JP2002154667A

JP2002154667A - 給紙装置

Info

Publication number: JP2002154667A
Application number: JP2000354759A
Authority: JP
Inventors: Koichi Sawada; 浩一澤田
Original assignee: Funai Electric Co Ltd
Current assignee: Funai Electric Co Ltd
Priority date: 2000-11-21
Filing date: 2000-11-21
Publication date: 2002-05-28

Abstract

(57)【要約】【課題】給紙装置において、用紙受台とピックアップ
ローラとの間を用紙が通過してしまった後に用紙受台側
の凹所内でピックアップローラが空転するようにする。
これによって、ピックアップローラがどこかに摺動して
異音が発生するという問題や、ピックアップローラがど
こかに摺動して駆動部に余分な負荷が加わるという問題
を解消する。【解決手段】用紙受台１に載置した用紙Ｓの表面にピ
ックアップローラ１０が接触して回転することによりそ
の用紙Ｓが給送される。用紙受台１に凹所１４を形成す
る。用紙受台１の用紙Ｓが無くなったときには、ピック
アップローラ１０の側部に設けられている鍔体１３が凹
所１４の周縁部のクッション材１５に当たってピックア
ップローラ１０を凹所１４内の空転位置に位置決めす
る。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、給紙装置、詳しく
はプリンタやファクシミリ装置などに好適に採用するこ
とのできる給紙装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】特開平１１−３５１８２号公報には、画
像読取装置のシート給送装置として、シート表面に接触
させた給紙ローラを回転させることによってシートを給
送するようにしたものが開示されている。また、この公
報には、給紙ローラの回転によって給送されるシートと
パッド材との間で生じる振動による異音の発生を抑制す
る対策についても記載されている。

【０００３】一方、インクジェットプリンタに用いられ
ている給紙装置として、従来、図５や図６に示したもの
が知られており、これらは、用紙受台１に載置された用
紙Ｓの表面に、用紙受台１に近付く方向に付勢されたピ
ックアップローラ１０が接触して回転することによりそ
の用紙Ｓが用紙受台１を滑って給送されるようになって
いる。なお、ピックアップローラ１０の表面はゴム面で
ある。

【０００４】このうち、図５のものは、用紙受台１のピ
ックアップローラ１０との対向箇所にスポンジ系クッシ
ョン材５１が配備されており、用紙受台１上に最後に残
った１枚の用紙Ｓが同図（Ａ）の状態を経てピックアッ
プローラ１０と用紙受台１との間を通過してしまうと、
ピックアップローラ１０が同図（Ｂ）のようにそのクッ
ション材５１に当たって滑り回転するようになってい
る。また、図６のものは、用紙受台１のピックアップロ
ーラ１０との対向箇所にアイドルローラ５２が配備され
ており、用紙受台１上に最後に残った１枚の用紙Ｓが同
図（Ａ）の状態を経てピックアップローラ１０と用紙受
台１との間を通過してしまうと、ピックアップローラ１
０が同図（Ｂ）のようにアイドルローラ５２に当たって
アイドルローラ５２を共回りさせるようになっている。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】図５で説明した従来の
給紙装置では、用紙Ｓがピックアップローラ１０と用紙
受台１との間を通過してしまった後で、表面がゴム面で
あるピックアップローラ１０がクッション材５１に当た
って滑り回転するため、摺動部分に大きな摩擦抵抗が発
生して異音が生じやすく、また、ピックアップローラの
駆動部に大きな負荷が加えられる。このため、異音によ
る不快感を感じたり、ピックアップローラの駆動部の耐
用性が損なわれたりするおそれがあるという問題があっ
た。

【０００６】また、図６で説明したものでは、用紙Ｓが
ピックアップローラ１０と用紙受台１との間を通過して
しまった後で、ピックアップローラ１０がアイドルロー
ラ５２に当たってアイドルローラ５２を共回りさせるよ
うになっているので、図５のもののような異音の発生は
生じないけれども、アイドルローラ５２が余分に必要に
なって部品点数が増えるので、それだけコスト高になる
という問題があった。

【０００７】本発明は以上の問題に鑑みてなされたもの
であり、用紙受台とピックアップローラとの間を用紙が
通過してしまった後に、上記した摺動部分の摩擦抵抗に
起因するような異音が生じず、また、ピックアップロー
ラの駆動部に加わる負荷が増大することのない給紙装置
を提供することを目的とする。

【０００８】また、本発明は、アイドルローラなどの余
分な部品を追加することなく上記した異音や駆動部の負
荷の増大を生じることのない給紙装置を提供することを
目的とする。

【０００９】

【課題を解決するための手段】本発明に係る給紙装置
は、用紙受台に載置された用紙の表面に、用紙受台に近
付く方向に付勢されたピックアップローラが接触して回
転することによりその用紙が給送されるようになってお
り、用紙受台の上記ピックアップローラとの対向箇所に
凹所が具備されていると共に、用紙受台に用紙が載置さ
れていないときに用紙受台に近付く方向に付勢されてい
る上記ピックアップローラを上記凹所内の空転位置に位
置決めするローラ位置決め手段を備えている。

【００１０】この給紙装置によれば、用紙受台とピック
アップローラとの間を用紙が通過してしまったときに、
ローラ位置決め手段によってピックアップローラが用紙
受台側の凹所内の空転位置に位置決めされるので、ピッ
クアップローラはどこにも摺動することなく空転する。
そのため、摺動に伴う異音が発生したりピックアップロ
ーラの駆動部に負荷が余分に加わるといった事態を生じ
る余地がなくなる。

【００１１】上記位置決め手段が、上記ピックアップロ
ーラを支持している支持体に設けられた当り部と、上記
用紙受台の上記凹所の側部に設けられて上記当り部を受
け止める受け部とによって形成されていることが望まし
く、そのようにすると、上記当り部を上記ピックアップ
ローラの軸方向両側に設けられてそのピックアップロー
ラを取付位置を規制する鍔体の外周面によって形成する
ことが可能であり、上記受け部を上記凹所の周縁部によ
って形成することが可能である。

【００１２】また、上記受け部を上記凹所の周縁部によ
って形成する場合には、その受け部が、上記凹所の周縁
部に配備されたクッション材によって形成されているこ
とが望ましい。これによると、当り部が受け部に当たる
ときの衝撃がクッション材によって緩和されるので、そ
の衝撃に伴う異音の発生も抑えられるようになる。

【００１３】上記ピックアップローラを用紙受台に近付
く方向に付勢する手段には、ばね材を用いることが可能
である。

【００１４】

【発明の実施の形態】図１は本発明に係る給紙装置の実
施形態を概略で示した側面図であり、その給紙装置の要
部を図２や図３に説明的に示してある。また、図４に用
紙受台１の要部を概略斜視図で示してある。

【００１５】この実施形態の給紙装置は、インクジェッ
トプリンタに採用されており、同プリンタの筐体に用紙
受台１が傾斜した起立姿勢に取り付けられている。ま
た、ピックアップローラ１０が前後に揺動可能なアーム
２０の端部に片持ち状態で支持されている。すなわち、
アーム２０が用紙受台１の側部に配備され、そのアーム
２０の端部には水平に支持体１２が片持ち状態で取り付
けられている。そして、支持体１２にピックアップロー
ラ１０が取り付けられ、そのピックアップローラ１０
が、支持体１２に設けられた左右の鍔体１３，１３によ
って所定の取付位置に位置規制されている。アーム２０
にはばね材（不図示）が連結されていて、このばね材の
力でアーム２０が図１の矢印ａ方向に弾発付勢されてい
る。したがって、ピックアップローラ１０が用紙受台１
に近付く方向に付勢されている。用紙受台１には凹所１
４が備わり、この凹所１４に上記ピックアップローラ１
０が対向している。

【００１６】上記鍔体１３，１３はピックアップローラ
１０に比べて少し径小に形成されている。そのため、ピ
ックアップローラ１０が鍔体１３，１３の外側に張り出
している。これに対し、用紙受台１には、上記凹所１４
の周縁部に相当する箇所にスポンジなどのクッション材
１５が配備されている。そして、用紙受台１に用紙Ｓが
載置されていないときには、上記したばね材による付勢
によりアーム２０が矢印ａ方向に動いて鍔体１３，１３
の外周面が図３（Ｂ）のようにクッション材１５に当た
って受け止められ、かつ、ピックアップローラ１０が凹
所１４内の空転位置（ピックアップローラ１０が凹所１
４の表面に接触しない位置）に位置決めされるようにな
っている。

【００１７】以上の構成で、アーム２０を図１の矢印ｂ
のように動かせて用紙受台１の上に用紙Ｓを載置した
後、ばね材によって付勢されているピックアップローラ
１０を図２（Ａ）（Ｂ）のように用紙受台１に載置され
ている用紙Ｓの表面に接触させ、ピックアップローラ１
０を用紙給送方向ｄに回転駆動（図外のモータによって
駆動される）させると、用紙Ｓが１枚ずつ矢印ｃ方向に
給送される。この場合、凹所１４は用紙Ｓの裏面側の限
定された狭い範囲に臨むだけであり、しかも、ピックア
ップローラ１０を付勢しているばね力が弱いので、その
凹所１４に対向しているピックアップローラ１０が用紙
Ｓに接触しても、用紙Ｓが凹所１４内に押し込まれて給
送が不可能な状態になるおそれはない。

【００１８】最後の１枚の用紙Ｓがピックアップローラ
１０によって給送されてしまうと、ピックアップローラ
１０と用紙受台１との間に用紙がなくなるので、図３
（Ａ）（Ｂ）のように鍔体１３，１３がクッション材１
５に当たってピックアップローラ１０が凹所１４内の空
転位置に位置決めされて空転する。このため、ピックア
ップローラ１４がどこかの箇所と摺動して異音が発生す
るという事態が生じることはなく、また、ピックアップ
ローラの駆動モータに負荷が余分に加わるといった事態
も生じない。

【００１９】この実施形態では、用紙受台１とピックア
ップローラ１０との間に用紙Ｓがなくなったときにピッ
クアップローラ１０を凹所１４内の空転位置に位置決め
するための手段が、支持体１２に設けられた鍔体１３，
１３でなる当り部と、用紙受台１の凹所１４の側部、具
体的には凹所１４の周縁部のクッション材１５によって
形成された受け部とによって形成されているけれども、
上記当り部を、支持体１２の所定箇所に設けられた突起
などの部位で形成し、その当り部を受け止める受け部を
用紙受台１の所定箇所に設けられたストッパ部などの部
位で形成しておくことも可能である。その際、受け部が
クッション材によって形成されていなくてもよいが、ク
ッション材によって受け部を形成しておくと、当り部が
受け部に衝突したときの衝撃に伴う異音の発生が抑制さ
れる利点がある。

【００２０】

【発明の効果】本発明によれば、用紙受台とピックアッ
プローラとの間を用紙が通過してしまった後に用紙受台
側の凹所内でピックアップローラが空転するので、ピッ
クアップローラがどこかに摺動して異音が発生するとい
う問題や、ピックアップローラがどこかに摺動して駆動
部に余分な負荷が加わるという問題が解消される。その
ため、異音によって使用感が損なわれたり、駆動部に余
分が負荷が加わって駆動部の耐用性が損なわれるという
事態が起こり得ない。また、アイドルローラなどの余分
な部品を追加することなく上記した異音や駆動部の負荷
の増大を生じることのない給紙装置を提供することがで
きるので、当該給紙装置を安価に提供することができる
ようになる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係る給紙装置の実施形態を概略で示し
た側面図である。

【図２】（Ａ）は用紙受台に用紙が載置されているとき
の給紙装置の要部を説明的に示した断面図、（Ｂ）は
（Ａ）のＩＩＢ−ＩＩＢ線に沿う概略断面図である。

【図３】（Ａ）は用紙受台に用紙が載置されていないと
きの給紙装置の要部を説明的に示した断面図、（Ｂ）は
（Ａ）のＩＩＩＢ−ＩＩＩＢ線に沿う概略断面図であ
る。

【図４】用紙受台の要部の概略斜視図である。

【図５】（Ａ）は従来の給紙装置において用紙受台に用
紙が載置されている場合の要部の水平断面図、（Ｂ）は
用紙受台に用紙が載置されていない場合の要部の水平断
面図である。

【図６】（Ａ）は従来の他の給紙装置において用紙受台
に用紙が載置されている場合の要部の水平断面図、
（Ｂ）は用紙受台に用紙が載置されていない場合の要部
の水平断面図である。

【符号の説明】

１用紙受台１０ピックアップローラ１２支持体１３鍔体１４凹所１５クッション材Ｓ用紙

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】用紙受台に載置された用紙の表面に、用
紙受台に近付く方向に付勢されたピックアップローラが
接触して回転することによりその用紙が給送されるよう
になっている給紙装置において、用紙受台の上記ピックアップローラとの対向箇所に凹所
が具備されていると共に、用紙受台に用紙が載置されて
いないときに用紙受台に近付く方向に付勢されている上
記ピックアップローラを上記凹所内の空転位置に位置決
めするローラ位置決め手段を備え、上記位置決め手段が、上記ピックアップローラを支持し
ている支持体に設けられた当り部と、上記用紙受台の上
記凹所の側部に設けられて上記当り部を受け止める受け
部とによって形成されており、上記受け部が、上記凹所の周縁部に配備されたクッショ
ン材によって形成されていることを特徴とする給紙装
置。
【請求項２】用紙受台に載置された用紙の表面に、用
紙受台に近付く方向に付勢されたピックアップローラが
接触して回転することによりその用紙が給送されるよう
になっている給紙装置において、用紙受台の上記ピックアップローラとの対向箇所に凹所
が具備されていると共に、用紙受台に用紙が載置されて
いないときに用紙受台に近付く方向に付勢されている上
記ピックアップローラを上記凹所内の空転位置に位置決
めするローラ位置決め手段を備えていることを特徴とす
る給紙装置。
【請求項３】上記位置決め手段が、上記ピックアップ
ローラを支持している支持体に設けられた当り部と、上
記用紙受台の上記凹所の側部に設けられて上記当り部を
受け止める受け部とによって形成されている請求項２に
記載した給紙装置。
【請求項４】上記当り部が、上記ピックアップローラ
の軸方向両側に設けられてそのピックアップローラを取
付位置を規制する鍔体の外周面によって形成されている
請求項１又は請求項３に記載した給紙装置。
【請求項５】上記受け部が、上記凹所の周縁部によっ
て形成されている請求項３又は請求項４に記載した給紙
装置。
【請求項６】上記受け部が、上記凹所の周縁部に配備
されたクッション材によって形成されている請求項５に
記載した給紙装置。
【請求項７】上記ピックアップローラを用紙受台に近
付く方向に付勢する手段がばね材である請求項１ないし
請求項６のいずれかに記載した給紙装置。