JP2002146147A - 難燃性熱可塑性樹脂組成物 - Google Patents

難燃性熱可塑性樹脂組成物

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JP2002146147A
JP2002146147A JP2000339374A JP2000339374A JP2002146147A JP 2002146147 A JP2002146147 A JP 2002146147A JP 2000339374 A JP2000339374 A JP 2000339374A JP 2000339374 A JP2000339374 A JP 2000339374A JP 2002146147 A JP2002146147 A JP 2002146147A
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rubbery polymer
thermoplastic resin
flame
weight
grafted
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JP2000339374A
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Norifumi Sumimoto
典史 住本
Masahiko Noro
雅彦 野呂
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Techno Polymer Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐衝撃性、耐熱性及び難燃性に優れ、特に実
用耐衝撃性に優れた非ハロゲン性の難燃性熱可塑性樹脂
組成物を提供すること。 【解決手段】 本難燃性熱可塑性樹脂組成物は、ゴム強
化熱可塑性樹脂(A)100重量部に対し、リン系難燃
剤(縮合リン酸エステル及び/又はホスファゼン化合
物)5〜20重量部を含有する。上記成分(A)は、ゴ
ム質重合体の存在下に、芳香族ビニル化合物、シアン化
ビニル化合物等からなる単量体成分をグラフト重合して
得られるグラフト重合体(A1)、又は、上記(A1)
と上記単量体成分の共重合体(A2)との混合物からな
り、特定のグラフト率、ゴム含有量であり、且つ上記
(A1)に含有されるグラフト化ゴム質重合体粒子を断
面観察したときに上記粒子の外周に凹部を有し、上記凹
部を開口径の大きい順に10個選択したときの平均開口
径が20〜60nmである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、耐衝撃性、耐熱性
及び難燃性に優れ、特に実用耐衝撃性に優れた非ハロゲ
ン系の難燃性熱可塑性樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、難燃性を付与したABS樹脂は、
成形加工性、機械的性質等が優れていることより、電気
・電子分野、OA機器分野等に幅広く使用されている。
近年、これらの製品においては、環境保護の立場よりハ
ロゲン系難燃剤の使用を自粛する傾向があり、PC(ポ
リカーボネート)/ABSアロイ樹脂をベースにリン酸
エステル系難燃剤を組み合わせた難燃材料が上市されて
いる。しかしながら、PC/ABSアロイ樹脂にリン酸
エステル系難燃剤を組み合わせた場合には、成形加工性
が低く、耐薬品性に劣る場合がある。従来より、PCを
使用せずに、ABS樹脂をベースにして非ハロゲン系難
燃剤を使用した難燃化の検討もされているが、物性面も
含めUL94規定の燃焼性評価でV−0以上を達成した
実用的な材料は見い出されていない。但し、UL94規
定の燃焼性V−2以上の達成については、ABS樹脂と
リン酸エステル系難燃剤との組み合わせでの可能性が検
討されている。しかし、燃焼性V−2にした場合には、
耐熱性や、特に実用耐衝撃性等の物性が見劣りするもの
であり、これまで、燃焼性V−2と優れた物性とのバラ
ンスを高度に発現した材料は見い出されていない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来技
術の課題を背景になされたもので、ABS樹脂をベース
にリン酸エステル系難燃剤を用いてUL94規定の燃焼
性V−2を発現し、且つ、優れた物性を有し、特に実用
耐衝撃性に優れた広範囲の用途に使用できる難燃性熱可
塑性樹脂組成物を提供することを目的とする。本発明者
らは、かかる現状に鑑み、材料の開発について鋭意検討
した結果、特定のゴム強化熱可塑性樹脂と特定のリン系
難燃剤を含有する難燃性熱可塑性樹脂組成物において、
グラフト化ゴム質重合体粒子の外周の形状、あるいはグ
ラフト化ゴム質重合体粒子に包含されている共重合体の
大きさを特定範囲にすることで上記問題点を解決できる
ことを見い出し、本発明を完成するに至った。
【0004】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明の難
燃性熱可塑性樹脂組成物は、ゴム強化熱可塑性樹(A)
100重量部に対し、リン系難燃剤(B)5〜20重量
部を含有することを特徴とする。上記(A)は、ゴム質
重合体(a)の存在下に、芳香族ビニル化合物、シアン
化ビニル化合物及び必要に応じて他の共重合可能な単量
体化合物からなる単量体成分(b)を重合して得られる
共重合樹脂(A1)、又は、該共重合樹脂(A1)と該
単量体成分(b)の共重合体(A2)との混合物からな
り、該共重合樹脂(A1)のグラフト率が20%以上で
あり、ゴム質重合体(a)の含有量が8〜20重量%で
あり、且つ該共重合樹脂(A1)中に含有されるグラフ
ト化ゴム質重合体粒子の断面を透過型電子顕微鏡で観察
したときに該グラフト化ゴム質重合体粒子の外周に凹部
を有し、該凹部を開口径の大きい順に10個選択したと
きの平均開口径が20〜60nmである。上記(B)
は、一般式(I)で示される縮合リン酸エステル及び/
又はホスファゼン化合物からなるリン系難燃剤である。
【0005】
【化3】
【0006】(但し、R1,R2,R3及びR4はそれぞれ
相互に独立して選ばれるフェニル基又はキシレニル基、
Xは2価のレゾルシノール残基又はビスフェノールA残
基を表し、nは0.5〜1.2である。)
【0007】請求項3記載の難燃性熱可塑性樹脂組成物
は、ゴム強化熱可塑性樹脂(A)100重量部に対し、
リン系難燃剤(B)5〜20重量部を含有することを特
徴とする。上記(A)は、ゴム質重合体(a)の存在下
に、芳香族ビニル化合物、シアン化ビニル化合物及び必
要に応じて他の共重合可能な単量体化合物からなる単量
体成分(b)を重合して得られる共重合樹脂(A1)、
又は、該共重合樹脂(A1)と該単量体成分(b)の共
重合体(A2)との混合物からなり、該共重合樹脂(A
1)のグラフト率が20%以上であり、ゴム質重合体
(a)の含有量が8〜20重量%であり、且つ該共重合
樹脂(A1)中に含有されるグラフト化ゴム質重合体粒
子の断面を透過型電子顕微鏡で観察したときに該グラフ
ト化ゴム質重合体粒子の中に包含されている上記単量体
成分(b)に由来する重合体の円相当直径の大きい順に
10個選択したときの平均円相当直径が20〜60nm
である。上記(B)は、一般式(I)で示される縮合リ
ン酸エステル及び/又はホスファゼン化合物からなるリ
ン系難燃剤である。
【0008】
【化4】
【0009】(但し、R1,R2,R3及びR4はそれぞれ
相互に独立して選ばれるフェニル基又はキシレニル基、
Xは2価のレゾルシノール残基又はビスフェノールA残
基を表し、nは0.5〜1.2である。)
【0010】本発明に係わる共重合樹脂(A1)は、ゴ
ム質重合体(a)の存在下に単量体成分(b)をグラフ
ト重合して得られるものである。上記ゴム質重合体
(a)としては、ポリブタジエン、ポリブタジエンの水
素添加物、スチレン−ブタジエン共重合体、ブタジエン
−アクリロニトリル共重合体、エチレン−プロピレン−
(非共役ジエン)共重合体、エチレン−ブテン−1−
(非共役ジエン)共重合体、イソブチレン−イソプレン
共重合体、アクリルゴム、スチレン−ブタジエン−スチ
レンブロック共重合体、スチレン−イソプレン−スチレ
ンブロック共重合体、SEBS等の水素添加ジエン系
(ブロック、ランダム及びホモ)(共)重合体、ポリウ
レタンゴム及びシリコーンゴム等が挙げられる。上記ス
チレン−ブタジエン共重合体としては、スチレン−ブタ
ジエンランダム共重合体、スチレン−ブタジエンブロッ
ク共重合体、スチレン−ブタジエンブロック共重合体の
水素添加物等が挙げられる。更に、上記スチレン−ブタ
ジエンブロック共重合体の水素添加物には、上記ブロッ
ク共重合体の水素添加物の他に、スチレンブロックとス
チレン−ブタジエンランダム共重合体の水素添加物等が
含まれる。上記ゴム質重合体(a)は、1種単独で使用
することも、あるいは2種以上を混合して使用すること
もできる。これらのうち、ポリブタジエン、スチレン−
ブタジエン共重合体、エチレン−プロピレン(非共役ジ
エン)共重合体、水素添加ジエン系(共)重合体、及び
シリコーンゴムが好ましい。本発明においては、ラテッ
クス状のゴム質重合体が好ましい。
【0011】上記ゴム質重合体(a)の平均粒子径は、
好ましくは150〜500nm、更に好ましくは150
〜450nm、特に好ましくは200〜400nmであ
る。150nm未満では耐衝撃性が劣る。一方、500
nmを超えると成形加工性(流動性)が劣る。上記ゴム
質重合体(a)を乳化重合法で製造する場合には、平均
粒子径の調整は、乳化剤の種類・量、開始剤の種類・
量、重合時間、重合温度及び攪拌条件等の条件を適宜決
めることにより行うことができる。また、上記粒子径分
布の他の調整方法としては、異なる粒子径の上記ゴム質
重合体(a)を少なくとも2種類をブレンドする方法で
もよい。
【0012】上記ゴム質重合体(a)のゲル分率は、好
ましくは40〜98重量%、より好ましくは50〜95
重量%、更に好ましくは60〜90重量%である。この
範囲にあれば、成形品表面の光沢と耐衝撃性が一段と優
れる。上記ゲル分率の調整は、分子量調整剤の種類・
量、重合温度、最終重合転化率等を適宜決めることによ
り行うことができる。尚、上記ゴム質重合体(a)のゲ
ル分率は、ゴム質重合体1gをトルエン100ml中に
加え、48時間室温で放置したのち、100メッシュ金
網でろ過し、分散したろ液からトルエンを除去、乾燥し
てトルエン可溶分(g)を求め、次式により算出するこ
とができる。 ゲル分率(%)=〔1(g)−トルエン可溶分(g)〕
×100
【0013】上記ゴム質重合体(a)の使用量は、10
〜70重量部、好ましくは20〜70重量部である。一
方、下記に示す単量体成分(b)の使用量は、30〜9
0重量部、好ましくは30〜80重量部である。〔但
し、(a)+(b)=100重量部である。〕
【0014】上記共重合樹脂(A1)に用いられる単量
体成分(b)のうち、上記芳香族ビニル化合物として
は、スチレン、α−メチルスチレン、o−メチルスチレ
ン、p−メチルスチレン、t−ブチルスチレン、ビニル
トルエン、メチル−α−メチルスチレン、ジビニルベン
ゼン等が挙げられ、これらのうち、スチレン、α−メチ
ルスチレンが好ましく用いられる。上記芳香族ビニル化
合物の使用量は、上記単量体成分(b)全量に対して好
ましくは50〜95重量%、より好ましくは50〜90
重量%、更に好ましくは60〜90重量%である。50
重量%未満では流動性及び熱安定性に劣り、一方、95
重量%を超えると剛性及び耐薬品性が低下する。
【0015】上記シアン化ビニル化合物としては、アク
リロニトリル、メタクリロニトリル等が挙げられるが、
アクリロニトリルが好ましく用いられる。上記シアン化
ビニル化合物の使用量は、上記単量体成分(b)全量に
対して好ましくは5〜50重量%、より好ましくは10
〜50重量%、更に好ましくは10〜40重量%であ
る。5重量%未満では、剛性及び耐薬品性が低下し、一
方、50重量%を超えると耐熱変色性及び流動性が低下
する。
【0016】上記共重合樹脂(A1)には、必要に応じ
て共重合可能なその他の単量体化合物を使用することが
でき、例えば、不飽和酸無水物、不飽和酸、不飽和ジカ
ルボン酸のイミド化合物等が挙げられる。上記「不飽和
酸無水物」としては、無水マレイン酸、無水イタコン
酸、無水シトラコン酸等が挙げられ、このうち無水マレ
イン酸が好ましく用いられる。上記「不飽和酸」として
は、アクリル酸、メタクリル酸等が挙げられる。また、
上記「不飽和ジカルボン酸のイミド化合物」としては、
マレイミド、N−メチルマレイミド、N−ブチルマレイ
ミド、N−フェニルマレイミド、N−(2−メチルフェ
ニル)マレイミド、N−(4−ヒドロキシフェニル)マ
レイミド、N−シクロヘキシルマレイミド等が挙げら
れ、これらのうち、N−フェニルマレイミドが好ましく
用いられる。
【0017】上記その他の単量体化合物としては、更に
官能基含有ビニル系単量体を用いることができる。この
例としては、エポキシ基含有不飽和化合物、ヒドロキシ
ル基含有不飽和化合物、不飽和カルボン酸アミド、アミ
ノ基含有不飽和化合物、オキサゾリン基含有不飽和化合
物等が挙げられる。上記「エポキシ含有不飽和化合物」
としては、グリシジルアクリレート、グリシジルメタク
リレート、アリルグリシジルエーテル等が挙げられる。
上記「ヒドロキシル基含有不飽和化合物」としては、3
−ヒドロキシ−1−プロペン、4−ヒドロキシ−1−ブ
テン、シス−4−ヒドロキシ−2−ブテン、トランス−
4−ヒドロキシ−2−ブテン、3−ヒドロキシ−2−メ
チル−1−プロペン、2−ヒドロキシエチルアクリレー
ト、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、ヒドロキシ
スチレン等が挙げられる。また、上記「不飽和カルボン
酸アミド」としては、アクリルアミド、メタクリルアミ
ド等が挙げられる。上記「アミノ基含有不飽和化合物」
としては、アクリルアミン、メタクリル酸アミノメチ
ル、メタクリル酸アミノエーテル、メタクリル酸アミノ
プロピル、アミノスチレン等が挙げられる。更に、「オ
キサゾリン基含有不飽和化合物」としては、ビニルオキ
サゾリン等が挙げられる。
【0018】これらの官能基含有ビニル単量体を共重合
することで、他の樹脂を配合した場合に、上記樹脂との
界面密着(相溶性)を高めることができる。上記その他
の単量体化合物(b3)は1種単独でもあるいは2種以
上を混合して用いることができる。また、これらの使用
量は、単量体成分(b)全量に対し、好ましくは0〜4
5重量%(より好ましくは0〜40重量%、更に好まし
くは0〜30重量%)である。
【0019】上記ゴム強化熱可塑性樹脂(A)は、上記
ゴム質重合体(a)の存在下に、芳香族ビニル化合物及
びシアン化ビニル化合物を必須成分とする単量体成分
(b)を、好ましくは乳化重合、懸濁重合等でラジカル
グラフト重合を行い、製造することができる。この際、
乳化重合には、重合開始剤、連鎖移動剤(分子量調節
剤)、乳化剤、水等が用いられる。尚、ゴム強化熱可塑
性樹脂(A)を製造するために用いられるゴム質重合体
(a)及び単量体成分(b)は、ゴム質重合体全量の存
在下に、単量体成分を一括添加して重合してもよく、分
割又は連続添加して重合してもよい。また、これらを組
み合わせた方法で、重合してもよい。更に、ゴム質重合
体の全量又は一部を、重合途中で添加して重合してもよ
い。
【0020】重合開始剤としては、クメンハイドロパー
オキサイド、ジイソプロピルベンゼンハイドロパーオキ
サイド、パラメンタンハイドロパーオキサイド等で代表
される有機ハイドロパーオキサイド類と含糖ピロリン酸
処方、スルホキシレート処方等で代表される還元剤との
組み合わせによるレドックス系、あるいは過硫酸カリウ
ム等の過硫酸塩、ベンゾイルパーオキサイド(BP
O)、ラウロイルパーオキサイド、t−ブチルパーオキ
シラウレイト、t−ブチルパーオキシモノカーボネート
等の過酸化物が使用される。更に、上記重合開始剤は、
重合系に一括又は連続的に添加することができる。上記
重合開始剤の使用量は、単量体成分(b)全量に対し、
通常、0.1〜1.5重量%、好ましくは0.2〜0.
7重量%である。
【0021】連鎖移動剤は、公知のものが使用できる。
例えば、オクチルメルカプタン、n−ドデシルメルカプ
タン、t−ドデシルメルカプタン、n−ヘキシルメルカ
プタン、n−ヘキサデシルメルカプタン、n−テトラデ
シルメルカプタン、t−テトラデシルメルカプタン等の
メルカプタン類、ターピノーレン、α−メチルスチレン
のダイマー等が挙げられる。これら連鎖移動剤は、単独
でも2種以上を組み合わせても使用することができる。
上記連鎖移動剤の使用量は、単量体成分(b)全量に対
して、通常、0.05〜2.0重量%である。
【0022】乳化重合の場合に使用する乳化剤は、公知
のものが使用でき、例えば、高級アルコールの硫酸エス
テル、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム等のアル
キルベンゼンスルホン酸塩、ラウリル硫酸ナトリウム等
の脂肪族スルホン酸塩、高級脂肪族カルボン酸塩、リン
酸系等のアニオン性界面活性剤、ポリエチレングリコー
ルのアルキルエステル型、アルキルエーテル型等のノニ
オン系界面活性剤等が挙げられる。これらは、1種単独
で使用することも、あるいは2種以上を混合して用いる
こともできる。上記乳化剤の使用量は、通常、単量体成
分(b)全量に対して、通常、0〜5.0重量%であ
る。
【0023】乳化重合により製造する場合、通常、凝固
剤により凝固して得られた粉末を水洗後、乾燥すること
によって精製される。この凝固剤としては、塩化カルシ
ウム、硫酸マグネシウム、塩化マグネシウム、塩化ナト
リウム等の無機塩や、硫酸、塩酸等の酸等を使用するこ
とができる。
【0024】上記ゴム強化熱可塑性樹脂(A)中の共重
合樹脂(A1)のグラフト率は、20%以上(好ましく
は30〜120%、特に好ましくは40〜120%)で
ある。ここで、グラフト率(%)とは、ゴム質重合体
(a)にグラフトした単量体成分(b)の割合であり、
次式により求められる値である。 グラフト率(%)=100×(T−S)/S (但し、Tはゴム強化熱可塑性樹脂(A)1gをアセト
ン20mlに投入し、振とう機で常温、2時間振とう
し、遠心分離機(回転数23,000rpm)で60分
間遠心分離し、不溶分と可溶分とを分離して得られる不
溶分重量、Sはゴム強化熱可塑性樹脂(A)1g中のゴ
ム質重合体の重量を表す。)上記グラフト率が20%未
満では、耐衝撃強度が劣る。一方、通常150%を超え
ると、難燃性が劣るので好ましくない。
【0025】尚、上記ゴム強化熱可塑性樹脂(A)は、
上記共重合樹脂(A1)でもよく、共重合樹脂(A1)
に上記単量体成分(b)の共重合体(A2)を配合した
ものでもよい。ここで、上記共重合体(A2)の単量体
成分は、上記グラフト重合に使用される単量体成分と同
一の組成であっても、異なっていてもよいが、芳香族ビ
ニル化合物及びシアン化ビニル化合物を含むものであ
る。また、上記重合体(A2)は、複数の重合体成分の
組み合わせであってもよい。
【0026】上記共重合体(A2)に使用される単量体
成分(b)の芳香族ビニル化合物、シアン化ビニル化合
物、及び必要に応じて他の共重合可能な単量体化合物に
ついては、上記共重合樹脂(A)で記載されたものと同
じである。また、その使用量も同じである。
【0027】上記共重合体(A2)は、例えば、溶液重
合、乳化重合及び懸濁重合等により得ることができる。
上記共重合体(A2)のアセトン可溶分の極限粘度
〔η〕(30℃、メチルエチルケトン中で測定)は、好
ましくは0.2〜1.0dl/g、より好ましくは0.
3〜1.0dl/g、更に好ましくは0.3〜0.8d
l/gである。極限粘度〔η〕が上記範囲内であると、
耐衝撃性、耐熱性、難燃性に優れる難燃性熱可塑性樹脂
組成物が得られる。尚、極限粘度〔η〕は、上記共重合
樹脂と同様に制御することができる。
【0028】また、上記ゴム強化熱可塑性樹脂(A)中
のマトリックス成分であるアセトン可溶分の極限粘度
〔η〕(30℃、メチルエチルケトン中で測定)は、好
ましくは0.2〜1.2dl/g、より好ましくは0.
2〜1.0dl/g、更に好ましくは0.3〜1.0d
l/gである。極限粘度〔η〕が上記範囲内であると、
耐衝撃性、耐熱性及び難燃性に優れる。尚、上記グラフ
ト率(%)及び極限粘度〔η〕は、共重合樹脂(A1)
を重合するときの、重合開始剤、連鎖移動剤、乳化剤、
溶剤等の種類や量、更には重合時間、重合温度等を変え
ることにより、容易に制御することができる。
【0029】上記ゴム強化熱可塑性樹脂(A)中のゴム
質重合体(a)の含有量は、8〜20重量%、好ましく
は8〜18重量%、より好ましくは10〜15重量%で
ある。8重量%未満では、耐衝撃強度が低下し、一方、
20重量%を超えると流動性、剛性が低下し、燃焼性評
価(難燃性)も低下する。
【0030】代表的なゴム強化熱可塑性樹脂(A)とし
ては、下記のような組成が挙げられるが、本発明の権利
範囲は、その請求範囲を超えない限り、下記の例示に何
ら限定されるものではない。 アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン樹脂 アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン樹脂/アク
リロニトリル−スチレン樹脂 アクリロニトリル−エチレンプロピレン−スチレン樹
脂 アクリロニトリル−エチレンプロピレン−スチレン樹
脂/アクリロニトリル−スチレン樹脂
【0031】上記ゴム強化熱可塑性樹脂(A)中、又
は、本発明の難燃性熱可塑性樹脂中に存在するグラフト
化ゴム質重合体粒子の断面の観察は、実施例において示
す方法により透過型電子顕微鏡を用いて観察することが
できる(図1参照)。図1はこの電子顕微鏡写真を模式
化した図であり、図中において、11はグラフト化ゴム
質重合体粒子、12は粒子表面にグラフト化された表層
グラフト層であり、13はグラフト化ゴム質重合体粒子
11に包含される上記単量体成分(b)に由来する重合
体である。また、グラフト化ゴム質重合体粒子11の外
周には大小さまざまな凹部14を有している。このグラ
フト化ゴム質重合体粒子11の断面を表す電子顕微鏡写
真において、上記凹部14を開口径に大きい順に10個
選択したときの平均開口径(規定1)は、20〜60n
m(より好ましくは25〜60nm、更に好ましくは2
5〜55nm)である。上記平均開口径が20nm未満
であると、十分な難燃性及び実用耐衝撃性が得られず、
一方、60nmを超えると難燃性及び実用耐衝撃性が低
下する。しかし、平均開口径が上記範囲にあれば、十分
な難燃性が得られるとともに耐衝撃性にも優れる。
【0032】上記平均開口径の計算方法を図2を用いて
説明する。初めにグラフト化ゴム質重合体粒子11の外
周の凹部のうち、開口径の大きいものを10個a1
2,a3,・・・,a10選択する。次に、開口部の直線
距離を測定し、下記に示すように、平均値を算出するこ
とによって、平均開口径を得ることができる。 平均開口径(nm)=(a1+a2+a3+・・・+
10)/10
【0033】上記グラフト化ゴム質重合体粒子11の外
周にある凹部14は、電子顕微鏡写真では多数に見られ
る。このグラフト化ゴム質重合体粒子の外周長さに対す
る、凹部に相当する凹部上の外周の仮想線全長の割合
(規定2)は、請求項2に示すように、60%以上(好
ましくは70%以上、より好ましくは80%以上)とす
ることができる。上記割合が60%未満であると、十分
な難燃性及び実用耐衝撃強度が得られない。
【0034】上記割合の計算方法を図3を用いて以下に
説明する。初めに凹部上の外周の仮想線を引き(図中で
は点線表示)、グラフト化ゴム質重合体粒子11の外周
長さLを測定する。次に、点線表示した凹部に相当する
凹部上の外周b1,b2,b3 ,・・・,bn-1,bnの仮
想線のそれぞれの長さを測定し、その和Bを求めてこれ
を仮想線全長とし、B/L比により上記割合を得ること
ができる。
【0035】上記グラフト化ゴム質重合体粒子11の中
に包含されている記単量体成分(b)に由来する重合体
13(図1参照)の円相当直径の大きい順に10個選択
したときの平均円相当直径(規定3)が20〜60n
m、より好ましくは25〜60nm、更に好ましくは2
5〜55nmとすることができる。ここで、「円相当直
径」とは、対象物の面積を円の面積に換算したときの当
該円の直径をいう。上記円相当直径が20nm未満又は
60nmを超えると、いずれも難燃性及び実用耐衝撃性
が十分ではない。
【0036】本発明の難燃性熱可塑性樹脂組成物におい
て、グラフト化ゴム質重合体粒子が、上記規定1のグラ
フト化ゴム質重合体粒子(請求項1)であっても、ま
た、上記規定3のグラフト化ゴム質重合体(請求項3)
であっても、いずれも本発明の目的とする難燃性と実用
耐衝撃性が得られる。更に好ましい条件としては、規定
1と規定2の条件からなるグラフト化ゴム質重合体粒子
(請求項2)、あるいは規定1と規定3からなるグラフ
ト化ゴム質重合体粒子(請求項4)、あるいは規定1と
規定2と規定3からなるグラフト化ゴム質重合体粒子
(請求項4)であると一段と優れた実用耐衝撃性及び難
燃性が得られる。本発明の共重合樹脂(A1)の好まし
い重合法は、乳化重合法であるので、上記の規定1、規
定2及び規定3を調節する方法の一例を下記に示す。
【0037】(ア)規定1の調節方法 乳化剤の使用量を少なくして、モノマーを一括添加して
重合すると、平均開口径は大きくなる傾向にある。ま
た、重合系内にモノマーのみを連続的に添加しながら重
合する場合、長時間にわたって添加するほど(少量ずつ
添加するほど)平均開口径は小さくなる傾向にある。上
記の方法を適宜組み合わせることで、目的の平均開口径
のグラフト化ゴム質重合体粒子を得ることができる。 (イ)規定2の調節方法 水溶性の高い重合開始剤を用いるほど、モノマーの添加
時間が長くなるほど、B/L比は高くなる傾向にある。
上記の方法を適宜組み合わせることで、目的のB/L比
のグラフト化ゴム質重合体粒子を得ることができる。 (ウ)規定3の調節方法 油溶性重合開始剤を用いると、平均円相当直径が大きく
なる傾向にある。モノマーの連続的添加時間が長くなる
ほど、平均円相当直径は小さくなる傾向にある。上記の
方法を適宜組み合わせることで目的の平均円相当直径の
グラフト化ゴム質重合体粒子を得ることができる。
【0038】次に、上記(B)リン系難燃剤は、上記一
般式(I)で表される縮合リン酸エステル及び/又はホ
スファゼン化合物である。ここで、一般式(I)で表さ
れる縮合リン酸エステルは、1種類の化合物として、又
は2種類以上の異なる縮合リン酸エステルの混合物とし
てのいずれの形態でも使用することができる。上記R1
〜R4中のフェニル基は、その芳香族環の水素原子がア
ルキル基等により置換されていてもよい。また、上記X
は、ジヒドロキシ化合物であるレゾルシノール又はビス
フェノールAから誘導される基である。上記縮合リン酸
エステルが混合物の場合は、nの値は、縮合リン酸エス
テルの混合物中の平均値(平均重合度)を表し、平均重
合度nは好ましくは0.5〜1.2、より好ましくは
0.7〜1.2、更に好ましくは0.9〜1.1であ
る。平均重合度nが0.5未満の場合には、耐熱性が低
下し、成形品のシルバー不良等外観不良を発生しやす
い。一方、平均重合度nが1.2を超える縮合リン酸エ
ステルは、製造が困難であるため高価格であり経済的に
利用し難い。
【0039】一方、本発明に用いられるホスファゼン化
合物とは、例えば、"Studies in Inorganic Chemistry
6 Phosphorus (Third Edition)" (ELSEVIER)に記載のあ
る、下記一般式(II)で表される直鎖状ホスファゼン
及び/又は下記一般式(III)で表される環状ホスフ
ァゼンが挙げられる。
【0040】
【化5】
【0041】
【化6】
【0042】〔但し、上記式(II)及び(III)に
おいて、nは0〜15、好ましくは1〜10の整数、R
はアルキル基、アリル基、アルコキシ基、アリロキシ
基、アミノ基、ヒドロキシ基から選ばれる官能基を示
す。上記アルコキシ基、アリロキシ基はアルキル基、ア
リル基、アミノ基、ヒドロキシ基等で修飾されていても
よい。また、アミノ基はアルキル基、アリル基等で修飾
されていてもよい。〕
【0043】上記ホスファゼン化合物の具体例として
は、例えばプロポキシホスファゼン、フェノキシホスフ
ァゼン、メチルフェノキシホスファゼン、アミノホスフ
ァゼン、フルオロアルキルホスファゼン等が挙げられ
る。特に、その合成方法及び入手容易性等からみて、フ
ェノキシホスファゼンが好ましい。これらは1種又は2
種以上の混合物であってもよいし、環状と直鎖状の混合
物であってもよい。また、本発明に用いられるホスファ
ゼン化合物は、同一分子内のRがすべて同種の官能基で
あってもよいし、2種類以上の異なった官能基であって
もよい。このような混合置換ホスファゼンの具体例とし
ては、分子内の一部をフェノキシ基で置換し、その後に
プロポキシ基で置換したホスファゼン、即ち、フェノキ
シプロポキシホスファゼン等が挙げられる。市販のホス
ファゼンは一般にクロロホスファゼンをアルコールやフ
ェノール等で置換することにより合成される。
【0044】上記成分(B)は、上記一般式(I)で表
される縮合リン酸エステル又はホスファゼン化合物を1
種単独で使用することも、あるいは上記縮合リン酸エス
テル及びホスファゼン化合物を併用することもできる。
上記成分(B)の配合量は、ゴム強化熱可塑性樹脂
(A)100重量部に対し、5〜20重量部(好ましく
は5〜18重量部、より好ましくは5〜15重量部)で
ある。5重量部未満では難燃性が不十分であり、一方、
20重量部を超えると、耐熱性が低下する。
【0045】本発明の難燃性熱可塑性樹脂組成物のメル
トフローレートは、JIS K7210に規定する22
0℃、98N荷重において30〜80g/10分とする
ことができる。上記メルトフローレートは、成分(A)
のグラフト率、シアン化ビニル化合物含有率、ゴム含有
率により変化し、更に、成分(B)の配合量によっても
変化する。本発明の組成物のメルトフローレートの調整
は、通常、芳香族ビニル化合物及びシアン化ビニル化合
物を含む単量体成分を別に重合して得られる、組成比、
分子量を変えた重合体を配合することで行われる。本発
明の難燃性熱可塑性樹脂組成物の上記条件下のメルトフ
ローレートは、好ましくは30〜80g/10分、更に
好ましくは30〜70g/10分、特に好ましくは30
〜60g/10分である。メルトフローレートが30g
/10分未満又は80g/10分を超えると難燃性が低
下する。
【0046】本発明の難燃性熱可塑性樹脂組成物には、
公知の各種添加剤、例えば、滑剤、難燃助剤、カップリ
ング剤、抗菌剤、防カビ剤、酸化防止剤、耐候(耐光)
剤、可塑剤、着色剤(顔料、染料等)、帯電防止剤、シ
リコーンオイル等を、要求される性能を損なわない範囲
で配合することができる。
【0047】上記滑剤としては、エチレンビスステアリ
ルアミド及び/又はメチレンビスステアリルアミドであ
ることが好ましく、その配合量は、ゴム強化熱可塑性樹
脂(A)100重量部に対し、通常、0.5〜10重量
部、好ましくは0.5〜4重量部、更に好ましくは1〜
3重量部である。この範囲にあれば、流動性、V−2難
燃性が一段と優れる。10重量部を超えると難燃性が低
下するので好ましくない。
【0048】また、本発明の難燃性熱可塑性樹脂組成物
には、必要に応じて、ガラス繊維、炭素繊維、ワラスト
ナイト、タルク、マイカ、カオリン、ガラスビーズ、ガ
ラスフレーク、ミルドファイバー、酸化亜鉛ウィスカ
ー、チタン酸カリウムウィスカー等の充填材を、1種単
独で又は2種以上併用することができる。これらの充填
材を配合することで、本発明の難燃性熱可塑性樹脂組成
物に剛性を付与することができる。また、タルク等を配
合することで、本発明の難燃性熱可塑性樹脂組成物に艶
消し性を付与することができる。上記ガラス繊維、炭素
繊維の好ましい形状としては、繊維径が6〜20μm、
繊維長が30μm以上である。
【0049】更に、本発明の難燃性熱可塑性樹脂組成物
には、要求される性能に応じて、他の(共)重合体を配
合することができる。ここで、他の重合体としては、ポ
リカーボネート、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ
アミド、ポリエステル、ポリスルホン、ポリエーテルス
ルホン、ポリフェニレンスルフィド、液晶ポリマー、ポ
リフッ化ビニリデン、スチレン−酢酸ビニル共重合体、
ポリアミドエラストマー、ポリアミドイミドエラストマ
ー、ポリエステルエラストマー、フェノール樹脂、エポ
キシ樹脂、ノボラック樹脂等が挙げられる。
【0050】本発明の難燃性熱可塑性樹脂組成物は、各
種押出機、バンバリーミキサー、ニーダー、ロール、フ
ィーダールーダー等を用い、各成分を混練りすることに
より得られる。好ましい製造方法は、押出機、バンバリ
ーミキサーを用いる方法である。また、各成分を混練り
する際には、各成分を一括して混練りしてもよく、数回
に分けて添加混練りしてもよい。混練りは、押出機で多
段添加式で混練りしてもよく、またバンバリーミキサ
ー、ニーダー等で混練りし、その後、押出機でペレット
化することもできる。
【0051】本発明の難燃性熱可塑性樹脂組成物は、射
出成形、シート押出、真空成形、異形成形、発泡成形、
インジェクションプレス、プレス成形、ブロー成形等に
よって各種成形品を作ることができる。尚、上記射出成
形において、ピンポイントゲートによる成形を好適に使
用することができる。
【0052】上記成形方法によって得られる各種成形品
は、耐衝撃性、耐熱性、難燃性、特に実用耐衝撃性に優
れており、OA・家電分野、電気・電子・通信分野、コ
ンピュータ分野、雑貨分野、サニタリー分野、車両分野
等で使用することができ、特にピンポイントゲートを使
用して射出成形された成形品は、電子部品を内蔵する機
器のハウジングに好適に使用することができる。
【0053】本発明の難燃性熱可塑性樹脂組成物を用い
て成形された成形品は、燃焼性においてはV−2を達成
することができる。また、落錘衝撃強度においては20
0kgf・cm以上、より好ましくは250kgf・c
m以上、更に好ましくは300kgf・cm以上とする
ことができる。
【0054】
【発明の実施の形態】以下に、実施例を挙げて本発明を
更に具体的に説明するが、本発明はその要旨を超えない
限り、以下の実施例に何等制約されるものではない。
尚、実施例及び比較例において、部及び%は特に断らな
い限り重量基準である。
【0055】1.評価方法 本実施例において用いられる評価方法は以下の通りであ
る。 (1)ゴム質重合体の粒子径 ラテックス中の分散粒子の粒子径をレーザードップラー
/周波数解析で測定した。測定機器は、日機装株式会社
製、マイクロトラックUPA150粒度分析計MODE
L No.9340を使用した。尚、ゴム強化熱可塑性
樹脂中の分散ゴム質重合体粒子の粒子径は、ラテックス
中のゴム質重合体粒子の粒子径を示すことが確認され
た。
【0056】(2)ゲル分率(トルエン不溶分) 本文中に記載した。 (3)グラフト率 本文中に記載した。 (4)極限粘度〔η〕 共重合体(A2)をメチルエチルケトンに溶解させ、濃
度の異なるものを5点作った。ウベローデ粘度管を用
い、30℃で各濃度の還元粘度を測定した結果から、極
限粘度〔η〕を求めた。単位はdl/gである。
【0057】 (5)グラフト化ゴム質重合体粒子の観察 難燃性熱可塑性樹脂組成物のペレットをメチルエチルケ
トンで溶解し、遠心分離機でグラフト化ゴム質重合体粒
子だけ得られるように遠沈を4回行い、その沈降部分の
一部をエポキシ樹脂系接着剤(例えばチバガイギー社
製、商品名「アラルダイドラピッド」)の主剤中に入
れ、よく混合した。溶剤を真空乾燥で除去した後、エポ
キシ樹脂系接着剤の硬化剤を加えよく混合した。その
後、加熱して硬化させ試験片を得た。この試験片を常法
により四酸化オスミウムで染色し、ミクロトームで切り
出して透過型電子顕微鏡で観察、写真撮影した。四酸化
オスミウムによる染色では、グラフト化ゴム質重合体粒
子のゴム質部とエポキシ樹脂が黒く染色され、グラフト
化ゴム質重合体粒子の表層のグラフト層と内部の単量体
成分(b)に由来する重合体は染色されず、白く見え
る。
【0058】(6)平均開口径 本文中に記載した。 (7)凹部に相当する凹部上の外周の仮想線全長の割合 本文中に記載した。 (8)グラフト化ゴム質重合体粒子の中に包含される重
合体の平均円相当直径 透過型電子顕微鏡による写真から長さを測定した。 (9)流動性(メルトフローレート) JIS K7210に準じて測定した。測定温度は22
0℃、荷重は98N、単位はg/10分である。
【0059】(10)耐衝撃性(アイゾット衝撃強度) (株)日本製鋼所製の射出成形機J100E−C5を用
い、JIS K7110の2号型試験片を成形し、アイ
ゾット衝撃強度を測定した。単位は、J/mである。 (11)熱変形温度(HDT) 幅6.4mm×長さ128mm×厚み12.8mmの試
験片を使用し、JISK7207に準拠して、曲げ応力
18.5kgf/cm2で測定した。 (12)燃焼性評価(難燃性) UL94規格に定められた方法により、長さ5″×幅1
/2″×厚み1/12″の試験片について垂直燃焼試験
を行った。評価結果としては、「V−2」は垂直試験結
果でV−2合格を、「B」は燃焼(burning)で
V−2不適合を表す。
【0060】(13)落錘衝撃強度 (株)島津製作所製の高速衝撃試験機サーボパルサEH
F−2H−20Lを用い、50×80×2.4mm厚み
の試験片の破壊エネルギーを測定した。測定条件は、試
験片受け台径30φ、打撃棒先端12.7R、打撃速度
3.1m/sであった。単位は、kgf・cmである。
【0061】 2.ゴム強化熱可塑性樹脂及びリン系難燃剤等の調製 参考例1〔ゴム質重合体の調製〕 攪拌機付き反応器に、1,3−ブタジエン100部、水
60部、ロジン酸カリウム1.5部、リン酸カリウム
0.5部、水酸化カリウム0.1部、連鎖移動剤として
t−ドデシルメルカプタン0.3部、過硫酸カリウム
0.3部を加えて、60〜70℃で30時間バッチ重合
した。重合転化率は95%であった。この重合系に、重
合停止剤としてN,N−ジエチルヒドロキシルアミンを
0.2部加え、反応を停止させた。その後、減圧で1,
3−ブタジエンを除去し、ポリブタジエンゴムラテック
スを得た(固形分56.2%)。得られたポリブタジエ
ンゴムのゲル分率は75%、平均粒子径は310nmで
あった。
【0062】 参考例2〔共重合樹脂(A1−1〜5の調製〕 (1)A1−1の調製 滴下ビン、コンデンサー、窒素導入口、ジャケット及び
攪拌機を備えた反応器に参考例1で得られたゴム質重合
体(a)を固形分換算で50部、水100部、ピロリン
酸ナトリウム0.2部、ブドウ糖0.25部、硫酸第一
鉄0.01部を加えた。次いで、ジャケットに温水を注
入し、反応器内の温度を70℃に昇温させ、ジャケット
内温度を70℃一定で、表1の(イ)〜(ニ)の混合物
を滴下ビンを用いて反応器へ6時間連続的に添加し、重
合を行った。更に、1時間重合を行った。重合転化率は
98%であった。得られた共重合樹脂を硫酸で凝固さ
せ、水酸化ナトリウムで中和し、この凝固物を十分に水
洗した後、乾燥させ、粉末状の共重合樹脂A1−1を得
た。A1−1の特性を表1に示す。
【0063】(2)A1−2の調製 表1の(イ)〜(ニ)の混合物の1/2量を反応器に一
括添加し、1時間重合を行った。次いで、残りの1/2
量を6時間にわたって反応器へ連続的に添加し重合を行
った。他はA1−1の条件と同様に行い、共重合樹脂A
1−2を得た。A1−2の特性を表1に示す。 (3)A1−3の調製 表1の(イ)〜(ニ)の混合物の1/2量を6時間にわ
たって反応器へ連続的に添加し、重合を行った。次い
で、残りの1/2量を反応器へ一括添加し、1時間重合
を行った。他はA1−1の条件と同様に行い、共重合樹
脂A1−3を得た。A1−3の特性を表1に示す。
【0064】(4)A1−4の調製 表1の(イ)〜(ニ)の混合物を10時間にわたって連
続的に反応器に添加し重合を行った。他はA1−1の条
件と同様に行い、共重合樹脂A1−4を得た。A1−4
の特性を表1に示す。 (5)A1−5の調製 表1の(イ)〜(ニ)の混合物を反応器に一括添加し、
2時間重合を行った。他はA1−1の条件と同様に行
い、共重合樹脂A1−5を得た。A1−5の特性を表1
に示す。
【0065】
【表1】
【0066】参考例3〔共重合体A2の調製〕 共重合体A2−1として、結合アクリロニトリル含量が
30%、極限粘度が0.55dl/gのアクリロニトリ
ル・スチレン樹脂を用いた。
【0067】参考例4〔リン系難燃剤の調製〕 成分(B)として下記に示す縮合リン酸エステル(B−
1〜4)及びホスファゼン化合物(B−5)を使用し
た。 (B−1):上記一般式(I)のR1〜R4がフェニル
基、XがビスフェノールA残基、n=1.1の縮合リン
酸エステル。 (B−2):上記一般式(I)のR1〜R4が2,6−キ
シレニル基、Xがレゾルシノール残基、n=1.0の縮
合リン酸エステル。 (B−3):上記一般式(I)のR1〜R4がフェニル
基、XがビスフェノールA残基、n=0.6の縮合リン
酸エステル。 (B−4):上記一般式(I)のR1〜R4がフェニル
基、XがビスフェノールA残基、n=0.3の縮合リン
酸エステル。 (B−5):下記化学式(IV)で示される、フェノキ
シホスファゼン(但し、n=1の化合物とn=2の化合
物の混合物)
【0068】
【化7】
【0069】参考例5〔添加剤の調製〕 添加剤として滑剤である花王(株)製のエチレンビスス
テアリルアミドを使用した。
【0070】3.実施例1〜6、比較例1〜3 上記各成分を、表2に示す配合割合でヘンシェルミキサ
ーにより3分間混合した後、ナカタニ機械(株)製のN
VC型50mmベント付き押し出し機でシリンダー設定
温度180〜220℃で溶融押し出しし、ペレットを得
た。得られたペレットを十分に乾燥し、(株)日本製鋼
所製の射出成形機J100E−C5を用い、シリンダー
温度200℃、金型温度50℃で射出成形し、各種評価
用試験片を得た。この試験片を用い、上記方法で評価し
た。評価結果を表2に示す。
【0071】
【表2】
【0072】実施例1〜8より明らかなように、本発明
の難燃性熱可塑性樹脂組成物は、いずれも耐衝撃強度、
耐熱性、難燃性及び落錘衝撃強度に優れている。一方、
比較例1は、共重合樹脂(A1)中に含有されるグラフ
ト化ゴム質重合体粒子の平均開口径と平均円相当直径の
いずれもが本発明の範囲未満の例であり、アイゾット衝
撃強度、落錘衝撃強度及び難燃性が劣る。比較例2は、
共重合樹脂(A1)中に含有されるグラフト化ゴム質重
合体粒子の平均開口径と平均円相当直径のいずれもが本
発明の範囲を超えており、アイゾット衝撃強度、落錘衝
撃強度及び難燃性が劣る。比較例3は、縮合リン酸エス
テルのnが本発明の範囲未満の難燃剤を用いた例であ
り、耐熱性と難燃性が劣る。
【0073】
【発明の効果】本発明の難燃性熱可塑性樹脂組成物は、
ゴム強化熱可塑性樹脂(A)及びリン系難燃剤(B)を
含み、成分(A)に含まれるグラフト化ゴム質重合体粒
子の断面を透過型電子顕微鏡により観察したときに凹部
を有する。その開口径の大きい順に10個選択したとき
の平均開口径が20〜60nmとすることにより難燃性
及び実用耐衝撃性が優れる。また、グラフト化ゴム質重
合体粒子の外周長さに対する、凹部に相当する凹部上の
外周の仮想線全長の割合を60%以上とすることによ
り、実用耐衝撃性及び難燃性が一段と向上する。また、
グラフト化ゴム質重合体粒子中に包含されている共重合
体(A2)の円相当直径の大きい順に10個選択したと
きの平均円相当直径が20〜60nmであっても、実用
耐衝撃性及び難燃性が優れる。このように、難燃性が優
れることは、難燃剤の使用量を減量することができるの
で、その減量により耐熱変形性、耐熱変色性及び耐衝撃
性が向上する。また、リン系難燃剤を添加すると、実用
耐衝撃性が低下するという従来の課題を解決することが
できる。更に非ハロゲン系であることから、広範囲の性
能を高レベルに維持できる難燃性熱可塑性樹脂組成物を
得ることができる。そして、その成形品は、OA・家電
分野、電気・電子・通信分野、コンピュータ分野、雑貨
分野、サニタリー分野、車両分野等で使用することがで
き、特にピンポイントゲートを使用して射出成形された
成形品は、電子部品内蔵の機器のハウジングに好適に使
用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 透過型電子顕微鏡で観察されたグラフト化ゴ
ム質重合体粒子の模式図である。
【図2】 グラフト化ゴム質重合体粒子に有する凹部の
平均開口径を求めるための説明模式図である。
【図3】 グラフト化ゴム質重合体粒子に有する凹部上
の外周の仮想線全長の割合を求めるための説明模式図で
ある。
【符号の説明】
1;共重合樹脂、11;グラフト化ゴム質重合体、1
2;表層グラフト層、13;グラフト化ゴム質重合体粒
子の中に包含されている重合体、14;凹部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C09K 21/12 C09K 21/12 Fターム(参考) 4H028 AA35 BA06 4J002 BC062 BG102 BN031 BN061 BN141 BN151 BN171 BN211 EW046 EW156 FD010 FD136 FD170 4J026 AA12 AA13 AA14 AA45 AA49 AA68 AA69 AB02 AB44 AC01 AC02 AC09 AC10 AC11 AC12 AC16 AC32 BA04 BA05 BA06 BA12 BA25 BA30 BA31 BA32 BA35 BA38 BB03 BB04 DB03 DB04 DB08 DB14 DB15 DB16 FA06 GA09

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ゴム強化熱可塑性樹脂(A)100重量
    部に対し、リン系難燃剤(B)5〜20重量部を含有す
    ることを特徴とする難燃性熱可塑性樹脂組成物。上記
    (A)は、ゴム質重合体(a)の存在下に、芳香族ビニ
    ル化合物、シアン化ビニル化合物及び必要に応じて他の
    共重合可能な単量体化合物からなる単量体成分(b)を
    重合して得られる共重合樹脂(A1)、又は、該共重合
    樹脂(A1)と該単量体成分(b)の共重合体(A2)
    との混合物からなり、該共重合樹脂(A1)のグラフト
    率が20%以上であり、ゴム質重合体(a)の含有量が
    8〜20重量%であり、且つ該共重合樹脂(A1)中に
    含有されるグラフト化ゴム質重合体粒子の断面を透過型
    電子顕微鏡で観察したときに該グラフト化ゴム質重合体
    粒子の外周に凹部を有し、該凹部を開口径の大きい順に
    10個選択したときの平均開口径が20〜60nmであ
    る。上記(B)は、一般式(I)で示される縮合リン酸
    エステル及び/又はホスファゼン化合物からなるリン系
    難燃剤である。 【化1】 (但し、R1,R2,R3及びR4はそれぞれ相互に独立し
    て選ばれるフェニル基又はキシレニル基、Xは2価のレ
    ゾルシノール残基又はビスフェノールA残基を表し、n
    は0.5〜1.2である。)
  2. 【請求項2】 上記グラフト化ゴム質重合体粒子の断面
    を透過型電子顕微鏡で観察したときに該グラフト化ゴム
    質重合体粒子の外周長さに対する、凹部に相当する凹部
    上の外周の仮想線全長の割合が60%以上である請求項
    1記載の難燃性熱可塑性樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 ゴム強化熱可塑性樹脂(A)100重量
    部に対し、リン系難燃剤(B)5〜20重量部を含有す
    ることを特徴とする難燃性熱可塑性樹脂組成物。上記
    (A)は、ゴム質重合体(a)の存在下に、芳香族ビニ
    ル化合物、シアン化ビニル化合物及び必要に応じて他の
    共重合可能な単量体化合物からなる単量体成分(b)を
    重合して得られる共重合樹脂(A1)、又は、該共重合
    樹脂(A1)と該単量体成分(b)の共重合体(A2)
    との混合物からなり、該共重合樹脂(A1)のグラフト
    率が20%以上であり、ゴム質重合体(a)の含有量が
    8〜20重量%であり、且つ該共重合樹脂(A1)中に
    含有されるグラフト化ゴム質重合体粒子の断面を透過型
    電子顕微鏡で観察したときに該グラフト化ゴム質重合体
    粒子の中に包含されている上記単量体成分(b)に由来
    する重合体の円相当直径の大きい順に10個選択したと
    きの平均円相当直径が20〜60nmである。上記
    (B)は、一般式(I)で示される縮合リン酸エステル
    及び/又はホスファゼン化合物からなるリン系難燃剤で
    ある。 【化2】 (但し、R1,R2,R3及びR4はそれぞれ相互に独立し
    て選ばれるフェニル基又はキシレニル基、Xは2価のレ
    ゾルシノール残基又はビスフェノールA残基を表し、n
    は0.5〜1.2である。)
  4. 【請求項4】 上記グラフト化ゴム質重合体粒子の断面
    を透過型電子顕微鏡で観察したときに該グラフト化ゴム
    質重合体粒子の中に包含されている上記単量体成分
    (b)に由来する重合体の円相当直径の大きい順に10
    個選択したときの平均円相当直径が20〜60nmであ
    る請求項1又は2に記載の難燃性熱可塑性樹脂組成物。
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