JP2006299993A - ハイブリッド車両 - Google Patents
ハイブリッド車両 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2006299993A JP2006299993A JP2005125085A JP2005125085A JP2006299993A JP 2006299993 A JP2006299993 A JP 2006299993A JP 2005125085 A JP2005125085 A JP 2005125085A JP 2005125085 A JP2005125085 A JP 2005125085A JP 2006299993 A JP2006299993 A JP 2006299993A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- engine
- rotational speed
- motor generator
- speed
- lower limit
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Classifications
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02T—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
- Y02T10/00—Road transport of goods or passengers
- Y02T10/60—Other road transportation technologies with climate change mitigation effect
- Y02T10/62—Hybrid vehicles
Landscapes
- Hybrid Electric Vehicles (AREA)
- Control Of Vehicle Engines Or Engines For Specific Uses (AREA)
- Electric Propulsion And Braking For Vehicles (AREA)
Abstract
【課題】E−iVTを備えた車両においてE−iVTモードで走行しているときに急減速が行われた場合であってもエンジンのストールを防止する。
【解決手段】 エンジン2のストール限界回転速度よりも高い回転速度であって、急減速時に出力ギヤの回転速度が低下してもエンジンの回転速度がストール限界回転速度よりも低くならないエンジン2の回転速度をエンジン2の回転速度の下限値として設定し、エンジン2の回転速度が下限値よりも高くなるようにエンジン2、第1モータジェネレータ3、第2モータジェネレータ4の少なくとも一つを制御する。
【選択図】 図1
【解決手段】 エンジン2のストール限界回転速度よりも高い回転速度であって、急減速時に出力ギヤの回転速度が低下してもエンジンの回転速度がストール限界回転速度よりも低くならないエンジン2の回転速度をエンジン2の回転速度の下限値として設定し、エンジン2の回転速度が下限値よりも高くなるようにエンジン2、第1モータジェネレータ3、第2モータジェネレータ4の少なくとも一つを制御する。
【選択図】 図1
Description
本発明は、駆動力源としてエンジンとモータを備えたハイブリッド車両に関する。
特許文献1は、2自由度の差動機構の5つの回転要素に、エンジン、第1及び第2のモータジェネレータ、駆動輪に駆動力を出力する出力ギヤ、ブレーキを接続して無段変速を行う機構(以下、「E−iVT」という)を開示している。
ブレーキを解放した状態で走行する走行モードでは、エンジン、第1及び第2のモータジェネレータの回転速度を制御することで無段変速を実現することができ、ブレーキを締結した状態で走行する走行モードでは、エンジンの回転速度と出力ギヤの回転速度である変速比が一定になる固定変速比を実現することができる。
また、エンジンと差動機構の間にエンジンクラッチが介装されており、このエンジンクラッチの締結状態を切り換えることで、エンジンの動力に頼らず第1及び第2のモータの動力のみで走行する走行モード、第1及び第2のモータの動力に加えエンジンの動力も利用して走行することができる走行モードを切り換えることができる。
特開2003−32808公報
上記E−iVTを備えた車両においては、前記ブレーキを解放し、前記エンジンクラッチを締結した状態で走行する走行モード(E−iVTモード)では、通常、エンジンの回転速度を一定に保ちながら変速比の制御が行われる。
しかしながら、このE−iVTモードで走行中に急減速が行われると、出力ギヤの回転速度が急激に低下し、これにつられてエンジンの回転速度も低下する。この結果、エンジンの回転速度がストール限界回転速度(エンジンがストールせずに回転可能な回転速度の最小値)を下回ってしまうと、エンジンストールを招いてショックが生じ、運転者に違和感を与えてしまう。
エンジン回転速度が十分に高ければ、エンジン回転速度がストール限界回転速度に達する前にエンジンクラッチを解放することでエンジンストールを防止できるが、エンジン回転速度がストール限界回転速度に近いところで運転している場合は、急減速を検知してエンジンクラッチを解放するようにしてもエンジンクラッチの解放が間に合わず、エンジンがストールする可能性がある。
本発明は、かかる従来技術の技術的課題を鑑みてなされたもので、E−iVTを備えた車両においてE−iVTモードで走行しているときに急減速が行われた場合であってもエンジンのストールを防止することを目的とする。
E−iVTを備えた車両において、エンジンのストール限界回転速度よりも高い回転速度であって、急減速時に出力ギヤの回転速度が低下してもエンジンの回転速度がストール限界回転速度よりも高くなるエンジンの回転速度をエンジンの回転速度の下限値として設定し、エンジンの回転速度が下限値よりも高くなるようにエンジン、第1及び第2のモータの少なくとも一つを制御する。
急減速が行われたことにより出力ギヤの回転速度はゼロに近づき、これを受けてエンジンの回転速度も減少するが、本発明によれば、エンジンの回転速度が下限値以上に保たれているので急減速によってエンジンの回転速度が低下したとしてもストール限界回転速度よりも低くなることがなく、エンジンがストールするのを防止することができる。
以下、添付図面を参照しながら本発明の実施の形態について説明する。
第1の実施形態
図1は本発明に係るハイブリッド車両の概略構成を示したものである。ハイブリッド車両は差動機構1を備え、エンジン2、第1モータジェネレータ3(第1のモータ)、第2モータジェネレータ4(第2のモータ)の動力が差動機構1を介して、図示しない駆動輪に伝達される。第1モータジェネレータ3は第2モータジェネレータ4の内側に配置されており、第1モータジェネレータ3と第2モータジェネレータ4はステータを共有する同軸多層モータである。
図1は本発明に係るハイブリッド車両の概略構成を示したものである。ハイブリッド車両は差動機構1を備え、エンジン2、第1モータジェネレータ3(第1のモータ)、第2モータジェネレータ4(第2のモータ)の動力が差動機構1を介して、図示しない駆動輪に伝達される。第1モータジェネレータ3は第2モータジェネレータ4の内側に配置されており、第1モータジェネレータ3と第2モータジェネレータ4はステータを共有する同軸多層モータである。
差動機構1は、第1遊星歯車列6と第2遊星歯車列7と組み合せたラビニョウ型の遊星歯車機構である。第1遊星歯車列6のピニオンP1と第2遊星歯車列7のピニオンP2は互いに噛み合っており、かつ、共通のキャリヤC(第2の回転要素)によって支持されている。
エンジン2は、油圧多板クラッチで構成されるエンジンクラッチECを介して第1遊星歯車列6のリングギヤR1(第1の回転要素)に接続されている。第1モータジェネレータ3(正確には第1モータジェネレータ3のロータ)は第2遊星歯車列7のサンギヤS2(第3の回転要素)に接続されている。第2モータジェネレータ4(正確には第2モータジェネレータ4のロータ)は第1遊星歯車列6のサンギヤS1(第4の回転要素)に接続されている。
共通のキャリヤCには出力ギヤ12が接続されており、出力ギヤ12に伝達される動力は、ギヤ13、14、デファレンシャルギヤ15、ドライブシャフト16を介して図示しない駆動輪に伝達される。
第2遊星歯車列7のリングギヤR2(第5の回転要素)にはローブレーキLBが設けられている。ローブレーキLBは油圧多板クラッチで構成され、締結されるとリングギヤR2の回転を阻止して差動機構1の変速比(エンジン2の回転速度と出力ギヤ12の回転速度の比)を所定のロー変速比に固定する。
エンジンクラッチEC、ローブレーキLBへの油圧の供給は油圧回路17によって制御され、エンジンクラッチEC、ローブレーキLBの締結状態は油圧回路17を介してコントローラ20により制御される。
エンジン2、第1モータジェネレータ3及び第2モータジェネレータ4の回転速度とトルクは、コントローラ20によって制御される。これらの動力源の回転速度を制御することにより、ローブレーキLBを解放した状態では、差動機構1の変速比を無段階に制御することができる。なお、第1モータジェネレータ3及び第2モータジェネレータ4の回転速度とトルクの制御はインバータ21を介して行われ、インバータ21にはバッテリ22が接続されている。
図2は差動機構1の共線図である。共線図は各回転要素の回転速度を縦軸に表し、各回転要素間のギヤ比の関係を横軸に表したものであり、エンジン2が接続されるリングギヤR1、第1モータジェネレータ3が接続されるサンギヤS2、第2モータジェネレータ4が接続されるサンギヤS1、出力ギヤ12が接続されるキャリヤC、ローブレーキLBが設けられるリングギヤR2を共線図上に表すと、これらの回転要素は一直線(レバー)上に並ぶ。
ローブレーキLBを解放した状態では、いずれか2つの回転要素の回転速度が決まれば残りの回転要素の回転速度が決まるため、差動機構1の自由度は2であり、差動機構1の変速比を無段階に設定することができる。一方、ローブレーキLBを締結した状態での共線図は図3に示すようになり、この状態では差動機構1の変速比はロー側に固定される。
コントローラ20には、図示しないセンサから、エンジン2、第1モータジェネレータ3及び第2モータジェネレータ4の回転速度、アクセルペダルの操作量、バッテリ22の充電状態、車速等の車両の運転状態を示す信号が入力され、コントローラ20は車両の運転状態に応じて走行モードを切り換え、アクセルペダルの操作量、車速等に応じて設定される目標駆動力が実現されるよう、エンジン2、第1モータジェネレータ3及び第2モータジェネレータ4のトルク、回転速度を制御する。
走行モードは、車速と目標駆動力に基づき、図4に示すような走行モード切換えマップを参照して決定される。
各走行モードについて説明すると、EV−LBモードは、ローブレーキLBを締結して差動機構1の変速比をロー側に固定すると共にエンジンクラッチECを解放し、第1モータジェネレータ3と第2モータジェネレータ4の動力のみで走行するモードであり、主に発進加速時に用いられる。LBモードは、ローブレーキLBを締結して差動機構1の変速比をロー側に固定すると共にエンジンクラッチECを締結し、エンジン2、第1モータジェネレータ3及び第2モータジェネレータ4の動力で走行するモードであり、主に、低車速で大駆動力が要求されるときに用いられる。
また、EVモードは、ローブレーキLB、エンジンクラッチEC共に解放し、第1モータジェネレータ3と第2モータジェネレータ4の動力のみで走行するモードであり、後進時や低負荷中速走行時のほか、第1モータジェネレータ3、第2モータジェネレータ4を回生動作させるときにも用いられる。E−iVTモードは、ローブレーキLBを解放してエンジンクラッチECを締結し、エンジン2、第1モータジェネレータ3及び第2モータジェネレータ4の動力で走行するモードであり、主に、高速走行時に用いられる。
本発明に係る車両は、車速と目標駆動力に応じてこれら4つの運転モードを切り換えながら走行する。E−iVTモードでは、通常、エンジン回転速度を一定に保ちながら変速比の制御が行われるのであるが、ブレーキペダルが強く踏み込まれて車速がゼロになるような急減速時においては、出力ギヤ12の回転速度が急激にゼロまで低下するため、これにつられてエンジン2の回転速度も低下する。
図5、図6は、変速比が1の状態で走行しているときに、ブレーキペダルが強く踏まれて車両が急減速する場合の各回転要素の回転速度が変化する様子を示したもので、図5は第1モータジェネレータ3のイナーシャが第2モータジェネレータ4のイナーシャよりも大きい場合、図6は第1モータジェネレータ3のイナーシャが第2モータジェネレータ4のイナーシャよりも小さい場合をそれぞれ示している。図5、図6に示すように、第1モータジェネレータ3、第2モータジェネレータ4のイナーシャの大小関係に関係なく、急減速時はエンジン2の回転速度は必ず低下する。
急減速によりエンジン2の回転速度が低下し、エンジン2の回転速度がストール限界回転速度(エンジン2がストールせずに回転可能な回転速度の最小値、以下同じ)を下回ってしまうとエンジン2がストールしてしまう。エンジン2がストールすると、それまで出力ギヤ12を介して駆動輪へと伝達されていたエンジン2のトルクが変動しながら急速に落ち込むためにショックが発生し、また、それまで回っていたエンジン2が突然停止するので、運転者に違和感を与えてしまう。
そこで、本発明に係る車両においては、E−iVTモードで走行中は、エンジン2の回転速度をモニタし、エンジン2の回転速度が予め設定されている下限値よりも低くならないようにエンジン1、第1モータジェネレータ3及び第2モータジェネレータ4を制御する。下限値は、エンジン2のストール限界回転速度よりも高い回転速度であって、急減速時に出力ギヤ12の回転速度がゼロまで低下してもエンジン2の回転速度がストール限界回転速度よりも高くなるエンジン2の回転速度に設定される。具体的には、各回転要素のイナーシャ、システムの回転中心(共線図上のレバーの重心)等を考慮して決定される。
図7はこのときの制御の内容を示したフローチャートであり、E−iVTモードで走行中、コントローラ20において所定時間ごとに繰り返し実行される。
これによると、まず、ステップS11でエンジン2の回転速度と下限値が比較され、エンジン2が下限値を下回っていない場合は急減速が行われてもエンジン2がストールする可能性が低いので、そのまま処理を終了する。
一方、下限値を下回っている場合は、急減速が行われるとエンジン2がストールする可能性があるので、ステップS12に進み、エンジン2の回転速度が下限値になるようにエンジン2、第1モータジェネレータ3及び第2モータジェネレータ4を制御する。
この制御により、E−iVTモードで走行している間は、エンジン2の回転速度は常に下限値以上に保たれ、急減速が行われたとしてもエンジン2がストールするのを防止することができる。なお、急減速時は第1モータジェネレータ3、第2モータジェネレータ4をフリーの状態にすれば、通常の変速制御との干渉を避けることができ、干渉によってエンジン2の回転速度が下限値よりも低くなってしまうのを未然に防ぐことができる。
図8はE−iVTモードで走行中に急減速が行われた場合の様子を示した共線図である。急減速が行われたことにより出力ギヤ12の回転速度はゼロに近づき、これを受けてエンジン2の回転速度も減少するが、上記の通り、本発明によれば、エンジン2の回転速度が下限値以上に保たれているので、急減速によってエンジン2の回転速度が低下したとしても、ストール限界回転速度よりも低くなることがなく、エンジンストールを未然に防ぐことができる。
第2の実施形態
第2の実施形態は、上記第1の実施形態での制御に加え、エンジン2の回転速度が上記下限値近傍にあるときに、図9に示すように、変速比の範囲を制限することで、エンジン2のストールをより確実に防止するものである。ハイブリッド車両の構成は図1に示したものと同じである。
第2の実施形態は、上記第1の実施形態での制御に加え、エンジン2の回転速度が上記下限値近傍にあるときに、図9に示すように、変速比の範囲を制限することで、エンジン2のストールをより確実に防止するものである。ハイブリッド車両の構成は図1に示したものと同じである。
図10は変速比の範囲を制限するための制御の内容を示したフローチャートで、図7に示したフローチャートと併せてE−iVTモードで走行中、コントローラ20において繰り返し実行される。
これによると、まず、ステップS21でエンジン2の回転速度が下限値近傍にあるかどうかが判断される。具体的にはエンジン2の回転速度と下限値との差分を求め、その絶対値が所定値よりも小さければ下限値近傍にあると判断する。エンジン2の回転速度が下限値近傍にないと判断すればそのまま処理を終了し、下限値近傍にあると判断すればステップS22に進む。
ステップS22では、変速比が所定の変速比範囲の外にあるかどうかが判断される。所定の変速比範囲は、エンジン2の回転速度が下限値にあるときに取りうる変速比を考え、この取りうる変速比の範囲の中で急減速が行われたときにエンジンストールが起こりやすい範囲を除いた部分に設定される。具体的には、下限値を設定するときと同様に、各回転要素のイナーシャ、システムの回転中心などを考慮して決定される。最ロー側の変速比は、エンジン2の回転速度が下限値にあり、出力ギヤ12の回転速度がゼロのときの変速比に設定してもよい。変速比が所定変速比範囲内にあるときは、エンジン2がストールする可能性が低いので、そのまま処理を終了し、所定変速比範囲外にあるときはステップS23に進む。
ステップS23では、変速比が所定変速比範囲内になるようにエンジン2、第1モータジェネレータ3及び第2モータジェネレータ4を制御する。
したがって、第2の実施形態では、第1の実施形態と同じく、エンジン2の回転速度が下限値よりも下回らないように制御されることに加え、下限値近傍で変速比がエンジンストールを起こしにくい所定変速比範囲内に入るように制御されるので、より確実にエンジンストールを防止することができる。
第3の実施形態
第3の実施形態は第2の実施形態と基本的な考え方を同じくするものであるが、変速比を制限する代わりに、図11に示すように、第1モータジェネレータ3及び第2モータジェネレータ4の回転速度をそれぞれ所定の回転速度範囲内に入るよう制限するようにしている。ハイブリッド車両の構成は図1に示したものと同じである。
第3の実施形態は第2の実施形態と基本的な考え方を同じくするものであるが、変速比を制限する代わりに、図11に示すように、第1モータジェネレータ3及び第2モータジェネレータ4の回転速度をそれぞれ所定の回転速度範囲内に入るよう制限するようにしている。ハイブリッド車両の構成は図1に示したものと同じである。
図12は第1モータジェネレータ3及び第2モータジェネレータ4の回転速度を制限する制御の内容を示したフローチャートで、図7に示したフローチャートと併せてE−iVTモードで走行中、コントローラ20において繰り返し実行される。
これによると、まず、ステップS31でエンジン2の回転速度が下限値近傍にあるかどうかを判断する。具体的にはエンジン2の回転速度と下限値との差分を求め、その絶対値が所定値よりも小さければ下限値近傍にあると判断する。エンジン2の回転速度が下限値近傍にないと判断すればそのまま処理を終了し、下限値近傍にあると判断すればステップS32に進む。
ステップS32では第1モータジェネレータ3の回転速度、第2モータジェネレータ4の回転速度が第1モータジェネレータ3、第2モータジェネレータ4それぞれについて設定される所定の回転速度範囲に入っているかどうかが判断される。所定の回転速度範囲は、エンジン2の回転速度が下限値にあるときに取りうる第1モータジェネレータ3、第2モータジェネレータ4の回転速度の範囲を考え、取りうる回転速度の範囲の中で急減速が行われたときにエンジンストールが起こりやすい範囲を除いた部分に設定される。具体的には、下限値を設定するときと同様に、各回転要素のイナーシャ、システムの回転中心などを考慮して決定される。
第1モータジェネレータ3、第2モータジェネレータ4の回転速度がいずれも所定変速比範囲内にあるときは、エンジン2がストールする可能性が低いので、そのまま処理を終了し、いずれか一方が所定変速比範囲外にあるときはステップS33に進む。
ステップS33では、第1モータジェネレータ3、第2モータジェネレータ4の回転速度がいずれも所定変速比範囲内になるように第1モータジェネレータ3及び第2モータジェネレータ4を制御する。
したがって、第3の実施形態では、第1の実施形態と同じく、エンジン2の回転速度が下限値よりも下回らないように制御されることに加え、下限値近傍で第1モータジェネレータ3、第2モータジェネレータ4の回転速度がエンジンストールを起こしにくい所定回転速度範囲内に入るように制御されるので、より確実にエンジンストールを防止することが可能になる。
第4の実施形態
第4の実施形態は、第1、第2あるいは第3の実施形態の制御に加えて、以下に説明する急減速により出力ギヤの回転速度がゼロになるときのショックを抑制する制御が行われる。ハイブリッド車両の構成は図1に示したものと同じである。
第4の実施形態は、第1、第2あるいは第3の実施形態の制御に加えて、以下に説明する急減速により出力ギヤの回転速度がゼロになるときのショックを抑制する制御が行われる。ハイブリッド車両の構成は図1に示したものと同じである。
急減速により出力ギヤ12の回転速度が突然ゼロになると、出力ギヤ12だけでなく、その他の回転要素の回転速度の変化速度(加速度)が突然ゼロになるので、エンジン2がストールしなくてもショックが発生する。そこで、第4の実施形態では、急減速を検知したら、エンジン2の回転速度がストール限界回転速度に漸近するように第1モータジェネレータ3、第2モータジェネレータ4の回転速度を制御する。
図13はこのときの制御の内容を示したフローチャートであり、E−iVTモードで走行時、コントローラ20において所定時間ごとに繰り返し実行される。
これによると、まず、ステップS41では急減速が行われたかどうかを判断する。急減速であるかどうかは、例えば、車速センサからのパルス周期がしきい値よりも長くなったかどうかにより判断する。急減速であることは、変速比が所定時間内に急激に変化したかどうかにより判断しても良く、あるいは、車両に加速度センサを設け、加速度センサで検出される車体の減速度から直接的に判断するようにしてもよい。急減速と判断されなければそのまま処理を終了し、急減速と判断されればステップS42に進む。
ステップS42では、エンジン2の回転速度がストール限界回転速度に漸近するように第1モータジェネレータ3、第2モータジェネレータ4を制御する。具体的には、第1モータジェネレータ3の減速速度が緩やかになるように第1モータジェネレータ3を制御し、第2モータジェネレータ4を加速させることで、エンジン2の回転速度をストール限界回転速度に一次遅れで近づける。これにより、出力ギヤ12を除く回転要素の回転速度の変化速度が突然ゼロになるのを避け、ショックを低減することができる。
ステップS43では、エンジン2がストールしたかどうかを判断する。ステップS42でエンジン2の回転速度をストール限界回転速度に制御しているので、本来、エンジン2がストールすることはないが、制御誤差や外乱の影響、エンジン2の性能バラツキ等によりエンジン2がストールする場合も考えられるので、このような判断を行っている。エンジン2がストールしていなければそのまま処理を終了し、ストールしている場合はステップS44に進む。
ステップS44では、第1モータジェネレータ3、第2モータジェネレータ4のトルクを制御することでエンジン2がストールすることにより発生する振動を抑制する。具体的には、エンジン2のトルク変動と逆位相のトルクを第1モータジェネレータ3、第2モータジェネレータ4で発生させる。さらに、エンジンストール後、エンジントルクはゼロになるが、このままでは共線図上のレバーにモーメントが発生し、これもショックを発生させる原因となるので、共線図上で出力ギヤ12を中心とした回転方向のトルクが釣り合うように第1モータジェネレータ3、第2モータジェネレータ4のトルクを制御する。
図14はこのときの様子を示したタイムチャートである。急減速により、エンジン2、第1モータジェネレータ3、第2モータジェネレータ4、出力ギヤ12の回転速度が低下するが、本発明によれば、出力ギヤ12の回転速度がゼロになる直前に、エンジン回転速度はストール限界回転速度に漸近し、第1モータジェネレータ3、第2モータジェネレータ4の回転速度も緩やかに変化するので、ショックを抑えることができる。
また、図15は、エンジン2の回転速度をストール限界回転速度に制御したものの、エンジン2がストールしてしまった場合を示す。この場合、それまでエンジン2から出力ギヤ12に伝達されていたトルクが変動しながら急速に落ち込むが、本発明によれば、ストール発生時の振動が第1モータジェネレータ3、第2モータジェネレータ4により吸収されるので、万一、エンジン2がストールしてしまった場合であってもショックの発生が抑えられる。
1 差動機構
2 エンジン
3 第1モータジェネレータ(第1のモータ)
4 第2モータジェネレータ(第2のモータ)
6 第1遊星歯車列
7 第2遊星歯車列
12 出力ギヤ
20 コントローラ
EC エンジンクラッチ
LB ローブレーキ
C キャリヤ
S1、S2 サンギヤ
P1、P2 プラネタリギヤ
R1、R2 リングギヤ
2 エンジン
3 第1モータジェネレータ(第1のモータ)
4 第2モータジェネレータ(第2のモータ)
6 第1遊星歯車列
7 第2遊星歯車列
12 出力ギヤ
20 コントローラ
EC エンジンクラッチ
LB ローブレーキ
C キャリヤ
S1、S2 サンギヤ
P1、P2 プラネタリギヤ
R1、R2 リングギヤ
Claims (5)
- 共線図上に配置された少なくとも第1から第4の回転要素を有する2自由度の差動機構と、前記第1から第4の回転要素にそれぞれ接続されたエンジン、駆動輪に駆動力を出力する出力ギヤ、第1のモータ及び第2のモータとを備え、前記エンジン、前記第1及び第2のモータの少なくともひとつの回転速度を制御することで前記エンジンの回転速度と前記出力ギヤの回転速度の比である変速比を無段階に変更することができるハイブリッド車両において、
前記エンジンの回転速度が下限値よりも低くならないように前記エンジン、前記第1及び第2のモータの少なくとも一つを制御する手段を備え、
前記下限値を、前記エンジンのストール限界回転速度よりも高い回転速度であって、急減速によって前記出力ギヤの回転速度がゼロまで低下しても前記エンジンの回転速度が前記エンジンのストール限界回転速度よりも高くなる回転速度に設定したことを特徴とするハイブリッド車両。 - 前記エンジンの回転速度が前記下限値近傍にあるときに、前記変速比が所定の変速比範囲内に入るように前記第1及び第2のモータの少なくとも一つを制御する手段を備えたことを特徴とする請求項1に記載のハイブリッド車両。
- 前記エンジンの回転速度が前記下限値近傍にあるときに、前記第1及び第2のモータの回転速度が所定の回転速度範囲内に入るように前記第1及び第2のモータを制御する手段を備えたことを特徴とする請求項1に記載のハイブリッド車両。
- 急減速によって前記出力ギヤの回転速度がゼロになる直前、前記エンジンの回転速度が前記ストール限界回転速度に遅れをもって近づくように前記第1及び第2のモータを制御する手段を備えたことを特徴とする請求項1から3のいずれかひとつに記載のハイブリッド車両。
- 急減速によって前記エンジンがストールした場合は、それによるショックを抑えるように前記第1及び第2のモータを制御する手段をさらに備えたことを特徴とする請求項1から4のいずれかひとつに記載のハイブリッド車両。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005125085A JP2006299993A (ja) | 2005-04-22 | 2005-04-22 | ハイブリッド車両 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005125085A JP2006299993A (ja) | 2005-04-22 | 2005-04-22 | ハイブリッド車両 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2006299993A true JP2006299993A (ja) | 2006-11-02 |
Family
ID=37468575
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2005125085A Pending JP2006299993A (ja) | 2005-04-22 | 2005-04-22 | ハイブリッド車両 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2006299993A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010149630A (ja) * | 2008-12-24 | 2010-07-08 | Nissan Motor Co Ltd | 車両の急減速制御装置及び急減速制御方法 |
JP2011127515A (ja) * | 2009-12-18 | 2011-06-30 | Hino Motors Ltd | アイドルストップシステムを備えたエンジンの再始動方法 |
JP2011162006A (ja) * | 2010-02-08 | 2011-08-25 | Aisin Seiki Co Ltd | 車両の駆動制御装置 |
CN103161588A (zh) * | 2011-12-14 | 2013-06-19 | 上海通用汽车有限公司 | 用于实现高海拔条件下发动机熄火保护控制的方法 |
JP2021049982A (ja) * | 2020-12-03 | 2021-04-01 | スズキ株式会社 | ハイブリッド車両の制御装置 |
-
2005
- 2005-04-22 JP JP2005125085A patent/JP2006299993A/ja active Pending
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010149630A (ja) * | 2008-12-24 | 2010-07-08 | Nissan Motor Co Ltd | 車両の急減速制御装置及び急減速制御方法 |
JP2011127515A (ja) * | 2009-12-18 | 2011-06-30 | Hino Motors Ltd | アイドルストップシステムを備えたエンジンの再始動方法 |
JP2011162006A (ja) * | 2010-02-08 | 2011-08-25 | Aisin Seiki Co Ltd | 車両の駆動制御装置 |
CN103161588A (zh) * | 2011-12-14 | 2013-06-19 | 上海通用汽车有限公司 | 用于实现高海拔条件下发动机熄火保护控制的方法 |
CN103161588B (zh) * | 2011-12-14 | 2016-02-17 | 上海通用汽车有限公司 | 用于实现高海拔条件下发动机熄火保护控制的方法 |
JP2021049982A (ja) * | 2020-12-03 | 2021-04-01 | スズキ株式会社 | ハイブリッド車両の制御装置 |
JP7192844B2 (ja) | 2020-12-03 | 2022-12-20 | スズキ株式会社 | ハイブリッド車両の制御装置 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4909807B2 (ja) | ハイブリッド車両の駆動装置 | |
JP4890595B2 (ja) | 車両の制御装置 | |
JP2016055759A (ja) | ハイブリッド車両の制御装置 | |
JP2008120233A (ja) | ハイブリッド駆動装置 | |
JP7035781B2 (ja) | 車両の変速制御装置 | |
JP2011038637A (ja) | 車両用駆動装置および車両の駆動方法 | |
JP2007168551A (ja) | ハイブリッド車両の制御装置 | |
JP2010254179A (ja) | ハイブリッド車両の制御装置 | |
JP5907155B2 (ja) | ハイブリッド駆動装置の制御装置 | |
JP2012224321A (ja) | 変速制御装置及び変速制御方法 | |
JP4192897B2 (ja) | ハイブリッド車両 | |
JP2015205549A (ja) | ハイブリッド車両の制御装置 | |
JP2008168730A (ja) | ハイブリッド駆動装置およびそれを備える車両 | |
JP2006299993A (ja) | ハイブリッド車両 | |
WO2015004818A1 (ja) | ハイブリッド車両の制御装置 | |
JP2007154966A (ja) | 車両用駆動力配分装置 | |
JP2005351471A (ja) | 差動装置、この差動装置を利用した前後輪駆動装置及び、この前後輪駆動装置の制御方法 | |
JP6145968B2 (ja) | ハイブリッドシステム | |
JP2006044348A (ja) | ハイブリッド変速機のモータ過回転防止装置 | |
JP2006300274A (ja) | ハイブリッド車のモード切り替え制御装置およびモード切り替え制御方法 | |
JP4192898B2 (ja) | ハイブリッド車両 | |
JP6493016B2 (ja) | ハイブリッド車両の制御装置 | |
JP6747235B2 (ja) | ハイブリッド車両の駆動制御システム | |
JP5130389B2 (ja) | 車両の制御装置 | |
JP6292112B2 (ja) | 車両 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20080325 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20090331 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20090804 |