JP2008115000A - 給紙装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】円滑な給紙が実現される給紙装置を、提供する。
【解決手段】給紙装置10は、給紙トレイ24と、マルチパーパストレイ31と、給紙トレイ24およびマルチパーパストレイ31に載置された用紙を搬送するピックアップローラ16とを備える。給紙トレイ24は、給紙時に揺動運動を繰り返す。マルチパーパストレイ31は、給紙トレイ24の上方に設けられている。ピックアップローラ16は、給紙トレイ24の上方に設けられている。マルチパーパストレイ31の先端部32とピックアップローラ16との間に間隙45が形成されている。給紙トレイ24上の用紙は、給紙トレイ24の揺動運動に伴って間隙45に近接する方向に移動する。給紙装置10は、間隙45に設けられ、マルチパーパストレイ31から給紙される用紙を支持するシート部材41m,41nを備える。シート部材41m,41nは、弾性を有する。
【選択図】図1
【解決手段】給紙装置10は、給紙トレイ24と、マルチパーパストレイ31と、給紙トレイ24およびマルチパーパストレイ31に載置された用紙を搬送するピックアップローラ16とを備える。給紙トレイ24は、給紙時に揺動運動を繰り返す。マルチパーパストレイ31は、給紙トレイ24の上方に設けられている。ピックアップローラ16は、給紙トレイ24の上方に設けられている。マルチパーパストレイ31の先端部32とピックアップローラ16との間に間隙45が形成されている。給紙トレイ24上の用紙は、給紙トレイ24の揺動運動に伴って間隙45に近接する方向に移動する。給紙装置10は、間隙45に設けられ、マルチパーパストレイ31から給紙される用紙を支持するシート部材41m,41nを備える。シート部材41m,41nは、弾性を有する。
【選択図】図1
Description
この発明は、一般的には、給紙装置に関し、より特定的には、多数枚の原稿を収容する給紙トレイに加え、特殊サイズの用紙を用いる場合や用紙を手差しする場合などに利用されるマルチパーパストレイを備える給紙装置に関する。
従来の給紙装置に関して、たとえば、特開2006−62776号公報には、給送される用紙の先端縁に傷が付かず、かつ円滑に用紙を分離給送することを目的とした給紙カセット装置が開示されている(特許文献1)。特許文献1に開示された給紙カセット装置は、たとえばA4サイズ、レターサイズ、リーガルサイズ、はがきサイズ等にカットされた用紙を収納する上段の給紙カセットと、大量の用紙を収納する、上面開放型の下段の給紙カセットとを備える。上段の給紙カセットに収納された用紙は、上段の給紙カセットの上方に配置された給紙ローラによって給紙される。下段の給紙カセットに収納された用紙は、上段の給紙カセットと下段の給紙カセットとの間に設置された別の給紙ローラによって給紙される。
また、特開2005−15081号公報には、繰り出し時の騒音の発生および繰り出し不良をそれぞれ防止することを目的としたシート給送装置が開示されている(特許文献2)。特許文献2に開示されたシート給送装置は、シート材が蓄積される載置板と、載置板に蓄積されたシート材のうち最上位のものに当接して回転する繰り出しローラとを備える。載置板は、揺動可能である。載置板には、揺動端側の下面に設けられた圧縮ばねの弾性力が付与されている。圧縮ばねの弾性力により、載置板に載置された用紙が繰り出しローラに向けて押圧付勢されている。
また、特開2002−19983号公報には、回転体への紙粉の付着を防ぐことを目的としたシート給送装置が開示されている(特許文献3)。特許文献3に開示されたシート給送装置では、分離パッドと、分離パッドに接離可能に圧接する分離ローラとにより、給紙ローラによって送り出されたシートを1枚ずつ分離して給送する。シートを分離した後、分離ローラを分離パッドから離間させ、シートに接触することのない位置に移動させる。
特開2006−62776号公報
特開2005−15081号公報
特開2002−19983号公報
上述の特許文献1に開示されるように、大量の用紙を収容する標準用の給紙トレイと、特殊サイズの用紙を用いる場合や用紙を手差しする場合などに利用されるマルチパーパストレイとが上下に重なって配置される給紙装置が知られている。このような給紙装置において、給紙トレイあるいはマルチパーパストレイに載置された用紙の端部が、湿度等の影響を受けて、跳ね上がったり垂れ下がったりすることがある。この場合、JAM(プリンタなどの内部で用紙が正規でない巻き込まれ方をして、紙詰まりを起こしたり印刷できなくなる現象)や、用紙の耳折れが発生するおそれがある。この場合、給紙を円滑に行なうことができない。
そこでこの発明の目的は、上記の課題を解決することであり、円滑な給紙が実現される給紙装置を提供することである。
この発明の1つの局面に従った給紙装置は、用紙が載置される給紙トレイと、用紙が載置されるマルチパーパストレイと、給紙トレイおよびマルチパーパストレイに載置された用紙を搬送するピックアップローラとを備える。給紙トレイは、給紙時に揺動運動を繰り返す。マルチパーパストレイは、給紙トレイの上方に設けられている。ピックアップローラは、給紙トレイの上方に設けられている。マルチパーパストレイは、マルチパーパストレイに載置された用紙の給紙方向の先端に配置される先端部を含む。先端部とピックアップローラとの間に間隙が形成されている。給紙トレイに載置された用紙は、給紙トレイの揺動運動に伴って間隙に近接する方向に移動する。給紙装置は、間隙に設けられ、マルチパーパストレイから給紙される用紙を支持する支持部材をさらに備える。支持部材は、弾性を有する。支持部材は、樹脂材料から形成されたシート状部材である。支持部材は、先端部に固定されている。給紙装置は、付勢部材と、ガイド部材とをさらに備える。付勢部材は、給紙トレイに設けられ、給紙トレイに載置された用紙を間隙に向けて付勢する。ガイド部材は、ピックアップローラと対向して設置され、ピックアップローラによって給紙される用紙を支持する。間隙は、マルチパーパストレイに載置された用紙の給紙方向に直交する方向に帯状に延びる。ガイド部材は、間隙が延びる方向においてマルチパーパストレイの中央部に配置されている。支持部材は、ガイド部材の両側にそれぞれ配置されている。
このように構成された給紙装置によれば、間隙に支持部材を設けることによって、マルチパーパストレイから給紙される用紙が間隙で垂れ下がったり、給紙トレイから給紙される用紙が間隙で跳ね上がることを防止できる。これにより、給紙時に用紙が間隙で引っ掛かることを防止できる。また、支持部材は弾性を有する。このため、給紙トレイに載置された用紙が給紙トレイの揺動運動に伴って間隙に近接する方向に移動する際に、用紙が支持部材によって過度に押圧されるということがない。これにより、用紙と支持部材との接触が、給紙トレイからの給紙を妨げることを抑制できる。したがって、本発明によれば、円滑な給紙を実現することができる。
また、樹脂材料から形成されたシート部材により、弾性を有する支持部材を形成することができる。また、支持部材を先端部に固定することによって、支持部材を容易に間隙に設けることができる。
また、付勢部材により給紙トレイに載置された用紙が間隙に向けて付勢されるにもかかわらず、支持部材が弾性を有するため、用紙と支持部材との接触が、給紙トレイからの給紙を妨げることを抑制できる。また、ガイド部材を設けることによって、給紙時、ピックアップローラと対向する位置で用紙を支持することができる。また、マルチパーパストレイの中央部およびその両側で、マルチパーパストレイから給紙される用紙をガイド部材および支持部材により確実に支持することができる。
この発明の別の局面に従った給紙装置は、用紙が載置される給紙トレイと、用紙が載置されるマルチパーパストレイと、給紙トレイおよびマルチパーパストレイに載置された用紙を搬送するピックアップローラとを備える。給紙トレイは、給紙時に揺動運動を繰り返す。マルチパーパストレイは、給紙トレイの上方に設けられている。ピックアップローラは、給紙トレイの上方に設けられている。マルチパーパストレイは、マルチパーパストレイに載置された用紙の給紙方向の先端に配置される先端部を含む。先端部とピックアップローラとの間に間隙が形成されている。給紙トレイに載置された用紙は、給紙トレイの揺動運動に伴って間隙に近接する方向に移動する。給紙装置は、間隙に設けられ、マルチパーパストレイから給紙される用紙を支持する支持部材をさらに備える。支持部材は、弾性を有する。
このように構成された給紙装置によれば、間隙に支持部材を設けることによって、マルチパーパストレイから給紙される用紙が間隙で垂れ下がったり、給紙トレイから給紙される用紙が間隙で跳ね上がることを防止できる。これにより、給紙時に用紙が間隙で引っ掛かることを防止できる。また、支持部材は弾性を有する。このため、給紙トレイに載置された用紙が給紙トレイの揺動運動に伴って間隙に近接する方向に移動する際に、用紙が支持部材によって過度に押圧されるということがない。これにより、用紙と支持部材との接触が、給紙トレイからの給紙を妨げることを抑制できる。したがって、本発明によれば、円滑な給紙を実現することができる。
また好ましくは、支持部材は、樹脂材料から形成されたシート状部材である。このように構成された給紙装置によれば、樹脂材料から形成されたシート部材により、弾性を有する支持部材を形成することができる。
また好ましくは、支持部材は、先端部に固定されている。このように構成された給紙装置によれば、支持部材を容易に間隙に設けることができる。
また好ましくは、給紙装置は、給紙トレイに設けられ、給紙トレイに載置された用紙を間隙に向けて付勢する付勢部材をさらに備える。このように構成された給紙装置によれば、付勢部材により給紙トレイに載置された用紙が間隙に向けて付勢されるにもかかわらず、支持部材が弾性を有するため、用紙と支持部材との接触が、給紙トレイからの給紙を妨げることを抑制できる。
また好ましくは、給紙装置は、ピックアップローラと対向して設置され、ピックアップローラによって給紙される用紙を支持するガイド部材をさらに備える。このように構成された給紙装置によれば、給紙時、ピックアップローラと対向する位置でガイド部材によって用紙を支持することができる。
また好ましくは、間隙は、マルチパーパストレイに載置された用紙の給紙方向に直交する方向に帯状に延びる。ガイド部材は、間隙が延びる方向においてマルチパーパストレイの中央部に配置されている。支持部材は、ガイド部材の両側にそれぞれ配置されている。このように構成された給紙装置によれば、マルチパーパストレイの中央部およびその両側で、マルチパーパストレイから給紙される用紙をガイド部材および支持部材により確実に支持することができる。
以上説明したように、この発明に従えば、円滑な給紙が実現される給紙装置を提供することができる。
この発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。なお、以下で参照する図面では、同一またはそれに相当する部材には、同じ番号が付されている。
図1は、この発明の実施の形態における給紙装置を示す斜視図である。図1を参照して、給紙装置10は、レーザプリンタに搭載されている。これに限らず、給紙装置10は、インクジェットプリンタ、コピー機、スキャナ等、給紙が必要とされる他の機器に搭載されてもよい。
図2は、図1中のII−II線上に沿った給紙装置の断面図である。図1および図2を参照して、給紙装置10は、用紙が載置される給紙トレイ24と、給紙トレイ24に対して併設され、用紙が載置されるマルチパーパストレイ31と、給紙トレイ24およびマルチパーパストレイ31に載置された用紙を図示しない印刷部に向けて送り出すピックアップローラ16とを備える。
給紙トレイ24には、標準サイズの用紙が多数枚、収容される。マルチパーパストレイ31は、封書やはがき等、特殊サイズの用紙を用いる場合や用紙を手差しする場合などに用いられる。マルチパーパストレイ31による給紙を行なう場合、たとえば、プリンタのフロントカバーに開閉自在に設けられたパネルが開かれ、用紙がマルチパーパストレイ31にセッティングされる。
マルチパーパストレイ31は、給紙トレイ24の上方に設けられている。マルチパーパストレイ31と給紙トレイ24とは、上下に重なって配置されている。マルチパーパストレイ31と給紙トレイ24とは、互いに間隔を隔てて配置されている。給紙トレイ24は、用紙が載置される載置面24aを含む。マルチパーパストレイ31は、用紙が載置される載置面31aを含む。マルチパーパストレイ31は、載置面24aに対向するように配置されている。
ピックアップローラ16は、給紙トレイ24の上方に設けられている。ピックアップローラ16とマルチパーパストレイ31とは、略水平方向に並ぶように配置されている。ピックアップローラ16は、仮想軸である中心軸201を中心に回転する。中心軸201は、載置面31aおよび24aに平行に延びている。中心軸201は、マルチパーパストレイ31に載置された用紙の給紙方向(図1中の矢印210に示す方向)の直交方向に延びている。
ピックアップローラ16の外周面にはゴム部17が設けられている。ゴム部17は、給紙トレイ24およびマルチパーパストレイ31に載置された用紙に接触した時に、その用紙を確実に捕らえるようにゴムから形成されている。なお、図中では、ピックアップローラ16の外周面の一部の範囲にゴム部17が設けられているが、外周面の全体にゴム部17が設けられてもよい。
給紙装置10は、ガイド部材としてのフリクションパッド15を備える。フリクションパッド15は、ピックアップローラ16と対向して配置されている。フリクションパッド15は、ピックアップローラ16の下方に配置されている。フリクションパッド15には、コイルばね19が接続されている。コイルばね19の弾性力により、フリクションパッド15は、ピックアップローラ16に向けて付勢されている。給紙トレイ24およびマルチパーパストレイ31に載置された用紙は、フリクションパッド15によって支持されながらピックアップローラ16によって搬送される。
ピックアップローラ16は、シャフト14によって支持されている。シャフト14は、中心軸201に沿って延びる。シャフト14は、モータ等の図示しない駆動部に接続されている。給紙時、駆動部を稼動させることにより、シャフト14とともにピックアップローラ16が回転する。シャフト14は、プリンタ本体側のベース部51に回転自在に支持されている。ベース部51は、ピックアップローラ16に対してマルチパーパストレイ31の反対側に配置されている。ベース部51は、マルチパーパストレイ31および給紙トレイ24から給紙される用紙の搬送経路に沿って延在する。
中心軸201に沿って延びるシャフト14の両端には、カム20がそれぞれ設けられている。カム20は、中心軸201の外周上で延在するカム面20aを含む。カム面20aは、中心軸201とカム面20aとの間の距離が中心軸201を中心とする周方向に沿って徐々に増大し、階段状部分20pで元の値に戻るように形成されている。カム面20aは、階段状部分20pで段差を持つように形成されている。
給紙装置10は、付勢部材としてのコイルばね18を備える。コイルばね18は、給紙トレイ24に接続されている。コイルばね18は、給紙トレイ24に対してピックアップローラ16の反対側に配置されている。コイルばね18は、給紙トレイ24の下方に配置されている。コイルばね18の弾性力により、給紙トレイ24は、ピックアップローラ16に向けて付勢されている。給紙トレイ24をピックアップローラ16に向けて付勢する付勢部材として、コイルばね18やゴム等の弾性体の他、たとえば磁石や電磁石等を利用してもよい。
給紙トレイ24は、カム20に対向する位置にカム当接部22を含む。コイルばね18の弾性力により、カム当接部22は、カム面20aに当接する状態に保持されている。カム20とカム当接部22とによって、カム機構が構成されている。
シャフト14が回転すると、ピックアップローラ16およびカム20が、シャフト14とともに中心軸201を中心に回転する。この際、上述のカム機構により、給紙トレイ24が揺動運動し、給紙トレイ24とピックアップローラ16との間の距離が増減する。これにより、給紙トレイ24に載置された用紙と、ピックアップローラ16とが適当なタイミングで接触、非接触を繰り返す。これに伴って、給紙トレイ24に載置された用紙がその最上段から1枚ずつ給紙される。
マルチパーパストレイ31は、先端部32を含む。先端部32は、マルチパーパストレイ31に載置された用紙の給紙方向において先端に配置される。先端部32とピックアップローラ16との間には、間隙45が形成されている。間隙45は、マルチパーパストレイ31に載置された用紙の給紙方向の直交方向に帯状に延びる。間隙45は、その帯状に延びる方向において、マルチパーパストレイ31に載置される用紙の全幅に渡って形成されている。間隙45は、中心軸201と平行に延びる。間隙45は、給紙トレイ24の上方に形成されている。間隙45は、給紙トレイ24に載置された用紙の上方に形成されている。
給紙トレイ24の揺動時、給紙トレイ24に載置された用紙がマルチパーパストレイ31に近接する方向に移動する。この際に、給紙トレイ24に載置された用紙とマルチパーパストレイ31との干渉を避け、給紙トレイ24を上下に揺動させるスペースを確保するために、間隙45が形成されている。
給紙装置10は、シート部材41mおよび41n(以下、両者を区別しない場合には、シート部材41と呼ぶ)を備える。シート部材41は,弾性を有する。シート部材41は、樹脂材料から形成されている。本実施の形態では、シート部材41がPET(polyethylene terephthalate)樹脂から形成されている。シート部材41は、薄厚のシート状に形成されている。シート部材41は、たとえば0.1mmから0.2mm程度の厚みを有する。
シート部材41は、マルチパーパストレイ31を形成する材料と同じ材料から形成されてもよい。シート部材41の厚みは、載置面31aを含む位置のマルチパーパストレイ31の厚みにより小さい。
シート部材41mとシート部材41nとは、間隙45が帯状に延びる方向において、互いに間隔を設けて配置されている。フリクションパッド15は、間隙45が帯状に延びる方向において、マルチパーパストレイ31の中央部に設けられている。シート部材41mとシート部材41nとは、間隙45が帯状に延びる方向において、フリクションパッド15の両側に配置されている。シート部材41mとシート部材41nとは、間隙45が帯状に延びる方向において、マルチパーパストレイ31の両端に配置されている。
シート部材41は、マルチパーパストレイ31に固定されている。シート部材41は、先端部32に固定されている。これに限らず、シート部材41は、たとえばベース部材51に固定されてもよい。シート部材41は、接着によりマルチパーパストレイ31に固定されている。
図3は、図1中の給紙装置において、マルチパーパストレイから用紙を給紙する状態を示す断面図である。図4は、比較のための給紙装置において、マルチパーパストレイから用紙を給紙する状態を示す斜視図である。図4中の比較のための給紙装置110では、間隙45にシート部材41が設けられていない。
図3および図4を参照して、マルチパーパストレイ31には、高湿に調湿された薄手の用紙301が載置されている。このような用紙301をマルチパーパストレイ31から給紙する場合、湿度の影響を受けて用紙301の端部が垂れ下がる。
この場合、比較のための給紙装置110では、マルチパーパストレイ31とピックアップローラ16との間に形成された間隙45に用紙301の端部が落ち込む。これにより、用紙301がその搬送中、ベース部51等に引っ掛かり、JAMや用紙の耳折れ等が生じるおそれがある。これに対して、本実施の形態における給紙装置10では、間隙45にシート部材41が設けられているため、用紙301は、シート部材41によって支持されながら間隙45を通過する。このため、用紙301が間隙45に落ち込むということがなく、マルチパーパストレイ31に載置された用紙301を良好な状態で搬送することができる。
図5は、図1中の給紙装置において、給紙トレイから用紙を給紙する状態を示す断面図である。図6は、比較のための給紙装置において、給紙トレイから用紙を給紙する状態を示す斜視図である。
図5および図6を参照して、給紙トレイ24には、低湿に放置された多数枚の用紙311が載置されている。このような用紙311を給紙トレイ24から給紙する場合、湿度の影響を受けて用紙311の端部が跳ね上がる。
この場合、比較のための給紙装置110では、マルチパーパストレイ31とピックアップローラ16との間に形成された間隙45に用紙311の端部が引っ掛かる。これにより、JAMや用紙の耳折れ等が生じるおそれがある。これに対して、本実施の形態における給紙装置10では、間隙45にシート部材41が設けられているため、跳ね上がった用紙311の端部がシート部材41によって押えられる。このため、用紙311が間隙45に引っ掛かるということがなく、給紙トレイ24に載置された用紙311を良好な状態で搬送することができる。
また、本実施の形態における給紙装置10では、コイルばね18の弾性力により、用紙311がシート部材41に対して押圧されながら給紙トレイ24から給紙される。しかしながら、シート部材41は弾性を有するため、シート部材41が撓むことによって用紙311から受ける力が吸収される。これにより、用紙311とシート部材41との間で生じる摺動抵抗を小さく抑え、シート部材41によって用紙311の給紙が妨げられることを抑制できる。また、本実施の形態では、シート部材41が摺動性に優れたPET樹脂から形成されているため、このような効果をより効果的に得ることができる。
また、本実施の形態では、間隙45が帯状に延びる方向において、マルチパーパストレイ31の中央部にフリクションパッド15が設けられ、その両側にシート部材41mおよびシート部材41nが設けられている。この場合、間隙45において、マルチパーパストレイ31から給紙される用紙301をフリクションパッド15およびシート部材41により確実に支持することができる。これにより、シート部材41を、間隙45が帯状に延びる方向の全幅に設ける場合と比較して、用紙311とシート部材41との接触面積を小さく抑えつつ、用紙301の垂れ下がりを効果的に防ぐことができる。また、シート部材41の部品コストを低く抑えることができる。
図7は、図1中のシート部材の変形例を示す分解組み立て図である。図7を参照して、本変形例では、シート部材41mとシート部材41nとが、連結部43によってつながれている。連結部43により一体に設けられたシート部材41mおよびシート部材41nが、マルチパーパストレイ31の載置面31aに接着されている。シート部材41mおよび41nは、連結部43が載置面31aに重なるように接着されている。このような構成により、マルチパーパストレイ31への組み付け時、シート部材41mとシート部材41nとを一緒に取り扱うことができる。これにより、組み付け時の作業性を向上させることができる。
なお、本実施の形態では、間隙45にシート部材41mおよび41nが配置される場合について説明したが、間隙45が帯状に延びる方向において連続して延在するシート部材41が配置されてもよい。また、樹脂から形成される薄厚のシート部材41に限られず、用紙311から受ける力を吸収する程度に弾性を有すれば、別の材料、別の形態からなる部材(たとえばスポンジ等)が配置されてもよい。
この発明の実施の形態における給紙装置10は、用紙が載置される給紙トレイ24と、用紙が載置されるマルチパーパストレイ31と、給紙トレイ24およびマルチパーパストレイ31に載置された用紙を搬送するピックアップローラ16とを備える。給紙トレイ24は、給紙時に揺動運動を繰り返す。マルチパーパストレイ31は、給紙トレイ24の上方に設けられている。ピックアップローラ16は、給紙トレイ24の上方に設けられている。マルチパーパストレイ31は、マルチパーパストレイ31に載置された用紙の給紙方向の先端に配置される先端部32を含む。先端部32とピックアップローラ16との間に間隙45が形成されている。給紙トレイ24に載置された用紙は、給紙トレイ24の揺動運動に伴って間隙45に近接する方向に移動する。給紙装置10は、間隙45に設けられ、マルチパーパストレイ31から給紙される用紙を支持する支持部材としてのシート部材41(41mおよび41n)をさらに備える。シート部材41は、弾性を有する。
シート部材41は、樹脂材料から形成されたシート状部材である。シート部材41は、先端部32に固定されている。給紙装置10は、付勢部材としてのコイルばね18と、ガイド部材としてのフリクションパッド15とをさらに備える。コイルばね18は、給紙トレイ24に設けられ、給紙トレイ24に載置された用紙を間隙45に向けて付勢する。フリクションパッド15は、ピックアップローラ16と対向して設置され、ピックアップローラ16によって給紙される用紙を支持する。間隙45は、マルチパーパストレイ31に載置された用紙の給紙方向に直交する方向に帯状に延びる。フリクションパッド15は、間隙45が延びる方向においてマルチパーパストレイ31の中央部に配置されている。シート部材41は、フリクションパッド15の両側にそれぞれ配置されている。
このように構成された、この発明の実施の形態における給紙装置10によれば、間隙45にシート部材41を設けることによって、マルチパーパストレイ31あるいは給紙トレイ24からの給紙時、JAMや用紙の耳折れが発生することを防止できる。また、弾性を有するシート部材41を設けることによって、用紙311とシート部材41との間で生じる摺動抵抗に起因して、給紙トレイ24からの給紙が妨げられることを抑制できる。以上の理由から、給紙装置10により円滑な給紙を実現することができる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
10 給紙装置、15 フリクションパッド、16 ピックアップローラ、18 コイルばね、24 給紙トレイ、31 マルチパーパストレイ、32 先端部、41,41m,41n シート部材、45 間隙。
Claims (7)
- 用紙が載置され、給紙時に揺動運動を繰り返す給紙トレイと、
前記給紙トレイの上方に設けられ、用紙が載置されるマルチパーパストレイと、
前記給紙トレイの上方に設けられ、前記給紙トレイおよび前記マルチパーパストレイに載置された用紙を搬送するピックアップローラとを備え、
前記マルチパーパストレイは、前記マルチパーパストレイに載置された用紙の給紙方向の先端に配置される先端部を含み、
前記先端部と前記ピックアップローラとの間に間隙が形成され、
前記給紙トレイに載置された用紙は、前記給紙トレイの揺動運動に伴って前記間隙に近接する方向に移動し、さらに、
前記間隙に設けられ、前記マルチパーパストレイから給紙される用紙を支持し、弾性を有する支持部材を備え、
前記支持部材は、樹脂材料から形成されたシート状部材であり、
前記支持部材は、前記先端部に固定され、さらに、
前記給紙トレイに設けられ、前記給紙トレイに載置された用紙を前記間隙に向けて付勢する付勢部材と、
前記ピックアップローラと対向して設置され、前記ピックアップローラによって給紙される用紙を支持するガイド部材とを備え、
前記間隙は、前記マルチパーパストレイに載置された用紙の給紙方向に直交する方向に帯状に延び、
前記ガイド部材は、前記間隙が延びる方向において前記マルチパーパストレイの中央部に配置され、前記支持部材は、前記ガイド部材の両側にそれぞれ配置されている、給紙装置。 - 用紙が載置され、給紙時に揺動運動を繰り返す給紙トレイと、
前記給紙トレイの上方に設けられ、用紙が載置されるマルチパーパストレイと、
前記給紙トレイの上方に設けられ、前記給紙トレイおよび前記マルチパーパストレイに載置された用紙を搬送するピックアップローラとを備え、
前記マルチパーパストレイは、前記マルチパーパストレイに載置された用紙の給紙方向の先端に配置される先端部を含み、
前記先端部と前記ピックアップローラとの間に間隙が形成され、
前記給紙トレイに載置された用紙は、前記給紙トレイの揺動運動に伴って前記間隙に近接する方向に移動し、さらに、
前記間隙に設けられ、前記マルチパーパストレイから給紙される用紙を支持し、弾性を有する支持部材を備える、給紙装置。 - 前記支持部材は、樹脂材料から形成されたシート状部材である、請求項2に記載の給紙装置。
- 前記支持部材は、前記先端部に固定されている、請求項2または3に記載の給紙装置。
- 前記給紙トレイに設けられ、前記給紙トレイに載置された用紙を前記間隙に向けて付勢する付勢部材をさらに備える、請求項2から4のいずれか1項に記載の給紙装置。
- 前記ピックアップローラと対向して設置され、前記ピックアップローラによって給紙される用紙を支持するガイド部材をさらに備える、請求項2から5のいずれか1項に記載の給紙装置。
- 前記間隙は、前記マルチパーパストレイに載置された用紙の給紙方向に直交する方向に帯状に延び、
前記ガイド部材は、前記間隙が延びる方向において前記マルチパーパストレイの中央部に配置され、前記支持部材は、前記ガイド部材の両側にそれぞれ配置されている、請求項6に記載の給紙装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006301758A JP2008115000A (ja) | 2006-11-07 | 2006-11-07 | 給紙装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2006301758A JP2008115000A (ja) | 2006-11-07 | 2006-11-07 | 給紙装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2008115000A true JP2008115000A (ja) | 2008-05-22 |
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ID=39501262
Family Applications (1)
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JP2006301758A Withdrawn JP2008115000A (ja) | 2006-11-07 | 2006-11-07 | 給紙装置 |
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JP (1) | JP2008115000A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014014942A (ja) * | 2012-07-06 | 2014-01-30 | Seiko Epson Corp | 記録装置 |
-
2006
- 2006-11-07 JP JP2006301758A patent/JP2008115000A/ja not_active Withdrawn
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JP2014014942A (ja) * | 2012-07-06 | 2014-01-30 | Seiko Epson Corp | 記録装置 |
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