JP2000169318A - 害虫防除材 - Google Patents

害虫防除材

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JP2000169318A
JP2000169318A JP10347124A JP34712498A JP2000169318A JP 2000169318 A JP2000169318 A JP 2000169318A JP 10347124 A JP10347124 A JP 10347124A JP 34712498 A JP34712498 A JP 34712498A JP 2000169318 A JP2000169318 A JP 2000169318A
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permeable resin
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Moroshi Teramoto
師士 寺本
Satoshi Tamaki
聡史 玉木
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 精油等の蒸散性物質を効率よく蒸散させるこ
とができ、かつ、該蒸散性物質の有効濃度を長期間にわ
たって維持できる害虫防除材を提供する。 【解決手段】 蒸散性を持つ害虫防除剤を含浸した担体
が少なくとも3層積層され、上記担体の間にガス透過性
レジンフィルムが介装されてなる害虫防除材であって、
上記担体の層の少なくとも2つの層間に上記ガス透過性
レジンフィルムが介装されている害虫防除材。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、害虫防除剤の有効
濃度を長時間維持できる害虫防除材に関する。
【0002】
【従来の技術】蒸散性物質は、香料成分、殺菌成分、殺
虫成分等として様々な蒸散剤型を用いて使用されてお
り、特に、アロマテラピーの流行と共に天然精油成分を
主成分とした芳香物質が注目されている。また、天然物
からの抽出物を有効成分とする人体に対して安全性の高
い抗菌、殺菌剤が報告されている。従来より、天然物中
に殺菌力を有する成分が存在することは知られており、
例えば、J.Am.Pharm.Assoc.,45
(6),378−381(1956)、J.Am.Ph
arm.Assoc.,47(4),250−254
(1958)等には、天然物から水蒸気蒸留により抽出
した精油に抗菌性を有するものが存在することが開示さ
れている。
【0003】特開平6−40833号公報には、ダニ、
ゴキブリ等の害虫を忌避し、抗菌性及び抗カビ性を有す
る木材精油含有物等が開示されており、特開昭63−1
04905号公報には、人体に対する安全性が高く、特
にダニを防除できる天然物由来の植物精油が開示されて
いる。
【0004】これらの蒸散性物質を用いる際には、その
有効成分の蒸散させる様々な蒸散剤型が提案されてお
り、例えば、特開平4−139104号公報には、水性
エマルジョンの状態にした蒸散性物質を吸水性樹脂に吸
収させて得られるゲル状物質が開示されており、特開平
5−255691号公報には、粉末に液体香料を混合し
て得られる香料粉末組成物と非水系合成樹脂液とを混練
してなる香料粉末組成物が開示されている。しかし、い
ずれ蒸散剤型も油状成分の表面への露出が少ないために
有効成分の濃度が充分に得られず、精油の有効成分の蒸
散性は不充分であるという問題点があった。
【0005】この問題点を解決する方法として、精油を
保持するための間隙と有効成分を効率よく蒸散させるた
めの広い表面積とをもつ蒸散剤型を用いる方法が提案さ
れており、特開平4−29903号公報には、有効成分
を含浸させた繊維シートが開示されている。しかし、こ
のような蒸散剤型は非常に蒸散性が高いものの、有効成
分の保持力が劣り、長期間にわたって効果が得られない
という問題点があった。
【0006】そこで、効果を長期間にわたって持続させ
るために徐放性を高めた蒸散剤型が提案されており、特
開平4−213701号公報には、フィトンチッド系殺
ダニ剤を合成樹脂エマルジョンの粒子内に含有させ、そ
の表面でアクリル酸エステル等を重合させることにより
表皮を形成させた水性樹脂粒子を紙、不織布表面に塗布
した殺ダニ性シートが開示されている。しかし、実際に
使用する場所が押入やタンスのようにある程度の換気性
を持った広い空間の場合、単に徐放性を高めただけの蒸
散剤型では蒸散性物質を有効濃度まで蒸散させることは
難しかった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記に鑑
み、精油等の蒸散性物質を効率よく蒸散させることがで
き、かつ、該蒸散性物質の有効濃度を長期間にわたって
維持できる害虫防除材を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、蒸散性を持つ
害虫防除剤を含浸した担体が少なくとも3層積層され、
上記担体の間にガス透過性レジンフィルムが介装されて
なる害虫防除材であって、上記担体の層の少なくとも2
つの層間に上記ガス透過性レジンフィルムが介装されて
いることを特徴とする害虫防除材である。以下に、本発
明を詳述する。
【0009】本発明の害虫防除材においては、蒸散性を
もつ害虫防除剤を含浸した担体が、少なくとも3層積層
されている。本発明で用いられる蒸散性を持つ害虫防除
剤としては特に限定されず、例えば、ハッカ油、カッシ
ア油、アーモンドビッター油、カラムス油、ペパーミン
ト油、スペアミント油、シンナモン油、オールスパイス
油、クローブ油、タイム油、ローズマリー油、レモング
ラスオイル、レモンオイル、ユズオイル、ライムオイ
ル、アップルアロマ油、グレープフルーツ油、スウィー
トオレンジ油、ネーブルオイル、スウィティーオイル、
バレンシアオレンジオイル、マンダリンオイル、ベルガ
モット油、ローレル油、スターアニス油、スウィートフ
ェンネル油、マジョラム油、メース油、ボアドローズ
油、パルマローザ油、レモンベルベナ油、レモンバーム
油、ラベンダー油、ローズ油、ユーカリ油、ティーツリ
ー油、イランイラン油、ベチバー油、パチヨウリ油、カ
ナンガ油、クローブ油、カジェプット油、シトロネラ
油、ナツメグ油、ペッパー油、サンダルウッド油、バル
ク油、カージン油、ジンジャー油、カンポー油、キュウ
ベバユ油、コーンミント油、アニス油、ラング油、メー
ス油、フェンネル油、カラムス油、タイムス油、ニーム
油、月桂樹油、桂葉油、丁字油等の精油;メントール、
メントン、リモネン(T)、リモネン(S)、シトラー
ル、シトロネロール、ゲラニオール、シンナムアルデヒ
ド、オイゲノール、アネトール、α−ピネン、β−ピネ
ン、D−リモネン、ベンジルアルコール、フェニルエチ
ルアルコール等の植物精油由来物質等の天然物の抽出物
に含まれる物質等が挙げられる。これらのなかでは、害
虫防除能力の点で、ハッカ油、レモングラスオイル、シ
トラール、ベンジルアルコール及びフェニルエチルアル
コールが好ましい。
【0010】また、上記害虫防除剤は、蒸散性物質であ
れば、合成防虫材料でもあってもよい。上記合成防虫材
料としては、例えば、エムペンスリン等の蒸散性のピレ
スロイド;ジクロルボス、ダイアジノン等の蒸気圧の高
い有機リン剤;樟脳、ナフタリン、パラジクロルベンゼ
ン等が挙げられる。これらの害虫防除剤は、単独で用い
てもよく、2種以上を併用してもよい。
【0011】また、本発明の害虫防除材は、上記害虫防
除剤の他に蒸散性を有するものを配合することができ、
例えば、芳香剤、アロマテラピー材料等を配合すること
ができる。更に、上記害虫防除材は、従来公知の共力
剤、酸化防止剤、分解防止剤等を配合してもよい。
【0012】本発明で用いられる担体は、植物精油等の
上記蒸散性物質を保持する間隙を有し、かつ、大きな表
面積を持つものが好ましい。上記担体の材料としては特
に限定されず、例えば、ポリプロピレン等の合成樹脂シ
ート;動植物質;紙、布、不織布、皮革等の無機質繊維
体シート等が挙げられる。これらの材料は、単独で用い
てもよく、2種以上を併用してもよい。これらのなかで
は、混紡布、長繊維又は短繊維を使用した不織布が好ま
しい。
【0013】本発明の害虫防除材は、上記担体の層の少
なくとも2つの層間にガス透過性レジンフィルムが介装
されている。従って、担体が3層積層された害虫防除材
の場合は、2つ存在する担体の層間のすべてにガス透過
性レジンフィルムが介装されており、担体が4層積層さ
れた害虫防除材の場合は、3つ存在する担体の層間のす
べてに又は任意の2つの層間にガス透過性レジンフィル
ムが介装されている。
【0014】本発明で用いられるガス透過性レジンフィ
ルムとしては特に限定されないが、ガス透過性の高いフ
ィルムが好適に好ましく、例えば、低密度ポリエチレ
ン、ポリスチレン、ポリプロピレン、高密度ポリエチレ
ン等が好ましい。上記ガス透過性レジンフィルムの膜厚
は特に限定されないが、製造時の膜厚のバラツキが小さ
く、上記担体の間に介装する際の作業性に優れ、更に、
充分なガス透過性を示す点から、5〜100μmが好ま
しい。
【0015】上記担体の間に上記ガス透過性レジンフィ
ルムを介装する際の担体とガス透過性レジンフィルムと
の接着力は、担体中に含まれる溶媒等が接着剤の役割を
果たすことにより得られるが、より強固な接着力を得る
ためには担体とガス透過性レジンフィルムとの接触部分
の一部又は全部に接着剤を用いてもよい。上記接着剤の
成分としては特に限定されず、例えば、ポリアクリル
酸、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリビニルアルコー
ル、カルボキシメチルセルロース、ポリアクリルアミ
ド、ポリビニルピロリドン等の合成高分子化合物;カラ
ギーナン、アルギン酸ナトリウム、アガロース、ゼラチ
ン、ペクチン、マンナン、デンプン等の天然多糖類等が
挙げられる。
【0016】本発明の害虫防除材の対象になる害虫とし
ては、イガ、コイガ、ヒメカツオブシムシ、ヒメマルカ
ツオブシムシ等の繊維害虫;コクゾウムシ等の食品害
虫;シミ、シバンムシ等の書籍害虫;ハエ、蚊、ゴキブ
リ、ダニ等の衛生害虫;ノミ、シラミ等のペット害虫;
クモ、蟻、毛虫等の不快害虫等が挙げられる。これらの
なかでは、従来の殺虫剤に有効なものが無く、植物精油
等を用いることにより非常に高い効果を上げられる点か
らダニ類に対して好適に用いることができる。
【0017】上記ダニ類は、節足動物−蛛形綱−ダニ目
の生物で、主に7つの亜目に分かれており、上記亜目と
は、アシナガダニ等の背気門;カタダニ等の四気門;ヤ
マトマダニ、ツバメヒメダニ等後気門;イエダニ、スズ
メサシダニ等の中気門;クワガタツメダニ、ナミホコリ
ダニ等の前気門;ケナガコナダニ、コナヒョウヒダニ等
の無気門;イエササラダニ、カザリヒワダニ等の隠気門
である。上記害虫防除材は、いずれの種類でも対象とな
り得るが、室内塵中、特に寝具類に多く、アレルギー疾
患の原因となるチリダニ科、ヒョウヒダニ類により好適
に用いることができる。
【0018】上記害虫防除材を殺ダニ材として用いる場
合には、上記害虫防除剤の他に、殺菌剤、防カビ剤、害
虫忌避剤、消臭剤、防腐剤、着色料等を添加してもよ
い。上記殺菌剤としては特に限定されず、例えば、塩化
ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、塩化アルキル
トリメチルアンモニウム、レゾルシン、フェノール、ソ
ルビン酸、サリチル酸、ヘキサクロロフェン等が挙げら
れる。上記防カビ剤としては特に限定されず、例えば、
2,4,4’−トリクロロ−2−ハイドロキシジフェニ
ルエーテル等が挙げられる。上記2,4,4’−トリク
ロロ−2−ハイドロキシジフェニルエーテルは、特にア
スペルギルス属、ペニシリウム属、ケトミウム属等のカ
ビ類を防除するのに有効である。
【0019】上記害虫忌避剤としては特に限定されず、
例えば、2,3,4,5−ビス(d−ブチレン)−テト
ラヒドロフラール、レモングラス等が挙げられる。上記
消臭剤としては特に限定されず、例えば、ラウリン酸メ
タクリレート、フラボノイド類等が挙げられる。上記防
腐剤としては特に限定されず、p−オキシ安息香酸メチ
ル、p−オキシ安息香酸エチル等が挙げられる。
【0020】上記着色料としては特に限定されず、赤色
2号、青色1号、赤色202号、黄色201号、緑色2
04号、紫色201号等の有機色素;アルミニウム末、
タルク、カオリン、ベントナイト、マイカ、チタン、ベ
ンガラ、カラミン等の無機色素等が挙げられる。これら
の成分を担体に含浸させるための溶媒又は分散剤として
は特に限定されず、ミネラルスピリット、ミネラルター
ペン、ソルベントナフサ、テルペン油、アルコール類、
エーテル、水等が挙げられる。
【0021】上記害虫防除材の使用場所としては特に限
定されず、例えば、洋服ダンス、押入、玄関スペース、
下駄箱等のある程度の換気率を持つ閉空間が挙げられ
る。
【0022】本発明の害虫防除材は、蒸散性物質である
精油等の有効成分を効率よく蒸散させることができる。
そのため、タンスや押入等の空間中に有効成分を速やか
に有効濃度まで蒸散させることができ、また、長期間に
わたって有効濃度を維持することができる。
【0023】以下に実施例を掲げて本発明を更に詳しく
説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるも
のではない。
【0024】実施例1サンプルの作製 (a)害虫防除剤の調製 α−ピネン5重量部、ベンジルアルコール10重量部、
フェニルエチルアルコール4重量部、水10重量部、エ
タノール70重量部、デンプン1重量部を攪拌混合し害
虫防除剤を調製した。 (b)防虫パネルの作製 面積5cm×5cm、厚さ1mmのクラフト紙に1枚あ
たり10mlの(a)で得られた害虫防除剤を含浸さ
せ、室温で1時間風乾することにより余分のエタノール
を除去し、防虫パネルを作製した。 (c)害虫防除材の作製 図1に示したように、(b)で得られた3枚の防虫パネ
ル11のそれぞれの間に厚さ10±2μmの低密度ポリ
エチレンシート12を挟み込み1枚の害虫防除材10を
作製した。
【0025】供試ダニ容器の作製 供試ダニ:ヤケヒョウヒダニ(Dermatophag
oides pteronyssinus)メス成虫 直径70mmのガラスマイクロファイバー濾紙を2つ折
りにし、側方2ヶ所をクリップで留めて袋状にし、開口
部より供試ダニ培地より選り出したメスの成虫を湿した
面相筆を用いて約30個体投入し、開口部をクリップで
留めて供試ダニ容器を作製した。
【0026】実験用タンスの設置 70cm×100cm×150cmの大きさのタンス
(合板製)を用意し、木綿製のワイシャツ2枚をプラス
チック製ハンガーに掛けて収納した。次に、タンス上部
内面に害虫防除材を通気性のあるプラスチック製ホルダ
を用いて固定した。このようにして用意した実験用タン
スを、1日2回5分間扉を全開にして換気を行い、実使
用条件を再現した。
【0027】供試ダニ容器の設置 タンスの下部内側にシャーレを設置し、供試ダニ容器を
投入し、シャーレの蓋を閉めた状態で6時間タンスの扉
を閉めて放置した。試験区のダニ数のカウント 6時間経過後の供試ダニ容器を取り出し清浄な空気中で
1時間風乾し、25℃、相対湿度75%の条件下で18
時間静置後、濾紙を開いて、実体顕微鏡下で供試ダニの
生死の確認をした。また、本実験の操作が供試ダニに影
響を与えていないかどうか確認するために、本実験に用
いた供試ダニ容器と同様のコントロール用の供試ダニ容
器を作製し、本実験中は実験用タンス外に保管し対照区
とした。
【0028】効果の判別 実験終了後、試験区の生存率の平均値と対照区の生存率
の平均値とを用いて、下記の式(1)より補正死亡率を
算出した。 補正死亡率=〔(対照区の生存率の平均値−試験区の生存率の平均値)/対照 区の生存率の平均〕×100・・・(1)実験期間 供試ダニ容器の設置及びダニ数のカウントは実験用タン
ス設置した後、1日目、2日目、5日目、1週間目、2
週間目、1ヶ月目、2ヶ月目、4ヶ月目、6ヶ月目に行
った。なお、上記実験中、害虫防除剤を放出しているか
否かは、害虫防除剤の匂いを指標とした官能評価により
行った。上記実験の結果は、表1に示した。
【0029】比較例1 下記の方法を用いてサンプルの作製をした以外は、実施
例1と同様に行った。結果を表1に示した。サンプルの作製 図2に示したように、防虫パネル21の間に低密度ポリ
エチレンシートを挟み込まなかった以外は、実施例1と
同様にして害虫防除材20を作製した。
【0030】比較例2 下記の方法を用いてサンプルの作製をした以外は、実施
例1と同様に行った。結果を表1に示した。サンプルの作製 図3に示したように、比較例2で作製した害虫防除材の
外側に厚さ10±2μmの低密度ポリエチレンシート3
2を貼り付け害虫防除材30を作製した。
【0031】
【表1】
【0032】表1に示したように、実施例1の害虫防除
材は、早い段階でタンス内を害虫防除剤の雰囲気にして
しまい、高い殺ダニ効果を発揮すると同時に、非常に長
期にわたって殺ダニ効果を保持し続けた。これは早い時
期の高い薬剤濃度がタンス内の構成物等に吸着し、タン
ス内が薬剤雰囲気下になったため、比較的低いレベルの
薬剤を蒸散し続けるだけで有効レベルを維持し続けるこ
とができるためではないかと思われる。これに対して、
比較例1の害虫防除材は、比較的早く薬剤が蒸散し、害
虫防除剤がタンス内に蒸散するため初期には高い殺ダニ
効果を発揮するものの害虫防除材より薬剤が無くなった
と考えられる1週間後には速やかに効果を失った。ま
た、比較例1の害虫防除材は、徐放性を有するため6ヶ
月経過後も薬剤を放出し続けたが、薬剤濃度が低く、殺
ダニ効果を示さなかった。
【0033】実施例2 下記の方法を用いてサンプルの作製をした以外は、実施
例1と同様に行った。結果を表2に示した。サンプルの作製 低密度ポリエチレンシートを厚さ5±2μmのものに代
えた以外は、実施例1と同様にして害虫防除材を作製し
た。
【0034】実施例3 下記の方法を用いてサンプルの作製をした以外は、実施
例1と同様に行った。結果を表2に示した。サンプルの作製 低密度ポリエチレンシートを厚さ50±5μmのものに
代えた以外は、実施例1と同様にして害虫防除材を作製
した。
【0035】実施例4 下記の方法を用いてサンプルの作製をした以外は、実施
例1と同様に行った。結果を表2に示した。サンプルの作製 低密度ポリエチレンシートを厚さ100±10μmのも
のに代えた以外は、実施例1と同様にして害虫防除材を
作製した。
【0036】
【表2】
【0037】表2に示したように、実施例2では、ガス
透過性レジンフィルムの膜厚が5μm以下であっても高
い殺ダニ効果を長期間にわたって維持できることが明ら
かとなった。また、膜厚が厚くなるほど効果の持続時間
が短くなり、膜厚が100μmを超えると殺ダニ効果の
若干の低下がみられるため、長期間にわたって殺ダニ効
果を維持するには、徐放部分もある程度の濃度で徐放し
続ける必要があることが明らかとなった。
【0038】
【発明の効果】本発明の害虫防除材は、上述の構成から
なるので、精油等の蒸散性物質を効率よく蒸散させるこ
とができ、かつ、該蒸散性物質の有効濃度を長期間にわ
たって維持できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1で用いた害虫防除材を表す斜視図であ
る。
【図2】比較例1で用いた害虫防除材を表す斜視図であ
る。
【図3】比較例2で用いた害虫防除材を表す斜視図であ
る。
【符号の説明】
10、20、30 害虫防除材 11、21、31 防虫パネル 12、32 低密度ポリエチレンシート

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 蒸散性を持つ害虫防除剤を含浸した担体
    が少なくとも3層積層され、前記担体の間にガス透過性
    レジンフィルムが介装されてなる害虫防除材であって、
    前記担体の層の少なくとも2つの層間に前記ガス透過性
    レジンフィルムが介装されていることを特徴とする害虫
    防除材。
  2. 【請求項2】 害虫防除剤は、植物精油及び植物精油由
    来の蒸散性成分であって、前記蒸散性成分は、ハッカ
    油、レモングラスオイル、シトラール、ベンジルアルコ
    ール及びフェニルエチルアルコールからなる群より選択
    される少なくとも1種である請求項1記載の害虫防除
    材。
  3. 【請求項3】 ガス透過性レジンフィルムは、ポリエチ
    レン又はポリプロピレン製である請求項1又は2記載の
    害虫防除材。
  4. 【請求項4】 ガス透過性レジンフィルムは、その膜厚
    が5〜100μmである請求項1、2又は3記載の害虫
    防除材。
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