JP5550213B2 - 光学式アブソリュートエンコーダ - Google Patents

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Description

本発明は、二物体間や回転体の相対移動量や変位量等を測定する光学式のアブソリュートエンコーダに関するものであり、特に原点位置検出機能を有する光学式アブソリュートエンコーダに関するものである。
工作機械等において、被加工物に対する工具の相対移動量を正確に測定することは、精密加工を行う上で極めて重要であり、このための測定装置が種々製品化されている。そのひとつとして、アブソリュート型光学式エンコーダがあり、なかでも光学格子を2枚重ね合わせることにより得られるモアレ縞を利用した光学式スケールが従来から知られている。
このような、光学式スケールの概要を表した斜視図を図14に示す。この図において、細長いメインスケール101の一面には蒸着されたクロム等により形成された同一ピッチの格子が刻線されており、このメインスケール101を抱持するコの字形ホルダ104の一面にインデックススケール103が固着されている。このインデックススケール103のメインスケールに対向する面には、メインスケール101と同様に蒸着されたクロムにより形成された同一ピッチの格子が刻線されており、このインデックススケール103の裏側には光電変換素子110が設けられている。
さらに、コの字形ホルダ104のメインスケール101の反対側に位置する面には、図15に示すように光源105が固着されており、メインスケール101とインデックススケール103とは互いに移動可能とされている。なお、前記したようにメインスケール101の格子に対してインデックススケール103の格子は図15に示すように微小間隔を持って対向していると共に、微小角度傾けられるように配置されている。
この光学式スケールの原理構造の横断面図を図15に示す。光源105から照射された光はガラス製のメインスケール101を透過し、メインスケール及びインデックススケール103に刻線された格子により形成される前記モアレ縞を透過して、さらにガラス製のインデックススケール103を透過した後、光電変換素子110により受光される。この光電変換素子110からは互いに90゜の位相差を有するA相の信号とB相の信号とが出力され、この2つの信号から移動方向及び移動距離を測定することができる。なお、光電変換素子110には3個の光電変換素子が設けられているが、そのうちの2つは上記A相の信号とB相の信号とを出力し、残る一つは基準レベルの信号を出力している。その理由は、光電変換素子により受光された光は正弦波状に変化しているが、その基準レベル(零レベル)の信号は明らかではない。そこで、受光される光の平均信号レベルを、基準レベルの信号として3番目の光電変換素子から出力しているのである。
次に、図15に示す光学式スケールから出力される信号の処理回路のブロック図を図16に示す。この図において、光源である発光ダイオード120から照射された光は前記のようにメインスケール及びインデックススケールの格子を透過して、光電変換素子110であるフォトダイオード121により受光される。フォトダイオード121により受光されたA相の信号及びB相の信号は光電変換アンプ122により増幅されて内挿回路123に印加される。この内挿回路123により前記格子間隔Pの間を細かく分割する内挿パルスが発生され、この内挿パルスは移動方向に応じて位置データバックアップカウンタ124により加算あるいは減算計数され、位置データとされて図示しない処理回路へ供給されている。
また、内挿回路123の出力パルスは位置データをパルスの個数で示したデータとして数値制御(NC)装置等の位置データを用いた制御装置に供給される。このデータは通常A相のパルス信号とB相のパルス信号とからなり、移動方向と移動量とを示すデータとされている。なお、メインスケールとインデックススケールに設けられた格子の間隔Pが40ミクロンである時、上記内挿回路123がA相信号あるいはB相信号の一周期において、40個のパルスを内挿するようにすると、分解能が1ミクロンのスケールとすることができる。
このように構成された光学式スケールは、NC工作機械に取りつけられて被加工物と工具との相対的移動量を測定しているが、一般に数値制御する場合は原点からの移動量としてプログラムされるため、この相対的移動量は原点からの移動量として測定する必要がある。そこで、通常メインスケールに予め原点位置が設けられ、この原点位置をインデックススケールが通過した時に原点が検出され、この原点検出信号はNC装置に供給されてNC装置をリセットすることにより、原点位置をNC装置にセッテイングするようにしていた。したがって、この原点のセッテイングはNC装置の電源投入の度に行うようにしなければならなかった。
しかしながら、電源投入毎に原点をセッテイングする作業は煩雑であるため、常にスケールの位置をバックアップしている光学式アブソリュートスケールが提案されている。この光学式アブソリュートスケールは、図16に示すようにバックアップ電源が供給されており、NC装置の電源がオフされても、このバックアップ電源によりスケールの位置データがバックアップされている。また、NC電源がオフされても工具あるいは工作テーブルは移動される可能性があるため、光学式スケールは常にその位置データを測定し続ける必要がある。そこで、図16に示すようにバックアップ電源は光学式アブソリュートスケールの全体に電源を供給するようになっている。
前記図16に示すバックアップ方式によると、工作機械の工具と工作テーブルの相対位置が移動しても光学式スケールはその位置を常に正確にバックアップすることができるが、光学式スケール全体をバックアップしているため消費電力は大きくなる。しかしながら、通常バックアップ電源としては電池が用いられるため、バックアップする時間が限られてしまう。
一方、光源である発光ダイオードを点滅させて消費電流を抑制する手法も、以下に示すような文献やロータリエンコーダなどにおいても種々提案されているが、高速、高分解能が要求されるリニアスケールでは高速移動時に読み取りエラーが増大し、高速、高分解能のものには適用することが困難であった。
このため、例えば特許2689883号公報(特開平7−174585号公報)に開示されるように、消費電力の大きい内挿回路はバックアップしないで消費電流を抑制し、電源投入時に内挿回路により格子間隔Pの間の位置を演算することにより求めるリニアエンコーダが提案されている。
この文献に開示されている光学式アブソリュートスケールのブロック図を図17に示す。図17に示す光学式アブソリュートスケールにおいて、光源である発光ダイオード131から照射された光はメインスケール及びインデックススケールに刻線されたピッチPの格子を透過して、光電変換素子であるフォトダイオード132により受光される。フォトダイオード132により受光されたA相の信号及びB相の信号は光電変換アンプ133により増幅されて、コンパレータ134に印加され二値データとされる。この二値データは位置データバックアップカウンタ135により、ピッチP移動する毎に移動方向に応じて加算あるいは減算カウントされピッチPを単位とする位置データとされる。
さらに、光電変換アンプ133からのA相信号及びB相信号はアブソリュート内挿回路136に供給され、このアブソリュート内挿回路136により前記格子ピッチPを細かく分割する内挿パルスを計数するようにして、ピッチP内を分割した内挿データを図示しない処理装置へ出力している。さらに、アブソリュート内挿回路136から印加された信号に基づいて、位相分割回路137はピッチP内を分割した内挿データをパルスの個数で示した出力パルス信号を発生し、数値制御(NC)装置に供給している。この出力パルス信号は通常A相のパルスとB相のパルス信号とからなり、移動方向と移動量とを示すデータとされている。
なお、メインスケールとインデックススケールに設けられた格子の間隔Pが40ミクロンである時、上記アブソリュート内挿回路136に入力されたA相信号あるいはB相信号の一周期において、40個のパルスを計数するようにすると、分解能を1ミクロンとした光学式スケールとすることができる。そして、バックアップ時にはバックアップ電源から位置データバックアップカウンタ135,コンパレータ134,光電変換アンプ133及び発光ダイオード131には電源が供給されるが、アブソリュート内挿回路136及び位相分割回路137には電源が供給されないようにして、低消費電力化している。
コンパレータ134及び位置データバックアップカウンタ135に入力される信号は内挿されていない信号、すなわち格子ピッチPが40ミクロンである場合は40ミクロン移動する毎に位置データバックアップカウンタ5は計数されるだけであるため、消費電力は一層低減されることになる。つまり、バックアップ時には格子間隔Pを単位とする位置データだけを検出して位置データバックアップカウンタ135に保持しておき、電源投入時において、格子ピッチP内を分割した内挿データをアブソリュート内挿回路136及び位相分割回路137により発生させ、上記位置データバックアップカウンタ135の計数データとアブソリュート内挿回路136よりのピッチP内を分割した内挿データとを処理装置により処理することにより、現在の位置を演算してNC装置へこの現在位置データをセッテングしている。このため、分解能を下げることなく低消費電力のバックアップを可能とすることができる。なお、アブソリュート内挿回路136は、位相変調回路141、ローパスフィルタ142,コンパレータ143、搬送波発生回路144,分周器145、カウンタ147、クロック発生器146等から構成されているが、その詳細な構成および動作についてはここでは省略する。
特許2689883号公報 特許3239295号公報 特開昭62−132104号公報
しかし、このようなバックアップタイプのエンコーダでも、イニシャル設定時や、所定条件下での電源断、あるいは異常状態等から復帰する場合、一旦原点位置を確認して内部の位置情報を校正したり、リセットする必要がある。しかし、原点マークは通常エンコーダのスケール上に1点しか存在しないため、原点から遠い位置に停止していた場合、原点検出までに移動する距離が長く、その結果多くの時間を要してしまう。特に、直線距離の長いリニアスケールの場合、原点検出動作に要する時間が長く、これが装置の稼働率にも少なからぬ影響を与えていた。エンコーダの原点検出動作を早くする試みも種々なされているが、あまりスピードを早くすると原点マークを見落として検出ミスをおこす恐れがある。一方、見落とし(検出ミス)がない程度にマークを大きくすると位置決め精度が著しく低下するというという問題があった。
本発明の目的は、原点検出時の動作時間を短縮し、取り付ける装置の運転効率を向上させることが可能な光学式アブソリュートエンコーダを提供することである。
特に、リニアスケールでの原点復帰動作時間が少なく、高速動作が可能で高分解能な光学式アブソリュートエンコーダを提供することである。
本発明は、測定用の符号パターンが形成されたスケール上に複数の原点マークを設け、さらに、この原点マークの一部のピッチをそれぞれ異ならせて特定の長さが特定の位置に対応するようにして絶対位置の特定を可能としたことを特徴とする。
すなわち、上記目的は以下の本発明の構成により達成される。
(1)測定用の符号パターンが同一ピッチで形成された測定用トラックと原点検出用トラック(3)を有するスケール(1)と、
このスケール(1)から符号に対応した信号を得る光ピックアップ部とを有し、
この光ピックアップ部から得られた位相が異なる2つの信号によりアブソリュートデータを作成し、
前記スケール(1)の原点検出用トラック(3)には、同一ピッチで形成された複数の原点マーク(4a,4b,4c)と、この原点マーク(4a,4b,4c)間に形成された原点位置確認マーク(5a,5b,5c)とを有し、
前記原点マーク(4a,4b,4c)と原点位置確認マーク(5a,5b,5c)の距離が何れの位置でも異なっていて、
前記原点マーク(4a,4b,4c)間ピッチを2d(d:任意の実数)としたとき、
原点マーク(4a,4b,4c)と原点位置確認マーク(5a,5b,5c)の距離は、
d+rn(r:任意の実数、n:正の整数)
で表され、全てのrが最小の数の整数倍であり、
基準位置に相当する原点マーク(4a,4b,4c)とこれに隣接する原点位置確認マーク(5a,5b,5c)との距離を基準値とし、
前記基準位置以外の原点マーク(4a,4b,4c)が検出される時に得られる位置データとこれに隣接する原点位置確認マークの位置データの差とから前記基準位置以外の原点マークと隣接する原点位置確認マークとの距離を算出してDistanceデータとし、
前記基準値とDistanceデータとの差および前記基準位置以外の原点マーク(4a,4b,4c)が検出される時に得られる位置データとから現在の位置データを補正するオフセットデータを算出し、
前記測定用トラックの符号パターンから得られる信号を計数して現在位置を示す計数データに前記オフセットデータを加算し、
得られた加算後のデータを基準位置からの現在位置を示す数値データとするの光学式アブソリュートエンコーダ。
(2)前記スケール(1)から得られるモアレ縞状のパターンを光電変換し、これから得られるA相、B相の位相差2信号を計数するリニアスケールである上記(1)の光学式アブソリュートエンコーダ。
(3)前記A相、B相の位相差2信号を逐次計数するカウンタを有し、
前記原点マークと原点位置確認マーク検出時にそれぞれ前記カウンタの値をラッチし、これらのラッチデータから原点マークと原点位置確認マークの間の距離に相当する計数値を算出し、
さらにこの計数値から基準位置に対する補正値を算出し、
得られた補正値で前記カウンタの値を補正して現在位置データとする上記(2)の光学式アブソリュートエンコーダ。
(4)前記光ピックアップ部からの信号を電流/電圧変換する電流/電圧変換アンプと、電圧変換された信号を二値出力とするコンパレータと、コンパレータからのA,B相信号を逐次カウントする位置データバックアップカウンタと、バックアップ動作時に発光ダイオードを発光させるバックアップドライブ回路と、
前記A相、B相の位相差2信号から内挿データを作成する内挿部と、
内挿部から得られた内挿データを位置データバックアップカウンタに内挿し、位置データを作成する演算部とを少なくとも有し、
前記内挿部と演算部以外をバックアップする上記(2)または(3)の光学式アブソリュートエンコーダ。
(5)ロータリーエンコーダである上記(1)の光学式アブソリュートエンコーダ。
本発明によれば、原点検出時の動作時間を短縮し、取り付ける装置の運転効率を向上させることが可能な光学式アブソリュートエンコーダを提供することができる。特に、リニアスケールでの原点復帰動作時間が少なく、高速動作が可能で高分解能な光学式アブソリュートエンコーダを提供することができる。また、バックアップタイプのエンコーダにも好適に適用することができる。
本発明の光学式アブソリュートエンコーダは、測定用の符号パターンを有するスケールと、このスケールから符号に対応した信号を得る光ピックアップ部とを有し、この光ピックアップ部から得られた位相が異なる2つの信号によりアブソリュートデータを得るアブソリュートエンコーダであって、前記スケールの同一トラック上に一定間隔で形成された複数の原点マークを有し、かつこの各原点マーク間にはそれぞれの位置に対応した原点位置確認マークを有し、前記各原点位置確認マークは前記原点マークからのピッチがそれぞれ異なっている原点機能を有するものである。
このように、複数の原点マークを有することで、原点検出に要する移動距離が少なくなり、原点検出時間を短縮することができる。また、各原点位置確認マークは原点マークからのピッチがそれぞれ異なっているので、それぞれの原点マークと原点位置確認マークを特定することができ、特定されたこれらの原点マークと原点位置確認マークから絶対位置を導き出すことができる。
次に図を参照しつつ本発明の好適な実施形態について説明する。図1は、本発明の光学式エンコーダのスケールの一部分を示した平面図である。図1において、スケール本体1には、測定用の符号パターン2が同一ピッチPで形成され、測定用符号トラックを形成している。測定用の符号パターン2の間隔Pは、エンコーダに求められる分解能、測定精度などにより任意に決められ、これが後述する光学系により読み取られて位相の異なるA相、B相からなる位相差2信号を生じる。この符号パターンは、この例では一定間隔で光透過部と非透光部とが形成された格子状をなしている。このような符号パターンは、例えばクロム等の金属を蒸着することにより形成される。なお、図示例の格子パターンは、理解を容易にするために実際のものよりも粗く描かれているが、実際には例えば数十ミクロン程度のピッチで高精度にスケールの測定領域全体に渡って形成されている。
前記測定用符号トラックに隣接して、原点検出用トラック3が形成されている。原点検出用トラック3には原点マーク4a,4b,4cと原点位置確認マーク5a,5b,5cが形成されている。原点マーク4a,4b,4cは、等間隔2dでスケールの測定領域全体に渡って形成されている。この原点マーク4a,4b,4cの間隔は、原点検出動作で許容できる時間内に移動可能な距離以内に設定すればよいが、あまり近接しすぎるとパターン形成が煩雑になったり、後述する原点位置確認マークのピッチが制約を受ける等の問題が生じる。現実には数十ミリ程度の大きさとすることが好ましい。原点検出用トラック3も上記測定用符号トラックと同様の手法で形成することができ、両者を同時に形成することも可能である。
2つの原点マーク4a,4b,4cの間には、原点位置確認マーク5a,5b,5cが形成されている。この原点位置確認マーク5a,5b,5cは、一方の原点マーク4a,4b,4cからの距離d+rがそれぞれ異なっており、同一のものはない。つまりd+rのrは正の実数であり、異なるrの存在が許容できる程度にdに対して十分小さな値である。また、長さの検出が可能な程度にエンコーダの最小分解能以上の大きさである必要がある。さらに、後述する演算やパターン形成を容易にするためには、全てのrが最小の数の整数倍となっていることが望ましい。例えば、図示例ではr1が最小値だとすればr2はr1の2倍などの整数倍であることが好ましく、r1,r2・・・rnは何れも異なる数値となる。
このように、原点マーク4a,4b,4cと原点位置確認マーク5a,5b,5cとの間の距離が何れの位置でも異なるため、原点マーク4a,4b,4cから特定の距離を有する原点位置確認マーク5a,5b,5cは1箇所しか存在しないことになり、その原点位置確認マーク5a,5b,5cとそれに隣接する原点マーク4a,4b,4cの絶対位置を検出することができる。つまり、原点マーク4a,4b,4cと原点位置確認マーク5a,5b,5cとの距離を、上記測定用符号トラックを用いた計測動作により測定することで、容易に絶対位置の検出が可能となり、これにより原点検出と同様の機能を持たせることができる。また、原点検出トラックや、原点マーク4a,4b,4cは、従来から存在するため、従来のエンコーダに僅かな改造を加えるだけで上記機能を持たせることができ、コスト面でも有利で経済的である。
次に、このような原点マーク4a,4b,4cと原点位置確認マーク5a,5b,5cとを用いて原点検出動作と同様な動作を行わせる手順について説明する。図2は、図1のスケールの原点マーク4a,4b,4cおよび原点位置確認マーク5a,5b,5cから得られる原点信号の様子を示した波形図である。また、図3は原点検出時の動作を示したタイミングチャートである。今、便宜上図1において図面左端にある最初の原点マーク4a,4b,4cを演算上のゼロ位置とし、それに隣接する原点位置確認マーク5a,5b,5cまでの距離d+r1を10.02mm、その次の原点マーク4a,4b,4cとそれに隣接する原点位置確認マーク5a,5b,5cまでの距離d+r2を10.04mmとする。つまり、d=10、r1=0.02、r2=0.04であり、2つの原点マーク4a,4b,4c間の距離2dは20となる。また、エンコーダの分解能は10μm とし、原点マーク4a,4b,4c間の距離2dを移動したとき、計数信号が2000パルス出力されるものとする。
図3において、測定用符号トラックから得られるA相とB相信号は90°位相の異なる位相差2信号であり、この信号をカウントすることでエンコーダの測定動作が行われることになる。ここで、COUNT Aは、測定用符号トラックにある測定用の符号パターン2をカウントするカウンタであり、B相のエッジでA相のレベルを確認し、そのH/Lによりカウントアップ/カウントダウンの動作が行われる。また、B相がLレベルの時には偶数になるように初期値を設定する。COUNT Cは、補正された最終的な計数データとして出力される数値が格納される。原点信号はA相とB相信号に同期して出力され、A相とB相が共にHレベルの時に出力される。以下では便宜上基準位置となる最初の原点マーク4a,4b,4cを通過し、次の原点マーク4a,4b,4cと原点位置確認マーク5a,5b,5cを検出する動作について説明する。
いま、原点マーク4a,4b,4cが検出され、原点信号が出力されると(3)、その立ち上がりでCOUNT AのデータがラッチCOUNTA L1される。このときCOUNT Aのカウント値は100であるので(4)、ラッチCOUNTA L1には100がラッチされる(5)。このとき、ラッチCOUNTA L1の値からB相のレベルを確認し、OFFSET A1の値を決定する。ここでは、以下のようにOFFSET A1の値は−1もしくは0をとる。
B相レベル:L(COUNT Aが偶数) OFFSET A1:0
B相レベル:H(COUNT Aが奇数) OFFSET A1:−1
この例では、COUNT Aが偶数であるためOFFSET A1:0となる(6)。
ついで、隣接する原点位置確認マーク5a,5b,5cまで距離d+r1=10.04mmを移動すると、次の原点信号が出力される(3)。ここでも上記同様に原点信号の立ち上がりでCOUNT AのデータがラッチCOUNTA L2される。このときCOUNT Aのカウント値は10.04mm移動して1104になるので(4)、第2のラッチCOUNTA L2には1104がラッチされる(7)。また、第2のラッチCOUNTA L2の値からB相のレベルを確認し、OFFSET A2の値を決定すると。ここでもCOUNT Aが偶数であるためOFFSET A1:0となる(8)。これにより、原点マーク4a,4b,4cと原点位置確認マーク5a,5b,5cの距離が計測され、そのときのB相レベルも確認される。ここまでの作業は1回でも問題ないが、読み取り誤差などの影響を排除するために、複数回行ってもよい。
ついで、以下の演算により、計数データ補正用のオフセットデータを算出する。
OFFSET B=(Distance−ref)/2×2000−COUNTA L1
ここで
Distance=原点位置確認マーク5a,5b,5cまでの距離d+r2
Distance=(COUNTA L2+OFFSET A2)
−(COUNTA L1+OFFSET A1)=1004 (9)
ref=基準位置における原点位置確認マーク5a,5b,5cまで距離d+r1
2000=2つの原点マーク4a,4b,4c間の距離2d相当分の計数値
であり
OFFSET B=(1004−1002)/2×2000−100
OFFSET B=1900
となる(10)。
以上の作業により補正用のオフセットデータが得られたので、これを位置データのCUNT Cに加算して位置データを補正する。
CUNTC=CUNT A+OFFSET B
CUNT C=1105+1900=3005
こうして位置データのCUNT Cには、基準位置からの距離を示す数値がセットされ、それ以降の計数作業では、ゼロ点、つまり基準位置から計数された数値データを得ることができる。
次に、本発明の好適な実施例である光学式アブソリュートスケールについて、図を参照しつつより詳細に説明する。図4はこのような光学式スケールの側面図、図5は平面図である。この実施例の光学式スケールは、透明のガラススケール100の一面に透光部と非透光部が所定のピッチで配列するよう格子を設けたメインスケール101と、透明のガラススケール102の一面に透光部と非透光部が所定のピッチで配列するよう格子を設けたインデックススケール103とを有する。また、図4に示すように、このメインスケール101にインデックススケール103を微小間隔を持って対向させると共に、図5に示すように、メインスケール101の格子に対し微小角度傾けられるようにインデックススケール103の格子を配置している。
なお、メインスケール101及びインデックススケール103に設けた格子は、ガラススケール100,102にクロムを真空蒸着し、エッチングすることにより形成された同一ピッチの刻線により形成されている。このように配置すると、図6に示すモアレ縞が発生する。このモアレ縞の間隔はWとなり、間隔W毎に暗い部分あるいは明るい部分が発生する。この暗い部分あるいは明るい部分は、メインスケール101に対し、インデックススケール103が相対的に左右に移動する方向に応じて上から下、あるいは下から上に移動していく。この場合、メインスケール101及びインデックススケール103の格子のピッチをP、相互の傾斜角度をθ[rad]とすると、モアレ縞の間隔Wは、W=P/θと示され、モアレ縞の間隔Wは、光学的に格子間隔Pを1/θ倍に拡大した間隔とされていることになる。このため、格子がP移動するとモアレ縞はW移動することになり、拡大されたWの変化を読み取ることにより、格子の移動量を精密に測定することができるようになる。
そこで、モアレ縞の変化を光学的に検出する光電変換素子110をインデックススケールに設け、メインスケールの反対側に光源を設けるようにして、メインスケール101に対しインデックススケール103を相対的に移動させながら、この光電変換素子110に流れる電流の変化を読み取ると、図7に示すようになる。すなわち、メインスケール101に対しインデックススケール103がAの状態となっていると、光電変換素子110に照射される光量は最も多くなり、光電変換素子110に流れる電流は最大値I1 となる。次に、相対的に移動してBの状態になると光電変換素子110に照射される光量はやや減少し、その電流はI2 となり、更に、移動してCの状態になると光電変化素子110には最も少ない光量が照射され、その電流も最も小さいI3 となる。そして、更に移動してDの状態になると光電変換素子110に照射される光量はやや増加し、その電流はI2 となり、Eの状態になるまで移動すると、再び最も光量の多い位置となり、その電流は最大値I1 となる。このように、光電変換素子110に流れる電流は正弦波状に変化すると共に、その変化が1周期経過した時に、格子間隔Pだけメインスケール101とインデックススケール103とが相対的に移動したことになる。
図7においては、光電変換素子110を一つだけ設けるようにしたが、図8に示すように、一周期(間隔W)と90゜ずらせて2つの光電変換素子111,112を設けるようにすると、A相の光電変換素子111に流れる電流に対してB相の光電変換素子112に流れる電流は、図9に示すように90゜偏移した電流となる。すなわち、A相の光電変換素子111に流れる電流をサイン波とすると、B相の光電変換素子112に流れる電流はコサイン波となる。この場合、メインスケール101とインデックススケール103との相対的な移動方向により、A相の光電変換素子111に流れる電流に対するB相の光電変換素子112に流れる電流の位相は90゜進相あるいは90゜遅相となるため、90゜ずらせて配置した2つの光電変換素子を設けると、両者の間の位相を検出することにより相対的な移動方向を検出することができる。
次に、このような光学式スケールの信号処理方法について説明する。図10は、光学式スケールの信号処理回路を示すブロック図である。図10において、光源である発光素子、例えば発光ダイオード11は動作時にLEDドライブ回路により発光電流が与えられる。発光素子からの光はメインスケール及びインデックススケールに刻線されたピッチPの格子を透過して、光電変換素子であるフォトダイオード12により受光される。フォトダイオード12により受光されたA相の信号及びB相の信号は電流/電圧変換アンプ13により電圧変換され、さらにアンプ14により増幅されて、コンパレータ15に送られて二値データとされる。この二値データは位置データバックアップカウンタ16により、ピッチP移動する毎に移動方向に応じて加算あるいは減算カウントされピッチPを単位とする位置データとされる。
電流電圧変換アンプ13からは原点検出時に原点信号も出力される。この原点信号は、基準信号もしくは逆相成分を有するA相、B相信号と異なり、単一出力なので、原点専用アンプ41により、DC成分の調整やレベル調整が行われ、増幅され、コンパレータ42に送られて二値データとされる。そして、上記同様前記位置データバックアップカウンタ16に供給されて上記で説明したようなラッチ処理等に用いられる。
アンプ14からのA相信号及びB相信号はアブソリュート内挿部30に供給される。このアブソリュート内挿部30により前記格子ピッチPを細かく分割する内挿パルスを計数するようにして、ピッチP内を分割した内挿データを演算装置20の内挿分割部22へ出力している。
なお、メインスケールとインデックススケールに設けられた格子の間隔Pが20ミクロンである時、上記アブソリュート内挿部30に入力されたA相信号あるいはB相信号の一周期において、20個のパルスを計数するようにすると、分解能を1ミクロンとした光学式スケールとすることができる。
このアブソリュート内挿部30は、入力されたA相信号,B相信号のレベルに応じた位相偏移を搬送波に与える位相変調回路31と、この位相変調回路31の位相偏移された階段状の出力信号を滑らかにするローパスフィルタ(LPF)32と、ローパスフィルタ32の出力信号を二値化するコンパレータ33とを有し、分解能を向上するためにスケールの格子ピッチP内を分割する機能を有するものである。
位相変調器31は、例えば特開昭62−132104号公報に記載されている構成とすることができる。その詳細な構成は図11に示すように、入力されたA相信号はバッファとして動作するオペアンプOP1を介して抵抗ネットワークRTに供給されると共に、オペアンプOP2により反転されて抵抗ネットワークRTに供給される。また、B相信号はバッファとして動作するオペアンプOP3を介して抵抗ネットワークRTに供給されると共に、オペアンプOP4により反転されて抵抗ネットワークRTに供給される。
すなわち、A相信号,反転A相信号,B相信号,反転B相信号を抵抗ネットワークRTにより混合加算し、位相が反対で同電圧の8分割された混合信号を作成し、マルチプレクサAMの8つの入力端子(0)〜(7)にそれぞれ供給している。このマルチプレクサAMの入力端子C1,C2,C3には図12(c)に示す選択信号A,B,Cが入力され、この選択信号A,B,CによりマルチプレクサAMの入力端子(0)〜(7)が順次選択されて、出力端子toから図12(a)に示す階段状の出力信号Sが出力される。このマルチプレクサAMから出力される信号Sの周波数は、図12に図示するように選択信号Cの周期と同一であり、結局のところ、選択信号Cを搬送波としてその位相をA相信号(B相信号)のレベルにより平衡変調した出力信号SがマルチプレクサAMから出力されるようになる。すなわち、A相信号(B相信号)のレベルに応じて位相偏移された搬送波が出力される。
このように平衡変調された搬送波はローパスフィルタ(LPF)32に印加されて、図12(b)に示すように滑らかな正弦波状とされ、コンパレータ33によりその零レベルの点がエッジとされる二値信号に変換される。このコンパレータ33より出力される二値信号の位相と、アブソリュート内挿部30に入力されるA相信号及びB相信号のレベルとの関係を図13に示す。この図の左側に示す正弦波状に変化している信号がA相信号及びB相信号であり、右側に示すパルス波形は位相偏移を受けたコンパレータ33よりの搬送波の二値信号であり、その破線位置が位相変調回路31に供給される搬送波の零位相の位置である。
そして、この図のイに示すように、A相信号が正の最大レベルでB相信号が零レベルの場合は90゜位相偏移された二値信号とされ、A相信号が零レベルでB相信号が正の最大レベルの同図ロの場合は180゜位相偏移された二値信号とされ、A相信号が負の最大レベルでB相信号が零レベルの同図ハの場合は270゜位相偏移された二値信号とされ、A相信号が零レベルでB相信号が負の最大レベルの同図ニの場合は360゜位相偏移されて、位相偏移されていない元の状態に戻った二値信号とされる。
このようにして、格子ピッチP内を分割した内挿データを得ることができる。例えば、搬送波の零位相位置から図12に示す(c)選択信号cが立ち上がるまでクロックを計数することにより格子ピッチP内を分割した内挿データとすることができる。そこで、搬送波のエッジにより計数をスタートさせ、コンパレータ33の二値出力の立ち上がりエッジにより計数をストップさせると、格子ピッチP内を分割した内挿データを検出できるようになる。
前記位置データバックアップカウンタ16の計数データは、演算装置20のカウントメモリ演算部21に供給され、上記のような原点検出時の現在の位置データ算をしたり、補正作業が行われたり、カウンターデータの記憶、保存作業が行われたりする。また、内挿部30から供給された内挿データは演算装置20の内挿分割部22に供給され、さらに位置データ作成部23に前記カウントメモリ演算部のデータと共に供給される。この位置データ作成部23では、前記内挿データがカウントメモリ演算部のデータに内挿されて分割された高分解能の位置データとされる。そして、この位置データ生成部23では、さらにNC装置などの工作、加工装置等で用いられる形式の位置データとすることもできる。また、データ出力部24ではシリアルデータなど通信形態に応じた信号に変換されて位置データが必要な装置に送出される。このような演算装置20は、通常マイクロプロセッサ等で構成することができ、上記処理は全てソフトウエアにより行わせることができる。また、その一部機能をゲートアレイやデジタルIC等に行わせるようにしてもよい。
また、この装置では、電源断等のバックアップが必要な時にはバックアップ電源17から電流/電圧変換アンプ13、アンプ14、コンパレータ15、位置データバックアップカウンタ16および発光ダイオード11を発光させるバックアップドライブ回路18に電源が供給される。これにより、電源断の状態でも位置データを計測し、保存しておくことができる。従って、通常の動作では電源オン時に原点検出操作を行わなくても、現在位置データをそのまま使用することができるようになっている。ここで、バックアップドライブ回路18は、例えば特許第3239295号公報に記載されているように、発光ダイオードの順方向電圧のばらつきに対応して最適な電圧を印加し、かつ定電流駆動することで消費電力を抑制するような回路で構成することで、より低消費電力化することが可能である。
そして、このエンコーダではアブソリュート内挿部30、原点専用アンプ41、演算部20には電源が供給されないようにして、低消費電力化している。また、スイッチSW1,SW2が開放されて電源の入っていない回路がバックアップされている回路から遮断されるようになっている。なお、コンパレータ14および位置データバックアップカウンタ16はCMOS素子などを用いることで更に消費電力を少なくすることができる。これらの本発明装置を構成する素子は、上記演算部20を除きゲートアレイ等の論理素子、デジタル素子の組み合わせにより構成することができる。
また、コンパレータ15および位置データバックアップカウンタ16に入力される信号は内挿されていない信号、すなわち格子ピッチPが20ミクロンである場合は20ミクロン移動する毎に位置データバックアップカウンタ16は計数されるだけであるため、消費電力は一層低減されることになる。つまり、この実施例においてはバックアップ時には格子間隔Pを単位とする位置データだけを検出して位置データバックアップカウンタ16に保持しておき、電源投入時において、格子ピッチP内を分割した内挿データをアブソリュート内挿部30および演算部20で形成し、内挿、演算するだけでよい。このため、分解能を下げることなく低消費電力のバックアップを可能とすることができる。
なお、上記例では本発明の光学式アブソリュートエンコーダの応用例としてリニアスケールを例示して説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えばロータリーエンコーダにも好適に用いることができる。しかしながら、リニアエンコーダの場合、原点までの移動距離が大きいことから、リニアエンコーダに応用した場合、特に効果的である。
物体の移動量や変位量、回転体の回転量等を計測する光学式のエンコーダ応用することができ、特に長い直線距離を移動するリニアエンコーダに好適に応用することができる。また、バックアップタイプのエンコーダにあっても、イニシャル設定時や、以上状態からの復旧など、従来原点検出が必要であった動作の移動距離を短縮させ、検出時間を極めて少なくすることができる点で有用である。
光学式エンコーダのスケールの一形態を示す平面図である。 原点信号の様子を示す波形図である。 本発明の計数処理の動作を示すタイミングチャートである。 本発明の実施例である光学式スケールの側面図である。 本発明の実施例である光学式スケールの平面図である。 スケールの格子により生じるモアレ縞を示した図である。 光電変換素子に流れる電流の変化を示すグラフである。 モアレ縞に対する光電変換素子の配置位置を示した図である。 図8に示す位置に配置された光電変換素子の出力波形図である。 実施例の光学式スケールの信号処理回路を示すブロック図である。 位相変調器の構成例を示した回路図である。 位相変調器の各部の波形を示した図である。 コンパレータから出力される二値信号の位相とアブソリュート内挿部に入力されるA相信号及びB相信号のレベルとの関係を示した図である。 従来の光学式スケールを示す外観斜視図である。 光学式スケールの原理構造を示す横断面図である。 図15のエンコーダの信号処理回路を示すブロック図である。 従来のバックアップ電源を有する光学式アブソリュートスケールのブロック図である。
符号の説明
1 スケール本体
2 符号パターン
3 原点検出用トラック
4a,4b,4c 原点マーク
5a,5b,5c と原点位置確認マーク
11 発光ダイオード
12 フォトダイオード
13 電流/電圧変換アンプ
14 アンプ
15 コンパレータ
16 位置データバックアップカウンタ
17 バックアップ電源
18 バックアップドライブ回路
19 LEDドライブ回路
20 演算部
21 カウントメモリ演算部
22 内挿分割部
23 位置データ作成部
24 データ出力部
30 内挿部
31 変調回路
32 ローパスフィルター
33 コンパレータ
41 アンプ
42 コンパレータ

Claims (5)

  1. 測定用の符号パターンが同一ピッチで形成された測定用トラックと原点検出用トラック(3)を有するスケール(1)と、
    このスケール(1)から符号に対応した信号を得る光ピックアップ部とを有し、
    この光ピックアップ部から得られた位相が異なる2つの信号によりアブソリュートデータを作成し、
    前記スケール(1)の原点検出用トラック(3)には、同一ピッチで形成された複数の原点マーク(4a,4b,4c)と、この原点マーク(4a,4b,4c)間に形成された原点位置確認マーク(5a,5b,5c)とを有し、
    前記原点マーク(4a,4b,4c)と原点位置確認マーク(5a,5b,5c)の距離が何れの位置でも異なっていて、
    前記原点マーク(4a,4b,4c)間ピッチを2d(d:任意の実数)としたとき、
    原点マーク(4a,4b,4c)と原点位置確認マーク(5a,5b,5c)の距離は、
    d+rn(r:任意の実数、n:正の整数)
    で表され、全てのrが最小の数の整数倍であり、
    基準位置に相当する原点マーク(4a,4b,4c)とこれに隣接する原点位置確認マーク(5a,5b,5c)との距離を基準値とし、
    前記基準位置以外の原点マーク(4a,4b,4c)が検出される時に得られる位置データとこれに隣接する原点位置確認マークの位置データの差とから前記基準位置以外の原点マークと隣接する原点位置確認マークとの距離を算出してDistanceデータとし、
    前記基準値とDistanceデータとの差および前記基準位置以外の原点マーク(4a,4b,4c)が検出される時に得られる位置データとから現在の位置データを補正するオフセットデータを算出し、
    前記測定用トラックの符号パターンから得られる信号を計数して現在位置を示す計数データに前記オフセットデータを加算し、
    得られた加算後のデータを基準位置からの現在位置を示す数値データとする光学式アブソリュートエンコーダ。
  2. 前記スケール(1)から得られるモアレ縞状のパターンを光電変換し、これから得られるA相、B相の位相差2信号を計数するリニアスケールである請求項1の光学式アブソリュートエンコーダ。
  3. 前記A相、B相の位相差2信号を逐次計数するカウンタを有し、
    前記原点マークと原点位置確認マーク検出時にそれぞれ前記カウンタの値をラッチし、これらのラッチデータから原点マークと原点位置確認マークの間の距離に相当する計数値を算出し、
    さらにこの計数値から基準位置に対する補正値を算出し、
    得られた補正値で前記カウンタの値を補正して現在位置データとする請求項2の光学式アブソリュートエンコーダ。
  4. 前記光ピックアップ部からの信号を電流/電圧変換する電流/電圧変換アンプと、電圧変換された信号を二値出力とするコンパレータと、コンパレータからのA,B相信号を逐次カウントする位置データバックアップカウンタと、バックアップ動作時に発光ダイオードを発光させるバックアップドライブ回路と、
    前記A相、B相の位相差2信号から内挿データを作成する内挿部と、
    内挿部から得られた内挿データを位置データバックアップカウンタに内挿し、位置データを作成する演算部とを少なくとも有し、
    前記内挿部と演算部以外をバックアップする請求項2または3の光学式アブソリュートエンコーダ。
  5. ロータリーエンコーダである請求項1の光学式アブソリュートエンコーダ。
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