JP2002144702A - インクジェット記録用シート - Google Patents

インクジェット記録用シート

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JP2002144702A
JP2002144702A JP2000341401A JP2000341401A JP2002144702A JP 2002144702 A JP2002144702 A JP 2002144702A JP 2000341401 A JP2000341401 A JP 2000341401A JP 2000341401 A JP2000341401 A JP 2000341401A JP 2002144702 A JP2002144702 A JP 2002144702A
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ink jet
weight
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JP2000341401A
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Hiromine Yamamoto
寛峰 山本
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Nisshinbo Holdings Inc
Original Assignee
Nisshinbo Industries Inc
Nisshin Spinning Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 インク受理層と印画部の濡れた状態での耐擦
過性及び耐水性、並びにインクの定着性及び耐にじみ性
などに極めて優れたインクジェット記録用シートを提供
すること。 【解決手段】 基材上に、フィラーと、アニオン性を呈
し、インク中に含まれる多価アルコール又はその誘導体
により膨潤し、かつ水に不溶性であるバインダー樹脂と
を含むインク受理層を設けてなるインクジェット記録用
シートである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インクジェット記
録用シートに関し、さらに詳しくは、インク受理層と印
画部の濡れた状態での耐擦過性及び耐水性、並びにイン
クの定着性及び耐にじみ性などに極めて優れたインクジ
ェット記録用シートに関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、コンピュータ利用技術の普及によ
り、コンピュータにより作成した資料をプリンターなど
を用いてプリントアウトすることが頻繁に行われるよう
になってきた。その際使用されるプリンターとしては、
ドットインパクトプリンター、レーザープリンター、サ
ーマルプリンターおよびインクジェットプリンターなど
が挙げられるが、プリントアウト時の機械的騒音がほと
んどなく、かつプリントアウトに伴うランニングコスト
の低さから、インクジェットプリンターが広く利用され
ている。また、インクジェットプリンターやインクジェ
ットプロッター用のインクを顔料インクにすることによ
り、プリントアウトしたものを屋内や屋外で長期間展示
することが行われるようになってきた。このインクジェ
ットプリンターに用いられる用紙としては、通常普通紙
やコート紙が多く充当されているが、プラスチックフィ
ルムからなる基材表面にインク受理層を設けた記録用シ
ートも用いられている。
【0003】このような基材表面にインク受理層を設け
たインクジェット記録用シートにおいては、印画部の発
色性、インク定着性を向上させ、かつインクのにじみを
抑制するために、従来、様々な方法が試みられてきた。
その中でも最も一般的なものは、インクが通常アニオン
性であることに着目し、インク受理層にカチオン性の物
質を含有させる方法である。特に、四級アンモニウム
塩、ジシアンジアミド系、ポリアミン系、アルキルアミ
ン系などの水溶性のカチオン性有機化合物を含有させる
場合が大半である。また、該インク受理層には、その強
度を保持するために、バインダー樹脂が用いられ、そし
て、このバインダー樹脂としては、一般的に、インクの
吸収性を向上させる目的で、ポリビニルアルコールやポ
リビニルピロリドンなどの親水性樹脂が使用されてい
る。
【0004】しかしながら、カチオン性の物質、特に四
級アンモニウム塩、ジシアンジアミド系、ポリアミン
系、アルキルアミン系等の水溶性のカチオン性有機物質
を用いた場合、インク受理層の耐水性、濡れた状態での
耐擦過性が劣るという問題が生じる。また、顔料系イン
クを用いた場合の印画部の耐水性、濡れた状態での耐擦
過性の低下を招き、色の再現性、耐光性にも影響を与え
る。さらに、バインダー樹脂として、ポリビニルアルコ
ールやポリビニルピロリドン等の親水性樹脂を使用する
ことも、インク受理層の耐水性を劣化させる。一方、イ
ンクジェット記録方式は、フルカラーの鮮明な画像が得
られること、印刷と異なり版の作成が不要であるために
多品種少量の印画物の作成に対応できること、等の利点
を有することから、用途が広がりつつある。その中で、
ポスターとして使用され、屋外に掲示される場合等も増
加しつつあり、したがって、耐水性の向上が重要な課題
となっている。特に、屋外での取り扱いや輸送の際等に
トラブルが生じることを防止するために、濡れた状態で
の耐擦過性も要求されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
状況下で、インク受理層と印画部の濡れた状態での耐擦
過性及び耐水性、並びにインクの定着性及び耐にじみ性
などに極めて優れたインクジェット記録用シートを提供
することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】本発明者は、前記の優れ
た機能を有するインクジェット記録用シートを開発すべ
く鋭意研究を重ねた結果、インク受理層のバインダー樹
脂として、特定の性状を有するものを用い、かつフィラ
ーとして、特にシリカからなる多孔性フィラーを用いる
ことにより、さらにこれらによってインク受理層にカチ
オン性物質を使用する必要がないことを知見し、その結
果、上記目的を達成できることがわかった。本発明は、
かかる知見に基づいて完成したものである。すなわち、
本発明は、基材上にフィラーとバインダー樹脂を含むイ
ンク受理層を設けてなるインクジェット記録用シートに
おいて、該バインダー樹脂がアニオン性を呈し、インク
中に含まれる多価アルコール又はその誘導体により膨潤
し、かつ水に不溶性であることを特徴とするインクジェ
ット記録用シートを提供するものである。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明のインクジェット記録用シ
ートは、基材の少なくとも一方の面に、フィラーとバイ
ンダー樹脂を含むインク受理層を有するものである。上
記基材としては特に制限はなく、紙、不織布、プラスチ
ックフィルムなど様々なものを用いることができるが、
特に耐水性の点からプラスチックフィルムが好適であ
る。このプラスチックフィルムとしては、例えばポリエ
チレンテレフタレート、ポリプロピレン、ポリスチレ
ン、ポリカーボネートなどの一般的な熱可塑性樹脂フィ
ルム、あるいは炭酸カルシウムなどの無機粉末を内添さ
せたもの、有機顔料を内添させたもの、製造の過程でボ
イドを発生させたもの、酸化チタンが内添された表面光
沢性を有する白色ポリエチレンテレフタレートフィル
ム、あるいは透明なポリプロピレンフィルムなどの光透
過性のプラスチックフィルムなどが挙げられる。これら
の基材の厚さとしては、通常10〜400μm、好まし
くは50〜150μmの範囲で選定される。
【0007】なお、基材として、プラスチックフィルム
を用いる場合には、その上に設けられる層との密着性を
向上させるなどの目的で、所望により、基材の片面又は
両面に、酸化法や凹凸化法などにより表面処理を施すこ
とができる。上記酸化法としては、例えばコロナ放電処
理、クロム酸処理(湿式)、火炎処理、熱風処理、オゾ
ン・紫外線照射処理などが挙げられ、また、凹凸化法と
しては、例えばサンドブラスト法、溶剤処理法などが挙
げられる。これらの表面処理法は基材の種類に応じて適
宜選ばれるが、一般にはコロナ放電処理法が効果及び操
作などの面から好ましく用いられる。また、易接着処理
を施すこともできる。
【0008】上記基材の少なくとも一方の面に設けられ
るインク受理層におけるフィラーとしては、従来インク
受理層にフィラーとして使用される公知の無機又は有機
の水不溶性物質の中から、任意のものを適宜選択して用
いることができるが、本発明においては、発色性などを
向上させるために、多孔性フィラーが好ましく用いられ
る。この多孔性フィラーとしては、水不溶性のもので、
シリカ、合成及び天然ゼオライト、炭酸カルシウム、炭
酸マグネシウム、珪藻土、タルク、酸化チタン、ホワイ
トカーボン、カオリンクレー、焼成クレー、有機顔料等
が挙げられ、これらは単独で、又は混合して使用でき
る。特に、インクの定着性、にじみの抑制、インク吸収
能力の面から、シリカを含有する多孔性フィラーが好適
である。この好適な多孔性フィラーとしては、その一部
がシリカで構成されたものであればよいが、とりわけシ
リカの含有量が多いもの程より好ましい。また、インク
受理層中の該多孔性フィラーの含有量は、40〜80重
量%の範囲で選ぶのが好ましい。この含有量が40重量
%未満ではインク受理層がインク中の水分等を吸収しき
れなくなり、画像がにじみやすくなり、80重量%を超
えるとインク受理層の耐擦過性が低下しやすくなる。し
たがって、より好ましい含有量は60〜70重量%の範
囲である。
【0009】一方、インク受理層におけるバインダー樹
脂としては、本発明においては、アニオン性を呈し、イ
ンク中に含まれる多価アルコール又はその誘導体により
膨潤し、かつ水に不溶性であるものを選択することが必
要である。上記インク中に含まれる多価アルコール又は
その誘導体の例としては、以下のものを挙げることがで
きる。多価アルコールとしては、エチレングリコール、
ジエチレングリコール、プロピレングリコール、1,3
−ブチレングリコール、1,4−ブチレングリコール、
1,5−ペンタンジオール、ネオペンチルグリコール、
1,6−ヘキサンジオール、1,2−シクロヘキサンジ
オール、1,7−ヘプタンジオール、1,8−オクタン
ジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−デカン
ジオール、グリセリン、ペンタエリスリトール等が挙げ
られる。また、多価アルコールの誘導体としては、エチ
レングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコー
ルモノエチルエーテル、エチレングリコールモノプロピ
ルエーテル、エチレングリコールイソプロピルエーテ
ル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレン
グリコールイソブチルエーテル、プロピレングリコール
モノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチル
エーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテ
ル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、酢酸セ
ロソルブ等、または、有機合成化学協会編の溶剤ポケッ
トブック(1990年9月20日、オーム社発行)の4
79〜574頁に記載された多価アルコールとその誘導
体類が挙げられる。これらの多価アルコールやその誘導
体は、インク中に一種含まれていてもよく、二種以上含
まれていてもよい。
【0010】本発明に適用されるインクとしては、水性
インクが好ましく、特に色材として顔料を用いたもの
は、本発明の効果が高く発揮されるので好適である。こ
のような水性インクにおいては、水性媒体中に上記多価
アルコールやその誘導体が、通常3〜30重量%程度含
まれている。該多価アルコールやその誘導体に膨潤する
と共に、アニオン性を呈し、かつ水に不溶なバインダー
樹脂としては、上記性状を有するものであればよく特に
制限されないが、とりわけ、前述の多孔性フィラーとし
て好適に用いられるシリカとの混和性の点から、ポリウ
レタン及び塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体が好適であ
る。さらに、ポリウレタンの中では、耐水性や耐候性な
どの点から、無黄変型ポリエステル系のものが好まし
い。
【0011】インク受理層中の上記バインダー樹脂の含
有量は、20〜60重量%の範囲で選ぶのが好ましい。
この含有量が20重量%未満ではインク受理層の耐擦過
性が低下しやすくなり、また、60重量%を超えるとイ
ンク受理層がインク中の水分等を吸収しきれなくなり、
画像がにじみやすくなる。したがって、より好ましい含
有量は30〜40重量%の範囲である。本発明のインク
受理層には、前記のフィラーとバインダー樹脂の他に、
本発明の目的が損なわれない範囲で、必要に応じ、界面
活性剤、帯電防止剤、紫外線吸収剤等の各種の添加剤を
含有させることが可能である。このインク受理層の厚み
は20〜60μmが好適である。また、本発明のインク
受理層は、インクを、フィラーと空隙とバインダー部分
の樹脂が吸収し、特に樹脂はインク中の多価アルコール
やその誘導体に膨潤してインク中の色材のバインダーの
役割を担い、色材を強固に定着させる。そのため、本発
明のインク受理層は、カチオン性の物質、特に水溶性の
カチオン性有機物質を必要としない。本発明の効果を顕
著に発揮させるためにはカチオン性の物質、特に水溶性
カチオン性有機物質は含有させないことが望ましい。ま
た、本発明では、アニオン性の樹脂を用いている為、塗
工層を形成する為の塗液を調製する際にカチオン性の物
質を添加すると、ゲル化が発生し、不適である。しか
し、目的に応じ、カチオン性の物質を付加したい場合に
は、次の方法により少量付加することが可能である。即
ち、カチオン性の物質を塗液に内添させる方法ではな
く、塗工層を形成し凝固させた後に、カチオン性の物質
を付加する方法である。この方法であれば、ゲル化が防
止できるとともに、カチオン性物質の量が比較的少量で
済む為、層の耐水性を損うことが少ない。尚、カチオン
性の物質の付加は、塗工、散布、浸漬等によって行うこ
とが可能である。
【0012】本発明において、基材上にインク受理層を
形成させるには、まず、前述のフィラー、バインダー樹
脂及び必要に応じて用いられる各種添加剤を、適当な水
性溶媒に溶解又は分散させ、塗工に適した固形分濃度を
有する塗工液を調製する。次いで、この塗工液を、基材
の片面又は両面に、スプレー法、ディッピング法、ある
いはエアナイフコーター、バーコーター、ロールコータ
ーなどの公知の装置を用い、乾燥後の厚さが所定の値に
なるように塗工し、乾燥処理することにより、所望のイ
ンク受理層を形成することができる。上記乾燥処理は、
熱風乾燥などの通常の方法によって、100〜120℃
程度の温度で行うのが好ましい。なお、基材とインク受
理層との密着性を向上させる目的で、所望により、基材
とインク受理層との間にアンカー層を設けることができ
る。
【0013】本発明においては、インク受理層が基材の
片面に設けられる場合、基材の裏面〔インク受理層とは
反対側の面〕に、所望によりマット層又はインク受理層
を設けることができる。前記のマット層はバインダー及
びマット化剤により形成され、該バインダーとしては、
例えば熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、光硬化性樹脂など
があり、具体的にはアクリル系、ウレタン系、ポリエス
テル系、塩化ビニル系の各樹脂が挙げられる。また、マ
ット化剤としては、例えばシリカ、ジルコニア、クレ
ー、カオリン、アルミナ、チタニア、ゼオライト、炭酸
カルシウム、硫酸バリウム、水酸化マグネシウム、リン
酸カルシウム、ガラスなどの無機粉体、アクリル系樹
脂、ウレタン系樹脂、塩化ビニル樹脂、ベンゾグアナミ
ン樹脂、ベンゾグアナミン/メラミン/ホルムアルデヒ
ド縮合物などの合成樹脂粉体が挙げられる。このマット
化剤の平均粒子径は、0.1〜20μm、好ましくは2
〜10μmの範囲が望ましい。また、基材の裏面にもイ
ンク受理層を形成する場合は、基材の表面に設けたもの
と同一のものを設けてもよいし、他のもの、例えばマッ
ト化剤を含有しない、もしくは極少量含有させたもので
透明性のあるインク受理層などを設けてもよい。このマ
ット層の厚さは、カール防止性や良好な筆記性などが得
られる点から、1〜10μm、好ましくは3〜7μmの
範囲が有利である。さらに、該マット層には、従来添加
剤として慣用されているもの、例えば界面活性剤、潤滑
剤、安定剤、着色剤などをを含有させることができる。
【0014】
【実施例】次に、本発明を実施例によりさらに詳しく説
明するが、本発明は、この例によってなんら限定される
ものではない。なお、作製したインクジェット記録用シ
ートの性能を、以下に示す要領に従って評価した。
【0015】(1)印画方法 記録装置として、(株)ミマキエンジニアリング社製の
「Mimaki JV−1300」を用い、水性顔料系
インク((株)ミマキエンジニアリング社製SPC−0
155)で印画を行った。 (2)非印画部の濡れた状態での耐擦過性 記録用シートの表層部の非印画部を、濡れた綿棒(0.9
8N荷重)で50回擦り、塗工層が脱離しないものを
○、脱離するものを×とした。なお1往復(片道50m
m)を1回とカウントした。 (3)印画部の濡れた状態での耐擦過性 記録用シートの表層部の印画部を、濡れた綿棒(0.98
N荷重)で50回擦り、インクが脱離しないものを○、
脱離するものを×とした。なお1往復(片道50mm)
を1回とカウントした。 (4)インクのにじみ 印画部を目視にてにじみがないものを○、あるものを×
とした。 (5)インクの定着性 印画直後から1分ごとに、黒ベタ部から白紙部にかけて
綿棒で軽く擦り、黒インクが白紙部に移らなくなるまで
の時間が2分未満のものを○、2分以上5分未満のもの
を△、5分以上のものを×とした。
【0016】実施例1 アクリル樹脂〔BASFディスパージョン社製「アクロ
ナールYJ−6221D」、固形分濃度49重量%〕6
0重量部、水30重量部、炭酸カルシウム10重量部を
均質に混合して塗液Aを調製した。水50.65重量部、
ポリウレタン樹脂〔ハニー化成社製「WU−401」、
固形分濃度32重量%〕30重量部、シリカ〔富士シリ
シア社製「サイリシア440」〕19.2重量部及び非イ
オン性界面活性剤〔サンノブコ社製「SNデフォーマー
480」〕0.15重量部を均質に混合して塗液Bを調製
した。次に、厚さ80μmの合成紙〔王子油化合成紙社
製「ユポFPG#80」〕の片面に、前記塗液Aを用い
てアンカーコート層を設けたのち、前記塗液Bを塗布、
乾燥して厚さ35μmの塗工層を設けることにより、イ
ンクジェット記録用シートを作製した。上記ポリウレタ
ン樹脂は、多価アルコール又はその誘導体に膨潤し、水
に不溶でアニオン性であり、かつ無黄変型ポリエステル
系のものである。このインクジェット記録用シートの性
能評価結果を第1表に示す。
【0017】実施例2 水53.35重量部、ポリウレタン樹脂〔旭電化工業社製
「アデカボンタイターHUX381」、固形分濃度37
重量%〕28重量部、シリカ〔水澤化学社製「ミズカシ
ルP−78F」〕18.5重量部及び非イオン性界面活性
剤〔サンノブコ社製「SNデフォーマー480」〕0.1
5重量部を均質に混合して塗液Cを調製した。次に、実
施例1と同様の基材の片面に、前記塗液Aを用いてアン
カーコート層を設けたのち、前記塗液Cを塗布、乾燥し
て、厚さ35μmの塗工層を設けることにより、インク
ジェット記録用シートを作製した。上記ポリウレタン樹
脂は、多価アルコール又はその誘導体に膨潤し、水に不
溶でアニオン性であり、かつ無黄変型ポリエステル系の
ものである。このインクジェット記録用シートの性能評
価結果を第1表に示す。
【0018】実施例3 水62.85重量部、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹
脂〔日信化学工業社製「ビニブラン386」、固形分濃
度45重量%〕22重量部、シリカ〔水澤化学社製「ミ
ズカシルP−78F」〕15重量部及び非イオン性界面
活性剤〔サンノブコ社製「SNデフォーマー480」〕
0.15重量部を均質に混合して塗液Dを調製した。次
に、実施例1と同様の基材の片面に、前記塗液Aを用い
てアンカーコート層を設けたのち、前記塗液Dを塗布、
乾燥して、厚さ35μmの塗工層を設け、次いでこの上
に水溶性のカチオン性有機物質〔日華化学社製「ネオフ
ィックスE−117」、固形分濃度50重量%〕を、そ
の固形分量が塗工層の固形分量に対して2重量%となる
ように表面処理を行い、インクジェット記録用シートを
作製した。上記塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂
は、多価アルコール又はその誘導体に膨潤し、水に不溶
でアニオン性である。このインクジェット記録用シート
の性能評価結果を第1表に示す。
【0019】比較例1 水15.85重量部、水溶性のカチオン性有機物質〔三洋
化成社製「サンフィックス555」、固形分濃度100
重量%〕2.2重量部、ポリウレタン樹脂〔三洋化成社製
「パーマリンUC−20」、固形分濃度23重量%〕6
5.3重量部、シリカ〔水澤化学社製「ミズカシルP−7
8F」〕16.5重量部及び非イオン性界面活性剤〔サン
ノブコ社製「SNデフォーマー480」〕0.15重量部
を均質に混合して塗液Eを調製した。次に、実施例1に
おいて、塗液Bの代わりに、上記塗液Eを用いた以外
は、実施例1と同様にして、インクジェット記録用シー
トを作製した。上記ポリウレタン樹脂は、多価アルコー
ル又はその誘導体に膨潤し、水に不溶であるが、カチオ
ン性である。また、無黄変型ポリエーテル系のものであ
る。このインクジェット記録用シートの性能評価結果を
第1表に示す。
【0020】比較例2 水33.15重量部、ポリウレタン樹脂〔旭電化工業社製
「アデカボンタイターHUX670」、固形分濃度30
重量%〕50重量部、シリカ〔水澤化学社製「ミズカシ
ルP−78F」〕16.7重量部及び非イオン性界面活性
剤〔サンノブコ社製「SNデフォーマー480」〕0.1
5重量部を均質に混合して塗液Fを調製した。次に、実
施例1において、塗液Bの代わりに、上記塗液Fを用い
た以外は、実施例1と同様にして、インクジェット記録
用シートを作製した。上記ポリウレタン樹脂は、多価ア
ルコール又はその誘導体に膨潤せず、水には不溶で、カ
チオン性である。また、無黄変型ポリエステル系のもの
である。このインクジェット記録用シートの性能評価結
果を第1表に示す。
【0021】比較例3 ポリビニルアルコール〔クラレ社製「クラレRポリマー
R1130」、ポリビニルアルコール濃度6重量%〕
86.05重量部、水溶性のカチオン性有機物質〔日華化
学社製「ネオフィックスE−117」、固形分濃度50
重量%〕3.4重量部、シリカ〔水澤化学社製「ミズカシ
ルP−78F」〕10.3重量部及び非イオン性界面活性
剤〔サンノブコ社製「SNデフォーマー480」〕0.2
5重量部を均質に混合して塗液Gを調製した。次に、実
施例1において、塗液Bの代わりに、上記塗液Gを用い
た以外は、実施例1と同様にして、インクジェット記録
用シートを作製した。上記インクジェット記録用シート
は、バインダー樹脂として、ポリビニルアルコールを用
いている。このインクジェット記録用シートの性能評価
結果を第1表に示す。
【0022】
【表1】
【0023】
【発明の効果】本発明によれば、インク受理層と印画部
の濡れた状態での耐擦過性に極めて優れ、かつインクの
耐にじみ性及び定着性に優れる上、インク受理層と印画
部の耐水性にも優れるインクジェット記録用シートを提
供することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08L 75/04 C08L 101:00 // C08L 101:00 B41J 3/04 101Y Fターム(参考) 2C056 EA13 FC06 2H086 BA15 BA33 BA36 4F071 AA24X AA28X AA53 AB26 AD03 AE17 AF05 AH19 BC01 BC02 4J002 AA001 BD081 BF021 CK021 CK031 DE136 DE236 DJ006 DJ016 DJ036 DJ046 FA096 FD016 GK03

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基材上にフィラーとバインダー樹脂を含
    むインク受理層を設けてなるインクジェット記録用シー
    トにおいて、該バインダー樹脂がアニオン性を呈し、イ
    ンク中に含まれる多価アルコール又はその誘導体により
    膨潤し、かつ水に不溶性であることを特徴とするインク
    ジェット記録用シート。
  2. 【請求項2】 水性インクジェット記録用シートである
    請求項1記載のインクジェット記録用シート。
  3. 【請求項3】 バインダー樹脂が、ポリウレタン及び/
    又は塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体である請求項1又
    は2記載のインクジェット記録用シート。
  4. 【請求項4】 フィラーが、多孔性フィラーである請求
    項1,2又は3記載のインクジェット記録用シート。
  5. 【請求項5】 インク受理層が、シリカを含有する多孔
    性フィラー40〜80重量%を含むものである請求項4
    記載のインクジェット記録用シート。
JP2000341401A 2000-11-09 2000-11-09 インクジェット記録用シート Pending JP2002144702A (ja)

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