JP2000281509A - 蒸散性殺ダニ剤 - Google Patents

蒸散性殺ダニ剤

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JP2000281509A
JP2000281509A JP11089051A JP8905199A JP2000281509A JP 2000281509 A JP2000281509 A JP 2000281509A JP 11089051 A JP11089051 A JP 11089051A JP 8905199 A JP8905199 A JP 8905199A JP 2000281509 A JP2000281509 A JP 2000281509A
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acaricide
oil
alcohol
rose
benzyl alcohol
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Moroshi Teramoto
師士 寺本
Taro Suzuki
太郎 鈴木
Akiko Tougi
彰子 東儀
Satoshi Tamaki
聡史 玉木
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Sekisui Chemical Co Ltd
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Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ダニ類に対して顕著な殺ダニ効果を有し、人
体に対する安全性が高く、かつ、不快な臭気がない殺ダ
ニ剤を提供する。 【解決手段】 ベンジルアルコールを殺ダニ成分として
含有する殺ダニ剤であって、ローズ系香料を含有してな
ることを特徴とする殺ダニ剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、蒸散性を有し、人
体に対する安全性が高く、屋内塵性ダニ類に対して優れ
た防除効果を有する殺ダニ剤に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、アレルギー疾患の原因となる住居
性ダニ類、特に室内塵中に多いチリダニの、一般家庭内
での繁殖が問題となっている。吸血性のダニ類に対して
は各種の殺虫剤が有効であるが、上述のアレルギー疾患
の原因となるダニ類に対しては、これらの殺虫剤の大部
分のものは無効である(「アレルギーと住環境」厚生省
アレルギー総合研究事業「住宅班」著、1998年改訂
版発行)。僅かに、有機リン系化合物、カーバメイト系
化合物、及び、ピレスロイド系化合物等が殺ダニ成分と
して知られており、一部は欧米でも使用されているもの
もあり、ピレスロイド系の化合物はわが国でも使用され
ている。
【0003】毒性の低い殺ダニ剤の研究も盛んに行われ
ており、安全性が高く幅広いダニを防除できるものとし
て天然物由来の植物精油を用いたものが報告されている
(特開昭63−104905号公報)。これらの植物精
油は蒸散することにより屋内のダニを駆除する効果を有
し、蒸散性の成分は、香料の分野や殺菌、殺虫等の分野
に様々な剤型を用いて応用されている。特に近年は、ア
ロマテラピーの流行と共に天然精油成分を主成分とした
芳香物質が注目されている。しかし、これら殺ダニ効果
を持った天然精油成分が、ダニの温床となる寝具の収納
場所である押入れで使用された場合、異臭を放ったり、
匂いが強すぎるために不快であるという問題点があっ
た。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記に鑑
み、ダニ類に対して顕著な殺ダニ効果を有し、人体に対
する安全性が高く、かつ、不快な臭気がない殺ダニ剤を
提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、ベンジルアル
コールを殺ダニ成分として含有する殺ダニ剤であって、
ローズ系香料を含有してなる殺ダニ剤である。以下に本
発明を詳述する。
【0006】本発明は殺ダニ成分としてベンジルアルコ
ールを用いる。ベンジルアルコールは、蒸散することに
より殺ダニ効果を発揮する天然精油成分、及び、その主
成分のなかでも、特に高い殺ダニ効果を有し、匂いの強
度も低い。
【0007】本発明ではローズ系香料を用いる。同じ天
然精油でもラベンダー系、ローズマリー系、シトラス系
の匂いは睡眠の妨げになるため、寝具等を収納する場所
での使用は好ましくない。これに対し、ローズ系香料に
は睡眠を妨げる効果はなく、また、殺ダニ成分であるベ
ンジルアルコールは殺ダニ効果を発揮する濃度では不快
な臭いを放つが、ローズ系香料と併用した場合、一般に
好まれる香りとなる。
【0008】ローズ系香料としては、天然香料としては
ローズ油、また、調合香料としては、ロジノール、ジメ
チルアクタノール、ヒドロキシシトロネロール、テトラ
ヒドロリナロール、ラバンジュロール、γ−フェニルプ
ロピルアルコール、シンナミックアルコール、ジメチル
ベンジルカルビノール、ジメチルフェニルカルビノー
ル、β−フェニルエチルジメチルカルビノール、フェノ
キシエチルアルコール、n−オクチルアルコール、n−
ノニルアルデヒド、n−デシルアルデヒド、n−ウンデ
シルアルデヒド、p−トリルアセトアルデヒド、シンナ
ミックアルデヒド、シトロネリルオキシアセトアルデヒ
ド、フェニルアセトアルデヒド・ジメチルアセタール、
メチルヘプテノン、メントン、ベンゾフェノン、α−ヨ
ノン、シベトン、ベンジルイソオイゲノール、蟻酸ゲラ
ニル、蟻酸フェニルエチル、酢酸シトロネリル、プロピ
オン酸ゲラニル、プロピオン酸ベンジル、プロピオン酸
シンナミル、酪酸ゲラニル、酪酸リナリル、イソ酪酸リ
ナリル、酪酸シトロネリル、イソ酪酸シトロネリル、酪
酸ベンジル、イソ酪酸ベンジル、イソ吉草酸シンナミ
ル、安息香酸イソブチル、安息香酸ゲラニル、安息香酸
フェニルエチル、フェニル酢酸メチル、フェニル酢酸エ
チル、フェニル酢酸イソブチル、フェニル酢酸ゲラニ
ル、桂皮酸エチル、サリチル酸フェニルエチル、ローズ
オキサイド、酢酸トリクロル・メチルフェニルカルビニ
ル、フェニルエチルアルコール、シトロネロール、ゲラ
ニオール、ネロール、酢酸フェニルエチル、酢酸ゲラニ
ル等のローズ様の香気を有するものが挙げられる。この
うち、フェニルエチルアルコール、シトロネロール、ゲ
ラニオール、ネロール、酢酸フェニルエチル、酢酸ゲラ
ニル等が、ベンジルアルコールの不快臭を抑える効果が
高く、好ましい。
【0009】これらのローズ系香料は、ベンジルアルコ
ールと併用されても、ベンジルアルコールの殺ダニ効果
を損なうことはない。これらのローズ系香料は、単独で
用いても、2種類以上を併用してもよい。
【0010】本発明の殺ダニ剤の対象となるダニ類は、
節足動物−蛛形綱−ダニ目の生物で、主に7つの亜目に
分かれており、上記亜目とは、アシナガダニ等の背気
門;カタダニ等の四気門;ヤマトマダニ、ツバメヒメダ
ニ等の後気門;イエダニ、スズメサシダニ等の中気門;
クワガタツメダニ、ナミホコリダニ等の前気門;ケナガ
コナダニ、ヤケヒョウヒダニ、コナヒョウヒダニ等の無
気門;イエササラダニ、カザリヒワダニ等の隠気門であ
る。
【0011】このうち、本発明の殺ダニ剤は、チリダニ
科、ヒョウヒダニ類のヤケヒョウヒダニ、コナヒョウヒ
ダニに好適に用いることができる。これらは、屋内の塵
中、絨毯、寝具、ソファ、ぬいぐるみ、畳等に多く、特
に寝具類に多く生息しており、アレルギー疾患の原因と
なる。
【0012】本発明の殺ダニ剤は、ローズ系香料以外の
他の天然精油、又は、天然精油成分を含有してもよい。
【0013】上記ローズ系香料以外の他の天然精油、又
は、天然精油成分としては、例えば、ハッカ油、カッシ
ア油、アーモンドビッター油、カラムス油、ペパーミン
ト油、スペアミント油、シンナモン油、オールスパイス
油、クローブ油、タイム油、ローズマリー油、レモング
ラス油、レモン油、ユズ油、ライム油、アップルアロマ
油、グレープフルーツ油、スィートオレンジ油、ネーブ
ル油、スウィティー油、バレンシアオレンジ油、マンダ
リン油、ベルガモット油、ローレル油、スターアニス
油、フェンネル油、スウィートフェンネル油、マジョラ
ム油、メース油、ボアドローズ油、パルマローサ油、レ
モンベルベナ油、レモンバーム油、ラベンダー油、ユー
カリ油、ティーツリー油、イランイラン油、ベチバー
油、パチヨウリ油、カナンガ油、カジェプット油、シト
ロネラ油、ナツメグ油、ペッパー油、サンダルウッド
油、バルク油、カージン油、ジンジャー油、カンポー
油、キュウベバ油、コーンミント油、アニス油、ラング
油、ニーム油、月桂樹油、桂葉油、丁字油等の天然精
油;メントール、リモネン、シトラール、シンナムアル
デヒド、オイゲノール、アネトール、α−ピネン、β−
ピネン、2−フェノキシエタノール、カンフェン、リナ
ロール、ボルネオール、シネオール、サンタロール、桂
皮酸、安息香酸等の天然精油に含まれる物質等が挙げら
れる。
【0014】これらの他の天然精油等は、ベンジルアル
コールとの相乗効果により、更に殺ダニ効果を高めた
り、嗜好性を高めたりする。これらの他の天然精油等を
配合する場合、その添加量は、ベンジルアルコールの殺
ダニ効果を阻害せず、睡眠の妨げとならない程度であ
る。これらの他の天然精油等は、単独で用いても、2種
以上を併用してもよい。
【0015】本発明の殺ダニ剤は、ベンジルアルコール
以外に、他の殺ダニ成分を含有してもよい。上記他の殺
ダニ成分としては特に限定されず、従来公知の殺ダニ成
分を用いることができるが、人体に対する安全性が高い
点から、上記の天然精油、又は、天然精油成分からなる
殺ダニ成分が好ましい。
【0016】本発明の殺ダニ剤は、従来公知の殺菌剤、
防カビ剤、害虫忌避剤、消臭剤、防腐剤、着色料、防虫
剤、共力剤、ネズミ忌避剤、酸化防止剤、分解防止剤等
の他の配合物を含有していてもよい。
【0017】上記殺菌剤としては特に限定されず、例え
ば、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、塩化
アルキルトリメチルアンモニウム、レゾルシン、フェノ
ール、ソルビン酸、ソルビン酸カリウム、サリチル酸、
ヘキサクロロフェン等が挙げられる。これらの殺菌剤
は、単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
【0018】上記防カビ剤としては特に限定されず、例
えば、2,4,4’−トリクロロ−2’−ハイドロキシ
ジフェニルエーテル等が挙げられる。これらの防カビ剤
はアスペルギルス属、ペニシリウム属、ケトミウム属等
に有効である。これらの防カビ剤は、単独で用いても、
2種以上を併用してもよい。
【0019】上記害虫忌避剤としては特に限定されず、
例えば、N,N−ジエチル−m−トルアミド、2,3,
4,5−ビス−(d2−ブチレン)−テトラヒドロフル
フラール、レモングラス油等が挙げられる。これらの害
虫忌避剤は、単独で用いても、2種以上を併用してもよ
い。
【0020】上記消臭剤としては特に限定されず、例え
ば、ラウリン酸メタクリレート、各種フラボノイド等が
挙げられる。これらの消臭剤は、単独で用いても、2種
以上を併用してもよい。
【0021】上記防腐剤としては特に限定されず、例え
ば、p−オキシ安息香酸メチル、p−オキシ安息香酸エ
チル、安息香酸、安息香酸ナトリウム等が挙げられる。
これらの防腐剤は、単独で用いても、2種以上を併用し
てもよい。
【0022】上記着色料としては特に限定されず、例え
ば、赤色2号、青色1号、赤色202号、黄色201
号、緑色204号、紫色201号等の有機色素;アルミ
ニウム末、タルク、カオリン、ベントナイト、マイカ、
チタン、ベンガラ、カラミン等の無機色素等が挙げられ
る。これらの着色料は、単独で用いても、2種以上を併
用してもよい。
【0023】これら他の配合物の含有量は特に限定され
ず、本発明の殺ダニ剤の使用場所や使用方法等を考慮し
て適宜選択すればよい。
【0024】本発明の殺ダニ剤は、上記他の配合物を含
有することにより臭気を有するものとなる場合には、マ
スキング剤等を従来公知の方法で配合することにより、
不快な臭気のない殺ダニ剤とすることができる。上記マ
スキング剤としては特に限定されず、例えば、麝香、ス
カトール、ベンジルアセテート等が挙げられる。これら
のマスキング剤は、単独で用いても、2種以上を併用し
てもよい。
【0025】本発明の殺ダニ剤は、増粘剤が添加され粘
度が調整されていてもよい。上記増粘剤としては特に限
定されず、例えば、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸ナ
トリウム、ポリビニルアルコール、カルボキシメチルセ
ルロース、ポリアクリルアミド、ポリビニルピロリドン
等の合成高分子化合物;カラギーナン、アルギン酸ナト
リウム、アガロース、ゼラチン、ペクチン、キタンサン
ガム、マンナン、デンプン等の天然多糖類等が挙げられ
る。これらの増粘剤は、単独で用いても、2種以上を併
用してもよい。
【0026】本発明の殺ダニ剤を、ダニ防除剤として使
用する場合には、通常、上記殺ダニ剤を溶剤、乳化剤、
分散剤、噴射ガス、徐放化剤等の液体担体や固体担体に
保持させることにより、水溶液剤、油剤、乳剤、水和
剤、噴霧剤(エアゾール剤)、徐放剤(液状、粉状、シ
ート状、粒状)、燻煙剤、加熱蒸散剤等として使用する
ことが好ましく、本発明の殺ダニ剤を、徐放剤として使
用し、施用空間に蒸散させるのが、より好ましい。
【0027】上記溶剤としては特に限定されず、例え
ば、メチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピ
ルアルコール、エチレングリコール、グリセリン、プロ
ピレングリコール等のアルコール類;アセトン、メチル
エチルケトン等のケトン類;テトラヒドロフラン(TH
F)、ジオキサン、ジエチルエーテル等のエーテル類;
ノルマルパラフィン、ソルベントナフサ等の脂肪族炭化
水素;ベンゼン、トルエン等の芳香族炭化水素;ジクロ
ロエタン;水等が挙げられる。これらの溶剤は、単独で
用いても、2種以上を併用してもよい。上記油剤として
使用する場合は、本発明の殺ダニ剤を上記溶剤に混合す
る。
【0028】上記乳化剤及び分散剤としては特に限定さ
れず、例えば、石けん類、ポリオキシエチレン脂肪酸ア
ルコールエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステ
ル、ポリオキシエチレンアルキルアリルエーテル、脂肪
酸グリセリド、ソルビタン脂肪酸エステル、高級アルコ
ールの硫酸エステル、アルキルアリルスルホン酸塩等の
界面活性剤等が挙げられる。これらの乳化剤及び分散剤
は、単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
【0029】上記噴射ガスとしては特に限定されず、フ
ロン11、フロン12、フロン21、フロン22、フロ
ン113、フロン114、メチルクロライド、イソブタ
ン、炭酸ガス、液化石油ガス、ジメチルエーテル等が挙
げられる。これらの噴射ガスは、単独で用いても、2種
以上を併用してもよい。
【0030】上記徐放化剤としては特に限定されず、ト
リシクロデカン、シクロドデカン、2,4,6−トリイ
ソプロピル−1,3,5−トリオキサン、トリメチレン
ノルボルネン、パラジクロロベンゼン、ナフタリン、樟
脳等の昇華性担体等が挙げられる。これらの徐放化剤
は、単独で用いても、2種以上を併用してもよい。上記
徐放剤として使用する場合は、本発明の殺ダニ剤を上記
徐放化剤に担持して徐放性を調節できる。
【0031】固体担体としては、殺ダニ剤を保持する間
隙があり、表面積が大きい担体であれば特に限定され
ず、その形態としては、例えば、シート、粒子等が挙げ
られる。シートとしては、ポリプロピレン等の合成樹
脂、動植物由来の物質、無機物質、これらの混合物等の
原料からなる紙、布、不織布、皮革等のシートが挙げら
れる。このうち上記原料からなる混紡布や、上記原料か
らなる長繊維、短繊維を使用した不織布等が好ましい。
これらのシートは、単独で用いても、2種類以上を併用
してもよい。粒子としては、無機物質からなり吸着能を
有するもの等が挙げられ、例えば、ケイ酸、無水ケイ
酸、チタニア、アルミナ、ジルコニア、マグネシア、タ
ルク、カオリン、シリカ/アルミナ、シリカ/ジルコニ
ア、シリカ/マグネシア、シリカ/チタニア、酸化タン
タル等からなるものが挙げられる。
【0032】殺ダニ剤を固体担体に含浸させるために
は、溶剤や分散剤を用いてもよい。溶剤又は分散剤とし
ては、ミネラルスピリット、ミネラルターペン、ソルベ
ントナフサ、テルペン油、アルコール、エーテル、水等
が挙げられる。これらは単独で用いても、2種類以上を
併用してもよい。
【0033】本発明の殺ダニ剤は、その使用場所や使用
物品としては特に限定されず、人体に直に接触する場所
や物品に使用することができる。このような場所や物品
としては、例えば、押入、下駄箱等の収納具類、倉庫、
床、廊下、畳、絨毯、カーペット、マットレス、ソファ
ー、クッション、ぬいぐるみ、車のシート、布団、枕、
毛布、シーツ、カバー等の寝具類等が挙げられる。
【0034】このように、本発明の殺ダニ剤は、蒸散性
を有し、人体に対する安全性が高く、使用時に不快な臭
気を発生せず、殺ダニ効果を有するものである。
【0035】
【実施例】以下に実施例を掲げて本発明を更に詳しく説
明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるもの
ではない。
【0036】以下に示す組成の殺ダニ剤(A)〜(F)
を調製し、(1)殺ダニ効果試験、及び、(2)匂い試
験を行った。
【0037】(A)ローズ系殺ダニ剤I(実施例1) ベンジルアルコール 50重量部 フェニルエチルアルコール 22重量部 シトロネロール 17重量部 ゲラニオール 8重量部 酢酸フェニルエチル 3重量部
【0038】(B)ローズ系殺ダニ剤II(実施例2) ベンジルアルコール 50重量部 シトロネロール 25重量部 ネロール 15重量部 ゲラニオール 5重量部 酢酸フェニルエチル 5重量部
【0039】(C)ラベンダー系殺ダニ剤(比較例1) ベンジルアルコール 50重量部 酢酸リナリル 34重量部 リナロール 12重量部 3−オクタノール 2重量部 樟脳 1重量部 ボルネオール 1重量部
【0040】(D)ローズマリー系殺ダニ剤(比較例
2) ベンジルアルコール 50重量部 ボルネオール 10重量部 酢酸ボルニル 10重量部 α−ピネン 10重量部 カンファー 8重量部 シネオール 8重量部 カンフェン 4重量部
【0041】(E)シトラス系殺ダニ剤(比較例3) ベンジルアルコール 50重量部 リモネン 25重量部 シトラール 10重量部 シトロネラール 10重量部 デシルアルデヒド 3重量部 オクチルアルデヒド 2重量部
【0042】(F)殺ダニ剤(比較例4) ベンジルアルコール 100重量部
【0043】(1)殺ダニ効果試験 評価方法 まず、直径7cmのガラスマイクロファイバー濾紙を2
つ折りにし、側方の2ヶ所をクリップでとめて袋状にし
た。更に、開口部よりヤケヒョウヒダニ(Dermat
ophagoides pteronyssinus
メス成虫約30個体を投入し、開口部をクリップでとめ
袋状にした。
【0044】続いて、内容積500mLのガラス瓶を各
殺ダニ剤に対して用意し、その中に湿度調整用の飽和食
塩水50mLを入れたシャーレを設置し、別のシャーレ
にダニの入った袋を1つずつ入れ瓶の中に設置した。
【0045】更に、殺ダニ剤(A)〜(F)をそれぞれ
2μLずつガラス濾紙に含浸し、別のシャーレに入れ、
上記のガラス瓶の中に1つずつ設置した。その後、ガラ
ス瓶の口部を樹脂フィルムを挟んでポリエチレン製の蓋
で閉め、防水テープで隙間のないように密閉した。
【0046】ガラス瓶を1日放置した後、ダニの入った
袋を取り出して清浄な空気中で、1時間風乾し、続いて
この袋を25℃、相対湿度75%の条件下で18時間放
置した。放置終了後、濾紙を開いて実体顕微鏡により生
ダニ数及び死ダニ数を計測した。また、本試験の操作が
ダニの生死に影響を与えていないかどうかを確認するた
めに、溶媒のみを含浸させた濾紙で同様の操作を行い、
対照区とした。なお、各試験は、1つの殺ダニ剤に対し
て、それぞれ3サンプルずつ行い、その平均値を実験結
果とした。
【0047】効果の判定 試験終了後、試験区の生存率の平均値と対照区の生存率
の平均値とを算出し、これを用いて、下記の計算式
(1)より補正死亡率を算出した。 補正死亡率=〔(対照区の生存率の平均値−試験区の生存率の平均値)/対照区 の生存率の平均〕×100・・・(1) 結果は下記の表2に示した。
【0048】(2)匂い試験 殺ダニ剤(A)〜(F)が蒸散担体に含浸したものを一
般家庭の押入れ内に設置し、官能試験に対するアンケー
トを実施し、結果を点数化して評価した。
【0049】評価方法 上記の殺ダニ剤(A)〜(F)2gを6cm×6cmの
クラフト紙(厚さ2mm、目付0.1g/cm2 )に含
浸させ、殺ダニ剤含浸担体とした。これを、5軒の一般
家庭において、押入れ内部上面の中央部に設置し、布団
の上げ下ろしを含めた通常の生活を1週間継続し、アン
ケートを実施した。得られたアンケートの結果を下記の
表1のとおり点数化し、各殺ダニ剤(A)〜(F)の匂
いを評価した。結果は下記の表2に示した。
【0050】
【表1】
【0051】
【表2】
【0052】以上の結果より、ローズ系香料は、殺ダニ
効果に全く影響を与えずに、殺ダニ効果を有するベンジ
ルアルコールの不快臭を効果的に抑制することが明らか
になった。
【0053】
【発明の効果】本発明の殺ダニ剤は、上述の構成からな
るので、不快臭がなく、日常生活空間において好適に使
用できる。更に、本発明の殺ダニ剤は蒸散性を有するの
で、寝具等が収納されている押入れ内等の屋内塵性ダニ
類の温床において、有効成分を蒸散させることにより、
ダニを広く防除できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C11B 9/00 C11B 9/00 A (72)発明者 玉木 聡史 大阪府三島郡島本町百山2−1 積水化学 工業株式会社内 Fターム(参考) 4H011 AC04 BA02 BA03 BB03 BC03 BC05 BC06 BC22 DA02 DA03 DA07 DA13 DA15 DA21 DB04 4H059 BA12 BA14 BA35 BB03 BB04 BB06 BB14 BB45 CA51 DA09 EA35 EA40

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ベンジルアルコールを殺ダニ成分として
    含有する殺ダニ剤であって、ローズ系香料を含有してな
    ることを特徴とする殺ダニ剤。
  2. 【請求項2】 ローズ系香料は、フェニルエチルアルコ
    ール、シトロネロール、ゲラニオール、ネロール、酢酸
    フェニルエチル、酢酸ゲラニルからなる群より選ばれた
    少なくとも1の化合物であることを特徴とする請求項1
    記載の殺ダニ剤。
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