1
50℃であることが好ましく、より好ましくは50〜1
30℃、特に好ましくは60〜120℃である。前記熱
可塑性樹脂のガラス転移温度(Tg(℃))が、上記範
囲である場合、液晶表示板を組み立てる際には短時間の
加熱・加圧であっても電極基板に強く固着させることが
できるので好ましいが、150℃を超える場合は、加熱
・加圧時に、熱可塑性樹脂微粒子が溶融しにくく、その
ため電極基板との接着性が不十分となるおそれがあるの
で好ましくなく、また、40℃未満では、スペーサーに
用いた場合に貯蔵中に粒子どうしで融着を起こしたり、
電極基板上へ散布時の分散性が悪くなるおそれがあるの
で好ましくない。
【0028】熱可塑性樹脂の融解開始温度は、50〜1
60℃であることが好ましく、より好ましくは60〜1
50℃、さらに好ましくは70〜140℃である。融解
開始温度が50℃未満では、接着性粒子が貯蔵中に融着
等を起こしたり、電極基板上に散布する際の分散性が悪
くなるおそれがあるので好ましくない。一方、融解開始
温度が160℃を超えると、液晶表示板を組み立てる際
の加熱加圧時に、接着層に含まれる熱可塑性樹脂が溶融
しにくく、そのため、電極基板との接着性が不充分とな
るおそれがあるので好ましくない。熱可塑性樹脂は、染
料および顔料からなる群から選ばれる少なくとも1つ等
を含むことで着色されていてもよい。
【0029】本発明にかかる液晶表示板用接着性スペー
サーの製造方法では、高速気流中衝撃法を採用した装置
を用いるが、上記工程(A)においては、原料粒子と熱
可塑性樹脂との混合割合(配合割合)〔(熱可塑性樹脂
粉体)/(原料粒子)×100(wt%)〕は、特に限
定されるわけではなく、0.1〜30wt%であること
が好ましく、より好ましくは1〜25wt%、最も好ま
しくは2〜20wt%である。上記熱可塑性樹脂の割合
が30wt%を超える場合は、得られる接着性スペーサ
ーの接着層が厚くなりすぎて、溶融した際に電極基板や
配向膜やカラーフィルターを覆う面積が大きくなり、液
晶表示板の画質低下を招くおそれがあるので好ましくな
く、上記熱可塑性樹脂の割合が0.1wt%未満の場合
は、得られる接着性スペーサーの接着性が低下するおそ
れがあるので好ましくない。
【0030】また、高速気流中衝撃法を採用するにあた
って、用いる熱可塑性樹脂の形状は、特に限定されるわ
けではないが、粉体および微粒子などの微粒子状である
ことが好ましい。さらに、この微粒子状の熱可塑性樹脂
の平均粒子径は、特に限定はされるわけではないが、
0.05〜1.5μmが好ましく、より好ましくは0.
08〜1μm、最も好ましくは0.1〜0.6μmであ
る。上記平均粒子径が、0.05μm未満の場合は、熱
可塑性樹脂どうしの凝集などによる異物発生が増加する
おそれがあるため好ましくなく、1.5μmを超える場
合は、熱可塑性樹脂の原料粒子への被覆率が低くなるお
それがあるため好ましくない。
【0031】本発明にかかる液晶表示板用接着性スペー
サーの製造方法においては、熱可塑性樹脂の原料粒子へ
の被覆率を高めるため、新たに熱可塑性樹脂を追加する
工程(以下、追加工程と称す)を含んでも良いが、追加
工程を含まない方が、熱可塑性樹脂どうしの異物の凝集
を低減できるため、より好ましい。この追加工程を実施
する場合、実施順序においては、上記工程(A)、
(B)および(C)の実施と同様に、特に制限されるわ
けではなく、例えば、装置内から原料粒子等を取り出す
工程(工程(B))の前に装置内に追加してもよいし、
装置内から原料粒子等を取り出した後では、装置内に追
加しても、取り出した原料粒子等に追加してもよいし、
再度、装置内に投入(工程(C))後に装置内に追加し
てもよい。また、この追加工程に用いる熱可塑性樹脂の
種類は、上記工程(A)で用いる熱可塑性樹脂と同じで
あっても別であってもよく、特に制限されるわけではな
い。さらに、この追加工程の実施の回数においても、特
に制限されるわけではなく、1回でも、複数回でもよ
い。
【0032】前記追加工程での熱可塑性樹脂の使用量
は、上記工程(A)で用いる熱可塑性樹脂の50wt%
以下に相当する量とすることが好ましく、より好ましく
は35wt%以下、さらに好ましくは20wt%以下で
ある。前記使用量の割合が上記範囲内の場合、上記工程
(A)で未被覆であった原料粒子や、被覆が十分でなか
った原料粒子などを、熱可塑性樹脂どうしの凝集による
異物の発生を抑えた上で、再度、被覆することができ、
被覆率向上などの点で好ましい。本発明にかかる液晶表
示板用接着性スペーサーの製造方法における、上記工程
(B)は、被覆処理を行った装置内の原料粒子等の混合
物を、一時的に(一旦)、取り出す工程であり、その実
施の際に取り出す量は、装置内の全てであっても、一部
であってもよく、特に制限されるわけではないが、装置
内の全て取り出すことがより好ましい。さらに、装置か
ら取り出した原料粒子等を混合する工程(以下、混合工
程と称す)を含むことが好ましい。これらの理由として
は、装置内の隅などという、いわゆるデッドスペースに
存在し、被覆処理の工程にあまり関与していなかった原
料粒子および熱可塑性樹脂等を、再度、容易に、被覆処
理の工程に関与させることができるため、被覆効率向上
という点で好ましく、原料粒子の被覆率(原料粒子の粒
子数あたりの被覆率、および、原料粒子の表面積あたり
の被覆率等を含む)の向上、また、熱可塑性樹脂どおし
の凝集異物の低減などの点でも好ましい。また、前記混
合工程の実施の回数についても、特に制限されるわけで
はなく、1回でも、複数回でもよい。
【0033】本発明にかかる液晶表示板用接着性スペー
サーの製造方法においては、得られる液晶表示板用接着
性スペーサーの接着層の厚みは、特に限定するわけでは
ないが、通常、0.01〜2μmの範囲にすることが好
ましく、より好ましくは0.05〜1μmの範囲であ
る。厚みが上記範囲より小さいと、電極基板への接着性
が低下するおそれがあるので好ましくなく、また、厚み
が上記範囲より大きいと、配向膜やカラーフィルター等
を覆う面積が広くなり、液晶表示板の表示品位を低下さ
せるおそれがあるので好ましくない。本発明にかかる液
晶表示板用接着性スペーサーの製造方法においては、得
られる液晶表示板用接着性スペーサーの平均粒子径は、
1μmを超え32μm以下にすることが好ましく、より
好ましくは1μmを超え22μm以下、さらに好ましく
は1.2μmを超え17μm以下である。この平均粒子
径は、粒子本体となる原料粒子の粒子径(詳細は後述す
る)に上記接着層の厚みを付与したものであることが好
ましい。平均粒子径が上記範囲外の場合は、液晶表示板
用スペーサーとしては通常は用いられない粒子径となる
ので好ましくない。
【0034】本発明にかかる液晶表示板用接着性スペー
サーの製造方法においては、得られる液晶表示板用接着
性スペーサーの粒子径の変動係数は、30%以下にする
ことが好ましく、より好ましくは20%以下、さらに好
ましくは10%以下、最も好ましくは6%以下である。
粒子径の変動係数が上記範囲を超えると、液晶表示板に
使用した場合に、液晶層の厚みを均一かつ一定に保持す
ることが困難となり、画像ムラを起こしやすくなる傾向
があるので好ましくない。本発明にかかる液晶表示板用
接着性スペーサーの製造方法では、原料粒子が熱可塑性
樹脂により被覆されるにあたり、未被覆の原料粒子が低
減され、また、原料粒子表面における被覆率も高くな
り、高効率の被覆がされて、熱可塑性樹脂単独の凝集な
どによる異物も少ないため、得られたスペーサーを液晶
表示板用の接着性スペーサーとして用いた場合、電極基
板上に効果的に接着・固着され、スペーサー自身の移動
の防止や、前記異物に起因した液晶配向不良による光抜
けも改善でき、液晶表示板のコントラストが高くなる等
の画質向上を達成することができる。
【0035】
【実施例】以下に、実施例により、本発明をさらに具体
的に説明するが、本発明はこれらにより何ら限定される
ものではない。なお、以下では、便宜上、「重量部」を
単に「部」と記すことがある。 〔平均粒子径と粒子径の変動係数〕試料を電子顕微鏡に
より観察して、その撮影像の任意の試料200個の粒子
径を実測し、次式に従って、平均粒子径、粒子径の標準
偏差および粒子径の変動係数を求めた。
【0036】
【数1】
【0037】
【数2】
【0038】
【数3】
【0039】−製造例1− (有機質無機質複合体粒子)γ−メタクリロキシプロピ
ルトリメトキシシランおよびビニルトリメトキシシラン
(45/55重量比)を使用して、アルコキシシリル基
の共加水分解・重縮合と、二重結合のラジカル重合を行
うことにより、白色の有機質無機質複合体粒子を得て、
これを原料粒子(a)とした。原料粒子(a)の粒子径
を電子顕微鏡により観察し、測定したところ、平均粒子
径4.0μm、粒子径変動係数5.0%であり、ポリシ
ロキサン骨格の割合は、原料粒子(a)の重量に対し
て、SiO2換算量で54wt%(空気中1000℃で
焼成した場合)であった。
【0040】−製造例2− (熱可塑性樹脂微粒子(熱可塑性樹脂粉体))スチレ
ン、メチルメタクリレートおよび2−エチルヘキシルア
クリレート(80/5/15重量比)をソープフリー重
合し、スチレン−メチルメタクリレート−2−エチルヘ
キシルアクリレート共重合体からなる熱可塑性樹脂微粒
子(b)を得た。この熱可塑性樹脂微粒子(b)の平均
粒子径は0.3μmであった。また、熱可塑性樹脂微粒
子(b)のガラス転移温度(Tg(℃))は70℃であ
った。
【0041】−実施例1− 原料粒子(a)100部と、熱可塑性樹脂微粒子(b)
20部を、乾燥雰囲気下で混合した後、この混合物を、
高速気流中衝撃法を用いた装置(奈良機械製作所製:ハ
イブリダイゼーションシステムNHS−1型)に投入
し、10分間被覆処理を行った。その後、この装置内の
粒子全量を一旦取り出し、再度、同装置に投入して、1
0分間被覆処理を行った。上記処理の後、装置内の粒子
を取り出して、分級・精製し、実施例1の液晶表示板用
接着性スペーサー(以下、接着性スペーサー(1)と称
す)を得た。
【0042】この接着性スペーサー(1)について、被
覆達成率と樹脂異物残存数を測定した後、固着力試験を
行った。その結果を表1に示した。被覆達成率: サンプル(接着性スペーサー)を、電子顕
微鏡にて、任意の10視野(倍率:3000倍)を観察
し、全粒子数と、原料粒子の少なくとも一部が熱可塑性
樹脂で被覆された粒子の数とを計測した後、全粒子数
(前者)に対する被覆された粒子の数(後者)の割合
(%)を測定した。樹脂異物残存数: サンプル(接着性スペーサー)を、電
子顕微鏡にて、任意の10視野(倍率:1000倍)を
観察し、熱可塑性樹脂微粒子単体等が凝集した接着性ス
ペーサー以外の樹脂異物の個数を計測した。
【0043】〔固着力試験〕サンプル(接着性スペーサ
ー)を、ガラス板上に分散させ、これを180℃で加熱
して固着させる。その後、粘着テープを用いて強制的に
剥離処理を行い、剥離処理前の固着粒子数に対する、剥
離処理後の残存固着粒子数の割合(%)を測定した。 −実施例2− 原料粒子(a)100部と、熱可塑性樹脂微粒子(b)
20部を、乾燥雰囲気下で混合した後、この混合物を、
高速気流中衝撃法を用いた装置(奈良機械製作所製:ハ
イブリダイゼーションシステムNHS−1型)に投入
し、10分間被覆処理を行った。
【0044】その後、この装置内の粒子全量を一旦取り
出し、再度、同装置に投入して、10分間被覆処理を行
った。さらにその後、この装置内の粒子全量を一旦取り
出し、再度、同装置に投入して、10分間被覆処理を行
った。上記処理の後、装置内の粒子を取り出して、分級
・精製し、実施例2の液晶表示板用接着性スペーサー
(以下、接着性スペーサー(2)と称す)を得た。 −実施例3− 原料粒子(a)100部と、熱可塑性樹脂微粒子(b)
15部を、乾燥雰囲気下で混合した後、この混合物を、
高速気流中衝撃法を用いた装置(奈良機械製作所製:ハ
イブリダイゼーションシステムNHS−1型)に投入
し、10分間被覆処理を行った。
【0045】その後、この装置内の粒子全量を一旦取り
出し、熱可塑性樹脂微粒子(b)5部を新たに追加して
混合し、再度、同装置に投入して、10分間被覆処理を
行った。上記処理の後、装置内の粒子を取り出して、分
級・精製し、実施例3の液晶表示板用接着性スペーサー
(以下、接着性スペーサー(3)と称す)を得た。 −比較例1− 原料粒子(a)100部と、熱可塑性樹脂微粒子(b)
20部を、乾燥雰囲気下で混合した後、この混合物を、
高速気流中衝撃法を用いた装置(奈良機械製作所製:ハ
イブリダイゼーションシステムNHS−1型)に投入
し、10分間被覆処理を行った。
【0046】上記処理の後、装置内の粒子を取り出し
て、分級・精製し、比較例1の液晶表示板用接着性スペ
ーサー(以下、比較接着性スペーサー(1)と称す)を
得た。 −比較例2− 原料粒子(a)100部と、熱可塑性樹脂微粒子(b)
20部を、乾燥雰囲気下で混合した後、この混合物を、
高速気流中衝撃法を用いた装置(奈良機械製作所製:ハ
イブリダイゼーションシステムNHS−1型)に投入
し、20分間被覆処理を行った。上記処理の後、装置内
の粒子を取り出して、分級・精製し、比較例2の液晶表
示板用接着性スペーサー(以下、比較接着性スペーサー
(2)と称す)を得た。
【0047】−比較例3− 原料粒子(a)100部と、熱可塑性樹脂微粒子(b)
15部を、乾燥雰囲気下で混合した後、この混合物を、
高速気流中衝撃法を用いた装置(奈良機械製作所製:ハ
イブリダイゼーションシステムNHS−1型)に投入
し、10分間被覆処理を行った。その後、この装置内
に、熱可塑性樹脂微粒子(b)5部を新たに追加して混
合し、10分間被覆処理を行った。上記処理の後、装置
内の粒子を取り出して、分級・精製し、比較例3の液晶
表示板用接着性スペーサー(以下、比較接着性スペーサ
ー(3)と称す)を得た。
【0048】−実施例4− 原料粒子(a)100部と、熱可塑性樹脂微粒子(b)
20部を、乾燥雰囲気下で混合した後、この混合物を、
高速気流中衝撃法を用いた装置(奈良機械製作所製:ハ
イブリダイゼーションシステムNHS−1型)に投入
し、20分間被覆処理を行った。その後、この装置内の
粒子全量を一旦取り出し、そのうちの90wt%と新た
に熱可塑性樹脂(b)2部を追加して混合し、再度、同
装置に投入して、10分間被覆処理を行った。
【0049】上記処理の後、装置内の粒子を取り出し
て、分級・精製し、実施例4の液晶表示板用接着性スペ
ーサー(以下、接着性スペーサー(4)と称す)を得
た。接着性スペーサー(2)〜(4)および比較接着性
スペーサー(1)〜(3)についても、実施例1と同様
に、被覆達成率と樹脂異物残存数を測定した後、固着力
試験を行った。その結果を表1に示した。
【0050】
【表1】
【0051】
【発明の効果】本発明によれば、高速気流中衝撃法を用
いて液晶表示板用の接着性スペーサーを得るにあたり、
未被覆の原料粒子が低減され、原料粒子表面における被
覆率も高いという、高効率の被覆がなされ、熱可塑性樹
脂どおしの凝集などによる異物の低減なども可能な、新
規な液晶表示板用接着性スペーサーの製造方法を提供す
ることができる。
フロントページの続き (72)発明者 佐々木 令晋 大阪府吹田市西御旅町5番8号 株式会社 日本触媒内 (72)発明者 倉本 成史 大阪府吹田市西御旅町5番8号 株式会社 日本触媒内 (72)発明者 波元 大樹 大阪府吹田市西御旅町5番8号 株式会社 日本触媒内 Fターム(参考) 2H089 LA03 LA07 MA04X MA05X NA09 NA17 NA56 NA60 4F070 AA59 AC76 AC83 AE11 DB04 DC07 DC11 4J040 DA011 DA091 DB021 DB071 DC021 DF031 JA08 JB01 NA20

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】高速気流中衝撃法を用いた装置内で、粒子
    本体となる原料粒子の表面の少なくとも一部が熱可塑性
    樹脂からなる接着層で被覆された液晶表示板用の接着性
    スペーサーを得る方法であって、前記装置内で原料粒子
    の表面を熱可塑性樹脂で被覆処理する工程(A)と、前
    記装置内の原料粒子および熱可塑性樹脂を取り出す工程
    (B)と、再度、前記装置内に投入して被覆処理する工
    程(C)とを含む、液晶表示板用接着性スペーサーの製
    造方法。
JP2000347183A 2000-11-14 2000-11-14 液晶表示板用接着性スペーサーの製造法 Pending JP2002146034A (ja)

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