JP2002146319A - 熱硬化性接着剤及びそれを用いた接着剤フィルム - Google Patents
熱硬化性接着剤及びそれを用いた接着剤フィルムInfo
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Abstract
熱性を示す非イオン性の熱硬化性接着剤及びそれを用い
た接着剤フィルムを提供すること。 【解決手段】 カプロラクトン変性エポキシ樹脂を含む
エポキシ樹脂と、該エポキシ樹脂に対する硬化剤と、フ
ェノキシ樹脂と、を含んで成る熱硬化性接着剤において
上記カプロラクトン変性エポキシ樹脂の含有量が5〜8
0重量%であり、フェノキシ樹脂の含有量が80〜5重
量%である熱硬化性接着剤。
Description
びそれを用いた接着剤フィルムに関する。
電話又はデジタルビデオカメラのような電気・電子製品
は、小型化、軽量化のため、多層配線板のような電子材
料を使用することが多い。典型的な多層配線板はビルド
アップ基板である。
に示す断面図である。ビルドアップ基板10は、ガラス
エポキシ多層プリント配線板のような従来のプリント基
板からなるベース基板11(以下、「内層回路」とも言
う。)上に、絶縁層12と配線層13を交互に形成した
外層回路14を設けたものである。
02418号公報及び特開平7−202426号公報に
開示されているように、樹脂付き銅箔と一般に呼ばれる
銅箔付き接着剤フィルムを使用して形成されることがあ
る。
性接着剤層を介してベース基板11に積層される。そし
て、熱硬化性接着剤層は絶縁層12を形成し、例えばサ
ブトラクティブ法によって当該熱硬化性接着剤層上に部
分的に残存している銅箔で配線層13を形成する。
〜40μmの厚さをもった銅箔と、この銅箔上に50〜
80μmの厚さで設けられた熱硬化性接着剤層とを備え
ている。銅箔付き接着剤フィルムは銅箔に熱硬化性接着
剤を層状に接着させて形成される。
硬化性接着剤は、硬化前は低粘度で凝集力が低く、接着
作用を示さない。従って、加熱しないで(硬化前のA−
ステージのまま)熱硬化性接着剤を銅箔の表面に設ける
と、得られる熱硬化性接着剤層は銅箔に対する接着強度
やそれ自体の強度が不十分となる。
着剤を加熱硬化させると(B−ステージ)、得られる熱
硬化性接着剤層は強固になるが、その溶融粘度も上昇す
る。従って、銅箔付き接着剤フィルムを接着剤フィルム
として使用する際には、非加熱条件下における仮接着性
に劣り、高温高圧条件で圧着する処理が必要となる。そ
の結果、接着作業が煩雑となり、エネルギー効率も悪く
なる。
は、熱硬化性接着剤層の強度と溶融粘度とのバランスを
とるため、銅箔及び層状に成形した熱硬化性接着剤をラ
ミネートロール等を使用して適度に加熱圧着して行われ
ている。しかしながら、かかる製造方法では、温度、加
熱時間、及び圧力を適切に制御することが困難である。
接着するタイプの接着剤も提案されている。典型的な仮
接着性の接着剤は、ホットメルト接着剤と感圧接着剤で
ある。しかし、これら接着剤は、一般に、半田に対する
耐熱性に乏しく上述の電子材料へ適用することは好まし
くない。
接着剤も知られている(T. Ashida,M. Ochi, K. Handa
and J. Adhesion Sci.Technol.,12,749(1988))。しか
しながら、この接着剤は、イオン成分を含むアイオノマ
ーのコア/シェル微粒子をエポキシ樹脂中に分散したイ
オン性接着剤である。このようなイオン性接着剤は親水
性を有し、その結果、導体回路間の銅イオンのマイグレ
ーションを促進し易く、絶縁層を形成するには信頼性に
乏しい。
硬化前は仮接着性を、熱硬化後は優れた耐熱性を示す非
イオン性の熱硬化性接着剤及びそれを用いた接着剤フィ
ルムを提供することを目的とする。
変性エポキシ樹脂を含むエポキシ樹脂と、該エポキシ樹
脂に対する硬化剤と、フェノキシ樹脂とを含んで成る熱
硬化性接着剤において、上記カプロラクトン変性エポキ
シ樹脂の含有量が5〜80重量%であり、フェノキシ樹
脂の含有量が80〜5重量%である熱硬化性接着剤を提
供するものであり、そのことにより上記目的が達成され
る。
は常温条件で硬化剤と反応して、三次元網目構造をもっ
た硬化物を形成することができる。この場合、エポキシ
樹脂の硬化物は強度、耐熱性(特に半田耐熱性)及び絶
縁性等に優れ、内層回路と接着してビルドアップ基板を
形成する用途に適する。
シ樹脂は、カプロラクトン変性エポキシ樹脂を含む必要
がある。カプロラクトン変性エポキシ樹脂とは、エピビ
スタイプの各種エポキシ樹脂の2級水酸基をカプロラク
トンと反応させて末端1級水酸基を付与したものをい
う。カプロラクトンとしては、通常はε−カプロラクト
ンが用いられる。カプロラクトン変性エポキシ樹脂は、
例えば以下に示す構造を有する。
シ当量は200〜5000、好ましくは1000〜30
00とする。このエポキシ当量が200未満であると熱
硬化性接着剤の仮接着性が低下し、5000を越えると
耐熱性が低下する。
市販のものを用いてもよい。市販のカプロラクトン変性
エポキシ樹脂の例には、ダイセル化学工業社製の「プラ
クセルG402」、「同GL61」、「同GL62」、
「同G101」、「同G102」及び「同403X」等
が挙げられる。
が低く凝集力が高いという特徴を有しており、それを含
んだエポキシ樹脂は硬化前のA−ステージのままで粘着
剤と同様に、仮接着性を示すことができる。
なくても銅箔と効果的に密着して銅箔を支持することが
でき、上記銅箔付き接着剤フィルムの大量生産に非常に
有利である。また、層状に成形した場合でも熱硬化性接
着剤の流れ出しによる膜厚変化が少なくなる。
する接着剤フィルムにおいて、熱硬化性接着剤がA−ス
テージであると、熱硬化性接着剤層の溶融粘度が低くな
る。その結果、熱硬化性接着剤層は内層回路の表面や配
線層の段差(例えば凹凸)を気泡無く埋め込むことがで
きる。
ルケトンのような有機溶剤に可溶性である。その結果、
熱硬化性接着剤がA−ステージであると溶剤でエッチン
グすることにより、熱硬化性接着剤層の一部を除去し
て、外層回路の層間電気的接続に必要なビア又はビアホ
ールを容易に設けることができるようになる。
ラクトン変性エポキシ樹脂の量は、5〜80重量%、好
ましくは20〜40重量%とする。カプロラクトン変性
エポキシ樹脂の含有量が5重量%未満であると接着剤層
の凝集性や粘着力が低下し、80重量%を越えると耐熱
性が低下する。
と効果を損なわない限り、上記カプロラクトン変性エポ
キシ樹脂以外に、例えばビスフェノールA型エポキシ樹
脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、フェノールノボ
ラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキ
シ樹脂、フルオレンエポキシ樹脂、グリシジルアミン樹
脂、脂肪族エポキシ、臭素化エポキシ又はフッ素化エポ
キシのような慣用されているエポキシ樹脂を含むことが
できる。
はフルオレンエポキシ樹脂は後述のフェノキシ樹脂と非
常に優れた相溶性を有し、好ましく使用できる。
常は50重量%まで、好ましくは40重量%までとす
る。慣用のエポキシ樹脂の含有量が50重量%を越える
と接着剤層の凝集力が低下する。
脂に対する硬化剤も含まれる。そのことにより加温又は
常温でエポキシ樹脂と反応して熱硬化性接着剤を熱硬化
させることができる。
アミン硬化剤、酸無水物、ジシアンアミド、イミダゾー
ル、カチオン重合触媒、ヒドラジン化合物等の硬化剤が
利用可能である。特に、ジシアンアミドは室温(30
℃)での熱的安定性を有する観点から望ましい。
この組成物に含まれている。硬化剤の量が約0.1重量
%未満であると硬化不足となる傾向にあり、一方、約3
0重量%を越えると熱硬化後の特性を損ねる傾向にある
からである。好適には、硬化剤の量は0.5〜10重量
%である。
キシ樹脂も含まれる。フェノキシ樹脂とは、ビスフェノ
ールAなどのジフェノールとエピクロロヒドリンとから
誘導される鎖状のポリ(ヒドロキシエーテル)をいう。
これは、熱可塑性樹脂であり、前述のエポキシ樹脂と似
た構造を有して比較的相溶し易い。
に2,000〜2,000,000、好ましくは10,
000〜200,000とする。数平均では一般に1,
000〜1,000,000、好ましくは5,000〜
100,000となる。
いてもよい。市販のフェノキシ樹脂の例には、東都化成
社製の「YP50S」、「YP55」、巴工業から市販
されている「PAPHENTM」シリーズ、「PKHMTM
−30」、「PKHCTM」、「PKHCTM」、「PKH
HTM」及び「PKFETM」等が挙げられる。
〜5重量%、好ましくは40〜20重量%の量で含まれ
る。フェノキシ樹脂の量が5重量%を下回ると熱硬化性
接着剤をフィルム状に成形することが困難となり、80
重量%を上回ると熱硬化性接着剤の仮接着性が低下す
る。
述のイオン性接着剤と異なり、イオン成分を含むアイオ
ノマーのコア/シェル微粒子を分散していない。その結
果、本発明の熱硬化性接着剤は親水性を有さず、導体回
路間の銅イオンのマイグレーションを防止して、電気的
接続信頼性に優れた絶縁層を形成する。
は、電子部品用接着剤に通常用いられる成分や添加剤を
含有させてよい。例えば、本発明の熱硬化性接着剤には
導電性粒子を分散させてもよい。このような場合、熱硬
化性接着剤は接地材料や電磁干渉(Electro Magnetic I
nterference: EMI)対策材料として使用可能となる。
て接着剤フィルムとして使用することができる。この成
形は、一般には、熱硬化性接着剤を有機溶媒に溶解して
得た溶液を支持体上にコーティングし、乾燥する方法で
行なう。コーティングはナイフコーティング法、ロール
コーティング法、及びダイコーティング法等により行え
ばよい。熱硬化性接着剤の層の厚さは一般に1〜50μ
m、好ましくは5〜30μmとする。但し、熱硬化性接
着剤の層の厚さが50μmを超える場合は、ラミネーシ
ョン法によって接着剤フィルムを調製する。
ルム、ポリエステルフィルム、及びアラミドフィルム等
が用いられる。又、支持体はsus、アルミニウム、銅
のような金属のフィルムでもよい。支持体は表面を剥離
処理したものを用いてもよい。コーティングに用いる有
機溶媒としては、メチルエチルケトン、低級アルコール
(例えば、メタノール、エタノール)、トルエン、酢酸
エチル、及びこれらの混合物等が挙げられる。
ムを概略的に示した断面図である。図示の導電層付き接
着剤フィルム3は、本発明の熱硬化性接着剤で成る接着
剤層1と、該接着剤層の上に設けられた導電層2(例え
ば、銅箔)とを有する。
に述べる一慣用技法にしたがって作製することができ
る。
後、これを支持体(例えばポリイミドフィルム)上にコ
ーティングして熱硬化性接着剤層を形成する。それか
ら、熱硬化性接着剤層に銅箔を貼り合わせて銅箔付き接
着剤フィルムを得る。この貼り合わせは、例えば、熱ラ
ミネーション法により行なう。
状の支持体を解いて、その表面上に熱硬化性接着剤層を
形成し、これにロールから供給される銅箔を貼り合わ
せ、積層体として巻き上げるという連続工程により行な
うことができる。
ングにより1μm程度まで銅箔を薄化することができ
る。一般に、配線パターンの精度は銅箔が薄いほど向上
し、また、銅箔が薄いほど外層回路のビア形成に要する
エネルギーも低減する。
の銅箔を使用せずに一般に市販されている比較的に安価
な銅箔を用いて、極薄の銅箔付き接着剤フィルムを容易
に製造できる点で非常に有効である。
用いたビルドアップ基板の製造方法について説明する。
この銅箔付き接着剤フィルムは、例えばサブトラクティ
ブ法を用いてビルドアップ基板を製造するのに有用であ
る。
た両面基板からなるベース基板から、サブトラクティブ
法によってビルドアップ基板を製造する工程を模式的に
示す断面図である。
(a)参照)。つぎに、ベース基板の両側には銅箔付き
接着剤フィルム3を積層する(図3(b)参照)。ここ
で、銅箔付き接着剤フィルムは、熱硬化性接着剤層1を
硬化させないで(A−ステージのまま)使用する。この
とき、熱硬化性接着剤層1はその仮接着性に基づき、ベ
ース基板の表面に固定される。すなわち、銅箔付き接着
剤フィルムの積層には、熱圧着工程は不要である。その
結果、電力等のようなエネルギーの消費の削減が可能と
なる。
低く、大きな圧力を印加しなくても、ベース基板の表面
や導体回路の段差を平滑化することができる。このこと
はビルドアップ基板の生産性の向上につながると考えら
れる。
により除去する。それから、銅箔の残部をマスクとし
て、露出した熱硬化性接着剤層を、レーザー及び溶剤に
よるエッチングをもって除去してビア4を形成する(図
3(c)参照)。
て、メッキにより銅箔とベース基板の導体回路とを電気
的に接続する(図3(d)参照)。
チングにより除去することにより所望のパターンに形成
された配線層をもった外層回路を得ることができる(図
3(e)参照)。
(e)までの工程を繰り返して、外層回路の多層化を図
ることができる。このとき、高温高圧を印加しなくても
(短時間加えてもよい。)銅箔付き接着剤フィルム同士
が固定される。その結果、外層回路の多層化を効率的に
行うことができるようになる(図3(f)参照)。
形態として、本発明の熱硬化性接着剤で成る接着剤層の
上に第二熱硬化性接着剤層を設けて二層型接着剤フィル
ムを提供してもよい。この第二熱硬化性接着剤層を形成
するのに用いる第二熱硬化性接着剤は、本発明の熱硬化
性接着剤よりも熱硬化後の絶縁特性に優れていることが
好ましい。
しい熱硬化性樹脂組成物の例は、例えば、特願平11−
326815号に記載されている。この熱硬化性樹脂組
成物は、式
ぞれ独立して水素原子又は炭素数1〜3のアルキル基で
あり、Yは式
あり、nは10より大きな整数である。]で示される構
造のポリヒドロキシエーテル、エポキシ樹脂、及びエポ
キシ樹脂に対する硬化剤を含んで成る熱硬化性接着剤組
成物である。エポキシ樹脂及び硬化剤は慣用のものを用
いることができる。
性接着剤を層状に成形し、これを本発明の接着剤フィル
ムと貼り合わせて製造することができる。第二熱硬化性
接着剤を層状に成形は、本発明の熱硬化性接着剤の成形
方法と同様に行なえばよい。第二熱硬化性接着剤層の厚
さは通常1〜100μm、好ましくは5〜50μmとす
る。第二熱硬化性接着剤層と本発明の接着剤フィルムと
の貼り合せは、例えば、熱ラミネーション法により行な
う。
動性を備えた本発明の熱硬化性接着剤層を内層回路に埋
め込んで内層回路を平滑化しながら、外層回路の絶縁特
性は第二熱硬化性接着剤層により強化することができ
る。
ィブ法を用いてビルドアップ基板を製造する際に有用で
ある。アデイテイブ法は、熱硬化性接着剤フィルムから
なる絶縁材料を用いてレーザービアにより多層回路を形
成する方法である。
ムでは、内層回路の埋め込み時における高い流動性、及
び熱硬化後の優れた絶縁特性(高ガラス転移点(Tg)、
低誘電率、難燃性、応力緩和性、及び優れたEMI(El
ectronic Magnetic Interference)特性)を両立するこ
とが必要である。
層は溶融粘度が低いので、内層回路の埋め込み時におけ
る回路間を埋める熱硬化性樹脂の流動性に優れる。その
結果、二層型接着剤フィルムは、溶融粘度が低く容易に
回路を埋め込むことができ、仮圧着性があるので短時間
でプレスした後に、オーブン内でポストキュアーするこ
とも可能である。また、本発明の熱硬化性接着剤層の上
に設けられた第二熱硬化性接着剤層は熱硬化後の絶縁特
性に優れている。
なく、回路間に埋め込まれた本発明の熱硬化性接着剤の
上を高Tgや低誘電率率といった特性に優れた第二熱硬
化性接着剤層がカバーして、ビアによる接続信頼性を保
証することができる。更に、各層の厚さを適当に配分す
ることで、埋め込み性に優れ、流れ出しによる膜厚変化
が少なく、絶縁材料としての特性にも優れた性能を発揮
することが可能となる。
る。ただし、本発明はこれらに限定されない。実施例に
おいて、「部」は重量基準である。
フェノキシ樹脂(東都化成、YP50S)、1340の
エポキシ当量をもったポリカプロカクトン変性エポキシ
樹脂(ダイセル化学工業、G402)、174のエポキ
シ当量をもったエポキシ樹脂(ダウ・ケミカル日本、D
ER332)及びジシアンジアミド(DICY)の硬化
剤を所定量配合して、実施例1〜4の熱硬化性接着剤を
調製した。これらの熱硬化型接着剤組成物をメチルエチ
ルケトンとメタノールの混合溶媒に溶かしコーティング
溶液を得た。
YP50S)及びエポキシ樹脂(ダウ・ケミカル日本、
DER332)の代わりに、9,760の数平均分子量
をもったフェノキシ樹脂(東都化成、YP55)と18
0のエポキシ当量をもったエポキシ樹脂(東都化成、Y
D128)を使用した以外は上記と同様にして実施例5
の熱硬化性接着剤及びコーティング溶液を調製した。
液を厚さ25μmのPETフィルムの一面に所定量塗布
した後100℃で20分間乾燥させて30μmの厚さを
もった接着剤層を形成し、接着剤フィルムを得た。フィ
ルムの性状を表2に示す。
mの厚さをもった接着剤層の接着剤フィルムも作製し
た。
後、つぎのようにして動的粘弾性率(η*)を求めた。
まず、貯蔵ずり弾性率(G')及び損失ずり弾性率(G")
を、動的粘弾性装置(レオメトリックス社製「RDAI
I」)を用い、6.28rad/secの角速度(ω)
の下で、毎分5℃で温度を60℃から260℃までに上
げながら測定した。得られた測定値に基づいて、動的粘
弾性率(η *=(G'2+G"2)1/2/ω)を算出した。表3
には、100℃、110℃、120℃、130℃、14
0℃及び150℃における上記各接着剤フィルムの動的
粘弾性率をそれぞれ示す。
は、150℃に3.5時間加熱して硬化して、1mmの
厚さ、10mmの巾及び50mmの長さからなる板状体
に成形し、つぎのように貯蔵捻じり弾性率(Y')及び損
失捻じり弾性率(Y")を測定した。
6.28rad/secの角速度(ω)の下で、毎分5
℃で温度を30℃から200℃まで上げながらそれぞれ
測定した。それから、板状体のガラス転移温度を、Y'/
Y"(=tanδ)が最大になる温度においてそれぞれ求
めた。表4には、板状体のガラス転移温度(Tg)と、2
60℃における板状体の貯蔵ずり弾性率(G')をそれぞ
れ示す。
ムについて、つぎのような半田耐熱試験を行った。
μmの厚さをもった圧延銅箔(日本製箔社製「SPCC
−SB」)と25μmの厚さをもったポリイミドフィル
ム(デュポン社製「Kapton V」)とを貼り合わせ
た後、接着剤フィルムを150℃で2時間熱硬化させ
て、試料を得た。つぎに、この試料を、30℃/60%
RH(相対湿度)下で1時間放置した。
260℃の溶融半田浴に浸して60秒間放置した。この
とき、試料からの気泡発生の有無を観察し、目視により
気泡が認められない試料に対して合格を付与した。表5
には、各試料に対する半田耐熱試験の結果を示す。
つぎのように行った。まず、上記接着剤フィルムを、2
5μmの厚さの圧延銅箔と貼り合わせた。
とを、120℃の温度、20kg/cm2の圧力の下で
60秒間熱圧着した後、室温(30℃)で1時間以上放
置した。それから、ポリイミドフィルムを毎分50mm
の速度で引っ張って接着剤フィルムから剥がす180度
剥離強度の測定を行なって、圧延銅箔に対する接着剤フ
ィルムの初期接着力を求めた。
度、20kgf/cm2の圧力の下で60秒間熱圧着し
た後、150℃に2時間加熱して熱硬化させ、室温で1
時間以上放置した。それから、上記と同様にして圧延銅
箔に対する接着剤フィルムの熱硬化後接着力を求めた。
箔に対する初期接着力及び熱硬化後接着力をそれぞれ示
す。
着剤フィルムについては、前記銅箔の代わりに下記の銅
箔に対する初期接着力及び最終接着力を、上記と同様の
測定によりそれぞれ求めた。結果を表7〜9に示す。
田金属箔粉工業、VP)
(福田金属箔粉工業、CF-T9 BHV)
(福田金属箔粉工業、CF-T9 HTE)
験をつぎのように行った。まず、この接着剤フィルム
は、ロール温度100℃、2m/分の速度の下で、9μ
mの厚の圧延銅箔と熱プレスして銅箔付き接着剤フィル
ムを得た。
の厚さをもったポリイミドフィルムと仮接着した。それ
から、圧延銅箔を5mmの巾をもった粘着テープで一部
マスクした後、20重量%の塩化第二鉄水溶液からなる
溶剤に浸して圧延銅箔をエッチングすることにより、
0.5mmの巾の線を形成した。
し、接着剤フィルム及びポリイミドフィルムと共に、圧
延銅箔を水で洗浄した。それから、メチルエチルケトン
(MEK)を接着剤フィルムに約1分間吹き付けたとこ
ろ、接着剤フィルムを完全に洗い流し除去することがで
きた。それから、接着剤フィルムは、100℃で30分
間の乾燥した後、150℃で2時間加熱してその硬化を
行なった。
をつぎのように作製及び評価した。
着剤を調製した。つぎに、この第二熱硬化性接着剤を前
述のポリイミドフィルム上にコーティングした後乾燥し
て、30μmの厚さ有する第二熱硬化性接着剤層を形成
した。この第二熱硬化樹脂層はUL(Underwriters Lab
oratories)規格においてVTM1相当の難燃性を示す
ことが確認された。
400 AME-130:5酸化アンチモンゾル、30%
mの厚さをもった実施例1の接着剤フィルムと、120
℃の温度、20kg/cm2の圧力の下で60秒間熱圧
着した後、室温(30℃)で1時間以上放置した。
80度剥離強度の測定と同様にして初期接着力及び熱硬
化後接着力を求めた。初期接着力及び最終接着力はそれ
ぞれ120gf/cm及び680gf/cmであった。
た耐熱性を示す非イオン性の熱硬化性接着剤及びそれを
用いた接着剤フィルムが提供された。
図である。
に示した断面図である。
板を製造する工程を模式的に示す断面図である。
Claims (4)
- 【請求項1】 カプロラクトン変性エポキシ樹脂を含む
エポキシ樹脂と、 該エポキシ樹脂に対する硬化剤と、 フェノキシ樹脂と、 を含んで成る熱硬化性接着剤において、 該カプロラクトン変性エポキシ樹脂の含有量が5〜80
重量%であり、フェノキシ樹脂の含有量が80〜5重量
%である熱硬化性接着剤。 - 【請求項2】 請求項1に記載の熱硬化性接着剤で成る
接着剤層を有する接着剤フィルム。 - 【請求項3】 請求項1に記載の熱硬化性接着剤で成る
接着剤層と、該接着剤層の上に設けられた導電層とを有
する導電層付き接着剤フィルム。 - 【請求項4】 請求項1に記載の熱硬化性接着剤で成る
接着剤層と、該接着剤層の上に設けられた第二熱硬化性
接着剤層とを有する二層型接着剤フィルム。
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