JP2002154450A - 電動パワーステアリング装置及びトルク推定方法 - Google Patents

電動パワーステアリング装置及びトルク推定方法

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JP2002154450A
JP2002154450A JP2000354260A JP2000354260A JP2002154450A JP 2002154450 A JP2002154450 A JP 2002154450A JP 2000354260 A JP2000354260 A JP 2000354260A JP 2000354260 A JP2000354260 A JP 2000354260A JP 2002154450 A JP2002154450 A JP 2002154450A
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electric power
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ドライバの操舵意志に基づいた補助トルク
を、追従性よく与えることができ、かつ外乱除去性に優
れ、また、制御の目標値を適切に推定する。 【解決手段】 ハンドル3に加えられるドライバのハン
ドルトルクTHをステアリング系2を介して操舵輪Wに
伝達すると共に、制御手段12により制御される電動機
8の発生する補助トルクTaをステアリング系2に付加
してなる電動パワーステアリング装置1の、ステアリン
グ系2の途中に操舵トルクセンサTSを設けてステアリ
ングトルクTを検出すると共に、制御手段12はハンド
ルトルクに基づくフィードフォワード項とハンドルトル
クとステアリングトルクの偏差に基づくフィードバック
項の加算値にて補助トルクTaを決定する。また、ハン
ドルトルクTHをステアリングトルクTから推定する。
また、フィードバック項に電動機回転速度とハンドルの
回転速度の偏差に基づく項を加算。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電動機の駆動力を
ステアリング系に直接作用させてドライバの操舵力をア
シストする電動パワーステアリング装置及びトルク推定
方法に関し、殊にドライバの真の操舵意志(ハンドルト
ルク)に基づいたアシストトルク(補助トルク)を追従
性よく与えることができ、かつ外乱除去性にも優れた電
動パワーステアリング装置及びドライバのハンドルトル
クと路面反力トルクを含むステアリングトルクからハン
ドルトルクを推定するトルク推定方法に関する。
【0002】
【従来の技術】最近の車両におけるエンジンの排気量拡
大(車両の大型化)、ABS(Anti Lock Break Syste
m)やエアバッグシステムなどの安全装備の搭載などに
よる車両重量の増加、そしてタイヤ性能の向上と幅広化
などによって、ハンドル(ステアリングホイール)を操
作する際に必要とされるドライバの操舵力が大きくなっ
ている。このため、イージードライブ化を達成するため
の手段として、現在ではパワーステアリング装置がほぼ
全ての車種に装備されるようになった。パワーステアリ
ング装置は、ドライバの操舵力をアシストする補助トル
クを油圧により発生する油圧式パワーステアリング装置
が主流である。しかし、この油圧式パワーステアリング
装置は、複雑な油圧配管が必要なため、車両への搭載の
自由度が低いという問題がある。また、油圧ポンプがエ
ンジンにより駆動されるため、エンジン負荷の増加によ
り燃費が悪くなるという問題がある。特に最近これらの
点が、油圧式パワーステアリング装置における大きな問
題点としてクローズアップされるようになった。
【0003】そこで、このような油圧式パワーステアリ
ング装置における問題を解決するものとして、電動機が
発生する補助トルクによりドライバの操舵をアシストす
る電動式パワーステアリング装置(電動パワーステアリ
ング装置)が注目されている。電動パワーステアリング
装置は、前記した油圧式パワーステアリング装置におけ
る欠点がないことに加え、油圧式のものに比べて高い制
御自由度をもつ。したがって、電動機を高精度に制御す
ることによって、油圧式パワーステアリング装置では実
現し得ないような良好な操舵フィーリングを得ることも
可能である。
【0004】次に、従来の電動パワーステアリング装置
の構成及び制御を、図4及び図5を参照して説明する。
図4は、従来例の電動パワーステアリング装置の全体構
成図である。図5は、従来例の電動パワーステアリング
装置における制御をモデル化したブロック図である。
【0005】図4に示すように電動パワーステアリング
装置51は、ラック軸59と同軸上に配された電動機5
8によって補助トルクを発生する。また、電動パワース
テアリング装置51は、ステアリング軸54とピニオン
ギア57aの角度差を「捩じれトルク(反力トルク;Re
action torque)T」として検出する操舵トルクセンサ
TSを有する。ここで、電動機58とラック軸59の機
械的連結は、ボールねじ機構61で実現され、これによ
って電動機58が発生するトルク(補助トルク;Assist
torque)をラック軸59の軸力に変換するメカニズム
になっている。そして、このラック軸59における軸力
は、ラック軸59の端部のタイロッド60,60を介し
て前輪W,W(タイヤ)の回転トルク(転舵トルク)へ
と変換され、前輪W,Wが転舵される。ここで、前輪
W,Wが転舵されるときは、路面の反力によって、前輪
W,Wが操舵されるのを妨げる方向にトルクが発生する
(路面反力トルク;Rack reaction torque)。一方、ス
テアリング軸54にはステアリングホイールたるハンド
ル53が結合されており、ドライバは、意図するハンド
ル角になるように適切なハンドルトルク(Driver torqu
e)をハンドル53に加える。
【0006】ここで、操舵トルクセンサTSのみを弾性
体と考えると、電動パワーステアリング装置51は、ハ
ンドル53と電動機58の2つの慣性をもつ2慣性系に
近似でき、その両端にそれぞれドライバのハンドルトル
ク(Driver toque)と路面からの反力である路面反力ト
ルク(Rack reaction torque)が加わるようなシステム
と考えることができる。そして、電動パワーステアリン
グ装置51は、これら入力に対して前記した捩じれトル
ク(反力トルク)Tの信号を小さく押さえることが制御
系の目的になる。なお、電動機58は、電動機駆動手段
63が生成する電動機駆動信号VMによりPWM(Pulse
Width Modulation)駆動される。この電動機駆動信号
Mは、操舵トルクセンサTSの検出値である反力トル
ク(ステアリングトルク)Tを入力した制御手段62
が、反力トルクTに所定のゲインを乗じるなどして生成
した電動機制御信号VOに基づいて生成されるものであ
る。
【0007】次に、図5を参照して説明を続ける。図5
に示すように、電動パワーステアリング装置51の制御
系には、前記したハンドルトルクと路面反力トルクが入
力される。この図5において、ステアリングダイナミク
スH(s)は、ハンドル53に加えられるハンドルトル
クからこのハンドル53の回転角(ハンドル53から操
舵トルクセンサTS)までの伝達特性(粘性項、慣性
項、ばね項)である。また、ギアボックスダイナミクス
G(s)は、電動機58に加えられる路面反力トルクか
らピニオンギア57aの回転角(電動機58から操舵ト
ルクセンサTS)までの伝達特性(粘性項、慣性項、ば
ね項)である。ここで、図5におけるKは、ハンドル5
3の回転角とピニオンギア57aの回転角の差を反力ト
ルクに変換する変換係数である(図4における操舵トル
クセンサTSに相当する)。また、図5におけるRは、
反力トルクを補助トルクに変換する変換係数である(図
4における電動機58などに相当する)。
【0008】つまり、図4及び図5に示すような従来の
電動パワーステアリング装置51における制御では、操
舵トルクセンサTSが検出する反力トルクTのフィード
バックのみで補助トルクを決定している。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、操舵ト
ルクセンサTSが検出する反力トルクTの信号成分は、
(1)ドライバのハンドルトルクに係るものと(2)路
面反力トルクに係るものとに分けられる。そして、定常
時は両方のトルクが釣り合うことによって保舵状態(ド
ライバがハンドル53をある角度に維持する状態)が実
現される。ところが、保舵中に路面反力トルクが印加さ
れた場合などは、前記した操舵トルクセンサTSの検出
値では、ドライバが操舵をしているのか、あるいは路面
反力トルクが印加されているのかの判断が困難である。
このため、本来であれば、ドライバの操舵(ハンドルト
ルク)に対応する補助トルクと路面反力トルクを抑制す
る補助トルクは独立に設定されるべきであるが、前記し
たとおり両トルクを区別することなく反力トルクTに基
づいて補助トルクを設定している。
【0010】また、かかる従来の電動パワーステアリン
グ装置51では、ドライバが操舵を開始するとき(操舵
開始時点)にハンドル53が重くなり、ドライバの操舵
に対する補助トルクの追従性がよくないという問題があ
る。
【0011】前記した問題を、図5を参照して補足する
(適宜図4参照)。図5の制御の場合、補助トルクの発
生比率Rを反力トルクTに対するフィードバックゲイン
とすると、この図5の構成はレギュレータ系とみなせ
る。しかし、レギュレータ問題の場合、平衡点をゼロと
して、いかにこの平衡点に収束させていくかという制御
目標を設定するが、電動パワーステアリング装置51の
場合、完全なレギュレーションを行うと前記した保舵状
態では、ドライバがハンドル53に操舵力(ハンドルト
ルク)を加える必要がなくなってしまう(つまり補助ト
ルクのみで操舵される)。自動操舵装置の場合は、この
ような制御を行うことになるが、パワーステアリング装
置の場合は、あくまでもドライバのハンドルトルクを電
動機58が発生する補助トルクでアシストするシステム
なので、完全なレギュレーションを行うことができない
という特殊性がある。一方、制御目標に相当する信号
(反力トルク信号)が不明確であるので、電動パワース
テアリング装置51の制御系はトラッキング系にもなっ
ていない。このように、電動パワーステアリング装置5
1の制御構成は、通常のレギュレーション及びトラッキ
ング構成として分類できない特殊な構成となっている。
【0012】なお、本願出願人による特開平8−244
635号公報には、ハンドルの慣性トルクやハンドル軸
の粘性トルクを補償してドライバの意図した操舵トルク
(ハンドルトルク)に対応した操舵補助力(補助トル
ク)を発生させ、操舵フィーリングの改善を図る電動パ
ワーステアリング装置が開示されている。この電動パワ
ーステアリング装置は、ハンドルトルクを推定すると共
に、フィードバック制御により補助トルクを発生するも
のである。この電動パワーステアリング装置によれば、
ドライバの操舵意志に基づく補助トルクを発生させるこ
とができ、操舵フィーリングが向上する。しかし、この
電動パワーステアリング装置は、ドライバの操舵に対す
る補助トルクの追従性において改良すべき課題を有す
る。また、ハンドルに加えられるドライバのハンドルト
ルクの推定という点からもまだ改良すべき課題を有す
る。
【0013】そこで、本発明は、ドライバの真の操舵意
志に基づいた補助トルクを、ドライバの操舵に対して追
従性よく与えることができ、かつ外乱除去性に優れた電
動パワーステアリング装置、及び電動パワーステアリン
グ装置における制御の目標値を適切に推定することので
きる電動パワーステアリング装置におけるトルク推定方
法を提供することを主たる課題とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】前記課題に鑑み、ドライ
バの操舵(ハンドル操作)に基づくハンドルトルクに対
する補助トルクの追従性と路面反力トルクの影響を抑制
する外乱除去性、及び制御における目標信号について鋭
意研究を行い、追従性はフィードフォワード制御で対応
し、外乱の抑制はフィードバック制御で対応する2自由
度構成とすることとし、また、制御の目標値はドライバ
のハンドルを操舵する際のハンドルトルクとすることで
本発明を完成するに至った。即ち、前記課題を解決した
本発明のうち請求項1に記載の発明は、車両を操舵する
ハンドルに加えられるドライバのハンドルトルクをステ
アリング系を介して操舵輪に伝達すると共に、制御手段
により制御される電動機の発生する補助トルクを前記ス
テアリング系に付加してなる電動パワーステアリング装
置において、前記ステアリング系の途中に操舵トルクセ
ンサを設けてステアリングトルクを検出すると共に、前
記制御手段は前記ハンドルトルクに基づくフィードフォ
ワード項と前記ハンドルトルクと前記ステアリングトル
クの偏差に基づくフィードバック項の加算値にて前記補
助トルクを決定する構成とした。
【0015】この構成によれば、電動機が発生する補助
トルクは、ハンドルトルクを目標値とするものになる。
なお、ハンドルトルクは、ハンドルに作用するドライバ
の操舵トルクであり、従来例における反力トルク(本願
におけるステアリングトルク)とは異なる。このハンド
ルトルクにより、ドライバが操舵をしているのか、ある
いは路面反力が印加されているのかを判断することがで
きる。また、フィードフォワード制御により、電動パワ
ーステアリング装置は、ドライバのハンドル操作に対す
る追従性の優れたものになる。加えて、フィードバック
制御により、電動パワーステアリング装置は外乱除去性
に優れたものになる。なお、ハンドルトルクとステアリ
ングトルクの偏差は、路面状況の変化に対応した外乱ト
ルク(路面反力トルク)に相当するものである。よっ
て、この偏差に基づいてフィードバック制御(ポジティ
ブ的なフィードバック制御)することにより、例えば、
保舵時における安定性が向上する。
【0016】また、請求項2に記載の発明は、請求項1
の発明において、前記ハンドルトルクを前記ステアリン
グトルクから推定する構成とした。
【0017】この構成によれば、一般的に使用されてい
る操舵トルクセンサを1つ備えるだけでよい。
【0018】また、請求項3に記載の発明は、請求項1
又は請求項2の発明において、前記フィードバック項に
前記電動機の回転速度と前記ハンドルの回転速度の偏差
に基づく項を加算する構成とした。
【0019】電動機の回転速度とハンドルの回転速度に
おける偏差(ハンドルの回転角と電動機の回転角の差)
の変化は、ハンドルトルクと路面反力トルクの変化のズ
レに対応して生じる。この構成によれば、路面反力トル
クの変化に対して電動機の回転を抑制することが可能で
ある。
【0020】また、請求項4に記載の発明は、車両を操
舵するハンドルに加えられるドライバのハンドルトルク
をステアリング系を介して操舵輪に伝達すると共に、制
御手段により制御される電動機の発生する補助トルクを
前記ステアリング系に付加してなる電動パワーステアリ
ング装置におけるトルク推定方法であり、(1)前記ハ
ンドルトルク及び路面からの路面反力トルクの双方を含
むステアリングトルクTを検出するステップ、(2)前
記ステアリングトルクTを微分してステアリングトルク
微分値を求めるステップ、(3)前記電動機の回転速度
を検出するステップ、(4)下記の式から前記ハンドル
トルクを推定するステップ、を含んでなる。 式 … KTH∝T(ドット)+KNθM(ドット) ここで、Kは前記ステアリング系におけるトーションバ
ーばね定数、THはハンドルトルク、T(ドット)はス
テアリングトルク微分値、Nは前記ハンドルの回転角度
と前記電動機の回転角度の比、θM(ドット)は前記電
動機の回転速度である。
【0021】これによれば、ステアリングトルク(反力
トルク)と電動機の回転速度を検出するだけで、ドライ
バのハンドルトルクを推定することができる。なお、ス
テアリングトルク(反力トルク)は、電動パワーステア
リング装置における一般的な操舵トルクセンサ(例えば
ステアリングギアボックス内に設けられたもの)により
検出することができる。また、電動機の回転速度は、電
動機における電動機電圧と電動機電流により求めること
ができる。なお、トーションバーばね定数K及びハンド
ルの回転角度と電動機の回転角度の比Nは、一定値であ
る。
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態の電動
パワーステアリング装置を、図面を参照して詳細に説明
する。
【0022】先ず、電動パワーステアリング装置の構成
を、図1及び図2を参照して説明する。図1は、本実施
形態の電動パワーステアリング装置の全体構成図であ
る。図2は、図1の電動機駆動手段の回路図である。
【0023】図1に示すように、電動パワーステアリン
グ装置1は、ドライバによるハンドル3の操舵時に、手
動操舵力発生手段(ステアリング系)2によってマニュ
アルステアリングで前輪W,Wを転動させて車両の向き
を変える。さらに、電動パワーステアリング装置1は、
制御手段12からの電動機制御信号VOに基づいて電動
機駆動手段13で電動機駆動信号VMを生成し、この電
動機駆動信号VMで電動機8を駆動して補助操舵トルク
(補助操舵力)を発生させ、手動操舵力発生手段2によ
るドライバの操舵力(ハンドルトルク)を軽減する。
【0024】手動操舵力発生手段2は、ハンドル3に一
体に設けられたステアリング軸4に連結軸5を介してス
テアリング・ギアボックス6内に設けたラック&ピニオ
ン機構7のピニオンギア7aが連結される。なお、連結
軸5は、その両端に自在継手5a,5bを備える。ラッ
ク&ピニオン機構7は、ピニオンギア7aに噛み合うラ
ック歯7bがラック軸9に形成され、ピニオンギア7a
とラック歯7bの噛み合いにより、ピニオンギア7aの
回転をラック軸9の横方向の往復運動とする。さらに、
ラック軸9には、その両端にタイロッド10,10を介
して、転動輪としての左右の前輪W,Wが連結される。
【0025】電動パワーステアリング装置1は、補助ト
ルクを発生させるために、電動機8が、ラック軸9と同
軸上に配設される。そして、電動機8の回転がラック軸
9と同軸に設けられたボールねじ機構11を介して推力
に変換され、この推力をラック軸9(ボールねじ軸11
a)に作用させる。これにより、前輪W,Wが転舵され
る。なお、転舵の際には、路面反力トルクが前輪W,W
及びタイロッド10,10を介してラック軸9に印加さ
れる。
【0026】制御手段12には、操舵トルクセンサTS
及び電動機回転速度センサNSの検出信号T,θM(ド
ット)が入力される。そして、制御手段12は、検出信
号T,θM(ドット)に基づいてそれぞれ電動機制御信
号VO(方向信号+PWM信号)を生成し、電動機駆動
手段13に出力する。この制御手段12の詳細について
は後記する。
【0027】電動機駆動手段13は、制御手段12が出
力した電動機制御信号VOに基づいた電動機駆動信号VM
を電動機8に供給し、電動機8を駆動する。電動機駆動
手段13は、例えば、図2に示すような4個のFET
(電界効果型トランジスタ)13a1,13a2,13a
3,13a4のスイッチング素子からなるブリッジ回路1
3a及びゲート駆動回路13bで構成される。パワーF
ET13a1,13a2,13a3,13a4の各ゲートG
1,G2,G3,G4に電動機制御信号VO(方向信号
〔VON,VOFF〕+PWM信号〔VPWM〕)が入力される
と、この電動機制御信号VOに基づいて電動機8に電動
機駆動信号VMが供給される。これにより、電動機8に
は電動機電流が流れ、電動機8は電動機電流に比例した
補助トルクを発生し、ドライバの操舵をアシストする。
【0028】操舵トルクセンサ(reaction torque sens
or)TSは、ステアリング・ギアボックス6内に配設さ
れ、ハンドル3に加えられるドライバのハンドルトルク
(driver torque)に基づいてステアリング系2に発生
するステアリングトルク(反力トルク;reaction torqu
e)Tの大きさと方向を検出する(ステアリング軸4と
ピニオンギア7aの角度差を「捩じれトルク(反力トル
ク)」として検出する)。そして、操舵トルクセンサT
Sは、捩じれトルクとして検出したステアリングトルク
Tをデジタル信号として制御手段12に送信する。
【0029】電動機回転速度センサNSは、電動機8に
流れる電動機電流及び電動機8に印加される電動機電圧
を検出する図示しない電動機電流検出手段及び電動機電
圧検出手段、並びに電動機電流及び電動機電圧から電動
機8の回転速度を演算する図示しない回転速度演算手段
を含んで構成される。これらの手段は、公知のものを使
用することができる。なお、回転速度演算手段は、後記
する(1)式に基づいて電動機回転速度を求めるもので
ある。
【0030】演算により求められた電動機回転速度θM
(ドット)は、デジタル信号として制御手段12に送信
される。なお、電動機回転速度センサNSは、ラック軸
9の移動速度を直接検出するセンサなどであってもよ
い。
【0031】次に、図3を参照して制御手段12の構成
を説明する。図3は、電動パワーステアリング装置にお
ける制御手段を含む電気系統のブロック構成図である。
【0032】図3に示すように、制御手段12は、信号
変換手段21、ハンドルトルク推定手段22、フィード
フォワード制御手段23、偏差演算手段24、フィード
バック制御手段25、加算手段26、駆動制御手段27
を含んで構成される。なお、ハンドルトルク推定手段2
2は、カルマンフィルタ22aを主たる構成要素とす
る。また、フィードフォワード制御手段23は、乗算手
段23aを主たる構成要素とする。さらに、フィードバ
ック制御手段25は、乗算手段25a,25b及び加算
手段25cを主たる構成要素とする。
【0033】ここで、本発明における制御の原理、つま
り電動機8が発生する補助トルクを求める手法を、式
(1)〜式(12)並びに図1及び図3を参照して説明
する。
【0034】〔ハンドルトルク推定〕ハンドル3に加え
られるドライバのハンドルトルクを推定する手法につい
て説明する。ハンドルトルクを推定するに際して、得ら
れる信号は、操舵トルクセンサTSが検出したステアリ
ングトルクT、並びに電動機8の電動機電圧及び電動機
電流である。電動機電圧と電動機電流からは、次の
(1)式により電動機回転速度θ M(ドット)を求める
ことができる。
【0035】
【数1】
【0036】この(1)式において、θMは電動機回転
角度、VMは電動機電圧、IMは電動機電流、RMは電動
機抵抗(電機子の抵抗)、Keは逆起電圧係数(誘起電
圧定数)である。ここで、(1)式におけるθMドット
は電動機回転速度である。なお、以下の説明において、
変数の上にドット(・)が付いているものは、当該変数
を微分したものであることを示す。つまり、θMドット
は、電動機回転角度であるθMを微分(時間微分)した
ものである。同様に、以下の各説明において、変数の上
にハット(^)が付いているものは、当該変数は推定さ
れたもの(推定値)であることを示す。また、変数の添
字Hはハンドルを意味し、添字Mは電動機を意味する。
【0037】説明をドライバのハンドルトルクの推定に
戻す。次に、操舵トルクセンサTSが検出したステアリ
ングトルクTと前記のように求めた電動機回転速度θM
(ドット)に基づき、ドライバのハンドルトルクT
Hを、カルマンフィルタ22aを適用して推定する。つ
まり、ハンドルトルクTHを推定値TH(ハット)として
求める。推定に際して、先ず推定問題の定式化を行う。
操舵トルクセンサTSの検出信号であるステアリングト
ルクTは、次の(2)式で与えられる。
【0038】
【数2】
【0039】ここで、Kはトーションバーばね定数(ト
ーションバーは操舵トルクセンサTSに相当する)、θ
Hはハンドル角度(ハンドル3の切れ角)、Nはハンド
ル回転角度と電動機回転角度との比(図1におけるラッ
ク&ピニオン機構7及びボールねじ機構11の減速比を
合成したもの)である。(2)式を微分すると、次の
(3)式が得られる。
【0040】
【数3】
【0041】続いて、(3)式を変形すると、次の
(4)式が得られる。
【0042】
【数4】
【0043】この(4)式がカルマンフィルタ22aへ
の入力信号になる。一方、ステアリング系2の運動方程
式を考えると、次の(5)式が得られる。
【0044】
【数5】
【0045】ここで、ωHはハンドル回転速度、JHはハ
ンドル3の慣性係数、BHはハンドル回転軸回りの粘性
摩擦係数、THはハンドルトルク(真値)である。この
(5)式を変形すると、次の(6)式になる。
【0046】
【数6】
【0047】この(6)式において、ハンドルトルクT
Hをステップ的な信号と仮定すると、これを微分したTH
(ドット)は(7)式のとおり0である。
【0048】
【数7】
【0049】ここで、ハンドルトルクTHを状態変数と
考えて、(6)式及び(7)式を状態空間表現で表する
と、次の(8)式のようになる。
【0050】
【数8】
【0051】また、(8)式とカルマンフィルタ22a
への入力信号を表す(4)式とから、次の(9)式が導
き出される。
【0052】
【数9】
【0053】したがって、θHドット(=ωH)は観測
(検出)できないため、T(ドット)+KNθM(ドッ
ト)を観測量(検出値)とし、ハンドル回転速度ωH
ハンドルトルクTHを推定するカルマンフィルタ22a
を設計することができる。また、このようにすること
で、ドライバのハンドルトルクTH及びハンドル回転速
度ωHの推定を精度よく行うことができるようになる。
【0054】〔フィードフォワード制御〕本実施形態に
おいては、目標反力トルク信号として推定したドライバ
のハンドルトルクTH(ハット)を用いるので、フィー
ドフォワード制御は、この推定したハンドルトルクTH
(ハット)に所定のゲインKfを乗じて補助トルクを発
生させるようにする(次の(10)式参照)。なお、T
affは、フィードフォワードによる補助トルクである。
また、ゲインKfは、理論計算や実験などにより定めら
れる。
【0055】
【数10】
【0056】〔フィードバック制御〕フィードバック制
御を行うに際して、ドライバのハンドルトルクTHの変
化及び路面反力トルクの変化に対して、電動パワーステ
アリング装置1が内部安定となる必要がある(外乱除去
性)。この場合、着目すべき信号は、電動機回転速度θ
M(ドット)になる。つまり、この電動機回転速度θ
M(ドット)に制約を課すようなフィードバックループ
も必要になる。よって、本実施形態では、フィードバッ
ク制御は次の(11)式に基づいて行う。ところで、制
御の基本からいうと、(11)式の右辺第2項は、請求
項3で特定したようにKs2(θH(ドット)−θM(ドッ
ト))とすべきであるが、本実施形態のようにθH(ド
ット)=0と近似することにより、θM(ドット)のみ
で制御してもよい。なお、Tafbは、フィードバック制
御による補助トルクである。Ks1及びKs2は、理論計算
や実験などにより定められる所定のゲインである(Ks1
及びKs2は外乱トルクを抑制する方向に定められる)。
【0057】
【数11】
【0058】さらに、フィードフォワード制御とフィー
ドバック制御を次の(12)式のように統合すると、電
動機8が発生すべき補助トルクTaが求まる。
【0059】
【数12】
【0060】つまり、ドライバのハンドルトルクTH
変化(つまり操舵)に対しては、フィードフォワード制
御で、路面反力トルクの変化(路面状況の変化など)に
対しては、フィードバック制御で対応する。換言する
と、ドライバの操舵(ハンドルトルクTH)に対しては
補助トルクTaの追従性をよくし、路面反力の変化(外
乱トルク)に対しては外乱除去性をよくする。
【0061】次に、前記した制御の原理を踏まえて、図
3の制御手段12を説明する。なお、この制御手段12
は、操舵トルクセンサTSが検出したステアリングトル
クTからハンドルトルクTHを推定〔TH(ハット)〕
し、これを電動機8が発生する補助トルクの目標信号と
するものである。また、この制御手段12は、基本的な
補助トルクの設定をフィードフォワード制御で行い、路
面反力トルクの変化(外乱トルク)に対する影響の低減
をフィードバック制御で行うものである。また、図3に
おける補助トルクTa,Taff,Tafbはいずれも目標信
号である。
【0062】制御手段12は、操舵トルクセンサTSか
ら送信されたデジタル信号であるステアリングトルクT
と電動機回転速度センサNSから送信されたデジタル信
号である電動機回転速度θM(ドット)の入力ポートを
有する。また、電動機制御信号VOを電動機駆動手段1
3に出力する出力ポートを有する。
【0063】信号変換手段21は、操舵トルクセンサT
Sが検出したステアリングトルクTを微分して微分値T
(ドット)を、後段のハンドルトルク推定手段22に送
信する。ハンドルトルク推定手段22は、微分値T(ド
ット)と電動機回転速度θM(ドット)を入力して、カ
ルマンフィルタ22aで演算を行い、推定したハンドル
トルクTH(ハット)を求める。なお、ハンドルトルク
推定手段22は、トーションバーばね定数Kやハンドル
3の回転角度と電動機8の回転角度の比Nなどを、図示
しないROMに記憶している。なお、トーションバー
は、操舵トルクセンサTSに相当する。
【0064】フィードフォワード制御手段23は、乗算
手段23aで前記推定したハンドルトルクTH(ハッ
ト)に所定のゲインKfを乗じ、フィードフォワード制
御による補助トルクTaff(目標信号)を求める。
【0065】偏差演算手段24は、推定したハンドルト
ルクTH(ハット)からステアリングトルクTを減算し
て偏差TH(ハット)−Tを求め、フィードバック制御
手段25に出力する。なお、推定したハンドルトルクT
H(ハット)からステアリングトルクTを減算すると、
路面反力トルクが求まることになる。
【0066】次に、フィードバック制御手段25では、
乗算手段25aで前記偏差TH(ハット)−Tに所定の
ゲインKs1を乗じる。また、フィードバック制御手段2
5は、乗算手段25bで電動機回転速度θM(ドット)
に所定のゲインKs2を乗じる。加算手段25cでは、乗
算手段25aでの乗算結果と乗算手段25bの乗算結果
を加算し、フィードバックによる補助トルクTafbを求
める。ここで、フィードバック制御に電動機回転速度θ
M(ドット)を加味するのは、外乱トルク(路面反力ト
ルク)に対して電動機8の動きを抑制するためである。
なお、この補助トルクTafbは、Ks1〔TH(ハット)−
T〕+Ks2θM(ドット)である。
【0067】加算手段26は、フィードフォワード制御
による補助トルクTaffとフィードバック制御による補
助トルクTafbを加算して、補助トルクTa(目標信号)
を求める。ここで、補助トルクTaffは、追従性をよく
する成分である。一方、補助トルクTafbは、外乱除去
性をよくする成分である。
【0068】駆動制御手段27は、目標信号(電動機8
が発生すべき補助トルクの目標値)である補助トルクT
aを入力して、その極性と大きさを加味して電動機制御
信号VOを生成する。この電動機制御信号VOは、方向
信号とPWM信号から構成される。生成した、電動機制
御信号VOは、制御手段12が備える出力ポートから、
電動機駆動手段13に出力される。
【0069】駆動制御手段27は、前記したように電動
機制御信号VOに基づいて電動機駆動信号VMを生成し、
電動機8をPWM駆動する。これにより、目標信号であ
る補助トルクTaに応じた実際の補助トルクを電動機8
が発生する。
【0070】この構成の電動パワーステアリング装置1
の動作を説明する。ドライバがハンドル3を操作して操
舵を開始した場合、急激な操舵であっても(操舵トルク
センサTSの検出値が急変しても)、フィードフォワー
ド制御により、電動機8は、追従性よく補助トルクを発
生することができる。このため、操舵開始時点にハンド
ル3が重いなどという従来における問題が解消される。
しかも、補助トルクの目標信号(Ta)は、操舵トルク
センサTSが検出したステアリングトルクTではなく、
ドライバによるハンドルトルクTH(ハット)に基づく
ものである。よって、電動機8は、ドライバの意志によ
る操舵に迅速に追従した補助トルクを発生することがで
きる。
【0071】また、路面状況の変化などで(路面反力ト
ルクの変化が生じて)外乱トルクが入力された場合で
も、推定したハンドルトルクTH(ハット)と操舵トル
クセンサTSが検出したステアリングトルクTの偏差
(外乱トルクに相当する分)に所定のゲインKs1を乗じ
てフィードバック制御(ポジティブ的なフィードバック
制御)を行っているので、外乱トルクが入力されても安
定に制御される(外乱除去性)。かつ、電動機回転速度
θM(ドット)に対しても、同様のフイードバック制御
を行っているので、外乱トルクに対して電動機8の回転
が抑制され安定に制御される。
【0072】よって、保舵状態で路面反力トルクが変化
しても、ドライバのハンドルトルクTHを変化させるこ
となく、保舵状態を維持することができる。
【0073】なお、本発明は、前記した実施形態に限定
されることなく幅広く変形実施することができる。例え
ば、前記した実施形態では、フィードバック制御を電動
機回転速度も加味して行ったが、電動機回転速度を加味
しないで行うようにしてもよい。また、電動機回転速度
とハンドルの回転速度の偏差を加味してフィードバック
制御を行うようにしてもよい。なお、前記した実施形態
では、電動機の回転速度とハンドルの回転速度の偏差を
取らないものであったが(つまりハンドルの回転速度を
0又は一定値に固定したものであったが)、ハンドルの
回転速度を検出するセンサを備えて、電動機の回転速度
とハンドルの回転速度の偏差に基づいてフィードバック
制御を行うようにしてもよい。さらに、外乱除去性を向
上することができるからである。また、電動パワーステ
アリング装置について、ステアリングトルクを検出する
操舵トルクセンサに加えて、ハンドルトルクを検出する
ハンドルトルクセンサを設ける構成としてもよい。ま
た、トルクの推定について、電動機の回転速度を検出す
るのではなく、ラック軸の移動速度を検出してハンドル
トルクを推定する構成としてもよい。
【0074】
【発明の効果】以上説明した本発明は、以下のような優
れた効果を有する。請求項1に記載の発明によれば、操
舵時にドライバの真の操舵意志に基づいた補助トルク
を、ドライバの操舵に対して追従性よく与えることがで
きる。かつ、路面反力の変化などに対する外乱除去性が
優れ、例えば保舵時に路面からの反力が変化してもドラ
イバの保舵力(ハンドルトルク)に変化を生じさせるこ
とがない。よって、電動パワーステアリング装置の操舵
フィーリングが向上する。また、請求項2に記載の発明
によれば、ハンドルトルクを推定するので、一般的に使
用されている操舵トルクセンサを1つ備えるだけで、本
発明の電動パワーステアリング装置を構成することがで
きる。よって、電動パワーステアリング装置の製造が容
易になると共に、製造コストを削減することができる。
また、請求項3に記載の発明によれば、路面反力トルク
の変化に対して電動機の回転を抑制などすることが可能
になるので、さらに外乱除去性を高めることができる。
また、請求項4に記載の発明によれば、電動パワーステ
アリング装置における一般的な構成で、車両を操舵する
ハンドルに加えられるドライバのハンドルトルクを精度
よく推定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る実施形態の電動パワーステア
リング装置の全体構成図である。
【図2】 図1の電動機駆動手段の回路図である。
【図3】 図1の電動パワーステアリング装置におけ
る制御手段を含む電気系統のブロック構成図である。
【図4】 従来例の電動パワーステアリング装置の全
体構成図である。
【図5】 従来例の電動パワーステアリング装置にお
ける制御をモデル化したブロック図である。
【符号の説明】
1 … 電動パワーステアリング装置 2 … ステアリング系(手動操舵力発生手段) 3 … ハンドル 8 … 電動機 12 … 制御手段 TS … 操舵トルクセンサ T … ステアリングトルク(操舵トルクセンサの検
出値、反力トルク) T(ドット) … ステアリングトルクの微分値 Ta … 補助トルク TH … ハンドルトルク TH(ハット) … 推定したハンドルトルク W … 前輪(操舵輪)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両を操舵するハンドルに加えられる
    ドライバのハンドルトルクをステアリング系を介して操
    舵輪に伝達すると共に、制御手段により制御される電動
    機の発生する補助トルクを前記ステアリング系に付加し
    てなる電動パワーステアリング装置において、 前記ステアリング系の途中に操舵トルクセンサを設けて
    ステアリングトルクを検出すると共に、前記制御手段は
    前記ハンドルトルクに基づくフィードフォワード項と前
    記ハンドルトルクと前記ステアリングトルクの偏差に基
    づくフィードバック項の加算値にて前記補助トルクを決
    定する構成を有することを特徴とする電動パワーステア
    リング装置。
  2. 【請求項2】 前記ハンドルトルクを前記ステアリン
    グトルクから推定する構成を有することを特徴とする請
    求項1に記載の電動パワーステアリング装置。
  3. 【請求項3】 前記フィードバック項に前記電動機の
    回転速度と前記ハンドルの回転速度の偏差に基づく項を
    加算する構成を有することを特徴とする請求項1に記載
    の電動パワーステアリング装置。
  4. 【請求項4】 車両を操舵するハンドルに加えられる
    ドライバのハンドルトルクをステアリング系を介して操
    舵輪に伝達すると共に、制御手段により制御される電動
    機の発生する補助トルクを前記ステアリング系に付加し
    てなる電動パワーステアリング装置におけるトルク推定
    方法であって、 前記ハンドルトルク及び路面からの路面反力トルクの双
    方を含むステアリングトルクを検出するステップ、 前記ステアリングトルクを微分してステアリングトルク
    微分値を求めるステップ、 前記電動機の回転速度を検出するステップ、 下記の式から前記ハンドルトルクを推定するステップ、 を含んでなる電動パワーステアリング装置におけるトル
    ク推定方法。 式 … KTH∝T(ドット)+KNθM(ドット) ここで、Kは前記ステアリング系におけるトーションバ
    ーばね定数、THはハンドルトルク、T(ドット)はス
    テアリングトルク微分値、Nは前記ハンドルの回転角度
    と前記電動機の回転角度の比、θM(ドット)は前記電
    動機の回転速度である。
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