JP2007197171A - シート材分離装置および給紙装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】シート材とシート材分離装置1の摩擦パッド7との摩擦摺動に起因して発生する保持アーム6の振動・異音を、給紙性能を維持しつつ、抑制して、低騒音のシート材分離装置及び給紙装置を提供することを目的とする。
【解決手段】シート材を送り出す給紙ローラ5と、シート材を分離する摩擦パッド7を有する保持アーム6と、基台部であるベース部材8とを、備えるシート材分離装置1において、保持アーム6とベース部材8のいずれか一方が他方を、回動保持部15で回動自在に圧縮狭持し、回動保持部15において、保持アーム6とベース部材8のいずれか一方には、軸端部にかけて先細りの同心円断面を有する回動軸9を設け、他方には、奥部にかけて先細りの同心円断面空間を有し、該回動軸9と勘合する凹型の回動軸受け部10を設けることとした。
【選択図】図2

Description

本発明は、複写機、ファクシミリ装置、プリンタ等に備えられる給紙装置およびシート材分離装置に関する。
複写機やプリンタ等の電子写真方式の画像形成装置においては、給紙カセットや手差し給紙トレイ、または原稿トレイ等にセットされた用紙、原稿等のシート材を画像形成部や画像読み取り部に供給する給紙装置を備え、原稿トレイにセットされた一群の原稿を自動で連続的に画像読み取り部に送って、これに基づいて形成された画像を給紙トレイから供給された用紙に、自動で連続的に転写して画像形成を行うことができる。この際、各トレイにセットされた一群の原稿や用紙は、夫々のトレイから一枚ずつ分離されて、画像形成部や、画像読み取り部に送られるようになっている。
一般的に、給紙装置の構成は、基台部に回転自在に保持され、駆動手段により回転駆動される摩擦抵抗の大きいゴム等からなる層をその周面に形成した円筒状の給紙ローラと、所定の回動支持部で基台部に支持され、給紙ローラと離接可能に設けられたリフト板と、リフト板と同様に給紙ローラと離接可能に設けられたシート材分離装置からなる。リフト板およびシート材分離装置の分離部材は、コイルバネ等の弾性部材により、給紙ローラに圧接するように弾性付勢されている。
上記構成に係る給紙工程は、以下のようである。リフト板上に載置された複数のシート材が、リフト板によって弾性付勢されて給紙ローラ面に当接した状態から、給紙ローラが回転することにより、給紙ローラに当接する最上面のシート材が、画像形成部に向かって(シート材搬送方向下流側)送り出される。リフト板は、シート材を載置する給紙トレイの給紙ローラ側に設けられており、1枚のシート材を供給する毎に給紙ローラの回転軸に設けられたカム等の作用によって、給紙ローラから一時的に離れ、給紙ローラ側に戻るときにシート材の最上面を給紙ローラに付勢する。そして再び、給紙ローラが回転して、シート材を画像形成部に送り出す。これを繰り返し行うことにより、連続給紙が行われる。
ところで、シート材は、湿度や静電気の帯電等により、シート材同士密着して分離しにくい場合がある。このような時、シート分離手段が無ければ、複数枚のシート材が重なったまま送り出され(重送)、紙詰まりなどを生じて画像形成装置の動作不良の原因となることがある。
したがって、こうしたシート材の重送を防止するため、給紙装置にはシート材分離装置が設けられている。このシート材分離装置は、リフト板よりシート材搬送方向下流側にあり、給紙ローラの下面に、分離部材に設けられた発泡性のゴム等からなる摩擦部材を圧接せしめている。シート材は、給紙ローラと摩擦部材との圧接部を通過する際に、摩擦部材の摩擦抵抗によって最上面から2枚目より下側のシート材が、保持されるので、最上面の1枚のシート材だけが、摩擦部材の後段側(画像形成部方向)へ送り出される。
このような給紙装置の動作において、給紙ローラによるシート材の送り出し時に、シート材分離装置の摩擦部材が、シート材と摩擦摺動して、摩擦部材を設けたシート材分離装置の分離部材に振動を生じる場合があり、この振動によって、いわゆるビビリ音等の耳障りな振動音が発生するという問題点があった。また、シート材分離装置の分離部材の振動は、摩擦部材とシート材との摩擦抵抗の低下を誘発する場合があり、こうした状況では、シート材の分離性能が低下して、シート材の重送が生じやすくなるという問題点もあった。
こうした問題点を改善して、シート材分離装置から生ずる不快な振動音を抑えるための、数々の技術開発がなされており、以下に挙げる特許文献に、その例を見ることができる。
特許文献1の例では、分離部材としてのパッドホルダーは、所定の回動軸を中心に回動可能に保持されており、給紙ローラと対向する面に摩擦パッドを備え、その両側面等に、側方外向きに付勢部材を設け、該付勢部材を基台部であるベース部材に圧接せしめて側方支持を行い、パッドホルダーで発生する振動を抑える構成をとっている。
また、特許文献2の例では、分離部材としてのパッドホルダーは、所定の回動軸を中心に回動可能に保持されており、給紙ローラと対向する面に、摩擦パッドを備え、その側面に、側方外向きに突起を設け、該突起を対向する基台部であるベース部材に設けたゴム等の緩衝部材に当接せしめて、側方支持を行い、パッドホルダーで発生する振動を抑える構成をとっている。
特開2003−237965号広報 特開2003−192163号広報
しかしながら、特許文献1や特許文献2のシート材分離装置の防振に係る構成は、ベース部材とパッドホルダーの間に弾性部材を設けて、パッドホルダーの可動部である側面を弾性支持するものであり、こうした構成において、振動を効果的に抑えるためには、パッドホルダーの側面の弾性支持力を大きくして支持剛性を高める方法や、回動軸と弾性支持部の距離を長くとって、パッドホルダーのガタやフラツキを抑える方法があるが、いずれも回動軸周りの回転抵抗が大きくなってしまい、パッドホルダーの回動トルクの変動やムラ等を生じて、給紙ローラと摩擦部材との圧接力のバランスに不具合を来たす虞がある。
また、あまりに弾性支持力を大きくすると、パッドホルダーの摩擦パッド部分が、撓んだり、歪んだりして、給紙ローラとの接触状態が適正に保つことができなくなり、給紙動作に不具合を生じることがある。一方、弾性支持力が小さい場合は、パッドホルダーの横方向のガタやフラツキが大きくなり、パッドホルダーと給紙ローラとの接触状態が変動して、シート材が斜行する虞が生じる。さらにこの場合においては、目的とする振動・異音抑制能力が発揮できない虞もある。
このように、上記の構成においては、給紙機能を維持しつつ、振動・異音抑制することは非常に困難であり、最適な調整を行うのに非常に手間がかかるうえに、経時的な変化によって、状態が変化するなどして性能が維持できない虞がある。
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、シート材とシート材分離装置の摩擦部材との摩擦摺動に起因して発生する分離部材の振動・異音を、給紙性能を維持しつつ、抑制して、低騒音のシート材分離装置及び給紙装置を提供することにある。
上記問題点を解決するために、請求項1に記載の発明は、シート材を送り出す給紙ローラと、シート材を分離する摩擦部材を有する分離部材と、基台部であるベース部材とを、備えるシート材分離装置において、分離部材とベース部材のいずれか一方が他方を、回動保持部で回動自在に所定の圧力で狭持し、回動保持部において、分離部材とベース部材のいずれか一方には、軸端部にかけて先細りの同心円断面を有する回動軸が設けられ、他方には、底部にかけて先細りの同心円断面空間を有し、該回動軸と勘合する凹型の回動軸受け部が設けられていることとした。
また、請求項2に記載の発明は、前記回動軸と前記回動軸受け部は、回動軸受け部の奥部でのみ接触していることとした。
また、請求項3に記載の発明は、前記回動軸の軸端部の形状が、球形または円錐形であることとした。
また、請求項4に記載の発明は、請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載のシート材分離装置を給紙装置に搭載することとした。
本発明の請求項1に係る構成によれば、シート材を送り出す給紙ローラと、シート材を分離する摩擦部材を有する分離部材と、基台部であるベース部材とを、備えるシート材分離装置において、分離部材とベース部材のいずれか一方が他方を、回動保持部で回動自在に所定の圧力で狭持し、回動保持部において、分離部材とベース部材のいずれか一方には、軸端部にかけて先細りの同心円断面を有する回動軸が設けられ、他方には、奥部にかけて先細りの同心円断面空間を有し、該回動軸と勘合する凹型の回動軸受け部が設けられていることとした。
したがって、例えば、分離部材に回動軸、ベース部材に回動軸受け部を有し、分離部材がベース部材に所定の圧力で狭持されている場合、回動保持部において、分離部材の回動軸が、ベース部材の回転軸受け部と勘合し、外側から圧力を受けて狭持(以下、圧縮挟持)される構成となるが、この構成において、例えば、回動軸の軸端部が円錐形状で、これに勘合するベース部材の回動軸受け部が、前記回転軸の軸端部より僅かに鈍角の円錐形状の凹部である場合、ベース部材の圧縮狭持により、回動軸に圧縮力を受けるので、回動軸は、その軸心が、回動軸受け部に対して、凹部の底である中心方向に調節され、回動軸の軸心と回動軸受け部の軸心が一致しようとする力が働く自己調芯性を有する。また、圧縮狭持により、ガタ無く回動軸を支持できるので、分離部材のベース部材に対する位置関係が安定して、給紙ローラとの位置関係や接触状態を安定に維持できる。
よって、簡易な構造で、給紙ローラと分離部材の位置関係・接触状態を適切に保ち、給紙性能を維持しつつ、分離部材を回動保持部で圧縮狭持することにより、分離部材の支持剛性を高めながら、勘合部のガタを無くし、シート材と分離部材上の摩擦部材との間で発生する振動を抑えて、低騒音化することができる。
また、請求項2に記載の発明によれば、前記回動軸と前記回動軸受け部は、回動軸受け部の奥部でのみ接触していることとした。
したがって、前記請求項1の効果を維持しつつ、回動保持部では、回動軸は、先細りの軸端部でのみ、回動軸受け部と当接しているので、その接触面積が小さいため、回動に対する摩擦抵抗が少なくなり、支持剛性を上げるために、圧縮狭持圧力を高めても、回動抵抗が過大にならないので、給紙性能を維持しつつ、シート材と分離部材上の摩擦部材との間で発生する振動を抑えて、低騒音化することができる。
また、請求項3に記載の発明によれば、前記回動軸の軸端部の形状が、球形または円錐形であることとした。
したがって、前記の効果に加えて、例えば、回動軸の軸端部が、球形であって、回動軸受け部の形状が、該球形の軸端部より僅かに大きな球形凹部である場合、回動軸と回動軸受け部の接触部が少なく、かつ接触状態が滑らかであるために、回動保持部の支持剛性を高めつつ、回動軸の軸端部の磨耗等を抑えることができ、長寿命化に寄与する。
また、回動軸の軸端部が、円錐状であって、回動軸受け部の形状が、該円錐状の軸端部より、僅かに鈍角の円錐状凹部である場合にも同様の効果を奏して、回動保持部の支持剛性を高めながら、分離部材の回動抵抗を、より小さく抑えることができるので、簡易な構造で、給紙性能を維持しつつ、シート材と分離部材上の摩擦部材との間で発生する振動を抑えて、低騒音化することができる。
また、請求項4に記載の発明によれば、請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載のシート材分離装置を給紙装置に搭載することとした。
したがって、上記シート材分離装置を給紙装置に搭載することにより、給紙時にシート材と分離部材上の摩擦部材との摩擦摺動によって発生する振動・騒音を抑えた給紙装置を提供することができる。
以下、本発明に係るシート材分離装置について、図1〜図3に示した実施の形態に基づいて、その構造、動作、作用・効果について説明する。図1は、本発明に係るシート材分離装置を搭載した給紙装置の構造を示す模型的断面図である。図2は、本発明に係る第1の実施の形態の構成を示す模型的斜視図と正面図(シート材搬送方向手前側を正面とする。)である。図3は、本発明に係る第2の実施の形態の構成を示す模型的斜視図と上面図である。なお、各図中の矢印は、シート材搬送方向を示す。まず、最初にシート材分離装置1が搭載される給紙装置2について、図1を参照して、その構成と動作を簡単に説明する。
図1に示すように、複写機等の画像形成装置(不図示)の給紙装置2において、給紙トレイ3にセットされた用紙等のシート材は、給紙トレイ3に設けられたリフト板4によって、下側から弾性付勢されて、給紙ローラ5の下面に接触している。駆動手段(不図示)により、給紙ローラ5が回転することによって、給紙ローラ5に接している最上面のシート材が、給紙ローラ5の摩擦力によって、画像形成部(不図示)方向(シート材搬送方向下流側)、すなわち図1において右方に送られる。
シート材は、給紙ローラ5によって、リフト板4からシート材分離装置1に送られる。シート材分離装置1においては、シート材は、給紙ローラ5とこれに圧接する分離部材としての保持アーム6の上面に設けられた摩擦部材としての摩擦パッド7の間に挿通され、給紙ローラ5の回転に従って、さらに画像形成部に向かって移動する。
このとき、リフト板4から送られてきたシート材は、シート材の静電気等の帯電や湿度状態等の要因により、シート材同士が密着して、分離されないまま、重送されてくる場合がある。こうして重送されてきたシート材が、シート材分離装置1を通過する際に、給紙ローラ5に直接、接する最上面のシート材以外のシート材は、摩擦パッド7による摩擦抵抗により、その流れがせき止められる。したがって、最上面の1枚のシート材のみが、さらに後段の画像形成部に送り出されるようになっている。
次に、本発明の特徴部分であるシート材分離装置1として、第1の実施の形態に係るシート材分離装置1について、図2を参照して、その構造および動作の説明を行う。
第1の実施の形態に係るシート材分離装置1は、給紙ローラ5、分離部材としての保持アーム6および保持アーム6に設けられた摩擦パッド7、ベース部材8等からなる。
保持アーム6は、その両側面下方に外向きに設けられた回動軸9が、ベース部材8に内向きに対向して設けられた回動軸受け部10によって、回動自在に圧縮狭持され、勘合している。また、保持アーム6の上面に設けられた摩擦パッド7は、ベース部材8上方に回転自在に支持されて設けられた給紙ローラ5の下面に圧接するように、ベース部材8に設けられたコイルバネ11によって摩擦パッド7が設けられた保持アーム6の下面から付勢されている。
給紙ローラ5の直下に配置された保持アーム6の外形は、図2に示すように、側断面形状(回動軸線と直交する平面における断面)が略逆L字型の形状であり、その上面部には、発泡性のゴム等からなる摩擦パッド7が、接着やコーティングにより設けられている。下方には、両側面部に夫々同形状の先細りの同心円断面を持つ円錐状の軸端部を有する回動軸9が、同一の軸線上で側面外側に向かって設けられている。なお、保持アーム6を構成する材料としては、POMやPP等の弾性効果、摺動性の高い樹脂や、SUS等のバネ性のある金属が用いられる。
給紙ローラ5は、樹脂や金属等からなる円柱状の軸体12に、摩擦パッド7より摩擦係数の高いゴム等からなる層13をその周面に形成したものであって(給紙ローラ径は約20mm、ローラ幅は約30mm)、該軸体12には、給紙ローラ5を回転駆動するための駆動軸14が、その側面中央に設けられた貫通穴に、圧入固定されている。該駆動軸14の一端は、歯車列等を介して回転モータ等の駆動手段(不図示)に接続されている。
ベース部材8は、シート材分離装置1の基台部であり、保持アーム6の両側の回動軸9を、ベース部材8に設けられた回動軸受け部10において、回動自在に圧縮狭持、勘合している。
ベース部材8に設けられた回動軸受け部10の形状は、先細りの同心円断面空間を有する凹部となる円錐斜面の角度が、勘合する保持アームの回動軸9の軸端部の円錐より、僅かに鈍角となるように設けられている。したがって、回動軸9勘合時には、回動軸9は、その軸端部が回動軸受け部10の奥部のみに当接することになる。
また、保持アーム6の回動軸9の軸端間距離は、ベース部材8の回動軸受け部10の円錐状の凹部の奥部に相当する頂点間距離よりも大きくなるように設定されており、この距離や保持アーム6の剛性等を調整することで、圧縮狭持圧力、すなわち保持アーム6の支持剛性を調整することが可能となる。
したがって、保持アーム6を、ベース部材8に組み付ける場合は、保持アーム6の回動軸9部を内側に撓ませて、軸端距離を一時的に縮めて、ベース部材8の回動軸受け部10に挿入する。このように挿入された保持アーム6の回動軸9の円錐状の軸端部は、回動軸受け部10の円錐状の凹部の側斜面に沿って、円錐状の凹部の頂点である中心奥部に自動的に達し、ここで安定状態になる自己調芯性を有する。そして、この状態においては、保持アーム6の回動軸9は、ベース部材8の回動軸受け部10に対して、該回動軸9の円錐状の軸端部の頂点で、略点接触にて保持される。
保持アーム6の摩擦パッド7を設けた面の下側と、その下方に位置するベース部材8の上面部との間には、コイルバネ11等の付勢部材が配置されており、該コイルバネ11は、保持アーム6の摩擦パッド7上面を、給紙ローラ5下面に押し付ける方向へ、保持アーム6が回動するように付勢力を付与している。
次に、上記構成に係るシート材分離装置1の振動、異音抑制の作用・効果について説明する。
図1に示すように、給紙トレイ3に載置された最上面のシート材は、給紙ローラ5の下面にリフト部材4によって弾性付勢されつつ、給紙ローラ5の回転運動にしたがって、画像形成部に向かって送られる。リフト部4を通過した後、該シート材は、その先端から給紙ローラ5と、摩擦パッド7の圧接部に挿通され、ここを通過した後、画像形成部に送られる。
シート材が、給紙ローラ5と摩擦パッド7の圧接部を通過する際、シート材の上面は、摩擦力によって給紙ローラ5面に密着した状態で、給紙ローラ5の回転に従動する。一方、シート材の下面は、摩擦パッド7上面に圧接する。したがって、シート材は、摩擦パッド7表面から摩擦を受けつつ、画像形成部方向に向けて、摩擦パッド7表面を滑りながら送られる。
このとき、シート材と摩擦パッド7間で、摩擦力の変動(動摩擦と静止摩擦の変動)が繰り返されるために、これに起因して、摩擦パッド7に振動を発生させる力が働く。しかし、摩擦パッド7が固定されている保持アーム6は、ベース部材8によって、回動保持部15で圧縮狭持されているため、保持アーム6の回動軸9とベース部材8の回動軸受け部10には、ガタとなる部品間の隙間が発生しない。このため、保持アーム6が振動しても、保持アーム6とベース部材8間で相対運動は起こらないので、いわゆるビビリ音等の騒音が発生せず、給紙時の不快な異音を低減することができる。
また、この構成においては、保持アーム6の回動軸9の軸端部は、自己調芯性によって、ベース部材8の回動軸受け部10の凹部中心に、自動的に調芯する構造であるので、保持アーム6は、ベース部材8に対して、ずれることなく、常に一定の位置関係を保つことができる。したがって保持アーム6に固定された摩擦パッド7とベース部材8により回転支持される給紙ローラ5面の位置関係は安定して、圧接力や、接触位置等の接触状態を安定的に維持できるので、シート材搬送に重要な摩擦力等の関係を適切に維持しながら、異音を抑えることができるほか、シート材が斜行して、紙詰まり等が発生することも同時に抑えることができる。さらに、摩擦パッド7の振動が抑制されるので、摩擦パッド7とシート材との摩擦抵抗の低下を招くことも無く、これに起因するシート材の分離性能の低下によるシート材の重送を抑止することもできる。
そして、また、保持アーム6の振動による異音を押さえるべく、回動保持部15の圧縮狭持圧力を高めて、支持剛性を上げる場合、圧縮狭持圧力を高めても、保持アーム6の回動軸9とベース部材8の回動軸受け部10は、回転軸受け部10の奥部のみで当接しており、略点接触であるために、接触抵抗が少ないので回動抵抗が大きくならない。よって、給紙ローラ5と摩擦パッド7の圧接力に与える影響が少なく済む。
また、圧縮狭持圧力を高めて、保持アーム6の回動軸9部に幾分かの撓みが生じても、保持アーム6において摩擦パッド7と回動軸9は最遠位となるように設けられているので、摩擦パッド7面の位置関係には、殆ど影響を与えない。
したがって、従来は、給紙性能に影響を与えずに、シート材分離装置1の振動・異音低減のための調整を行うことが困難であったが、本発明による構成においては、夫々別々に容易に設計・調整することができるようになり、設計容易性が高まる利点がある。
次に、第2の実施の形態のシート材分離装置1について、図3を参照して、その構造および動作の説明を行う。なお、第2の実施の形態の説明において、前記第1の実施の形態と共通する構成については、その説明を省略するのもとする。また、第1の実施形態と共通する構成要素には前と同じ符号を付すものとする。
第2の実施の形態に係るシート材分離装置1は、給紙ローラ5、分離部材としての保持アーム6および保持アーム6に設けられ、摩擦パッド7を外周に施された分離ローラ16、ベース部材8等からなる。
給紙ローラ5の直下の配置された保持アーム6の外形は、図3に示すように、上面視で略コ字型の形状であり、保持アーム6のシート材搬送側下流側であるコ字型形状の開放側にあるアーム部6aの両側面部に夫々同形状の円錐状の凹部である回動軸受け部10が、同一の軸線上で側面外側に向かって設けられている。
保持アーム6は、回動軸受け部10において、ベース部材8に内向きに対向して設けられた回動軸9によって、回動自在に圧縮狭持され、勘合している。また、保持アーム6のシート材搬送方向上流側に設けられた摩擦パッド7を施された分離ローラ16は、ベース部材8上方に回転自在に支持されて設けられた給紙ローラ5の下面に圧接するように、ベース部材8に設けられたコイルバネ11によって、保持アーム6の下側から付勢されている。
保持アーム6の回動軸受け部10の形状は、後述する勘合するベース部材8の回動軸9の軸端部の円錐形状より、凹部となる円錐斜面の角度が僅かに鈍角となるように設けられている。
分離ローラ16は、回動軸受け部10の軸線と平行に、保持アーム6に設けられた回転軸17で回転支持されており、その回転は、分離ローラ16と隣接して同軸上に設けられ、該回転軸17に接続されたトルクリミッタ18によって規制されている。
なお、保持アーム6を構成する材料としては、POMやPP等の弾性効果、摺動性の高い樹脂や、バネ性のある金属が用いられる。
ベース部材8は、シート材分離装置1の基台部であり、保持アーム6の両側の回動軸受け部10を、ベース部材8に設けられた回動軸9によって、回動自在に圧縮狭持、勘合している。
ベース部材8に設けられた回動軸9は、回動保持部15でベース部材8の内側両側面に、夫々同形状の円錐状の軸端部を有し、側方内側に向かって、同一の軸線上に設けられている。
次に、上記構成に係るシート材分離装置1の振動、異音抑制の作用・効果について説明する。
図1に示すように、給紙トレイ3に載置された最上面のシート材が、給紙ローラ5によって、画像形成部に送られる工程において、シート材が、給紙ローラ5と摩擦パッド7の圧接部を通過する際に発生する摩擦力の変動のために、摩擦パッド7に振動を発生させる力が働く。しかし、摩擦パッド7を施された分離ローラ16を回転支持している保持アーム6は、ベース部材8によって、回動保持部15で圧縮狭持されているため、保持アーム6の回動軸受け部10とベース部材8の回動軸9は、常に接触を保っている。このため、保持アーム6が振動しても、保持アーム6とベース部材8間で相対運動は起こらず、いわゆるビビリ音等の騒音が発生せず、給紙時の不快な異音を低減することができる。
また、この構成においても第1の実施の形態と同様に、保持アーム6とベース部材8の回動保持部15には、自己調芯性が有効に働くので、摩擦パッド7と給紙ローラ5面の位置関係は安定して、圧接力や、接触位置等の接触状態を安定的に維持でき、シート材搬送に重要な摩擦力等の関係を適切に維持しながら、異音を抑えることができ、シート材が斜行して、紙詰まり等が発生することも同時に抑えることができる。
そして、回動軸9と回動軸受け部10の接触面積が少ないので、ベース部材8の圧縮狭持圧力を高めて、回動保持部15の支持剛性を上げても、回動抵抗が大きくならないので、給紙ローラ5と摩擦パッド7の圧接力に与える影響が少なく済む。
よって、従来は、給紙性能に影響を与えずに、シート材分離装置1の振動・異音低減のための調整を行うことが困難であったが、本発明による構成においては、夫々別々に容易に設計・調整することができるようになり、設計容易性が高まる利点がある。
また、摩擦パッド7を施された分離ローラ16は、通常運転時は、トルクリミッタ18により、回転保持され、静止しているが、例えば、シート材が摩擦パッド7を通過する際、シート材と摩擦パッド7間の摩擦力が、トルクリミッタ18の規定値を超えたとき、トルクリミッタ18が開放されて、分離ローラ16が僅かに回転することで、該摩擦力が規定値を超えないようにしている。
したがって、トルクリミッタ18の規定値を超える摩擦力がシート材と摩擦パッド7間に生じないので、該摩擦力の変動に伴って分離ローラ16にかかる力が、一定値以下に抑制されて、突発的に過大な力が摩擦パッド7にかかった場合であっても、分離ローラ16の振動・異音は、通常の動作の場合と同様に適切に抑えられる。また、分離ローラ16、およびトルクリミッタ18は、回転角度には制約が無く、無限回転できるので、メンテナンス等の必要も無く、この効果は常に発揮される。また、重送等により、シート材分離装置1で、過大な負荷がかかった場合にも、負荷を低減・解除し、装置を保護する役割も果たす。
第1、第2の実施の形態においては、回動保持部15の構成は、いずれも保持アーム6は、外側からベース部材8によって圧縮狭持される構成を取っているが、この形態には限られず、ベース部材8の一部が、外側から保持アーム6によって圧縮狭持される構成であっても同様の作用・効果を奏するものである。
また、回動保持部15の回動軸9、回動軸受け部10は、勘合部において、一対となるように設けられていれば、ベース部材8、または保持アーム6のいずれに設けても、同様の作用・効果を奏するものである。
また、実施の形態においては、回動軸9の軸端部の形状として円錐型のものを例示して説明したが、軸端部の形状が球形であっても同様の作用・効果を奏するものである。
そして、上記シート材分離装置を給紙装置に搭載することにより、給紙時にシート材と分離部材との摩擦摺動によって発生する振動・騒音を抑えた給紙装置を提供することができる。
以上、本発明の実施形態につき説明したが、本発明の範囲はこれに限定されるものではなく、発明の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更を加えて実施することができる。
本発明に係るシート材分離装置を搭載した給紙装置の構造を示す模型的断面図。 本発明に係る第1の実施の形態の構成を示す模型的斜視図と正面図。 本発明に係る第2の実施の形態の構成を示す模型的斜視図と上面図。
符号の説明
1 シート材分離装置
2 給紙装置
5 給紙ローラ
6 保持アーム(分離部材)
7 摩擦パッド(摩擦部材)
8 ベース部材
9 回動軸
10 回動軸受け部
11 コイルスプリング
15 回動保持部
16 分離ローラ
18 トルクリミッタ

Claims (4)

  1. シート材を送り出す給紙ローラと、シート材を分離する摩擦部材を有する分離部材と、基台部であるベース部材とを、備えるシート材分離装置において、前記分離部材と前記ベース部材のいずれか一方が、他方を、回動保持部で回動自在に所定の圧力で狭持し、前記回動保持部において、前記分離部材と前記ベース部材のいずれか一方には、軸端部にかけて先細りの同心円断面を有する回動軸が設けられ、他方には、奥部にかけて先細りの同心円断面空間を有し、前記回動軸と勘合する凹型の回動軸受け部が設けられていることを特徴とするシート材分離装置。
  2. 前記回動保持部において、前記回動軸と前記回動軸受け部は、前記回動軸受け部の奥部でのみ接触していることを特徴とする請求項1に記載のシート材分離装置。
  3. 前記回動軸の前記軸端部の形状が、球形または円錐形であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のシート材分離装置。
  4. 請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載のシート材分離装置を搭載することを特徴とする給紙装置。
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