JP2002154150A - アロイ押出成形品の製造方法、その製造装置および成形品 - Google Patents

アロイ押出成形品の製造方法、その製造装置および成形品

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JP2002154150A JP2000352396A JP2000352396A JP2002154150A JP 2002154150 A JP2002154150 A JP 2002154150A JP 2000352396 A JP2000352396 A JP 2000352396A JP 2000352396 A JP2000352396 A JP 2000352396A JP 2002154150 A JP2002154150 A JP 2002154150A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 エチレン・α−オレフィン・非共
役ポリエン共重合体ゴムと結晶性ポリオレフィン樹脂と
から構成されるアロイと各種ゴム配合剤とを押出成形す
る際、アロイが有する樹脂粒子の粒径およびアスペクト
比をほぼそのまま維持し、樹脂粒子の良好なモルホロジ
ーを保った押出成形品を製造する方法を提供すること。 【解決手段】 アロイと各種ゴム配合剤とを含有
したブレンド体を押出成形し、その後その成形体を加硫
し、さらにその加硫成形体をそれに外力が加わる以前に
ポリオレフィン樹脂の結晶化温度−20℃より低い温度
へと冷却する製造方法である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、外観が良好なオレ
フィンゴム・樹脂アロイの押出成形品の製造方法、その
製造装置および得られる押出成形品に関する。
【0002】
【発明の技術的背景】結晶性樹脂をフィラーとして含む
エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体ゴ
ムは、オレフィンゴム・樹脂アロイと呼ばれており、そ
の成形体は、その結晶性樹脂の持つ融点あるいは結晶化
温度を利用して形状記憶性を有するゴム製品として、あ
るいは発泡成形によって製造し易いスポンジゴム製品と
して広い利用範囲を有している。
【0003】そのオレフィンゴム・樹脂アロイは、共重
合体ゴムを海相とする中に結晶性樹脂が粒子になって島
相を形成したミクロ分散構造をとっている。その構造に
由来するアロイの特性を十分に発揮させるためには、結
晶性樹脂粒子の平均粒径が小さく、かつ粒子のアスペク
ト比ができるだけ1に近いことが望ましく、それによっ
てアロイに必要な樹脂粒子の適切なモルフォロジーが保
たれている。仮に樹脂粒子のアスペクト比が大きくなっ
てモルフォロジーに変化が起きると、成形品のゴム弾性
が高くなるばかりでなく、時には成形時に粘度上昇が生
じて成形品の生産が困難になったり、あるいは成形品表
面に傷痕が残って外観を不良にすることもある。
【0004】例えば、オレフィンゴム・樹脂アロイは、
通常180℃〜250℃のオーブン温度で押出成形され
るが、この時結晶性樹脂は溶融状態にある。その後押出
物は強制冷却されたりあるいは自然冷却されながら、ク
リップ挿入のための穴開け工程や塗装工程等へと送ら
れ、種々の加工作業が加えられる。その時、結晶性樹脂
は結晶化が進む状態にあるので、そのような状況の時に
成形品がつかまれたりあるいは押さえつけられたりする
と、その加えられた外力が成形品表面に傷痕として残
り、商品価値を著しく損ねてしまうことがあった。その
原因は、アロイの成形段階で結晶性樹脂粒子の粒径やア
スペクト比が変形し、樹脂粒子のモルフォロジーが崩れ
てしまうことにあると考えられる。従って、成形時にお
いても樹脂粒子のモルフォロジーの変化を抑制できる成
形品の製造方法およびそのための製造装置が求められて
いる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明は、エ
チレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体ゴム
と結晶性ポリオレフィン樹脂とから構成されるオレフィ
ンゴム・樹脂アロイから押出成形品を製造する際、アロ
イが有する樹脂粒子の粒径およびアスペクト比をほぼそ
のまま維持し、樹脂粒子の良好なモルフォロジーを保っ
た成形品の製造方法を提供することである。また本発明
は、そのような製造方法を実現するための製造装置を提
供することを目的にする。さらに本発明は、そのように
して得られる成形品の提供を目的にする。
【0006】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、エ
チレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体ゴム
の中に粒径0.05〜20μmの結晶性ポリオレフィン
樹脂粒子が分散したオレフィンゴム・樹脂アロイ、また
はそれが各種ゴム配合剤を含有したブレンド体を押出成
形し、その後その成形体をポリオレフィン樹脂の結晶化
温度+20℃よりも高い温度で加硫し、その加硫成形体
の温度がポリオレフィン樹脂の結晶化温度±20℃の温
度範囲にある間は加硫成形体に外力を加えずに、加硫成
形体の温度をポリオレフィン樹脂の結晶化温度−20℃
よりも低い温度へと冷却するアロイ押出成形品の製造方
法に関する。
【0007】また、本発明は、エチレン・α−オレフィ
ン・非共役ポリエン共重合体ゴムの中に粒径0.05〜
20μmの結晶性ポリオレフィン樹脂粒子が分散したオ
レフィンゴム・樹脂アロイ、またはそれが各種ゴム配合
剤を含有したブレンド体を押出成形し、その後その成形
体をポリオレフィン樹脂の結晶化温度+20℃よりも高
い温度で加硫し、その加硫成形体をそれに外力が加わる
以前に結晶性ポリオレフィン樹脂の結晶化温度−20℃
よりも低い温度へと冷却するアロイ押出成形品の製造方
法に関する。
【0008】前記の結晶性ポリオレフィン樹脂は、DS
Cによって測定されるその融点が120〜190℃であ
ることが好ましく、特に、樹脂が、ポリプロピレンまた
はポリ1−ブテンであることが望ましい。
【0009】さらに本発明は、エチレン・α−オレフィ
ン・非共役ポリエン共重合体ゴムの中に粒径0.05〜
20μmの結晶性ポリオレフィン樹脂粒子が分散したオ
レフィンゴム・樹脂アロイ、またはそれが各種ゴム配合
剤を含有したブレンド体を押出す押出成形機、その成形
体に加硫操作を加える加硫装置、およびその加硫成形体
にその後外力が加わる位置より前に設置され、かつ加硫
成形体を結晶性ポリオレフィン樹脂の結晶化温度−20
℃よりも低い温度に冷却する冷却装置とから構成される
アロイ押出成形品の製造装置に関する。
【0010】本発明は、さらに、前記した製造方法また
は製造装置で得られるアロイ押出成形品に関し、それは
自動車部品や建材部品に適しており、特にコーナー用成
形品に好適に使用される。
【0011】
【発明の具体的説明】次に、本発明に係わるアロイ押出
成形品の製造方法、製造装置、それによって得られる押
出成形品、およびそれらを構成する各々の要素について
具体的に説明する。
【0012】共 重 合 体 ゴ ム 本発明で用いられるエチレン・α−オレフィン・非共役
ポリエン共重合体ゴムは、エチレン、炭素原子数3〜2
0のα−オレフィンおよび非共役ポリエンをランダム共
重合して得られるゴム状の三元共重合体である。
【0013】α−オレフィンの具体例としては、プロピ
レン、1−ブテン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘ
キセン、1−ヘプテン、1−オクテン、1−ノネン、1
−デセン、1−ウンデセン、1−ドデセン、1−トリデ
セン、1−テトラデセン、1−ペンタデセン、1−ヘキ
サデセン、1−ヘプタデセン、1−ノナデセン、1−エ
イコセン、9−メチル−1−デセン、11−メチル−1
−ドデセン、12−エチル−1−テトラデセンなどが挙
げられる。中でも、プロピレン、1−ブテン、4−メチ
ル−1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテンが好ま
しく、特にプロピレンおよび1−ブテンが好ましい。そ
れらのα−オレフィンは、それ単独で、または2種以上
を組合わせて用いることができる。
【0014】非共役ポリエンとしては、具体的に次の化
合物を例示することができる。 (1)鎖状非共役ジエン類:1,4−ヘキサジエン、3
−メチル−1,4−ヘキサジエン、4−メチル−1,4
−ヘキサジエン、5−メチル−1,4−ヘキサジエン、
4,5−ジメチル−1,4−ヘキサジエン、7−メチル
−1,6−オクタジエン、8−メチル−4−エチリデン
−1,7−ノナジエン、4−エチリデン−1,7−ウン
デカジエン
【0015】(2)環状非共役ジエン類:メチルテトラ
ヒドロインデン、5−エチリデン−2−ノルボルネン、
5−メチレン−2−ノルボルネン、5−イソプロピリデ
ン−2−ノルボルネン、5−ビニリデン−2−ノルボル
ネン、6−クロロメチル−5−イソプロペニル−2−ノ
ルボルネン、5−ビニル−2−ノルボルネン、5−イソ
プロペニル−2−ノルボルネン、5−イソブテニル−2
−ノルボルネン、シクロペンタジエン、ノルボルナジエ
【0016】(3)トリエン類:2,3−ジイソプロピ
リデン−5−ノルボルネン、2−エチリデン−3−イソ
プロピリデン−5−ノルボルネン、2−プロペニル−
2,2−ノルボルナジエン、4−エチリデン−8−メチ
ル−1,7−ナノジエン
【0017】これらの中でも、5−エチリデン−2−ノ
ルボルネン、5−ビニル−2−ノルボルネン、シクロペ
ンタジエン、4−エチリデン−8−メチル−1,7−ナ
ノジエンが好ましい。
【0018】共重合体ゴム中のエチレン含量は、50〜
95、好ましくは60〜85、さらに好ましくは65〜
80モル%であり、α−オレフィン含量は、5〜50、
好ましくは15〜40、さらに好ましくは20〜35モ
ル%である。非共役ポリエンの含量は、それをヨウ素価
で表示すると、1〜40、好ましくは2〜35、さらに
好ましくは3〜30であることが望ましい。また、この
共重合体ゴムの135℃、デカリン中で測定した極限粘
度[η]は、0.8〜4、好ましくは1〜3.5(dl
/g)であることが望ましい。
【0019】このような共重合体ゴムは、従来公知の方
法により製造することができる。また本発明で用いられ
る共重合体ゴムは、前記したエチレン・α−オレフィン
・非共役ポリエン共重合体ゴムに不飽和カルボン酸また
はその誘導体がグラフト共重合した変性体であってもよ
い。
【0020】ポリオレフィン樹脂 フィラーとして配合されるポリオレフィン樹脂は、結晶
性の熱可塑性樹脂であって、次の重合体を例示すること
ができる。 (1)エチレン単独重合体およびエチレンと炭素原子数
3〜20のα−オレフィンとの共重合体:高密度ポリエ
チレン(HDPE)、中密度ポリエチレン(MDP
E)、低密度ポリエチレン(LDPE)、直鎖状低密度
ポリエチレン(LLDPE)、エチレン・1−ブテン共
重合体、エチレン・4−メチル−1−ペンテン共重合
体、エチレン・1−ヘキセン共重合体、エチレン・1−
オクテン共重合体
【0021】(2)プロピレン単独重合体およびプロピ
レンとそれ以外の炭素原子数2〜20のα−オレフィン
との共重合体:ポリプロピレン、プロピレン・エチレン
ブロック共重合体、プロピレン・エチレンランダム共重
合体、プロピレン・1−ブテン共重合体
【0022】(3)1−ブテン単独重合体および1−ブ
テンとそれ以外の炭素原子数2〜20のα−オレフィン
との共重合体:ポリ1−ブテン、1−ブテン・エチレン
共重合体、1−ブテン・プロピレン共重合体
【0023】これらの重合体の中でも、ASTM D−
3418−97に準拠し、DSCによって測定される融
点が、120〜190℃であるエチレン系、プロピレン
系、または1−ブテン系の重合体が好ましく、中でもポ
リエチレン、ポリプロピレン、ポリ1−ブテンが好まし
く、特にポリプロピレンおよびポリ1−ブテンが好適で
ある。なお、後述する重合体の結晶化温度は、同様にA
STM D−3418−97に準拠し、DSCによって
測定することができる。
【0024】オレフィンゴム・樹脂アロイ オレフィンゴム・樹脂アロイは、前記したエチレン・α
−オレフィン・非共役ポリエン共重合体ゴムの中にフィ
ラーとなる結晶性ポリオレフィン樹脂粒子が粒径0.0
5〜20、好ましくは0.1〜10μmで分散した海島
構造をとっている。その樹脂粒子は、アスペクト比(長
径/短径)が、好ましくは5以下、さらに好ましくは3
〜1であることが望ましい。前記した粒径を持ち、かつ
アスペクト比が5以下であると、樹脂粒子は共重合体ゴ
ム中に良好な状態でミクロ分散をしている。
【0025】エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエ
ン共重合体ゴムとポリオレフィン樹脂との構成割合は、
両者の合計量100重量部中に、ポリオレフィン樹脂が
好ましくは5〜50重量部、より好ましくは10〜40
重量部の割合で含有していることが望ましい。
【0026】海島構造を持ったアロイの製造方法は、特
に制限されるものではないが、エチレン・α−オレフィ
ン・非共役ポリエン共重合体ゴムとポリオレフィン樹脂
とを共に十分溶融させ、その後共重合体ゴム中にポリオ
レフィン樹脂がミクロ分散するまでブレンド可能な方法
であればいかなる製造方法でもよい。その際に押出機を
用いる場合には、例えば1軸または2軸押出機により、
200℃〜250℃で20秒から4分間混合混練する方
法で、通常のゴム混練機を用いる場合には、例えばバン
バリーミキサーの様な密閉式混練機により、180℃〜
230℃で3分から10分間混合する方法によって、ポ
リオレフィン樹脂の分散状態が良好なアロイを得ること
ができる。
【0027】その一方法として、共重合体ゴムと有機溶
媒とをまず多段ベント式押出機の供給部から供給し、一
方ポリオレフィン樹脂を不活性ガス雰囲気下で押出機の
他の供給部から供給し、両者を押出機中で十分に混練り
し、かつ脱溶媒する方法を採用すると、短時間でペレッ
トまたはフライアブルベールの形状でアロイを製造する
ことができる。このようにして製造されたアロイを電子
顕微鏡で観察すると、ポリオレフィン樹脂粒子が共重合
体ゴム中にミクロ分散している状態を確認することがで
き、またそのような構造のアロイは物性のバラツキが少
ない。有機溶媒としては、脂肪族、脂環族、あるいは芳
香族炭化水素、およびそれらのハロゲン化物が使用可能
である。
【0028】ゴ ム 配 合 剤 必要に応じて配合されるゴム配合剤としては、通常ゴム
に配合される各種の配合剤をそのまま使用できる。例え
ば、加硫剤、加硫促進剤、加硫助剤、カーボンブラッ
ク、軟化剤、加工助剤、老化防止剤、補強剤、充填剤等
の配合剤が添加混合される。また、発泡成形体を製造す
る場合には、前記の配合剤の他に発泡剤が添加され、必
要に応じて発泡助剤や脱泡剤が同時に添加されることも
ある。さらに、成形方法や用途によっては、耐熱安定
剤、帯電防止剤、着色剤、滑剤等を本発明の目的の範囲
内において配合することができる。次に、代表的な各種
配合剤について説明する。
【0029】<加硫剤>加硫剤としては、イオウ、イオ
ウ系化合物および有機過酸化物のいずれをも使用するこ
とができる。イオウ系化合物としては、例えば塩化イオ
ウ、二塩化イオウ、モルフォリンジスルフィド、アルキ
ルフェノ−ルジスルフィド、テトラメチルチウラムジス
ルフィド、ジチオカルバミン酸セレンが挙げられる。
【0030】これらの中でも、イオウが好ましい。イオ
ウまたはイオウ系化合物は、エチレン・α−オレフィン
・非共役ポリエン共重合体100重量部に対して、通常
0.1〜10、好ましくは0.5〜5、より好ましくは
1.0〜3.0重量部の割合で添加される。
【0031】有機過酸化物としては、ジクミルペルオキ
シド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルペル
オキシ)へキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(ベ
ンゾイルペルオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−
2,5−ジ(t−ブチルペルオキシ)ヘキシン−3、ジ
−t−ブチルペルオキシド、ジ−t−ブチルペルオキシ−
3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、ジ−t−ブチ
ルヒドロペルオキシドなどが挙げられる。中でも、ジク
ミルペルオキシド、ジ−t−ブチルペルオキシド、ジ−
t−ブチルペルオキシ−3,3,5−トリメチルシクロ
ヘキサンが好ましく用いられる。有機過酸化物の使用量
は、エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合
体100gに対して、通常3×10-3〜5×10-2、好
ましくは1×10-3〜3×10-2モルの範囲が望まし
い。
【0032】<加硫促進剤>加硫剤としてイオウまたは
イオウ系化合物を使用する場合には、加硫促進剤の併用
が好ましく、その例として次の化合物を挙げることがで
きる。 (1)N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアゾ−ルスル
フェンアミド、N−オキシジエチレン−2−ベンゾチア
ゾ−ルスルフェンアミド、N,N’−ジイソプロピル−
2−ベンゾチアゾ−ルスルフェンアミド、2−メルカプ
トベンゾチアゾ−ル、2−(2,4−ジニトロフェニ
ル)メルカプトベンゾチアゾ−ル、2−(2,6−ジエ
チル−4−モルフォリノチオ)ベンゾチアゾ−ル、ジベ
ンゾチアジル−ジスルフィド等のチアゾ−ル系化合物
【0033】(2)ジフェニルグアニジン、トリフェニ
ルグアニジン、ジオルソトリルグアニジン等のグアニジ
ン系化合物 (3)アセトアルデヒド−アニリン縮合物、ブチルアル
デヒド−アニリン縮合物等のアルデヒドアミン系化合物 (4)2−メルカプトイミダゾリン等のイミダゾリン系
化合物 (5)ジエチルチオウレア、ジブチルチオウレア等のチ
オウレア系化合物
【0034】(6)テトラメチルチウラムモノスルフィ
ド、テトラメチルチウラムジスルフィド等のチウラム系
化合物 (7)ジメチルジチオカルバミン酸亜鉛、ジエチルジチ
オカルバミン酸亜鉛、ジエチルジチオカルバミン酸テル
ル等のジチオカルバミン酸塩系化合物 (8)ジブチルキサントゲン酸亜鉛等のキサントゲン系
化合物 (9)亜鉛華など
【0035】これらの加硫促進剤は、エチレン・α−オ
レフィン・非共役ポリエン共重合体100重量部に対し
て、0.1〜20、好ましくは0.2〜10、より好ま
しくは0.5〜5重量部の割合で添加される。
【0036】<加硫助剤>加硫剤として有機過酸化物を
使用する場合は、加硫助剤の併用が好ましい。加硫助剤
としては、例えば、硫黄;p−キノンジオキシム等のキ
ノンジオキシム系化合物;エチレングリコ−ルジメタク
リレ−ト、トリメチロ−ルプロパントリメタクリレ−ト
等の(メタ)アクリレート系化合物;ジアリルフタレ−
ト、トリアリルイソシアヌレ−ト等のアリル系化合物;
その他マレイミド系化合物、ジビニルペンゼンが挙げら
れる。このような加硫助剤は、使用する有機過酸化物1
モルに対し、0.5〜2モル、好ましくは均等モルの割
合で添加される。
【0037】<加工助剤>通常のゴム加工に使用される
加工助剤を使用することができ、その例として次の化合
物を挙げることができる。すなわち、リシノ−ル酸、ス
テアリン酸、パルミチン酸、ラウリン酸等の高級脂肪
酸;ステアリン酸バリウム、ステアリン酸カルシウム、
ステアリン酸亜鉛等の高級脂肪酸塩;リシノ−ル酸エス
テル、ステアリン酸エステル、パルミチン酸エステル、
ラウリン酸エステル等の高級脂肪酸エステル類。これら
の加工助剤は、通常、エチレン・α−オレフィン・非共
役ポリエン共重合体100重量部に対して、10重量部
以下、好ましくは1〜5重量部の割合で配合される。
【0038】<補強材>各種カ−ポンブラックおよび微
粉ケイ酸等が補強材として使用できる。カーボンブラッ
クとしては、具体的には、SRF、GPF、FEF、M
AF、HAF、ISAF、SAF、FT、MT等のカー
ボンブラックが挙げられる。これらのカーボンブラック
は、シランカップリング剤などによる表面処理が施され
ていてもよく、その平均粒径は、通常10〜100μ
m、好ましくは20〜80μmであって、ゴム成形体の
引張り強さ、引裂き強さ、耐摩耗性などの機械的強度を
高める効果がある。
【0039】カーボンブラックは、エチレン・α−オレ
フィン・非共役ポリエン共重合体100重量部に対し
て、通常20〜300重量部、好ましくは30〜250
重量部の割合で用いられるが、この範囲に限定されるも
のではない。カーボンブラックの配合量が前記の範囲内
にあると、成形体の機械的強度を高めると共に耐候性を
向上させることができる。
【0040】<充填材>充填材としては、軽質炭酸カル
シウム、重質炭酸カルシウム、タルク、クレ−などが用
いられる。これらの充填材は、エチレン・α−オレフィ
ン・非共役ポリエン共重合体100重量部に対して、通
常200重量部以下、好ましくは150重量部以下の割
合で配合される。
【0041】<軟化剤>軟化剤としては、通常ゴムに使
用される軟化剤(オイル)を使用することができる。そ
の具体例として次の物質を挙げることができる。 (1)プロセスオイル、潤滑油、パラフィン、流動パラ
フィン、石油アスファルト、ワセリン等の石油系軟化剤 (2)コ−ルタ−ル、コ−ルタ−ルピッチ等のコ−ルタ
−ル系軟化剤 (3)ヒマシ油、アマニ油、ナタネ油、ヤシ油等の脂肪
油系軟化剤 (4)ト−ル油 (5)サブ (6)密ロウ、カルナウバロウ、ラノリン等のロウ類 (7)リシノ−ル酸、パルミチン酸、ステアリン酸バリ
ウム、ステアリン酸カルシウム、ラウリン酸亜鉛等の脂
肪酸および脂肪酸塩 (8)石油樹脂、アタクチックポリプロピレン、クマロ
ンインデン樹脂等の合成高分子物質
【0042】本発明においては、これらの中でも、石油
系軟化剤が好ましく用いられ、特にプロセスオイルが好
ましく用いられる。これらの軟化剤は、エチレン・α−
オレフィン・非共役ポリエン共重合体100重量部に対
して、通常100重量部以下、好ましくは70重量部以
下の割合で用いられる。軟化剤の配合量が前記の範囲内
にあると、ブレンド体の加工性を高めることができる。
【0043】<老化防止剤>本発明では、老化防止剤を
特に添加しなくても優れた耐熱性と耐久性とを示すが、
適当量配合すれば一層製品寿命を長くすることが可能に
なる。老化防止剤としては、例えば、フェニルブチルア
ミン、N,N’−ジ−2−ナフチル−p−フェニレンジ
アミン等の芳香族第二アミン系安定剤;ジブチルヒドロ
キシトルエン、テトラキス[メチレン−3(3,5−ジ
−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)シンナメ−
ト]メタン等のフェノ−ル系安定剤;ビス[2−メチル
−4−(3−n−アルキルチオプロピオニルオキシ)−
5−t−ブチルフェニル]スルフィド等のチオエ−テル
系安定剤;ジブチルジチオカルバミン酸ニッケル等のジ
チオカルバミン酸塩系安定剤を挙げることができる。
【0044】これらの老化防止剤は、単独であるいは2
種以上を組み合わせて混合使用することができ、エチレ
ン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体100重
量部に対して、通常0.1〜5、好ましくは0.5〜3
重量部の割合で配合することができる。
【0045】<発泡剤>発泡成形に使用する発泡剤とし
ては、無機系および有機系の発泡剤のいずれをも好適に
使用することができ、例えば次の化合物を例示すること
ができる。 (1)重炭酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、重炭酸アン
モニウム、炭酸アンモニウム、亜硝酸アンモニウム等の
無機系発泡剤
【0046】(2)N,N’−ジニトロソテレフタルア
ミド、N,N’−ジニトロソペンタメチレンテトラミン
等のニトロソ化合物 (3)アゾジカルボンアミド、アゾビスイソブチロニト
リル、アゾシクロヘキシルニトリル、アゾジアミノベン
ゼン、バリウムアゾジカルボキシレ−ト等のアゾ化合物
【0047】(4)ベンゼンスルフォニルヒドラジド、
トルエンスルフォニルヒドラジド、p,p’一オキシビ
ス(ベンゼンスルフォニルヒドラジド)、ジフエニルス
ルフォン−3,3’−ジスルフェニルヒドラジド等のス
ルフォニルヒドラジド化合物 (5)カルシウムアジド、4,4’一ジフェニルジスル
ホニルアジド、p−トルエンスルホニルアジド等のアジ
ド化合物
【0048】それらの中でも、アゾ化合物、スルフォニ
ルヒドラジド化合物、アジド化合物が好適に使用され
る。発泡剤の配合量は、加硫発泡後の発泡体の比重が
0.01〜0.9になるよう適宜調整されるが、通常、
エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体1
00重量部に対し、0.5〜30、好ましくは1〜2
0、より好ましくは2〜10重量部の割合で配合され
る。
【0049】また、必要に応じて発泡剤と共に発泡助剤
を併用しても差し支えない。発泡助剤の添加は、発泡剤
の分解温度の調節、気泡の均一化などに効果がある。発
泡助剤としては、例えば、サリチル酸、フタル酸、ステ
アリン酸、シュウ酸等の有機酸、尿素およびその誘導体
などが挙げられる。
【0050】ブ レ ン ド 体 ブレンド体は、オレフィンゴム・樹脂アロイと各種ゴム
配合剤とから構成されている。その製造方法を説明する
と、まずオレフィンゴム・樹脂アロイと充填剤、補強
材、軟化剤のような非加硫系の配合剤とを所定量準備
し、それらをバンバリミキサー、インターミックス、あ
るいはニーダーのようなインターナルミキサー(密閉式
混合機)へと供給し、80〜170℃の温度で2〜20
分間、十分に混合混練し、次いで混練機から排出する。
その後、加硫剤、加硫促進剤、加硫助剤等の加硫系配合
剤、および/または発泡剤や発泡助剤等の発泡系配合剤
を所定量追加混合し、オープンロールのようなロール類
やニーダーを使用して、ロール温度40〜80℃で5〜
30分間混練し、「分出し」することによってブレンド
体を製造することができる。
【0051】この製造方法で重要なことは、ブレンド体
中における樹脂粒子のモルフォロジーが、ブレンド操作
時にほとんど変化を受けることなく、原料アロイ中での
樹脂粒子のモルフォロジーに近い状態を保持している条
件を選択することである。
【0052】そのための一方法としては、オレフィンゴ
ム・樹脂アロイおよび非加硫系の各種配合剤とを、ポリ
オレフィン樹脂の融点未満の温度で混合混練し、その後
その温度でブレンド体を排出する方法をとることができ
る。あるいは、別の方法として、オレフィンゴム・樹脂
アロイおよび非加硫系の各種配合剤とを、混練機を用い
てまずポリオレフィン樹脂の融点以上の温度で混合混練
し、その後そのブレンド体をポリオレフィン樹脂の結晶
化温度よりも10℃以上高い温度で排出を開始し、ブレ
ンド体が結晶化温度未満の温度へと冷却する間は外部よ
り剪断応力を加えない条件で、具体的には、排出の際に
ロールなどを用いることなく、ブレンド体を製造する方
法を採用してもよい。その後、ブレンド体に加硫系の各
種配合剤を混合すればよい。
【0053】これらの方法によれば、混練り条件を選択
することによって成分間の混合混練は十分に行われ、ま
た冷却、排出条件を選択することによって得られたブレ
ンド体中のポリオレフィン樹脂粒子のモルフォロジーは
良好な分散状態が保たれている。この様にして得られた
ブレンド体は、樹脂粒子の粒径およびアスペクト比が、
アロイ中での状態をほぼ保ったものになっている。
【0054】押出成形品の製造方法 前記したオレフィンゴム・樹脂アロイ、あるいはそれが
加硫系および非加硫系の各種ゴム配合剤を含有したブレ
ンド体は、押出機へと供給されて押出成形される。その
後、その成形体をポリオレフィン樹脂の結晶化温度+2
0℃よりも高い温度で加硫する。加硫成形体は、その温
度がポリオレフィン樹脂の結晶化温度±20℃の温度範
囲にある間は加硫成形体に外力を加えないようにして、
加硫成形体の温度をポリオレフィン樹脂の結晶化温度−
20℃よりも低い温度へと冷却し、次の引取り工程ない
しは加工工程へと移動する。より具体的には、加硫成形
体は、その後、その成形体に外力が加わる以前に、成形
体を結晶性ポリオレフィン樹脂の結晶化温度−20℃よ
りも低い温度へと冷却する。
【0055】従って、加硫成形体は、応力の加わらない
条件下で冷却されるので、その成形体中の結晶性樹脂粒
子は、元の粒径とアスペクト比を保ち、良好なモルフォ
ロジーを有している。それ故に、その後成形体が進行す
る種々の工程で仮に外力が加わってきても、もはや結晶
性樹脂粒子のモルフォロジーが変形を受けることはほと
んどないので、成形体の表面に傷痕が残ることはなく、
平滑さを保つことができる。
【0056】押出成形品の製造装置 前記した製造方法を実現するための製造装置は、オレフ
ィンゴム・樹脂アロイあるいは各種のゴム配合剤を含有
したブレンド体を押出す押出成形機、その成形体に加硫
操作を加える加硫装置、および、その加硫成形体にその
後外力が加わる位置より前に設置され、かつ加硫成形体
をポリオレフィン樹脂の結晶化温度−20℃以下の温度
へと冷却する冷却装置とから構成されている。
【0057】押出成形機は、通常の一軸または多軸の押
出機に所望する成形体の断面形状を備えたダイを取り付
けたものであれば、特に制限されるものではない。加硫
装置は、ポリオレフィン樹脂の結晶化温度+20℃より
も高い温度へ加熱保温可能な手段を備え、押出機から送
られてきた成形体に加硫操作が加えられる装置であれば
いかなる構造であってもよい。例えば、押出成形品を熱
空気、ガラスビーズ流動床、UHF(極超短波電磁
波)、スチームなどによる加熱槽が使われ、連続的に加
硫操作を進めることができる。
【0058】冷却装置は、その加硫成形体にその後外力
が加わる位置より前に設置され、かつ加硫成形体を結晶
性ポリオレフィン樹脂の結晶化温度−20℃以下の温度
へと冷却可能な装置である。したがって、アロイ成形品
の製造装置全体を設計するに当たり、加硫成形体が冷却
する間にそれに外力が加わらないように、冷却、引取
り、あるいは加工を含んだ成形ラインを組むように調整
することが重要である。
【0059】具体的には、押出機および加硫装置の前方
で、かつ成形ライン中のリターン部、ローラーが組込ま
れている部分、ボックスなどの保存部、あるいは諸加工
機部分より手前に、加硫成形体を結晶性ポリオレフィン
樹脂の結晶化温度−20℃以下の温度へと冷却する冷却
装置を設ける。冷却装置としては、例えばスポットクー
ラーやシャワー、あるいは炭酸ガスや各種液化ガスの吹
き付け装置を採用することができる。なお、この加硫装
置と冷却装置との間に、加硫成形体に外力が加わる装置
が介在してくる場合には、加硫成形体の温度が常にポリ
オレフィン樹脂の結晶化温度+20℃よりも高い温度へ
と加熱保温可能な手段を備えることが必要である。加熱
保温手段の一例として、赤外線照射装置を挙げることが
できる。
【0060】前述したように本発明に係わる製造装置で
は、押出機および加硫装置の進行方向前方であって、引
取り装置や加工装置等の外力が加わり易い装置の手前に
冷却装置を設置したので、成形品中の結晶性樹脂粒子
は、元の粒径とアスペクト比がほぼ保たれ、良好なモル
フォロジーを有している。
【0061】押 出 成 形 品 このようにして製造された押出成形品は、オレフィンゴ
ム・樹脂アロイが元々保有していた結晶性樹脂粒子のモ
ルフォロジーをほぼ維持しており、さらに必要ならば各
種のゴム配合剤を含有しており、そして所望の形状に形
成されている。この成形品は、良好なゴム弾性を示すと
共に、表面平滑で良好な外観を持ったゴム製品が得られ
る。また、発泡成形を施すと、大きさの揃った気泡が均
一分散したスポンジゴムが得られる。
【0062】そのようなゴム製品は、各種自動車部品や
建築用材等として利用できるし、またスポンジゴム製品
は、断熱材、クッション材、シール材等として利用する
ことができる。特に、そのようなゴム製品は、自動車用
ウエザーストリップスポンジ用途に適している。
【0063】
【実施例】次に本発明を実施例を通して説明するが、本
発明はそれらの実施例によって何ら制限されるものでは
ない。 (実施例1〜4)(比較例1〜4) まず、ここで使用した共重合体ゴムは、エチレン・α−
オレフィン・5−エチリデン−2−ノルボルネン共重合
体であって、その性状を表1に示した。
【表1】
【0064】次に、前記の共重合体ゴム100重量部に
対して結晶性ポリオレフィン樹脂を表2に記したブレン
ド量(重量部)で混合し、2軸押出機を用いて250℃
で4分間混合混練することによってオレフィンゴム・樹
脂アロイを得た。
【0065】なお、表2において、ポリプロピレンおよ
びポリ1−ブテンは、次の製品を用いた。 ポリプロピレン:(株)グランドポリマー製品 商品名 グランドポリプロJ106W 融点:161℃、結晶化温度:119℃ ポリ1−ブテン:三井化学(株)製品、商品名 P−7000 融点130℃、結晶化温度:74℃
【0066】
【表2】
【0067】前記の各種アロイに次に記した配合剤を表
3に記した配合割合で加え、バンバリミキサー(BB4
型:(神戸製鋼(株)製)を用いて混合混練りした。使
用した配合剤は、次の通りであった。 (1)活性亜鉛華:比表面積:20(m2/g) (井上石灰工業(株)製、商品名 メタZ102) (2)カーボンブラック:SRF−HSカーボンブラッ
ク(旭カーボン(株)製、商品名 旭#50HG) (3)パラフィンオイル:(出光興産(株)製、商品名
ダイアナプロセスオイルPS−430) (4)ポリエチレングリコール:分子量4000(ライ
オン(株)製、商品名 PEG#4000)
【0068】その後、次に記す加硫系の配合剤を加え、
オープンロールを用いて混合した。 (1)2−メルカプトチアゾール:1.0重量部(三新
化学工業(株)製、商品名 サンセラ−M) (2)エチレンチオ尿素:1.0重量部(三新化学工業
(株)製、商品名 サンセラ−22) (3)1,3−ジエチルチオウレア:1.0重量部(三
新化学工業(株)製、商品名 サンセラ−EUR) (4)ノクセラーTOT:1.0重量部(大内新興化学
(株)製) (5)硫黄:1.5重量部(細井化学工業(株)製) (6)脱泡剤:酸化カルシウム(井上石灰工業(株)
製、商品名 ベスタ#20)
【0069】次いで、前記したブレンド体を押出機へと
供給して押出した。押出機の前方にはUHF槽(極超短
波電磁波加硫槽)とHAV槽(熱空気加硫槽)とを直列
に設置し、HAV槽の出口に水冷シャワー噴霧器を設置
して、成形品の温度を制御した。その後、成形品を引取
り機へと移動させた。
【0070】得られた成形品について跡つき試験を行っ
て、成形品表面に傷痕がつくか否かを調べ、その結果を
表3に併せて記した。なお、跡つき試験は次の方法で行
った。すなわち、冷却槽と引き取り機との間で成形品に
直径5mmのドライバーを200gの重りで押しつけて
5秒間保持し、その結果をドライバー跡の有無として評
価した。また、押さえつけた部分の製品表面温度を温度
計で測定し、その結果を記録した。実施例3において
は、ドライバー押し付け後は、成形品表面温度が40℃
を下回るまで、外力を加えなかった。
【0071】表3の結果から明らかなように、結晶性樹
脂の結晶化温度以下に冷却された押出成形品は、その表
面にドライバーを押し付けても、それによる傷付き跡は
残らなかったが、結晶化温度付近でドライバーを押し付
けた場合には押出成形品の表面に跡が残った。結晶性樹
脂のブレンドされてないゴムの場合には、冷却温度が何
度であろうと傷痕は残らなかった。従って、アロイにお
ける傷付き現象が、樹脂の結晶化に起因するものである
ことを示している。
【0072】
【表3】
【0073】
【発明の効果】本発明の製造方法および製造装置による
と、オレフィンゴム・樹脂アロイまたはそれが各種のゴ
ム配合剤を含むブレンド体では、加硫後直ちに冷却を加
えることによって、結晶性樹脂粒子は元の粒径とアスペ
クト比を維持し、良好なモルフォロジーを示している。
従って、この製造方法および製造装置から得られる押出
成形品は、その後の工程で外力が加わっても、その傷跡
を残すことなく、平滑で良好な外観を持った製品が得ら
れる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08L 23/00 C08L 23/00 23/16 23/16 // B29K 19:00 B29K 19:00 23:00 23:00 Fターム(参考) 4F073 AA32 BA06 BA08 BA09 BA10 BA42 BA47 BA48 EA52 EA55 EA62 EA76 GA01 HA04 HA05 HA06 4F207 AA03 AA11 AA45 AR02 AR06 KA01 KA17 KK52 KM16 KW33 4J002 BB00X BB03X BB05W BB05X BB11X BB12X BB14X BB15W BB15X BB17X BP02W BP02X DA036 FA08X FD010 FD020 FD060 FD070 FD090 FD100 FD140 FD150 FD170 FD320 GJ02 GL00 GN00 GR00

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエ
    ン共重合体ゴムの中に粒径0.05〜20μmの結晶性
    ポリオレフィン樹脂粒子が分散したオレフィンゴム・樹
    脂アロイ、またはそれが各種ゴム配合剤を含有したブレ
    ンド体を押出成形し、その後その成形体をポリオレフィ
    ン樹脂の結晶化温度+20℃よりも高い温度で加硫し、
    その加硫成形体の温度がポリオレフィン樹脂の結晶化温
    度±20℃の温度範囲にある間は加硫成形体に外力を加
    えずに、加硫成形体の温度をポリオレフィン樹脂の結晶
    化温度−20℃よりも低い温度へと冷却することを特徴
    とするアロイ押出成形品の製造方法。
  2. 【請求項2】エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエ
    ン共重合体ゴムの中に粒径0.05〜20μmの結晶性
    ポリオレフィン樹脂粒子が分散したオレフィンゴム・樹
    脂アロイ、またはそれが各種ゴム配合剤を含有したブレ
    ンド体を押出成形し、その後その成形体をポリオレフィ
    ン樹脂の結晶化温度+20℃よりも高い温度で加硫し、
    その加硫成形体をそれに外力が加わる以前に結晶性ポリ
    オレフィン樹脂の結晶化温度−20℃よりも低い温度へ
    と冷却することを特徴とするアロイ押出成形品の製造方
    法。
  3. 【請求項3】前記の結晶性ポリオレフィン樹脂は、DS
    Cによって測定されるその融点が120〜190℃であ
    ることを特徴とする請求項1または2に記載のアロイ押
    出成形品の製造方法。
  4. 【請求項4】前記の結晶性ポリオレフィン樹脂が、ポリ
    プロピレンまたはポリ1−ブテンであることを特徴とす
    る請求項1〜3のいずれかに記載のアロイ押出成形品の
    製造方法。
  5. 【請求項5】エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエ
    ン共重合体ゴムの中に粒径0.05〜20μmの結晶性
    ポリオレフィン樹脂粒子が分散したオレフィンゴム・樹
    脂アロイ、またはそれが各種ゴム配合剤を含有したブレ
    ンド体を押出す押出成形機、その成形体に加硫操作を加
    える加硫装置、およびその加硫成形体にその後外力が加
    わる位置より前に設置され、かつ加硫成形体を結晶性ポ
    リオレフィン樹脂の結晶化温度−20℃よりも低い温度
    へと冷却する冷却装置とからなることを特徴とするアロ
    イ押出成形品の製造装置。
  6. 【請求項6】請求項1〜4のいずれかに記載の製造方法
    によって得られることを特徴とするアロイ押出成形品。
  7. 【請求項7】請求項5に記載の製造装置を用いて製造さ
    れることを特徴とするアロイ押出成形品。
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