JP2002152910A - ハイブリッド車両の走行駆動制御装置 - Google Patents

ハイブリッド車両の走行駆動制御装置

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JP2002152910A JP2000343035A JP2000343035A JP2002152910A JP 2002152910 A JP2002152910 A JP 2002152910A JP 2000343035 A JP2000343035 A JP 2000343035A JP 2000343035 A JP2000343035 A JP 2000343035A JP 2002152910 A JP2002152910 A JP 2002152910A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 走行駆動指令が指令される状態から非走行駆
動指令が指令される状態になるときに車体が振動したり
騒音が発生する等の不利を解消することが可能となるハ
イブリッド車両の走行駆動制御装置を提供する。 【解決手段】 エンジン2及び電動モータ4を動力源と
して備え、走行装置を駆動する駆動手段Kと、アクセル
開度を含む走行駆動力調整情報に基づいて、アクセル開
度が全閉であっても少なくとも電動モータ4にてクリー
プ走行用の走行駆動力を出力させる形態で、駆動手段K
の走行駆動力を自動調整する制御手段とが設けられ、そ
の制御手段Hは、走行駆動指令が指令されると走行駆動
力調整処理を実行し、非走行駆動指令が指令されると、
走行駆動力を零に漸減させるように電動モータ4の出力
調整を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エンジン及び電動
モータを動力源として備え、走行装置を駆動する走行用
駆動力を変更調整自在な駆動手段と、アクセル開度を含
む走行駆動力調整情報に基づいて、アクセル開度が全閉
であっても少なくとも前記電動モータにてクリープ走行
用の走行駆動力を出力させる形態で、前記駆動手段の走
行駆動力を自動調整する走行駆動力調整処理を実行する
制御手段とが設けられ、その制御手段は、走行駆動指令
が指令されると前記走行駆動力調整処理を実行し、非走
行駆動指令が指令されると前記駆動手段の走行駆動力を
零に自動調整する走行駆動力停止処理を実行するように
構成されているハイブリッド車両の走行駆動制御装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】上記構成のハイブリッド車両の走行駆動
制御装置では、例えば、運転者によりシフトポジション
レバーが「D」(前進走行位置)、「B」(制動力が大
きめに作用する前進走行位置)、「R」(後進走行位
置)等に操作されることによって、走行駆動指令が指令
されると、制御手段が、アクセル開度を含む走行駆動力
調整情報、例えば、アクセル開度の情報、ブレーキ操作
量の情報、車速の情報等に基づいて、前記駆動手段の走
行駆動力を自動調整するのであるが、このとき、アクセ
ル開度が全閉であっても少なくとも電動モータによりク
リープ走行用の走行駆動力を出力させる構成となってい
る。又、例えば、運転者により前記シフトポジションレ
バーが「N」(中立位置)や「P」(駐車位置)に操作
されることにより、非走行駆動指令が指令されると、駆
動手段の走行駆動力を零に自動調整するようになってい
る。
【0003】このようなハイブリッド車両の走行駆動制
御装置において、従来では、前記走行駆動指令が指令さ
れている状態から前記非走行駆動指令が指令される状態
になると、直ちに走行装置の走行駆動力を零になるよう
に走行装置の走行駆動力を調整する構成となっていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記従来構成において
は、次のような不利な面があり、改善の余地があった。
例えば、前記シフトポジションレバーが「D」(前進走
行位置)に操作されて前記走行駆動指令が指令されてい
る状態で、アクセル操作を停止してブレーキを操作して
走行を停止させたとき、上述したように制御手段は駆動
手段によりクリープ走行用の走行駆動力を出力させるこ
とになる。このような停止状態で、例えば、前記シフト
ポジションレバーが「D」(前進走行位置)から「N」
(中立位置)に切り換え操作されることによって制御手
段に非走行駆動指令が指令されると、直ちに、クリープ
走行用の走行駆動力を発生する状態から走行装置の走行
駆動力が零になるように、駆動手段の走行駆動力が調整
されることになる。
【0005】ところで、この種の車両においては、走行
中にエンジンや電動モータ等の振動が運転者に伝わらな
いように、一般に、例えば図11に示すように、駆動手
段Kをゴムやバネ等を用いて構成される複数の弾性体E
を介して車体フレームFに支持する構成となっている
が、上記したようにブレーキ操作により車両の走行が停
止している状態で、駆動手段Kによりクリープ走行用の
走行駆動力が出力されると、例えば、図11(イ)に示
すように、駆動手段Kによる走行駆動力の反力を受止め
る弾性体Eが圧縮変形した状態となっている。この状態
において、上記したように非走行駆動指令が指令されて
クリープ走行用の走行駆動力が一気に零になると、圧縮
変形している弾性体の弾性復元力によって、駆動手段K
が変位していた方向と反対側に移動して図11(ロ)に
示すような元の状態に復帰しようとするが、そのとき、
駆動手段Kの慣性力によって引き続き大きく移動するこ
とがあり、その移動が反対側の弾性体により受止められ
ることに起因して振動が発生したり、場合によっては、
弾性体Eの弾性変形限界を規定するために設けられてい
るストッパーstの衝突音が発生するおそれもあった。
特に、ハイブリッド車両における駆動手段は、エンジン
と電動モータとが動力伝達機構等を介して一体的にユニ
ット状に組み付けられて、そのユニット状に組み付けら
れた駆動手段を弾性支持する構成を採用することが多
く、このような構成においては、駆動手段は重量の大き
なユニットとなるから、通常のエンジンだけの駆動手段
を備える車両に比べて、特に、上記したような車体の振
動の発生や衝突音の発生が現れ易いものである。
【0006】本発明はかかる点に着目してなされたもの
であり、その目的は、上記したように、走行駆動指令が
指令される状態から非走行駆動指令が指令される状態に
なるときに車体が振動したり騒音が発生する等の不利を
解消することが可能となるハイブリッド車両の走行駆動
制御装置を提供する点にある。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の特徴構
成によれば、エンジン及び電動モータを動力源として備
え、走行装置を駆動する走行用駆動力を変更調整自在な
駆動手段と、アクセル開度を含む走行駆動力調整情報に
基づいて、アクセル開度が全閉であっても少なくとも前
記電動モータにてクリープ走行用の走行駆動力を出力さ
せる形態で、前記駆動手段の走行駆動力を自動調整する
走行駆動力調整処理を実行する制御手段とが設けられ、
その制御手段は、運転者により走行駆動指令が指令され
ると前記走行駆動力調整処理を実行し、運転者により非
走行駆動指令が指令されると前記走行装置の走行駆動力
を零に自動調整する走行駆動力停止処理を実行するよう
に構成されているハイブリッド車両の走行駆動制御装置
であって、前記制御手段は、前記走行駆動力停止処理に
おいて、前記走行駆動力を漸減させるように前記電動モ
ータの出力調整を行うように構成されている。
【0008】制御手段は、非走行駆動指令が指令される
と走行装置の走行駆動力を零に自動調整する走行駆動力
停止処理を実行するのであるが、その走行駆動力停止処
理において走行駆動力を漸減させるように電動モータの
出力調整を行うようになっている。つまり、制御手段
は、走行駆動指令が指令されて前記走行駆動力調整処理
を実行しており、アクセル開度が全閉で少なくとも電動
モータにてクリープ走行用の走行駆動力を出力させてい
る状態で、例えばブレーキ操作により走行を停止してい
る状態等においては、例えば、図11(イ)に示すよう
に、駆動手段Kによる走行駆動力の反力を受止める弾性
体Eが圧縮変形した状態となっているが、この状態から
非走行駆動指令が指令されても走行駆動力を漸減させる
ように電動モータの出力調整を行うので、圧縮変形して
いる弾性体Eの弾性復元力によって、駆動手段が変位し
ていた方向と反対側に移動して図11(ロ)に示すよう
な元の状態に復帰しようとするが、そのとき、駆動手段
の走行駆動力がクリープ走行用の走行駆動力から一気に
零になるのではなく漸減することから、駆動手段が慣性
力によって図11(ロ)に示すような元の状態よりも更
に引き続いて大きく移動することを抑制でき、反対側の
弾性体に受止められるときに振動が発生したり、ストッ
パーstの衝突音が発生する等のおそれも回避できるも
のとなる。
【0009】その結果、走行駆動指令が指令される状態
から非走行駆動指令が指令される状態になるときに、駆
動手段の振動により車体が振動したり騒音が発生する等
の不利を解消することが可能となるハイブリッド車両の
走行駆動制御装置を提供できるに至った。
【0010】請求項2に記載の特徴構成によれば、請求
項1において、前記制御手段は、前記走行駆動力停止処
理において、初期における漸減速度よりも終期における
漸減速度の方を低くする形態で前記走行駆動力を漸減さ
せるように構成されている。
【0011】前記走行駆動力停止処理において、上記し
たような車体の振動等を抑制する状態で走行駆動力を漸
減させる場合、一定の漸減速度で緩やかに減少させるこ
とも考えられるが、このように構成した場合には、走行
駆動力を零にするまでの所要時間が長くかかる不利があ
るとともに、制御手段に非走行駆動指令が指令されてい
るにも拘わらず、比較的長い時間にわたり大きめの値の
走行駆動力が残存していることになり、運転者が違和感
を感じたりするおそれがある。
【0012】そこで、前記走行駆動力停止処理の初期に
おいては漸減速度が高く、言い換えると、単位時間あた
りの変化量が大になり、終期における漸減速度の方が初
期よりも低く、言い換えると、単位時間あたりの変化量
が小になる形態で走行駆動力を漸減させるようにしてい
る。このように構成すると、走行駆動力停止処理が開始
されると、その初期において急に走行駆動力が減少する
ことになるので、上記したように一定の漸減速度で比較
的緩やかに減少させる構成に比べて、走行駆動力を零に
するまでの所要時間を短くすることができる。
【0013】前記走行駆動力停止処理の初期の漸減処理
が終了した時点においては、走行駆動力が未だ残ってお
り前記弾性体が圧縮変形している状態が維持されている
ので、走行駆動力停止処理の初期において漸減速度を高
くさせても、上記したような振動や騒音を起こすおそれ
は少ないのであり、走行駆動力停止処理の終期において
は漸減速度が低くなるから緩やかに走行駆動力が減少す
ることになり、圧縮変形している弾性体に対する反力が
緩やかに減少することから、駆動手段がその慣性力によ
り図11(ロ)に示すような元の状態にまで復帰した後
にも引き続いて大きく移動することを確実に抑制できる
ことになる。
【0014】従って、走行駆動力を零にするまでの所要
時間が長くかかる不利や、制御手段に非走行駆動指令が
指令されているにも拘わらず比較的長い時間にわたり大
きめの値の走行駆動力が残存するといった不利を回避し
ながら、車体が振動したり騒音が発生する等の不利を解
消することが可能となり、請求項1を実施するのに好適
な手段が得られる。
【0015】請求項3に記載の特徴構成によれば、請求
項1又は2において、前記制御手段は、前記走行駆動力
停止処理において、処理開始から設定時間経過した処理
終了時点まで設定漸減速度で前記走行駆動力を漸減さ
せ、且つ、前記処理終了時点にて走行駆動力が残存して
いる場合には、前記処理終了時点において残存する走行
駆動力を零に急減させる形態で、前記走行駆動力を漸減
させるように構成されている。
【0016】つまり、前記走行駆動力停止処理を開始し
てから設定時間経過した処理終了時点までは、設定漸減
速度で前記走行駆動力を漸減させることになる。そし
て、前記処理終了時点にて走行駆動力が残存している場
合には、設定時間経過した処理終了時点において残存す
る走行駆動力を零に急減させるのである。このように走
行駆動力停止処理を開始してから設定時間経過した処理
終了時点までは設定漸減速度で前記走行駆動力を漸減さ
せるので、駆動手段の振動により車体が振動したり騒音
が発生することを的確に回避させることができるのであ
り、前記処理終了時点においては、駆動手段の走行駆動
力は十分小さい値にまで減少しているので、例えば、処
理開始時点における駆動手段による走行駆動力が大きめ
の値になっているような場合等において処理終了時点に
て残存している走行駆動力を零に急減させても、上記し
たような振動や騒音の発生のおそれは少ないのである。
従って、上述したような駆動手段の振動により車体が振
動したり騒音が発生する不利を回避させることが可能な
ものでありながら、例えば、処理開始時点における駆動
手段による走行駆動力が大きめの値になっているような
場合であっても、走行駆動力を漸減させる処理を設定時
間内に終了させることで、走行駆動力が残存する状態が
必要以上に長い時間にわたり継続することを防止できる
ものとなり、請求項1又は2を実施するのに好適な手段
が得られる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係るハイブリッド
車両の走行駆動制御装置について図面に基づいて説明す
る。図1に、ハイブリッド車両のシステム構成を示して
いる。このハイブリッド車両は、後述するような遊星ギ
ア機構1、エンジン2、発電機3、及び、電動モータ4
等が一体的に組み付けられた駆動ユニットKが設けら
れ、この駆動ユニットKが、走行装置としての左右の前
輪5を駆動する走行用駆動力を発生するように構成され
ている。
【0018】次に駆動ユニットKの構成について説明す
る。図2に示すように、エンジン2、電動モータ4、及
び、発電機3は夫々、遊星ギア機構1を介して機械的に
結合されており、遊星ギア機構1は、中央軸芯周りで回
転するサンギア18、サンギア18の外周を係合して自
転しながら中央軸芯周りで公転する3個の遊星ピニオン
ギア19、さらにその外周で各遊星ピニオンギア19に
係合しながら回転するリングギア20が備えられ、前記
3個の遊星ピニオンギア19はキャリア21にて軸支さ
れ一体的に中央軸芯周りで公転するように構成されてい
る。この遊星ギア機構1に対して、エンジン2の出力軸
2aがキャリア21に結合され、発電機3の駆動軸3a
がサンギア18に結合され、電動モータ4の駆動軸4a
がカウンタギア22を介してリングギア20に結合され
ている。又、前記電動モータ4の駆動軸4aはカウンタ
ーギア22及びディファレンシャルギア23を介して左
右の前輪5に結合されている。つまり、電動モータ4と
各前輪5とは連動連結される状態であり常に同期して回
転する状態となっている。
【0019】上記構成の遊星ギア機構1では、前記各ギ
アに夫々結合されている3つの軸、つまり、エンジン2
の出力軸2a、発電機3の駆動軸3a、及び、電動モー
タ4の駆動軸4aのうち、2つの軸の回転状態(回転速
度や回転トルク等)が定まると、残りの1つの軸の回転
状態は一義的に定まる特性を有している。これらの間で
の回転速度の関係は、図4に示すような共線図で表すこ
とができる。前記各ギアが停止している状態(速度ゼ
ロ)であれば、図の特性線L1で示す状態となる。そし
て、エンジン2が停止している状態で電動モータ4のみ
により走行駆動させるモータ走行状態では、図の特性線
L2で示すように電動モータ4を前進方向側に回転駆動
する。このとき、エンジン2は停止しており、発電機3
は発電方向とは逆向きの自由回転状態となる。前記モー
タ走行状態においてエンジン2を始動させるときには、
図の特性線L3で示すように、発電機3を電動モータと
して機能させて設定回転速度で駆動させてエンジン2を
始動させる。エンジン2が始動すると、図の特性線L4
で示すように、発電機3は回転速度をゼロに調整して図
示しないクラッチ機構により機械的に回転停止状態に維
持され、その後はエンジン2の動力と電動モータ4の動
力により走行駆動される。バッテリー17の充電が必要
なときは、図の特性線L5で示すようにエンジン2の回
転速度を上げて発電機3を駆動して発電させることがで
きる。
【0020】このように、エンジン2の出力軸、発電機
3の駆動軸、及び、電動モータ4の駆動軸の夫々の回転
速度の関係は共線図上で常に一直線として規定されるこ
とになる。発電機3及び電動モータ4は、夫々、交流同
期式の電動機で構成され、これらに対する駆動電流の供
給方向と電流値を調節して回転方向や回転速度を制御す
ることが可能であり、駆動ユニットKは無段階に走行速
度を変更させることができる構成となっている。
【0021】又、この駆動ユニットKは、図11に示す
ように、ゴムやバネ等を用いて構成される複数の弾性体
Eを介して車体フレームFに弾性支持する構成として、
エンジン2、発電機3、電動モータ4等の振動が運転席
に伝わり難い構成としている。
【0022】次に、このハイブリッド車両における駆動
ユニットKに対する制御構成について説明する。図3に
も示すように、車両全体の動作を統括して管理する車両
制御部6、この車両制御部6からの制御情報に基づいて
前記電動モータ4の動作を制御するモータ制御部7、車
両制御部6からの制御情報に基づいて前記発電機3の動
作を制御する発電機制御部8、車両制御部6からの制御
情報に基づいて前記エンジン2の出力、具体的には、電
子スロットル弁9のスロットル開度及びインジェクタ
(図示せず)の燃料噴射量を自動調節するエンジン制御
部10夫々が備えられ、アクセル操作具11の操作量を
検出するアクセル操作量検出センサS1、ブレーキ操作
具13の操作量(操作圧)を検出するブレーキ操作量検
出センサS2、シフトポジションレバー15の位置を検
出するシフトポジションセンサS3、及び、前輪5の車
軸の回転速度に基づいて車速を検出する車速センサS4
等による各種の検出情報が車両制御部6に入力される構
成となっている。前記シフトポジションレバー15の位
置としては、「P」(駐車位置)、「R」(後進走行位
置)、「N」(中立位置)、「D」(前進走行位置)、
「B」(制動力が大きめに作用する前進走行位置)があ
り、運転者により運転状況に応じて適宜、切り換え操作
されることになる。前記電動モータ4、発電機3並びに
前記各制御部に対する駆動電力は、バッテリー17から
供給され、このバッテリー17は後述するように発電機
3や電動モータ4からの発電電力によって充電される構
成となっている。
【0023】そして、前記車両制御部6が、アクセル操
作具11の操作量の情報、ブレーキ操作具13の操作量
の情報、シフトポジションレバー15の位置の情報、車
速検出情報等の走行駆動力調整情報に基づいて、駆動ユ
ニットKにて出力すべき実目標駆動方向及び実目標走行
駆動力を求めて、駆動ユニットKの駆動方向が実目標駆
動方向にて走行駆動力が実目標走行駆動力になるように
自動調節すべく、モータ制御部7、発電機制御部8、及
び、エンジン制御部10に制御情報を出力して、エンジ
ン2、発電機3及び電動モータ4の出力を制御するよう
になっている。
【0024】詳述すると、例えば、シフトポジションレ
バー15が「D」位置にあるときの車速の変化に対する
駆動ユニットKに要求される要求駆動力の変化特性が、
図6に示すような特性として予め設定されており、車両
制御部6は先ず、この特性に基づいて駆動ユニットKに
要求される要求駆動力を求める。図6(イ)に示される
ラインq1はアクセル操作量が最大(全開)になったと
きの値に対応する車速の変化に対する要求駆動力の変化
を示しており、アクセル操作量が変化した場合の要求駆
動力の変化割合が図6(ロ)に示すような特性として予
め設定されている。そして、これらの特性から、そのと
きの車速に対応する要求駆動力は、図6(イ)に示され
るラインq1から求められる車速に対する値と、アクセ
ル操作量の検出値に基づく変化割合(%)との積により
求められることになる。
【0025】図6に示す特性において、正(+)側は、
前進走行用の駆動力であることを示し、図において上側
ほど前進走行用の駆動力が大となる。負(−)側は、前
進走行用の駆動方向とは逆向きの駆動力であることを示
しており、図において下側ほど逆向きの駆動力が大とな
る。そして、図6のラインq2はアクセル操作量が最小
(全閉)で且つブレーキ操作量が最小になったときの要
求駆動力の変化特性を示しており、又、図6のラインq
3はブレーキ操作量が最大になったときの要求駆動力の
変化特性を示している。
【0026】アクセル並びにブレーキが操作されていな
いときには、このラインq2を用いて要求駆動力が求め
られることになる。上記ラインq2より明らかなよう
に、車速が設定車速より大でありアクセルが全閉である
とき負(−)側の駆動力があるのは、指示されている進
行方向とは逆向きの駆動力が発生することを示してお
り、ラインq2及びラインq3より明らかなように、ブ
レーキ操作量が大であるほど負(−)側の駆動力が大に
なるように設定されている。
【0027】そして、前記車両制御部6は、上記したよ
うに、アクセル開度やブレーキ操作量等の走行駆動力調
整情報に基づいて求められる要求駆動力から、駆動ユニ
ットKが出力すべき目標駆動方向及び目標走行駆動力を
演算にて求める目標値演算処理を実行し、更には、その
求めた目標駆動方向及び目標走行駆動力に応じて、駆動
ユニットKにて実際に出力させるための実目標駆動方向
及び実目標走行駆動力を、その変化を低く規制する形態
で求める実制御値演算処理を実行する。これは、上記し
たような走行駆動力調整情報に基づいて求められる目標
駆動方向及び目標走行駆動力に対して敏感に応答しなが
ら制御を実行する構成とすると、例えば、アクセル操作
やブレーキ操作が頻繁に繰り返されたり、これらの操作
量が急激に変化するような場合等において、駆動手段の
駆動状態の変化が急激となり、車両の走行状態が急に変
化して運転者等の搭乗者に違和感を与えたり、駆動騒音
が発生したりするおそれがあることから、駆動手段にて
実際に出力させるための実目標駆動方向及び実目標走行
駆動力を、その変化を低く規制する形態で求めるように
して、このような不利を回避しながら走行駆動力を自動
調整するようにしているのである。
【0028】そして、駆動ユニットKの駆動方向が実目
標駆動方向にて走行駆動力が実目標走行駆動力になるよ
うに自動調節すべく、モータ制御部7、発電機制御部
8、及び、エンジン制御部10に制御情報を出力して、
エンジン2、発電機3及び電動モータ4の出力を制御す
るのである。
【0029】尚、逆向き駆動力の変更調節は、モータ制
御部7が電動モータ4に通流する電流値を変更調節する
ことにより、電動モータ4の走行駆動力を変更調節する
ことによって行う。例えば、車両が高速で走行している
場合には、エンジンにて駆動力が出力されて走行駆動さ
れている状態で電動モータ4が回生制動力により前記逆
向き駆動力を発生する状態になり、回生制動によって発
生した電力がバッテリー17に充電されるようになって
おり、その電流を変更調節することで回生制動力の大き
さを調節する構成となっている。このようにして回生制
動力により油圧式の摩擦ブレーキを補助する構成となっ
ている。
【0030】又、上記ラインq2より明らかなように、
車速が設定速度よりも低い低速状態において、アクセル
開度が全閉であってもクリープ走行用の走行駆動力TCR
を出力させる形態で要求駆動力が設定される構成となっ
ている。これは、例えば、停止している状態から車両を
微速で発進させたい場合等に対応できるようにして操作
性を向上させたものである。車速が低速で要求される駆
動力が小さい場合には、通常の場合、エンジン2を停止
させた状態で電動モータ4の駆動力のみにより車輪を駆
動するように構成してあり、上記したようなクリープ走
行用の走行駆動力TCRも電動モータ4にて出力する構成
となっている。尚、車速が走行停止していたり設定車速
以下の低速状態であっても、バッテリーの充電状態が低
下して充電が必要であると判断されると、エンジン2を
始動させて発電機3を駆動してバッテリー17を充電さ
せる動作を実行することもある。このときは、クリープ
走行用の走行駆動力TCRは、電動モータの出力だけでな
くエンジンの動力により出力されることになる。
【0031】以下、車両が停車している状態から発進し
て走行し、その後、減速して停止するまでの各操作段階
での夫々の運転モードにおける制御内容について簡単に
説明する。エンジン2、電動モータ4、及び、発電機3
が回転を停止している停止状態(図4の特性線L1に対
応)から、アクセルが踏み込み操作されると、先ず、エ
ンジン2を停止した状態で電動モータ4に前進走行用の
駆動トルクを発生させて車両を発進させる(図4の特性
線L2に対応)。具体的には、車両制御部6がアクセル
操作量の情報等に基づいて要求駆動力を求め、その要求
駆動力に対応する出力を発生するための制御情報を求
め、モータ制御部7にその制御情報を指令する。モータ
制御部7は対応する駆動力になるように電動モータ4に
対する供給電流値を制御する。このとき発電機3は無負
荷状態である。
【0032】要求駆動力が設定値よりも大きくエンジン
2の駆動力を必要とするような場合には、走行速度が設
定速度まで上昇すると発電機3を回転駆動させてエンジ
ン2を始動させる(図4の特性線L3に対応)。つま
り、車両制御部6がエンジン2の始動に必要な目標回転
速度を求め、その目標回転速度の指令情報を発電機制御
部8に指令し、発電機制御部8が、対応する目標回転速
度になるように発電機3に対する駆動用の供給電流値を
制御する。発電機制御部8により発電機3が駆動トルク
を生じている状態から回生制動トルクを発生している状
態になったことが判断されることにより、エンジン2の
始動が確認されると、その後は発電機3の回転を停止さ
せて機械的に制動をかけて停止状態を維持するようにな
っている(図4の特性線L4に対応)。
【0033】尚、車両走行中においてバッテリー17の
充電状態が低下して充電が必要であると判断されると、
エンジン2の動力により発電機3を駆動して発電してバ
ッテリー17を充電する(図4の特性線L5に対応)。
又、図示はしないが、車両走行停止中、すなわち、電動
モータ4が駆動停止しているときに、バッテリー17の
充電が必要であると判断されると、エンジン2を始動し
てエンジン2の動力により発電機3を駆動して発電する
こともある。
【0034】エンジン2が始動した後において、エンジ
ン2に対するスロットル開度及び燃料噴射量は、エンジ
ンの回転速度の変化に対して運転効率が最も大きくなる
ような最適燃費ラインに沿って変化するように電子スロ
ットル弁9やインジェクタを自動調節する構成となって
いる。説明を加えると、図5に、エンジン2の運転効率
の高い点に沿うように予め設定されたエンジン2の回転
速度に対する目標スロットル開度の変化特性、すなわ
ち、最適燃費ラインが示されており、前記要求駆動力や
車速の情報からエンジンの目標回転速度を求めて、その
目標回転速度とこの最適燃費ラインとからそのときの目
標スロットル開度を求め、実際のスロットル開度が目標
スロットル開度になるように電子スロットル弁9を自動
調節するようになっている。尚、図示はしないが、吸入
空気量とエンジン回転速度に対応する燃料噴射量も合わ
せて求められ、対応する燃料噴射量になるように自動調
節されることになる。
【0035】そして、上記したような最適燃費ラインに
基づくエンジンの駆動力では要求される駆動力に不足す
る走行駆動力を電動モータ4により出力するようになっ
ている。又、アクセル操作が解除されてアクセル開度が
全閉になる状態では、図6(イ)のラインq2に示すよ
うに要求駆動力が負(−)側、すなわち、指示されてい
る進行方向とは逆向きの要求駆動力となる。車速が高速
であれば、要求駆動力に対応する回生制動力を発生する
ための目標電流値を求めて、電動モータ4からバッテリ
ー17に供給される電流が目標電流値になるように電流
量を調整制御する。このとき、電動モータ4は発電機と
して機能し発電した電力はバッテリ17に蓄電される構
成となっている。
【0036】車両を停止させるためにブレーキ操作が行
われると、上記したように指示されている進行方向とは
逆向きの走行駆動力が発生するように、電動モータ4の
電流値を調節するとともに、ブレーキ操作が大であるほ
ど逆向き駆動力が大になるように電流値を変更調節する
ようになっている。又、車両が設定車速としてのクリー
プ車速以下にまで減速するか又は移動停止した後は、ア
クセル開度が全閉であっても上記したような前進走行用
のクリープ走行用の走行駆動力を出力すべく、少なくと
も電動モータ4により出力する走行駆動力を変更調節す
るようになっている。尚、バッテリー17の充電を行う
ときには、エンジン2及び電動モータ4の両方の出力に
よる走行駆動力を変更調節することになる。
【0037】シフトポジションレバー15が「D」位置
にある場合について説明したが、それ以外の指令位置、
例えば、「B」位置にある場合や「R」位置にある場合
であっても、同じような処理を実行することになる。但
し、このように走行用の指令位置が異なると、車速の変
化に対する要求駆動力の変化特性等として異なる特性が
用いられることになる。例えば、「B」位置では、
「D」位置に比べて、アクセルが全閉であるときの逆向
き走行駆動力が大きめの値が設定されることになるが、
それらの詳細については説明は省略する。
【0038】上述したような駆動ユニットKに対する走
行駆動力の調整処理が走行駆動力調整処理に対応してお
り、車両制御部6、モータ制御部7、発電機制御部8、
エンジン制御部10の夫々により、走行駆動力調整処理
を実行する制御手段Hが構成される。この制御手段Hの
制御内容について図面を参照しながら説明を加えると、
図7に示すように、先ず、アクセル操作量検出センサS
1にて検出されるアクセル操作具11の操作量の情報、
ブレーキ操作量検出センサS2にて検出されるブレーキ
操作具13の操作量の情報、シフトポジションセンサS
3にて検出されるシフトポジションレバー15の位置の
情報、車速センサS4にて検出される車速検出情報の夫
々を取り込み、それらの各種の情報に基づいて、現在の
車両の走行状態が上述したような各種の運転モードのう
ちのいずれの運転モードにあるかを判断する処理、上記
各種の検出情報に基づいて、前記要求駆動力から前記目
標駆動方向及び目標走行駆動力を演算にて求める目標値
演算処理、及び、駆動ユニットKにて実際に出力させる
ための実目標駆動方向及び実目標走行駆動力を求める実
制御値演算処理、及び、エンジンを始動させたり、停止
させたりする必要があるか否かの判断処理等を含む演算
処理を実行する。
【0039】そして、前記演算処理にて演算された結果
に基づいて、エンジン2を始動させるエンジン始動処
理、上記したような各運転モードに応じて必要とされる
駆動力になるように上記したような最適燃費ラインに従
ってスロットル開度が調整される状態で、エンジン2の
出力を調整するエンジン出力処理、上記したような各運
転モードに応じて必要とされる運転状態になるように電
動モータ4の出力を調整するモータ出力処理、及び、運
転モードに応じて必要とされる運転状態になるように発
電機3の出力を調整する発電機出力処理の夫々を実行す
るように構成されている。これらの一連の処理が走行駆
動力調整処理に対応する。
【0040】そして、前記制御手段Hは、前記モータ出
力処理において、運転者によりシフトポジションレバー
15が「D」(前進走行位置)、「B」(制動力が大き
めに作用する前進走行位置)、又は、「R」(後進走行
位置)のいずれかに操作されることにより、走行駆動指
令が指令されると前記走行駆動力調整処理を実行し、運
転者によりシフトポジションレバー15が「N」(中立
位置)、又は「P」(駐車位置)に操作されることによ
り、非走行駆動指令が指令されると、前記駆動ユニット
Kの走行駆動力を零に自動調整する走行駆動力停止処理
を実行するように構成され、前記走行駆動力停止処理に
おいて、走行駆動力を漸減させるように電動モータ4の
出力調整を行うように構成されている。
【0041】走行駆動力停止処理について説明を加える
と、その処理の初期における漸減速度よりも終期におけ
る漸減速度の方を低くする形態で前記走行駆動力を漸減
させるように構成され、更には、処理開始から設定時間
経過した処理終了時点まで設定漸減速度で前記走行駆動
力を漸減させ、且つ、前記処理終了時点にて走行駆動力
が残存している場合には、前記処理終了時点において残
存する走行駆動力を零に急減させる形態で、前記走行駆
動力を漸減させるように構成されている。
【0042】すなわち、制御手段Hは、前記モータ出力
処理において、シフトポジションレバー15の位置が前
記「D」位置、「B」位置、又は、「R」位置のいずれ
かに操作されて走行駆動指令が指令されると、電動モー
タ4による走行駆動力が演算処理にて求められる走行駆
動力になるように供給電流値を変更調節する。そのと
き、アクセル開度が全閉であればクリープ走行用の走行
駆動力を出力するように制御される。そして、運転者に
よりシフトポジションレバー15が「N」位置、又は
「P」位置に操作されることにより非走行駆動指令が指
令されると、駆動ユニットKによる要求駆動力は零にな
るが、このとき、前記走行駆動力停止処理を実行する。
つまり、図8に示すように、シフトポジションレバー1
5の切り換えが行われた時点から走行駆動力がクリープ
走行用の走行駆動力から予め設定されている設定駆動力
Tsに低下するまでの処理時間に対応する初期段階にお
いては、漸減速度が高い状態、言い換えると、単位時間
当たりの減少量(低下率)が大きめの一定の値となる初
期設定漸減速度で、駆動ユニットKに対する走行駆動力
を漸減させるように供給電流値を変更調節して電動モー
タ4による走行駆動力を調節するように制御する。そし
て、初期段階が終了した後の終期段階においては、漸減
速度が前記初期設定漸減速度よりも低い状態、つまり、
単位時間当たりの減少量(低下率)が小さめの一定の値
となる終期設定漸減速度で、駆動ユニットKに対する走
行駆動力を漸減させて、処理が開始されてから設定時間
が経過した処理終了時点では走行駆動力がほぼゼロにま
で低下するように電動モータ4による走行駆動力を調節
するように制御する。尚、処理開始から設定時間経過し
た処理終了時点にて走行駆動力が残存している場合に
は、走行駆動力が急激に零になるように供給電流値を変
更調節して電動モータ4による走行駆動力を調節するよ
うに制御するのである。このような処理が走行駆動力停
止処理に対応する。
【0043】上記したようなシフトポジションレバー1
5の「N」位置、又は「P」位置への切り換えは、車両
の走行が停止している状態で行われることになるが、こ
のとき、駆動ユニットKによりクリープ走行用の走行駆
動力TCRが出力されるが、ブレーキ操作により停止して
いると、図11(イ)に示すように、駆動ユニットKに
よる走行駆動力の反力を受止める弾性体Eが圧縮変形し
た状態となっている。この状態において、上記したよう
に非走行駆動指令が指令されてクリープ走行用の走行駆
動力が一気に零になると、圧縮変形している弾性体の弾
性復元力によって、駆動手段Kが変位していた方向と反
対側に移動して図11(ロ)に示すような元の状態に復
帰しようとするが、そのとき、駆動手段Kの慣性力によ
って引き続き大きく移動することがあり、その移動が反
対側の弾性体により受止められることに起因して振動を
発生するおそれがあるので、上記したように走行駆動力
を漸減させるのである。従って、駆動ユニットKの走行
駆動力がクリープ走行用の走行駆動力から一気に零にな
るのではなく漸減することから、上記したように圧縮変
形している弾性体に対する反力が漸減することになり駆
動ユニットKが慣性力によって図11(ロ)に示すよう
な元の状態よりも更に引き続いて大きく移動することを
抑制でき、反対側の弾性体に受止められるときに振動が
発生したり、ストッパーstの衝突音が発生する等のお
それも回避できる。
【0044】上記したようなシフトポジションレバー1
5の「N」位置、又は「P」位置への切り換えは、車両
の走行が停止している状態で行われるので、切換え前の
走行駆動力は、通常、クリープ走行用の走行駆動力TCR
と考えることができるが、例えば、低速走行していると
きに切換え操作したような場合においては、図8に一点
鎖線で示すように、切換え時点での走行駆動力がクリー
プ走行用の走行駆動力TCRよりも大きくなることがあ
る。このような場合でも、上記したような前記初期設定
漸減速度及び終期設定漸減速度で走行駆動力を漸減させ
ることになるから、前記設定時間が経過した後において
も、図8に示すように、走行駆動力が残存することにな
るが、この残存する走行駆動力を零に急減させるのであ
る。
【0045】〔別実施形態〕以下、別実施形態を列記す
る。
【0046】(1)上記実施形態では、前記走行駆動力
停止処理において、処理の初期においては初期設定漸減
速度で、処理の終期においては終期設定漸減速度で走行
駆動力を漸減させるように制御する、すなわち、処理開
始から設定時間経過した処理終了時点まで設定漸減速度
で走行駆動力を漸減させる構成とし、処理終了時点にて
走行駆動力が残存している場合には、処理終了時点にお
いて残存する走行駆動力を零に急減させる形態で、走行
駆動力を漸減させる構成としたが、このような構成に限
らず、下記の(a)〜(e)に示すような各種の形態で
実施するものでもよい。 (a)図9に一点鎖線で示すように、切換え時点での走
行駆動力がクリープ走行用の走行駆動力TCRよりも大き
くなる場合、処理の初期において、走行駆動力がクリー
プ走行用の走行駆動力から前記設定駆動力Tsに低下す
るように、初期設定漸減速度よりも大きい漸減速度で走
行駆動力を漸減させ、処理の終期においては、上記実施
形態と同様に前記終期設定漸減速度で走行駆動力を漸減
させるように制御する構成としてもよい。 (b)図10(イ)に示すように、処理の初期において
は単位時間当たりの減少量(低下率)が大きめとなり、
時間が経過するに伴って、前記低下率が小さく変化する
ような曲線状の変化特性で漸減させる構成。 (c)図10(ロ)に示すように、前記走行駆動力停止
処理が開始されると直ちに、走行駆動力が前記設定駆動
力になるまで急激に変化させ、その後、単位時間当たり
の減少量(低下率)が小さめの一定の値となる状態で走
行駆動力を漸減させる構成。 (d)図9や図10に示すように、前記走行駆動力停止
処理の処理開始から設定時間経過した時点でも走行駆動
力を常に残存させるように走行駆動力を漸減させる形態
として、設定時間経過した時点で残存する走行駆動力を
零に急減させるようにしてもよい。 (e)図10(ハ)に示すように、前記走行駆動力停止
処理が開始されてから予め設定した一定の低下率で設定
駆動力を零になるまで漸減させる構成。
【0047】(2)上記実施形態では、制御手段に、走
行駆動指令及び非走行駆動指令を指令する構成として、
シフトポジションレバーの操作位置の変更にて実施する
構成としたが、このような構成に限らず、例えば、運転
者により操作される走行指令スイッチにて走行駆動指令
を指令し且つ運転者により操作される停止スイッチにて
非走行駆動指令を指令する構成、運転者の音声により走
行駆動指令及び非走行駆動指令を切換え指令する構成
等、各種の形態で実施してもよい。
【0048】(3)上記実施形態では、車両が走行停止
したり、設定車速以下の低速走行状態では、通常の状態
においてはエンジンを停止させて電動モータによりクリ
ープ走行用の走行駆動力を出力させる構成としたが、こ
のような構成に限らず、車両が走行停止したり、設定車
速以下の低速走行状態であっても、エンジンを停止させ
ずに、常に、エンジンと電動モータにてクリープ走行用
の走行駆動力を出力する構成としてもよい。
【0049】(4)上記実施形態では、ハイブリッド車
両として、エンジン及び電動モータ双方の動力を車軸に
伝達可能な所謂、パラレルハイブリッド方式の車両を例
示したが、本発明は、この構成に限らず、エンジンは発
電のみ行い電動モータにて車軸を駆動するシリーズハイ
ブリッド方式の車両にも適用できる。
【0050】(5)上記実施形態では、駆動手段が前輪
を駆動する構成としたが、これに限らず、後輪を駆動す
る構成や、4 輪すべてを駆動する構成でもよく、又、駆
動手段として遊星ギア機構を備える構成を例示したが、
このような構成に限定されるものではなく、各種の伝動
機構を用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】概略構成図
【図2】駆動ユニットを示す図
【図3】制御ブロック図
【図4】駆動ユニットの動作状態を示す共線図
【図5】最適燃費ラインを示す図
【図6】要求駆動力を示す図
【図7】制御動作のフローチャート
【図8】駆動力の変化状態を示す図
【図9】別実施形態の駆動力の変化状態を示す図
【図10】別実施形態の駆動力の変化状態を示す図
【図11】駆動ユニットの支持構造を示す図
【符号の説明】
2 エンジン 4 電動モータ K 駆動手段 H 制御手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 吉田 稔 大阪府池田市桃園2丁目1番1号 ダイハ ツ工業株式会社内 (72)発明者 道岡 力 大阪府池田市桃園2丁目1番1号 ダイハ ツ工業株式会社内 (72)発明者 炭谷 俊弘 大阪府池田市桃園2丁目1番1号 ダイハ ツ工業株式会社内 (72)発明者 小島 博幸 愛知県安城市藤井町高根10番地 アイシ ン・エィ・ダブリュ株式会社内 Fターム(参考) 5H115 PA01 PA08 PA12 PC06 PG04 PI16 PI24 PI29 PO02 PO06 PO17 PU10 PU22 PU24 PU25 QE01 QE08 QE10 QH02 QI04 QI05 QI07 QI24 RB08 RE01 RE05 RE06 RE13 SE04 SE05 SE08 TB01 TO21 TO23 TO30

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジン及び電動モータを動力源として
    備え、走行装置を駆動する走行用駆動力を変更調整自在
    な駆動手段と、 アクセル開度を含む走行駆動力調整情報に基づいて、ア
    クセル開度が全閉であっても少なくとも前記電動モータ
    にてクリープ走行用の走行駆動力を出力させる形態で、
    前記駆動手段の走行駆動力を自動調整する走行駆動力調
    整処理を実行する制御手段とが設けられ、 その制御手段は、運転者により走行駆動指令が指令され
    ると前記走行駆動力調整処理を実行し、運転者により非
    走行駆動指令が指令されると前記駆動手段の走行駆動力
    を零に自動調整する走行駆動力停止処理を実行するよう
    に構成されているハイブリッド車両の走行駆動制御装置
    であって、 前記制御手段は、前記走行駆動力停止処理において、前
    記走行駆動力を漸減させるように前記電動モータの出力
    調整を行うように構成されているハイブリッド車両の走
    行駆動制御装置。
  2. 【請求項2】 前記制御手段は、前記走行駆動力停止処
    理において、初期における漸減速度よりも終期における
    漸減速度の方を低くする形態で前記走行駆動力を漸減さ
    せるように構成されている請求項1 記載のハイブリッド
    車両の走行駆動制御装置。
  3. 【請求項3】 前記制御手段は、前記走行駆動力停止処
    理において、処理開始から設定時間経過した処理終了時
    点まで設定漸減速度で前記走行駆動力を漸減させ、且
    つ、前記処理終了時点にて走行駆動力が残存している場
    合には、前記処理終了時点において残存する走行駆動力
    を零に急減させる形態で、前記走行駆動力を漸減させる
    ように構成されている請求項1又は2記載のハイブリッ
    ド車両の走行駆動制御装置。
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