JP2002146943A - 合成耐火被覆方法 - Google Patents
合成耐火被覆方法Info
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Abstract
切り壁とが重なり合う部位に隙間が生じたり、耐火被覆
材に破損が起こるようなことがあっても、十分な耐火性
能を発現し得る合成耐火被覆方法を提供する。 【解決手段】 床スラブ4を支持する金属製梁1の下部
に接続された耐火間仕切り壁3の接合部及び金属製梁1
に耐火被覆を施す際に、金属製梁1の両側部に耐火被覆
材2,2を耐火間仕切り壁3と重ね合わせて装着し、耐
火被覆材2の下端部と耐火間仕切り壁3との重ね合わせ
部に設けた間隙5に熱膨張性材料からなる耐火材6を配
置する。
Description
関する。
えばH鋼)の下部に耐火間仕切り壁を接続する際の耐火
被覆方法として、例えば図6に示すように、H鋼11の
床スラブ14接触面以外の三方に、耐火被覆材12(例
えば、けい酸カルシウム板)を被覆し、耐火間仕切り壁
13をH鋼11下部に被覆された耐火被覆材12に接触
させて垂設する方法(単独被覆という)が行われてき
た。上記耐火間仕切り壁13としては、例えば、繊維混
入けい酸カルシウム板が両面に装着された中空鉄骨間仕
切り壁〔耐火(通)W1002〕が用いられる。
の改正施行に伴い、図7に示すように、耐火被覆材12
が耐火間仕切り壁13の上端部を被覆するように装着さ
れれば、H鋼11下面に耐火被覆材を配置する必要がな
くなり、H鋼11の下部に直接耐火間仕切り壁13を垂
設して一体化する方法(合成耐火被覆方法という)が認
められるようになった。
は、地震等によって建物に揺れが起こると、耐火被覆材
12と耐火間仕切り壁13との接合部15に隙間が生じ
たり、耐火被覆材12に破損が起こる等して、火災時の
耐火性能が低下するという問題点があった。
に鑑み、地震等の揺れによって耐火被覆材と耐火間仕切
り壁とが重なり合う部位に隙間が生じたり、耐火被覆材
に破損が起こるようなことがあっても、十分な耐火性能
を発現し得る合成耐火被覆方法を提供することにある。
被覆方法は、床スラブを支持する金属製梁の下部に接続
された耐火間仕切り壁の接合部及び金属製梁に耐火被覆
を施す際に、金属製梁の両側部に耐火被覆材を耐火間仕
切り壁と重ね合わせて装着し、耐火被覆材の下端部と耐
火間仕切り壁との重ね合わせ部に設けた間隙に熱膨張性
材料からなる膨張耐火材を配置することを特徴とする。
製柱の側面に接続された耐火間仕切り壁の接合部及び金
属製梁に耐火被覆を施す際に、金属製柱の露出側に耐火
被覆材を耐火間仕切り壁と重ね合わせて装着し、耐火被
覆材の側端部と耐火間仕切り壁との重ね合わせ部に設け
た間隙に熱膨張性材料からなる耐火材を配置することを
特徴とする。
ず、請求項1記載の合成耐火被覆方法について、図1を
参照しながら説明する。図中、1は床スラブ4を支持す
る金属製梁(H鋼等)、2は耐火被覆材、3は耐火間仕
切り壁をそれぞれ示す。上記金属製梁1の下部に耐火間
仕切り壁3を接続する際に、金属製梁1の露出する両側
部を耐火被覆材2,2で被覆し、さらに、耐火被覆材
2,2の下端部を耐火間仕切り壁3と重ね合わせて装着
する。
する方法は、従来公知の方法によって行われる。金属製
梁1の長手方向全体を耐火被覆材2によって被覆する。
また、重ね合わせた部分は間仕切り壁3の上端部全体に
わたって形成することが好ましい。上記耐火間仕切り壁
3としては、例えばALCパネルが用いられ、耐火被覆
材2には、例えばけい酸カルシウム板が用いられる。
壁3とを重ね合わせることによって、耐火間仕切り壁3
の両側に生じた間隙5,5に、熱膨張性材料からなる耐
火材6を配置する。上記耐火材6は施工性の観点からシ
ート状物が好ましく、図2に部分拡大して示したよう
に、少なくとも間隙5のa、b又はcのいずれかの部位
に配置されていればよい。また、上記シート状耐火材6
の厚みは、間隙5の寸法によって適宜選択することが好
ましく、上記間隙5が狭く設定される場合は薄肉のシー
ト状耐火材6を使用し、間隙5が広く設定されている場
合は厚肉のシート状耐火材6を使用することができる。
より加熱膨張して耐火断熱層(図示しない)を形成し、
耐火断熱層が間隙5を閉塞して高温や火炎の侵入を阻止
することによって、金属製梁1が高温になるのを防止す
る目的で用いられる。
らに金属性梁1と耐火間仕切り壁3との間にも配置され
ていてもよい。また、必ずしも、耐火材6は金属性梁1
と耐火間仕切り壁3との間全体に配置される必要はな
く、耐火性能を阻害しない範囲で部分的に配置されても
よい。
ついて、図4を参照しながら説明する。図中、7は金属
製柱(角パイプ等)、2は耐火被覆材、3は耐火間仕切
り壁をそれぞれ示す。上記金属製柱7の側面に耐火間仕
切り壁3を接続する際に、金属製柱7の露出する両側部
を耐火被覆材2,2で被覆し、さらに、耐火被覆材2,
2の側端部を耐火間仕切り壁3と重ね合わせて装着す
る。上記耐火間仕切り壁3を金属製梁1に固定する方法
は、従来公知の方法によって行われる。金属製柱7の長
手方向全体を耐火被覆材2によって被覆する。また、重
ね合わせた部分は間仕切り壁3の側端部全体にわたって
形成することが好ましい。
切り壁3とを重ね合わせた部分に形成される4ケ所の間
隙5,5,5,5に熱膨張性材料からなる耐火材6をそ
れぞれ配置する。上記耐火材6は、少なくとも間隙5の
耐火被覆材2、耐火間仕切り壁3又は金属製柱7のいず
れかの部位に配置されていればよい。耐火材6は、例え
ば火災時等の高温により加熱膨張して耐火断熱層(図示
しない)を形成し、耐火断熱層が間隙5を閉塞して高温
や火炎の侵入を阻止することによって、金属製柱7が高
温になるのを防止するために用いられる。
6が脱落する恐れのある場合は、隙間5にシーリング
材、樹脂発泡体等を充填してもよい。
らに金属性柱7と耐火間仕切り壁3との間にもそれぞれ
配置されていてもよい。また、耐火材6は金属性柱7と
耐火間仕切り壁3との間全体に配置される必要はなく、
耐火性能を阻害しない範囲で部分的に配置されてもよ
い。
た際に、間隙を閉塞して耐火性能を発現するものであれ
ば、制限なく使用可能であるが、特に熱可塑性樹脂及び
/又はゴム物質、中和処理された熱膨張性黒鉛並びに無
機充填剤を含有する樹脂組成物からなるものが好まし
い。
ては特に限定されず、例えば、ポリプロピレン系樹脂、
ポリエチレン系樹脂、ポリ(1−)ブテン系樹脂、ポリ
ペンテン系樹脂等のポリオレフィン系樹脂;ポリスチレ
ン系樹脂、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン系
樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリフェニレンエーテ
ル系樹脂、アクリル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリ塩
化ビニル系樹脂、フェノール系樹脂、ポリウレタン系樹
脂、ポリブテン、ポリクロロプレン、ポリブタジエン、
ポリイソブチレン、ブチルゴム、ニトリルゴム等が挙げ
られ、これらは単独で用いられてもよく、2種以上が併
用されてもよい。
独で用いても、2種以上を併用してもよい。樹脂の溶融
粘度、柔軟性、粘着性等の調整のため、2種以上の樹脂
をブレンドしたものをベース樹脂として用いてもよい。
は、更に、耐火性材料の耐火性能を阻害しない範囲で、
架橋や変性が施されてもよい。上記熱可塑性樹脂及び/
又はゴム物質の架橋方法については、特に限定されず、
熱可塑性樹脂又はゴム物質について通常行われる架橋方
法、例えば、各種架橋剤や過酸化物等を使用する架橋方
法、電子線照射による架橋方法などが挙げられる。
来公知の物質である熱膨張性黒鉛を中和処理したもので
ある。上記熱膨張性黒鉛は、天然鱗状グラファイト、熱
分解グラファイト、キッシュグラファイト等の粉末を、
濃硫酸、硝酸、セレン酸等の無機酸と濃硝酸、過塩素
酸、過塩素酸塩、過マンガン酸塩、重クロム酸塩、過酸
化水素等の強酸化剤とで処理することにより生成するグ
ラファイト層間化合物であり、炭素の層状構造を維持し
たままの結晶化合物である。
黒鉛は、更にアンモニア、脂肪族低級アミン、アルカリ
金属化合物、アルカリ土類金属化合物等で中和すること
により、中和処理された熱膨張性黒鉛とする。
されず、例えば、モノメチルアミン、ジメチルアミン、
トリメチルアミン、エチルアミン、プロピルアミン、ブ
チルアミン等が挙げられる。上記アルカリ金属化合物及
びアルカリ土類金属化合物としては、特に限定されず、
例えば、カリウム、ナトリウム、カルシウム、バリウ
ム、マグネシウム等の水酸化物、酸化物、炭酸塩、硫酸
塩、有機酸塩等が挙げられる。
は、20〜200メッシュが好ましい。粒度が200メ
ッシュより小さくなると、黒鉛の膨張度が小さく、所定
の耐火断熱層が得られず、粒度が20メッシュより大き
くなると、黒鉛の膨張度が大きいという利点はあるが、
熱可塑性樹脂及び/又はゴム物質と混練する際に分散性
が悪くなり、物性の低下が避けられない。
としては、例えば、東ソー社製「フレームカットGRE
P−EG」、UCAR Carbon社製「GRAFG
UARD」等が挙げられる。
例えば、アルミナ、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化カルシ
ウム、酸化マグネシウム、酸化鉄、酸化錫、酸化アンチ
モン、フェライト類等の金属酸化物;水酸化カルシウ
ム、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、ハイド
ロタルサイト等の含水無機物;塩基性炭酸マグネシウ
ム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸亜鉛、炭
酸ストロンチウム、炭酸バリウム等の金属炭酸塩;硫酸
カルシウム、石膏繊維、ケイ酸カルシウム等のカルシウ
ム塩;シリカ、珪藻土、ドーソナイト、硫酸バリウム、
タルク、クレー、マイカ、モンモリロナイト、ベントナ
イト、活性白土、セピオライト、イモゴライト、セリサ
イト、ガラス繊維、ガラスビーズ、シリカ系バルン、窒
化アルミニウム、窒化ホウ素、窒化けい素、カーボンブ
ラック、グラファイト、炭素繊維、炭素バルン、木炭粉
末、各種金属粉、チタン酸カリウム、硫酸マグネシウム
「MOS」(商品名)、チタン酸ジルコン酸鉛、アルミ
ニウムボレート、硫化モリブデン、炭化ケイ素、ステン
レス繊維、ホウ酸亜鉛、各種磁性粉、スラグ繊維、フラ
イアッシュ、脱水汚泥などが挙げられる。これらは単独
で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
と金属炭酸塩との併用が好ましい。上記含水無機物及び
金属炭酸塩は、骨材的な働きをすることから、加熱残渣
の強度向上や熱容量増大に寄与すると考えられる。
反応によって生成した水のために吸熱が起こり、温度上
昇が低減されて高い耐熱性が得られる点、及び、加熱残
渣として酸化物が残存し、これが骨材となって働くこと
により残渣強度が向上する点で特に好ましい。中でも、
水酸化マグネシウムと水酸化アルミニウムは、脱水効果
を発揮する温度領域が異なるため、併用すると脱水効果
を発揮する温度領域が広くなり、より優れた温度上昇抑
制効果が得られることから、併用することが好ましい。
の金属炭酸塩は、後述するリン化合物が併用されるとリ
ン化合物との反応で膨張を促すと考えられ、特に、リン
化合物として、ポリリン酸アンモニウムを使用した場合
に、高い膨張効果が得られる。また、金属炭酸塩は有効
な骨材として働き、燃焼後に形状保持性の高い加熱残渣
を形成する。
100μmが好ましく、より好ましくは、約1〜50μ
mである。また、粒径の大きい無機充填剤と粒径の小さ
いものを組み合わせて使用することがより好ましく、組
み合わせて用いることによって、樹脂組成物の力学的性
能を維持したまま、高充填化することが可能となる。
ば、水酸化アルミニウムとして、粒径1μmの「ハイジ
ライトH−42M」(昭和電工社製)、粒径18μmの
「ハイジライトH−31」(昭和電工社製)が挙げられ
る。
えば、粒径1.8μmの「ホワイトンSB赤」(白石カ
ルシウム社製)、粒径8μmの「ホワイトンBF30
0」(備北粉化社製)等が挙げられる。
合物が配合されてもよい。上記リン化合物としては特に
限定されず、例えば、赤リン;トリフェニルホスフェー
ト、トリクレジルホスフェート、トリキシレニルホスフ
ェート、クレジルジフェニルホスフェート、キシレニル
ジフェニルホスフェート等の各種リン酸エステル;リン
酸ナトリウム、リン酸カリウム、リン酸マグネシウム等
のリン酸金属塩;ポリリン酸アンモニウム類;下記一般
式(1)で表される化合物等が挙げられる。これらのう
ち、耐火性の観点から、赤リン、ポリリン酸アンモニウ
ム類、及び、下記一般式(1)で表される化合物が好ま
しく、性能、安全性、費用等の点においてポリリン酸ア
ンモニウム類がより好ましい。
16の直鎖状若しくは分岐状のアルキル基、又は、炭素
数6〜16のアリール基を表す。R2 は、水酸基、炭素
数1〜16の直鎖状若しくは分岐状のアルキル基、炭素
数1〜16の直鎖状若しくは分岐状のアルコキシル基、
炭素数6〜16のアリール基、又は、炭素数6〜16の
アリールオキシ基を表す。
上する。上記赤リンとしては、市販の赤リンを用いるこ
とができるが、耐湿性、混練時に自然発火しない等の安
全性の点から、赤リン粒子の表面を樹脂でコーティング
したもの等が好適に用いられる。
特に限定されず、例えば、ポリリン酸アンモニウム、メ
ラミン変性ポリリン酸アンモニウム等が挙げられるが、
取扱い性等の点からポリリン酸アンモニウムが好適に用
いられる。市販品としては、例えば、クラリアント社製
「EXOLIT AP422」、「EXOLIT AP
462」、住友化学工業社製「スミセーフP」、チッソ
社製「テラージュC60」、「テラージュC70」、
「テラージュC80」等が挙げられる。
は特に限定されず、例えば、メチルホスホン酸、メチル
ホスホン酸ジメチル、メチルホスホン酸ジエチル、エチ
ルホスホン酸、プロピルホスホン酸、ブチルホスホン
酸、2−メチルプロピルホスホン酸、t−ブチルホスホ
ン酸、2,3−ジメチル−ブチルホスホン酸、オクチル
ホスホン酸、フェニルホスホン酸、ジオクチルフェニル
ホスホネート、ジメチルホスフィン酸、メチルエチルホ
スフィン酸、メチルプロピルホスフィン酸、ジエチルホ
スフィン酸、ジオクチルホスフィン酸、フェニルホスフ
ィン酸、ジエチルフェニルホスフィン酸、ジフェニルホ
スフィン酸、ビス(4−メトキシフェニル)ホスフィン
酸等が挙げられる。中でも、t−ブチルホスホン酸は高
価ではあるが、高難燃性の点において好ましい。上記リ
ン化合物は単独で用いても、2種以上を併用してもよ
い。
膨張性黒鉛との配合量は、上記熱可塑性樹脂及び/又は
ゴム物質100重量部に対して10〜350重量部が好
ましい。中和処理された熱膨張性黒鉛の配合量が、10
重量部より少なくなると十分な熱膨張性が得られず、3
50重量部を超えると均一な分散が困難となるため、均
一な厚みに成形することが困難となる。
量は、熱可塑性樹脂及び/又はゴム物質100重量部に
対して50〜500重量部が好ましい。配合量が、50
重量部未満では十分な耐火性を有する樹脂組成物が得ら
れず、500重量部を超えると樹脂組成物の機械的物性
が低下する。
量は、少なくなると燃焼残渣に十分な形状保持性が得ら
れず、多くなると機械的物性の低下が大きくなり、使用
に耐えられなくなるので、熱可塑性樹脂及び/又はゴム
物質100重量部に対して50〜200重量部が好まし
い。また、リン化合物、中和処理された熱膨張性黒鉛及
び無機充填剤の配合量(合計量)は、熱可塑性樹脂及び
/又はゴム物質100重量部に対して200〜600重
量部が好ましい。
熱膨張性黒鉛は、加熱により膨張して耐火断熱層を形成
し、火炎や熱の伝達を阻止する。リン化合物は、加熱に
より脱水、発泡すると共に炭化触媒として作用する。無
機充填剤は、その際に熱容量の増大に寄与し、また、リ
ン化合物は耐火断熱層に形状保持能力を付与する。
を損なわない範囲で、フェノール系、アミン系、イオウ
系等の酸化防止剤の他、金属害防止剤、帯電防止剤、安
定剤、架橋剤、滑剤、軟化剤、顔料などが添加されても
よい。
リーミキサー、ニーダーミキサー、二本ロール等公知の
混練装置を用いて混練することにより得ることができ、
この樹脂組成物を、例えば、プレス成形、押出成形、カ
レンダー成形等の従来公知の成形方法により熱膨張性材
料のシート状物を得ることができる。熱膨張性材料とし
て、自己粘着性を有するシート状物を使用することによ
って、間隙に貼着することが可能となり施工が容易にな
る。
℃で10分間加熱したときの厚み方向の膨張倍率(膨張
後の厚みd1/膨張前の厚みd0)は1.2倍以上であるこ
とが好ましく、加熱膨張後のかさ密度は0.5g/cm
3 以下であることが好ましい。膨張倍率(d1/d0)が
1.2倍未満であるか又はかさ密度が0.5g/cm3
を超えると、断熱性能が不足して、十分な耐火断熱性能
を付与することができなくなる。
発明の実施例について説明する。
製「ブチルゴム#065」)42重量部、ポリブテン
(出光石油化学社製「ポリブテン100R」)50重量
部、水添石油樹脂(トーネックス社製「エスコレッツ5
320」)8重量部、中和処理された熱膨張性黒鉛(東
ソー社製「フレームカットGREP−EG」30重量
部、炭酸カルシウム(備北粉化社製「ホワイトンBF3
00」)150重量部、水酸化アルミニウム(昭和電工
社製「ハイジライトH−31」)50重量部、及び、ポ
リリン酸アンモニウム(クラリアント社製「EXOLI
T AP422」)100重量部からなる樹脂組成物を
二本ロールで溶融混練した後、加熱プレス機にて2mm
厚のシート状物に成形し熱膨張性材料からなる膨張耐火
材を得た。
を支持するH鋼1(サイズ:400×200×8×13
mm)の下部に、間仕切り壁3〔50mm厚ALC薄型
パネル、耐火(通)W1004〕を接続し固定した後、
H鋼1の露出する両側部に繊維混入けい酸カルシウム板
〔耐火(通)G1111〕からなる耐火被覆材2,2を
被覆した。次に、上記耐火被覆材2,2を、その下端部
を間仕切り壁3と重ね合わせ、地震による隙間を想定し
て、5mmずつの間隙5が間仕切り壁3の両側に形成さ
れるように装着した後、2mm厚のシート状物に成形し
た耐火材6を、耐火被覆材2,2の内面に貼着すること
により、耐火性能試験体(ISO耐火性能試験用)を作
製した。尚、耐火材6は自己粘着性によって容易に貼着
することができた。
34に準拠して耐火性能試験を行った結果、耐火材6は
膨張して間隙5を閉塞した。また、1時間加熱後におけ
るH鋼の平均温度は350℃以下、最高温度は450℃
以下であった。尚、ISO 834の耐火性能試験で
は、1時間加熱後におけるH鋼の平均温度が350℃以
下、最高温度が450℃以下であることが要求される。
製「ブチルゴム#065」)42重量部、ポリブテン
(出光石油化学社製「ポリブテン100R」)50重量
部、水添石油樹脂(トーネックス社製「エスコレッツ5
320」)8重量部、中和処理された熱膨張性黒鉛(東
ソー社製「フレームカットGREP−EG」150重量
部、及び、炭酸カルシウム(備北粉化社製「ホワイトン
BF300」)150重量部からなる樹脂組成物を二本
ロールで溶融混練した後、加熱プレス機にて1mm厚の
シート状物に成形し熱膨張性材料からなる膨張耐火材を
得た。この膨張耐火材を使用したこと以外は、実施例1
と同様にして耐火性能試験体を作製した。上記耐火性能
試験体について、ISO 834に準拠して耐火性能試
験を行った結果、膨張耐火材は膨張して間隙を閉塞し
た。また、1時間加熱後におけるH鋼の平均温度は35
0℃以下、最高温度は450℃以下であった。
1で使用する試験体のH鋼1と耐火間仕切り壁3との間
に、さらに実施例1と同様の2mm厚の膨張耐火材6を
貼着することにより、耐火性能試験体を作製したこの耐
火性能試験体について、ISO 834に準拠して耐火
性能試験を行った結果、間仕切り壁3の一部が崩れ落ち
たが、膨張耐火材6が膨張してH鋼1の表面を被覆して
いた。また、1時間加熱後におけるH鋼の平均温度は3
50℃以下、最高温度は450℃以下であった。
柱7の相対する側部に実施例1と同様の耐火間仕切り壁
3,3を接合し固定した後、金属製柱7の露出する両側
部を耐火被覆材2,2で被覆した。尚、金属製柱7と耐
火間仕切り壁3,3との間に、実施例1と同様の2mm
厚の膨張耐火材6を配置した。次いで、上記耐火被覆材
2,2の側端部と耐火間仕切り壁3とを重ね合わせた部
分に形成される4ケ所の間隙5,5,5,5(隙間幅5
mm)に、実施例1と同様の2mm厚の膨張耐火材6を
貼着することにより、耐火性能試験体を作製した。
34に準拠して耐火性能試験を行った結果、間仕切り壁
3の一部が崩れ落ちたが、膨張耐火材6が膨張して金属
性柱7の表面を被覆していた。また、1時間加熱後にお
けるH鋼の平均温度は350℃以下、最高温度は450
℃以下であった。
なかったこと以外は、実施例1と同様に耐火性能試験体
を作製した。上記耐火性能試験体について、ISO 8
34に準拠して耐火性能試験を行った結果、隙間から侵
入した火炎がH鋼と直接接触したため、1時間加熱後に
おけるH鋼の平均温度は350℃を超え、最高温度も4
50℃を超えた。
成であり、耐火被覆材と耐火間仕切り壁とが重なり合う
部位に設けられた間隙に、熱膨張性材料からなる耐火材
を配置することにより、衝撃等によって間隙が大きくな
ったり、耐火被覆材が破損するようなことがあっても、
加熱時に耐火材が膨張して間隙を閉塞するため、十分な
耐火性能を発現する。さらに、
断面図である。
である。
である。
式横断面図である。
である。
る。
る。
Claims (4)
- 【請求項1】 床スラブを支持する金属製梁の下部に接
続された耐火間仕切り壁の接合部及び金属製梁に耐火被
覆を施す際に、金属製梁の両側部に耐火被覆材を耐火間
仕切り壁と重ね合わせて装着し、耐火被覆材の下端部と
耐火間仕切り壁との重ね合わせ部に設けた間隙に熱膨張
性材料からなる耐火材を配置することを特徴とする合成
耐火被覆方法。 - 【請求項2】 金属製柱の側面に接続された耐火間仕切
り壁の接合部及び金属製梁に耐火被覆を施す際に、金属
製柱の露出側に耐火被覆材を耐火間仕切り壁と重ね合わ
せて装着し、耐火被覆材の側端部と耐火間仕切り壁との
重ね合わせ部に設けた間隙に熱膨張性材料からなる耐火
材を配置することを特徴とする合成耐火被覆方法。 - 【請求項3】 さらに金属性梁又は金属製柱と耐火間仕
切り壁との間に熱膨張性材料からなる耐火材を配置する
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の合成耐火被覆
方法。 - 【請求項4】 熱膨張性材料が、熱可塑性樹脂及び/又
はゴム物質、中和処理された熱膨張性黒鉛並びに無機充
填剤を含有する樹脂組成物からなることを特徴とする請
求項1〜3のいずれか1項に記載の合成耐火被覆方法。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
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---|---|---|---|
JP2000262829 | 2000-08-31 | ||
JP2000-262829 | 2000-08-31 | ||
JP2001241048A JP4527911B2 (ja) | 2000-08-31 | 2001-08-08 | 合成耐火被覆方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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