JP2000204236A - 熱可塑性樹脂組成物を使用したエアバッグ部を有する自動車内装部品 - Google Patents

熱可塑性樹脂組成物を使用したエアバッグ部を有する自動車内装部品

Info

Publication number
JP2000204236A
JP2000204236A JP11009355A JP935599A JP2000204236A JP 2000204236 A JP2000204236 A JP 2000204236A JP 11009355 A JP11009355 A JP 11009355A JP 935599 A JP935599 A JP 935599A JP 2000204236 A JP2000204236 A JP 2000204236A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
thermoplastic resin
weight
vinyl
resin
parts
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP11009355A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2000204236A5 (ja
JP4452957B2 (ja
Inventor
Takashi Kurata
貴志 蔵田
Yukio Hosaka
幸生 保坂
Toshiaki Sugawara
利昭 菅原
Hideaki Takahashi
秀昭 高橋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Techno UMG Co Ltd
Original Assignee
Techno Polymer Co Ltd
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Techno Polymer Co Ltd, Toyota Motor Corp filed Critical Techno Polymer Co Ltd
Priority to JP00935599A priority Critical patent/JP4452957B2/ja
Publication of JP2000204236A publication Critical patent/JP2000204236A/ja
Publication of JP2000204236A5 publication Critical patent/JP2000204236A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4452957B2 publication Critical patent/JP4452957B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Vehicle Interior And Exterior Ornaments, Soundproofing, And Insulation (AREA)
  • Air Bags (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Graft Or Block Polymers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐衝撃性、流動性に優れ、特に熱老化特性に
著しく優れた熱可塑性樹脂組成物を使用したエアバッグ
部を有する自動車内装部品を提供すること。 【解決手段】 グラフト率が10〜100%、30℃に
おけるメチルエチルケトン可溶分の固有粘度〔η〕が
0.2〜0.8dl/gであるゴム変性熱可塑性樹脂
(I)10〜45重量%、(II) 芳香族ビニル化合物/
シアン化ビニル化合物/その他のビニル系単量体の重量
比が50〜90/10〜20/0〜30であり、30℃
におけるメチルエチルケトン可溶分の固有粘度〔η〕が
0.3〜0.6dl/gである熱可塑性樹脂(II) 5〜
30重量%、ポリカーボネート樹脂(III)50〜70重
量%、熱老化防止剤(IV) 0〜2重量%〔ただし、
(I)+(II) +(III)+(IV) =100重量%〕を主
成分とし、かつ、得られる組成物全体におけるシアン化
ビニル化合物含量が3〜12重量%である熱可塑性樹脂
組成物を使用したエアバッグ部を有する自動車内装部
品。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、優れた耐衝撃性、
耐熱性、耐薬品性、耐候性を有しながら、長期熱老化特
性を著しく向上させた熱可塑性樹脂組成物を使用したエ
アバッグ部を有する自動車内装部品に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、エアバッグ部は、別パーツとし
て、インストルメントパネル(インパネ)など自動車内
装部品に組み込まれていたが、部品点数が多くなるた
め、コストアップの要因となっていた。インパネの基材
そのものに、収納エアバッグが展開する際の開口部(エ
アバッグドア)を一体化して成形できれば、大幅なコス
トダウンが期待できる。しかし、従来の素材、例えばア
クリロニトリル−スチレン共重合体のガラス繊維強化樹
脂(AS−G)やポリオレフィンなどでは、インパネ機
材に求められる、剛性や耐熱性、耐衝撃強度などの要求
と、エアバッグドアに求められる低温時の伸びや柔軟性
を両立することはできなかった。また、自動車内装部
は、長期間高温環境にさらされることから、それらの性
能が長期熱老化後も保持しなければならないという条件
も合わさねばならない。これらの材料要求に対して、ポ
リカーボネート樹脂(PC樹脂)/アクリロニトリル−
ブタジエン−スチレン樹脂(ABS樹脂)が着目されて
いる。上記PC樹脂は、優れた耐熱性、機械特性を有し
ているが、ノッチ感度が敏感で成形品に傷がつくと、著
しく耐衝撃強度が低下する特徴がある。また、耐熱性が
高すぎるため、成形温度を高く設定せざるを得ず、大型
の成形品に向かないという欠点も有する。一方、上記A
BS樹脂は、成形性、耐衝撃強度、寸法性など、非常に
バランスがとれた材料であり、自動車、家電、OA機器
などに幅広く採用されているが、耐熱性が低いという欠
点を有している。そこで、特公昭38−15225号公
報では、PC樹脂と相溶性の高いABS樹脂とをブレン
ドすることで、ノッチつき耐衝撃強度や成形加工性、耐
熱性を改良することを提案している。現在、PC樹脂/
ABS樹脂のポリマーアロイ(以下「PC樹脂/ABS
樹脂」ともいう)は、OA機器や車両分野で広く利用さ
れている樹脂組成物の一つとなっている。
【0003】また、ABS樹脂は、ブタジエンゴムを使
用しているため、耐候性に劣る。特公昭51−2454
0号公報は、エチレン−プロピレンゴム(EPゴム)を
用いたアクリロニトリル−エチレン−プロピレン−スチ
レン共重合体樹脂(AES樹脂)とPC樹脂とをポリマ
ーアロイ化し、耐汚染性を改良することを提案してい
る。また、特公平1−57699号公報は、PC樹脂/
AES樹脂のポリマーアロイ(以下「PC樹脂/AES
樹脂」ともいう)に、ある特定の可塑剤を添加し、ウエ
ルド強度を改良することを提案している。さらに、特公
平3−40064号公報は、PC樹脂/AES樹脂のゴ
ム量、グラフト率、分子量を最適化し、ウエルド外観や
塗装性を改良することを提案している。さらに、特公平
1−17501号公報は、PC樹脂とABS樹脂とAE
S樹脂の3者をポリマーアロイ化することにより、低温
耐衝撃強度やウエルド強度、発色性を改良することを提
案している。さらに、特公平4−29696号公報は、
PC樹脂/AES樹脂のグラフト樹脂成分に、α−アル
キルスチレンを用いることにより、造粒、成形加工時の
熱分解性を改良することを提案している。さらに、特公
平4−56063号公報は、PC樹脂/AES樹脂のA
ES樹脂の溶融粘度を最適化することにより、ウエルド
強度を改良することを提案している。さらに、特公平5
−79699号公報は、PC樹脂/AES樹脂のゴム量
を最適化することによって、低温衝撃強さを改良するこ
とを提案している。このように、PC樹脂/ABS樹脂
や、PC樹脂/AES樹脂は、その優れた物性からさま
ざまな用途に展開されているが、一度成形された樹脂
が、実際の使用環境で高温下に長期間さらされる場合、
著しい物性の低下を示す。これは、PC樹脂の劣化に起
因するものや、グラフトされる樹脂もしくは未グラフト
樹脂の劣化に起因するものや、ゴムの劣化に起因するも
のであるが、それらについて改良を試み、それをエアバ
ッグドアを有する自動車内装部品に応用する提案は過去
になされていない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、長期熱老化
特性に優れ、流動性(成形加工性)が優れることから複
雑な構造にも適用が可能な熱可塑性樹脂組成物を使用し
て得られる、エアバッグ部を有する自動車内装部品を目
的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、(I)ゴム質
重合体の存在下に、芳香族ビニル化合物、シアン化ビニ
ル化合物およびこれらと共重合可能な他のビニル系単量
体の群から選ばれた少なくとも1種の単量体成分をグラ
フト重合して得られ、かつ、グラフト率が10〜100
%であり、しかも、30℃におけるメチルエチルケトン
可溶分の固有粘度〔η〕が0.2〜0.8dl/gであ
るゴム変性熱可塑性樹脂10〜45重量%、(II) 芳香
族ビニル化合物、シアン化ビニル化合物および必要に応
じてこれらと共重合可能な他のビニル系単量体からなる
単量体成分を共重合して得られ、かつ、芳香族ビニル化
合物/シアン化ビニル化合物/他のビニル系単量体の重
量比が50〜90/10〜20/0〜30であり、しか
も、30℃におけるメチルエチルケトン可溶分の固有粘
度〔η〕が0.3〜0.6dl/gである熱可塑性樹脂
5〜30重量%、(III)ポリカーボネート樹脂50〜7
0重量%、ならびに(IV) 熱老化防止剤0〜2重量%
〔ただし、(I)+(II) +(III)+(IV)=100重
量%〕を主成分とし、かつ、得られる組成物全体におけ
るシアン化ビニル化合物含量が3〜12重量%である熱
可塑性樹脂組成物(以下「熱可塑性樹脂組成物」ともい
う)、を使用したエアバッグ部を有する自動車内装部品
を提供するものである。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明に用いられる(I)ゴム変
性熱可塑性樹脂は、ゴム質重合体の存在下に、芳香族ビ
ニル化合物、シアン化ビニル化合物およびこれらと共重
合可能な他のビニル系単量体の群から選ばれた少なくと
も1種の単量体成分をグラフト重合して得られ、かつ、
グラフト率が10〜100%であり、しかも、30℃に
おけるメチルエチルケトン可溶分の固有粘度〔η〕が
0.2〜0.8dl/gである。
【0007】(I)ゴム変性熱可塑性樹脂に用いられる
ゴム質重合体としては、ポリブタジエン、ブタジエン−
スチレン共重合体、ブタジエン−アクリロニトリル共重
合体、エチレン−プロピレン−(非共役ジエン)共重合
体、エチレン−ブテン−1−(非共役ジエン)共重合
体、エチレン/ヘキセン共重合体、エチレン/オクテン
共重合体、イソブチレン−イソプレン共重合体、アクリ
ルゴム、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重
合体、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合
体、SEBSなどの水素添加ジエン系(ブロック、ラン
ダム、あるいはホモ)重合体、ポリウレタンゴムおよび
シリコーンゴムなどが挙げられる。なお、シリコーンゴ
ムを用いる場合は、シリコーンゴム中にグラフト交叉剤
(例えば、ビニル基を含んだものやγ−メタクリロキシ
プロピルメチルジメトキシシランなど)を0.01〜1
0重量%程度使用すると、本発明の耐衝撃性に優れる熱
可塑性樹脂組成物が得られるため好ましい。
【0008】ゴム質重合体としては、好ましくは、ポリ
ブタジエン、エチレン−プロピレンゴム、エチレン−プ
ロピレン−非共役ジエンゴム、アクリルゴム、シリコー
ンゴム、さらに好ましくは、エチレン−プロピレンゴ
ム、エチレン−プロピレン−非共役ジエンゴムである。
ここで、用いられる非共役ジエンとしては、アルケニル
ノルボルネン類、環状ジエン類、脂肪族ジエン類などが
挙げられ、好ましくは5−エチリデン−2−ノルボルネ
ン、ジシクロペンタジエンである。これらの非共役ジエ
ン類は、1種単独で使用することも、あるいは2種以上
を混合して用いることもできる。以上のゴム質重合体
は、単独で用いられても、混合して用いられても、さら
に複合化させて用いられてもよい。
【0009】また、ゴム質重合体を用いる際、ゴム粒径
の異なる2種以上のグラフト重合体(ゴム変性熱可塑性
樹脂)を用いると、さらに耐衝撃性、物性バランスに優
れた本発明の熱可塑性樹脂組成物が得られる。ゴム質重
合体の好ましい粒径としては、800〜3,000オン
グストロームと5,000〜10,000オングストロ
ームの2種の粒径の異なるゴム質重合体を使用すること
が好ましい。この場合、2種の粒径の異なるゴム質重合
体の存在下でグラフト成分(ゴム変性熱可塑性樹脂)を
合成しても、また、ゴム粒径の異なる2種のゴム変性熱
可塑性樹脂を配合することもできる。
【0010】なお、ゴム質重合体の分子量としては、ポ
リスチレン換算の重量平均分子量が好ましくは6万以
上、さらに好ましくは7万以上である。6万未満では、
耐衝撃性が発現せず好ましくない。また、ゴム質重合体
は、3次元架橋構造をとってもかまわない。また、
(I)ゴム変性熱可塑性樹脂中のゴム質重合体の割合
(仕込み組成)は、好ましくは10〜80重量%、さら
に好ましくは20〜70重量%である。10重量%未満
では、耐衝撃性が不充分となり、一方、80重量%を超
えると、外観不良や成形加工性が低下し好ましくない。
【0011】一方、(I)ゴム変性熱可塑性樹脂に用い
られる単量体成分のうち、芳香族ビニル化合物として
は、スチレン、α−メチルスチレン、メチルスチレン、
ビニルキシレン、モノクロロスチレン、ジクロロスチレ
ン、モノブロモスチレン、ジブロモスチレン、フルオロ
スチレン、p−t−ブチルスチレン、エチルスチレン、
ビニルナフタレンなどが挙げられ、これらは1種単独で
使用することも、あるいは2種以上を混合して用いるこ
ともできる。好ましい芳香族ビニル化合物は、スチレ
ン、または芳香族ビニル化合物中にスチレンを50重量
%以上含むものである。単量体成分中における上記芳香
族ビニル化合物の使用割合は、好ましくは60〜90重
量%、さらに好ましくは65〜85重量%である。ま
た、シアン化ビニル化合物としては、アクリロニトリ
ル、メタクリロニトリルなどが挙げられ、好ましくはア
クリロニトリルである。単量体成分中におけるシアン化
ビニル化合物の使用割合は、好ましくは10〜40重量
%、さらに好ましくは15〜35重量%である。
【0012】さらに、共重合可能な他のビニル系単量体
としては、(メタ)アクリル酸エステル系単量体、例え
ば、メチルアクリレート、エチルアクリレート、プロピ
ルアクリレート、ブチルアクリレート、アミルアクリレ
ート、ヘキシルアクリレート、オクチルアクリレート、
2−エチルヘキシルアクリレート、シクロヘキシルアク
リレート、フェニルアクリレートなどのアクリル酸エス
テルや、メチルメタクリレート、エチルメタクリレー
ト、プロピルメタクリレート、ブチルメタクリレート、
アミルメタクリレート、ヘキシルメタクリレート、オク
チルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレー
ト、シクロヘキシルメタクリレート、ドデシルメタクリ
レート、オクタデシルメタクリレート、フェニルメタク
リレート、ベンジルメタクリレートなどのメタクリル酸
エステル;不飽和酸無水物、例えば、無水マレイン酸、
無水イタコン酸など;不飽和酸、例えば、アクリル酸、
メタクリル酸など;マレイミド系単量体、例えば、N−
メチルマレイミド、N−ブチルマレイミド、N−フェニ
ルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミドなどの
α,β−不飽和ジカルボン酸のイミド化合物などが挙げ
られ、好ましくはメチルメタクリレート、N−フェニル
マレイミド、およびN−シクロヘキシルマレイミドであ
る。これらの他のビニル系単量体は、1種単独で使用す
ることも、あるいは2種以上を混合して用いることもで
きる。単量体成分中における上記他のビニル系単量体の
使用割合は、好ましくは50重量%以下、さらに好まし
くは30重量%以下である。
【0013】本発明に用いられる(I)ゴム変性熱可塑
性樹脂は、公知の乳化重合、溶液重合、懸濁重合などに
より製造することができるが、乳化重合により製造した
場合、通常、凝固剤により凝固し、得られる粉末を水洗
後、乾燥することによって精製される。この凝固剤とし
ては、塩化カルシウム、硫酸マグネシウム、塩化マグネ
シウム、塩化ナトリウムなどの無機塩を使用するのが一
般的であるが、この際、得られる(I)ゴム変性熱可塑
性樹脂を(III)ポリカーボネート樹脂に配合すると、
(I)成分中に残存する塩または乳化剤などにより、
(III)ポリカーボネート樹脂の分子量低下を招く問題が
ある。したがって、凝固剤として、硫酸などの酸を使用
することが望ましい。
【0014】なお、グラフト重合時のラジカル開始剤と
しては、一般的なものが使用できる。具体例としては、
クメンハイドロパーオキサイド、ジイソプロピルベンゼ
ンハイドロパーオキサイド、過硫酸カリウム、アゾビス
イソブチロニトリル、ベンゾイルパーオキサイド、ラウ
ロイルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシラウレイ
ト、t−ブチルパーオキシモノカーボネートなどが挙げ
られる。ラジカル開始剤の使用量は、単量体成分に対
し、通常、0.05〜5重量%、好ましくは0.1〜1
重量%である。
【0015】本発明の効果を発現するためには、グラフ
ト重合する際に、均一にグラフト反応が進むような有機
過酸化物や溶媒の選択、およびゴム質重合体を乳化重合
で合成し、乳化重合でグラフト重合させたり、ゴム質重
合体を均一に溶解し重合を開始したり、あらかじめ溶融
混練りしたものを溶液に溶解し溶液重合または塊状重合
することや、再乳化したものを乳化重合または懸濁重合
することなどの重合方法を工夫することで、目的の効果
を得ることがきる。
【0016】このようにして得られる上記(I)ゴム変
性熱可塑性樹脂のグラフト率は、10〜100%、好ま
しくは30〜80%である。グラフト率が10%未満で
あると、樹脂とゴムとの界面接着強度が劣り、優れた耐
衝撃強度が得られない。一方、100%を超えると、界
面層が厚くなり、またゴム内部にグラフトした樹脂層が
発達し、ゴム弾性が低下し、結果として優れた耐衝撃強
度が得られなくなる。上記グラフト率は、ゴム質重合
体、重合開始剤、連鎖移動剤、乳化剤などの種類や量、
さらに重合時間、重合温度などを変えることにより容易
に調整することができる。ここで、グラフト率(%)
は、(I)成分中のゴム成分をx、(I)成分中のメチ
ルエチルケトン不溶分をyとすると、下記の計算式によ
り求められた値である。 グラフト率(%)=〔(y−x)/x〕×100
【0017】また、本発明の(I)ゴム変性熱可塑性樹
脂のメチルエチルケトン可溶分の固有粘度〔η〕(メチ
ルエチルケトン中、30℃で測定)は、0.2〜0.8
dl/g、好ましくは0.3〜0.7dl/gである。
固有粘度〔η〕がこの範囲であると、耐衝撃性、成形加
工性(流動性)に優れた本発明の熱可塑性樹脂組成物が
得られる。上記固有粘度〔η〕は、重合開始剤、連鎖移
動剤、乳化剤、溶剤などの種類や量、さらに重合時間、
重合温度などを変えることにより、容易に制御すること
ができる。
【0018】以上の(I)ゴム変性熱可塑性樹脂の具体
例は、ABS樹脂、AES樹脂、ASA樹脂(アクリル
ゴムにAS樹脂をグラフトした重合体)、ASS樹脂
(シリコーンゴムにAS樹脂をグラフトした重合体)な
どが挙げられる。なかでも、AES樹脂、ASA樹脂、
ASS樹脂が好ましく、さらに好ましくはAES樹脂で
ある。
【0019】本発明の熱可塑性樹脂組成物中の(I)ゴ
ム変性熱可塑性樹脂の割合は、10〜45重量%、好ま
しくは20〜40重量%である。10重量%未満では、
耐衝撃強度が劣り好ましくない。一方、45重量%を超
えると、流動性や成形外観が損なわれ好ましくない。
【0020】次に、本発明に用いられる(II) 熱可塑性
樹脂は、芳香族ビニル化合物、シアン化ビニル化合物お
よび必要に応じてこれらと共重合可能な他のビニル系単
量体からなる単量体成分を共重合して得られ、かつ、芳
香族ビニル化合物/シアン化ビニル化合物/共重合可能
な他のビニル系単量体の重量比が50〜90/10〜2
0/0〜30であり、しかも、30℃におけるメチルエ
チルケトン可溶分の固有粘度〔η〕が0.3〜0.6d
l/gである。ここで、上記芳香族ビニル化合物、シア
ン化ビニル化合物や他のビニル系単量体は、(I)ゴム
変性熱可塑性樹脂に用いられる単量体成分と同様であ
る。
【0021】本発明に用いられる(II) 熱可塑性樹脂
は、公知の乳化重合、溶液重合、懸濁重合などにより製
造することができるが、乳化重合によって製造した場
合、通常、凝固剤により凝固し得られる粉末を水洗後、
乾燥することによって精製される。この凝固剤として
は、塩化カルシウム、硫酸マグネシウム、塩化マグネシ
ウム、塩化ナトリウムなどの無機塩を使用するのが一般
的であるが、この際、得られる(II) 熱可塑性樹脂を
(III)ポリカーボネート樹脂に配合すると、(II) 成分
中に残存する塩または乳化剤などにより、(III)ポリカ
ーボネート樹脂の分子量の低下を招く問題がある。した
がって、凝固剤として、硫酸などの酸を使用することが
望ましい。
【0022】本発明に用いられる(II) 熱可塑性樹脂
は、芳香族ビニル化合物/シアン化ビニル化合物/他の
ビニル系単量体の重量比が、50〜90/10〜20/
0〜30、好ましくは72〜85/15〜18/0〜1
0である。芳香族ビニル化合物の使用量が50重量%未
満では、(III)ポリカーボネート樹脂との相溶性が低下
し、耐衝撃強度や熱安定性が劣り、一方、90重量%を
超えると、これもまた、(III)ポリカーボネート樹脂と
の相溶性が低下し、耐衝撃強度や耐薬品性が劣る。ま
た、シアン化ビニル化合物の使用量が10重量%未満で
は、(III)ポリカーボネート樹脂との相溶性が著しく低
下し、耐衝撃強度の低下や表層剥離などの問題を生じ、
一方、20重量%を超えると、熱老化特性が低下する。
すなわち、熱老化特性を著しく向上させるためには、シ
アン化ビニル化合物を10〜20重量%と、狭い範囲で
使用することに、本発明の特徴がある。さらに、他のビ
ニル系単量体の使用量が30重量%を超えると、(III)
ポリカーボネート樹脂との相溶性が低下し、耐衝撃強度
が劣る。
【0023】また、本発明の(II) 熱可塑性樹脂の30
℃におけるメチルエチルケトン可溶分の固有粘度〔η〕
は、0.3〜0.6dl/g、好ましくは0.35〜
0.45dl/gである。0.3dl/g未満では、耐
衝撃強度に劣り、一方、0.6dl/gを超えると、流
動性が著しく低下する。
【0024】本発明の熱可塑性樹脂組成物中の(II) 熱
可塑性樹脂の割合は、5〜30重量%、好ましくは10
〜20重量%である。5重量%未満では、熱老化特性が
著しく低下し好ましくなく、一方、30重量%を超える
と、耐衝撃強度が著しく低下する。
【0025】次に、本発明の熱可塑性樹脂組成物に用い
られる(III)ポリカーボネート樹脂脂としては、種々の
ジヒドロキシアリール化合物とホスゲンとの反応によっ
て得られるもの(ホスゲン法)、あるいはジヒドロキシ
アリール化合物とジフェニルカーボネートとのエステル
交換反応によって得られるもの(エステル交換法)が挙
げられる。好ましいポリカーボネート樹脂は、芳香族ポ
リカーボネート樹脂である。代表的な芳香族ポリカーボ
ネート樹脂としては、2,2′−ビス(4−ヒドロキシ
フェニル)プロパン、すなわちビスフェノールAとホス
ゲンとの反応によって得られるポリカーボネート樹脂で
ある。
【0026】ここで、ポリカーボネート樹脂の原料とな
るジヒドロキシアリール化合物としては、ビス(4−ヒ
ドロキシフェニル)メタン、1,1′−ビス(4−ヒド
ロキシフェニル)エタン、2,2′−ビス(4−ヒドロ
キシフェニル)プロパン、2,2′−ビス(4−ヒドロ
キシフェニル)ブタン、2,2′−ビス(4−ヒドロキ
シフェニル)オクタン、2,2′−ビス(4−ヒドロキ
シフェニル)フェニルメタン、2,2′−ビス(4−ヒ
ドロキシ−3−メチルフェニル)プロパン、2,2′−
ビス(4−ヒドロキシ−3−t−ブチルフェニル)プロ
パン、2,2′−ビス(4−ヒドロキシ−3−ブロモフ
ェニル)プロパン、2,2′−ビス(4−ヒドロキシ−
3,5−ジクロロフェニル)プロパン、1,1′−ビス
(4−ヒドロキシフェニル)シクロペンタン、1,1′
−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、
4,4′−ジヒドロキシジフェニルエーテル、4,4′
−ジヒドロキシ−3,3′−ジメチルジフェニルエーテ
ル、4,4′−ジヒドロキシフェニルスルフィド、4,
4′−ジヒドロキシ−3,3′−ジメチルフェニルスル
フィド、4,4′−ジヒドロキシ−3,3′−ジメチル
フェニルスルホキシド、4,4′−ジヒドロキシフェニ
ルスルホキシド、4,4′−ジヒドロキシフェニルスル
ホン、4,4′−ジヒドロキシ−3,3′−ジメチルフ
ェニルスルホン、1,1′−ビス(4−ヒドロキシフェ
ニル)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,
1′−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3,3−ジメ
チルシクロヘキサン、1,1′−ビス(4−ヒドロキシ
フェニル)−3,3,5−トリメチルシクロペンタン、
ヒドロキノン、レゾルシンなどが挙げられ、これらは、
1種または2種以上で用いられる。特に好ましいもの
は、2,2′−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパ
ン、すなわちビスフェノールAである。
【0027】上記(III)ポリカーボネート樹脂の粘度平
均分子量は、好ましくは15,000〜40,000、
さらに好ましくは17,000〜30,000、特に好
ましくは18,000〜28,000である。分子量が
高い方が高いノッチ付き耐衝撃性が得られるが、流動性
が劣る。また、分子量の異なる2種以上のポリカーボネ
ートを用いることもできる。
【0028】本発明の熱可塑性樹脂組成物中の(III)ポ
リカーボネート樹脂の割合は、50〜70重量%、好ま
しくは55〜65重量%である。50重量%未満では、
耐熱性が劣り、一方、70重量%を超えると、流動性が
著しく低下し好ましくない。
【0029】次に、本発明の熱可塑性樹脂組成物に用い
られる(IV) 熱老化防止剤としては、フェノール系、リ
ン系、硫黄系などが挙げられ、好ましくはフェノール
系、リン系および硫黄系の3種混合系である。(IV) 熱
老化防止剤として、この3種混合系を用いると、長時
間、高温下にさらされた時の、引張り伸び率を保持する
という効果が得られる。(IV) 熱老化防止剤のうち、フ
ェノール系としては、2,6−ジ−t−ブチルフェノー
ル誘導体、2−メチル−6−t−ブチルフェノール誘導
体、オクタデシル3(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒ
ドロキシフェニル)プロピオネート、4,4′−ブチリ
デン−ビス(6−t−ブチル−m−クレゾール)、ペン
タエリスリチル・テトラキス〔3−(3,5−ジ−t−
ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕、
2〔1−(2ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ペンチルフ
ェニル)−エチル〕−4,6−ジ−t−ペンチルフェニ
ルアクリレート、2−t−ブチル−6(3−t−ブチル
−2−ヒドロキシ−5−メチルベンジル)−4−メチル
フェニルアクリレートなどが挙げられる。
【0030】リン系としては、トリス(2,4−ジ−t
−ブチルフェニル)ホスファイト、サイクリックネオペ
ンタンテトライルビス(2,4−ジ−t−ブチルフェニ
ルホスファイト)、ジステアリルペンタエリスリトール
ジホスファイト、リン酸2水素ナトリウム、リン酸1水
素2ナトリウムなどが挙げられる。硫黄系としては、
3,3′−チオビスプロピオン酸ジドデシルエステル、
3,3′−チオビスプロピオン酸ジオクタデシルエステ
ル、ペンタエリスリトール−テトラキス−(3−ラウリ
ルプロピオネート)、ジラウリル3,3′−チオジプロ
ピオネートなどが挙げられる。
【0031】本発明の熱可塑性樹脂組成物中の(IV) 熱
老化防止剤の割合は、0〜2重量%、好ましくは0〜1
重量%である。本発明の熱可塑性樹脂組成物において、
(III)ポリカーボネート樹脂以外の樹脂〔(I)〜(I
I) 成分〕は、熱老化防止剤を添加することで、熱老化
特性が改良されるが、ポリカーボネート樹脂は、熱老化
防止剤が加水分解を促進する触媒として働くことがあ
り、熱老化防止剤を入れない方が劣化を抑制する傾向も
ある。これらの相反する効果を鑑みて、2重量%を上限
として上記熱老化防止剤を添加すれば、最適な熱老化防
止効果が得られる。
【0032】本発明の熱可塑性樹脂組成物中のシアン化
ビニル化合物成分の割合は、3〜12重量%、好ましく
は5〜10重量%である。12重量%を超えると、熱老
化特性が低下し、3重量%未満であると、ポリカーボネ
ート樹脂との相溶性が低下し、耐衝撃強度が劣る。上記
シアン化ビニル化合物の割合は、(I)ゴム変性熱可塑
性樹脂や(II) 熱可塑性樹脂中のシアン化ビニル化合物
の含有量により、容易に調整することができる。
【0033】本発明の熱可塑性樹脂組成物には、必要に
応じて、ガラス繊維、炭素繊維、ガラスビーズ、ワラス
トナイト、ロックフィラー、炭酸カルシウム、タルク、
マイカ、ガラスフレーク、ミルドファイバー、硫酸バリ
ウム、黒鉛、二硫化モリブデン、酸化マグネシウム、酸
化亜鉛ウィスカー、チタン酸カリウムウィスカーなどの
充填剤を、1種単独でまたは2種以上併用することがで
きる。これらの充填剤を配合することで、本発明の熱可
塑性樹脂組成物に、剛性、高熱変形温度などを付与する
ことができる。また、上記のタルク、炭酸カルシウムな
どを配合することで、本発明の熱可塑性樹脂組成物に艶
消し性を付与することができる。なお、上記ガラス繊
維、炭素繊維の好ましい形状は、6〜60μmの繊維径
と30μm以上の繊維長を有するものが挙げられる。
【0034】また、本発明の熱可塑性樹脂組成物には、
公知の耐候剤、滑剤、着色剤、帯電防止剤、シリコーン
オイルなどの添加剤を配合することができる。このう
ち、耐候剤としては、ベンゾトリアゾール系、トリアジ
ン系、ベンゾフェノン系などが好ましい。滑剤として
は、エチレンビスステアリルアミド、硬化ヒマシ油など
が好ましい。着色剤としては、カーボンブラック、ベン
ガラなどが挙げられる。帯電防止剤としては、ポリエー
テル、アルキル基を有するスルホン酸塩などが挙げられ
る。
【0035】上記熱可塑性樹脂組成物は、各種押し出し
機、バンバリーミキサー、ニーダー、ロールなどを用
い、各成分を混練りすることにより得られる。好ましい
製造方法は、二軸押し出し機を用いる方法である。各成
分の混練りに関しては、一括して混練りしても、多段添
加式で混練りしてもよい。
【0036】上記熱可塑性樹脂組成物を用いて、本発明
の自動車内装部品を成形するには、自動車内装部品の形
状を形成した金型で構成されるキャビティ内に、上記熱
可塑性樹脂組成物を射出する成形方法が適用できる。ま
た、エアバッグ作動時に良好にエアバッグドアが展開す
るよう、開裂部位を薄肉に形成する必要がある。
【0037】本発明の、エアバッグドアを有する自動車
内装部品としては、インストルメントパネル、ピラー、
ハンドル、座席部などが挙げられる。その一例として、
図1に、エアバッグドア2を有する自動車用インストル
メントパネル(インパネ)1を示す。図1において、従
来は、インパネに別部品としてはめ込んでいたエアバッ
グドアの機能を、インパネそのものに備えたものであ
り、エアバッグドア2を別部品とせず、一体で成形する
ものである。エアバッグ本体11は、図2の断面図に示
すように、エアバッグドア内部に組み込まれている。本
発明のエアバッグは、衝撃を感知すると、エアバッグ1
1内に瞬間的にガスが送り込まれて、図3(a)の状態
となり、さらに、エアバッグ11が膨らみ、エアバッグ
ドア2からエアバッグ11が展開し、図3(b)に示す
状態となる。図2に示すように、ドアには、エアバッグ
11が膨らむ時に破断されるように、薄肉部15が設け
られている。薄肉部15の厚さは、好ましくは、周囲の
厚さの10〜40%である。これらエアバッグドアを有
する自動車内装部品として、本発明の材料(熱可塑性樹
脂組成物)を用いれば、エアバッグ展開時に破片が飛び
散らず安全にエアバッグを膨らませることができる。し
かも、この性能は長期熱老化後も性能が保持できる。
【0038】
【実施例】以下、実施例および比較例を挙げて本発明を
さらに説明する。なお、実施例および比較例中、部およ
び%は特に断らない限り重量基準である。また、実施例
および比較例中の各種評価は、次のようにして測定した
値である。
【0039】平均粒径 分散粒子の平均粒径は、あらかじめ乳化状態で合成した
ラテックスの粒径がそのまま樹脂中の分散粒子の粒径を
示すことを電子顕微鏡で確認したので、ラテックス中の
分散粒子の粒径を、光散乱法で測定した。測定機器は、
大塚電子(株)製、レーザー粒径解析システムLPA−
3100を用い、70回積算でキュムラント法を用い、
粒径を測定した。グラフト率 上記本文中に記載固有粘度〔η〕 溶媒であるメチルエチルケトンにサンプルを溶解し、3
0℃の温度条件でウベローデ型粘度計で測定した。
【0040】アイゾット衝撃強度 ASTM D256に準じて、下記試験片をノッチ付き
で測定した。単位は、kgf・cm/cmである。 試験片;2.5×1/2×1/4インチ、ノッチ付き。流動性(メルトフローレート)(成形加工性) ASTM D1238に準じて測定した。測定温度は2
40℃、荷重は10kg、単位はg/10分である。長期熱老化特性 ASTM D638に準ずる引っ張り破断伸び試験にお
いて、初期の破断伸びを測定し、110℃の高温環境下
に、2,400時間放置したものの破断伸びを測定する
ことによって、その破断伸びの保持率を求めた。
【0041】エアバッグ作動性 エアバッグが作動した時に、自動車内装部品本体および
エアバッグドア部に割れが発生したり、破片が飛散しな
いことを良として評価した。また、割れが発生したり、
破片が飛散した場合を不良として評価した。
【0042】本実施例に用いられる各成分は、次のとお
りである。(I)成分の調製 (I−1)ABS樹脂の調製;攪拌装置を備えた内容積
7リットルのガラス製フラスコに、イオン交換水100
部、不均化ロジン酸ナトリウム1.5部、t−ドデシル
メルカプタン0.1部、ポリブタジエン〔JSR(株)
製、#0700〕40部(固形分換算)、スチレン15
部およびアクリロニトリル5部を加え、攪拌しながら昇
温した。温度が45℃に達した時点で、エチレンジアミ
ン4酢酸ナトリウム0.1部、硫酸第1鉄0.003
部、ホルムアルデヒドナトリウムスルホキシレート・2
水和物0.2部およびイオン交換水15部よりなる活性
剤水溶液、ならびにジイソプロピルベンゼンヒドロパー
オキサイド0.1部を添加し、1時間反応を続けた。そ
の後、イオン交換水50部、不均化ロジン酸ナトリウム
1部、t−ドデシルメルカプタン0.1部、ジイソプロ
ピルヒドロパーオキサイド0.2部、スチレン30部お
よびアクリロニトリル10部からなるインクレメント重
合成分を3時間にわたって連続的に添加し重合反応を続
けた。添加終了後、さらに攪拌を1時間続けたのち、
2,2−メチレン−ビス−(4−エチレン−6−t−ブ
チルフェノール)0.2部を添加し、反応生成物をフラ
スコより取り出した。反応生成物のラテックスを硫酸2
部で凝固し、反応生成物をよく水洗したのち、75℃で
24時間乾燥し、白色粉末を得た。重合転化率は97.
2%、グラフト率は75%、固有粘度は0.44dl/
gであった。
【0043】〔(I−1−a)〜(I−1−d)〕AB
S樹脂の調製;上記(I−1)ABS樹脂の製造方法と
同様にして、表1に示すABS樹脂を調製した。
【0044】
【表1】
【0045】(I−2)AES樹脂の調製;リボン型攪
拌翼を備えた内容積10リットルのステンレス製オート
クレーブに、EPDM〔JSR(株)製、EP−82〕
20部、スチレン55部、アクリロニトリル25部およ
びトルエン100部を仕込み、攪拌後、昇温し、ゴム質
重合体を完全溶解し均一溶液を得た。次いで、t−ドデ
シルメルカプタン0.1部とベンゾイルパーオキサイド
0.5部、ジクミルパーオキサイド0.1部を添加し、
95℃に一定に制御しながら攪拌回転数200rpmで
重合反応を行った。反応開始後6時間目から1時間を要
して120℃まで昇温し、さらに2時間反応を行って終
了した。重合転化率は、97%であった。100℃まで
冷却後、2,2−メチレン−ビス−4−メチル−6−ブ
チルフェノール0.2部を添加したのち、反応混合物を
オートクレーブより抜き出し、水蒸気蒸留により未反応
物と溶媒を留去し細かく砕いたのち、40mmφベント
付き押し出し機(220℃、700mmHg)にて、実
質的に揮発分を留去するとともに、重合体をペレット化
した。グラフト率は70%、固有粘度は0.42dl/
gであった。
【0046】(I−3)ASA樹脂の調製;攪拌機を備
えた内容積7リットルのガラス製フラスコに、イオン交
換水100部、オレイン酸ナトリウム1.5部、t−ド
デシルメルカプタン0.1部、アクリルゴム〔テクノポ
リマー(株)製、20LAR〕40部(固形分換算)、
スチレン15部およびアクリロニトリル5部を加え、攪
拌しながら昇温した。温度が45℃に達した時点で、エ
チレンジアミン4酢酸ナトリウム0.1部、硫酸第1鉄
0.003部、ホルムアルデヒドナトリウムスルホキシ
レート・2水和物0.2部およびイオン交換水15部よ
りなる活性剤水溶液、ならびにジイソプロピルベンゼン
ヒドロパーオキサイド0.1部を添加し、1時間反応を
続けた。その後、イオン交換水50部、オレイン酸ナト
リウム1部、t−ドデシルメルカプタン0.1部、ジイ
ソプロピルベンゼンヒドロパーオキサイド0.2部、ス
チレン30部およびアクリロニトリル10部からなるイ
ンクレメント重合成分を3時間にわたって連続的に添加
し重合反応を続けた。添加終了後、さらに攪拌を1時間
続けたのち、2,2−メチレン−ビス−(4−エチレン
−6−t−ブチルフェノール)0.2部を添加し、反応
生成物をフラスコより取り出した。反応生成物のラテッ
クスを、硫酸2部で凝固し、反応生成物をよく水洗した
のち、75℃で24時間乾燥し、白色粉末を得た。重合
転化率は96.5%、グラフト率は55%、固有粘度は
0.41dl/gであった。
【0047】(I−4)ASS樹脂の調製;p−ビニル
フェニルメチルジメトキシシラン1.5部とオクタメチ
ルシクロテトラシロキサン98.5部を混合し、これを
ドデシルベンゼンスルホン酸2.0部を溶解した蒸留水
300部中に入れ、ホモミキサーにより3分間攪拌して
乳化分散させた。この混合液を、コンデンサー、窒素導
入口および攪拌機を備えたセパラブルフラスコに移し、
攪拌混合しながら90℃で6時間加熱し、5℃で24時
間冷却することで縮合反応を完了させた。得られた変性
ポリオルガノシロキサンの縮合率は、92.8%であっ
た。この変性ポリオルガノシロキサンのラテックスを、
炭酸ナトリウム水溶液でpH7に中和した。得られた変
性ポリオルガノシロキサンラテックスの平均粒径は、
2,800オングストロームであった。攪拌機を備えた
内容積7リットルのガラス製フラスコに、イオン交換水
100部、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム1.
5部、t−ドデシルメルカプタン0.1部、上記変性ポ
リオルガノシロキサン40部(固形分換算)、スチレン
15部およびアクリロニトリル5部を加え、攪拌しなが
ら昇温した。温度が45℃に達した時点で、エチレンジ
アミン4酢酸ナトリウム0.1部、硫酸第1鉄0.00
3部、ホルムアルデヒドナトリウムスルホキシレート・
2水和物0.2部およびイオン交換水15部よりなる活
性剤水溶液、ならびにジイソプロピルベンゼンヒドロパ
ーオキサイド0.1部を添加し、1時間反応を続けた。
その後、イオン交換水50部、ドデシルベンゼンスルホ
ン酸ナトリウム1部、t−ドデシルメルカプタン0.1
部、ジイソプロピルヒドロパーオキサイド0.2部、ス
チレン30部およびアクリロニトリル10部からなるイ
ンクレメント重合成分を3時間にわたって連続的に添加
し重合反応を続けた。添加終了後、さらに攪拌を1時間
続けたのち、2,2−メチレン−ビス−(4−エチレン
−6−t−ブチルフェノール)0.2部を添加し、反応
生成物をフラスコより取り出した。反応生成物のラテッ
クスを、塩化カルシウム2部で凝固し、反応生成物をよ
く水洗したのち、75℃で24時間乾燥し、白色粉末を
得た。重合転化率は97.2%、グラフト率は90%、
固有粘度は0.47dl/gであった。
【0048】(II) 成分の調製 (II−1〜5);攪拌機を備えた内容積7リットルのガ
ラス製フラスコに、イオン交換水300部、オレイン酸
ナトリウム1.5部、t−ドデシルメルカプタン0.1
部および表2記載の単量体を加え、攪拌しながら昇温し
た。温度が45℃に達した時点で、過硫酸カリウム0.
8部、酸性亜硫酸ナトリウム0.2部を添加し、3時間
反応を続けた。さらに、攪拌を1時間続けたのち、2,
2−メチレン−ビス−(4−エチレン−6−t−ブチル
フェノール)を0.2部添加し、反応生成物をフラスコ
より取り出した。反応生成物のラテックスを硫酸2部で
凝固し、反応生成物をよく水洗したのち、75℃で24
時間乾燥し、白色粉末を得た。
【0049】
【表2】
【0050】(III)成分の調製 ポリカーボネート樹脂として、三菱化学エンジニアリン
グプラスチック(株)製のものを使用した。 III−1;ユーピロンH2000 III−2;ノバレックス7022PJ
【0051】(IV) 成分の調製 下記の成分を使用した。 フェノール系−1;2〔1−(2ヒドロキシ−3,5−
ジ−t−ペンチルフェニル)−エチル〕−4,6−ジ−
t−ペンチルフェニルアクリレート フェノール系−2;4,4′−ブチリデンビス(6−t
−ブチル−m−クレゾール) リン系−1;トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニ
ル)ホスファイト リン系−2;リン酸2水素ナトリウム 硫黄系−1;ペンタエリスリトール−テトラキス−(3
−ラウリルチオプロピオネート) 硫黄系2;3,3′−チオビスプロピオン酸ジドデシル
エステル
【0052】(II) 成分の比較材料の調製 (C−1〜4);攪拌機を備えた内容積7リットルのガ
ラス製フラスコに、イオン交換水300部、オレイン酸
ナトリウム1.5部、t−ドデシルメルカプタン0.1
部および表3記載の単量体を加え、攪拌しながら昇温し
た。温度が45℃に達した時点で、過硫酸カリウム0.
8部、酸性亜硫酸ナトリウム0.2部を添加し、3時間
反応を続けた。さらに、攪拌を1時間続けたのち、2,
2−メチレン−ビス−(4−エチレン−6−t−ブチル
フェノール)0.2部を添加し、反応生成物をフラスコ
より取り出した。反応生成物のラテックスを硫酸2部で
凝固し、反応生成物を良く水洗したのち、75℃で24
時間乾燥し、白色粉末を得た。
【0053】
【表3】
【0054】実施例1〜22、比較例1〜13(熱可塑
性樹脂組成物の調製と評価) (I)〜(II) 成分および比較のための重合体を、表4
〜8に記載した割合で、250℃の温度条件で押し出し
機を用い溶融混練りし、射出成形により評価サンプルを
得た。表4〜6に本発明の実施例を、表7〜8に比較例
を示した。表4〜8の結果から明らかなように、本発明
の熱可塑性樹脂組成物は、著しく優れた熱老化特性を示
し、また、耐衝撃強度、流動性にも優れたものであっ
た。すなわち、実施例1〜22に示すように、ある特定
範囲のアクリロニトリル量を有する(II) 熱可塑性樹脂
を使用することによって、他の物性を損なうことなく、
熱老化特性に優れることが分かる。これに対し、比較例
1〜7は、本発明の(II) 熱可塑性樹脂を使用していな
い例である。それゆえ、熱老化特性が著しく低下してい
る。なかでも、(II) 熱可塑性樹脂のアクリロニトリル
量が著しく低い比較例5や、同樹脂の固有粘度が著しく
低い比較例6は、アイゾット衝撃強度も低下しており、
好ましくないことが分かる。また、(II) 熱可塑性樹脂
の固有粘度が著しく高い比較例7は、流動性が低下して
おり好ましくない。また、比較例8〜10は、本発明の
(II) 熱可塑性樹脂を使用しているが、同樹脂や(III)
ポリカーボネート樹脂の配合量が本発明の範囲外である
場合である。この場合、熱老化特性に劣り、比較例8は
流動性も劣り、比較例9〜10はアイゾット衝撃強度も
低下する。さらに、比較例11〜13は、熱老化防止剤
のみで熱老化特性を改善しようとの試みを提示している
が、熱老化防止剤のみでは、改良効果がほとんどみられ
ず、大量に添加しても効果はないので、このような手法
で熱老化特性を改善しようという試みは好ましくないこ
とが分かる。
【0055】また、上記調製した熱可塑性樹脂組成物を
用いて成形し、図1に示す、エアバッグドアを組み込ん
だ自動車用インストルメントパネル(インパネ)を得
た。エアバッグ作動性の評価を、表4〜8に示す。本発
明のエアバッグ部を有する自動車内装部品(実施例1〜
22)は、比較例1〜13に比べてエアバッグ作動時に
インパネ本体およびエアバッグドア部共に、割れなど発
生せず良好であった。また、本発明の熱可塑性樹脂組成
物は、長期熱老化特性に優れているため、本発明の成形
品は、長期間高温環境下に置かれても、エアバッグの作
動性に変化は見られなかった。
【0056】
【表4】
【0057】
【表5】
【0058】
【表6】
【0059】
【表7】
【0060】
【表8】
【0061】
【発明の効果】本発明は、長期熱老化特性に優れ、流動
性(成形加工性)が優れることから複雑な構造にも適用
が可能な熱可塑性樹脂組成物を使用して得られる、エア
バッグ部を有する自動車内装部品である。エアバッグド
アを別部品とせず、一体で成形してできるため、製品の
コストダウンに貢献し、さらに、長期高温下に置かれて
もエアバッグ作動性に変化がみられず、エアバッグ展開
時に割れが発生せず、破片が飛び散らず、安全性にも寄
与できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のエアバッグ部を有する自動車内装部品
の一例としてのインパネの外観図である。
【図2】図1に示すインパネのエアバッグ部の、I−
I′切断線に沿った断面図である。
【図3】(a)図1に示すインパネの、エアバッグが膨
らみ、エアバッグドアが開口する直前の部分外観図であ
る。(b)図3(a)に示すインパネの、エアバッグド
アが開口し、エアバッグが展開した部分外観図である。
【符号の説明】
1 インストルメントパネル(インパネ) 2 エアバッグドア 11 エアバッグ 15 薄肉部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) //(C08L 69/00 51:04 25:12) (72)発明者 保坂 幸生 東京都中央区京橋一丁目18番1号 テクノ ポリマー株式会社内 (72)発明者 菅原 利昭 愛知県豊田市トヨタ町1番地トヨタ自動車 株式会社内 (72)発明者 高橋 秀昭 愛知県豊田市トヨタ町1番地トヨタ自動車 株式会社内 Fターム(参考) 3D023 BA01 BB25 BC00 BD29 BE04 BE09 BE24 BE31 3D054 AA14 BB09 FF15 FF17 4J002 BC063 BN062 BN122 BN142 BN152 BN172 CG011 CG021 CG031 CP035 CP172 DH036 EJ016 EJ026 EJ036 EV066 EW066 FA040 FA060 FD010 FD066 FD080 FD090 FD100 FD170 GN00 4J026 AA11 AA12 AA13 AA14 AA17 AA45 AA47 AA49 AA68 AA69 AA72 AB02 AB44 AC01 AC02 AC10 AC11 AC12 AC16 AC17 AC22 AC31 AC32 AC33 AC36 BA04 BA05 BA06 BA08 BA25 BA27 BA31 BA35 BA38 BB03 BB04 CA07 DB02 DB03 DB04 DB05 DB08 DB09 DB10 DB12 DB14 DB15 DB26 DB34 DB40 EA04 GA01 GA09

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (I)ゴム質重合体の存在下に、芳香族
    ビニル化合物、シアン化ビニル化合物およびこれらと共
    重合可能な他のビニル系単量体の群から選ばれた少なく
    とも1種の単量体成分をグラフト重合して得られ、か
    つ、グラフト率が10〜100%であり、しかも、30
    ℃におけるメチルエチルケトン可溶分の固有粘度〔η〕
    が0.2〜0.8dl/gであるゴム変性熱可塑性樹脂
    10〜45重量%、 (II) 芳香族ビニル化合物、シアン化ビニル化合物およ
    び必要に応じてこれらと共重合可能な他のビニル系単量
    体からなる単量体成分を共重合して得られ、かつ、芳香
    族ビニル化合物/シアン化ビニル化合物/他のビニル系
    単量体の重量比が50〜90/10〜20/0〜30で
    あり、しかも、30℃におけるメチルエチルケトン可溶
    分の固有粘度〔η〕が0.3〜0.6dl/gである熱
    可塑性樹脂5〜30重量%、 (III)ポリカーボネート樹脂50〜70重量%、ならび
    に (IV) 熱老化防止剤0〜2重量%〔ただし、(I)+
    (II) +(III)+(IV)=100重量%〕を主成分と
    し、かつ、得られる組成物全体におけるシアン化ビニル
    化合物含量が3〜12重量%である熱可塑性樹脂組成
    物、を使用したエアバッグ部を有する自動車内装部品。
JP00935599A 1999-01-18 1999-01-18 熱可塑性樹脂組成物を使用したエアバッグ部を有する自動車内装部品 Expired - Lifetime JP4452957B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP00935599A JP4452957B2 (ja) 1999-01-18 1999-01-18 熱可塑性樹脂組成物を使用したエアバッグ部を有する自動車内装部品

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP00935599A JP4452957B2 (ja) 1999-01-18 1999-01-18 熱可塑性樹脂組成物を使用したエアバッグ部を有する自動車内装部品

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2000204236A true JP2000204236A (ja) 2000-07-25
JP2000204236A5 JP2000204236A5 (ja) 2006-03-02
JP4452957B2 JP4452957B2 (ja) 2010-04-21

Family

ID=11718170

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP00935599A Expired - Lifetime JP4452957B2 (ja) 1999-01-18 1999-01-18 熱可塑性樹脂組成物を使用したエアバッグ部を有する自動車内装部品

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4452957B2 (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002327109A (ja) * 2001-05-01 2002-11-15 Daicel Polymer Ltd ポリカーボネート系樹脂組成物
WO2003072620A1 (fr) * 2002-02-28 2003-09-04 Mitsubishi Rayon Co., Ltd. Composition de resine thermoplastique et composition de matieres plastiques d'ingenierie
JP2006257401A (ja) * 2005-02-15 2006-09-28 Mitsubishi Engineering Plastics Corp ポリカーボネート樹脂組成物及びその成形品
JP2006328355A (ja) * 2005-04-28 2006-12-07 Techno Polymer Co Ltd 熱可塑性樹脂組成物及び成形品
JP2007045960A (ja) * 2005-08-11 2007-02-22 Nippon A & L Kk 透明熱可塑性樹脂組成物および透明樹脂成形品
JP2007254507A (ja) * 2006-03-20 2007-10-04 Techno Polymer Co Ltd 熱可塑性樹脂組成物及び成形品
JP2016190924A (ja) * 2015-03-31 2016-11-10 東レ株式会社 熱可塑性樹脂組成物

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002327109A (ja) * 2001-05-01 2002-11-15 Daicel Polymer Ltd ポリカーボネート系樹脂組成物
WO2003072620A1 (fr) * 2002-02-28 2003-09-04 Mitsubishi Rayon Co., Ltd. Composition de resine thermoplastique et composition de matieres plastiques d'ingenierie
JPWO2003072620A1 (ja) * 2002-02-28 2005-06-23 三菱レイヨン株式会社 熱可塑性樹脂組成物、及びエンジニアリングプラスチック組成物
US7351766B2 (en) 2002-02-28 2008-04-01 Mitsubishi Rayon Co., Ltd. Thermoplastic resin composition and engineering plastic composition
JP2006257401A (ja) * 2005-02-15 2006-09-28 Mitsubishi Engineering Plastics Corp ポリカーボネート樹脂組成物及びその成形品
JP2006328355A (ja) * 2005-04-28 2006-12-07 Techno Polymer Co Ltd 熱可塑性樹脂組成物及び成形品
JP2007045960A (ja) * 2005-08-11 2007-02-22 Nippon A & L Kk 透明熱可塑性樹脂組成物および透明樹脂成形品
JP2007254507A (ja) * 2006-03-20 2007-10-04 Techno Polymer Co Ltd 熱可塑性樹脂組成物及び成形品
JP2016190924A (ja) * 2015-03-31 2016-11-10 東レ株式会社 熱可塑性樹脂組成物

Also Published As

Publication number Publication date
JP4452957B2 (ja) 2010-04-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6262173B1 (en) Thermoplastic resin composition having excellent long-term heat-aging properties
US4937285A (en) Use of redox graft polymers to improve the petroleum-resistance of thermoplastic, aromatic polycarbonate and/or polyester carbonate moulding compositions
WO2005030819A1 (ja) エンジニアリングプラスチック用流動性向上剤およびこれを含有する熱可塑性樹脂組成物ならびにその成形品
JP3655979B2 (ja) 熱可塑性樹脂組成物
US4742115A (en) Heat resistant, thermoplastic resin composition
JP2000204236A (ja) 熱可塑性樹脂組成物を使用したエアバッグ部を有する自動車内装部品
US20020022686A1 (en) Thermoplastic resin composition
JP4333857B2 (ja) 難燃性熱可塑性樹脂組成物およびその再生成形材料
JP4398826B2 (ja) 帯電防止性熱可塑性樹脂組成物及びそれを用いた成形品
JP3591959B2 (ja) 耐衝撃性に優れた熱可塑性樹脂組成物
JP2003509525A (ja) 耐燃性ポリカーボネート配合物
JP4916623B2 (ja) 熱可塑性樹脂組成物
US5516842A (en) Polycarbonate resin composition and molded product thereof
JP2001131398A (ja) 耐熱性に優れた熱可塑性樹脂組成物
JP4182774B2 (ja) 樹脂混合組成物の製造方法
JP2001214023A (ja) 熱可塑性樹脂組成物
JP2002146146A (ja) 難燃性熱可塑性樹脂組成物
JP2004099828A (ja) 熱可塑性樹脂組成物
JP3747518B2 (ja) 熱可塑性樹脂組成物
JPH0711119A (ja) 難燃性熱可塑性樹脂組成物
JPH11199747A (ja) 熱可塑性樹脂組成物
JP2001226556A (ja) 難燃性熱可塑性樹脂組成物
JP2001348473A (ja) 熱可塑性樹脂組成物
US6590016B2 (en) Flame retardant thermoplastic resin composition
JPH04211446A (ja) オキセタニル基を含む成形用組成物

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060117

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060117

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20080821

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080827

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20081022

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100120

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100120

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130212

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140212

Year of fee payment: 4

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313117

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140212

Year of fee payment: 4

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term