JP2002162253A - リニヤスケールにおける原点信号の自動設定装置 - Google Patents

リニヤスケールにおける原点信号の自動設定装置

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JP2002162253A JP2000359189A JP2000359189A JP2002162253A JP 2002162253 A JP2002162253 A JP 2002162253A JP 2000359189 A JP2000359189 A JP 2000359189A JP 2000359189 A JP2000359189 A JP 2000359189A JP 2002162253 A JP2002162253 A JP 2002162253A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 リニアスケールの原点信号の出力タイミング
を計測用の信号の位相に対して同期するように自動設定
する。 【解決手段】 検出手段10からの各相信号は、コンパ
レータ31〜34によってその極性が2値化されCPU
50に入力される。AMスイッチ40に入力された各相
の信号は、出力信号SA、−SA、SB、−SBとして
出力され、差動増幅器60(a、b)によって加算され
て、計測用のA相信号、B相信号として出力される。C
PU50は、原点の発生タイミングが計測用の信号ピッ
チ1Pのどの位相エリアと同期しているかを検知し、Z
相の原点信号の発生タイミングで出力されている信号の
位相エリアが11となっている信号を、出力信号SA相
信号とし、原点信号の発生タイミングで位相エリアが1
0となる信号を出力SB相信号となるようAMスイッチ
40のマトリックス接続状態を変更する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、二物体間の相対移
動量を測定するリニヤスケールにおける原点信号の自動
設定装置及び調整方法に関する。
【0002】
【従来の技術】工作機械等において、被加工物に対する
工具の相対移動量を正確に測定することは、精密加工を
行う上で極めて重要であり、このための測定装置が種々
製品化されている。そのひとつとして、光学格子を2枚
重ね合わせることにより得られるモアレ縞を利用した光
学式スケールが従来から知られている。この光学式スケ
ールは、図7に示すように透明のガラススケール100
の一面に透光部と非透光部が所定のピッチで配列するよ
う格子(刻線)を設けたメインスケール101と、透明
のガラススケール102の一面に透光部と非透光部が所
定のピッチで配列するよう格子(刻線)を設けたインデ
ックススケール103とを有し、同図(a)に示すよう
に、このメインスケール101にインデックススケール
103を微小間隔を持って対向させるとともに、同図
(b)に示すように、メインスケール101の格子に対
し微小角度傾けられるようにインデックススケール10
3の格子を配置している。
【0003】なお、メインスケール101及びインデッ
クススケール103に設けた格子は、ガラススケール1
00、102にクロムを真空蒸着し、エッチングするこ
とにより形成された同一ピッチの格子により形成されて
いる。このように配置すると、図7(c)に示すモアレ
縞が発生する。このモアレ縞の間隔はWとなり、間隔W
毎に暗い部分あるいは明るい部分が発生する。この暗い
部分あるいは明るい部分は、メインスケール101に対
し、インデックススケール103が相対的に左右に移動
する方向に応じて上から下、あるいは下から上に移動し
ていく。この場合、メインスケール101及びインデッ
クススケール103の格子のピッチをP、相互の傾斜角
度をθ[rad]とすると、モアレ縞の間隔Wは、 W=P/θ と示され、モアレ縞の間隔Wは、光学的に格子間隔Pを
1/θ倍に拡大した間隔とされていることになる。この
ため、格子が1ピッチP移動すると、モアレ縞はWだけ
変位することになり、Wの上下方向の変化を読み取るこ
とにより、ピッチP内の移動量を精密に測定することが
できるようになる。
【0004】例えば、図8に示すようにモアレ縞の変化
を光学的に検出する光電変換素子110をインデックス
スケールに設け、メインスケールの反対側に光源を設け
るようにして、メインスケール101に対しインデック
ススケール103を相対的に移動させながら、この光電
変換素子110に流れる電流の変化を読み取る。すなわ
ち、モアレ縞のパターンがAの状態となっていると、光
電変換素子110に照射される光量は最も多くなり、光
電変換素子110に流れる電流は最大値I1 となる。
次に、相対的に移動してBの状態になると光電変換素子
110に照射される光量はやや減少し、その電流はI2
となり、更に、移動してCの状態になると光電変化素
子110には最も少ない光量が照射され、その電流も最
も小さいI3 となる。そして、更に移動してDの状態
になると光電変換素子110に照射される光量はやや増
加し、その電流はI2 となり、Eの状態になるまで移
動すると、再び最も光量の多い位置となり、その電流は
最大値I1 となる。このように、光電変換素子110
に流れる電流は正弦波状に変化するとともに、その変化
が1周期経過した時に、格子間隔Pだけメインスケール
101とインデックススケール103とが相対的に移動
したことになる。
【0005】図8においては、光電変換素子110を一
つだけ設けるようにしたが、図9に示すように、一周期
(間隔W)と90゜ずらせて2つの光電変換素子11
1、112を設けるようにすると、A相の光電変換素子
111に流れる電流に対してB相の光電変換素子112
に流れる電流は、図10に示すように90゜偏移した電
流となる。すなわち、A相の光電変換素子111に流れ
る電流をサイン波とすると、B相の光電変換素子112
に流れる電流はコサイン波となる。この場合、メインス
ケール101とインデックススケール103との相対的
な移動方向により、A相の光電変換素子111に流れる
電流に対するB相の光電変換素子112に流れる電流の
位相は90゜進相あるいは90゜遅相となるため、90
゜ずらせて配置した2つの光電変換素子を設けると、両
者の間の位相を検出することにより相対的な移動方向を
検出することができる。なお、A相信号及びB相信号を
180°反転した−A相信号及び−B相信号も同時に出
力されるようになっている。反転した信号を利用するの
は、検出信号に含まれる直流成分を除去すると共に、信
号の信頼性及び高速追従性の確保のためである。
【0006】以上説明した原理を利用した光学式スケー
ルの斜視図の概要を図11に示す。この図において、細
長いメインスケール101の一面には蒸着されたクロム
により形成された同一ピッチの格子が刻線されており、
このメインスケール101を抱持するコの字形ホルダ1
04の一面にインデックススケール103が固着されて
いる。このインデックススケール103のメインスケー
ルに対向する面には、メインスケール101と同様に蒸
着されたクロムにより形成された同一ピッチの格子が刻
線されており、このインデックススケール103の裏側
には光電変換素子113が設けられている。
【0007】さらに、図12に示すようにコの字形ホル
ダ104のメインスケール101の反対側に位置する面
には、光源105を配置してメインスケール101とイ
ンデックススケール103を透過する光を光電変換素子
113によって検出するように構成している。そして、
メインスケール101とインデックススケール103と
は互いに移動可能とされている。なお、前記したように
メインスケール101の格子(刻線)に対してインデッ
クススケール103の格子(刻線)は微小間隔を持って
対向しているとともに、微小角度傾けられるようにされ
ている。
【0008】このように構成された光学式スケールの原
理構造の横断面図12から、光源105から照射された
光はガラス製のメインスケール101を透過し、さらに
ガラス製のインデックススケール103を透過した後、
光電変換素子113によりモアレ縞として受光される。
この光電変換素子113からは前記図10に示す互いに
90゜の位相差を有するA相の信号とB相の信号とが出
力され、この2つの信号から前記のように移動方向及び
移動距離を測定することができる。なお、光電変換素子
113には3個の光電変換素子が設けられているが、そ
のうちの2つは上記A相の信号とB相の信号とを出力
し、残る一つは基準レベルの信号を出力している。そし
て、この基準レベルの光電変換素子により受光された光
量を、正弦波状に変化しているA相、またはB相の平均
信号レベル(ゼロレベル)となるように設定することに
より、さらに精度の高い検出信号とすることができるよ
うになる。
【0009】ところで、このように構成された光学式ス
ケールは、NC工作機械に取りつけられて被加工物と工
具との相対的移動量を測定しているが、一般に数値制御
する場合は原点からの移動量としてプログラムされるた
め、この相対的移動量は原点からの移動量として測定す
る必要がある。そこで、通常メインスケールに予め原点
位置が設けられ、この原点位置をインデックススケール
が通過した時に原点が検出され、この原点検出信号はN
C装置に供給されてNC装置をリセットすることによ
り、原点位置をNC装置にセッティングするようにして
いた。そこで、上記したような光電式リニヤスケールに
おいて図13(a)に示すようにメインスケール101
の刻線位置とは異なる所定のトラック位置に、基準点と
なる原点Zを示す刻線(格子)109を設け、この原点
となる格子109、及びインデックススケール103を
通過する光をモアレ縞として検出する光電変換素子を配
置しておくと、メインスケール101とインデックスス
ケール103が特定の位置関係になっているときだけを
原点の信号として検出することができるようになる。
【0010】すなわち、図13(b)に示すように、こ
の原点Zの位置においてもメインスケール101の1ピ
ッチPの間で11の場合と同様に変化する太線の信号S
zが原点位置検出信号として検出されるから、この原点
位置検出信号Szの波形のピーク点を、例えば同図
(b)に示すように所定のレベルTHでクリップして原
点パルス信号Pzを形成すると、この原点パルス信号P
zの立ち上がり点をメインスケールの原点Zとするか、
原点パルス信号Pzのピーク位置を検出してメインスケ
ールの原点Zとすることができる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】この原点の位置検出信
号Sz(以下、「原点信号Z」という。)は、一般的に
メインスケール101とインデックススケール103の
相対的な移動によって検出されるが、原点信号Zは前記
A相信号、またはB相信号に対して非同期で動作してい
たので、図13(c)に示すように、A相信号とB相信
号の1ピッチの間の位相領域(1、2、3、4で表示さ
れる4つの位相エリア)のどこで原点信号ZのピークP
(以下、「Z相」ともいう)が検出されるかは、原点信
号Zを出力させてからでなければ分からなかった。図1
3(c)では、1ピッチ内の位相エリア1で原点信号Z
のピークPが検出されている。
【0012】アナログ出力型スケールにおいては、Z相
が、A相、B相に対して、図13(c)に示すようにあ
る決まった位相エリア1〜4(同期)で出力せることが
ほぼ規格化されている。このため、スケールを調整する
際、通常はz相の検出タイミングを調整するという手法
をとり、タイミングを合わせている。しかし、z相の検
出素子を調整することはかなり困難であるため、本出願
人は先に、フォトセルで検出されたA(−A)相信号、
及びB(−B)相信号を入れ替えることを提案した。し
かしながら、この調整作業は、手作業により信号の選択
をするためのチップジャンパー等を付け替えて変更する
ことによって行われるため、かなり困難な作業であっ
た。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明の原点位置設定装
置はかかる問題点を解消することを目的としてなされた
もので、請求項1の発明は、移動方向に対して等間隔な
目盛を設けたスケールと、前記スケールの相対的な移動
量を正弦波状のA相信号、該A相信号を反転した−A相
信号、前記A相信号に対して90度移相されているB相
信号、該B相信号を反転した−B相信号からなる4組の
計測信号として検出すると共に、前記スケールの原点通
過位置を示す原点信号を検出する検出手段と、前記4組
の計測信号の極性をそれぞれ2値信号に変換する変換手
段と、前記4組の計測信号から相互に90度の位相差を
有するA相計測信号、及びB相計測信号形成する信号合
成手段と、前記信号合成手段に対して前記4組の計測信
号を選択的に供給するスイッチング手段と、前記変換手
段の出力データに基づいて前記スイッチング手段を切換
制御する制御手段とを備え、前記制御手段は前記信号合
成手段から出力される前記A相計測信号、またはB相計
測信号の所定の位相領域と、前記原点信号の出力タイミ
ングが一致するように前記スイッチング手段を制御する
ように構成した。
【0014】また、請求項2に記載の発明では、移動方
向に対して等間隔な目盛を設けたスケールと、前記スケ
ールの相対的な移動量を正弦波状のA相信号、該A相信
号を反転した−A相信号、前記A相信号に対して90度
移相されているB相信号、該B相信号を反転した−B相
信号からなる4組の計測信号として検出すると共に、前
記スケールの原点通過位置を示す原点信号を検出する検
出手段と、前記4組の計測信号から相互に90度の位相
差を有するA相計測信号、及びB相計測信号形成する信
号合成手段と前記A相計測信号、及びB相計測信号の極
性を2値信号に変換する変換手段と、前記信号合成手段
に対して前記4組の計測信号を選択的に供給するスイッ
チング手段と、前記変換手段の出力データに基づいて前
記スイッチング手段を切換制御する制御手段とを備え、
前記制御手段は前記信号合成手段から出力される前記A
相計測信号、またはB相計測信号の所定の位相領域と、
前記原点信号の出力タイミングが一致するように前記ス
イッチング手段を制御するように構成した。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明のリニヤスケールにおける
原点信号の自動設定装置の実施の態様を以下の図面に従
い説明する。
【0016】図1は、本発明の原点信号の自動設定装置
の実施の態様の第1の例を示し、A相、−A相、B相、
−B相用の検出素子11〜15からなるフォトセルと、
原点検出用のフォートセル15からなる検出手段10、
検出された各相の信号を所定のレベルとなるように増幅
する電流/電圧増幅器21,22,23,24(以下、
I/V変換器)を備えている増幅手段20、各相用の信
号の極性を2値信号に変換するコンパレータ31〜3
4、アナログマトリックススイッチ(以下、AMスイッ
チという)40、差動増幅器60a、60bより構成さ
れている。AMスイッチ40は、4入力1出力のものを
使用する。
【0017】検出手段10からの各信号は、I/V変換
器21〜24によって電流/電圧変換され所定のレベル
とされた後、AMスイッチ40に入力されるとともに、
コンパレータ31〜34によって信号の極性は2値信号
に変換され、CPU50に入力される。AMスイッチ4
0に入力された各相の信号は、出力信号SA、−SA、
SB、−SBとして出力され、出力信号SA、−SA
は、差動増幅器60aによって加算されて計測用のA相
信号として出力され、SB、−SBは、差動増幅器60
bによって加算されて計測用のB相信号として出力され
る。
【0018】原点信号Zは、A/D変換器50bによっ
てアナログ/デジタル変換後、CPU50に入力され、
CPU(制御部)50は原点信号Zの発生タイミングを
サンプリングして記憶する、そしてこのタイミングで、
Z相ピーク時のA相、−A相、B相、−B相の位相の状
態を上記コンパレータ31〜34の出力データから判別
する。
【0019】CPU50は、Z相の発生タイミングが図
3に示す各相信号のピッチPのどの位相エリアと同期し
ているかを検知し、Z相の発生タイミングが出力されて
いる位相エリアと次の位相エリアが共に正である信号を
出力信号SA相信号とし、原点信号のピークが出力され
ている位相エリアが正で、次の位相エリアが負となる信
号を出力SB相信号となるように、AMスイッチ40の
接続状態を変更する。なお、選択したAMスイッチ40
の切り換え制御データは、EEPROM50aに記憶さ
せておく。
【0020】図2は、本発明の実施の態様の原点信号の
自動設定の概念を示す波形図である。この図のおいて、
各リサージュ波形は、先に示したようにスケールが移動
することによって検出される正弦波状の信号を示してお
り、1Pはスケールの刻線間を通過する周期を示す。A
相信号(以下、A相という)、A相信号を反転させた−
A相信号(以下、−A相という。)、B相信号(以下、
B相という。)、B相信号を反転させた−B相信号(以
下、−B相という。)は、時間t0〜t1及び時間t1
〜t2の間に1ピッチの信号として出力されたもので、
1ピッチ(以下、1Pという。)間のA相、−A相、B
相、−B相の信号を4つの位相エリア(0〜90度,9
0〜180度,180〜270度,270〜360度)
に分け、次の図3にで示すように0〜90度の位相エリ
アを、90〜180度の位相エリアを、以下同様に
、の位相エリアを設定する。図2の波形パターンP
1〜P4はこの位相エリアの特定のエリア、例えばA相
信号及びB相信号が共に正となる極性で斜線で示したZ
相信号が出力されるていることを示す。
【0021】図3は、A相信号に対してB相信号進んで
いるときに、A相、−A相、B相、−B相の信号が、1
P内の各位相エリアで正の信号の場合を1、負の信号の
場合を0とし、図2に示したように各位相エリアに原点
信号Z1〜Z4が出力された場合を2値信号1,0でパ
ターン化したものである。
【0022】前述のように、アナログ出力型スケールに
おいては、Z相が、計測信号となるA相、B相に対し
て、A相、B相が共に正の位相エリアで出力させること
がほぼ規格化されている。このため、スケールを調整す
る際、検出されたA(−A)相、B(−B)相の信号を
Z相信号のタイミングに合わせて選択するという手法を
とることができる。 つまり、Z相の出るタイミングに
あわせて、フォトセルから検出されたA相、−A相、B
相、−B相の信号を入れ替えることで、Z相の原点信号
が計測用のA相信号、及びB相信号の決められた位相領
域に入るようにしている。
【0023】各発生タイミングを示す原点信号をZ1〜
Z4とすると、この信号の出力発生タイミングと図2の
波形パターンP1〜P4、および図3の極性パターンと
の関係は、次の通りに表記される。 発生タイミング 波形 パターン 極性パターン 位相エリア1 →パターンP1 (1010) 位相エリア2 →パターンP3 (1001) 位相エリア3 →パターンP4 (0101) 位相エリア4 →パターンP2 (1001)
【0024】Z相の出力のタイミングで計測用のA相、
B相が共に正の位相エリアとなるように調整するには、
A(−A)相、B(−B)相の信号を入れ替えることで
位相を変化させるようにする。つまり、図3から明らか
なように、位相エリアでは原点信号のピークが出力さ
れているタイミングで位相エリヤが正となり、次の位相
エリアも正である信号を計測用のA相信号とし、この信
号を形成するために差動増幅器の60aに入力されるS
A信号としてA相信号を、−SA信号として−A相信号
を選択する。また、この位相エリアでは計測用のB相信
号を形成する差動増幅器60bには、SB信号としてB
相信号を、−SB信号として−B相信号を取り込むよう
にAMスイッチを制御する。
【0025】このように、波形パターン1は、原点信号
Z1の発生タイミングが位相エリア1と同期している場
合であり、位相エリアで出力されたA相、B相は共に
正であるので、各相の信号をそのまま出力信号SA、S
Bとして取り込み、その反転信号を−SA信号、−SB
として取り込めばよいことになる。 A→SA −A→−SA、B→SB −B→−SB
【0026】波形パターン2は、原点信号Z4の発生タ
イミングが位相エリアと同期している場合である。各
相の信号中で、原点信号のピークが出力されている位相
エリアと次の位相エリアが共に正の信号は、検出された
B相の信号であるので、B相信号を出力信号SA相信号
として取り込み、原点信号のピークが出力されている位
相エリアが正で、次の位相エリアが負の信号は、−A相
信号であるのでこの信号を出力信号SB相信号として取
り込めばよいことになる。 B→SA −B→−SA、−A→SB A→−SB
【0027】波形パターン3は、原点信号Z2の発生タ
イミングが位相エリアと同期している場合である。各
相の信号中で、原点信号のピークが出力されている位相
エリアと次の位相エリアが共に正の信号は検出された−
B相であるので、−B相信号を出力信号SA相信号とし
て取り込み、原点信号のピークが出力されている位相エ
リアが正で、次の位相エリアが負の信号は、A相信号で
あるので出力信号SBとして取り込めばよいことにな
る。 −B→SA B→−SA、A→SB −A→−SB
【0028】波形パターン4は、原点信号Z3の発生タ
イミングが位相エリアと同期している場合である。各
相の信号中で、原点信号のピークが出力されている位相
エリアと次の位相エリアが共に正の信号は、検出された
−A相であるので、−A相信号を出力信号SA相信号と
して取り込み、原点信号のピークが出力されている位相
エリアが正で、次の位相エリアが負の信号は、−B相信
号であるので出力信号SBとして取り込めばよいことに
なる。 −A→SA A→−SA、−B→SB B→−SB なお、パターン4は、このまま使用すると、極性が逆転
してしまうので、後の処理で、−A相、−B相を入れ替
えて使う必要がある。
【0029】図4は、上記したように検出されるB相の
信号がA相の信号に対して位相が進んでいるときに適応
されるAMスイッチ40の切り換え回路を示し、41〜
46は連動してP1〜P4を選択するように制御される
ものである。初期設定を示している図4の各スイッチ4
1〜44の位置は波形パターンP1の接続状態とされ
る。CPU50によって検知された各相の位相の状態が
このパターン1であれば、スイッチの接続は変更され
ず、そのまま、出力信号SA、−SA、SB、−SBと
して出力され、差動増幅器60a、60bによって加算
されて、計測用のA相信号、B相信号として出力され
る。
【0030】同様に、検出された各相信号の位相の状態
が、波形パターン2の状態であれば、各スイッチ41〜
44は、P2の接点に切り替えられ、同様にパターンP
3であれば、各スイッチ41〜44は、P3の接点に切
り替えられ、パターンP4であれば、各スイッチ41〜
44は、P4の接点を選択して切り替えられ、Z相の発
生タイミングが、常にA相信号、B相信号が正である位
相の位相エリアと同期することになる。
【0031】図5は、実施の態様の第1の例の処理の流
れを示すフローチャートである。ステップS11におい
て、まずA相信号、−A相信号、B相信号、−B相信号
の4つの各相信号を検出し、ステップS12において原
点信号を検出する。次いで、ステップS13において4
つの各相信号を、図3に示されているような極性に対応
したデジタル信号化を行い、ステップS14において
は、原点信号のデジタル信号化を行う。
【0032】次いで、ステップ15において、原点信号
の発生タイミングを検出して、原点信号の発生タイミン
グが、図3に示す、Z1〜Z4の何れのタイミングと同
期しているか検出する。ステップS16では、ステップ
15で検出された原点信号の発生タイミングが1P内の
どの位相エリア(4つの各相信号の4つの極性タイミン
グ)であるかを特定する。つまり、4つの各相信号の極
性タイミングがパターンP1〜P4の何れかを特定する
ことになる。
【0033】各相信号と原点信号の同期タイミングが特
定されると、ステップ17において、同期している各相
信号の極性タイミングを、予めCPU50に記憶されて
いる所定の各相信号の極性タイミング(本例の場合は、
パターンP1の極性タイミング)と一致するように、C
PU50はAMスイッチ40のスイッチを切替えるよう
制御するため、AMスイッチ40は、所定の極性タイミ
ングを持つA相信号、−A相信号、B相信号、−B相信
号を出力することができる(ステップS18)。
【0034】図6は、本発明の第2の実施の形態を示す
ブロック図であり、図1と同一機能の部材は、同一の図
番が付されている。図6においてAMスイッチ40は、
先に示した図1の例と同様にマトリックス接続を使用し
た4個のスイッチにより構成される。本実施の形態では
差動増幅器60a、60bから出力された計測用のA相
信号、B相信号の極性をコンパレータ70a、70bに
より2値化し、デジタル信号AD、BDとしてCPU50
に取り込んでいる。
【0035】スケールが移動することによって変化する
計測用のA相信号、B相信号を2値化されたAD信号、
D信号のパターンは、「11」→「10」→「00」
→「10」と変化するので、この変化の中で原点信号が
出力されたタイミングで「11」のパターンとなるよう
にAMスイッチ40を制御し、選択されたA(−A)相
信号、B(−B)相信号を差動増幅器60(a、b)に
供給する。なお、AMスイッチ40の構成は、図4と同
様なので説明は、省略する。
【0036】ところで、原点信号Zが出力されるZ相の
信号タイミングと、90度移相しているA相信号とB相
信号の各位相エリヤの関係は、先に図3で示し
たように、4つのパターン以外に考えられないから、こ
の実施例の場合も結果的にはAMスイッチ40の切換回
路は図1の場合と特に変更されることはない。
【0037】したがって、CPU50は先に示したAM
スイッチ40の切換マトリックス回路を使用して切り換
え制御を行えば良く、例えば、スケールを動かして原点
信号が出力されたタイミングで、上記2値化された信号
AD、BDが共に1.1となるまでAMスイッチ40の
接点P1、P2、P3、P4を切り換えて行けば、少な
くとも3回の切り換え制御を実行するだけで、原点位置
の設定が自動的に行われる筈である。
【0038】なお、原点信号の発生タイミングと、A相
信号、B相信号の位相位置は、上記例に限らず、AMス
イッチのマトリックス接続回路を変更することにより1
ピッチ内のどの位相エリアにも設定できることはいうま
でもない。また光学式リニアスケールに限定されること
なく、例えば磁気的に相対的な移動量を検出するスケー
ルに適応することも可能である。
【0039】
【発明の効果】本発明は、以上に説明したように、スケ
ールが原点信号を通過するだけで、最適な原点信号の発
生タイミングとA相信号、B相信号の位相位置とを自動
的に調整ができるので、調整作業が簡単になる。
【0040】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の態様を示す原点設定の装置のブ
ロック図である。
【図2】本発明の原点信号の発生タイミングをA相信号
とB相信号で示した波形図である。
【図3】各相信号の1ピッチの位相エリア毎の極性と、
Z相の発生タイミングの位置するタイミングの関係を極
性パターンとして示すパターン図である。
【図4】本発明の実施の態様のアナログマトリックスス
イッチの回路構成を示す回路図である。
【図5】本発明の原点設定を行う際、CPUに関わる信
号処理の流れを示すフローチャートである。
【図6】本発明の実施の態様の第2の例を示す原点設定
装置のブロック図である。
【図7】光学式スケールの原理図、及びモアレ縞を示す
図である。
【図8】モアレ縞の移動を示す図である。
【図9】光電変換素子を設置する位置を示す図である。
【図10】−A相信号と−B相信号との波形図である。
【図11】光学式スケールの斜視図である。
【図12】光学式スケールの断面図である。
【図13】原点位置を検出する格子と、その検出波形を
示す説明図である。
【符号の説明】
10 フォトセル、31〜34 コンパレータ、40
アナログマトリックススイッチ、50 CPU、60
差動増幅器

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 移動方向に対して等間隔な目盛を設けた
    スケールと、前記スケールの相対的な移動量を正弦波状
    のA相信号、該A相信号を反転した−A相信号、前記A
    相信号に対して90度移相されているB相信号、該B相
    信号を反転した−B相信号からなる4組の計測信号とし
    て検出すると共に、前記スケールの原点通過位置を示す
    原点信号を検出する検出手段と、 前記4組の計測信号の極性をそれぞれ2値信号に変換す
    る変換手段と、 前記4組の計測信号から相互に90度の位相差を有する
    A相計測信号、及びB相計測信号形成する信号合成手段
    と前記信号合成手段に対して前記4組の計測信号を選択
    的に供給するスイッチング手段と、 前記変換手段の出力データに基づいて前記スイッチング
    手段を切換制御する制御手段とを備え、 前記制御手段は前記信号合成手段から出力される前記A
    相計測信号、またはB相計測信号の所定の位相領域と、
    前記原点信号の出力タイミングが一致するように前記ス
    イッチング手段を制御するように構成したことを特徴と
    するリニヤスケールにおける原点自動設定装置。
  2. 【請求項2】 移動方向に対して等間隔な目盛を設けた
    スケールと、前記スケールの相対的な移動量を正弦波状
    のA相信号、該A相信号を反転した−A相信号、前記A
    相信号に対して90度移相されているB相信号、該B相
    信号を反転した−B相信号からなる4組の計測信号とし
    て検出すると共に、前記スケールの原点通過位置を示す
    原点信号を検出する検出手段と、 前記4組の計測信号から相互に90度の位相差を有する
    A相計測信号、及びB相計測信号形成する信号合成手段
    と前記A相計測信号、及びB相計測信号の極性を2値信
    号に変換する変換手段と、 前記信号合成手段に対して前記4組の計測信号を選択的
    に供給するスイッチング手段と、 前記変換手段の出力データに基づいて前記スイッチング
    手段を切換制御する制御手段とを備え、 前記制御手段は前記信号合成手段から出力される前記A
    相計測信号、またはB相計測信号の所定の位相領域と、
    前記原点信号の出力タイミングが一致するように前記ス
    イッチング手段を制御するように構成したことを特徴と
    するリニヤスケールにおける原点自動設定装置。
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