JP2020000420A - 芳香液 - Google Patents

芳香液 Download PDF

Info

Publication number
JP2020000420A
JP2020000420A JP2018121894A JP2018121894A JP2020000420A JP 2020000420 A JP2020000420 A JP 2020000420A JP 2018121894 A JP2018121894 A JP 2018121894A JP 2018121894 A JP2018121894 A JP 2018121894A JP 2020000420 A JP2020000420 A JP 2020000420A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fragrance
volatilization
aromatic liquid
vapor pressure
oil
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2018121894A
Other languages
English (en)
Inventor
万裕心 源治
Mayumi Genji
万裕心 源治
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kobayashi Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Kobayashi Pharmaceutical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kobayashi Pharmaceutical Co Ltd filed Critical Kobayashi Pharmaceutical Co Ltd
Priority to JP2018121894A priority Critical patent/JP2020000420A/ja
Publication of JP2020000420A publication Critical patent/JP2020000420A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Disinfection, Sterilisation Or Deodorisation Of Air (AREA)
  • Packaging Of Annular Or Rod-Shaped Articles, Wearing Apparel, Cassettes, Or The Like (AREA)

Abstract

【課題】本発明の目的は、適度な揮散速度で揮散可能であり、しかも揮発開始時から揮発終了時まで揮散速度を安定に維持できる芳香液を提供することである。【解決手段】(A)香料、(B)20℃における蒸気圧が0.20kPa以上のパラフィン系炭化水素を20〜50重量%、及び(C)20℃における蒸気圧が0.05kPa以下の有機溶剤を35〜65重量%含む芳香液は、適度な揮散速度で揮散可能であり、しかも揮発開始時から揮発終了時まで香料の揮散速度を安定に維持できる。【選択図】なし

Description

本発明は、適度な揮散速度で揮散可能であり、しかも揮発開始時から揮発終了時まで香料の揮散速度を安定に維持できる芳香液に関する。
室内空間や収納空間の臭気による不快感をなくし、快適な空間を生み出すために、香料を配合した芳香液が広く使用されている(例えば、特許文献1参照)。芳香液では、適度な揮散速度で揮散でき、しかも使用初期から使用終点に至るまで一定の速度で香料が揮散されることが理想的である。しかしながら、芳香液の揮散に伴って、芳香液の組成が変化したり、芳香液を揮散させる揮散部材の揮散能力が劣化したりするため、使用初期から使用終点に至るまで芳香液の揮散速度を一定に維持できないことがある。特に、デバイス等の電子機器での制御を行わず、芳香液を自然揮散させる場合には、使用期間の経過と共に香料の揮散速度が低下し易いという欠点がある。そのため、適度な揮散速度で揮散可能であり、しかも揮発開始時から揮発終了時まで揮散速度を安定に維持できる芳香液の開発が望まれている。
一方、近年、香水調等の香調を楽しめる芳香液に対する消費者ニーズの高まりを受けて、様々な香調の芳香液が種々開発されている。また、多様化する消費者ニーズに追従する上で、ボトムノートの香料を使用して調香されている芳香液の開発も望まれている。
しかしながら、ボトムノートの香料は、それ自体の蒸気圧が低いため、当該香料を含む芳香液では、使用期間の経過と共に香料の揮散速度が低下する傾向が顕著に現れるという問題点がある。また、従来技術では、ボトムノートの香料を含む芳香液において、揮発開始時から揮発終了時まで香料の揮散速度を安定に維持させようとすると、芳香液の揮散速度自体が速くなり過ぎたり、また遅くなり過ぎたりするため、適度の強さの香気を持続的に放出させることが困難であった。そのため、ボトムノートの香料を含む芳香液では、適度な揮散速度で、且つ揮発開始時から揮発終了時まで揮散速度を安定に維持できるように設計することがとりわけ強く求められている。
特開2007-105447号公報
本発明の目的は、適度な揮散速度で揮散可能であり、しかも揮発開始時から揮発終了時まで揮散速度を安定に維持できる芳香液を提供することである。
本発明者は、前記課題を解決すべく鋭意検討を行ったところ、(A)香料、(B)20℃における蒸気圧が0.20kPa以上のパラフィン系炭化水素を20〜50重量%、及び(C)20℃における蒸気圧が0.05kPa以下の有機溶剤を35〜65重量%含む芳香液は、適度な揮散速度で揮散可能であり、しかも揮発開始時から揮発終了時まで香料の揮散速度を安定に維持できることを見出した。特に、当該芳香液は、香料として、ボトムノートの香料を含んでいても、使用期間中に香料の揮散速度の変化が少なく、安定した香料の揮散速度を実現できることを見出した。本発明は、かかる知見に基づいて、更に検討を重ねることにより完成したものである。
即ち、本発明は、下記に掲げる態様の発明を提供する。
項1. (A)香料、
(B)20℃における蒸気圧が0.20kPa以上のパラフィン系炭化水素を20〜50重量%、及び
(C)20℃における蒸気圧が0.05kPa以下の有機溶剤を35〜65重量%
を含有する芳香液。
項2. 前記(A)成分として、25℃における蒸気圧が0.001kPa未満である香料を含む、項1に記載の芳香液。
項3. 前記(B)成分が、イソパラフィンである、項1又は2に記載の芳香液。
項4. 前記(C)成分が、パラフィン系炭化水素である、項1又は2に記載の芳香液。
項5. 開口部を有する容器と、
前記容器に収容された項1〜4のいずれかに記載の芳香液と、
前記芳香液を吸液して揮散させる揮散部材とを備え、
前記揮散部材の少なくとも一部が前記開口部から容器外に露出するように配置されている、揮散器。
項6. 前記揮散部材が、棒状に加工したポリマー繊維である、項5に記載の揮散器。
本発明の芳香液によれば、適度な揮散速度で揮散可能であり、しかも使用初期と使用後期との揮散速度の差が小さく、使用後期においても安定して揮散されるので、室内空間等を持続的に快適な香気で満たすことができる。
また、本発明によれば、ボトムノートの香料が含まれていても、適度な揮散速度を実現しつつ、揮発開始時から揮発終了時まで香料の揮散速度を安定に維持できるので、ボトムノートの香料を利用した嗜好性の高い香調の芳香液の提供も可能になる。
1.芳香液
本発明の芳香液は、(A)香料、(B)20℃における蒸気圧が0.20kPa以上の有機溶剤を20〜50重量%、及び(C)20℃における蒸気圧が0.05kPa以下の有機溶剤を35〜65重量%含むことを特徴とする。本発明では、芳香液において、香料と共に、溶剤として、20℃における蒸気圧が0.20kPa以上の有機溶剤と20℃における蒸気圧が0.05kPa以下の有機溶剤とを特定の含有量で組み合わせて含むことによって、たとえボトムノートの香料を含んでいても、適度な揮散速度で揮散可能であり、しかも使用期間中に香料の揮散速度の変化が少なく、安定した揮散速度を実現することが可能になる。以下、本発明の芳香液について、詳述する。
[(A)香料]
本発明の芳香液は、香気を呈させるために香料(以下、(A)成分と表記することがある)を含む。本発明で使用される香料は、天然香料、天然香料から分離された単品香料、合成された単品香料、及びこれらの調合香料のいずれであってもよく、従来公知の油性香料を使用することができる。こ
具体的には、単品香料として、リモネン、カリオフィレン、ピネン、ミルセン、ターピノレン、オシメン、ターピネン、フェランドレン、p−サイメン、カリオフィレン、ファルネセン、1,3,5−ウンデカトリエン、ジフェニルメタン等の炭化水素系香料;シス-3-ヘキセノール、リナロール、ゲラニオール、フェニルエチルアルコール、トランス-2-ヘキセノール、シス-3-ヘキセノール、3-オクタノール、1-オクテン-3-オール、2、6-ジメチル-2-ヘプタノール、9-デセノール、4-メチル-3-デセン-5-オール、10-ウンデセノール、トランス-2-シス-6-ノナジエタノール、リナロール、ゲラニオール、ネロール、シトロネロール、ロジノール、ミルセノール、ラバンジュロール、テオラヒドロゲラニオール、テトラヒドロリナロール、ヒドロキシシトロネロール、ジヒドロミルセノール、アロオキシメノール、ターピネオール、α-ターピネオール、ターピネン-4-オール、メントール、ボルネオール、イソプレゴール、ノポール、ファルネソール、ネロリドール、セドロール、パチュリアルコール、ベチベロール、2,4-ジメチル-3-シクロヘキセン-1-メタノール、4-イソプロピルシクロヘキサノール、4-イソプロピルシクロヘキサンメタノール、1-(4-イソプロピルシクロヘキシル)-エタノール、2,2-ジメチル-3-(3-メチルフェニル)-プロパノール、p−t-ブチルシクロヘキサノール、o-t-ブチルシクロヘキサノール、アンブリノール、1-(2-t-ブチルシクロヘキシルオキシ)-2-ブタノール、ペンタメチルシクロヘキシルプロパノール、1-(2,2,6-トリメチルシクロヘキシル)-3-ヘキサノール、ベンジルアルコール、フェニルエチルアルコール、フェノキシエチルアルコール、スチラリルアルコール、アニスアルコール、シンナミックアルコール、フェニルプロピルアルコール、ジメチルベンジルカルビノール、ジメチルフェニルエチルカルビノール、フェニルエチルメチルエチルカルビノール、3-メチル-5-フェニルペンタノール、チモール、カルバクロール、オルシノールモノメチルエーテル、オイゲノール、イソオイゲノール、プロペニルグアエトール、サンタロール、イソボルニルシクロヘキサノール、サンダロア、バグダノール、サンダルマイソルコア、ブラマノール、エバノール、ポリサントール、3,7-ジメチル-7-メトキシオクタン-2-オール、2-エチル-4-(2,2,3-トリメチル-3-シクロペンテン-1-イル)-2-ブテン-1-オール(バクダノール)等のアルコール系香料;ジフェニルオキシド、p-クレジルエチルエーテル、dl-ローズオキシド、(ネロールオキサイド、ミロキサイド、1,8-シネオール、ローズオキサイド、リメトール、メントフラン、リナロールオキサイド、ブチルジメチルジヒドロキシピラン、アセトキシアミルテトラヒドロピラン、セドリルメチルエーテル、メトキシシクロドデカン、1-メチル-1-メトキシシクロドデカン、エトキシメチルシクロドデシルエーテル、トリクロデセニルメチルエーテル、ルボフィックス、セドロキサイド、アンブロキサン、グリサルバ、ボワジリス、アニソール、ジメチルハイドロキノン、パラクレジルメチルエーテル、アセトアニソール、アネトール、ジヒドロアネトール、エストラゴール、ジフェニルオキサイド、メチルオイゲノール、フェニルエチルイソアミルエーテル、β-ナフチルメチルエーテル、β-ナフチルイソブチルエーテル)等のエーテル系香料;ヘキサナール、シトラール、ヘキシルシンナミックアルデヒド、ヘキシルアルデヒド、オクチルアルデヒド、ノニルアルデヒド、デシルアルデヒド、
ウンデシルアルデヒド、ドデシルアルデヒド、トリデシルアルデヒド、トリメチルヘキシルアルデヒド、メチルオクチルアセチルアルデヒド、メチルノニルアセトアルデヒド、トランス-2-ヘキセナール、シス-4-ヘプテナール、2,6-ノナジエナール、シス-4-デセナール、トランス-4-デセナール、ウンデシレンアルデヒド、トランス-2-ドデセナール、トリメチルウンデセナール、2,6,10-トリメチル-5,9-ウンデカジエナール、シトロネラール、ヒドロキシシトロネラール、ペリラルデヒド、メトキシジヒドロシトロネラール、シトロネリルオキシアセトアルデヒド、2,4-ジメチル-3-氏クロヘキセニルカルボキシアルデヒド、イソシクロシトラール、センテナール、マイラックアルデヒド、リラール、ベルンアルデヒド、デュピカール、マセアール、ボロナール、セトナール、ベンズアルデヒド、フェニルアセトアルデヒド、フェニルプロピルアルデヒド、シンナミックアルデヒド、α-アミルシンナミックアルデヒド、α-ヘキシルシンナミックアルデヒド、ヒドロトロピックアルデヒド、アニスアルデヒド、p-メチルフェニルアセトアルデヒド、クミンアルデヒド、シクラメンアルデヒド、3-(p-t-ブチルフェニル)-プロピルアルデヒド、p-エチル-2,2-ジメチルヒドロシンナムアルデヒド、2-メチル-3-(p-メトキシフェニル)-プロピルアルデヒド、p-t-ブチル-α-メチルヒドロシンナミックアルデヒド、サリチルアルデヒド、ヘリオトロピン、ヘリオナール、バニリン(4-ヒドロキシ-3-メトキシベンザルアルデヒド)、エチルバニリン、メチルバニリン等のアルデヒド系香料;オクチルアルデヒドグリコールアセタール、アセトアルデヒドエチルシス-3-ヘキセニルアセタール、シトラールジメチルアセタール、シトラールジエチルアセタール、アセトアルデヒドエチルリナリルアセタール、アセトアルデヒドエチルリナリルアセタール、ヒドロキシシトロネラールジメチルアセタール、フェニルアセトアルデヒドジメチルアセタール、ヒドラトロピックアルデヒドジメチルアセタール、フェニルアセトアルデヒドヒドグリセリルアセタール、アセトアルデヒドエチルフェニルアセタール、アセトアルデヒドフェニルエチルプロピルアセタール、フェニルプロピルアルデヒドプロピレングリコールアセタール、4,4,6-トリメチル-2-ベンジル-1,3-ジオキサン、2,4,6-トリメチル-2-フェニル-1,3-ジオキサン、2-ブチル-4,4,6-トリメチル-1,3-ジオキサン、テトラヒドロインデノ-m-ジオキシン、ジメチルテトラヒドロインデノ-m-ジオキシン、カラナール等のアセタール系香料;エチルブチレート、スチラリルアセテート、o-t-ブチルシクロへキシルアセテート、蟻酸エチル、蟻酸シス-3-ヘキセニル、蟻酸リナリル、蟻酸シトロネリル、蟻酸ゲラニル、蟻酸ベンジル、蟻酸フェニルエチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸イソアミル、シクロペンチリデン酢酸メチル、酢酸ヘキシル、酢酸シス-3-ヘキセニル、酢酸トランス-3-ヘキセニル、酢酸イソノニル、酢酸シトロネリル、酢酸ラバンジュリル、酢酸ゲラニル、酢酸リナリル、酢酸ミルセニル、酢酸ターピニル、酢酸メンチル、酢酸メンタニル、酢酸ノピル、酢酸n-ボルニル、酢酸イソボルニル、酢酸p-t-ブチルシクロヘキシル、酢酸o-t-ブチルシクロヘキシル、酢酸トリシクロデセニル、酢酸 2,4-ジメチル-3-シクロヘキセン-1-メタニル、酢酸ベンジル、酢酸フェニルエチル、酢酸スチラリル、酢酸シンナミル、酢酸アニシル、酢酸パラクレジル、酢酸ヘリオトロピル、アセチルオイゲノール、アセチルイソオイゲノール、酢酸グアイル、酢酸セドリル、酢酸ベチベリル、酢酸デカヒドロβナフチル、プロピオン酸エチル、プロピオン酸イソアミル、プロピオン酸シロネリル、プロピオン酸シロネリル、プロピオン酸ゲラニル、プロピオン酸リナリル、プロピオン酸ターピニル、プロピオン酸ベンジル、プロピオン酸シンアミル、シクロヘキシルプロピオン酸アリル、プロピオン酸トリシクロデセニル、酪酸エチル、2-メチル酪酸エチル、酪酸ブチル、酪酸イソアミル、酪酸ヘキシル、酪酸リナリル、酪酸ゲラニル、酪酸シトロネリル、酪酸ベンジル、イソ酪酸シス-3-ヘキセニル、イソ酪酸シトロネリル、イソ酪酸ゲラニル、イソ酪酸リナリル、イソ酪酸ベンジル、イソ酪酸フェニルエチル、イソ酪酸フェノキシエチル、イソ酪酸トリシクロデセニル、吉草酸エチル、吉草酸プロピル、イソ吉草酸シトロネリル、イソ吉草酸ゲラニル、イソ吉草酸シンアミル、イソ吉草酸ベンジル、イソ吉草酸フェニルエチル、カプロン酸エチル、カプロン酸アリル、エナント酸エチル、エナント酸アリル、カプリン酸エチル、チグリン酸シトロネリル、オクチンカルンボン酸メチル、2-ペンチロキシグリコール酸アリル、シス-3-ヘキセニルメチルカーボネート、ケト酸エチル、ピルビン酸イソアミル、アセト酸エチル、レブリン酸エチル、安息香酸メチル、安息香酸エチル、安息香酸イソブチル、安息香酸イソアミル、安息香酸ゲラニル、安息香酸リナリル、安息香酸ベンジル、安息香酸フェニルエチル、安息香酸フェニルエチル、ジヒドロキシメチル安息香酸メチル、フェニル酢酸メチル、フェニル酢酸メチル、フェニル酢酸エチル、フェニル酢酸イソブチル、フェニル酢酸イソアミル、フェニル酢酸ゲラニル、フェニル酢酸ベンジル、フェニル酢酸フェニルエチル、フェニル酢酸p-クレジル、桂皮酸メチル、桂皮酸エチル、桂皮酸ベンジル、桂皮酸シンアミル、桂皮酸フェニルエチル、サリチル酸メチル、サリチル酸エチル、サリチル酸イソブチル、サリチル酸イソアミル、サリチル酸ヘキシル、サリチル酸シス-3-ヘキセニル、サリチル酸ベンジル、サリチル酸フェニルエチル、アニス酸メチル、アニス酸エチル、アンスラニル酸メチル、アンスラニル酸エチル、メチルアンスラニル酸メチル、ジャスモン酸メチル、ジヒドロジャスモン酸メチル、メチルフェミルグリシド酸エチル、フェニルグリシド酸エチル、グリコメル、フラクトン、フレイストン、フルテート、ジベスコン、エチル2-メチル-6-ペンチル-4-オキサ-2-シクロヘキセンカーボネート等のエステル系香料;2-オクタノン、δ-ダマスコン、アセトイン、ジアセチル、ミチルアミルケトン、エチルアミルケトン、メチルヘキシルケトン、メチルノニルケトン、メチルヘプテノン、コアボン、カンファー、カルボン、メントン、d-プレゴン、ピペリトン、フェンチョン、ゲラニルアセトン、セドリルメチルケトン、ヌートカトン、イオノン、α-イオノン、β-イオノン、メチルイオノン、α-n-メチルイオノン、β-n-メチルイオノン、α-イソイオノン、β-イソイオノン、アリルイオノン、イロン、α-イロン、β-イロン、γ-イロン、ダマスコン、α-ダマスコン、β-ダマスコン、δ-ダマスコン、ダマセノン、ダイナスコン、α-ダイナスコン、β-ダイナスコン、マルトール、エチルマルトール、2,5-ジメチル-4-ヒドロキシフランノン、シュガーラクトン、p-t-ブチルシクロヘキサノン、アミルシクロペンタノン、ヘプチルシクロペンタノン、ジヒドロジャスモン、シスージャスモン、フロレックス、プリカトン、4-シクロヘキシル-4-メチル-2-ペンタノン、p-メンテン-6-イルプロパノン、2,2,5-トリメチル-5-ペンチルシクロペンタノン、エトキシビニルテトラシクロヘキサノン、ジヒドロペンタメチルインダノン、7-アセチル-1,2,3,4,5,6,7,8-オクタヒドロ-1,1,6,7-テトラメチルナフタレン(イソ・イー・スーパー)、トリモフィックス、アセトフェノン、p−メチルアセトフェノン、ベンジルアセトン、カローン、ラズベリーケトン、アニシルアセトン、4-(4-ヒドロキシ-3-メトキシフェニル)-2-ブタノン、メチルナフチルケトン、4-フェニル-4-メチル-2-ペンタノン、ベンゾフェノン等のケトン系香料;ゲラニル酸、シトロネリル酸、安息香酸、フェニル酢酸、フェニルプロピオン酸、桂皮酸、2-メチル-2-ペンテノ酸等のカルボン酸系香料;
γ-オクタラクトン、γーノナラクトン、γ-デカラクトン、γ-ウンデカラクトン、δ-デカラクトン、クマリン、ジヒドロクマリン、ジャスモラクトン、ジャスミンラクトン等のラクトン系香料;ムスコン、シベトン、シクロペンタデカノン、シクロヘキサデセノン、シクロペンタデカノリド、12-ケトシクロペンタデカノリド、シクロヘキサデカノリド、シクロヘキサデセノリド、12-オキサ-16-ヘキサデカノリド、11-ヘキサ-16-ヘキサデカノリド、10-オキサ-16-ヘキサデカノリド、エチレンブラシレート、エチレンドデカンジオエート、ムスクケトン(3,5-ジニトロ-2,6-ジメチル-4-tert-ブチルアセトフェノン)、ムスクキシロール、ムスクアンブレット、ムスクチベテン、ムスクモスケン、6-アセチルヘキサメチルインダン、4-アセチルジメチル-t-ブチルインダン、5-アセチルテトラメチルイソプロプルインダン、6-アセチルヘキサテトラリン、4,6,6,7,8,8-ヘキサメチル-1,3,4,6,7,8-ヘキサヒドロ-シクロペンタ-2-ベンゾピラン(Galaxolide)等のムスク系香料;アセチルピロール、インドール、スカトール、インドレン、2-アセチルピリジン、マリティマ、6-メチルキノリン、6-イソプロピルキノリン、イソブチルキノリン、2-アセチルピラジン、2,3-ジメチルピラジン、2-イソプロピル-3-メトキシピラジン、2-イソブチル-3-メトキシピラジン、2-セカンダリーブチル-3-メトキシピラジン、トリメチルピラジン、5-メチル-3-ヘプタンオキシム等の窒素含有香料;ゲラニルニトリル、シトロネリルニトリル、5-フェニル-2,6-ノナジエンニトリル、シナモンニトリル、クミンニトリル、ドデカンニトリル、トリデセン-2-ニトリルと等のニトリル系香料;ジメチルスルフィド、2-メチル-4-プロピル-1,3-オキサチアン、イソオシアン酸アリル、p-メンタン-8-チオール-3-オン、p-メンテン-8-チオール、p-メンチルチオプロピオン酸メチル等の硫黄含有香料等が例示される。また、天然香料としては、チュベローズ油、ムスクチンキ、カストリウムチンキ、シベットチンキ、アンバーグリスチンキ、ペパーミント油、ペリラ油、プチグレン油、パイン油、ローズ油、ローズマリー油、しょう脳油、芳油、クラリーセージ油、サンダルウッド油、スペアミント油、スパイクラベンダー油、スターアニス油、ラバンジン油、ラベンダー油、レモン油、レモングラス油、ライム油、ネロリ油、オークモス油、オコチア油、パチュリ油、タイム油、トンカ豆チンキ、テレピン油、ワニラ豆チンキ、バジル油、ナツメグ油、シトロネラ油、クローブ油、ボアドローズ油、カナンガ油、カルダモン油、カシア油、シダーウッド油、オレンジ油、マンダリン油、タンジェリン油、アニス油、ベイ油、コリアンダー油、エレミ油、ユーカリ油、フェンネル油、ガルバナム油、ゼラニウム油、ヒバ油、桧油、ジャスミン油、ベチバー油、ベルガモット油、イランイラン油、グレープフルーツ油、ゆず油、シナモン油、レモンユーカリ油、ホワイトタイム油、樟脳油等が挙げられる。これらの香料は、1種単独で使用してもよく、また2種以上を任意に組み合わせて調香して使用することもできる。
従来技術では、ボトムノートの香料は、それ自体の蒸気圧が低く、使用期間の経過と共に香料の揮散速度が低下する傾向が顕著に現れるという問題点があったが、本発明では、ボトムノートの香料を含んでいても、揮発開始時から揮発終了時まで安定して香料を揮散させることができる。このような本発明の効果を鑑みれば、本発明で使用される香料の好適な一態様として、少なくともボトムノートの香料を含んでいることが挙げられる。本発明において、ボトムノートの香料とは、25℃における蒸気圧が0.001kPa未満である香料である。ボトムノートの香料の代表例としては、例えば、2-エチル-4-(2,2,3-トリメチル-3-シクロペンテン-1-イル)-2-ブテン-1-オール(バクダノール)、4-ヒドロキシ-3-メトキシベンザルアルデヒド(バニリン)、7-アセチル-1,2,3,4,5,6,7,8-オクタヒドロ-1,1,6,7-テトラメチルナフタレン(イソ・イー・スーパー)、3,5-ジニトロ-2,6-ジメチル-4-tert-ブチルアセトフェノン(ムスクケトン)、4,6,6,7,8,8-ヘキサメチル-1,3,4,6,7,8-ヘキサヒドロ-シクロペンタ-2-ベンゾピラン(Galaxolide)、パチュリ油等が挙げられる。
本発明においてボトムノートの香料を使用する場合、使用する香料の総量に対して、ボトムノートの香料が占める割合については、特に制限されないが、例えば、使用する香料の総量100重量部に対して、ボトムノートの香料が1〜100重量部、好ましくは2〜60重量部、更に好ましくは5〜50重量部、特に好ましくは20〜50重量部が挙げられる。
本発明の芳香液における(A)成分の含有量については、使用する香料の種類、付与すべき香りの強さ等に応じて適宜設定すればよいが、例えば、3〜20重量%、好ましくは5〜15重量%、更に好ましくは7〜10重量%が挙げられる。
[(B)20℃における蒸気圧が0.20kPa以上のパラフィン系炭化水素]
本発明の芳香液は、香料を溶解させる溶剤の一つとして、20℃における蒸気圧が0.20kPa以上のパラフィン系炭化水素(以下、(B)成分と表記することがある)を含む。
(B)成分として使用されるパラフィン系炭化水素は、20℃における蒸気圧が0.20kPa以上であればよいが、適度な揮散速度を実現しつつ、揮発開始時から揮発終了時までの香料の揮散速度をより一層効果的に一定に維持させるという観点から、20℃における蒸気圧として、好ましくは0.20〜1.8kPa、より好ましくは0.20〜1.0kPa、更に好ましくは0.20〜0.40kPa、特に好ましくは0.20〜0.27が挙げられる。
20℃における蒸気圧が0.20kPa以上のパラフィン系炭化水素としては、イソパラフィン系炭化水素又はノルマルパラフィン系炭化水素のいずれであってもよいが、好ましくはイソパラフィン系炭化水素が挙げられる。
20℃における蒸気圧が0.20kPa以上のイソパラフィン系炭化水素としては、具体的には、炭素数8〜12程度のイソパラフィンの混合物、好ましくは炭素数9〜12程度のイソパラフィンの混合物、更に好ましくは炭素数10〜12程度のイソパラフィンの混合物が挙げられる。
20℃における蒸気圧が0.20kPa以上のノルマルパラフィン系炭化水素としては、例えば、炭素数6〜9程度の範囲内にあるノルマルパラフィンの単一物又はこれらの混合物、好ましくは炭素数7〜9程度の範囲内にあるノルマルパラフィンの単一物又はこれらの混合物、更に好ましくは炭素数8〜9程度のノルマルパラフィンの範囲内にあるノルマルパラフィンの単一物又はこれらの混合物が挙げられる。
本発明において、20℃における蒸気圧が0.20kPa以上の有機溶剤は、1種単独で使用してもよく、また2種以上を組み合わせて使用してもよい。
本発明の芳香液において、(B)成分の含有量は20〜50重量%である。適度な揮散速度を実現しつつ、揮発開始時から揮発終了時までの香料の揮散速度をより一層効果的に一定に維持させるという観点から、本発明の芳香液における(B)成分の含有量として、好ましくは25〜45重量%、更に好ましくは35〜45重量%が挙げられる。
[(C)20℃における蒸気圧が0.05kPa以下の有機溶剤]
本発明の芳香液は、香料を溶解させる溶剤の一つとして、20℃における蒸気圧が0.05kPa以下の有機溶剤(以下、(C)成分と表記することがある)を含む。
(C)成分として使用される有機溶剤は、20℃における蒸気圧が0.05kPa以下であればよいが、適度な揮散速度を実現しつつ、揮発開始時から揮発終了時までの香料の揮散速度をより一層効果的に一定に維持させるという観点から、20℃における蒸気圧として、好ましくは0.001〜0.05kPa、更に好ましくは0.01〜0.05kPa、特に好ましくは0.03〜0.05kPaが挙げられる。
20℃における蒸気圧が0.05kPa以下の有機溶剤の種類については、特に制限されないが、例えば、パラフィン系炭化水素、グリコールエーテル、アルコール系溶剤等が挙げられる。
20℃における蒸気圧が0.05kPa以下のパラフィン系炭化水素としては、イソパラフィン系炭化水素又はノルマルパラフィン系炭化水素のいずれであってもよいが、好ましくはイソパラフィン系炭化水素が挙げられる。
20℃における蒸気圧が0.05kPa以下のイソパラフィン系炭化水素としては、具体的には、炭素数12〜18程度のイソパラフィンの混合物、好ましくは炭素数13〜16程度の範囲内にあるイソパラフィンの単一物又はこれらの混合物、更に好ましくは炭素数13〜15程度の範囲内にあるイソパラフィンの単一物又はこれらの混合物が挙げられる。
20℃における蒸気圧が0.05kPa以下のノルマルパラフィン系炭化水素としては、例えば、炭素数12〜16程度の範囲内にあるノルマルパラフィンの単一物又はこれらの混合物、好ましくは炭素数12〜14程度の範囲内にあるノルマルパラフィンの単一物又はこれらの混合物、更に好ましくは炭素数12〜13程度の範囲内にあるノルマルパラフィンの単一物又はこれらの混合物が挙げられる。
20℃における蒸気圧が0.05kPa以下のグリコールエーテルは、モノアルキレングリコールモノアルキルエーテル、モノアルキレングリコールジアルキルエーテル、ポリアルキレングリコールモノアルキルエーテル、ポリアルキレングリコールジアルキルエーテルモノアルキレングリコールモノアリールエーテル、ポリアルキレングリコールモノアリールエーテル等のいずれであってもよい。20℃における蒸気圧が70Pa以下のグリコールエーテルとして、具体的には、エチレングリコールモノヘキシルエーテル(20℃における蒸気圧1Pa)等のモノアルキレングリコールモノアルキルエーテル;ジプロピレングリコールモノメチルエーテル(20℃における蒸気圧37Pa)、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル(20℃における蒸気圧3Pa)、ジエチレングリコールモノイソプロピルエーテル(20℃における蒸気圧7Pa)、ジエチレングリコールモノブチルエーテル(20℃における蒸気圧1Pa)、トリエチレングリコールモノブチルエーテル(20℃における蒸気圧1Pa未満)、ジエチレングリコールモノイソブチルエーテル(20℃における蒸気圧1Pa)、ジエチレングリコールモノヘキシルエーテル(20℃における蒸気圧1Pa未満)、ブチルプロピレンジグリコール(20℃における蒸気圧7Pa)、ブチルプロピレントリグリコール(20℃における蒸気圧1Pa未満)等のポリアルキレングリコールモノアルキルエーテル;ジエチレングリコールジブチルエーテル(20℃における蒸気圧1Pa)等のポリアルキレングリコールジアルキルエーテル;プロピレングリコールモノフェニルエーテル(20℃における蒸気圧1Pa未満)、エチレングリコールモノフェニルエーテル(20℃における蒸気圧1Pa)、エチレングリコールモノベンジルエーテル(20℃における蒸気圧3Pa)等のモノアルキレングリコールモノアリールエーテル;ジエチレングリコールモノフェニルエーテル(20℃における蒸気圧1Pa未満)、トリエチレングリコールモノフェニルエーテル(20℃における蒸気圧1Pa未満)、ジエチレングリコールモノベンジルエーテル(20℃における蒸気圧1Pa未満)等のポリアルキレングリコールモノアリールエーテル等が挙げられる。
20℃における蒸気圧が0.05kPa以下のアルコール系溶剤としては、例えば、ジプロピレングリコール、ベンジルアルコール等が挙げられる。
本発明において、20℃における蒸気圧が0.05kPa以下の有機溶剤は、1種単独で使用してもよく、また2種以上を組み合わせて使用してもよい。
20℃における蒸気圧が0.05kPa以下の有機溶剤の中でも、好ましくはイソパラフィン系炭化水素が挙げられる。
本発明の芳香液において、(C)成分の含有量は35〜65重量%である。適度な揮散速度を実現しつつ、揮発開始時から揮発終了時までの香料の揮散速度をより一層効果的に一定に維持させるという観点から、本発明の芳香液における(C)成分の含有量として、好ましくは38〜58重量%、更に好ましくは38〜48重量%が挙げられる。
また、本発明の芳香液において、(B)成分と(C)成分の比率については、前述する各含有量に応じた値であればよいが、適度な揮散速度を実現しつつ、揮発開始時から揮発終了時までの香料の揮散速度をより一層効果的に一定に維持させるという観点から、(B)成分100重量部当たり、(C)成分が70〜330重量部、好ましくは80〜235重量部、更に好ましくは80〜140重量部が挙げられる。
[溶解助剤]
本発明の芳香液には、香料を可溶化させるために、香料に対する溶解剤が含まれていてもよい。
溶解剤の種類については、特に制限されないが、例えば、1価アルコール、多価アルコール等が挙げられる。
1価アルコールとしては、具体的には、3−メトキシー3−メチル−1−ブタノール、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、イソブタノール、sec−ブタノール、t−ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール、シクロヘキサノール、ベンジルアルコール等が挙げられる。
多価アルコールとしては、具体的には、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、ブチレングリコール、ヘキサンジオール、ペンタンジオール、グリセリン、ヘキサントリオール、チオジグリコール等が挙げられる。
これらの溶解剤は、1種単独で使用してもよく、また2種以上を組み合わせて使用してもよい。
これらの溶解剤の中でも、好ましくは1価アルコール、更に好ましくは3−メトキシー3−メチル−1−ブタノールが挙げられる。
本発明の芳香液における溶解剤の含有量については、使用する溶解剤の種類、香料の含有量等に応じて適宜設定すればよいが、例えば、1〜20重量%、好ましくは3〜15重量%、更に好ましくは5〜10重量%が挙げられる。
[その他の成分]
本発明での芳香液には、前述した揮成分以外に、本発明の効果を妨げないことを限度として、他の添加剤を含有してもよい。このような他の添加剤としては、例えば、殺虫剤、抗菌剤、害虫忌避剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、防腐剤、界面活性剤、増粘剤、pH調製剤、消臭剤、キレート剤、着色剤等が挙げられる。
[揮散方法]
本発明の芳香液を揮散させる方法については、特に制限されず、従来の芳香液の場合と同様に、開口部を有する容器に芳香液を収容して揮散させればよい。
また、本発明の芳香液を容器に収容して揮散させる場合、揮散部材を使用して、芳香液を揮散部材に吸液させて揮散させることが好ましい。
揮散部材は、本発明の芳香液を吸液可能であって、揮散部材の少なくとも一部が容器の開口部から容器外に露出できるように構成されていればよい。揮散部材は、例えば、容器内の芳香液を吸上げる機能と揮散させる機能を一体として含み、容器に収容された芳香液に直接接液するように構成されていてもよい。また、例えば、揮散部材は、容器内の芳香液を吸上げる機能を有する吸上部材が連結され、当該吸上部材を介して容器内の芳香液が供給されて吸液し、芳香液を揮散するように構成されていてもよい。
揮散部材の素材については、本発明の芳香液を吸液して揮散できることを限度として特に制限されないが、例えば、植物繊維、パルプ等の天然繊維、ナイロン、ポリエステル(ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等)、アクリル、ビニロン、ポリオレフィン(ポリプロピレン、ポリエチレン等)、ポリウレタン等の合成繊維、又はそれらの混合繊維等の繊維質材料;木片、籐、竹、ソラ等の木質材料;発泡ウレタンの樹脂製スポンジ材料等が挙げられる。
揮散部材の形状については、特に制限されず、棒状、シート状、帯状、紐状等のいずれであってもよい。揮散部材が繊維質材料で形成されている場合、合成樹脂製のポリマー繊維を棒状に加工した揮散部材(樹脂スティック)であってもよく、また、不織布、織物、編物等であってもよい。
揮散部材として、好ましくは、合成樹脂製のポリマー繊維を棒状に加工した揮散部材(樹脂スティック)、木質材料を棒状に加工した揮散部材、更に好ましくは、合成樹脂製のポリマー繊維を棒状に加工した揮散部材(樹脂スティック)が挙げられる。
また、揮散部材に容器内の芳香液を吸上げる機能を備えさせず、揮散部材に吸上部材を連結する場合、当該吸上部材の素材や形状等についても、特に制限されず、前記揮散部材と同様の素材や形状のものを使用すればよい。
本発明の芳香液を収容する容器の素材についても、特に制限されず、プラスチック製、ガラス製、陶器製等のいずれであってもよく、また、透明、不透明、半透明等のいずれであってもよく、インテリア性等を考慮して適宜設定すればよい。
2.揮散器
本発明の揮散器として、開口部を有する容器と、当該容器に収容された前記芳香液と、前記芳香液を吸液して揮散させる揮散部材とを備え、且つ当該揮散部材の少なくとも一部が前記開口部から容器外に露出するように配置されていることを特徴とする。
本発明の揮散器において、使用する芳香液、容器、揮散部材等については、前述する通りである。
以下に実施例及び比較例を示して本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されない。
試験例1
表1及び2に示す組成の芳香液を調製した。各芳香液50mlを開口部を有するガラス製透明容器(容積約67mL、容器内底面積9.62mm、開口部の内径14.2mm)に収容し、棒状に加工されたポリマー繊維からなる揮散部材(円柱状、直径約3mm、長さ180mm、組成:ポリエチレンテレフタレート/ポリウレタン=95/5(重量比))6本を容器の開口部から挿入し、下方を芳香液に浸漬させ、上方を容器外に露出させて、揮散器を準備した。この揮散器を27℃下に静置し、揮散器全体の重量変化を経時的に観察し、以下の算出式に従って、揮散速度の維持率を求めた。また、芳香液が全て揮散されるまでに要した日数(持続日数)についても求めた。
Figure 2020000420
結果を表1及び2に示す。この結果、ボトムノートの香料を含む芳香液であっても、20℃における蒸気圧が0.20kPa以上の有機溶剤を20〜50重量%、且つ20℃における蒸気圧が0.05kPa以下の有機溶剤を35〜65重量%含む場合には、持続日数が30〜50日と適度でありながら、揮散速度の維持率を70%以上と高く保持できることが確認された。
Figure 2020000420
Figure 2020000420
試験例2
表3に示す組成の芳香液を調製した。各芳香液50mlを開口部を有するガラス製透明容器(容積約67mL、容器内底面積9.62mm、開口部の内径14.2mm)に収容し、棒状に加工されたポリマー繊維からなる揮散部材(円柱状、直径約3mm、長さ180mm、組成:ポリエチレンテレフタレート/ポリウレタン=95/5(重量比))6本を容器の開口部から挿入し、下方を芳香液に浸漬させ、上方を容器外に露出させて、揮散器を準備した。この揮散器を27℃下に静置し、揮散器全体の重量変化を経時的に観察し、以下の算出式に従って、揮散速度の維持率を求めた。また、芳香液が全て揮散されるまでに要した日数(持続日数)についても求めた。
Figure 2020000420
結果を表3に示す。この結果からも、ボトムノートの香料を含む芳香液において、20℃における蒸気圧が0.20kPa以上の有機溶剤を20〜50重量%、且つ20℃における蒸気圧が0.05kPa以下の有機溶剤を35〜65重量%含む場合には、適度な持続日数でありながら、揮散速度の維持率を70%以上と高く保持できていた。
Figure 2020000420

Claims (6)

  1. (A)香料、
    (B)20℃における蒸気圧が0.20kPa以上のパラフィン系炭化水素を20〜50重量%、及び
    (C)20℃における蒸気圧が0.05kPa以下の有機溶剤を35〜65重量%
    を含有する芳香液。
  2. 前記(A)成分として、25℃における蒸気圧が0.001kPa未満である香料を含む、請求項1に記載の芳香液。
  3. 前記(B)成分が、イソパラフィンである、請求項1又は2に記載の芳香液。
  4. 前記(C)成分が、パラフィン系炭化水素である、請求項1又は2に記載の芳香液。
  5. 開口部を有する容器と、
    前記容器に収容された請求項1〜4のいずれかに記載の芳香液と、
    前記芳香液を吸液して揮散させる揮散部材とを備え、
    前記揮散部材の少なくとも一部が前記開口部から容器外に露出するように配置されている、揮散器。
  6. 前記揮散部材が、棒状に加工したポリマー繊維である、請求項5に記載の揮散器。
JP2018121894A 2018-06-27 2018-06-27 芳香液 Pending JP2020000420A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018121894A JP2020000420A (ja) 2018-06-27 2018-06-27 芳香液

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018121894A JP2020000420A (ja) 2018-06-27 2018-06-27 芳香液

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2020000420A true JP2020000420A (ja) 2020-01-09

Family

ID=69097485

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018121894A Pending JP2020000420A (ja) 2018-06-27 2018-06-27 芳香液

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2020000420A (ja)

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018079185A (ja) * 2016-11-18 2018-05-24 小林製薬株式会社 揮散器

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018079185A (ja) * 2016-11-18 2018-05-24 小林製薬株式会社 揮散器

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5867998B2 (ja) 開閉可能な収納空間用の芳香剤組成物
JP5867999B2 (ja) 開閉可能な収納空間用の芳香剤組成物
JP5752103B2 (ja) 界面活性剤の配合量が低減された透明な芳香液
DE60314515T2 (de) Verfahren zur aufeinanderfolgenden abgabe eines zum verbrauch bestimmten beschichteten flüssigpräparats
JP6502140B2 (ja) 車室用薬液揮散器
JP2018051118A (ja) 揮散器
JP5660834B2 (ja) 薬液蒸散方法及び薬液蒸散器
JP2020000420A (ja) 芳香液
JP5671715B2 (ja) 香料の乳化分散物
JP7362232B2 (ja) 透明容器に収容して揮散される揮散液
JP6599433B2 (ja) 揮散部材に吸液させて揮散させる揮散液
JP6843596B2 (ja) 揮散器
JP4123380B2 (ja) 芳香脱臭器用の芳香液組成物
JP4123381B2 (ja) 芳香脱臭器用の芳香液
EP4231992A1 (en) Anhydrous alcohol-free silky fragrance formulation
JP6807679B2 (ja) 水溶性色素で着色された揮散部材を介して揮散される揮散液
JP7495227B2 (ja) 芳香液
JP2005040593A (ja) 芳香脱臭器用の芳香液組成物
WO2014147850A1 (ja) ソラの茎部を加工した揮散部材を用いて揮散させる液体芳香剤組成物
JP2023089789A (ja) 下駄箱内の繊維含有製品賦香用の香料、揮散器、及び下駄箱内の繊維含有製品を賦香する方法
JP2013231242A (ja) 繊維製品処理剤
JP2023070185A (ja) 揮散器および揮散方法
JP4817393B2 (ja) ゲル組成物
JP2002143287A (ja) 加熱蒸散用芳香液体組成物
JP2009035828A (ja) 繊維製品用芳香組成物

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20210526

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20220204

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20220405

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20221004