JP2002143287A - 加熱蒸散用芳香液体組成物 - Google Patents
加熱蒸散用芳香液体組成物Info
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- JP2002143287A JP2002143287A JP2000348013A JP2000348013A JP2002143287A JP 2002143287 A JP2002143287 A JP 2002143287A JP 2000348013 A JP2000348013 A JP 2000348013A JP 2000348013 A JP2000348013 A JP 2000348013A JP 2002143287 A JP2002143287 A JP 2002143287A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 加熱蒸散用芳香液体組成物に使用する溶剤と
して、香料原料に対して十分な溶解力を持ち、揮散速度
が香料原料と著しく異なることがなく、香料本来の香り
を阻害しない溶剤を含有する加熱蒸散型芳香器用の液体
組成物を提供すること。 【解決課題】 香料と溶剤とを含有し、溶剤がベンジル
アルコールであることを特徴とする加熱蒸散用芳香液体
組成物。
して、香料原料に対して十分な溶解力を持ち、揮散速度
が香料原料と著しく異なることがなく、香料本来の香り
を阻害しない溶剤を含有する加熱蒸散型芳香器用の液体
組成物を提供すること。 【解決課題】 香料と溶剤とを含有し、溶剤がベンジル
アルコールであることを特徴とする加熱蒸散用芳香液体
組成物。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、芳香目的に使用さ
れる吸液芯によって吸い上げられた芳香用液体組成物を
発熱体により加熱蒸散させる加熱蒸散用芳香液体組成物
に関する。
れる吸液芯によって吸い上げられた芳香用液体組成物を
発熱体により加熱蒸散させる加熱蒸散用芳香液体組成物
に関する。
【０００２】
【従来の技術】近年、消費者のニーズに合わせ多種多様
の芳香剤製品が開発、販売されているが、より積極的に
香りを気相中に揮散させる機構として溶剤を含む液状の
香料組成物を吸液芯によって吸い上げ、更に、電気式発
熱体により加熱することで香料組成物を気相中に揮散さ
せる方法が注目されている。この機構による芳香剤は、
従来のゲル型タイプ、液状タイプ等の自然揮散タイプと
比較して、香りの拡散性、持続性に優れるという特徴が
ある。これら加熱蒸散型芳香器に使用される芳香用液体
組成物は、多種多様な香料成分を均一な溶液状態として
芳香剤使用初期から終期まで保つ為に、詳しくは 結晶
物及び沈殿物の形成、また成分の分離等を防ぐ為に、ま
た、揮散の速度をコントロールする為に、通常溶剤成分
を含有している。これらの溶剤に求められる役割として
は、まず、使用している香料原料を溶解し均一な溶液状
態にすることがあげられる。溶剤が香料原料を溶解でき
ない場合は、沈殿、分離等を起こし、吸液芯をつまらせ
たり、芳香剤使用中に香りが著しく変化する等の問題が
生じる。また、溶剤の揮散速度が香料原料と比較し、著
しく相違しないことも重要である。溶剤の揮散速度が香
料原料と比較し速すぎると 溶剤が先に揮散してしま
い、芳香溶液の溶解バランスがくずれ、芳香溶液の均一
溶解状態が保てなくなり 芳香剤使用中期または終期に
おいて沈殿物の形成、または分離等を起こし吸液芯のつ
まりまたは香りの著しい変化等を生じる。また、溶剤の
揮散速度が遅い場合は、香料成分揮散終了後も溶剤が容
器内に残存してしまい、薬液が残っているのに香りがし
ないというような実際の香りの終点と薬液がなくなると
いう視覚的終点とにずれが生じてしまい、結果として芳
香剤使用者に対する終点の視覚的アピールができない等
の問題が起こる。 更に、溶剤として必要な要素とし
て、香り本来の質を阻害しないことがあげられる。溶剤
臭が強い溶剤を使用した場合、 当然、溶剤臭が香料組
成物本来の香りを阻害してしまい芳香剤として最も重要
であるよい香りを提供するという目的が達成できなくな
ってしまう。
の芳香剤製品が開発、販売されているが、より積極的に
香りを気相中に揮散させる機構として溶剤を含む液状の
香料組成物を吸液芯によって吸い上げ、更に、電気式発
熱体により加熱することで香料組成物を気相中に揮散さ
せる方法が注目されている。この機構による芳香剤は、
従来のゲル型タイプ、液状タイプ等の自然揮散タイプと
比較して、香りの拡散性、持続性に優れるという特徴が
ある。これら加熱蒸散型芳香器に使用される芳香用液体
組成物は、多種多様な香料成分を均一な溶液状態として
芳香剤使用初期から終期まで保つ為に、詳しくは 結晶
物及び沈殿物の形成、また成分の分離等を防ぐ為に、ま
た、揮散の速度をコントロールする為に、通常溶剤成分
を含有している。これらの溶剤に求められる役割として
は、まず、使用している香料原料を溶解し均一な溶液状
態にすることがあげられる。溶剤が香料原料を溶解でき
ない場合は、沈殿、分離等を起こし、吸液芯をつまらせ
たり、芳香剤使用中に香りが著しく変化する等の問題が
生じる。また、溶剤の揮散速度が香料原料と比較し、著
しく相違しないことも重要である。溶剤の揮散速度が香
料原料と比較し速すぎると 溶剤が先に揮散してしま
い、芳香溶液の溶解バランスがくずれ、芳香溶液の均一
溶解状態が保てなくなり 芳香剤使用中期または終期に
おいて沈殿物の形成、または分離等を起こし吸液芯のつ
まりまたは香りの著しい変化等を生じる。また、溶剤の
揮散速度が遅い場合は、香料成分揮散終了後も溶剤が容
器内に残存してしまい、薬液が残っているのに香りがし
ないというような実際の香りの終点と薬液がなくなると
いう視覚的終点とにずれが生じてしまい、結果として芳
香剤使用者に対する終点の視覚的アピールができない等
の問題が起こる。 更に、溶剤として必要な要素とし
て、香り本来の質を阻害しないことがあげられる。溶剤
臭が強い溶剤を使用した場合、 当然、溶剤臭が香料組
成物本来の香りを阻害してしまい芳香剤として最も重要
であるよい香りを提供するという目的が達成できなくな
ってしまう。
【０００３】一方、現状を見てみると、溶剤として多用
されているものとして、イソパラフィン系溶剤、グリコ
ールエーテル系溶剤等があげられる。イソパラフィン系
溶剤は、揮散速度において香料原料と大きく異なること
なく、また、一部の香料原料をのぞいて香料原料の多く
を溶解するという長所を持つ。しかし、イソパラフィン
系溶剤は低臭ではあるが石油様の臭いを持ち、この臭い
が加熱されることにより、増長され香料本来の香りを阻
害する傾向がある。また、引火点が他の溶剤より比較的
低いので、製造、貯蔵、取り扱いについて注意が必要で
ある。一方、グリコールエーテル系溶剤は、多くの香料
原料を溶解することができ、溶剤自体の臭いがわずかで
あり、香料本来の香りを阻害しないという長所を持つ。
しかし、グリコールエーテル系溶剤は香料原料に対し
保留効果が非常に強いために、香料原料の揮散速度が遅
くなりすぎる傾向にあること、また、その香りにおいて
香料が持ついわゆるトップノートの部分がやや弱くなる
傾向があり香料本来の香りに影響があること等の問題が
ある。
されているものとして、イソパラフィン系溶剤、グリコ
ールエーテル系溶剤等があげられる。イソパラフィン系
溶剤は、揮散速度において香料原料と大きく異なること
なく、また、一部の香料原料をのぞいて香料原料の多く
を溶解するという長所を持つ。しかし、イソパラフィン
系溶剤は低臭ではあるが石油様の臭いを持ち、この臭い
が加熱されることにより、増長され香料本来の香りを阻
害する傾向がある。また、引火点が他の溶剤より比較的
低いので、製造、貯蔵、取り扱いについて注意が必要で
ある。一方、グリコールエーテル系溶剤は、多くの香料
原料を溶解することができ、溶剤自体の臭いがわずかで
あり、香料本来の香りを阻害しないという長所を持つ。
しかし、グリコールエーテル系溶剤は香料原料に対し
保留効果が非常に強いために、香料原料の揮散速度が遅
くなりすぎる傾向にあること、また、その香りにおいて
香料が持ついわゆるトップノートの部分がやや弱くなる
傾向があり香料本来の香りに影響があること等の問題が
ある。
【０００４】以上のように、加熱蒸散用芳香液体組成物
に使用する溶剤において、香料原料に対し十分な溶解力
を持ち、揮散速度が香料原料と大きく変ることなく、香
料本来の香りの質を阻害しない溶剤を使用した加熱蒸散
型芳香器用の芳香用液体組成物は、未だ実現されていな
いのが現状である。
に使用する溶剤において、香料原料に対し十分な溶解力
を持ち、揮散速度が香料原料と大きく変ることなく、香
料本来の香りの質を阻害しない溶剤を使用した加熱蒸散
型芳香器用の芳香用液体組成物は、未だ実現されていな
いのが現状である。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】本発明が解決しようと
する課題は、加熱蒸散用芳香液体組成物に使用する溶剤
として、香料原料に対して十分な溶解力を持ち、揮散速
度が香料原料と著しく異なることがなく、香料本来の香
りを阻害しない溶剤を含有する加熱蒸散型芳香器用の液
体組成物を提供することである。
する課題は、加熱蒸散用芳香液体組成物に使用する溶剤
として、香料原料に対して十分な溶解力を持ち、揮散速
度が香料原料と著しく異なることがなく、香料本来の香
りを阻害しない溶剤を含有する加熱蒸散型芳香器用の液
体組成物を提供することである。
【０００６】
【課題を解決するための手段】本発明者は、鋭意研究を
重ねた結果、加熱蒸散用芳香液体組成物の香料原料の溶
剤として、ベンジルアルコールを使用する事により上記
課題を解決できることを見出した。具体的には、ベンジ
ルアルコールは多種多様の香料原料を溶解することがで
き、揮散速度も香料原料と大きな違いはなく、さらに、
ベンジルアルコール自体はほどんど臭いを持たない為、
香料本来の香りに悪影響を及ぼす事がないという特徴を
持ち、加熱蒸散用芳香液体組成物に最適の溶剤である事
を見出した。
重ねた結果、加熱蒸散用芳香液体組成物の香料原料の溶
剤として、ベンジルアルコールを使用する事により上記
課題を解決できることを見出した。具体的には、ベンジ
ルアルコールは多種多様の香料原料を溶解することがで
き、揮散速度も香料原料と大きな違いはなく、さらに、
ベンジルアルコール自体はほどんど臭いを持たない為、
香料本来の香りに悪影響を及ぼす事がないという特徴を
持ち、加熱蒸散用芳香液体組成物に最適の溶剤である事
を見出した。
【０００７】したがって、本発明は、香料と溶剤とを含
有し、溶剤がベンジルアルコールであることを特徴とす
る加熱蒸散用芳香液体組成物にある。
有し、溶剤がベンジルアルコールであることを特徴とす
る加熱蒸散用芳香液体組成物にある。
【０００８】
【発明の実施の形態】本発明において、加熱蒸散用芳香
液体組成物には、香料原料に対して十分な溶解力を持
ち、揮散速度が香料原料と著しく異なることがなく、溶
剤自体の臭いが香料本来の香りを阻害しない溶剤として
ベンジルアルコールが含有される。 このベンジルアル
コールの含有割合は、その溶剤としての役割、すなわ
ち、香料原料を均一に溶解させ、しかも香料原料を均一
に揮散させる役割を発揮し得る割合であればどのような
割合でも良いが、通常、液体組成物の重量を基準に２０
〜９７重量％、好ましくは、３０〜８０重量％である。
また、香料原料の溶解性の更なる改良、また製造時の効
率化をはかるために、その他の溶剤を補助的に含有させ
てもよい。これら補助溶剤は香料原料を溶解させる事が
でき、香料本来の香りを阻害する様な著しい溶剤臭を持
たないものであれば特に限定されるものではないが、例
えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プ
ロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ブタジ
エングリコール、へキシレングリコール等のグリコール
類、 エチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチ
レングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリ
コールモノエチルエーテル、エチレングリコールブチル
エーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、
ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、トリプロ
ピレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコ
ールジメチルエーテル等のグリコール誘導体、フタル酸
エステル系溶剤、イソパラフィン系溶剤等である。
液体組成物には、香料原料に対して十分な溶解力を持
ち、揮散速度が香料原料と著しく異なることがなく、溶
剤自体の臭いが香料本来の香りを阻害しない溶剤として
ベンジルアルコールが含有される。 このベンジルアル
コールの含有割合は、その溶剤としての役割、すなわ
ち、香料原料を均一に溶解させ、しかも香料原料を均一
に揮散させる役割を発揮し得る割合であればどのような
割合でも良いが、通常、液体組成物の重量を基準に２０
〜９７重量％、好ましくは、３０〜８０重量％である。
また、香料原料の溶解性の更なる改良、また製造時の効
率化をはかるために、その他の溶剤を補助的に含有させ
てもよい。これら補助溶剤は香料原料を溶解させる事が
でき、香料本来の香りを阻害する様な著しい溶剤臭を持
たないものであれば特に限定されるものではないが、例
えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プ
ロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ブタジ
エングリコール、へキシレングリコール等のグリコール
類、 エチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチ
レングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリ
コールモノエチルエーテル、エチレングリコールブチル
エーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、
ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、トリプロ
ピレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコ
ールジメチルエーテル等のグリコール誘導体、フタル酸
エステル系溶剤、イソパラフィン系溶剤等である。
【０００９】又、本発明に使用される香料は特に限定さ
れる事はなく、ベンジルアルコールに溶解させて使用で
きるものであればよく、合成香料、天然香料等を任意に
配合して使用できる。 例えば、テルペン類、ジテルペ
ン類、テルペン系アルコール等のアルコール類、テルペ
ン系アルデヒド、脂肪族系アルデヒド、芳香族系アルデ
ヒド等のアルデヒド類、テルペン系ケトン、脂環式ケト
ン、大環状ケトン等のケトン類、フェノール誘導体、芳
香族炭化水素、アセタール類、カルボン酸類、脂肪酸エ
ステル、芳香族エステル等のカルボン酸エステル類等を
任意に調合して使用する事ができる。香調としては、レ
モン、オレンジ、ライム、グレープフルーツ等のシトラ
ス調、ローズ、ジャスミン等のフローラル調、ラベンダ
ー、ミント等のハーバル調、シナモン、ペッパー等のス
パイシー調、サンダルウッド、シダー等のウッディー
調、アップル、ラズベリー等のフルーティー調、フォレ
スト等のグリーン調等を使用することができる。
れる事はなく、ベンジルアルコールに溶解させて使用で
きるものであればよく、合成香料、天然香料等を任意に
配合して使用できる。 例えば、テルペン類、ジテルペ
ン類、テルペン系アルコール等のアルコール類、テルペ
ン系アルデヒド、脂肪族系アルデヒド、芳香族系アルデ
ヒド等のアルデヒド類、テルペン系ケトン、脂環式ケト
ン、大環状ケトン等のケトン類、フェノール誘導体、芳
香族炭化水素、アセタール類、カルボン酸類、脂肪酸エ
ステル、芳香族エステル等のカルボン酸エステル類等を
任意に調合して使用する事ができる。香調としては、レ
モン、オレンジ、ライム、グレープフルーツ等のシトラ
ス調、ローズ、ジャスミン等のフローラル調、ラベンダ
ー、ミント等のハーバル調、シナモン、ペッパー等のス
パイシー調、サンダルウッド、シダー等のウッディー
調、アップル、ラズベリー等のフルーティー調、フォレ
スト等のグリーン調等を使用することができる。
【００１０】更に、本発明による芳香液体組成物は必要
に応じて、当該組成物の劣化を防ぎ、より安定した保存
性を得る為 また 製品としての機能性をより高める為
に、酸化防止剤、防腐剤、紫外線吸収剤、消臭剤等を添
加する事ができる。また、さらに装飾性等を高めるため
に、色素等の着色剤を含んでもよい。
に応じて、当該組成物の劣化を防ぎ、より安定した保存
性を得る為 また 製品としての機能性をより高める為
に、酸化防止剤、防腐剤、紫外線吸収剤、消臭剤等を添
加する事ができる。また、さらに装飾性等を高めるため
に、色素等の着色剤を含んでもよい。
【００１１】本発明の加熱蒸散用芳香液体組成物に使用
できる加熱蒸散装置は、芳香液体組成物を吸液芯によっ
て吸い上げ、更に任意の加熱方式、例えば、電気式発熱
体により加熱蒸散する事によって、気相中に揮散させる
方式を取るものであれば その形状、大きさ、材質等特
に限定されるものではない。 例えば、電気式の加熱方
式の場合、本体を直接コンセントに差し込めるもの、本
体にコードを持つ置き型タイプのもの等がある。さら
に、上記装置の発熱体は、通電される事により発熱する
発熱体であれば特に方式、材質、温度等限定される事な
い。発熱体の温度は、例えば、４０℃ 〜１５０℃好ま
しくは５０℃〜９０℃である。また、吸液芯も香料溶液
を徐々に吸液できるものであれば特に材質、径、長さ、
形状等に限定される事はなく、例えば、ＰＥＴ、ＰＰ等
を原料とした不織布を使用したもの、木綿、パルプ等の
繊維質を利用したもの、素焼き等の無機質素材を使用し
たもの等が使用できる。芳香液体組成物を入れる容器も
特に材質、容量、形状等に限定される事はないが、例え
ば、ガラス、ＰＥＴ等が使用でき、芳香液体組成物の残
量が芳香剤使用者に認識されやすい様に、透明な材質で
あるほうが望ましい。
できる加熱蒸散装置は、芳香液体組成物を吸液芯によっ
て吸い上げ、更に任意の加熱方式、例えば、電気式発熱
体により加熱蒸散する事によって、気相中に揮散させる
方式を取るものであれば その形状、大きさ、材質等特
に限定されるものではない。 例えば、電気式の加熱方
式の場合、本体を直接コンセントに差し込めるもの、本
体にコードを持つ置き型タイプのもの等がある。さら
に、上記装置の発熱体は、通電される事により発熱する
発熱体であれば特に方式、材質、温度等限定される事な
い。発熱体の温度は、例えば、４０℃ 〜１５０℃好ま
しくは５０℃〜９０℃である。また、吸液芯も香料溶液
を徐々に吸液できるものであれば特に材質、径、長さ、
形状等に限定される事はなく、例えば、ＰＥＴ、ＰＰ等
を原料とした不織布を使用したもの、木綿、パルプ等の
繊維質を利用したもの、素焼き等の無機質素材を使用し
たもの等が使用できる。芳香液体組成物を入れる容器も
特に材質、容量、形状等に限定される事はないが、例え
ば、ガラス、ＰＥＴ等が使用でき、芳香液体組成物の残
量が芳香剤使用者に認識されやすい様に、透明な材質で
あるほうが望ましい。
【００１２】
【実施例】以下、本発明を実施例及び比較例をあげて更
に詳細に説明するが、本発明の技術的範囲は、もちろん
これだけに限定されるものではない。 （実施例１）ラベンダー香料１２．５ｇにベンジルアル
コール１２．５ｇを加え、攪拌し加熱蒸散型芳香器用の
芳香液体組成物の調製を行った。 （実施例２）レモン香料１２．５ｇにベンジルアルコー
ル１２．５ｇを加え、攪拌し加熱蒸散型芳香器用の芳香
液体組成物の調製を行った。 （実施例３）ラベンダー香料２０．０ｇにベンジルアル
コール５．０ｇを加え、攪拌し加熱蒸散型芳香器用の芳
香液体組成物の調製を行った。 （実施例４）レモン香料５．０gにベンジルアルコール
を２０．０g加え、攪拌し加熱蒸散型芳香器用の芳香液
体組成物の調製を行った。 （比較例１）ラベンダー香料１２．５ｇにイソプロピル
アルコール１２．５ｇを加え、攪拌し加熱蒸散型芳香器
用の芳香液体組成物の調製を行った。 （比較例２）レモン香料１２．５ｇにイソパラフィン
（販売名：アイソパーM、エクソン化学社製）１２．５
ｇを加え、攪拌し加熱蒸散型芳香器用の芳香液体組成物
の調製を行った。 （比較例３）ラベンダー香料１２．５ｇにジプロピレン
グリコールモノメチルエーテル（販売名：ダワノールTP
M、ダウケミカル社製）１２．５ｇを加え、攪拌し加熱
蒸散型芳香器用の芳香液体組成物の調製を行った。 ＜評価例１＞実施例１〜４及び比較例１〜３によって得
られた芳香液体組成物を電気式加熱蒸型芳香器により下
記の条件にて揮散実験を行い重量減少の測定を行った。
又、芳香液体組成物の外観観察も行った。
に詳細に説明するが、本発明の技術的範囲は、もちろん
これだけに限定されるものではない。 （実施例１）ラベンダー香料１２．５ｇにベンジルアル
コール１２．５ｇを加え、攪拌し加熱蒸散型芳香器用の
芳香液体組成物の調製を行った。 （実施例２）レモン香料１２．５ｇにベンジルアルコー
ル１２．５ｇを加え、攪拌し加熱蒸散型芳香器用の芳香
液体組成物の調製を行った。 （実施例３）ラベンダー香料２０．０ｇにベンジルアル
コール５．０ｇを加え、攪拌し加熱蒸散型芳香器用の芳
香液体組成物の調製を行った。 （実施例４）レモン香料５．０gにベンジルアルコール
を２０．０g加え、攪拌し加熱蒸散型芳香器用の芳香液
体組成物の調製を行った。 （比較例１）ラベンダー香料１２．５ｇにイソプロピル
アルコール１２．５ｇを加え、攪拌し加熱蒸散型芳香器
用の芳香液体組成物の調製を行った。 （比較例２）レモン香料１２．５ｇにイソパラフィン
（販売名：アイソパーM、エクソン化学社製）１２．５
ｇを加え、攪拌し加熱蒸散型芳香器用の芳香液体組成物
の調製を行った。 （比較例３）ラベンダー香料１２．５ｇにジプロピレン
グリコールモノメチルエーテル（販売名：ダワノールTP
M、ダウケミカル社製）１２．５ｇを加え、攪拌し加熱
蒸散型芳香器用の芳香液体組成物の調製を行った。 ＜評価例１＞実施例１〜４及び比較例１〜３によって得
られた芳香液体組成物を電気式加熱蒸型芳香器により下
記の条件にて揮散実験を行い重量減少の測定を行った。
又、芳香液体組成物の外観観察も行った。
【００１３】揮散条件：組成物量：２５ｇ、芯：PET製
（直径７mm、長さ７ｃｍ）、ヒーター温度：７０℃ 重量減少測定の結果を図１に示す。 また、外観の観察
を表１に示す。
（直径７mm、長さ７ｃｍ）、ヒーター温度：７０℃ 重量減少測定の結果を図１に示す。 また、外観の観察
を表１に示す。
【００１４】
【表１】
【００１５】＜評価例２＞実施例１〜４及び比較例１〜
３によって得られた液体組成物を 電気式加熱蒸型芳香
器により揮散実験を行い、香りの評価を行った。香りの
評価は １.1×1.6×2.1 ｍのブース内にて 評価例１と
同条件の電気式加熱蒸散型芳香器によって15分間揮散さ
せた後、８人のパネラーに、香りの嗜好性、強度、につ
いて下記の５段階評価項目についての評価を依頼し、パ
ネラーの評価値の平均値を結果とした。 又、香りの総
合評価についても質問をし結果をまとめた。
３によって得られた液体組成物を 電気式加熱蒸型芳香
器により揮散実験を行い、香りの評価を行った。香りの
評価は １.1×1.6×2.1 ｍのブース内にて 評価例１と
同条件の電気式加熱蒸散型芳香器によって15分間揮散さ
せた後、８人のパネラーに、香りの嗜好性、強度、につ
いて下記の５段階評価項目についての評価を依頼し、パ
ネラーの評価値の平均値を結果とした。 又、香りの総
合評価についても質問をし結果をまとめた。
【００１６】 「嗜好性」 「強度」 5…とても好き 5…とても強い 4…好き 4…強い 3…どちらでもない 3…普通 2…嫌い 2…弱い 1…とても嫌い 1…とても弱い 香りの評価の結果を表２に示す。
【００１７】
【表２】
【００１８】＜評価結果＞図１及び表１より理解できる
ように、本発明による加熱蒸散用芳香液体組成物（実施
例１〜４）は溶剤として使用されているベンジルアルコ
ールの揮散速度が香料原料と近似しているため、揮散初
期から終期まで安定した揮散速度を示し、また、香料原
料に対する溶解性も十分な為、揮散初期から終期まで透
明で均一な溶液を保つ事ができた。一方、比較例１の様
に、溶解力はあるが、溶剤の揮散速度が香料原料に比較
して著しく速い溶剤を使用した場合は、芳香剤使用中に
溶媒が優先的に揮散してしまい、沈殿等が発生するとい
う問題が起きた。
ように、本発明による加熱蒸散用芳香液体組成物（実施
例１〜４）は溶剤として使用されているベンジルアルコ
ールの揮散速度が香料原料と近似しているため、揮散初
期から終期まで安定した揮散速度を示し、また、香料原
料に対する溶解性も十分な為、揮散初期から終期まで透
明で均一な溶液を保つ事ができた。一方、比較例１の様
に、溶解力はあるが、溶剤の揮散速度が香料原料に比較
して著しく速い溶剤を使用した場合は、芳香剤使用中に
溶媒が優先的に揮散してしまい、沈殿等が発生するとい
う問題が起きた。
【００１９】また、表２が示すように、香りの評価にお
いて、本発明による加熱蒸散型芳香剤用液体組成物（実
施例１〜４）は、溶剤自体が香料本来の香りを阻害しな
い為に、良好な香りと十分な強度を示した。一方、溶剤
自体に臭いをもつ場合（比較例１及び２）では、嗜好性
が明らかに低くなる事がわかる。また、 香料原料に対
し保持力が非常に高い溶剤を使用した場合（比較例３）
は、香りの質が変化してしまい、特にトップノート部分
がかけてしまう事がわかる。以上のように、本発明によ
る溶剤としてベンジルアルコールを使用した加熱蒸散型
芳香器用液体組成物は、その溶剤の効果として、多種多
様の香料原料を溶解する事ができ、揮散速度も香料原料
と大きな違いがなく、さらに溶剤自体の臭いがほとんど
ないという特徴をもつ為、揮散初期から終期まで沈殿、
分離などの問題がなく、安定した重量減少を示し、ま
た、その香りにおいて 香料本来の良好な香りを提供す
る事を可能としたものである。
いて、本発明による加熱蒸散型芳香剤用液体組成物（実
施例１〜４）は、溶剤自体が香料本来の香りを阻害しな
い為に、良好な香りと十分な強度を示した。一方、溶剤
自体に臭いをもつ場合（比較例１及び２）では、嗜好性
が明らかに低くなる事がわかる。また、 香料原料に対
し保持力が非常に高い溶剤を使用した場合（比較例３）
は、香りの質が変化してしまい、特にトップノート部分
がかけてしまう事がわかる。以上のように、本発明によ
る溶剤としてベンジルアルコールを使用した加熱蒸散型
芳香器用液体組成物は、その溶剤の効果として、多種多
様の香料原料を溶解する事ができ、揮散速度も香料原料
と大きな違いがなく、さらに溶剤自体の臭いがほとんど
ないという特徴をもつ為、揮散初期から終期まで沈殿、
分離などの問題がなく、安定した重量減少を示し、ま
た、その香りにおいて 香料本来の良好な香りを提供す
る事を可能としたものである。
【図１】 図１は、実施例１〜４および比較例１〜３で
調製した芳香液体組成物を＜評価１＞に記載の条件によ
り揮散させた場合の経日の重量減少（ｇ）を示す図表で
ある。
調製した芳香液体組成物を＜評価１＞に記載の条件によ
り揮散させた場合の経日の重量減少（ｇ）を示す図表で
ある。
Claims (2)
- 【請求項１】 香料と溶剤とを含有し、溶剤がベンジル
アルコールであることを特徴とする加熱蒸散用芳香液体
組成物。 - 【請求項２】上記溶剤を２０〜９７％含有する請求項１
に記載の組成物。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2000348013A JP2002143287A (ja) | 2000-11-15 | 2000-11-15 | 加熱蒸散用芳香液体組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2000348013A JP2002143287A (ja) | 2000-11-15 | 2000-11-15 | 加熱蒸散用芳香液体組成物 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2002143287A true JP2002143287A (ja) | 2002-05-21 |
Family
ID=18821662
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2000348013A Pending JP2002143287A (ja) | 2000-11-15 | 2000-11-15 | 加熱蒸散用芳香液体組成物 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2002143287A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2007040157A1 (ja) * | 2005-09-30 | 2007-04-12 | Kobayashi Pharmaceutical Co., Ltd. | 空間除菌用組成物 |
| WO2019193024A1 (en) * | 2018-04-03 | 2019-10-10 | Givaudan Sa | Improvements in or relating to a perfume composition for use in an air freshener device |
Citations (2)
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|---|---|---|---|---|
| JP2000247809A (ja) * | 1999-02-25 | 2000-09-12 | Sekisui Chem Co Ltd | ダニ防除方法 |
| JP2000281509A (ja) * | 1999-03-30 | 2000-10-10 | Sekisui Chem Co Ltd | 蒸散性殺ダニ剤 |
-
2000
- 2000-11-15 JP JP2000348013A patent/JP2002143287A/ja active Pending
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