JP2002146275A - 無機建材用水性コーティング剤及び無機建材用水性塗料組成物 - Google Patents

無機建材用水性コーティング剤及び無機建材用水性塗料組成物

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JP2002146275A
JP2002146275A JP2000349278A JP2000349278A JP2002146275A JP 2002146275 A JP2002146275 A JP 2002146275A JP 2000349278 A JP2000349278 A JP 2000349278A JP 2000349278 A JP2000349278 A JP 2000349278A JP 2002146275 A JP2002146275 A JP 2002146275A
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polymer
monomer
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aqueous
emulsion
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JP2000349278A
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English (en)
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Toshihiko Nijukken
年彦 二十軒
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Daicel Corp
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Daicel Chemical Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 保存安定性、凍結融解密着性、耐候性、耐温
水白化性に優れた塗膜を形成する無機建材用水性コーテ
ィング剤及び無機建材用水性塗料組成物。 【解決手段】 不飽和モノマーa35〜94.96重量
%、不飽和カルボン酸b0.01〜5重量%、エポキシ
化合物c0.01〜10重量%を重合性界面活性剤の存
在下、水系媒質中で乳化共重合させて得たポリマーA5
0〜94.98重量%を含む水系エマルションであっ
て、モノマーaとbからなる樹脂の計算Tg値が−10
℃〜20℃であり、得られたポリマーAを含む水系エマ
ルション中で、塩基性窒素原子を含有するα,β−エチ
レン性不飽和モノマーd0.01〜5重量%、モノマー
a5〜40重量%、モノマーb0.01〜5重量%とを
乳化共重合させて得られたものであって、モノマーaと
bとdからなる樹脂の計算Tg値が30℃〜90℃であ
るポリマーB5.02〜50重量%を含む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は保存安定性に優れ、
また、凍結融解密着性、耐候性、耐温水白化性、に優れ
た塗膜を形成することを特徴とする無機建材用水性コー
ティング剤に関するものである。本発明の水性コーティ
ング剤は塗料、接着剤、紙加工剤などに利用され、特に
塗料用として有用である。
【0002】
【従来の技術】近年、環境保全、安全衛生の面より、塗
料の無公害化および安全衛生化が強く要望されており、
溶剤系塗料に代わり水系塗料の用途が拡大されつつあ
る。しかし水系塗料は、酢酸ビニル系、アクリル系、ア
クリルスチレン系等の樹脂の粒子を界面活性剤、分散剤
等を用いて水中に分散させたものを主成分とし、これに
顔料、顔料分散剤、消泡剤、増粘剤、成膜助剤、防腐剤
等を配合した分散型樹脂であるために、溶剤系塗料と比
較した場合、基材への濡れ、浸透性が悪いことによる密
着性の低下や水溶性成分による耐水性の問題などがあっ
た。特に、無機建材用水性塗料では、無機基材が多孔質
であるため表面強度が小さく水分を吸収しやすいため、
吸水、吸湿した場合、塗膜の凍結・融解の繰り返し時の
密着性(凍結融解密着性ともいう。)が低下し、塗膜が
剥離してしまうという問題が発生しやすい。
【0003】このような無機建材用水系塗料の問題を解
決するための方法として、分散剤を使用しないソープフ
リー乳化重合法、反応型界面活性剤を用いた乳化重合法
や、水ガラスやコロイダルシリカといった無機ポリマー
と有機ポリマーとを併用する方法などが種々検討されて
いる。事実、コロイダルシリカと有機ポリマーのエマル
ジヨンとのブレンド物またはコロイダルシリカを重合時
に使用したエマルジョンを主成分とした塗料を用いて得
られる塗膜の場合には、硬度も高く、かつ、耐水性も良
好である。しかし、無機ポリマーとエマルジヨンとの相
互の結び付きが弱く、その結果、長期的には塗膜の耐久
性、特に凍結融解密着性の面での劣化が生じる。そのた
め無機ポリマーと有機ポリマーのエマルジョンとの結び
付きを強固にすべく、特開平10−246990号公報
に代表されるように、これら両ポリマーのブレンド物に
アルコキシシラン類を添加する方法やアルコキシシラン
基を持った重合性モノマーを使用する方法が開発されて
いる。しかし、このような水性コーティング剤は、耐候
性は向上するが、それ自体の安定性、塗膜の凍結融解密
着性に関しては不十分である。
【0004】また、塗膜の凍結融解密着性を向上させる
ために、塗膜上にシーラーを塗布する方法も提案されて
いる。無機基材のシーラーに使用する樹脂としては湿気
硬化型ウレタン樹脂や溶剤系樹脂が用いられているが、
それらの毒性や有機溶剤の使用による火災の危険性や環
境汚染などが問題である。このため、水溶性樹脂や水分
散型樹脂を主成分とする水性シーラーが検討されている
が、水溶性樹脂は耐水性が悪く、水分散型樹脂は基材へ
の濡れ、浸透性が悪いので、水性2液エポキシ樹脂が一
般的に用いられている。しかし、水性2液エポキシ樹脂
は2液混合型のため取り扱いや毒性の問題がある。上記
問題を解決するために、特開平8−157774号公報
に、水性樹脂分散体にポリビニルアルコールを配合する
技術が提案されているが、シーラーを使用することな
く、耐候性、凍結融解密着性の両方を満足できるだけの
耐久性を持った無機建材用水性塗料は、未だ不十分で満
足なものは得られていない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、本発明は保
存安定性に優れ、また、凍結融解密着性、耐候性、耐温
水白化性に優れた塗膜を形成する無機建材用水性コーテ
ィング剤及びそれを使用した無機建材用水性塗料組成物
を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、保存安定
性に優れ、また、凍結融解密着性、耐候性、耐温水白化
性に優れた塗膜を得るため鋭意検討した結果、ガラス転
移点Tg値が−10℃〜20℃である50〜94.98
重量%の第1のポリマーA成分重合工程とTg値が30
℃〜90℃である5.02〜50重量%の第2のポリマ
ーB成分重合工程からなる2段重合エマルションで、A
成分としてモノマー(a):35〜94.96重量%と
モノマー(b):0.01〜5重量%からなるモノマー
混合物とエポキシ化合物(c):0.01〜10重量%
の混合液をラジカル重合可能な重合性官能基を有する界
面活性剤の存在下、水系媒質中で水溶性ラジカル重合開
始剤を用いて、乳化共重合させ、さらにB成分としてモ
ノマー(d):0.01〜5重量%、モノマー(a):
5〜40重量%とモノマー(b):0.01〜5重量%
からなるモノマー混合物を界面活性剤の存在下、水系媒
質中で水溶性ラジカル重合開始剤を用いて、乳化共重合
させることによって得られた無機建材用水性コーティン
グ剤を使用することにより、かかる問題点を解決しうる
ことを見い出し、本発明を完成するに至った。
【0007】すなわち本発明の第一は、第1のポリマー
重合工程で得られるポリマー(A)50〜94.98重
量%を含む水系エマルション、及び得られたポリマー
(A)を含む水系エマルション中で行われる第2のポリ
マー重合工程で得られるポリマー(B)5.02〜50
重量%を含む水系エマルションからなる2段重合エマル
ションであって、ポリマー(A)が、下記モノマー
(b)および(d)以外のα,β−エチレン性不飽和モ
ノマー(a)35〜94.96重量%と、エチレン性不
飽和カルボン酸(b)0.01〜5重量%と、エポキシ
化合物(c)0.01〜10重量%とをラジカル重合可
能な重合性官能基を有する界面活性剤(e)の存在下、
水系媒質中で水溶性ラジカル重合開始剤を用いて乳化共
重合させて得られたものであって、モノマー(a)及び
モノマー(b)からなるとした樹脂(p’)のFOX式
により計算で求められるガラス転移点Tg値が−10℃
〜20℃であり、ポリマー(B)が、塩基性窒素原子を
含有するα,β−エチレン性不飽和モノマー(d)0.
01〜5重量%と、モノマー(b)、(d)以外のα,
β−エチレン性不飽和モノマー(a)5〜40重量%
と、エチレン性不飽和カルボン酸(b)0.01〜5重
量%とを界面活性剤(e)の存在下、水系媒質中で水溶
性ラジカル重合開始剤を用いて乳化共重合させて得られ
たものであって、モノマー(a)、モノマー(b)、及
びモノマー(d)からなるとした樹脂(q’)のFOX
式により計算で求められるガラス転移点Tg値が30℃
〜90℃であることを特徴とする無機建材用水性コーテ
ィング剤を提供する。本発明の第二は、保存時にゲル化
を生じず、且つ、塗膜の性能が、後述する所定の試験方
法に従う評価で、促進耐候性による光沢保持率が70%
以上、凍結融解密着性が4点以上、耐温水白化性が4点
以上であることを特徴とする本発明の第一に記載の無機
建材用水性コーティング剤を提供する。本発明の第三
は、本発明の第一又は二に記載の無機建材用水性コーテ
ィング剤に顔料分散液を配合して得られる無機建材用水
性塗料組成物を提供する。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳しく説明する。
本発明の無機建材用水性コーティング剤(j)は、第1
のポリマー重合工程で得られ、ポリマー(A)を含む水
系エマルション、及び得られたポリマー(A)を含む水
系エマルション中で行われる第2のポリマー重合工程で
得られ、ポリマー(B)を含む水系エマルションが特定
の比率である2段重合エマルションであって、ポリマー
(A)を含む水系エマルションが、モノマー(a)と、
モノマー(b)と、エポキシ化合物(c)とを特定の比
率で、ラジカル重合可能な重合性官能基を有する界面活
性剤の存在下、水系媒質中で水溶性ラジカル重合開始剤
を用いて乳化共重合させて得られたものであり、ポリマ
ー(B)を含む水系エマルションが、モノマー(d)
と、モノマー(a)と、モノマー(b)とを特定の比率
で界面活性剤の存在下、水系媒質中で水溶性ラジカル重
合開始剤を用いて乳化共重合させることによって得られ
たものであり、水を主成分とする分散媒にポリマー系分
散質が分散したものである。なお、ポリマー(A)中や
ポリマー(B)中のモノマー(a)、エチレン性不飽和
カルボン酸(b)、ラジカル重合可能な重合性官能基を
有する界面活性剤(e)、ラジカル重合開始剤等は、同
じであっても、異なっていてもよい。
【0009】モノマー(a) モノマー(a)は、下記モノマー(b)および(d)以
外のα,β−エチレン性不飽和モノマーである。モノマ
ー(a)は、例えば、(メタ)アクリル酸メチル(アク
リル酸とメタクリル酸を(メタ)アクリル酸と略記す
る。)、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル
酸プロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アク
リル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、
(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アク
リル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸ステアリル等の
(メタ)アクリル酸のC1〜C24のアルキルまたは、シ
クロアルキルエステル;ヒドロキシエチル(メタ)アク
リレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレートな
どの(メタ)アクリル酸のC2〜C8のヒドロキシアルキ
ルエステル;スチレン、ビニルトルエン、α−メチルス
チレンなどの芳香族不飽和モノマー;グリシジル(メ
タ)アクリレートなどのエポキシ基含有の(メタ)アク
リル酸エステル;(メタ)アクリル酸1−メチル2−ピ
ロリドン、(メタ)アクリル酸1−エチル2−ピロリド
ンなどの(メタ)アクリル酸のピロール環含有のC1
24のアルキルエステル;(メタ)アクリル酸1−メチ
ル2−オキサゾリドン、(メタ)アクリル酸1−エチル
2−オキサゾリドンなどの(メタ)アクリル酸のオキサ
ゾール環含有のC1〜C24のアルキルエステル;ポリオ
キシエチレン鎖を有する(メタ)アクリレート;アクリ
ルアミド、N−メチロールアクリルアミド、N−ブトキ
シメチルアクリルアミドなどのアミド基含有の(メタ)
アクリル酸エステル;γ−(メタ)アクリルオキシプロ
ピルトリメトキシシラン、γ−(メタ)アクリルオキシ
プロピルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラ
ン、ビニルトリエトキシシランなどのラジカル重合可能
なシラン化合物等である。これらは、一種または二種類
以上を組み合わせて使用できる。ポリマー(A)中のモ
ノマー(a)の使用量は、35〜94.97重量%、好
ましくは56〜91.1重量%の範囲である。但し、ポ
リマー(A)中のα,β−エチレン性不飽和モノマー
(a)とエチレン性不飽和カルボン酸(b)とエポキシ
化合物(c)と、ポリマー(B)中の塩基性窒素原子を
含有するα,β−エチレン性不飽和モノマー(d)と
α,β−エチレン性不飽和モノマー(a)とエチレン性
不飽和カルボン酸(b)との合計は100重量%である
(以下同様。)。モノマー(a)の使用量が少なくなる
と得られる水性コーティング剤の親水性が高くなるため
皮膜の耐温水白化性と耐候性が低下する傾向にあり、使
用量が多くなると親水性成分の不足により重合安定性が
低下したり、皮膜の成膜性が低下し、耐温水白化性を低
下させる場合がある。ポリマー(B)中のモノマー
(a)の使用量は、5〜40重量%、好ましくは7〜3
0重量%の範囲である。モノマー(a)の使用量が少な
くなると、ポリマー(A)における傾向と同様に、得ら
れる水性コーティング剤の親水性が高くなるため皮膜の
耐温水白化性や耐候性、コーティング剤としての保存安
定性が低下する傾向にあり、使用量が多くなると親水性
成分の不足により重合安定性が低下したり、皮膜の成膜
性が低下し、耐温水白化性を低下させる場合がある。
【0010】エチレン性不飽和カルボン酸(b) 上記モノマー(b)としては、例えば、アクリル酸、メ
タクリル酸、マレイン酸、クロトン酸、ポリオキシエチ
レン鎖を有する(メタ)アクリレート;アクリルアミ
ド、N−メチロールアクリルアミド、N−ブトキシメチ
ルアクリルアミドなどが挙げられる。またこれらの一種
または二種類以上組み合わせても差しつかえない。ポリ
マー(A)中のモノマー(b)の使用量は、0.01〜
5重量%、好ましくは0.3〜3重量%の範囲である。
ポリマー(A)中のモノマー(b)の使用量が少なくな
ると得られる水性コーティング剤(j)の親水性成分の
不足により重合安定性が低下したり、皮膜の成膜性が低
下し、耐温水白化性を低下させる場合があり、使用量が
多くなると親水性が高くなるため皮膜の耐温水白化性と
耐候性が低下する傾向にある。ポリマー(B)中のモノ
マー(b)の使用量は、0.01〜5重量%、好ましく
は0.3〜3重量%の範囲である。ポリマー(B)中の
モノマー(b)の使用量が少なくなると、ポリマー
(A)における傾向と同様に、得られる水性コーティン
グ剤(j)の親水性成分の不足により重合安定性が低下
したり、皮膜の成膜性が低下し、耐温水白化性を低下さ
せる場合があり、使用量が多くなると親水性が高くなる
ため皮膜の耐温水白化性や耐候性、コーティング剤とし
ての保存安定性が低下する傾向にある。
【0011】エポキシ化合物(c) エポキシ化合物(c)としては、例えば、グリシジルエ
ーテル型、グリシジルエステル型、グリジジルアミン
型、環状脂肪族型、直鎖脂肪族型、複素環式エポキシ樹
脂などが含まれる。エポキシ化合物としては分子中にす
くなくとも1つのエポキシ基を有していればよいが、通
常、少なくとも2つのエポキシ基を有する化合物が使用
される。グリシジルエーテル型エポキシ樹脂には、水酸
基を有する化合物とエピクロルヒドリンとの反応により
得られる種々のエポキシ樹脂が含まれる。例えば、エチ
レングリコールジグリシジルエーテル、トリメチレング
リコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコール
ジグリシジルエーテル、1,3−ブタンジオールジグリ
シジルエーテル、テトラメチレングリコールジグリシジ
ルエーテルなどのアルキレングリコールジグリシジルエ
ーテル類;ジエチレングリコールジグリシジルエーテ
ル、トリエチレングリコールジグリシジルエーテル、ポ
リエチレングリコールジグリシジルエーテル、ジプロピ
レングリコールジグリシジルエーテル、トリプロピレン
グリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリ
コールジグリシジルエーテルなどのポリオキシアルキレ
ングリコールジグリシジルエーテル類;トリメチロール
プロパントリグリシジルエーテル、グリセリントリグリ
シジルエーテルなどの脂肪族多価アルコールのポリグリ
シジルエーテル類;ビスフェノールA型エポキシ樹脂、
ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールAD
型エポキシ樹脂などのビスフェノール型エポキシ樹脂;
フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボ
ラック型エポキシ樹脂などのノボラック型エポキシ樹脂
などが挙げられる。グリシジルエステル型エポキシ樹脂
には、カルボキシル基を有する化合物とエピクロルヒド
リンとの反応により得られる種々のエポキシ樹脂が含ま
れる。例えば、アジピン酸ジグリシジルエステル、セバ
シン酸ジグリシジルエステル、ダイマー酸ジグリシジル
エステルなどの脂肪族ジカルボン酸ジグリシジルエステ
ルなどの脂肪族ポリカルボン酸ポリグリシジルエステル
類;フタル酸ジグリシジルエステル、テトラハイドロフ
タル酸ジグリシジルエステル、ヘキサヒドロフタル酸ジ
グリシジルエステル、ジメチルフタル酸ジグリシジルエ
ステル、ジメチルヘキサヒドロフタル酸ジグリシジルエ
ステルなどの芳香族ポリカルボン酸ポリグリシジルエス
テルなどが含まれる。グリシジルアミン型エポキシ樹脂
には、1級アミンまたは2級アミンとエピクロルヒドリ
ンとの反応により得られる種々のエポキシ樹脂が含まれ
る。例えば、N,N−ジグリシジルアニリン、ジグリシ
ジルトルイジン、トリグリシジル−p−アミノフェノー
ル、トリグリシジル−m−アミノフェノール、テトラグ
リシジルアミノジフェニルメタン、テトラグリシジルメ
タキシリレンジアミン、テトラグリシジル−1,3−ビ
ス(アミノメチル)シクロヘキサン、テトラグリシジル
−1,4−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン等が挙
げられる。環状脂肪族型エポキシ樹脂としては、例え
ば、1−エポキシエチル−3,4−エポキシシクロヘキ
サノン、アリサイクリックジエポキシアセタール、アリ
サイクリックジエポキシアジペートなどが挙げられ、複
素環式エポキシ樹脂には、例えば、トリグリシジルイソ
シアネート、ヒダントイン型エポキシ樹脂などが含まれ
る。また、これらの一種または二種類以上組み合わせて
も差しつかえない。上記エポキシ化合物(c)の使用量
については、0.01〜10重量%、好ましくは1〜5
重量%の範囲である。エポキシ化合物(c)の使用量が
少なくなると得られる皮膜の凍結融解密着性、耐温水白
化性を低下させる場合がある。使用量が多くなると得ら
れる水性コーティング剤の保存安定性が悪くなる傾向に
ある。
【0012】塩基性窒素原子を含有するα,β−エチレ
ン性不飽和モノマー(d) モノマー(d)の代表例としては、N,N−ジメチルア
ミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジエチルア
ミノエチル(メタ)アクリレート、N−t−ブチルアミ
ノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミ
ノプロピル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルア
ミノブチル(メタ)アクリレートなどのアミノアルキル
(メタ)アクリレート類、1−ビニル−2−ピロリド
ン、1−ビニル−3−ピロリドンなどのビニルピロリド
ン類、2−ビニルピリジン、5−メチル−2−ビニルピ
リジン、5−エチル−2−ビニルピリジンなどのビニル
ピリジン類、1−ビニルイミダゾール、1−ビニル−2
−メチルイミダゾールなどのビニルイミダゾール類など
が挙げられる。またこれらの一種または二種類以上組み
合わせても差しつかえない。上記モノマー(d)の使用
量については0.01〜5重量%の範囲、好ましくは
0.3〜3重量%の範囲である。モノマー(d)の使用
量が少なくなると得られる皮膜の凍結融解密着性を低下
させる場合がある。使用量が多くなると得られる水性コ
ーティング剤の保存安定性が悪くなる傾向にある。
【0013】Tg値の測定は、示差走査熱量計(DS
C)などの熱分析装置を用いて測定することができる
が、例えば、2成分の例として、モノマー(1)及び
(2)について、それぞれのホモポリマーのガラス転移
点Tg1およびTg2が分かっている場合には、該モノ
マー(1)及び(2)の2成分からなる共重合体のガラ
ス転移点Tgは、次式に示すFOXの式(2成分の例で
ある)により計算値として求めることができる。 1/Tg=W1/Tg1+W2/Tg2(但し、W1+
W2=1) W1:モノマー(1)の重量分率 W2:モノマー(2)の重量分率 Tg1:モノマー(1)のホモポリマーのTg値(単
位:K) Tg2:モノマー(2)のホモポリマーのTg値(単
位:K) 本発明における実施例、比較例中のポリマーのTg値は
上記の式を多成分系に一般化した式により計算したもの
である。
【0014】ポリマー(A)(A成分ともいう)におけ
るモノマー(a)、(b)からなるとした場合の樹脂
(p’)のFOX式により計算されるTg値は−10℃
〜20℃、好ましくは−5〜10℃の範囲である。樹脂
(p’)のTg値が−10℃より低いと得られる皮膜の
耐候性、耐水性が低下する傾向にある。また、Tg値が
20℃より高いと得られる皮膜の凍結融解密着性が低下
する。また、ポリマー(B)(B成分ともいう)におけ
るモノマー(a)、(b)及び(d)からなるとした場
合の樹脂(q’)のFOX式により計算されるTg値は
30℃〜90℃、好ましくは50〜85℃の範囲であ
る。樹脂(q’)のTg値が30℃より低いと得られる
皮膜の耐候性、耐水性が低下する傾向にある。また、T
g値が90℃より高いと得られる皮膜の凍結融解密着性
が低下する。
【0015】無機建材用水性コーティング剤(j) 無機建材用水性コーティング剤(j)は、第1のポリマ
ー重合工程で乳化共重合させてポリマー(A)の水系エ
マルジョン(j1)を合成し、続いて得られたエマルジ
ョン(j1)中で、第2のポリマー重合工程で乳化共重
合させてポリマー(B)の水系エマルジョン(j2)を
合成して、無機建材用水性コーティング剤(j)を得
る。また、上記第1のポリマー重合工程と第2のポリマ
ー重合工程とは逆にして乳化重合を行うこともできる。
上記乳化重合方法については特に制限はなく、水、乳化
剤、開始剤の存在下でラジカル重合可能な各モノマーの
混合物を滴下するモノマー滴下法;モノマーの混合物を
水、乳化剤の存在下で乳化しそれを滴下しながら重合を
行うプレエマルション法;水、乳化剤、開始剤、モノマ
ーの混合物すべての存在下でラジカル重合を行う一浴重
合法が挙げられる。また、モノマー滴下法、プレエマル
ション法については滴下量の1〜50重量%、好ましく
は1〜30重量%を重合開始前に添加することもでき
る。安全性の面からは、モノマー滴下法、プレエマルシ
ョン法が好ましく、その中でもプレエマルション法が好
ましい。
【0016】ラジカル重合可能な重合性官能基を有する
界面活性剤(e) 上記界面活性剤(e)としては、アニオン系、ノニオン
系界面活性剤が挙げられる。アニオン系界面活性剤とし
ては、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルの
硫酸エステル塩の分子中にラジカル重合性の不飽和二重
結合が導入された界面活性剤、具体的には、アクアロン
HS−10(第一工業製薬株式会社製)、アデカリアソ
ープSE−10N(旭電化工業株式会社製);スルホコ
ハク酸アルキルエステル塩の分子中にラジカル重合性の
不飽和二重結合が導入された界面活性剤、具体的には、
エレミノールJS2、エレミノールRN−30(三洋化
成工業株式会社製)、ラテムルS−180、ラテムルS
−180A(花王株式会社製)などが挙げられる。ま
た、ノニオン系界面活性剤としては、ポリオキシエチレ
ンアルキルフェニルエーテルの分子中にラジカル重合性
の不飽和二重結合が導入された界面活性剤、アクアロン
RN−20、RN−50(以上、第一工業製薬株式会社
製)、アデカリアソープNE−20、NE−40(以
上、旭電化工業株式会社製)などが挙げられる。これら
の一種または二種類以上組み合わせても差しつかえな
い。
【0017】ラジカル重合開始剤 本発明におけるラジカル重合開始剤としては、熱、また
は還元性物質などによってラジカル分解してモノマーへ
の付加重合を起こさせるもので水溶性、または油溶性の
過硫酸塩、過酸化物、アゾ化合物などが使用できる。好
ましくは水溶性ラジカル重合開始剤である。例えば、過
酸化水素、過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウム、過硫酸
アンモニウムなどの過硫酸塩、過酸化ベンゾイル、過酸
化ラウロイル、過酢酸、過コハク酸、ジ−t−ブチルパ
ーオキサイド、t−ブチルハイドロパーオキサイド、ク
メンヒドロパーオキサイド、t−ブチルパーオキシベン
ゾエートなどの有機過酸化物、2,2−アゾビスイソブ
チロニトリル、2,2−アゾビス(2−ジアミノプロパ
ン)ハイドロクロライド、4,4−アゾビス−(4−シ
アノバレリン酸)、2,2−アゾビス−(4−メトキシ
−2,4−ジメチルバレロニトリル)などのアゾ系化合
物が挙げられるが、特に限定されるものではない。これ
らの重合開始剤は、1種類のみを用いてもよく、また、
2種類以上を併用してもよい。モノマー成分に対する重
合開始剤の使用量は特に限定されるものではない。な
お、重合速度の促進、低温での重合を望む時には、重亜
硫酸ナトリウム、塩化第一鉄、アスコルビン酸塩、ロン
ガリット、次亜リン酸ナトリウム・1水和物などの次亜
リン酸塩などの還元剤を重合開始剤と組み合わせて使用
することもできる。また、分子量の調節のため、オクチ
ルメルカプタン、ドデシルメルカプタン、チオグリコー
ル酸2−エチルヘキシルなどの連鎖移動剤を添加するこ
とも可能である。水性樹脂分散液(j)中に分散された
ポリマー(A)と(B)のそれぞれの粒子径は50〜2
50nm、好ましくは180〜210nmの範囲が良
い。粒子径が50nmより小さいと得られる分散樹脂の
安定性が悪くなる。また、粒子径が250nmより大き
いと、基材への濡れ浸透性が低下するため、水性塗料と
しての塗膜の凍結融解密着性が低下する傾向がある。ま
た、本発明の水系エマルジョンには、通常水系塗料など
に添加される成分、例えば、増粘剤、消泡剤、顔料、分
散剤、染料、防腐剤などを添加してもよい。
【0018】顔料分散液(k) 本発明に係る顔料分散液(k)は、例えば水、好ましく
は脱イオン水を媒体として、顔料(g)を分散して得ら
れる。この際、必要に応じて、消泡剤、アンモニア水
や、シリカ粉等を添加することができる。 顔料(g) 顔料(g)としては、無機系ではマイカ、タルク、カオ
リン、炭酸カルシウム、無水珪酸、酸化アルミニウム、
硫酸バリウム等の体質顔料;ベンガラ、黄酸化鉄、黒酸
化鉄、酸化クロム、群青、紺青、カーボンブラック等の
着色顔料;二酸化チタン、酸化亜鉛等の白色顔料;雲母
チタン、魚燐箔、オキシ塩化ビスマス等のパール系顔
料;窒化ほう素、ホトクロミック顔料、合成フッ素金雲
母、微粒子複合粉体等の特殊機能性顔料等があり、有機
系では有機合成色素としての染料、レーキ、有機顔料等
がある。これらは、単独で又は二種以上使用できる。顔
料(g)の分散方法としては、公知のスラリー化法によ
り行なうことができる。分散装置としては、ホモミキサ
ー、ディスパー、サンドミル、ボールミル、ロールミ
ル、ニーダーなどが使用できる。又、必要に応じて公知
の分散助剤(界面活性剤、増粘剤等)、凍結防止剤、防
腐剤、防カビ剤等を加えてもよい。
【0019】無機建材用水性塗料組成物(m) 無機建材用水性塗料組成物(m)は前記無機建材用水性
コーティング剤(j)と上記顔料分散液(k)を混合す
ることによって得られる。無機建材用水性塗料組成物
(m)から得られる塗膜の性能は、後述する所定の試験
方法に従う評価で、促進耐候性による光沢保持率70%
以上、凍結融解密着性4点以上、耐温水白化性4点以上
である。
【0020】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
るが、本発明はこれらに限定されるものではない。な
お、実施例、比較例中の部および%は重量表示である。
また、A成分のTg値はモノマー(a)及び(b)から
それぞれの組成でなるとした樹脂(p’)のFOX式に
より計算で求められた値であり、B成分のTg値はモノ
マー(a)、(b)及び(d)からそれぞれの組成でな
るとした樹脂(q’)のFOX式により計算で求められ
た値である。粒子径は光散乱により求めた体積平均の粒
子径である。
【0021】(実施例1)第一段階として、脱イオン水
10.1部、アニオン系界面活性剤(アクアロンHS−
1025:第一工業製薬(株)社製)2.9部、メタク
リル酸メチル23.1部、メタクリル酸シクロヘキシル
(以下、表でメタクリル酸c-Hexと略す。)4.8部、
アクリル酸2−エチルヘキシル(以下、表でメタクリル
酸2-EtHexと略す。)20.1部、メタクリル酸0.1
部、エポキシ化合物としてセロキサイド2021(脂環
式エポキシ樹脂、ダイセル化学社製)1.0部を、かく
はん機を用い約900〜1500回転で添加しモノマー
エマルジョンを得た。次に第二段階として、かくはん
機、還流冷却器、滴下ろ斗、温度計を備えた2リットル
の4つ口フラスコに脱イオン水32.1部、アクアロン
HS−1025を0.2部、第一段階で得たモノマーエ
マルジョンの一部を仕込んで窒素ガス気流下に70℃ま
で加熱し、ここへ重合開始剤として過硫酸アンモニウム
0.1部を添加し、第一段階で得たモノマーエマルジョ
ンの残りを4時間かけて滴下した。このときの重合温度
は73〜77℃の範囲を維持し、滴下終了後の同温度範
囲に1時間維持したあと、50℃まで冷却し第1のポリ
マー重合工程(ポリマー(A)の重合、エマルション
化)を終了した。次に第2のポリマー重合工程(ポリマ
ー(B)の重合、エマルション化)として、上記で得ら
れた第1のポリマー重合工程の終了後の反応液に、該反
応液の内温50℃を維持したまま、メタクリル酸メチル
4.6部、アクリル酸ブチル0.3部、メタクリル酸
0.3、メタクリル酸ジエチルアミノエチル(以下、表
でメタクリル酸DEAEと略す。)0.3部の混合液を1時
間かけて滴下した。滴下終了後、重合開始剤を添加して
ポリマー(B)を構成するモノマーを重合させ、50℃
で1時間維持した後、室温まで冷却し、200メッシュ
のろ布でろ過した。得られた水系エマルジョンの不揮発
分は56.0%、粘度1000mPa・s、pH7.
2、平均粒子径は190nmであった。実施例1では、
ポリマー(A)/ポリマー(B)の重量比率は90/1
0、Tg値は計算値で、ポリマー(A)に関して:2.
8℃、ポリマー(B)に関して:89.6℃になるよう
にした。
【0022】(実施例2)エポキシ化合物をセロキサイ
ド2080(可撓性脂環式エポキシ樹脂、ダイセル化学
社製)に置換えて表1に示す組成比にした以外は、実施
例1と同様の操作で行った。得られた水系エマルジョン
の不揮発分:56.0%、粘度:1200mPa・s、
pH:7.5、平均粒子径は195nmであった。実施
例2ではエポキシ化合物の変更を行ったが、各ポリマー
の重量比率、Tg値は実施例1と同じである。
【0023】(実施例3)エポキシ化合物をエポリード
GT−300(多環式エポキシ樹脂、ダイセル化学社
製)に置換えて表1に示す組成比にした以外は、実施例
1と同様の操作で行った。得られた水系エマルジョンの
不揮発分:56.0%、粘度:2000mPa・s、p
H:7.5、平均粒子径は195nmであった。実施例
3ではエポキシ化合物の変更を行ったが、各ポリマーの
重量比率、Tg値は実施例1と同じである。
【0024】(実施例4)エポキシ化合物をアラルダイ
トCY192−1(チバガイギー社製)に置換えて表1
に示す組成比にした以外は、実施例1と同様の操作で行
った。得られた水系エマルジョンの不揮発分:56.0
%、粘度:1200mPa・s、pH:7.3、平均粒
子径は190nmであった。実施例4ではエポキシ化合
物の変更を行ったが、各ポリマーの重量比率、Tg値は
実施例1と同じである。
【0025】(実施例5)エポキシ化合物をデナコール
EX622(長瀬産業社製)に置換えて表1に示す組成
比にした以外は、実施例1と同様の操作で行った。得ら
れた水系エマルジョンの不揮発分:56.0%、粘度:
3500mPa・s、pH:7.5、平均粒子径は20
0nmであった。実施例5ではエポキシ化合物の変更を
行ったが、各ポリマーの重量比率、Tg値は実施例1と
同じである。
【0026】(実施例6)A成分中のアクリル酸2−エ
チルヘキシルを17.1部、メタクリル酸メチルを2
6.1部として表1に示す組成比にした以外は、実施例
1と同様の操作で行った。得られた水系エマルジョンの
不揮発分:56.0%、粘度:1000mPa・s、p
H:7.2、平均粒子径は190nmであった。実施例
6では、ポリマー(A)/ポリマー(B)の重量比率は
90/10、Tg値は計算値で、ポリマー(A)に関し
て:14.0℃、ポリマー(B)に関して:89.6℃
になるようにした。
【0027】(実施例7)B成分中のアクリル酸ブチル
を1.1部、メタクリル酸メチルを3.8部として表1
に示す組成比にした以外は、実施例1と同様の操作で行
った。得られた水系エマルジョンの不揮発分:56.0
%、粘度:2500mPa・s、pH:7.2、平均粒
子径は185nmであった。実施例7では、ポリマー
(A)/ポリマー(B)の重量比率は90/10、Tg
値は計算値で、ポリマー(A)に関して:2.8℃、ポ
リマー(B)に関して:55.0℃になるようにした。
【0028】(実施例8)A成分中のモノマーとして、
アクリル酸2−エチルヘキシル:15.6部、メタクリ
ル酸シクロヘキシル:3.8部、メタクリル酸メチル:
17.9部、メタクリル酸:0.2部、セロキサイド:
1.0部、B成分中のモノマーとして、アクリル酸ブチ
ルを0.8部、メタクリル酸メチルを13.7部、メタ
クリル酸を0.8部、メタクリル酸ジエチルアミノエチ
ルを0.8部として、実施例1と同様の操作を行った。
得られた水系エマルジョンの不揮発分:56.0%、粘
度:900mPa・s、pH:7.0、平均粒子径は2
00nmであった。実施例8では、ポリマー(A)/ポ
リマー(B)の重量比率は70/30、Tg値は計算値
で、ポリマー(A)に関して:2.8℃、ポリマー
(B)に関して:89.6℃になるようにした。
【0029】(比較例1)エポキシ化合物を使用せず表
2に示す組成比にした以外は、実施例1と同様の操作で
行った。得られた水系エマルジョンの不揮発分:54.
5%、粘度:800mPa・s、pH:7.0、平均粒
子径は195nmであった。比較例1は、実施例1のエ
ポキシ化合物のないタイプで、各ポリマーの重量比率、
Tg値は実施例1と同じである。
【0030】(比較例2)エポキシ化合物を7部使用し
て表2に示す組成比にした以外は、実施例1と同様の操
作で行った。得られた水系エマルジョンの不揮発分:5
7.1%、粘度:2000mPa・s、pH:7.3、
平均粒子径は230nmであった。比較例2は、実施例
1のエポキシ化合物を増量したタイプで、各ポリマーの
重量比率、Tg値は実施例1と同じである。
【0031】(比較例3)メタクリル酸ジエチルアミノ
エチルを使用せず表2に示す組成比にした以外は、実施
例1と同様の操作で行った。得られた水系エマルジョン
の不揮発分:56.0%、粘度:1000mPa・s、
pH:7.0、平均粒子径は190nmであった。比較
例3は、実施例1のメタクリル酸ジエチルアミノエチル
を使用しないタイプで、各ポリマーの重量比率、Tg値
は実施例1と同じである。
【0032】(比較例4)メタクリル酸ジエチルアミノ
エチルを2.9部使用して表2に示す組成比にした以外
は、実施例1と同様の操作で行った。得られた水系エマ
ルジョンの不揮発分:56.0%、粘度:1800mP
a・s、pH:8.0、平均粒子径は190nmであっ
た。比較例4は、実施例1のメタクリル酸ジエチルアミ
ノエチルを増量したタイプで、各ポリマーの重量比率、
Tg値は実施例1と同じである。
【0033】(比較例5)A成分中のアクリル酸2−エ
チルヘキシルを30.5部、メタクリル酸メチルを1
2.7部として表2に示す組成比にした以外は、実施例
1と同様の操作で行った。得られた水系エマルジョンの
不揮発分:56.0%、粘度:5000mPa・s、p
H:7.6、平均粒子径は190nmであった。比較例
5は、ポリマー(A)/ポリマー(B)の重量比率は9
0/10、Tg値は計算値で、ポリマー(A)に関し
て:−30℃、ポリマー(B)に関して:89.6℃に
なるようにした。
【0034】(比較例6)A成分中のアクリル酸2−エ
チルヘキシルを4.6部、メタクリル酸メチルを38.
5部として表2に示す組成比にした以外は、実施例1と
同様の操作で行った。得られた水系エマルジョンの不揮
発分:56.0%、粘度:900mPa・s、pH:
7.2、平均粒子径は185nmであった。比較例6
は、ポリマー(A)/ポリマー(B)の重量比率は90
/10、Tg値は計算値で、ポリマー(A)に関して:
73℃、ポリマー(B)に関して:89.6℃になるよ
うにした。
【0035】(比較例7)B成分中のアクリル酸ブチル
を2.8部、メタクリル酸メチルを2.0部として表2
に示す組成比にした以外は、実施例1と同様の操作で行
った。得られた水系エマルジョンの不揮発分:56.0
%、粘度:5600mPa・s、pH:7.5、平均粒
子径は200nmであった。比較例7は、ポリマー
(A)/ポリマー(B)の重量比率は90/10、Tg
値は計算値で、ポリマー(A)に関して:2.8℃、ポ
リマー(B)に関して:0℃になるようにした。
【0036】(比較例8)B成分中のアクリル酸ブチル
を0.1部、メタクリル酸メチルを4.8部として表2
に示す組成比にした以外は、実施例1と同様の操作で行
った。得られた水系エマルジョンの不揮発分:56.0
%、粘度:1000mPa・s、pH:7.2、平均粒
子径は195nmであった。比較例8は、ポリマー
(A)/ポリマー(B)の重量比率は90/10、Tg
値は計算値で、ポリマー(A)に関して:2.8℃、ポ
リマー(B)に関して:100℃になるようにした。
【0037】(比較例9)A成分中のモノマーとして、
アクリル酸2−エチルヘキシル:21.9部、メタクリ
ル酸シクロヘキシル:5.3部、メタクリル酸メチル:
25.1部、メタクリル酸:0.3部、セロキサイド:
1.0部、B成分中のモノマーとして、アクリル酸ブチ
ルを0.1部、メタクリル酸メチルを0.7部、メタク
リル酸を0.1部、メタクリル酸ジエチルアミノエチル
を0.1部とし、実施例1と同様の操作を行った。得ら
れた水系エマルジョンの不揮発分:56.0%、粘度:
900mPa・s、pH:7.2、平均粒子径は200
nmであった。比較例9では、ポリマー(A)/ポリマ
ー(B)の重量比率は98/2、Tg値は計算値で、ポ
リマー(A)に関して:2.8℃、ポリマー(B)に関
して:89.6℃になるようにした。
【0038】(比較例10)A成分中のモノマーとし
て、アクリル酸2−エチルヘキシル6.7部、メタクリ
ル酸シクロヘキシル1.6部、メタクリル酸メチル7.
7部、メタクリル酸0.1部、セロキサイド1.0部、
B成分中のモノマーとして、アクリル酸ブチルを1.9
部、メタクリル酸メチルを31.8部、メタクリル酸を
1.9部、メタクリル酸ジエチルアミノエチルを1.9
部とし、実施例1と同様の操作を行った。比較例10で
は、ポリマー(A)/ポリマー(B)の重量比率は30
/70、Tg値は計算値で、ポリマー(A)に関して:
2.8℃、ポリマー(B)に関して:89.6℃になる
ように設計したが、安定なエマルションは得られなかっ
た。
【0039】
【表1】
【0040】
【表2】
【0041】以上のようにして得られた水性コーティン
グ剤は、MFT(最低成膜温度)が30℃、不揮発分4
0%になるようにブチルセロソルブと脱イオン水で調整
して、保存安定性と、以下の方法により塗膜の耐候性、
耐温水白化性、および基材への凍結融解密着性試験を行
った。結果を表3及び4に示す。
【0042】(テストピースの作成)スレート基材に、
上記MFT調整済の水性コーティング剤をスプレー塗装
し120℃/3分間乾燥を行なったあと、20℃、相対
湿度65%の条件で7日間養生を行い目的とするテスト
ピースを得た。スレート板は、JISのフレキシブルボ
ードを使用し、水性コーティング剤の塗布量を150g
/m2とした。 (保存安定性試験)実施例1〜8、比較例1〜10で得
られた水性コーティング剤を40℃で30日間保存安定
性試験を行い、外観の観察と粘度の測定を行なった。本
発明の水性コーティング剤は、ゲル化せず、保存安定性
が優れている。 (塗膜の試験方法) 1.促進耐候性 上記テストピースを用いて、スーパーUVテスターによ
り、2000時間の促進試験を行い、皮膜の光沢保持率
(%)を測定した。 2.初期密着性試験(JIS K5400) 上記テストピースを用いて、JIS K5400に規定
される碁盤目試験を実施する。判定基準はJIS K5
400に準じ10点満点で評価する。 3.凍結融解密着性試験 上記テストピースを用いてASTM−C666Aに従
い、10℃の水中浸漬2.5時間、−20℃の塩水中凍
結2.5時間を1サイクルとして300サイクル繰り返
し試験を行ったあとの皮膜の状態を目視判定する。判定
基準は以下のとおりである。 5点:変化なし 4点:わずかに皮膜の浮き、膨れが認められる 3点:皮膜の浮き、膨れが認められる 2点:皮膜の剥離が認められる 1点:全面に塗膜の剥離が認められる 4.耐温水性試験方法 前記テストピースを50℃の脱イオン水に20日間浸漬
した後、水から取り出し冷水で急冷し、皮膜の白化の程
度を目視判定する。判定基準は以下のとおりである。 5点:透明性に変化なし、膨れ、剥がれなし 4点:わずかにうす青く白化が認められるが、膨れ、剥
がれなし 3点:わずかに白化が認められ、一部において膨れ、剥
がれが認められる 2点:白化が認められ、一部において膨れ、剥がれが認
められる 1点:全面に白化しており、膨れ、剥がれあり
【0043】
【表3】
【0044】
【表4】
【0045】
【発明の効果】本発明による無機建材用水性コーティン
グ剤では、保存安定性、耐候性、凍結融解密着性、耐温
水白化性に優れた皮膜を得ることができる。さらに、通
常の製造装置、製造条件などで工業的容易にかつ安価に
製造できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C09D 143/04 C09D 143/04 Fターム(参考) 4J038 CC021 CC071 CG141 CG171 CH031 CH041 CH071 CH121 CH171 CH191 CL001 DB032 DB062 DB072 DB092 DB152 DB221 DB262 GA03 GA06 GA08 GA09 GA15 HA156 LA04 MA08 MA10 MA13 NA03 NA12 NA26 PB05 PC01

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1のポリマー重合工程で得られるポリ
    マー(A)50〜94.98重量%を含む水系エマルシ
    ョン、及び得られたポリマー(A)を含む水系エマルシ
    ョン中で行われる第2のポリマー重合工程で得られるポ
    リマー(B)5.02〜50重量%を含む水系エマルシ
    ョンからなる2段重合エマルションであって、ポリマー
    (A)が、下記モノマー(b)および(d)以外のα,
    β−エチレン性不飽和モノマー(a)35〜94.96
    重量%と、エチレン性不飽和カルボン酸(b)0.01
    〜5重量%と、エポキシ化合物(c)0.01〜10重
    量%とをラジカル重合可能な重合性官能基を有する界面
    活性剤(e)の存在下、水系媒質中で水溶性ラジカル重
    合開始剤を用いて乳化共重合させて得られたものであっ
    て、モノマー(a)及びモノマー(b)からなるとした
    樹脂(p’)のFOX式により計算で求められるガラス
    転移点Tg値が−10℃〜20℃であり、ポリマー
    (B)が、塩基性窒素原子を含有するα,β−エチレン
    性不飽和モノマー(d)0.01〜5重量%と、モノマ
    ー(b)、(d)以外のα,β−エチレン性不飽和モノ
    マー(a)5〜40重量%と、エチレン性不飽和カルボ
    ン酸(b)0.01〜5重量%とを界面活性剤(e)の
    存在下、水系媒質中で水溶性ラジカル重合開始剤を用い
    て乳化共重合させて得られたものであって、モノマー
    (a)、モノマー(b)、及びモノマー(d)からなる
    とした樹脂(q’)のFOX式により計算で求められる
    ガラス転移点Tg値が30℃〜90℃であることを特徴
    とする無機建材用水性コーティング剤。
  2. 【請求項2】 保存時にゲル化を生じず、且つ、塗膜の
    性能が、所定の試験方法に従う評価で、促進耐候性によ
    る光沢保持率が70%以上、凍結融解密着性が4点以
    上、耐温水白化性が4点以上であることを特徴とする請
    求項1記載の無機建材用水性コーティング剤。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2に記載の無機建材用水性
    コーティング剤に顔料分散液を配合して得られる無機建
    材用水性塗料組成物。
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