JP2002144424A - 芳香族ポリアミドフィルムおよび磁気記録媒体 - Google Patents

芳香族ポリアミドフィルムおよび磁気記録媒体

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JP2002144424A
JP2002144424A JP2000340476A JP2000340476A JP2002144424A JP 2002144424 A JP2002144424 A JP 2002144424A JP 2000340476 A JP2000340476 A JP 2000340476A JP 2000340476 A JP2000340476 A JP 2000340476A JP 2002144424 A JP2002144424 A JP 2002144424A
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ftd
aromatic polyamide
film
stress
mpa
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JP2000340476A
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English (en)
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Akimitsu Tsukuda
佃  明光
Mitsuhiro Horiuchi
光弘 堀内
Nobuaki Ito
伸明 伊藤
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Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】出力特性に優れ、且つカッピングの小さい芳香
族ポリアミドフィルムを提供する。 【解決手段】幅方向の180℃における熱収応力をFTD
(180)、熱収応力のピーク値を示す温度をP(℃)、そ
の時の熱収応力をFTD(P)、長手方向の熱収応力のピー
ク値をFMD(P)としたとき、FTD(180)、P、FTD(P)お
よびFMD(P)が下式(1)〜(3)を同時に満足し、 2MPa≦FTD(180)≦50MPa (1) 1.2×FTD(180)≦FTD(P)≦100MPa (2) 0.2<FMD(P)/FTD(P)<1 (3) かつ、少なくとも片面に凝集率が0〜25%の範囲内に
ある突起が10〜5,000万個/mm2の範囲内の密
度で形成せしめた芳香族ポリアミドフィルムとする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、芳香族ポリアミド
フィルム、特に金属薄膜型磁気記録媒体に好適なフィル
ム、および磁気記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】芳香族ポリアミドフィルムは、その優れ
た耐熱性、機械特性を活かして様々な用途に検討されて
いる。特にパラ配向系の芳香族ポリアミドフィルムは剛
性、強度等の機械特性が他のポリマより優れているた
め、薄物化に非常に有利であり、プリンターリボン、磁
気テープ、コンデンサー、太陽電池等の用途が考えられ
ている。芳香族ポリアミドフィルムの加工工程、例え
ば、磁気記録媒体用途における塗布型あるいは金属薄膜
型磁性層形成工程、あるいは感熱転写用途における感熱
転写層塗布などの工程における加工速度の増大に伴い、
芳香族ポリアミドフィルムには、一層良好な走行性、耐
摩耗性、塗剤の付着性等の表面特性が要求されつつあ
る。こうした要請に対して、従来から芳香族ポリアミド
フィルムの表面形成法については種々の検討が為されて
きた。例えば、フィルム表面に微細な突起を形成するた
めに、フィルム中に無機粒子を含有させた芳香族ポリア
ミドフィルム(例えば、特開昭60−127523号公
報、特開昭60−201914号公報)や、表面突起形
成のための粒子を含有する薄膜層を基層に積層した芳香
族ポリアミドフィルム(例えば、特開平3−11951
2号公報)などである。更に粒径の異なるシリカ等の球
形無機粒子を含有せしめることにより、出力特性と走行
耐久性の両立を図る試みもなされている。
【0003】一方、磁気記録の高密度化の要請に従い金
属薄膜型磁性層を設けた磁気記録媒体においては、金属
薄膜蒸着時に瞬間的に高温に曝されるため、蒸着キャン
から剥離後に磁性層を内側にカールするカッピング現象
が発生する。このカッピングを抑制するために、磁気記
録媒体製造工程においては150〜250℃程度の熱を
加えるカール戻し工程を設けたり、ベースフィルムにお
いては、幅方向の熱収縮率を付与することが行われてい
る。しかしながら、近年、磁気記録媒体加工速度の増大
に伴い、従来のフィルムではカッピング制御が不十分な
場合が発生したり、カッピングを制御しようとすると出
力特性が低下するなどの問題があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の問題
を解決し、カッピング性と出力特性を高度に両立させた
芳香族ポリアミドフィルムを得ることを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】かかる課題を解決するた
めに、本発明は、幅方向の180℃における熱収応力を
FTD(180)、熱収応力のピーク値を示す温度をP
(℃)、その時の熱収応力をFTD(P)、長手方向の熱収
応力のピーク値をFMD(P)としたとき、FTD(180)、P、
FTD(P)およびFMD(P)が下式(1)〜(3)を同時に満
足し、 2MPa≦FTD(180)≦50MPa (1) 1.2×FTD(180)≦FTD(P)≦100MPa (2) 0.2<FMD(P)/FTD(P)<1 (3) かつ、少なくとも片面に凝集率が0〜25%の範囲内に
ある突起が10〜5,000万個/mm2の範囲内の密
度で形成されている芳香族ポリアミドフィルムを特徴と
するものである。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明の芳香族ポリアミドとは、
次の一般式(I)および/または一般式(II)で表わ
される繰り返し単位を50モル%以上含むものが好まし
く、70モル%以上からなるものがより好ましい。 一般式(I)
【0007】
【化1】 一般式(II)
【0008】
【化2】 ここで、Ar1、Ar2、Ar3は 例えば、
【0009】
【化3】 などが挙げられ、X、Yは−O−、−CH2−、−CO
−、−SO2−、−S−、−C(CH32−等から選ば
れるが、これらに限定されるものではない。更にこれら
の芳香環上の水素原子の一部が、フッ素、塩素、臭素な
どのハロゲン基(特に塩素)、ニトロ基、およびメチル
基、エチル基、プロピル基などのアルキル基(特にメチ
ル基)、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソ
プロポキシ基などのアルコキシ基などの置換基で置換さ
れているものも含み、また、重合体を構成するアミド結
合中の水素が他の置換基によって置換されているものも
含む。
【0010】特性面からは上記の芳香環がパラ配向位で
結合されたものが、全芳香環の50%以上、好ましくは
75%以上を占める重合体が、フィルムの剛性が高く耐
熱性も良好となるため好ましい。ここでいうパラ配向位
とは結合位が同軸または平行となるものである。また芳
香環上の水素原子の一部がハロゲン基(特に塩素)で置
換された芳香環が全体の30%以上であると耐湿性が向
上し、吸湿による寸法変化、剛性低下などの特性が改善
されるために好ましい。
【0011】本発明の芳香族ポリアミドは、一般式
(I)および/または一般式(II)で表される繰り返
し単位を50モル%以上含むものであって、50モル%
未満は他の繰り返し単位が共重合、またはブレンドされ
ていても差し支えない。
【0012】本発明の芳香族ポリアミドフィルムは、フ
ィルム幅方向の180℃における熱収応力FTD(180)、
熱収応力のピーク値を示す温度P(℃)、その時の熱収
応力FTD(P)、またフィルム長手方向の熱収応力のピー
ク値FMD(P)が、下式(1)〜(3)を同時に満たすも
のである。
【0013】 2MPa≦FTD(180)≦50MPa (1) 1.2×FTD(180)≦FTD(P)≦100MPa (2) 0.2<FMD(P)/FTD(P)<1 (3) 芳香族ポリアミドフィルムにおいて、熱収応力を上記範
囲内に制御することにより、カッピング特性が良好で、
且つ出力特性の高い磁気記録媒体を得ることが可能とな
る。FTD(180)が、2MPa未満であるとカッピング特
性が不良となり、50MPaを超えると蒸着時に皺が入
ることがある。FTD(180)は、好ましくは4〜40MP
aの範囲内であり、より好ましくは6〜35MPaの範
囲内である。更にピークの熱収応力が1.2×FTD(18
0)<FTD(P)<100MPaを満たすことが必要であ
る。FTD(P)≦1.2×FTD(180)であると、経時により
カッピング特性が悪化することがあり、また、FTD(P)
が100MPa以上であると、磁気記録媒体製造時に皺
が発生することがある。更に、FMD(P)/FTD(P)が0.
2以下あるいは1以上であると、磁気記録媒体製造時に
かかるテンションが方向により大きく変動するため、出
力特性が低下することがある。FMD(P)/FTD(P)は、好
ましくは0.3〜0.8の範囲内であり、より好ましく
は0.3〜0.7の範囲内である。
【0014】また、ピーク温度は、180℃を超え45
0℃未満であるとカッピング特性がより良好となるため
好ましい。より好ましくは190〜350℃の範囲内で
あり、更に好ましくは200〜250℃の範囲内であ
る。
【0015】また、本発明の芳香族ポリアミドフィルム
は、100℃における幅方向の熱収応力FTD(100)が1
MPa未満であることが好ましい。FTD(100)が1MP
a以上であると、高温、高湿下でのカッピング特性が悪
化したり、磁気記録媒体製造工程、蒸着工程やカレンダ
ー工程でしわが入りやすくなることがある。より好まし
くは0.5MPa未満である。
【0016】更に本発明の芳香族ポリアミドフィルム
は、少なくとも片面に凝集率が0〜25%の範囲内にあ
る突起が10〜5,000万個/mm2の範囲内にある
密度で形成されている。凝集率が25%を超えると磁気
記録媒体としたときにヘッドとのスペーシングロスが大
きくなり出力特性が低下することがある。更に、凝集粒
子が多数存在する場合、磁気記録媒体製造時の熱伝導が
不均一になるため出力特性のみならず、カッピング性も
悪化する場合がある。また、突起個数が10万個/mm
2を下回ると、摩擦が大きくなりすぎて実用特性に劣
り、また5,000万個/mm2を超えると出力特性が
低下することがある。
【0017】本発明のフィルムを得るために、突起形成
物として粒子を含有させていても良い。
【0018】有機粒子としては、例えば架橋ポリビニル
ベンゼン、アクリル、架橋ポリスチレン、ポリエステ
ル、ポリイミド、ポリアミド、フッ素樹脂粒子などが挙
げられ、無機粒子としては、コロイダルシリカ、酸化チ
タン、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム、炭酸カル
シウム、カーボンブラック、ゼオライト粒子などが挙げ
られる。また、上記有機粒子に他の有機物で被覆等の各
種処理を施した上記有機高分子粒子、あるいは表面に上
記の有機高分子で被覆等の各種処理を施した無機粒子等
も使用できる。粒子径としては、5〜100nmの範囲
内にあるものが好ましく、より好ましくは10〜50n
mの範囲内、更に好ましくは15〜30nmの範囲内で
あり、単分散粒子を用いることが好ましい。また、これ
らの中から、複数の粒子を組み合わせて用いても良く、
また大きさの異なる粒子を組み合わせて使用しても差し
支えない。粒子の含有量は、0. 0001〜1.0重量
%の範囲内とするのが好ましく、より好ましくは0.0
01〜0.2重量%の範囲内、更に好ましくは0.00
5〜0.1重量%の範囲内である。更に、耐摩耗性、走
行耐久性の向上のためには、突起高さの均一性も重要で
あり、そのために、粒子形状としては球形粒子が好まし
く、また粒径の均一なものを使用することが望ましい。
詳しくは平均粒子径をDとした時の粒径分布の相対標準
偏差σ(標準偏差/平均粒子径)が、σ≦0.3を充た
すことが好ましく、より好ましくはσ≦0.15であ
る。 本発明のフイルムは、上記組成物を主要成分とす
るが、本発明の目的を阻害しない範囲で、酸化防止剤、
熱安定剤、滑剤、紫外線吸収剤、核生成剤等の無機また
は有機の添加剤が含有されていてもよい。
【0019】また表面突起は、上記のように有機および
/または無機粒子を含有せしめることで形成されても良
いが、好適に扁平突起を均一に得るためには、後述する
ように芳香族ポリアミドに特定の異種ポリマをブレンド
し、成型時に特定条件を採ることにより発生しうるミク
ロ相分離構造を利用して突起を形成することが一層好ま
しい。このような方法で得られた突起は、高密度であり
ながら、高さが均一で、凝集がないものとなる。
【0020】本発明のフィルムは、厚みが1〜10μm
の範囲内にある薄膜フィルムである場合に、本発明の効
果をより奏することができるので好ましい。より好まし
くは1〜6μmの範囲内、更に好ましくは、1〜4μm
の範囲内である。
【0021】本発明のフィルムは、少なくとも一方向の
引張りヤング率が7GPa以上であることが、近年ます
ます顕著になってきている基材フィルムの薄膜化を達成
するため好ましい。例えば磁気テープの出力は、テープ
とヘッドとのヘッドタッチ性の向上に伴って上がるが、
そのために基材フィルムの高ヤング率化が求められる。
記録方法が固定ヘッド式の場合は長手方向の、ヘリカル
スキャン方式の場合は幅方向のヤング率が特に必要であ
り、基材フィルムのいずれの方向も7GPa未満であれ
ば、いずれの記録方式を採用しても高出力が得られない
ので好ましくない。尚、本発明のフィルムの少なくとも
一方向のヤング率は、より好ましくは9GPa以上、更
に好ましくは11GPa以上である。ヤング率が高すぎ
るとフィルムが脆くなるおそれがあるため、通常上限と
しては35GPa程度である。尚、全ての方向のヤング
率が7GPa以上であることが好ましいのはいうまでも
ない。これらの特性を充たすためには、本発明の有機高
分子体が芳香族ポリアミドであって、更にその芳香環が
パラ配向性を有しているものが、好ましくは全芳香環の
50%以上、より好ましくは75%以上、更に好ましく
は80%以上、一層好ましくは90%以上をしめている
ことである。
【0022】該フィルムの少なくとも一方向の伸度は1
0%以上、より好ましくは20%以上、更に好ましくは
30%以上であると適度な柔軟性を持つので好ましい。
伸度の上限は他の物性とのバランスにより決定される
が、通常90%以下である。
【0023】該フィルムの吸湿率は、5%以下、より好
ましくは3%以下、更に好ましくは2%以下であると、
湿度変化によるテープの伸縮が抑えられ、良好な出力特
性を保てるので好ましい。また、吸湿率を大幅に低下さ
せようとした場合に他のフィルム特性を損なう可能性が
あるため、下限としては0.3%以上である。
【0024】本発明のフィルムは、フレキシブルプリン
ト基板、コンデンサー、プリンタリボン、音響振動板、
太陽電池のベースフィルムなど種々の用途に好ましく用
いられるが、少なくとも片面に磁性層を設けた磁気記録
媒体として用いられると、加工時においては、その平滑
性故に磁性塗料の塗布性に優れ、また、製品時において
は、滑り性が良好となるため高出力、高耐久性、無欠点
性を兼ね備えた磁気記録媒体となるため特に好ましい。
【0025】磁気記録媒体の形態は、ディスク状、カー
ド状、テープ状等特に限定されないが、本発明の芳香族
ポリアミドフィルムの優れた表面性、高ヤング率を活か
した薄膜化に対応するため、芳香族ポリアミドフィルム
からなる支持体の厚みが6.5μm以下、幅が2.3〜
13mm、長さが200m/巻以上、最短記録波長が
0.7μm以下、トラックピッチが10μm以下の長
尺、高密度の磁気テープとした時に表面形状を規制する
こと、また高い剛性、良好なカッピングと特性を持つこ
とによる優れた効果をより一層奏することができるので
特に好ましい。
【0026】また本発明の磁気記録媒体は、民生用、プ
ロ用、D−1、D−2、D−3等の放送局用、デジタル
ビデオカセット、DDS−2、3、4、データ8mm、
QIC、AIT、DLT、LTO、マンモス等のデータ
ストレージ用途に好適に用いることができるが、データ
欠落等の信頼性が最も重視されるデータストレージ用途
に最適に用いることができる。
【0027】また磁性層の形成法は、酸化鉄、メタル粉
等の磁性粉を熱硬化性、熱可塑性あるいは放射線硬化性
などのバインダーと混練し塗布、乾燥を行う塗布法、N
i、Co、Cr、Fe、γ−Fe23などの金属または
それらの合金を蒸着、スパッタリング、イオンプレーテ
ィング法などにより基材フィルム上に直接磁性金属薄膜
層を形成する乾式法のいずれの方式も採用できるが、本
発明の効果をより一層奏するためには乾式法で形成され
ることが好ましい。乾式法を採用した場合、得られた磁
気記録媒体の更なる耐久性向上、滑り性付与を目的とし
てダイアモンド・ライク・コーティングのような保護
層、更にその上に潤滑層が形成されることがある。
【0028】更に磁性層の厚みが0.15μm以下であ
ると本発明のフィルムの表面性の寄与が大きくなり、出
力特性、走行耐久性が磁性層の特別な工夫なく良好とな
るため好ましい。より好ましくは0.1μm以下であ
る。下限については、磁性層耐久性を損なわないため、
0.03μm以上である。
【0029】本発明の芳香族ポリアミドフィルムの特徴
を最大限に活かすための、本発明の磁気記録媒体の最も
好ましい実施様態としては、上記より、厚み0.15μ
m以下の金属薄膜型磁性層を有し、その上に保護層、潤
滑層が設けられた磁気記録媒体である。
【0030】また、磁化方式については、水平磁化、垂
直磁化のいずれをも問わず、更に光記録テープにも好適
に使用できる。
【0031】該フィルムは、単層であっても、多層であ
っても差し支えない。芳香族ポリアミドを用いる場合、
例えば2層の場合には、重合した芳香族ポリアミド溶液
を二分し、少なくとも一方に本発明で使用するポリマを
積層する。さらに3層以上の場合も同様である。これら
積層の方法としては、周知の方法たとえば、口金内での
積層、複合管での積層や、一旦1層を形成しておいてそ
の上に他の層を形成する方法などがある。多層の場合、
本発明のフィルム表面が少なくとも一面の最外層に積層
されることが好ましく、更にその積層厚みが0.3μm
以上であると本発明の効果を十分に奏することができる
ので好ましい。
【0032】次に本発明のフィルムの製造法について記
すが、これに限定されるものではない。
【0033】まず、ポリマであるが、前述した芳香族ポ
リアミドに、後述する異種重合体を含有せしめること
が、凝集率を低減する上で好ましい(第1の方法)。
【0034】まず芳香族ポリアミドであるが、酸クロリ
ドとジアミンから得る場合には、N−メチルピロリドン
(NMP)、ジメチルアセトアミド(DMAc)、ジメ
チルホルムアミド(DMF)などの非プロトン性有機極
性溶媒中で、溶液重合したり、水系媒体を使用する界面
重合などで合成される。この時、低分子量物の生成を抑
制するため、反応を阻害するような水、その他の物質の
混入は避けるべきであり、効率的な攪拌手段をとること
が好ましい。また、原料の当量性は重要であるが、製膜
性を損なう恐れのある時は、適当に調整することができ
る。また、溶解助剤として塩化カルシウム、塩化マグネ
シウム、塩化リチウム、臭化リチウム、硝酸リチウムな
どを添加しても良い。
【0035】単量体として芳香族ジ酸クロリドと芳香族
ジアミンを用いると塩化水素が副生するが、これを中和
する場合には、水酸化カルシウム、炭酸カルシウム、炭
酸リチウムなどの周期律表I族かII族のカチオンと水
酸化物イオン、炭酸イオンなどのアニオンとからなる塩
に代表される無機の中和剤、またエチレンオキサイド、
プロピレンオキサイド、アンモニア、トリエチルアミ
ン、トリエタノ−ルアミン、ジエタノ−ルアミンなどの
有機の中和剤が使用される。また、基材フィルムの湿度
特性を改善する目的で、塩化ベンゾイル、無水フタル
酸、酢酸クロリド、アニリン等を重合の完了した系に添
加し、ポリマの末端官能基を封鎖しても良い。また、イ
ソシアネートとカルボン酸との反応は、非プロトン性有
機極性溶媒中、触媒の存在下で行なわれる。
【0036】これらのポリマ溶液はそのまま異種重合体
とのブレンド用原液として使用してもよく、あるいはポ
リマを一度単離してから上記の有機溶媒や、硫酸等の無
機溶剤に再溶解してブレンド用原液を調製してもよい。
【0037】また、添加させる異種重合体とは、前述の
芳香族ポリアミド以外の繰り返し単位を有する一種以上
の重合体をいう。この異種重合体は、フィルムに突起を
形成させる能力を有する突起形成性ポリマであると好ま
しい(以下、異種重合体は突起形成性ポリマを含む表現
として用いる)。異種重合体の含有量は、突起個数、高
さを目的に適うよう決定されるが、芳香族ポリアミドの
優れた機械特性、耐熱性を損なわないため、均一突起を
形成させるために、芳香族ポリアミドと異種重合体の総
量に対し、0.1重量%以上30重量%未満であること
が好ましい。該重量分率が0.1重量%未満の場合、突
起高さが3nm未満となり本発明の範囲に入らないこと
がある。また、30重量%を超える場合は、表面が大き
くうねり実用に適さないだけではなく、フイルムの機械
特性が劣化することがある。異種重合体の含有量は、用
いられる芳香族ポリアミドと異種重合体の種類、溶解
性、分子量、成形体のサイズ等により適切な設計が為さ
れるべきであるが、より好ましくは、2〜18重量%の
範囲内であり、更に好ましくは、5〜15重量%の範囲
内である。
【0038】かかる異種重合体の種類は、芳香族ポリア
ミドの溶解性パラメーターδa、含有される異種重合体
の溶解性パラメーターδbとしたときに、下式(4)、
(5)を同時に満たすことが、本発明の目的を達成する
上で好ましい。
【0039】 50(MJ/m31/2≦δa≦70(MJ/m31/2 (4) 2(MJ/m31/2≦|δa−δb|≦20(MJ/m31/2 (5) ここでいう溶解性パラメーターとは、Fedorsの方
法により計算される値である(計算方法は、例えば、Pr
operties of Polymers, chapter 7(D.W.Van Kreveren
著、1976、Elsevier)等に示されている)。芳香族ポリ
アミド、異種重合体の構造によっては、含有される化学
種のパラメーターが求められていないためFedors
の方法で計算できないものもあるが、その場合は近似の
化学種を用いることで代用する(例えば、−SO2−に
ついてのパラメーターはないが、−S−と、−O−、−
O−の値を用いて代用することとする)。溶解性パラメ
ーターは、異種ポリマ間の相溶性の目安となるパラメー
ターであり、δa、δbが上記の範囲であると、分散相
の大きさが規制され、好ましく表面突起が本願発明の範
囲を充たすことができる。|δa−δb|は、より好ま
しくは、 2(MJ/m31/2≦|δa−δb|≦16(MJ/m
31/2 であり、更に好ましくは、 2(MJ/m31/2≦|δa−δb|≦12(MJ/m
31/2 である。
【0040】また、芳香族ポリアミド本来の耐熱性、機
械特性を充分に発揮させるためには異種重合体も耐熱性
に優れることが好ましく、ガラス転移温度、またはガラ
ス転移温度が明確でない場合は、JIS−D648に記
載の熱変形温度が、150℃以上、より好ましくは、2
00℃以上であることが好ましい。
【0041】このような異種重合体の例としては、ポリ
スルホン、ポリエーテルスルホン、ポリスルフィドスル
ホン、ポリフェニレンスルフィド、ポリエーテルイミ
ド、ポリフェニレンオキシド、変性ポリフェニレンオキ
シド、ポリエーテルケトン、ポリエーテルエーテルケト
ン、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート、
ポリブチレンテレフタレート、ポリイミドまたはその前
駆体であるポリアミド酸、ポリフッ化ビニリデン、ポリ
メチルメタアクリレート、ポリスチレン、ポリビニルア
ルコール等が挙げられるが、形成される表面突起の均一
性、耐熱性の点から、ポリスルホン、ポリエーテルスル
ホン、ポリスルフィドスルホンなどの芳香族ポリスルホ
ン系重合体、芳香族ポリエーテルイミド系重合体、ポリ
フェニレンオキシド、変性ポリフェニレンオキシドなど
のポリフェニレンオキシド系重合体、ポリエーテルケト
ン、ポリエーテルエーテルケトンなどの芳香族ポリケト
ン系重合体、ポリカーボネート系重合体、ポリエチレン
テレフタレート、ポリブチレンテレフタレートなどの芳
香族ポリエステル系重合体、ポリイミドまたはその前駆
体であるポリアミド酸を用いる芳香族ポリイミド系重合
体等から選ばれる少なくとも一種の重合体を含有するこ
とが好ましい。この中で特に好ましいのは、芳香族ポリ
スルホン系重合体である。ここでいう芳香族ポリスルホ
ン系重合体とは、ビスフェノールAのナトリウム塩と、
4,4’−ジクロロジフェニルスルホンとの重縮合、4
−(4−クロロフェニルスルホニル)フェノールのカリ
ウム塩の重縮合などにより製造されるポリスルホンに代
表される、繰り返し単位中に少なくとも1個のスルホン
基−SO2−を有する芳香族ポリスルホン系重合体であ
り、具体的には、下式で表される繰り返し単位を有する
公知の芳香族ポリスルホン系重合体が挙げられ、これら
を2種以上用いても差し支えない。
【0042】
【化4】 ここで、nは正の整数であり、5〜1,000のものが
耐熱性および有機溶媒への溶解性の点で好ましい。ま
た、この中でも特に、
【0043】
【化5】 が均一な突起を形成できる点で好ましい。また、上記化
学式において、樹脂の耐熱性を向上させる等の目的によ
り、その芳香環上の水素原子の一部が、フッ素、塩素、
臭素などのハロゲン基(特に塩素)、ニトロ基、および
メチル基、エチル基、プロピル基などのアルキル基(特
にメチル基)、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ
基、イソプロポキシ基などのアルコキシ基などの置換基
で置換されていても良い。
【0044】芳香族ポリアミドと異種重合体とのブレン
ド方法としては、芳香族ポリアミドの重合前あるいは重
合後に、ペレット、粉末状の異種重合体を直接あるい
は、溶剤に溶解させて添加しても構わないが、芳香族ポ
リアミドと異種重合体とを溶剤に溶解させた状態でブレ
ンドし、成型用原液とすることが好ましい。芳香族ポリ
アミドと異種重合体を溶解させる溶剤は、それぞれ異な
ったものでも構わないが、コスト、生産性等の工業的メ
リットを勘案すると同種の溶剤が好ましい。このような
溶剤としては、N−メチル−2−ピロリドン、ジメチル
アセトアミド、ジメチルホルムアミド、ヘキサメチレン
ホスホルアミド、ジメチルイミダゾリジノン、ジメチル
スルホンなどの有機溶媒や濃硫酸等の鉱酸が挙げられ
る。
【0045】また、突起を上記の方法に依らずに形成す
る目的で、有機あるいは無機粒子を添加しても良いが、
本発明のフィルムを得るためには、粒子凝集を抑制する
必要がある。粒子の添加は、一般に重合あるいは溶解前
の溶媒に、同種あるいは異種の溶媒中で超音波ホモジナ
イザーなどにより十分に分散された粒子ゾルを添加し、
重合または溶解する方法、また重合あるいは溶解後のポ
リマ溶液中に粒子ゾルを添加し、混合する方法により行
われる。
【0046】しかし、芳香族ポリアミドの場合、重合中
に大きなpH変化があったり、重合後溶液の粘度が高い
ため、上記方法では必ずしも十分な分散性が確保でき
ず、結果として本発明の範囲を超えることがある。
【0047】こうした問題を解決する好ましい粒子添加
方法の例を以下に記す(第2の方法)。
【0048】まず、異種ポリマ中に粒子を実質的に単分
散となるよう含有させる。例えば、コロイダルシリカを
水中で湿式法で調製し、この中に異種ポリマを添加、溶
解後に、乾燥、減圧等の手段により溶剤である水を除去
する。この溶剤除去時に、突沸を起こさないように徐々
に乾燥していくことが、粒子の単分散性を確保する上で
重要である。また、芳香族ポリアミド、粒子と親和性の
高い異種ポリマを選定することが単分散性を確保する上
で重要である。このようなポリマとしては、ポリビニル
ピロリドン、ポリジメチルアクリルアミド等が挙げら
れ、特に重量平均分子量が9,000〜3,000,0
00の範囲内にあるポリビニルピロリドンが好ましい。
【0049】また、こうして得られた異種ポリマ/粒子
複合体の含水率を、添加時に0〜5重量%の範囲内に制
御しておくことが重要である。含水率が5%を超える
と、異種ポリマと水との結合性が強くなり粒子凝集が起
こりやすくなる。
【0050】次いで、上記複合体を芳香族ポリアミド溶
液に添加し、混合する。混合の方法としては、重合槽あ
るいは溶解槽中で、パドル翼、ヘリカル翼、アンカー翼
等により攪拌混合する方法、またはスタティックミキサ
ー等を利用して混練混合する方法が好ましい。
【0051】本発明の芳香族ポリアミドフィルムを得る
ためにはポリマの固有粘度(ポリマ0.5gを硫酸中で
100mlの溶液として30℃で測定した値)は、0.
5以上であることが好ましい。
【0052】次に本発明のフィルムの成形法について説
明する。
【0053】上記のように調製された製膜原液は、濾過
精度が6,000nm以下のフィルターによって濾過さ
れた後、いわゆる溶液製膜法によりフィルム化が行なわ
れる。溶液製膜法には乾湿式法、乾式法、湿式法がある
が、本発明の芳香族ポリアミドフィルムを得るには、表
面突起形成を制御しやすい点で、乾湿式法または乾式法
が好ましい。乾湿式法で製膜する場合は該原液を口金か
らドラム、エンドレスベルト等の支持体上に押し出して
薄膜とし、次いでかかる薄膜層から溶媒を飛散させ薄膜
が自己保持性をもつまで乾燥する。第1の方法により突
起を得るには、この乾燥工程条件が重要なポイントの1
つであり、得られるフィルムの表面性に大きな影響を与
える。すなわち、原液キャスト時の支持体温度Tb
(℃)とキャストフィルム上に導入される熱風温度Ta
(℃)が、下式を充たす範囲内であると異種重合体が、
均一に、且つ望ましい大きさで相分離を発生するため
に、均一で凝集のない突起を持つ本発明の芳香族ポリア
ミド系フィルムを好適に得ることが可能となる。
【0054】20≦Ta−Tb Ta−Tbが20℃未満では、相分離構造が顕著に現れ
ないため、必要な突起を形成できないことがあり、より
好ましくは40℃以上であり、更に好ましくは50℃以
上である。Ta−Tbの上限は極端な乾燥斑が発生しな
い範囲として100℃以下である。支持体としてエンド
レスベルトを使用する場合、エンドレスベルト上下の加
熱温度を調整すること、あるいは、フィルム剥離後にエ
ンドレスベルトを冷却することで、ポリマキャスト時の
温度差を好適に付与できる。
【0055】また、この乾燥工程で用いられるドラム、
エンドレスベルトの表面欠点頻度を制御することでベル
ト接触面の表面性を制御できる。好ましくは径が30μ
m以上の表面欠点頻度が0.001〜0.02個/mm
2の範囲内、より好ましくは0.002〜0.015個
/mm2の範囲内である。
【0056】こうして自己支持性を得たフィルムは、次
いで湿式工程に導入される。湿式浴は一般に水系媒体か
らなるものであり、水の他に有機、無機の溶剤や無機塩
等を含有していてもよい。該浴温度は通常0〜100℃
の範囲内で使用され、湿式浴を通すことでフィルム中に
含有された塩類、溶媒の抽出が行なわれる。ここで湿式
浴に導入されるときのフィルムは未だ充分な表面硬度を
持っていないため、湿式浴媒体にコンタミ等があるとフ
ィルム表面の付着し表面性が悪化する。このため湿式浴
に使用される媒体は、濾過精度6,000nm以下、好
ましくは5,000nm以下、更に好ましくは3,00
0nm以下のフィルターを通して供給される必要があ
る。これら湿式浴全体を通過する時間はフィルムの厚み
にもよるが10秒〜30分の範囲内である。さらに必要
に応じフィルムの長手方向に延伸が行なわれる。
【0057】湿式工程を経たフィルムは水分を乾燥後、
乾燥・熱処理、幅方向への延伸が行われる。本発明の芳
香族ポリアミドフィルムを得るためには、延伸を2段階
で行うことが有効である。第1段目の延伸は温度(T
1)が200〜450℃の範囲内、好ましくは250〜
380℃の範囲内で、延伸倍率は1.05〜2倍の範囲
内、好ましくは1.15〜1.7倍の範囲内である。次
いで2段目の延伸を行うが、この時の温度(T2)は、
(T1−120)≦T2(℃)≦(T1−20)、好ま
しくは(T1−100)≦T2(℃)≦(T1−50)
で、且つ、延伸速度を15〜80%/分の範囲内、好ま
しくは20〜70%/分の範囲内で行うことにより、熱
収応力を本発明の範囲内に制御することが可能となる。
【0058】また、延伸あるいは熱処理後のフィルムを
徐冷する事が有効であり、50℃/秒以下の速度で冷却
する事が有効である。
【0059】次に、本発明に関連する種々の特性値につ
いて、その測定法および評価基準を説明する。 (1)熱収応力について TMAを用いて以下の条件で測定される値とする。
【0060】 測定モード :等速昇温測定 昇温速度 :10℃/分 測定範囲 :25℃〜450℃ 測定雰囲気 :大気中(室温23℃、室内湿度50RH%) 初期荷重 :1g 測定n数 :2ヶ所測定し、平均値をとる 測定試料 :幅 約3mm 長さ 約15mm 但し、幅、長さが不足する場合は幅約2mm、長さ約3
mmまで短くしても差し支えない。
【0061】なお、後述する実施例においては(株)島
津製作所製 熱機械分析装置TMA−50(1)を用い
て測定を行った。 (2)突起個数、凝集率について 電界放射型走査型顕微鏡(UHR−FE−SEM)を用
いて、下記条件でフィルムの任意の10点を観察する。
【0062】 加速電圧 :5kV 試料調製 :直接法、Agシャドーイング、傾斜角5゜ 倍率 :30,000倍 得られた写真から、傾斜による影を生じたものを突起と
してカウントし、平方ミリメートル当たりの数に換算し
て、突起個数を求める。
【0063】但し、SEM観察の倍率は、突起頻度、粒
子径により5,000〜100,000倍の範囲内で変
更しても差し支えない。
【0064】また、凝集率は、上記写真を用いて、2個
以上の粒子が接触している突起を凝集突起として、以下
の式で求める。
【0065】 凝集率(%)=(凝集突起個数/突起個数)X100 なお、後述する実施例においては、日立(株)製S−9
00Hを用いて撮影を行った。 (3)熱収縮率 フィルムを幅10mmに切り出し、150mm間隔の標
線を記す(L1)。次いで180℃の熱風オーブン中で
30分間加熱後、サンプルを取り出し、測長し(L
2)、下式で熱収縮率を計算する。
【0066】熱収縮率(%)=((L1−L2)/L
1)X100 (4)引張ヤング率 測定機を用いて20℃、相対湿度60%において測定す
る。試験片は10mm幅で50mm長さ、引っ張り速度
は300mm/分である。ただし、試験を開始してから
加重が0.98Nを通過した点を伸びの原点とする。
【0067】なお、後述する実施例においては、ロボッ
トテンシロンRTA(オリエンテック社製)を用いて測
定を行った。 (5)出力特性の評価 非磁性支持体(フィルム)に対して、連続斜め蒸着法
で、厚み90nmのCo−O磁性層を形成した。次に磁
性層上にスパッタ法により、厚さ5nmのダイヤモンド
ライクコーティング膜を形成し、更に、その上に、有機
物防錆剤0.1重量%を含む溶液をグラビアロールを用
いて塗布し、100℃のドライヤーで乾燥させた。その
後に、潤滑剤としてパーフルオロ・ポリエーテル誘導体
からなる有機物を主体とした0.5重量%溶液を同様に
グラビアロールにて塗布乾燥させた。また、カール戻し
(カッピング低減策)は、250℃のホットバーに約1
秒間接触させることにより行った。
【0068】また、非磁性支持体の反対面にカーボンを
主体とし、結合剤として酢酸ビニル系樹脂を使用した厚
み0.3μmのバックコート層を形成した。
【0069】以上のようにして得られた磁気記録媒体原
反を幅8mm、長さ250mに裁断して、カセットに組
み込み磁気テープとした。
【0070】このテープを、市販のAIT−1ドライブ
の再生ヘッドを、FeNiからなるヘッドギャップ0.
2μm、素子深さ3μmのMRヘッドに変更したドライ
ブにかけ、S/N比を求めた。尚、市販のAIT−1テ
ープを比較測定し、そのS/N比を基準とし、以下の判
定を行った。
【0071】 ◎:+2dB以上 ○:+1dB以上、+2dB未満 △:−1dB以上、+1dB未満 ×:−1dB未満。 (6)カッピング特性 上記(5)で得られた磁気テープをカール面を下向きに
静置し、その幅を顕微鏡で観察して精密に測定する。つ
いで元の幅(8mm)と測定幅により、カッピングは円
弧であると仮定して、カッピングの高さを計算し、以下
の判定を行った。
【0072】 ◎:カッピング高さが、300μm未満 ○:カッピング高さが、300μm以上600μm未満 △:カッピング高さが、600μm以上1,000μm
未満 ×:カッピング高さが、1,000μm以上 また、(5)の磁気テープを温度60℃、湿度80RH
%下に168時間保管後の経時後カッピングを同様に測
定し、同様の評価を行った。
【0073】
【実施例】次に実施例に基づき本発明を説明するが、こ
れらに限定されるものではない。 実施例1 N−メチル−2−ピロリドン(以下、NMPと略す)に
芳香族ジアミン成分として85モル%に相当する2−ク
ロルパラフェニレンジアミンと、15モル%に相当する
4,4’−ジアミノジフェニルエーテルとを溶解させ、
これに99モル%に相当する2−クロルテレフタル酸ク
ロリドを添加し、2時間撹拌して重合を完了した。これ
を水酸化リチウムで中和して、ポリマ濃度10重量%、
粘度300Pa・s(3,000poise)の芳香族
ポリアミド溶液(以下、溶液Aとする)を得た。
【0074】一方、ポリエーテルスルホン(住友化学
(株)製スミカエクセルPES−7600P、固有粘度
0.78dl/g、Tg=225℃、以下、PESと略
す)をNMPに10重量%溶解させ、PESの含有量が
芳香族ポリアミドとPESの合計量に対し10重量%含
有されるように溶液Aとブレンドし、50℃で3時間充
分に混合した芳香族ポリアミド溶液(以下、溶液Bとす
る)を得た。
【0075】また、溶液Aに粒子径150nmのコロイ
ダルシリカを0.45重量%添加した芳香族ポリアミド
溶液(以下、溶液Cとする)を得た。
【0076】次いで、溶液B、Cをそれぞれ濾過精度
5,000nm、1,000nmのフィルターを順次通
した後、複合管を用いて溶液Cがベルトに接触するよう
に、径が30μm以上の表面欠点の頻度が0.005個
/mm2のエンドレスベルト上にキャスト時溶液温度6
0℃で流延した。B、Cの積層比率は最終フィルムにお
いて、2/1となるように積層した。
【0077】この時のキャスト時の支持体温度(Tb)
は120℃、熱風温度(Ta)は155℃であった。ベ
ルトから剥離されたフィルムは、続いて40℃の水浴中
にてフィルムの長手方向に1.2倍の延伸を施しつつ残
存溶媒を除去し、その後テンターに導入した。テンター
中で、まず250℃で幅方向に1.5倍の第1段目の延
伸を行い、次いで220℃で延伸速度65%/分で1.
03倍の2段目の延伸を行った。次いで、ワインダーで
巻き取って、厚さ4.0μmの芳香族ポリアミドフィル
ムを得た。
【0078】このフィルムのヤング率は、長手、幅方向
それぞれ12.1GPa、15.7GPaであり、溶液
Bの面における表面突起個数は2,250万個/m
2、凝集突起は見られなかった。また、FTD(180)は2
7MPa、幅方向のピーク温度は200℃、FTD(P)は
38MPa、FMD(P)/FTD(P)は0.34、FTD(100)
は0.1MPa未満、また熱収縮率は長手、幅方向それ
ぞれに0.6%、1.3%であった。
【0079】次いで、溶液B側の面に磁性層、溶液C側
の面にバックコート層を形成した。
【0080】この磁気テープ特性は、初期カッピングは
150μm、経時カッピングは200μm、出力は+
3.5dBと非常に優れたものであった。
【0081】得られたフィルム特性を表1に、また、磁
気テープ特性を表2に示す。 実施例2 実施例1のポリマを用い、2段目の延伸速度を18%/
分とした以外は実施例1と同様にして厚さ4.0μmの
芳香族ポリアミドフィルムを得た。
【0082】このフィルムのヤング率は、長手、幅方向
それぞれ12.1GPa、15.7GPaであり、溶液
B側の表面突起個数は2,340万個/mm2、凝集突
起は見られなかった。また、FTD(180)は、10MP
a、幅方向のピーク温度は215℃、FTD(P)は27M
Pa、FMD(P)/FTD(P)は0.67、FTD(100)は0.
1MPa未満、また熱収縮率は長手、幅方向それぞれに
0.6%、1.3%であった。
【0083】次いで、溶液B側の面に磁性層、溶液C側
の面にバックコート層を形成した。
【0084】また、磁気テープ特性としては、初期カッ
ピングは260μm、経時カッピングは330μm、出
力は+2.0dBと、実施例1に較べればやや劣るもの
の十分に実用可能なものであった。
【0085】得られたフィルム特性を表1に、また、磁
気テープ特性を表2に示す。 実施例3 粒径30nmのコロイダルシリカ水溶液に、重量平均分
子量1,200,000のポリビニルピロリドン(PV
P)を重量比でシリカ/ポリビニルピロリドン=20/
80となるように徐々に添加し、完全に溶解させた。ポ
リビニルピロリドンは、側鎖中に極性の高いカルボニル
基を有するため、芳香族ポリアミドのアミド基、および
シリカのシラノール基と強い結合力を持つ。次いでこの
溶液をロータリーエバポレーターを用いて突沸が起こら
ないよう注意しながら、水分を除去した。得られた粉末
を粉砕して、シリカ/ポリビニルピロリドン複合体を得
た。
【0086】このシリカ/ポリビニルピロリドン複合体
を、溶液Aに、粉体のまま、シリカ濃度が、芳香族ポリ
アミドに対して0.45重量%となるように添加し、5
0℃で2時間攪拌・混合させ、製膜原液を得た(以下溶
液Dと記す)。また、添加時における複合体の水分率は
1.3重量%であった。
【0087】次いで、溶液D、Cをそれぞれ濾過精度
5,000nm、1,000nmのフィルターを順次通
した後、複合管を用いて溶液Cがベルトに接触するよう
に、径が30μm以上の表面欠点の頻度が0.005個
/mm2のエンドレスベルト上にキャスト時溶液温度6
0℃で流延した。D、Cの積層比率は最終フィルムにお
いて、2/1となるように積層した。
【0088】次いで、1段目の延伸温度を300℃、2
段目の延伸温度を200℃とする以外は実施例1と同様
に製膜を行い、厚さ4.0μmの芳香族ポリアミドフィ
ルムを得た。
【0089】このフィルムのヤング率は、長手、幅方向
それぞれ11.8GPa、16.3GPaであり、溶液
D側の表面突起個数は1,210万個/mm2、凝集率
は2.8%であった。また、FTD(180)は38MPa、
幅方向のピーク温度は200℃、FTD(P)は45MP
a、FMD(P)/FTD(P)は0.20、FTD(100)は0.6
MPa、また熱収縮率は長手、幅方向それぞれに0.3
%、1.3%であった。
【0090】次いで、溶液D側の面に磁性層、溶液C側
の面にバックコート層を形成した。
【0091】また、磁気テープ特性としては、初期カッ
ピングは50μm、経時カッピングは240μm、出力
は+1.8dBと優れたものであった。
【0092】得られたフィルム特性を表1に、また、磁
気テープ特性を表2に示す。
【0093】比較例1 実施例1のポリマを用いて、2段目の延伸速度を88%
/分とした以外は、実施例1と同様にして厚さ4.0μ
mの芳香族ポリアミドフィルムを得た。
【0094】このフィルムのヤング率は、長手、幅方向
それぞれ12.0GPa、16.0GPaであり、溶液
B側の表面突起個数は2,200万個/mm2、凝集突
起は見られなかった。また、FTD(180)は64MPa、
幅方向のピーク温度は207℃、FTD(P)は73MP
a、FMD(P)/FTD(P)は0.17、FTD(100)は1.5
MPa、また熱収縮率は長手、幅方向それぞれに0.6
%、1.3%であった。
【0095】次いで、溶液D側の面に磁性層、溶液C側
の面にバックコート層を形成した。しかしながら、蒸着
工程において幅方向に多くのしわが発生し、収率が大き
く低下した。
【0096】また、しわの入っていない所を選んで磁気
テープ特性を測定したが、初期カッピングは220μm
と良好であったが、経時カッピングはFTD(P)が低いた
め1,050μmと実用レベルに達せず、FMD(P)/FT
D(P)が低すぎるために蒸着時にかかるテンションが不均
一になり、出力も−0.4dBと満足できるものではな
かった。
【0097】本例と実施例1の比較により、熱収縮率が
同様であっても芳香族ポリアミドフィルム製造条件によ
る熱収応力の違いが、カッピングのみならず、出力特性
にも影響を及ぼすことが理解できる。
【0098】得られたフィルム特性を表1に、また、磁
気テープ特性を表2に示す。 比較例2 実施例1のポリマを用いて、2段目の延伸速度を13%
/分とした以外は、実施例1と同様にして厚さ4.0μ
mの芳香族ポリアミドフィルムを得た。
【0099】このフィルムのヤング率は、長手、幅方向
それぞれ12.0GPa、15.8GPaであり、溶液
B側の表面突起個数は2,230万個/mm2、凝集突
起は見られなかった。また、FTD(180)は、9MPa、
幅方向のピーク温度は215℃、FTD(P)は10MP
a、FMD(P)/FTD(P)は1.0、FTD(100)は0.1M
Pa未満、また熱収縮率は長手、幅方向それぞれに0.
6%、1.2%であった。
【0100】次いで、溶液D側の面に磁性層、溶液C側
の面にバックコート層を形成した。
【0101】また、磁気テープ特性は、初期カッピング
が1,200μmと実用レベルに達せず、経時により
1,400μmと更に悪化した。また、FMD(P)/FTD
(P)が高すぎるために蒸着時にかかるテンションが不均
一になり、出力も−1.1dBと満足できるものではな
かった。
【0102】得られたフィルム特性を表1に、また、磁
気テープ特性を表2に示す。 比較例3 溶液Aに、N−メチル−2−ピロリドン中で十分に超音
波分散を行った粒径30nmのコロイダルシリカを芳香
族ポリアミドに対してシリカ濃度が0.45重量%とな
るように添加し、50℃で2時間攪拌・混合し、製膜原
液を得た。
【0103】このポリマ溶液を溶液Dの代わりとして用
いて、その他は実施例3と同様に製膜を行い、厚さ4.
0μmの芳香族ポリアミドフィルムを得た。
【0104】このフィルムのヤング率は、長手、幅方向
それぞれ11.7GPa、16.4GPaであり、溶液
D側の表面突起個数は430万個/mm2、凝集率は2
7%であった。また、FTD(180)は36MPa、幅方向
のピーク温度は197℃、FTD(P)は43MPa、FMD
(P)/FTD(P)は0.33、FTD(100)は0.4MPa、
また熱収縮率は長手、幅方向それぞれに0.3%、1.
3%であった。
【0105】次いで、溶液D側の面に磁性層、溶液C側
の面にバックコート層を形成した。
【0106】磁気テープ特性は、凝集粒子が多数存在す
ることにより磁気テープ製造時の熱のかかり方が不均一
になったためか、初期カッピングは340μmと同様の
製膜を行った実施例3に較べて悪化し、経時カッピング
も440μm、出力は−3.1dBと、実用に適さない
ものであった。
【0107】得られたフィルム特性を表1に、また、磁
気テープ特性を表2に示す。
【0108】
【表1】
【0109】
【表2】
【0110】
【発明の効果】本発明のフィルムは、特定の熱収応力と
表面突起の均一性を有するものであり、特に磁気記録媒
体分野においてカッピングと出力特性を高いレベルで満
足させるものである。本発明のフィルムは、磁気記録媒
体分野、電気電子分野、包装分野等のいずれの用途にも
好適に用いることができるが、特に、蒸着型の磁気記録
媒体用ベースフィルムとして好適に用いることができ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4F210 AA30 AE01 AG01 AR06 AR08 QC06 QC14 QD04 QD16 QD25 QG01 QG18 QW17 5D006 CB03 CB07

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 幅方向の180℃における熱収応力をF
    TD(180)、熱収応力のピーク値を示す温度をP(℃)、
    その時の熱収応力をFTD(P)、長手方向の熱収応力のピ
    ーク値をFMD(P)としたとき、FTD(180)、P、FTD(P)
    およびFMD(P)が下式(1)〜(3)を同時に満足し、 2MPa≦FTD(180)≦50MPa (1) 1.2×FTD(180)≦FTD(P)≦100MPa (2) 0.2<FMD(P)/FTD(P)<1 (3) かつ、少なくとも片面に凝集率が0〜25%の範囲内に
    ある突起が10〜5,000万個/mm2の範囲内の密
    度で形成されている芳香族ポリアミドフィルム。
  2. 【請求項2】 100℃における幅方向の熱収応力FTD
    (100)が1MPa未満である、請求項1に記載の芳香族
    ポリアミドフィルム。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載の芳香族ポリア
    ミドフィルムの少なくとも片面に金属薄膜型磁性層が形
    成されている磁気記録媒体。
  4. 【請求項4】 芳香族ポリアミドと異種重合体と溶媒と
    を含む原液を支持体上に押し出して薄膜とし、この薄膜
    を乾燥させて湿式浴に導入した後、次式(1)で表され
    る第1段延伸温度T1(℃)で第1段延伸を行い、次い
    で次式(2)で表される第2段延伸温度T2(℃)で第
    2段延伸を行い、かつ、この第2段延伸の延伸速度を1
    5〜80%/分の範囲内で行う芳香族ポリアミドフィル
    ムの製造方法。 200≦T1≦450 (1) (T1−120)≦T2≦(T1−20) (2)
  5. 【請求項5】 薄膜の乾燥を熱風を用いて行うととも
    に、この熱風の温度をTa(℃)とし、支持体の温度を
    Tb(℃)としたときの温度差Ta−Tbを20以上と
    する、請求項4に記載の芳香族ポリアミドフィルムの製
    造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2004213773A (ja) * 2002-12-27 2004-07-29 Fuji Photo Film Co Ltd 磁気記録媒体

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