JP3564831B2 - 測定装置における信号処理回路 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、二物体間の相対移動量あるいは回転角度などの偏位量を測定する測定装置に用いられる信号処理回路に関し、特にリニアモータ用スケールに適用して好適なものである。
【0002】
【従来の技術】
工作機械などにおいて、被加工物に対する工具の移動量を正確に測定することは、精密加工を行う上できわめて重要であり、このための測定装置が種々製品化されている。
そのひとつとして、光学格子を2枚重ね合わせることにより得られるモアレ縞を利用したスケールが従来から知られている。この光学式スケール100は、図5および図6に示すように、ガラスの一面に透光部と非透光部が所定のピッチで配列するよう格子が設けられたメインスケール101と、ガラスの一面に透光部と非透光部が所定のピッチで配列するよう格子が設けられたインデックススケール103を微小間隔をもって対向させるとともに、メインスケール101の格子に対し微小角度傾けてインデックススケール103の格子を配置している。
【0003】
なお、メインスケール101およびインデックススケール103に設けられた格子は、ガラスの一面にクロム(Cr)を真空蒸着し、エッチングすることにより形成された同一ピッチPの刻線により形成されている。なお、この刻線のピッチPは通常数10μm、例えば40μmピッチとされている。
このようにメインスケール101およびインデックススケール103を微小間隔をもって対向配置するとともに、相対的に移動可能な構成とすると、移動に伴い図7に示すようなモアレ縞104が発生する。このモアレ縞104の周期はWとなり、周期W毎に暗い部分あるいは明るい部分が発生する。この暗い部分あるいは明るい部分は、メインスケール101に対しインデックススケール103が相対的に左右に移動する方向に応じて、上から下、あるいは下から上に移動していく。
【0004】
この場合、メインスケール101およびインデックススケール103の格子のピッチをP、相互の傾斜角をθ[rad]とすると、モアレ縞104の周期Wは、
W=P・cos(θ/2)/sinθ となり、
θが十分に小さいときは、近似的に
W=P/θ
と表わすことができる。すなわち、モアレ縞104の周期Wは、光学的に格子ピッチPを1/θ倍に拡大した周期となる。このため、格子がPだけ移動するとモアレ縞104はWだけ移動することとなり、このように拡大されたWの変化を読み取ることにより格子の移動量を精密に測定することが可能となる。
【0005】
そこで、図6に示すように、モアレ縞104の変化を検出するために、光源105と光電変換素子(受光素子)113をインデックススケール103が設けられたコの字型ホルダー106に備えるようにする。
すなわち、メインスケール101の反対側に光源105を設け、モアレ縞104を透過した光源105からの光を光電変換素子113で受光するようにして、モアレ縞104の変化を検出するようにしている。
【0006】
この場合、メインスケール101に対しインデックススケール103を相対的に移動させながら、光電変換素子113に流れる電流の変化を読み取ると該電流は正弦波状に変化する。
そこで、図7に示すように、90゜(あるいは1周期Wと90゜)ずらせて2つの光電変換素子107および108を設けると、該光電変換素子107と108には90゜位相の異なる電流が流れ、図8に示すように、例えば光電変換素子107からはsin波、光電変換素子108からはcos波の信号が出力される。このように90゜位相の異なる2つの信号をA相信号およびB相信号と呼ぶ。このA相信号およびB相信号は、メインスケールとインデックススケールの相対移動量(偏位量)をx、振幅をeとして、それぞれ、次のようになる。
A=e・sin(2π・x/P)
B=e・cos(2π・x/P)
【0007】
この場合、メインスケール101とインデックススケール103との相対的な移動の方向に応じて、A相の光電変換素子107に流れる電流に対するB相の光電変換素子108に流れる電流の位相は、90゜進相あるいは90゜遅相となるため、90゜ずらせて配置した2つの光電変換素子107および108の出力間の位相差を検出することにより前記相対的な移動の方向を検出することができる。
【0008】
また、この2つのA相信号およびB相信号の一周期Pは、格子のピッチPだけインデックススケール102が移動したことに相当しており、A相信号およびB相信号を波形整形してカウンタで計数することにより、インデックススケール102の移動距離を測定することができる。また、内挿回路を用いることによりさらに分解能の高い測定値を得ることができる(特開昭62−132104号公報参照)。
【0009】
ところで、工作機械などにおいて、被加工物に対する工具の移動をリニアモータで行うものがあるが、この場合には、リニアモータの位置を示す信号として3相のモータ磁極センサ信号が必要とされる。なお、このように120゜位相の異なる3つの信号をU相信号、V相信号およびW相信号と呼ぶ。通常、この3相のUVW信号は、90゜位相の異なる2相の信号(A相、B相信号)から演算により生成されている。
この場合における従来の測長装置の構成の一例を図9に示す。
この図に示すスケール200において、原点刻線201は、前述したモアレ縞の検出は基本的にインクレメンタルとされており、測定を継続的に行わない場合には座標が変化するようになるため、原点を検出して元の座標系を再現するために設けられている刻線である。
【0010】
また、202はインクレメンタルに偏位量を測定するための偏位量測定用刻線(INC用刻線)であり、前述したメインスケール101に相当する。203および204はモータ磁極センサ信号である3相のUVW信号を生成するためのUVW用刻線である。一般に、UVW信号のピッチは数10mm程度(例えば、40mm)であるため、INC刻線の場合のようにインデックススケールを用いてA相、B相信号を生成しようとする場合にはインデックススケールの大きさが非常に大きなものとなってしまう。したがって、UVW生成用のA相、B相信号それぞれに直接対応する刻線が設けられた2つのトラック203および204が設けられている。また、205はセンサであり、前記INC用刻線202から前述したようにインクレメンタルのA相、B相信号を出力し、また、前記UVW用刻線203および204からUVW信号生成用のA相およびB相信号を出力するものである。
このような構成において、センサ205からUVW用刻線203および204に対応して出力されるUVW生成用のA相およびB相信号に対して所定の処理を施すことにより、3相のUVW信号が生成されるものである。
【0011】
また、UVW信号用の刻線を設けることなく、スケール回路から出力されるインクレメンタルなA相、B相信号の計数出力をバッテリバックアップすることによりアブソリュートな位置信号とし、該計数出力をデコードすることによりUVW信号を生成することも提案されている(特願平7−49280号)。すなわち、図10に示すように、波形整形したインクレメンタルなA相、B相信号をバッテリバックアップされたカウンタで計数し、該計数値(a,b,c・・・)をデコードしてU相、V相、W相の各信号を、それぞれ、立ち上げあるいは立ち下げることにより、UVW信号を生成するものである。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
前述した図9の構成によればモータ磁極センサ信号である3相のUVW信号を得ることができるが、この方法は、UVW信号生成用の刻線202および203を必要とし、スケール200およびセンサの外形が大きくなるという欠点を有している。
また、前述した図10の方法は、UVW信号生成用の刻線を設けることなく、3相のUVW信号を得ることができるものであるが、電子回路が複雑となり、製造コストが上昇するという問題点を有している。
【0013】
そこで、本発明は、取付スペースが大きくならず、かつ、安価に、UVW信号を生成することができる測定装置における信号処理回路を提供することを目的としている。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の測定装置における信号処理回路は、第1のピッチ(P)を有する偏位量測定用の刻線から出力される90゜位相の異なる二つの信号(sinθ、cosθ)により搬送波信号(sinωt、cosωt)を変調して第1の変調信号sin(ωt+θ)を出力する第1の変調回路と、第2のピッチ(P±P/N)(Nは整数)を有する副刻線から出力される90゜位相の異なる二つの信号(sinα、cosα)により前記搬送波信号を変調して第2の変調信号sin(ωt+α)を出力する第2の変調回路と、前記第2のピッチ(P±P/N)を有する副刻線から出力される90゜位相の異なる二つの信号(sinα、cosα)により前記搬送波信号を変調して第3の変調信号cos(ωt+α)を出力する第3の変調回路と、前記第2の変調回路から出力される第2の変調信号を前記第1の変調回路から出力される第1の変調信号を用いて復調して第1の復調信号cos(θ−α)を出力する第1の復調回路と、前記第3の変調回路から出力される第3の変調信号を前記第1の変調回路から出力される第1の変調信号を用いて復調して第2の復調信号sin(θ−α)を出力する第2の復調回路とを有する信号処理回路である。
【0015】
【発明の実施の形態】
図1に、本発明の信号処理回路が適用されるスケール10の一構成例を示す。この図において、スケール10には、原点刻線11、インクレメンタルな偏位量測定用の刻線(INC用刻線)12、UVW信号生成用の副刻線13が形成されている。この原点刻線11は、前述した図9における原点刻線201と同様に原点を検出して元の座標系を再現するために設けられているものである。また、INC用刻線12は、前述した図9におけるINC用刻線202と同様の偏位量測定用の刻線であり、そのピッチPは例えば40μmとされている。そして、副刻線13は、UVW信号を生成するために設けられた刻線であり、そのピッチはP±P/N(Nは整数)とされており、例えば、N=1000として、(40+40/1000)[μm]=40.04[μm]とされている。
【0016】
14は、インデックススケールに設けられた、モアレ縞を検出する受光素子からなるセンサであり、前記INC用刻線12からINC用のA相、B相信号(sinθ、cosθ)を出力するとともに前記UVW生成用副刻線13からUVW生成用のA相、B相信号(sinα、cosα)を出力するものである。
このように構成されたスケールから出力されるINC用のA相、B相信号(sinθ、cosθ)およびUVW生成用のA相、B相信号(sinα、cosα)は、信号処理回路に入力される。
【0017】
図2に、本発明の一実施形態である信号処理回路のブロック図を示す。
この図において、21は平衡変調加算回路であり、図示しない搬送波発生部から供給される高い周波数(例えば、100〜数100Khz)の搬送波信号(sinωt、cosωt)を前述したスケール10から入力されるINC用のA相、B相信号(sinθ、cosθ)により平衡変調して、得られた2つの変調信号を加算する回路である。22は前記平衡変調加算回路21の出力信号から基本波成分のsin(ωt+θ)成分(A)を抽出するローパスフィルタ(LPF)である。23はLPF22から出力されるsin(ωt+θ)信号(A)を後の処理のためにパルス信号に波形整形する波形整形回路である。
【0018】
また、24は前記搬送波信号(sinωt、cosωt)を前述したスケール10から入力されるUVW生成用のA相、B相信号(sinα、cosα)により平衡変調して、得られた2つの変調信号を加算する平衡変調加算回路、25は前記平衡変調加算回路24の出力信号Bを前記波形整形回路23の出力を用いて復調する復調回路、26は前記復調回路25からの出力信号からcos(θ−α)成分を抽出するためのローパスフィルタ(LPF)である。
さらに、27は、前記平衡変調加算回路24と同様に、前記搬送波信号(sinωt、cosωt)を前述したスケール10から入力されるUVW生成用のA相、B相信号(sinα、cosα)により平衡変調して、得られた2つの変調信号を加算する平衡変調加算回路、28は前記平衡変調加算回路27の出力信号を前記波形整形回路23の出力を用いて復調する復調回路、29は前記復調回路28からの出力信号からsin(θ−α)成分を抽出するためのローパスフィルタ(LPF)である。
【0019】
このように構成された信号処理回路の動作について説明する。平衡変調加算回路21において、前記センサ14から入力されたINC用A相信号sinθは図示しない搬送波発生部から供給される搬送波cosωtと乗算され、同様に、INC用B相信号cosθは搬送波sinωtと乗算される。そして、それぞれの乗算結果の2つの信号が加算されて出力される。
すなわち、平衡変調加算回路21において、次式の演算が行われる。
sinθ・cosωt+cosθ・sinωt=sin(ωt+θ)
ただし、この平衡変調加算回路21においては後述するようにデジタル的に演算が行われているため、上式におけるsin(ωt+θ)成分のほかに高調波成分もその出力に含まれている。
【0020】
そこで、この高調波成分を除去するためにLPF22が設けられており、このLPF22からの出力信号Aは、sin(ωt+θ)となる。
この信号は波形整形回路23に入力され、該波形整形回路23においてパルス波形に整形される。この整形後の信号は、基本波であるsin(ωt+θ)とその奇数次高調波成分とからなる信号である。
なお、この出力信号は後述する復調回路25および28に供給されるとともに、図示しない内挿回路に供給される。
【0021】
平衡変調加算回路24においては、前記センサ14から入力されたUVW生成用のA相信号sinαが前記搬送波cosωtと、また、UVW生成用B相信号cosαが前記搬送波sinωtと、それぞれ、乗算され、それらの結果が加算されて出力される。
すなわち、この平衡変調加算回路24においては、
sinα・cosωt+cosα・sinωt=sin(ωt+α)
という演算が行われ、出力信号Bはsin(ωt+α)となる。
【0022】
この出力信号Bは、復調回路25において前記波形整形回路23の出力を用いて復調され、該復調回路25から出力信号Dが出力される。
すなわち、この復調回路25において、
sin(ωt+α)・sin(ωt+θ)=(1/2)・{cos(θ−α)−cos(2ωt+α+θ)}
の演算が行われる。実際には、波形整形回路23の出力は前述したように多くの高調波を含むパルス波形であり、また、前記平衡変調加算回路24はデジタル的に演算を行うものであるので、この出力信号Dには多くの高調波が含まれている。この出力信号DはLPF26において前記高調波成分が除去され、該LPF26からはcos(θ−α)成分Fが出力される。
【0023】
また、平衡変調加算回路27においては、前記センサ14から入力されたUVW生成用のA相信号sinαが前記搬送波sinωtの逆相の信号である−sinωtと、また、UVW用のB相信号cosαが前記搬送波cosωtと、それぞれ、乗算され、それらの結果が加算されて出力される。
すなわち、この平衡変調加算回路27においては、
−sinα・sinωt+cosα・cosωt=cos(ωt+α)
という演算が行われ、出力信号Cはcos(ωt+α)となる。
【0024】
この出力信号Cは、復調回路28において前記波形整形回路23の出力を用いて復調され、該復調回路28から出力信号Eが出力される。
すなわち、この復調回路28において、
cos(ωt+α)・sin(ωt+θ)=(1/2)・{sin(θ−α)+sin(2ωt+α+θ)}
の演算が行われる。前述したように、この出力信号Eにも多くの高調波が含まれており、LPF29においてこの高調波成分が除去され、該LPF29からはsin(θ−α)成分Gが出力される。
このようにして、LPF26および29から、それぞれ、cos(θ−α)およびsin(θ−α)を得ることができる。
【0025】
さて、前述したように、各A相、B相信号は、次のように表される。
INC用のA相信号:sinθ=sin(2π・x/P)
INC用のB相信号:cosθ=cos(2π・x/P)
UVW用のA相信号:sinα=sin{2π・x/(P+P/N)}
UVW用のB相信号:cosα=cos{2π・x/(P+P/N)}
したがって、
θ=2π・x/P
α=2π・x/(P+P/N)
であるから、
Figure 0003564831
となる。
【0026】
すなわち、LPF26の出力信号cos(θ−α)およびLPF29の出力信号sin(θ−α)Gは、ピッチがP(N+1)≒PN(N>>1)の刻線から得られるA相信号およびB相信号と等しい信号となる。
したがって、ピッチの大きな刻線を直接設けることなく、それと等価のA相、B相信号を得ることができ、例えば、P=40μmである場合に、N=1000としてピッチ=40+(40/1000)μmのUVW生成用刻線を設けることにより、P×N=40×1000[μm]=40[mm]ピッチのUVW信号生成用の出力を得ることが可能となる。
【0027】
なお、上記の説明においては、UVW用刻線のピッチがP+P/Nの場合について説明したが、UVW用刻線のピッチをP−P/Nとしても、全く同様に構成することができる。
【0028】
図3に、前記平衡変調加算回路21の構成例を示す。なお、この回路は前記特開昭62−132104号公報に記載されているものと同様のものである。
この図に示した平衡変調加算回路において、sinθはオペアンプOP1を介して正相のまま抵抗回路網RTに供給されるとともに、オペアンプOP2により反転されて抵抗回路網RTに供給される。また、cosθはオペアンプOP3を介して正相のまま抵抗回路網RTに供給されるとともに、オペアンプOP4により反転されて抵抗回路網RTに供給される。
抵抗回路網RTにおいて、前記オペアンプOP1〜OP4から供給される±sinθ、±cosθの各信号が混合され、8種類の信号が生成される。この生成された8種類の信号は変調回路AMの入力端子(0)〜(7)にそれぞれ供給されている。
【0029】
変調回路AMは、入力端子(0)〜(7)に供給される各信号を選択入力端子C1〜C3に印加される選択信号により選択して出力端子toに出力するものであり、例えばアナログマルチプレクサにより構成されている。
図3の(a)は搬送波信号sinωtを示しており、(b)、(c)および(d)は、それぞれ、周期4ωt、2ωtおよびωtのパルスを示している。この図3の(b)、(c)、(d)に示す2進の重み付けがされた信号を、前記変調回路AMの入力端子C1、C2、C3にそれぞれ供給することにより、搬送波sinωtの1周期を8等分した時間間隔で、前記変調回路AMの出力を切り替えることができる。
【0030】
そこで、前記抵抗回路網RTの各出力を、搬送波信号の1周期内における各時点のsinωtおよびcosωtの値を係数としてsinθおよびcosθを結合した値とすることにより、前記変調回路AMから所望の出力を得ることができる。具体的には、抵抗回路網RTの各出力を、sinθ、(1/√2)sinθ+(1/√2)cosθ、cosθ、(−1/√2)sinθ+(1/√2)cosθ、−sinθ、(−1/√2)sinθ+(−1/√2)cosθ、−cosθおよび(1/√2)sinθ+(−1/√2)cosθとすることにより、前記変調回路AMからsinθ・cosωt+cosθ・sinωt=sin(ωt+θ)が出力される。
【0031】
次に、前記平衡変調加算回路24、27および復調回路25、28の構成例を図4に示す。なお、平衡変調回路24および復調回路25と、平衡変調回路27および復調回路28は、同様に構成することができる。
図4において、31および32は前述したものと同様のアナログマルチプレクサなどからなる変調回路であり、この例においては、4つの入力端子(0)〜(3)を有し、選択信号入力端子C1およびC2に供給される2ビットの信号により、そのいずれかを選択して出力端子toに出力するものである。33および34は印加される制御信号により導通、非導通が制御されるアナログトランスミッションゲートなどのスイッチ回路、35は反転回路、36は前記LPF26と同一のローパスフィルタ(LPF)である。
【0032】
このように構成された回路において、変調回路31の4つの入力端子(0)〜(3)には図示するように、sinα、cosα、−sinα、−cosαが入力されている。これらの信号は、前述した図3の場合のように、オペアンプを用いて生成することができる。この変調回路31の選択入力端子C1およびC2には、図示するように周期ωtのパルスと周期2ωtのパルスとが入力されている。これにより、搬送波sinωtの1周期の4倍の周期の入力選択信号が順次変調回路31に供給され、入力端子(0)〜(3)に印加されているsinα、cosα、−sinα、−cosαが順次出力端子toから出力される。これにより、変調回路31からsinα・cosωt+cosα・sinωt=sin(ωt+α)の信号が出力されることとなる。
【0033】
すなわち、搬送波cosωtを1周期内で1、0、−1、0と変化するパルス信号で近似し、搬送波sinωt信号を1周期内で0、1、0、−1と変化するパルス信号で近似して、この近似した搬送波信号を入力されるsinα信号およびcosα信号に乗算した信号を変調回路31に入力信号として供給しておき、これらを順次出力することにより、近似的にsinα・cosωt+cosα・sinωt=sin(ωt+α)の演算を行っているのである。
【0034】
また、変調回路32の4つの入力端子(0)〜(3)には、前記変調回路31の入力信号の逆相の入力信号、−sinα、−cosα、sinαおよびcosαがそれぞれ入力されており、その選択入力端子C1およびC2には前記変調回路31と同様の選択信号が入力されている。したがって、この変調回路32からは、前記変調回路31の場合と同様に、−sinα・cosωt−cosα・sinωt=−sin(ωt+α)が出力されることとなる。
【0035】
これら変調回路31および32からそれぞれ出力されるsin(ωt+α)および−sin(ωt+α)は、それぞれ、スイッチ回路33および34に印加される。スイッチ回路33には、前記波形整形回路23(図2)からのsin(ωt+θ)をパルス信号に整形した信号が制御信号として印加されており、一方、スイッチ回路34には前記波形整形回路23からの出力信号を反転回路35において反転した信号が制御信号として印加されている。したがって、該制御信号が正のときにはスイッチ回路33が導通して、変調回路31からの出力sin(ωt+α)がLPF36に入力され、該制御信号が負のときはスイッチ回路34が導通されて変調回路32の出力−sin(ωt+α)がLPF36に入力される。
【0036】
すなわち、LPF36の入力には、sin(ωt+θ)をその1周期内で1、−1に変化する信号として近似した信号とsin(ωt+α)との積、すなわち、その基本波成分だけに注目すれば、sin(ωt+θ)×sin(ωt+α)=(1/2)・{cos(θ−α)−cos(2ωt+α+θ)}が印加されることとなる。なお、実際には前述したように多数の高調波成分も含まれている。
そこで、この高調波成分をLPF36により除去して、該LPF36からcos(θ−α)成分が出力される。
【0037】
前記変調回路27および復調回路28も、図4に示した回路構成により実現することができる。この場合には、変調回路31および32に図4中のカッコ内に示した入力信号を印加すればよい。このような信号を変調回路31および32に入力することにより、変調回路31からはcosα・cosωt−sinα・sinωt=cos(ωt+α)が出力され、変調回路32からは−cos(ωt+α)が出力されることとなる。そして、LPF36からは前述した場合と同様にしてsin(θ−α)が出力される。
【0038】
このような構成とすることにより、デジタルな信号処理により変調、復調処理を行うことができ、アナログ処理の場合と比較して、微妙な調整が不要であり、かつ正確な処理を行わせることができる。
【0039】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、ピッチPを有する偏位量測定用の刻線のほかにピッチP±P/Nを有する刻線を設けるのみで、ピッチがP×(N+1)の刻線から得られるものと同一のA相、B相信号を得ることができる。したがって、大きな取り付けスペースを必要とせず、安価にUVW信号を生成することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の信号処理回路が適用される測長装置の構成を説明するための図である。
【図2】本発明の信号処理回路の一実施形態を示すブロック図である。
【図3】本発明の信号処理回路における変調加算回路の一構成例を示す図である。
【図4】本発明の信号処理回路における変調加算回路および復調回路の一構成例を示す図である。
【図5】従来の測長装置の構成を示す斜視図である。
【図6】従来の測長装置の構成を示す側面図である。
【図7】光学的測長装置で生じるモアレ縞を説明するための図である。
【図8】メインスケールとインデックススケールの相対位置と出力電流の変化の関係を示す図である。
【図9】従来のUVW用刻線を有するスケールの構成を示す図である。
【図10】提案されているUVW信号を生成する方法を説明するための図である。
【符号の説明】
10、100、200 スケール
11、201 原点刻線
12、202 INC用刻線
13、203、204 UVW生成用刻線
14、205 センサ
21、24、27、31、32 変調加算回路
22、26、27、36 ローパスフィルタ
23 波形整形回路
25、28 復調回路
33、34 スイッチ回路
35 反転回路
101 メインスケール
103 インデックススケール
104 モアレ縞
105 光源
106 コの字形ホルダー
107、108、113 光電変換素子

Claims (1)

  1. 第1のピッチ(P)を有する偏位量測定用の刻線から出力される90゜位相の異なる二つの信号(sinθ、cosθ)により搬送波信号(sinωt、cosωt)を変調して第1の変調信号sin(ωt+θ)を出力する第1の変調回路と、
    第2のピッチ(P±P/N)(Nは整数)を有する副刻線から出力される90゜位相の異なる二つの信号(sinα、cosα)により前記搬送波信号を変調して第2の変調信号sin(ωt+α)を出力する第2の変調回路と、
    前記第2のピッチ(P±P/N)を有する副刻線から出力される90゜位相の異なる二つの信号(sinα、cosα)により前記搬送波信号を変調して第3の変調信号cos(ωt+α)を出力する第3の変調回路と、
    前記第2の変調回路から出力される第2の変調信号を前記第1の変調回路から出力される第1の変調信号を用いて復調して第1の復調信号cos(θ−α)を出力する第1の復調回路と、
    前記第3の変調回路から出力される第3の変調信号を前記第1の変調回路から出力される第1の変調信号を用いて復調して第2の復調信号sin(θ−α)を出力する第2の復調回路と
    を有することを特徴とする測定装置における信号処理回路。
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