JP2002103799A - インクジェット記録用シート - Google Patents

インクジェット記録用シート

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JP2002103799A
JP2002103799A JP2000298546A JP2000298546A JP2002103799A JP 2002103799 A JP2002103799 A JP 2002103799A JP 2000298546 A JP2000298546 A JP 2000298546A JP 2000298546 A JP2000298546 A JP 2000298546A JP 2002103799 A JP2002103799 A JP 2002103799A
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resin
ink
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recording sheet
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Naoyuki Ishii
尚之 石井
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Nisshinbo Holdings Inc
Original Assignee
Nisshinbo Industries Inc
Nisshin Spinning Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 特に濡れた状態での耐擦過性に優れると共
に、良好な発色性、インクの定着性や耐にじみ性などの
特性を有するインクジェット記録用シートを提供するこ
と。 【解決手段】 基材の少なくとも一方の面に、バインダ
ー樹脂と填料を主成分とするインク受理層を設けてなる
シートにおいて、上記インク受理層が、バインダー樹脂
の主成分として疎水性樹脂を含むと共に、その内部又は
表面にカチオン性樹脂を含むインクジェット記録用シー
トである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インクジェット記
録用シートに関し、さらに詳しくは、特に濡れた状態で
の耐擦過性に優れると共に、良好な発色性、インクの定
着性や耐にじみ性などの特性を有し、インクジェットプ
リンター、インクジェットプロッター、ペンプロッター
などの水性インクによって筆記や描画を行う際に用いら
れるインクジェット記録用シートに関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、コンピュータ利用技術の普及によ
り、コンピュータにより作成した資料をプリンターなど
を用いてプリントアウトすることが頻繁に行われるよう
になってきた。その際使用されるプリンターとしては、
ドットインパクトプリンター、レーザープリンター、サ
ーマルプリンターおよびインクジェットプリンターなど
が挙げられるが、プリントアウト時の機械的騒音がほと
んどなく、かつプリントアウトに伴うランニングコスト
の低さから、インクジェットプリンターが広く利用され
ている。また、インクジェットプリンターやインクジェ
ットプロッター用のインクを顔料インクにすることによ
り、プリントアウトしたものを屋内や屋外で長期間展示
することが行われるようになってきた。このインクジェ
ットプリンターに用いられる用紙としては、通常普通紙
やコート紙が多く充当されているが、プラスチックフィ
ルムからなる基材表面にインク受理層を設けた記録用シ
ートも用いられている。
【0003】そして、この基材表面に設けられるインク
受理層には、バインダー樹脂として、これまで、ポリビ
ニルアルコールやポリビニルピロリドンなどの親水性樹
脂が用いられてきた。また水性インクに用いられる染料
は、一般にアニオン性であるため、発色性、インクの定
着性や耐にじみ性を向上させる目的で、該インク受理層
にカチオン性化合物を含有させることがよく行われてい
る。特に、四級アンモニウム塩、ジシアンジアミド系、
ポリアミン系、アルキルアミン系などの水溶性のカチオ
ン性有機化合物を含有させる場合が大半である。ところ
で、インクジェット記録用シートの主要な用途の一つに
ポスター用途がある。ポスターのうち屋外で使用するポ
スターは、掲示期間中や取り付け作業中に、降雨などに
より濡れた状態で、他のものと接触する場合があるた
め、濡れた状態での耐擦過性が要求される。しかしなが
ら、前記のようなインク受理層を有する従来のインクジ
ェット記録用シートは、このような耐擦過性が不充分で
あるという問題を有しており、特に、前記の水溶性のカ
チオン性有機化合物をインク受理層に添加したものは、
該インク受理層の濡れた状態での耐擦過性が大きく低下
する。また、ポリビニルアルコールやポリビニルピロリ
ドンなどの親水性樹脂を主成分とするバインダー樹脂を
用いたインク受理層は、濡れた状態での耐擦過性に劣
り、特にカチオン性有機化合物と併用した場合、該耐擦
過性が著しく低下する。したがって、ポスター表面にラ
ミネート加工を施さない状態で、屋外で使用することが
できなかったのが実状である。
【0004】さらに、前記カチオン性有機化合物をイン
ク受理層に含有させた場合、水性染料系インクに対して
は、発色性、インクの定着性や耐にじみ性などを向上さ
せる効果が発揮されるが、水性顔料系インクに対して
は、その効果が発揮されにくいという問題もあった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
従来のインクジェット記録用シートが有する問題を解決
し、特に濡れた状態での耐擦過性に優れると共に、水性
染料系及び水性顔料系の両方のインクに対して、良好な
発色性、インクの定着性や耐にじみ性などの特性を有
し、インクジェットプリンター、インクジェットプロッ
ター、ペンプロッターなどの水性インクによって筆記や
描画を行う際に用いられるインクジェット記録用シート
を提供することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は、前記の優れ
た機能を有するインクジェット記録用シートを開発すべ
く鋭意研究を重ねた結果、インク受理層に、疎水性樹脂
を主成分とするバインダー樹脂とカチオン性樹脂とを組
み合わせて含有させることにより、その目的を達成し得
ることを見出した。本発明は、かかる知見に基づいて完
成したものである。すなわち、本発明は、基材の少なく
とも一方の面に、バインダー樹脂と填料を主成分とする
インク受理層を設けてなるシートにおいて、上記インク
受理層が、バインダー樹脂の主成分として疎水性樹脂を
含むと共に、その内部又は表面にカチオン性樹脂を含む
ことを特徴とするインクジェット記録用シートを提供す
るものである。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明のインクジェット記録用シ
ートは、基材の少なくとも一方の面に、バインダー樹脂
と填料を主成分とするインク受理層を有するものであ
る。上記基材としては特に制限はなく、紙やプラスチッ
クフィルムなど、様々なものを用いることができる。具
体的には、上質紙、中質紙、更紙、模造紙、アート紙、
微塗工紙、薄葉紙、化学パルプ紙、ファンシーペーパー
などの紙類、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピ
レン、ポリスチレン、ポリカーボネートなどの一般的な
熱可塑性樹脂フィルム、あるいは炭酸カルシウムなどの
無機粉末を内添させたこれらの発泡フィルムや、酸化チ
タンが内添された表面光沢性を有する白色ポリエチレン
テレフタレートフィルムなどが挙げられる。これらの基
材の厚さとしては、通常10〜400μm、好ましくは
50〜150μmの範囲で選定される。
【0008】なお、基材として、プラスチックからなる
ものを用いる場合には、その上に設けられる層との密着
性を向上させるなどの目的で、所望により、基材の片面
又は両面に、酸化法や凹凸化法などにより表面処理を施
すことができる。上記酸化法としては、例えばコロナ放
電処理、クロム酸処理(湿式)、火炎処理、熱風処理、
オゾン・紫外線照射処理などが挙げられ、また、凹凸化
法としては、例えばサンドブラスト法、溶剤処理法など
が挙げられる。これらの表面処理法は基材の種類に応じ
て適宜選ばれるが、一般にはコロナ放電処理法が効果及
び操作性などの面から好ましく用いられる。また、易接
着処理を施すこともできる。
【0009】上記基材の少なくとも一方の面に設けられ
るインク受理層における填料としては、従来インク受理
層に填料として使用される公知の無機又は有機の水不溶
性物質の中から、任意のものを適宜選択して用いること
ができる。この填料の具体例としては、シリカ、炭酸カ
ルシウム、アルミナゾル、珪藻土、炭酸マグネシウム、
タルク、酸化チタンなどの無機微粒子、ポリスチレン、
ポリメチルメタクリレート、スチレンとアクリル系単量
体との共重合体、尿素樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、ベ
ンゾグアナミン/メラミン/ホルムアルデヒド縮合物な
どの有機微粒子が挙げられる。これらの填料は、一種を
単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いても
よいが、これらの中で、インク吸収能力の面からシリカ
が好ましく、特に合成シリカが好適である。また、この
填料の平均粒子径は、通常0.5〜30μm、好ましくは
2〜20μmの範囲で選定される。
【0010】本発明においては、インク受理層中の該填
料の含有量は、バインダー樹脂100重量部に対し、通
常50〜300重量部の範囲で選定される。填料の含有
量が上記範囲より少ないとインクの吸収性や乾燥性が低
下するおそれがあり、一方上記範囲より多いとインク受
理層が剥がれやすくなる。これらの理由から、好ましい
填料の含有量は、70〜200重量部の範囲である。本
発明においては、インク受理層におけるバインダー樹脂
の主要成分として、疎水性樹脂が用いられる。この疎水
性樹脂としては、例えばポリスチレン、ポリ塩化ビニ
ル、ポリ塩化ビニリデン、ポリアクリロニトリル、ポリ
エステル樹脂、アクリル樹脂、ポリウレタン、エチレン
−酢酸ビニル共重合樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重
合樹脂、アルキッド樹脂、SBR、ABS樹脂などが挙
げられる。これらは一種を単独で用いてもよく、二種以
上を組み合わせて用いてもよいが、濡れた状態での耐擦
過性及び水性顔料系インクに対する発色性、インクの定
着性や耐にじみ性などの面から、特に塩化ビニル−酢酸
ビニル共重合樹脂及び/又はウレタン樹脂が好ましい。
【0011】また、インク受理層の濡れた状態での耐擦
過性及び耐水性などの面から、上記疎水性樹脂を80重
量%より多く含有するバインダー樹脂を用いるのが有利
である。本発明においては、所望により、バインダー樹
脂として親水性樹脂を用いることができるが、バインダ
ー樹脂中の該親水性樹脂の含有量は20重量%未満が好
ましい。この親水性樹脂としては、例えばポリビニルア
ルコール、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアセター
ル、ポリエチレングリコール、ポリエチレンイミン、カ
ルボキシメチルセルロース、デンプン、カゼインなどが
挙げられる。これらは、一種を単独で用いてもよく、二
種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0012】本発明においては、インク受理層に、上記
の疎水性樹脂を主成分とするバインダー樹脂と共に、カ
チオン性樹脂を含有させることが必要である。このカチ
オン性樹脂は、特に水性染料系インクに対して、発色
性、インクの定着性や耐にじみ性を向上させる効果を発
揮する。該カチオン性樹脂としては、例えば高分子四級
アンモニウム塩、ポリアミドエピクロロヒドリン系樹
脂、ジエチレン・トリアミン重縮合物、ジシアンジアミ
ド系樹脂、ポリアミン系樹脂、アルキルアミン系樹脂な
どを好ましく挙げることができる。これらは一種を単独
で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい
が、これらの中で、ジシアンジアミド系樹脂であるポリ
アルキレンポリアミン・ジシアンジアミド重縮合物が、
上記効果の点から特に好適である。インク受理層におけ
る前記のバインダー樹脂とカチオン性樹脂との含有割合
は、濡れた状態での耐擦過性、水性染料系及び水性顔料
系インクの両方に対する発色性、インクの定着性や耐に
じみ性などを考慮すると、重量比で20:1ないし2:
1の範囲が好ましく、特に15:1ないし3:1の範囲
が好ましい。
【0013】本発明においては、インク受理層が、バイ
ンダー樹脂としての塩化ビニル−酢酸ビニル共重合樹脂
及び/又はウレタン樹脂と、カチオン性樹脂としてのポ
リアルキレンポリアミン・ジシアンジアミド重縮合物
を、上記の割合で含むものが、本発明の目的を効果的に
達成し得る点から、特に好適である。本発明におけるイ
ンク受理層の厚さは、1〜80μmの範囲が好ましく、
特に5〜60μmの範囲が好ましい。この受理層の厚さ
は、インクの吸収性と発色性に密接な関係があり、受理
層が薄いと発色性は向上するが、吸収性が劣り、画像が
にじむ場合がある。この下限はプリンターのインク噴射
量により異なるが、1μmより薄い場合は吸収性が悪
く、画像がにじんでぼける原因となる。一方、受理層が
厚いと吸収性がよくなるが、インクが下に沈み込み、発
色性に劣る場合がある。この上限はプリンターによって
異なるが、80μmより厚くしてもインクの噴射量より
も吸収容量が大きくなるだけで、逆に発色性が低下する
原因となる。さらに厚い場合は乾燥しにくくなるため、
表面にひび割れが生じやすくなり、好ましくない。
【0014】前記カチオン性樹脂は、インク受理層の内
部に含ませてもよいし、あるいは表面に含ませてもよ
い。該カチオン性樹脂をインク受理層の内部に含ませる
場合は、インク受理層を例えば下記の方法で形成するこ
とができる。まず、バインダー樹脂、カチオン性樹脂及
び填料を、それぞれ所定の割合で水性媒体に溶解又は分
散させて、塗工に適した固形分濃度を有する塗工液を調
製する。この際、該塗工液には、従来慣用されている各
種添加剤、例えば界面活性剤、潤滑剤、安定剤、着色剤
などを添加することができる。次いで、この塗工液を、
基材の片面又は両面に、リバースロールコート、エアナ
イフコート、グラビアコート、ブレードコートなどの公
知の塗工方式にて、乾燥後の厚さが所定の値になるよう
に塗工し、乾燥処理することにより、所望のインク受理
層を形成することができる。上記乾燥処理は、熱風乾燥
などの通常の方法によって、100〜120℃程度の温
度で行うのが好ましい。なお、基材とインク受理層との
密着性を向上させる目的で、所望により、基材とインク
受理層との間にアンカー層を設けることができる。
【0015】一方、カチオン性樹脂をインク受理層の表
面に含ませる場合は、インク受理層を、例えば下記の方
法で形成することができる。カチオン性樹脂を配合しな
いこと以外は、前記と同様にして塗工液を調製したの
ち、基材の片面又は両面に塗工し、乾燥処理して塗工層
を形成し、次いでカチオン性樹脂を含む塗布液を用い、
塗布、散布、浸漬などの方法により、該塗工層表面にカ
チオン性樹脂を含ませることによって、所望のインク受
理層を形成することができる。なお、この場合も、前記
と同様にアンカー層を設けることができる。本発明にお
いては、インク受理層が基材の片面に設けられる場合、
基材の裏面〔インク受理層とは反対側の面〕に、所望に
よりマット層又はインク受理層を設けることができる。
前記のマット層はバインダー及びマット化剤により形成
され、該バインダーとしては、例えば熱可塑性樹脂、熱
硬化性樹脂、光硬化性樹脂などがあり、具体的にはアク
リル系、ウレタン系、ポリエステル系、塩化ビニル系の
各樹脂が挙げられる。また、マット化剤としては、例え
ばシリカ、ジルコニア、クレー、カオリン、アルミナ、
チタニア、ゼオライト、炭酸カルシウム、硫酸バリウ
ム、水酸化マグネシウム、リン酸カルシウム、ガラスな
どの無機粉体、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、塩化
ビニル樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、ベンゾグアナミン
/メラミン/ホルムアルデヒド縮合物などの合成樹脂粉
体が挙げられる。このマット化剤の平均粒子径は、0.
1〜20μm、好ましくは2〜10μmの範囲が望まし
い。
【0016】また、基材の裏面にもインク受理層を形成
する場合は、基材の表面に設けたものと同一のものを設
けてもよいし、他のもの、例えばマット化剤を含有しな
い、もしくは極少量含有させたもので透明性のあるイン
ク受理層などを設けてもよい。このマット層の厚さは、
カール防止性や良好な筆記性などが得られる点から、1
〜10μm、好ましくは3〜7μmの範囲が有利であ
る。さらに、該マット層には、従来添加剤として慣用さ
れているもの、例えば界面活性剤、潤滑剤、安定剤、着
色剤などをを含有させることができる。
【0017】
【実施例】次に、本発明を実施例によりさらに詳しく説
明するが、本発明は、この例によってなんら限定される
ものではない。なお、作製したインクジェット記録用シ
ートの性能を、以下に示す要領に従って評価した。 (1)濡れた状態での耐擦過性 記録用シートの表層部を濡れた綿棒(100g荷重)で
擦り、目視により表層が擦れ落ちる回数をもって、下記
の基準で評価した。 ◎:100回以上 ○:80回以上100回未満 △:50回以上80回未満 ×:50回未満 (2)印画部耐水性 水性顔料系インクで印画後、24時間以上放置したの
ち、濡れた綿棒(100g荷重)で印画部を擦り、目視
によりインクが擦り取れる回数をもって、下記の基準で
評価した。 ◎:100回以上 ○:80回以上100回未満 △:50回以上80回未満 ×:50回未満 (3)発色性,インクのにじみ及びインク定着性 水性顔料系インクで印画後、目視により下記の基準で評
価した。 ◎:極めて良好 ○:良好 △:やや不良 ×:不良
【0018】実施例1 アクリル樹脂エマルジョン〔三菱化学BASF社製「ア
クロナールYJ−6221D」、固形分濃度49重量
%〕61.6重量部、水28.68重量部、分散剤〔三
洋化成工業社製「キャリボンL−400」〕0.50重
量部及び軽質炭酸カルシウム〔白石中央研究所製「カル
ライトSA」、平均粒径3μm〕9.02重量部を均質
に混合して塗工液Aを調製した。水63.23重量部、
微粉末シリカ〔水沢化学工業社製「ミズカシルP−78
F」、平均粒径12.5μm〕15.39重量部及び疎
水性樹脂(塩化ビニル−酢酸ビニル共重合樹脂)〔日信
化学工業社製「ビニブラン386」、固形分濃度45重
量%〕21.38重量部を均質に混合、分散して塗工液
Bを調製した。カチオン性樹脂〔日華化学社製「ネオフ
ィックスE−117」〕10重量部及び水90重量部を
均質に混合して塗工液Cを調製した。
【0019】厚さ80μmの合成紙〔王子油化合成紙社
製「ユポFPG#80〕の片面に、前記塗工液Aを用い
てアンカーコート層を設けたのち、前記塗工液Bを塗
布、乾燥して、厚さ35μmの塗工層を設け、次いでこ
の上に、前記塗工液Cを塗布、乾燥して、上記塗工層表
面にカチオン性樹脂を含むインク受理層を形成させるこ
とにより、インクジェット記録用シートを作製した。上
記インク受理層における疎水性樹脂(塩化ビニル−酢酸
ビニル共重合樹脂)とカチオン性樹脂との重量比は、
5:1であった。このインクジェット記録用シートの性
能評価結果を第1表に示す。
【0020】実施例2 水55.15重量部、微粉末シリカ〔水沢化学工業社製
「ミズカシルP−78F」、平均粒径12.5μm〕1
4.95重量部及び疎水性樹脂(アクリル系樹脂エマル
ジョン)〔三菱化学BASF社製「アクロナールYJ−
2870D」、固形分濃度50重量%〕29.90重量
部を均質に混合、分散して塗工液Dを調製した。実施例
1と同様の基材の片面に、前記塗工液Aを用いてアンカ
ーコート層を設けたのち、前記塗工液Dを塗布、乾燥し
て、厚さ40μmの塗工層を設け、次いでこの上に、前
記塗工液Cを塗布、乾燥して、上記塗工層表面にカチオ
ン性樹脂を含むインク受理層を形成させることにより、
インクジェット記録用シートを作製した。上記インク受
理層における疎水性樹脂(アクリル系樹脂)とカチオン
性樹脂との重量比は、10:1であった。このインクジ
ェット記録用シートの性能評価結果を第1表に示す。
【0021】実施例3 水49.56重量部、微粉末シリカ〔水沢化学工業社製
「ミズカシルP−78F」、平均粒径12.5μm〕1
6.36重量部及び疎水性樹脂(アクリル−スチレン系
樹脂エマルジョン)〔サイデン化学社製「サイビノール
EK−61」、固形分濃度40重量%〕34.08重量
部を均質に混合、分散して塗工液Eを調製した。実施例
2において、塗工液Dの代わりに、上記塗工液Eを用い
た以外は、実施例2と同様にしてインクジェット記録用
シートを作製した。上記インク受理層における疎水性樹
脂(アクリル−スチレン系樹脂)とカチオン性樹脂との
重量比は、7:1であった。このインクジェット記録用
シートの性能評価結果を第1表に示す。
【0022】実施例4 水52.74重量部、微粉末シリカ〔水沢化学工業社製
「ミズカソーブC−1」、平均粒径6.5μm〕15.
00重量部及び疎水性樹脂(ポリウレタン系樹脂エマル
ジョン)〔旭電化工業社製「アデカボンタイターHUX
−386」、固形分濃度31重量%〕32.26重量部
を均質に混合、分散して塗工液Fを調製した。実施例1
において、塗工液Bの代わりに、上記塗工液Fを用いた
以外は、実施例1と同様にしてインクジェット記録用シ
ートを作製した。上記インク受理層における疎水性樹脂
(ポリウレタン系樹脂)とカチオン性樹脂との重量比
は、8:1であった。このインクジェット記録用シート
の性能評価結果を第1表に示す。
【0023】比較例 水5.29重量部、微粉末シリカ〔水沢化学工業社製
「ミズカシルP−78F」、平均粒径12.5μm〕1
0.09重量部、親水性樹脂(ポリビニルアルコール)
〔クラレ社製「クラレポバールR−1130」、固形分
濃度6重量%〕75.66重量部、アルミナゾル〔日産
化学社製「アルミナゾル200」、固形分濃度10重量
%〕8.83重量部及び消泡剤〔サンノプコ社製「SN
−デフォーマー480」、固形分濃度100重量%〕
0.13重量部を均質に混合、分散して塗工液Gを調製
した。実施例1において、塗工液Bの代わりに、上記塗
工液Gを用いた以外は、実施例1と同様にしてインクジ
ェット記録用シートを作製した。上記インク受理層にお
ける親水性樹脂(ポリビニルアルコール)とカチオン性
樹脂との重量比は、4:1であった。このインクジェッ
ト記録用シートの性能評価結果を第1表に示す。
【0024】
【表1】
【0025】
【発明の効果】本発明のインクジェット記録用シート
は、特に濡れた状態での耐擦過性に優れると共に、水性
染料系及び水性顔料系の両方のインクに対して、良好な
発色性、インクの定着性や耐にじみ性などの特性を有
し、インクジェットプリンター、インクジェットプロッ
ター、ペンプロッターなどの水性インクによって筆記や
描画を行う際に好適に用いられる。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基材の少なくとも一方の面に、バインダ
    ー樹脂と填料を主成分とするインク受理層を設けてなる
    シートにおいて、上記インク受理層が、バインダー樹脂
    の主成分として疎水性樹脂を含むと共に、その内部又は
    表面にカチオン性樹脂を含むことを特徴とするインクジ
    ェット記録用シート。
  2. 【請求項2】 バインダー樹脂中の疎水性樹脂の含有量
    が、80重量%を超える請求項1記載のインクジェット
    記録用シート。
  3. 【請求項3】 疎水性樹脂が、塩化ビニル−酢酸ビニル
    共重合樹脂及び/又はウレタン樹脂である請求項1又は
    2記載のインクジェット記録用シート。
  4. 【請求項4】 カチオン性樹脂が、ポリアルキレンポリ
    アミン・ジシアンジアミド重縮合物である請求項1、2
    又は3記載のインクジェット記録用シート。
  5. 【請求項5】 インク受理層が、バインダー樹脂として
    塩化ビニル−酢酸ビニル共重合樹脂及び/又はウレタン
    樹脂を含み、かつカチオン性樹脂としてポリアルキレン
    ポリアミン・ジシアンジアミド重縮合物を含む請求項3
    又は4記載のインクジェット記録用シート。
  6. 【請求項6】 塩化ビニル−酢酸ビニル共重合樹脂及び
    /又はウレタン樹脂とポリアルキレンポリアミン・ジシ
    アンジアミド重縮合物との含有割合が、重量比で20:
    1ないし2:1である請求項5記載のインクジェット記
    録用シート。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN100379577C (zh) * 2003-03-28 2008-04-09 王子制纸株式会社 喷墨记录介质

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CN100379577C (zh) * 2003-03-28 2008-04-09 王子制纸株式会社 喷墨记录介质

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